JP4086430B2 - 成形用カートン型モールド及び成形工程における上蓋の除去方法 - Google Patents

成形用カートン型モールド及び成形工程における上蓋の除去方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、合成樹脂性フイルムに充填された例えばプロセスチーズや羊羹等の成形食品(以下、特記しない限り成形包装食品という。)の製造時に用いる成形用カートン型モールド及びこの成形用カートン型モールドを用いた成形後における上蓋の除去方法に関するもので、本発明の成形用カートン型モールドを用いて食品等の加熱流動状の物質を成形すると、簡単な機構で、成形包装品の表面に痕跡を残したり、変形等の発生がなく確実に成形される。
【0002】
【従来の技術】
従来から、成形包装食品等の中には、包装資材の節減や環境対策のために、合成樹脂製フイルムのみで包装し、外箱となるカートンに入れずに市販されているものがある。この合成樹脂製フイルムのみで包装された成形包装食品等は、製造の際、加熱溶融等によって流動状にし、これを合成樹脂製フイルムに充填してチェーンによって搬送される固定型モールドに入れ、冷却・固化して成形し、そしてモールドからは吸盤でバキュームにより取り出して段ボール箱詰めされて調製されるのが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
この成形方法によると、成形包装食品等は、外形形状がモールドの形状に沿って確実に成形されるといった効果があるが、モールドから取り出す際に吸盤によって吸着して取り出しているため、変形したり、上面の吸着個所に吸盤の痕跡が残り、商品価値を低下させるといったことが避けられない。 このため、弱い吸着力で吸引したり、軟質吸盤を使用することが行われていたが、合成樹脂製フイルムの表面が平滑なために吸着力に確実さを欠き、落下するといった問題がある。
本発明は上記のような問題点に鑑みて創出されたもので、その目的とするところは、合成樹脂製フイルムによって包装され、冷却・成形された成形包装食品等をモールドから取り出す際に、変形の発生や吸盤の痕跡を上面に残さずに確実に取り出すことにある。
すなわち、本発明は、溶融後合成樹脂製フイルムに充填され、カートン型モールドによって冷却・成形された成形包装食品等を、カートン型モールドから取り出す際に、モールドの上蓋を圧縮空気で簡単に除去することができる構成とするカートン型モールドと、このカートン型モールドを用いて食品等の加熱流動状の物質を成形した後において、圧縮空気で上蓋を吹き飛ばしてこれを除去する方法を提供することを課題とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明は以下のような成形用カートン型モールド及びこのモールドを用いたの成形工程後における上蓋の除去方法を提供するものである。
すなわち、本発明の成形用カートン型モールドは、底板と側板とからなる収納箱と、この収納箱に被嵌する上蓋とからなるモールドであって、上蓋には、その天板に圧縮空気を吹き込む少なくとも2個以上の透孔をモールドの搬送方向に穿設するとともに、側板に1個以上の吸気用透孔を穿設した構成をとっている。
また、成形用カートン型モールドを用いた成形後における上蓋の除去方法は、底板と側板とからなる収納箱と、天板に圧縮空気を吹き込む少なくとも2個以上の透孔をモールドの搬送方向に穿設するとともに、側板に1個以上の吸気用透孔を穿設した上蓋とからなるカートン型モールドを用い、その内部に、合成樹脂フィルムに充填された食品等の加熱流動状の物質を収納し、これを冷却・固化して成形した後の搬送工程において、天板に穿設された透孔から圧縮空気を順に吹き込むとともに、側板の透孔から吸気させて上蓋を浮上させ、さらに両側面からの斜め上向きの圧縮空気と、搬送方向に対する正面からの圧縮空気とによって上蓋を吹き飛ばして除去する構成をとっている。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、加熱・溶融されて流動化された食品等の物質を合成樹脂製フイルムに充填した後、冷却・固化によって所定の形状に成形するカートン型モールドと、そのモールドを用いた成形後におけるモールドの上蓋を圧縮空気で除去する方法に関するものである。本発明において、対象となる食品等の物質は、例えば、プロセスチーズや羊羹のような成形包装食品で、これらの成形包装食品は、常法に従って、加熱・溶融することにより流動化されて合成樹脂製フイルムからなる袋体に充填される。使用可能な合成樹脂製フイルムとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル等の熱可塑性の合成樹脂製フイルムが挙げられる。
【0006】
合成樹脂製フイルムからなる袋体に充填された食品等の流動状態の物質は、次いでカートン型モールドに収納されて冷却・固化によって成形される。この成形に用いられるカートン型モールドは、合成樹脂製フイルムに充填された食品等の流動状態の物質を収納する収納箱と、これを覆って被嵌する上蓋からなるもので、長方形、正方形、あるいは円形、扇型等の任意の形状に形成することができる。
カートン型モールドに使用可能な原紙としては、板紙、あるいは板紙の表面に合成樹脂がコーティングされたものや、合成樹脂製フイルムが貼着された合成紙、複合紙が経済的な観点から効果的に用いられる
【0007】
収納箱は、底板と底板の周囲から上側に延伸する側板とからなり、各側板は、貼着することなく独立状態であっても良いし、必要に応じて糊代を設けて貼着しても良い。
これは、合成樹脂製フイルムに充填された食品等を、上蓋に最初に収納し、その後に収納箱を上蓋の内壁と包装食品等との間に差し込んで反転させる場合には各側板を貼着する必要がない。しかし、最初に収納箱に合成樹脂製フイルムに充填された食品等を収納し、その後に上蓋を被嵌する場合には各側板を貼着する。
【0008】
上蓋は、上記の収納箱の開口部及び側板を覆って被嵌するもので、天板には圧縮空気を吹き込むための透孔が少なくとも2個以上、カートン型モールドの搬送方向に穿設されており、また天板の外周から垂下した側板のうち、モールド搬送方向の両側板には、少なくともそれぞれ1個以上の吸気用透孔が穿設されているものである。圧縮空気を吹き込むための天板の透孔は、任意の大きさにして前後、すなわちカートン型モールドの搬送方向に少なくとも2個以上設け、コンベア等によって搬送しながら、最初に搬送方向前側の透孔からノズルで圧縮空気を吹き込むことにより全体が浮き上がった状態となり、続いて後側の透孔から同様にノズルで圧縮空気を吹き込むことにより前側がさらに浮き上がる。
【0009】
この天板の前後の透孔から圧縮空気を吹き込む時、側板に設けた吸気用透孔から空気を取り込み、上蓋を浮上し易くしている。
続いて、搬送コンベアで搬送しながら、浮き上がった上蓋に対して、両側面から斜め上向きにノズルで圧縮空気を吹きつけて上蓋の前端を収納箱の上端より離れた状態にすると、搬送方向に対して正面よりのノズルから圧縮空気を吹きつけて上蓋を搬送ライン外に吹き飛ばして除去する。飛ばされた上蓋は回収器に回収されて再利用することができる。
【0010】
上蓋を除去した後は、収納箱の側板が貼着されていない場合には、上蓋を除去すると同時に上方からのノズルの圧縮空気で側板を開いた後、案内バー等で押し開き、続いてプッシャー等で成形包装食品等をケーサーの整列板へ送り込んで段ボール箱等に詰められる。また収納箱の側壁が貼着されている場合には反転させて収納箱を吸盤で吸着して取り除くことによって、成形包装食品等を抜き出し、同様にケーサーの整列板へ送り込んで段ボール箱等に詰められる。収納箱は回収して再利用することができる。
本発明のカートン型モールドを用いて合成樹脂製フィルムの袋体に充填された食品等の流動状の物質を成形すると、簡単な工程で成形包装食品等の表面に痕跡を残したり、変形させることなく確実に成形して成形包装食品等をモールドから取り出すことができる。
【0011】
【実施例】
以下に、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
先ず、合成樹脂製フィルムに充填された加熱、流動状のプロセスチーズや羊羹等の食品をカートン型モールドに収納して冷却・固化して成形した成形包装食品(a)を収納する成形用カートン型モールド(A)について説明すると、このカートン型モールド(A)は成形包装食品(a)を収納する収納箱(A1 )とこれに被嵌される上蓋(A2 )とにより構成されるものである。
収納箱(A1 )は、収納された成形包装食品(a)を取り出し易くするために、長方形の底板(1)に対して、4辺に側板(2)、(2)、(2)、(2)が貼着されずに開閉自在に設けられており、この側板(2)が閉じられた収納箱(A1 )に対し、これに被嵌される上蓋(A2 )には、その天板(3)にその長さ方向、すなわちカートン型モールド(A)が搬送される方向に圧縮空気を吹き込むための2個の透孔(4)、(5)が設けられており、また両側板(6)、(7)には、天板(3)の透孔(4)及び(5)の位置に対応した位置に、例えば天板(3)の透孔(4)に対しては、側板(6)に吸気用透孔(8)を、また透孔(5)に対しては側板(7)に吸気用透孔(9)がそれぞれ設けられている。
【0012】
このようにカートン型モールド(A)の上蓋(A2 )に透孔(4)、(5)を設けたのは、成形包装食品(a)をこのカートン型モールド(A)に収納して冷却・固化した後、これを搬送中に、搬送ベルトコンベア(B)にそって設けられた空気ノズルよりの圧縮空気にて上蓋(A2 )を搬送ライン外に取り除くためである。
すなわち、成形包装食品(a)を収納したカートン型モールド(A)は、その搬送中上方よりの空気ノズルからの圧縮空気が、上蓋(A2 )の天板(3)の搬送方向の先頭の透孔(4)に吹き込まれると、上蓋(A2 )は圧縮空気の圧力で持ち上がろうとする。このとき、側板(6)及び(7)の吸気用透孔(8)及び(9)より空気を吸い込み、上蓋(A2 )は収納箱(A1 )に対して浮き上がった状態となる。
このカートン型モールド(A)は、さらに進み、上方からの同じ空気ノズルによる圧縮空気が、次の透孔(5)に吹き込まれると、上蓋(A2 )は収納箱(A1 )に対してさらに浮き上がり、特に前方の透孔(4)側は浮き上がり傾斜状となる。このときも側板(6)及び(7)の吸気用透孔(8)及び(9)は吸気の作用をする。
【0013】
以上説明したカートン型モールド(A)内に収納する成形包装食品(a)の内容物としてのプロセスチーズや羊羹等は、型抜きした合成樹脂製フィルムを上蓋(A2 )と共に型内に納め、これに流動状態で流し込まれると同時に合成樹脂製フイルムで包装され、これを上蓋(A2 )と共に成形する。この成形包装食品(a)を上蓋(A2 )と一緒に反転させて収納箱(A1 )に収納し、収納箱(A1 )に上蓋(A2 )を被嵌した状態として冷却室内において成形包装食品(a)は冷却・固化される。
成形包装食品(a)を収納したカートン型モールド(A)は、これを搬送ベルトコンベアにて搬送中に、ベルトコンベアにそって設けられた空気ノズルよりの圧縮空気でカートン型モールド(A)の上蓋(A2 )を除去する。
次にその除去する方法の工程について説明する。
【0014】
本発明の成形後におけるカートン型モールド(A)の上蓋(A2 )を除去する方法は、図4の(イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)に示す順序で行われる。
▲1▼.搬送ベルトコンベア(B)上に載置される成形包装食品(a)が収納されたカートン型モールド(A)は、上方から下方に向く下向き空気ノズル(b)にて圧縮空気を上蓋(A2 )の天板(3)の先頭の透孔(4)に吹き込んで、上蓋(A2 )を収納箱(A1 )に対して上方に浮き上がらせる第1工程(イ)、
▲2▼.前進するカートン型モールド(A)は、上蓋(A2 )の天板(3)の次の透孔(5)に対し、同じ上方からの下向き空気ノズル(b)にて、同様に圧縮空気を吹き込み、上蓋(A2 )をさらに浮上させるとともに上蓋(A2 )の透孔(4)の先端側を持ち上がらせる第2工程(ロ)、
これらの第1工程(イ)、及び第2工程(ロ)のとき、側板(6)及び(7)に設けた吸気用透孔(8)及び(9)は、吸気の作用をして、上蓋(A2 )の浮上を滑らかにする。
【0015】
▲3▼.上蓋(A2 )が収納箱(A1 )に対して浮き上がり、先端が持ち上がって傾斜した状態にあるカートン型モールド(A)は、さらに前進すると、搬送ベルトコンベア(B)の両側に設置された側方空気ノズル(c)、(c)にて圧縮空気をカートン型モールド(A)の収納箱(A1 )の側板(2)、(2)に吹きつけ、これにより収納箱(A1 )の上縁より上蓋(A2 )の先端が離れるように浮き上がらせる第3工程(ハ)、
▲4▼.この上蓋(A2 )の先端が収納箱(A1 )の上縁より離れた後、あるいは離れると同時に、搬送ベルトコンベア(B)の上方にあって、カートン型モールド(A)の進行方向に対して噴射する正面空気ノズル(d)にて、圧縮空気を上蓋(A2 )内に吹き込み、上蓋(A2 )を搬送ベルトコンベア(B)による搬送ライン外に吹き飛ばして除去する第4工程(ニ)、
の▲1▼〜▲4▼工程の順によって行われるものである。
【0016】
さらに、第4の工程の後において、搬送ベルトコンベア(B)の両側の上方よりの下向き空気ノズル(e)、(e)から圧縮空気を噴射して、収納箱(A1 )の両側板(2)、(2)を両側に押し開き、さらに収納箱(A1 )は搬送されて、両側上方よりの先端(15)、(15)が開いた案内バー(f)、(f)にて側板(2)、(2)をさらに押し開くようになっている。
ここにおいて、収納箱(A1 )内の成形包装食品(a)は、作業員によって取り出されて段ボール箱に詰められる。
この作業は、プッシャー等で成形包装食品(a)をケーサーの整列板へ送り込んで段ボール箱に詰めることもできる。
搬送ベルトコンベア(B)にそって設けられたそれぞれの空気ノズル(b)、(c)、(d)、(e)の圧縮空気は、同じ圧力源より分岐するものであり、その各ノズルには、空気の圧力調整のためのコックがそれぞれ付設されている。
なお、カートン型モールド(A)における収納箱(A1 )のその側板(2)が開閉するものではなく閉じられたものである場合にあっては、成形工程後において、圧縮空気にて上蓋(A2 )を除去した後に、成形包装食品(a)が収納された収納箱(A1 )を反転し、収納箱(A1 )を吸盤で吸着して取り除き成形包装食品(a)を取り出す。
【0017】
次に、上記の成形用カートン型モールド(A)の成形工程後における上蓋(A2 )を収納箱(A1 )より空気ノズルからの圧縮空気にて取り除く方法を実施するための装置を、図4(イ)〜(ロ)に対応して図5及び図6で説明する。
搬送ベルトコンベア(B)は、側枠(10)、(10)(反対側の側枠は図示されていない。)によって支持されており、この側枠(10)には、下向き空気ノズル(b)及び正面空気ノズル(d)が支持部材(11)及び(12)によって取り付け支持されている。
また、側枠(10)、(10)には、搬送ベルトコンベア(B)上に載置されて搬送されるカートン型モールド(A)を案内するための案内レール(13)、(13)が、搬送ベルトコンベア(B)の両側上方に設けられており、この案内レール(13)、(13)も支持部材(14)をもって側枠(10)、(10)に支持されている。
側方空気ノズル(c)、(c)(反対側の空気ノズルは図示されていない。)は、側枠(10)、(10)にそって配設され、正面空気ノズル(d)の手前において、案内レール(13)、(13)の下を通ってカートン型モールド(A)の収納箱(A1 )の側板(2)、(2)に対して圧縮空気を吹きつけるように斜め上方に向かって設けられている。
【0018】
図5は、図4の(イ)及び(ロ)の工程の部分について示したもので、下向き空気ノズル(b)は、カートン型モールド(A)の上蓋(A2 )の天板(3)の透孔(4)に圧縮空気を吹き込んで、上蓋(A2 )を収納箱(A1 )に対し浮き上がらせた(イ)の工程のところであり、また前方のカートン型モールド(A)は、同じ下向き空気ノズル(b)より透孔(5)に圧縮空気を吹き込んで、上蓋(A2 )をさらに浮き上がらせるとともに、前方を浮き上がらせて傾斜させて(ロ)の工程がすんだところである。
【0019】
図6は、図4の(ハ)及び(ニ)の工程部分について示したもので、(ハ)の工程の側方空気ノズル(c)、(c)によって、これまでにカートン型モールド(A)の上蓋(A2 )が浮き上がったところの収納箱(A1 )の側板(2)、(2)に斜め上方に圧縮空気を吹き付けてさらに浮き上がらせ、これに(ニ)の工程の正面空気ノズル(d)よりの圧縮空気で上蓋(A2 )を収納箱(A1 )から吹き飛ばして、搬送ライン外に除去したところである。
【0020】
図7は、図6において、カートン型モールド(A)の上蓋(A2 )が正面空気ノズル(d)からの圧縮空気で吹きとばされた後、下向き空気ノズル(e)、(e)からの圧縮空気で、収納箱(A1 )の側板(2)、(2)が側方に開かれ、これをさらに、先端(15)、(15)が外開きの案内バー(f)、(f)によって押し開くことによって、成形包装食品(a)は取り出し易くなっているところである。
【0021】
【発明の効果】
合成樹脂製フイルムのみで包装された成形包装食品等の製造は、従来、加熱・溶融した食品等の流動状の物質を合成樹脂製フイルムの袋体に充填した後、固定式モールドに入れて冷却・固化により成形し、続いて吸盤でモールドから取り出していたため成形包装食品等が変形したり、上面に吸盤の痕跡が残るといった問題があった。
【0022】
これに対して、本発明は、加熱・溶融した食品等の流動状の物質を合成樹脂製フイルムの袋体に充填した後、これを、カートン型モールドに入れて冷却・固化して成形するものであるが、このカートン型モールドを構成する収納箱に被嵌の上蓋が、その天板に圧縮空気を吹き込む透孔を少なくとも2個以上、カートン型モールドの搬送方向に設けるとともに、その側板に1個以上の吸気用透孔を設けた特殊な構成をとっているから、冷却・固化した成形包装食品等のカートン型モールド内での成形後における搬送工程中において、圧縮空気を天板の透孔より順に吹き込んで上蓋を収納箱より浮き上がらせ、これを両側側板よりの圧縮空気でさらに浮き上がらせるとともに、正面よりの圧縮空気で、この上蓋を搬送ライン外に吹き飛ばして容易に除去することができる。
【0023】
このように圧縮空気による上蓋の除去手段をとっているので、カートン型モールドより内容物の成形包装食品等の取り出しの工程が簡略化できるだけでなく、これにより成形包装食品等の表面に痕跡を残したり、変形させることなく、確実に成形ができ、商品価値を上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】成形用カートン型モールドの斜視図
【図2】上蓋の斜視図
【図3】収納箱の側板を開いた状態の斜視図
【図4】(イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)は上蓋を収納箱より取り除く順序を示す工程図
【図5】上蓋を収納箱より取り除く状態の斜視図
【図6】図5よりさらに進んだ状態の斜視図
【図7】収納箱の側板を案内バーで押し開く状態の斜視図
【符号の説明】
A 成形用カートン型モールド
1 収納箱
2 上蓋
B 搬送ベルトコンベア
a 成形包装食品
b 下向き空気ノズル
c 側方空気ノズル
d 正面空気ノズル
e 下向き空気ノズル
f 案内バー
1 底板
2、6、7 側板
3 天板
4、5 透孔
8、9 吸気用透孔
10 側枠
11、12、14 支持部材
13 案内レール

Claims (2)

  1. 底板と側板とからなる収納箱と、この収納箱に被嵌する上蓋とからなるモールドであって、上蓋には、その天板に圧縮空気を吹き込む少なくとも2個以上の透孔をモールドの搬送方向に穿設するとともに、側板に1個以上の吸気用透孔を穿設したことを特徴とする成形用カートン型モールド。
  2. 底板と側板とからなる収納箱と、天板に圧縮空気を吹き込む少なくとも2個以上の透孔をモールドの搬送方向に穿設するとともに、側板に1個以上の吸気用透孔を穿設した上蓋とからなる成形用カートン型モールドを用い、その内部に、合成樹脂フィルムに充填された加熱流動状の物質を収納し、これを冷却・固化して成形した後の搬送工程において、天板に穿設された透孔から圧縮空気を順に吹き込むとともに、側板の透孔から吸気させて上蓋を浮上させ、さらに両側面からの斜め上向きの圧縮空気と、搬送方向に対する正面からの圧縮空気とによって上蓋を吹き飛ばして除去することを特徴とする成形用カートン型モールドを用いた成形後における上蓋の除去方法。
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