JP4085721B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

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JP4085721B2 JP2002198379A JP2002198379A JP4085721B2 JP 4085721 B2 JP4085721 B2 JP 4085721B2 JP 2002198379 A JP2002198379 A JP 2002198379A JP 2002198379 A JP2002198379 A JP 2002198379A JP 4085721 B2 JP4085721 B2 JP 4085721B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光記録媒体や磁気記録媒体に印刷可能なインクジェット記録装置に関し、特に特定の一方向から必要な全ての操作を行うことができるインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、インクジェット記録装置(プリンタ)をコンピュータと接続するのみならず、たとえばテレビやVTRなど他の機器と接続して使用するようになってきており、設置場所も机上からリビング等の人が集まる場所になりつつある。その場合、他の機器と積み重ねて使用することがあることを考慮して、インクカートリッジの着脱や記録用紙のセットおよび取り出しを装置の前面から行うものが提案されており、例えば特開2001−191613号公報に記載のプリンタが知られている。
【0003】
また、CD−ROM等の携帯型データメディアに直接プリントするデジタル情報頒布システムが、例えば特開2001−319074号公報に開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これら従来の装置では、家庭内のテレビラック等の中にコンパクトに収納し、且つ、CDやDVD等のデータメディアに印刷することは出来なかった。
【0005】
本発明は、上記従来の問題点に鑑み、家庭内のテレビラック等の中にコンパクトに収納された上で、CDやDVD等のデータメディアに印刷することのできるインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、第一の記録媒体を載置する媒体保持板を第一の方向に沿って往復搬送する第一の搬送系と、第二の記録媒体を載置すると共に媒体保持板と略平行に設けられた媒体トレイと、媒体保持板を第一の方向と直交する第二の方向に沿って搬送し、インクジェット記録装置の前面における媒体保持板の突出状態と格納状態とを切り替えるローディング機構と、媒体トレイと略平行に設けられ、記録ヘッドによりインクを吐出された第二の記録媒体を収納する排出トレイとを備え、媒体トレイ、排出トレイ、媒体保持板への操作はインクジェット記録装置の前面にて行なう構成とした。
【0007】
このように、第一の記録媒体を載置する媒体保持板の搬送方向を第一の方向と第二の方向に分離することにより、インクジェット記録装置の第一の方向における小型化が可能となり、家庭内のテレビラック等の中にコンパクトに収納することができる。
【0008】
また、媒体トレイ、排出トレイ、媒体保持板への操作はインクジェット記録装置の前面にて全て行なうと共に、インクジェット記録装置の前面における媒体保持板の突出状態と格納状態とを切り替えるローディング機構を設けるため、家庭内のテレビラック等のように収容物の前面にしか開口部がない場所にも設置が可能となる。
【0009】
また、媒体トレイと排出トレイと媒体保持板は、各々略平行に設けられるため、インクジェット記録装置の高さ方向における小型化が可能となり、家庭内のテレビラック等の中にコンパクトに収納することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明のインクジェット記録装置では、第一の記録媒体を載置する媒体保持板を第一の方向に沿って往復搬送する第一の搬送系と、第二の記録媒体を載置すると共に媒体保持板と略平行に設けられた媒体トレイと、第二の記録媒体を搬送する第二の搬送系と、媒体保持板を第一の方向と直交する第二の方向に沿って搬送し、インクジェット記録装置の前面における媒体保持板の突出状態と格納状態とを切り替えるローディング機構と、媒体トレイと略平行に設けられ、記録ヘッドによりインクを吐出された第二の記録媒体を収納する排出トレイとを備え、媒体トレイ、排出トレイ、媒体保持板への操作はインクジェット記録装置の前面にて行なう構成とした。
【0011】
記録ヘッドによる第一の録媒体への印刷時には、インクジェット記録装置の内部に収納された媒体保持板が第一の搬送系により第一の方向に搬送され、第一の記録媒体の挿抜時には媒体保持板の突出状態と格納状態とが第二の方向に沿ってローディング機構により切り替えられる。
【0012】
また、第一の搬送系と第二の搬送系は少なくとも1つの搬送ローラを共有するようにしてもよい。
【0013】
また、ローディング機構は、インクジェット記録装置に設けられたモータと、モータにより駆動されるピニオンと、ピニオンと噛合可能に媒体保持板に設けられたギアを含む構成としてもよい。
【0014】
また、ローディング機構は、ピニオンの軸心に対して第一の方向にずれた軸心を有するアイドルギアを、媒体保持板に設けられたギアと前記ピニオンとの間に備える構成としてもよい。
【0015】
また、第一の搬送系は媒体保持板を第一の方向に沿って搬送する媒体保持板搬送ローラを備え、媒体保持板搬送ローラには第二の方向に傾斜するテーパが形成されており、媒体保持板の突出状態から格納状態へ切り替えて媒体保持板と媒体保持板搬送ローラが接触する際に、媒体保持板はテーパに誘導される構成としてもよい。
【0016】
また、第一の搬送系は、搬送ローラと対向するピンチローラと、搬送ローラとピンチローラ間の距離を変更するピンチローラ距離変更機構を備え、媒体保持板が第二の方向に沿った搬送から第一の方向に沿った搬送へ移行した場合において媒体保持板の搬送方向先端部が搬送ローラとピンチローラ間を通過する際に、搬送ローラとピンチローラ間の距離を変更するようにしてもよい。
【0017】
また、第二の搬送系は拍車を備え、第二の記録媒体の搬送時には拍車と第二の記録媒体とを接触させ、媒体保持板の搬送時には拍車と媒体保持板が非接触となるように拍車を上昇させる拍車切り替え機構を備える構成としてもよい。
【0018】
また、記録ヘッドはピンチローラ距離変更機構に連結され、ピンチローラ距離変更機構は第一の記録媒体および第二の記録媒体と記録ヘッドとの距離を一定に保持するようにしてもよい。
【0019】
また、媒体保持板と媒体トレイと排出トレイは、少なくとも記録ヘッドによるインクの吐出時または排出トレイに第二の記録媒体が排出される時にはインクジェット記録装置の内部に収納される構成としてもよい。
【0020】
また、媒体保持板は媒体トレイの上方に設けられ、排出トレイは媒体保持板と媒体トレイとの間に設ける構成としてもよい。
【0021】
また、ローディング機構は、前記媒体保持板を水平方向に略90°回転させることにより前記媒体保持板の前記第二の方向に沿った搬送を行なう構成としてもよい。
【0022】
また、ローディング機構は、媒体保持板を支持するガイド部、及び、ガイド部に設けられてピニオンと噛合する円弧状ギア部を備え、ピニオンと円弧状ギア部とが噛合してガイド部が水平方向に略90°回転することにより媒体保持板がガイド部と共に第二の方向に沿って搬送され、ピニオンと媒体保持板に設けられたギアとが噛合して媒体保持板がガイド部に対して摺動することにより媒体保持板が第一の方向に沿って搬送される構成としてもよい。
【0023】
また、ローディング機構は、媒体保持板を支持するガイド部、及び、ガイド部に設けられてピニオンと噛合する直線状ギア部を備え、ピニオンと直線状ギア部とが噛合してガイド部が媒体保持板と共に第二の方向に沿って搬送され、ピニオンと媒体保持板に設けられたギアとが噛合して媒体保持板がガイド部に対して摺動することにより媒体保持板が第一の方向に沿って搬送される構成としてもよい。
【0024】
以下、本発明の実施の形態について、関連する図面を用いて説明する。なお、これらの図面において実質的に同一の構成や機能を有する部材には同一の符号を付しており、それらに関する重複した説明は省略する。
【0025】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1におけるインクジェット記録装置を家庭用のテレビラック内に配置した適用例を示す側面から見た概念図であり、テレビ1はラック3の上に設置され、ラック3には開閉可能なガラス扉5が設けられている。
【0026】
ラック3内にはビデオデッキ(VCR)7、DVDレコーダー9、及び、実施の形態1におけるインクジェット記録装置10が積層された状態で配置されている。
【0027】
後述する、排出トレイとしての排紙トレイ12は、操作者によるCDやDVDディスク等の光記録媒体の載置、排紙の取り出し等が可能となるよう、インクジェット記録装置10から外部へ突出した状態が図示されている。
【0028】
図2は排紙トレイ12が収納された状態における本発明の実施の形態1にかかるインクジェット記録装置10の外観を示す正面斜視図、図3は排紙トレイの一部が装置外部へ突出した状態(以下、「排紙トレイオープン位置」という)におけるインクジェット記録装置10の外観を示す正面斜視図、図4は排紙トレイ12を最大に引き出した状態(以下、「排紙トレイ最大引き出し位置」という)におけるインクジェット記録装置10の外観を示す正面斜視図、図5は排紙トレイ最大引き出し位置において排紙14を取り出すためにトレイガイド16を上方へ引き上げた状態におけるインクジェット記録装置10の外観を示す正面斜視図である。
【0029】
図2乃至図5において、インクジェット記録装置10の主操作面(前面)には電源スイッチや排紙トレイオープンスイッチ等のオン・オフ式の各種スイッチ17とこれらスイッチ17の状態を示す各種インジケーターランプ18が複数設けられている。
【0030】
インク交換用カバー19は、インクカートリッジ24を交換する際に図2に示すように開けて使用する。
【0031】
トレイガイド16は排紙トレイ12上に一体的に設けられており、トレイガイド16には媒体保持板としてのディスクトレイ20をガイドするためにガイド部72が形成されている。
【0032】
トレイガイド16上にはディスクトレイ20が載置され、更にディスクトレイ20上には第一の記録媒体としてのDVDディスク22が後述する所定の場所に位置決めされて載置されている。
【0033】
トレイガイド16と、ディスクトレイ20と、DVDディスク22との関係を示す部分拡大図を図18に示す。
【0034】
図6は本発明の実施の形態1におけるインクジェット記録装置10内の要部を示す要部斜視図であり、インクカートリッジ24、及び、インクカートリッジ24からインクが供給される記録ヘッド30(図8)が設けられたキャリッジ26がキャリッジシャフト28および29に支持されてキャリッジ26の上下方向の高さが調節可能となっているとともに、図示しないタイミングプーリとタイミングベルト等の動力伝達手段を介して図示しないキャリッジモータにより駆動されて主走査方向(シャフト28、29に平行な方向)に往復動自在に設けられている。
【0035】
インクカートリッジ24、キャリッジ26、記録ヘッド30等、印刷に必要な具体的な構成は、例えば特願2002−038117(同一出願人により平成14年2月15日提出)に開示されたものを採用してもよい。
【0036】
押圧部材としてのプラスチック板32は、コイルスプリング34により、前面方向へ排紙トレイ12を押圧しており、給紙カセット40にも同様なプラスチック板とコイルスプリング(図示せず)が設けられている。
【0037】
ディスクトレイ20の端部に設けられたギア部38とモータ36に設けられたピニオン35が係合することにより、モータ36の駆動力がディスクトレイ20に伝達され、DVDディスク22を保持したディスクトレイ20はキャリッジシャフト28、29と直角方向(第一の方向)に搬送される。
【0038】
トレイガイド16に設けられたガイド部72の一部には図9(A)に示す係合用切り欠き部39が形成されており、この係合用切り欠き部39において、モータ36に設けられたピニオン35がディスクトレイ20の端部に設けられたギア部38と係合する。
【0039】
尚、モータ36のピニオン35とギア部38の間に、図9(B)に示すようにトレイガイド16上にアイドルギア37を介するようにしてもよい。
【0040】
この場合、アイドルギア37の軸心とピニオン35の軸心は、主走査方向(第二の方向)と直角な方向にずらして設けるようにすれば、トレイガイド16が移動してアイドルギア37とピニオン35とが接触する際、アイドルギア37の歯とピニオン35の歯が斜めから当たるように噛合するため、確実な噛合が可能となる。
【0041】
次に、図7乃至図21を用いて本実施の形態におけるインクジェット記録装置10の詳細な構成と作動概要を説明する。
【0042】
図7及び図8には、操作者が主操作面からの操作により図4、図5、図10に示される排紙トレイ12の外部への突出が最大の状態(排紙トレイ最大引き出し位置)にて第一の記録媒体としてのDVDディスク22を媒体保持板としてのディスクトレイ20上に載置した後、手動もしくは図示しない電動モータにて排紙トレイ12をインクジェット記録装置10の内部に格納した状態(図2)にて印刷待機中の状態(以下、このディスクトレイ20の位置を「待機位置」という)が示してある。
【0043】
また、図3、図9(A)には、排紙トレイ12の一部が外部へ突出した状態(排紙トレイオープン位置)が示してある。
【0044】
まず、給紙カセット40内の記録用紙41への印刷を説明する。
【0045】
排紙トレイ12と同様に前面からインクジェット記録装置10の内部に収納された媒体トレイとしての給紙カセット40内には、第二の記録媒体としての記録用紙41がセットされており、記録用紙41はシャフト42に支持されたピックアップローラ43により1枚ずつピックアップされる。
その後、ピックアップされた記録用紙41は、双方とも時計方向に回転する給紙ローラ45、47により搬送され、シャフト48に支持されたUターンローラ50へと搬送される。
【0046】
尚、シャフト46及び給紙ローラ47は、図17に示すように給紙カセット40に設けられている。
【0047】
Uターンローラ50にて搬送方向が反転した記録用紙41は、ピンチローラ52と搬送ローラとしてのメインローラ54間で更なる搬送力を得る。
【0048】
記録用紙の搬送精度を決定するメインローラ54は、回転精度を測定するロータリーエンコーダ(図示せず)を同軸上に有している。
【0049】
このロータリーエンコーダは、インクカートリッジ24や記録用紙の挿抜を妨げない位置に設けられることが望ましい。
【0050】
ピンチローラ52とメインローラ54間を通った記録用紙41は、記録ヘッド30から吐出されるインクにより所定の画像が記録された後、複数個の排紙ローラ56、58と拍車60、62、64の間を通り、排紙トレイ12内へ排出される。
【0051】
複数個の拍車60はシャフト66に、複数個の拍車62はシャフト68に、複数個の拍車64はシャフト70に各々支持されており、記録ヘッド30から記録用紙41上へ吐出されるインクに触れる面積を出来るだけ小さくしてインク汚れを防止するために拍車60、62、64が使用される。
【0052】
次に、ディスクトレイ20上に保持されたDVDディスク22への印刷を説明する。
【0053】
図7、図8に示される待機位置においてモータ36が時計回りに回転すると、ピニオン35とギア38との係合によりディスクトレイ20は、トレイガイド16に設けられたガイド部72に沿ってキャリッジシャフト28、29に向かう方向へ搬送され、図11、図12に示されるようにディスクトレイ20の先端部74がピンチローラ52とメインローラ54間に達する状態(以下、このディスクトレイ20の位置を「ディスクトレイ引き込み位置」という)となる。
【0054】
また、待機位置からディスクトレイ引き込み位置に搬送される際を含め、記録用紙41への印刷時以外のときには、後述する拍車切り替え機構により拍車60、62、64は自動的に上方へ移動し(図12)、拍車60、62、64によってDVDディスク22が傷つかないようにしている。
【0055】
尚、Uターンローラ50、メインローラ54、排紙ローラ56、58は連動して駆動され、ディスクトレイ20の搬送方向に応じて回転方向が切り替えられるようになっている。
【0056】
ディスクトレイ20がモータ36により搬送される領域(第一の領域)を通過し、ディスクトレイ20の先端部74がピンチローラ52とメインローラ54間に達するとピンチローラ52が降りてきて、それから先の領域(第二の領域)におけるディスクトレイ20の搬送はピンチローラ52とメインローラ54により行なわれ、図13、図14に示されるようにDVDディスク22の後端部76が記録ヘッド30よりもUターンローラ50側に位置する状態(以下、このディスクトレイ20の位置を「印刷開始位置」という)となる。
【0057】
その後、印刷開始位置からディスクトレイ20は第一の領域の方向へピンチローラ52とメインローラ54により搬送されながら、記録ヘッド30によるDVDディスク22への印刷が行なわれる。
【0058】
記録ヘッド30によるDVDディスク22への印刷、及び、ピンチローラ52とメインローラ54による第一の領域の方向への搬送が終わると、図15、図16に示すようにディスクトレイ20は第一の領域へ移動し(以下、図15、図16に示すディスクトレイ20の位置を「印刷終了位置」という)、再びモータ36により待機位置まで搬送される。
【0059】
尚、ディスクトレイ20の表面とDVDディスク22の表面とは、高さを一致させることが搬送ムラ防止の観点から望ましい。
【0060】
本実施の形態においては、DVDディスク22への印刷終了後は、図7、図8に示す待機位置までディスクトレイ20を搬送し、インジケーターランプ18により印刷終了を操作者へ知らせるようにしたが、インジケーターランプ18により印刷終了を知らせる代わりに、排紙トレイオープン位置、もしくは排紙トレイ最大引き出し位置へ自動的に図示しないモータにより移動させることにより、操作者へ印刷終了を知らせるようにしてもよい。
【0061】
また、これに代え、印刷終了後は印刷終了位置に留まり、操作者がスイッチ17の1つを操作することにより、モータ36と図示しない他のモータによって自動的にディスクトレイ20が外部へ出てくるようにしてもよい。
【0062】
図19乃至図21に、キャリッジ26、ピンチローラ52、及び、拍車60、62、64の移動機構(ピンチローラ距離変更機構)の要部を示す。
【0063】
尚、拍車64は説明の便宜上、省略してある。
【0064】
図19、図23は待機状態における位置を示しており、記録ヘッド30、キャリッジ26、ピンチローラ52、及び、拍車60、62は、記録用紙41への印刷時と同じ位置(以下、この位置を「普通紙印刷位置」という)にあり、この位置において記録ヘッド30、キャリッジ26、ピンチローラ52、及び、拍車60、62は一番低くなる。
【0065】
シャシー側板11にはギア80が設けられ、このギア80は大径ギア部82と小径ギア部84を有している。
【0066】
シャシー側板11にはギア86が設けられ、ギア86は、ギア86の回転中心から偏心した位置でキャリッジシャフト28を保持し、また、ギア86はギア80の大径ギア部82と係合する。
【0067】
ギア80の小径ギア部84はギア92と係合し、ギア92はカム91を有するギア90と係合する。
【0068】
ピンチローラホルダ94は、その先端部にピンチローラ52を回転自在に保持しており、ギア90のカム91とピンチローラホルダ94の当接状態に応じてピンチローラ52が上下に移動する。
【0069】
一方、ギア86はリンク機構96を介して拍車60、62と連動する。
【0070】
かかる構成において、図示しないモータによりギア80、ギア86が回転すると、キャリッジシャフト28、29が図の上方へ移動すると、それと共にキャリッジ26と記録ヘッド30も上方へ移動する。
【0071】
これに伴い、ギア92、90も回転し、図20に示すようにピンチローラ52は図の上方へ移動する。
【0072】
また、リンク機構96を介して拍車60、62、64も上方へ移動する。
【0073】
ディスクトレイ引き込み位置においては、キャリッジ26、ピンチローラ52、及び、拍車60、62、64はこの図20に示す位置(以下、この位置を「ディスク引き込み位置」という)にある。
【0074】
これにより、ディスクトレイ20が第一の領域から第二の領域に移動する際にディスクトレイ20が記録ヘッド30、ピンチローラ52、及び、拍車60、62、64に衝突せずにスムーズに第二の領域に搬送され、拍車60、62、64によりDVDディスク22の表面が傷つけられることも防止することができる。
【0075】
ここで、ディスクトレイ20の先端部74がピンチローラ52の下を通過したのを検知したら、図21に示すようにピンチローラ52が下降し、ディスクトレイ20と当接し(図21に示す位置を以下、「ディスク印刷位置」という)、第二の領域におけるディスクトレイ20の搬送は、ピンチローラ52とメインローラ54により行なわれることとなる。
【0076】
印刷開始位置、印刷中、及び、印刷終了位置においては、ピンチローラ距離変更機構はディスク印刷位置にあるため、記録ヘッド30はディスクトレイ20またはDVDディスク22に対して最適な高さまで上昇した状態で拍車60、62、64も連動して上昇しており、印刷直後のDVDディスク22に拍車60、62、64が接触しないので、DVDディスク22の表面が傷つけられることもない。
【0077】
尚、印刷時において、ピンチローラ距離変更機構に連結された記録ヘッド30とDVDディスク22および記録用紙41との距離は、ピンチローラ距離変更機構により一定に保持されるため、常に最適な印刷状態を得ることができる。
【0078】
次に、図22乃至図30を用いて上記構成とした本実施の形態におけるインクジェット記録装置10の詳細な作動を説明する。
【0079】
図22は本実施の形態におけるインクジェット記録装置10の作動を説明するためのフローチャートである。
【0080】
まず、操作者がガラス扉5を開けて電源を入れると、ディスクトレイ20が待機位置で待機する。
【0081】
待機位置でのキャリッジ26、ピンチローラ52、及び、拍車60、62、64の位置は図23に示す普通紙印刷位置にある。
【0082】
尚、拍車64は拍車60、62より少し低い位置に設けてあるため、給紙カセットの記録用紙41に印刷する場合、印刷後の記録用紙41が拍車60、62を通過後、拍車64により若干下向きに搬送されるため、スムーズに排紙トレイ12中へ排出される。
【0083】
次に、操作者が排紙トレイオープンスイッチ17をオンすると排紙トレイ12が図3及び図9(A)に示す排紙トレイオープン位置まで飛び出す。
【0084】
そこで操作者は排紙トレイ12を排紙トレイ最大引き出し位置まで引き出し、ディスクトレイ20にDVDディスク22を載置した後、排紙トレイ12をインクジェット記録装置10内へ押し込む。
【0085】
尚、排紙トレイ12内の排紙(印刷完了後の記録用紙41)を取り出す際は、図5に示すようにディスクトレイ20を上へ持ち上げた状態で取り出す。
【0086】
印刷指示があると、インクジェット記録装置10内に設けられたセンサ(図示せず)はディスクトレイ20上のDVDディスク22の有無を判別し、DVDディスク22が無いと判断すれば、そのままの状態、すなわち図7、図8に示す待機位置で待機する。
【0087】
DVDディスク22が有ると判断すれば、ディスクトレイ20またはDVDディスク22の厚さに応じて記録ヘッド30および拍車60、62、64が図24に示すディスク印刷位置まで上昇すると共に、ピンチローラ52も図25に示すディスク引き込み高さまで上昇し、図20、図25に示すディスク引き込み位置となる。
【0088】
その後、ディスクトレイ20が記録ヘッド30の方向へ搬送されてディスクトレイ20の先端部74が図26に示すようにピンチローラ52の下を通過したと判断すると、図27に示すようにピンチローラ52が下降してディスクトレイ20をそのまま搬送し続ける。
【0089】
その後、ディスクトレイ20が図13、図14、図28に示す印刷開始位置へ移動した後、DVDディスク22への印刷が開始される(図29)。
【0090】
ディスクへの印刷が終了するとディスクトレイ20は図15、図16に示す印刷終了位置へ搬送される。
【0091】
この際、ディスクトレイ20の先端部74がピンチローラ52の下を通過後、図示しないばねの押圧力によりピンチローラ52は自動的に図30に示す位置へ下降する。
【0092】
その後、ディスクトレイ20はモータ36により待機位置まで搬送され、待機位置にて待機状態となり、記録ヘッド30および拍車60、62、64を、給紙カセット40の記録用紙への印刷時における位置、すなわち図8、図23に示す普通紙印刷位置へ戻す。
【0093】
この待機状態において操作者が排紙トレイオープンスイッチ17をオンすると排紙トレイ12が図3及び図9(A)に示す排紙トレイオープン位置まで飛び出す。
【0094】
そこで操作者は排紙トレイ12を排紙トレイ最大引き出し位置まで引き出し、ディスクトレイ20上の印刷済みDVDディスク22を取り出した後、排紙トレイ12を完全に押し込む。
【0095】
その後、再び待機位置にて待機する。
【0096】
本実施の形態の変形例を図31と図32に示す。
【0097】
図31に示す変形例が第一実施の形態と異なる点は、DVDディスク22への印刷完了後にディスクトレイ20が待機位置へ移動した後、操作者が排紙トレイオープンスイッチ17をオンしなくても、自動的に排紙トレイ12が排紙トレイオープン位置まで飛び出すようにした点である。
【0098】
また、図32に示す他の変形例が第一実施の形態と異なる点は、DVDディスク22への印刷完了後にディスクトレイ20が待機位置へ移動した後、DVDディスク22上のインクを乾燥させるために一定時間(例えば10秒以上)が経過するまで待機位置で待機した後、自動的に排紙トレイ12が排紙トレイオープン位置まで飛び出すようにした点である。
【0099】
以上説明したように、本発明の第一実施の形態によれば、操作者により前面においてDVDディスク22が載置されたディスクトレイ20は、まず記録ヘッド30の主走査方向に沿ってインクジェット記録装置10の内部に収納された後、主走査方向と直角方向に搬送されて印刷されるため、主走査方向と直角をなす方向からDVDディスク22を載置する場合と比較して主走査方向と直角をなす方向におけるインクジェット記録装置10の体格を小さくすることができる。
【0100】
更に、操作者がDVDディスク22を挿抜したり、排紙を取り出したりする時以外は、ディスクトレイ20はインクジェット記録装置10の内部に収納されており、且つ、DVDディスク22の挿抜、排紙の取り出し、給紙カセットの挿抜等、全ての操作を主操作面において行なえるため、操作者はテレビラック等のガラス扉5を閉じたままでも印刷を実行することができ、インクジェット記録装置10を家庭内のテレビラック等の中にコンパクトに収納することが可能となる。
【0101】
また、主走査方向と直角をなす方向にディスクトレイ20を搬送する際、モータ36により搬送を行なう第一の領域と、ピンチローラ52とメインローラ54により搬送を行なう第二の領域を設けたため、主走査方向と直角をなす第一の方向へのディスクトレイの搬送が確実に行われる。
【0102】
更に、モータ36により搬送を行なう第一の領域とピンチローラ52とメインローラ54により搬送を行なう第二の領域を一部オーバーラップさせると、第一の領域における搬送と第二の領域における搬送がスムーズに継続される。
【0103】
また、第二の記録媒体としての記録用紙への印刷時には、記録ヘッド30から吐出されるインクにより所定の画像が記録された後、排紙ローラ56、58と拍車60、62、64の間を通り、排紙トレイ12内へ排出されるが、排紙トレイ12はトレイガイド16と給紙カセット40との間に平行に設けられて空間を有効に利用しているため、インクジェット記録装置10の体格を小さくすることができる。
【0104】
尚、排紙トレイ12は、本実施の形態のようにトレイガイド16と給紙カセット40との間に設けるのが最も望ましいが、これに限られず、代わりに給紙カセットの下方、もしくはトレイガイド16の上方に排紙するようにしてもよい。
【0105】
また、図19乃至図21に示すピンチローラ距離変更機構によりピンチローラ52の高さを変更可能とすることにより、ディスクトレイ20の搬送系の一部と記録用紙41の搬送系の一部、すなわち、ピンチローラ52とメインローラ54を共用することができ、装置全体の体格を小さくすることが可能となり、その結果、インクジェット記録装置10を家庭内のテレビラック等の中にコンパクトに収納することが可能となる。
【0106】
尚、ピンチローラ52の高さは、印刷対象物の厚さに応じて事前に設定しておいてもよいし、図示しないセンサにて印刷対象物の厚さを検知し、この厚さに応じてピンチローラ52の高さを自動的に調節するようにしてもよい。
【0107】
また、図19乃至図21に示すピンチローラ距離変更機構により、ピンチローラ52の高さの切り替えに連動して記録ヘッド30と拍車60、62、64も高さが調節されるため、個別に駆動機構を設ける必要がなく、装置の小型化が可能となる。
【0108】
尚、第一実施の形態における第一の記録媒体としてDVDディスク22を示したが、インクジェット記録装置より小さなものであって、所定の形状を有するディスクトレイ20に載置されるものであれば、他のものでもよく、例えば、CD等の光記録媒体、フレキシブルディスク等の磁気記録媒体、ICカードや半導体メモリー等の電子記録媒体、クレジットカードやキャッシュカード等のプラスチックカード、名札ケース等の樹脂製固形物、アルミ板等の金属製固形物を第一の記録媒体として使用することができる。
【0109】
また、排紙トレイ12の上部には、ガイド部としてのトレイガイド16が形成され、ディスクトレイ20が主走査方向と平行な第二の方向へ移動する際にはディスクトレイ20はトレイガイド16に保持・固定され、ディスクトレイ20が主走査方向と直角な第一の方向へ移動する際にはトレイガイド16は動かずにディスクトレイ20のみが移動する構成としたので、第一の方向へのDVDディスク22の移動はディスクトレイ20のみを搬送し、第二の方向へのDVDディスク22の移動はトレイガイド16のみを駆動させればよいため、ディスクトレイ20の移動を異なる(直角な)2方向に分割してコンパクトに行なうことが可能となり、併せてラック前面からの操作も可能となる。
【0110】
(実施の形態2)
次に、図33乃至図49を用いて本発明の実施の形態2におけるインクジェット記録装置100について説明する。
【0111】
本発明の実施の形態2以降の実施の形態における図面において実質的に同一の構成や機能を有する部材には同一の符号を付しており、それらに関する説明は省略する。
【0112】
図33は本発明の実施の形態2におけるインクジェット記録装置100内の要部を示す要部斜視図であり、実施の形態1と大きく異なるのは、ガイド部としてのトレイガイド102が排紙トレイ120と一体ではなく、トレイガイドホルダー122に支持されている点と、トレイガイド102がモータ106に設けられたピニオン107およびトレイガイド102に設けられたラック104によりキャリッジシャフト28、29と平行方向に駆動される点と、第一の領域におけるキャリッジシャフト28、29と直行する方向へのディスクトレイ108の搬送が媒体保持板搬送ローラとしてのトレイ搬送ローラ116および内部にばね機構を有するローラ軸110に連結された補助ローラ112により行なわれる点である。
【0113】
その他の点は、基本的に前記実施の形態1と同様である。
【0114】
次に、図33乃至図49に示す実施の形態2におけるインクジェット記録装置100の作動を図49に沿って説明する。
【0115】
図49に示すように、まず操作者が電源を投入すると、図35乃至図37に示す待機位置にてディスクトレイ108を乗せたトレイガイド102が待機状態となる。
【0116】
次に、操作者が図示しないディスクローディングスイッチを投入すると、モータ106の駆動によりトレイガイド102が図38、図39に示すディスク着脱位置へ移動する。
【0117】
ここで操作者はDVDディスク22をトレイガイド102上のディスクトレイ108の上に載置し、ディスクローディングスイッチを再び投入するとトレイガイド102が待機位置へ移動する。
【0118】
このとき、補助ローラ112と図示しないモータにより駆動されるトレイ搬送ローラ116には、図34に示すように各々テーパ114、118が形成されているため、ディスクトレイ108はスムーズに補助ローラ112とトレイ搬送ローラ116との間に配置される。
【0119】
そして、記録ヘッド30および拍車60、62がディスク印刷位置まで上昇すると共に、ピンチローラ52もディスク引き込み高さまで上昇する。
【0120】
また、トレイ搬送ローラ116の駆動力により、ディスクトレイ108を記録ヘッド30の方向へ搬送し、図40、図41、図42に示すディスク引き込み開始位置へ到達する。
【0121】
ここで、ディスクトレイ20の先端部74がピンチローラ52の下を通過したと判断すると、ピンチローラ52が下降する。その後、ディスクトレイ108が図43、図44、図45に示す印刷開始位置へ移動した後、DVDディスク22への印刷が開始される。
【0122】
DVDディスク22への印刷が終了するとディスクトレイ108は図46、図47、図47、図48に示す印刷終了位置へ搬送される。
【0123】
この後、ディスクトレイ108は図35、図36、図37に示す待機位置へ搬送され、待機状態となる。
【0124】
この待機状態において操作者がディスクローディングスイッチを投入したと判断すると、インクジェット記録装置100に備えられた図示しないコンピュータは、DVDディスク22への印刷終了後、所定時間(例えば10秒)が経過したか否かを判断し、所定時間が経過していないと判断すると待機位置での待機状態を保持し、所定時間が経過したと判断すればディスクトレイ108を乗せたトレイガイド102を図38、図39に示すディスク着脱位置へ移動させ、操作者は印刷後のDVDディスク22を取り出すことができる。
【0125】
この後、操作者がディスクローディングスイッチを投入してトレイガイド102を待機位置へ戻すと、インクジェット記録装置100に備えられた図示しないセンサーが、ディスクトレイ108上に新たなDVDディスク22が有るか無いかを検知し、DVDディスク22が有ると判断すればピンチローラ52をディスク引き込み高さまで上昇させ、以後、同様の印刷を実行するが、新たなDVDディスク22が無いと判断すれば、記録ヘッド30、ピンチローラ52、及び、拍車60、62を普通紙印刷位置へ移動させ、ディスクトレイ108を待機位置で保持する。
【0126】
以上説明したように、本実施の形態によれば、実施の形態1の効果に加え、操作者が排紙トレイ120を手動で排紙トレイを引き出したり押し込んだりしなくてもディスクトレイ108を乗せたトレイガイド102がモータ106により駆動されるため、操作者の利便性が向上するという効果を奏する。
【0127】
また、排紙トレイ120とディスクトレイ108を別個独立して操作することができるという効果もある。
【0128】
尚、本実施の形態において、記録ヘッド30の主走査方向と直交する方向(第一の方向)への記録媒体の搬送をトレイ搬送ローラ116(媒体保持板搬送ローラ)により行なったが、トレイ搬送ローラ116による搬送に代えて、本発明の第一実施の形態で示したギアとピニオンによる搬送としてもよい。
【0129】
(実施の形態3)
次に、図50乃至図80に示す本発明の実施の形態3におけるインクジェット記録装置200について説明する。
【0130】
実施の形態3が実施の形態2と大きく異なる点は、ディスクトレイを出し入れする際に90°回転させる点である。
【0131】
図50及び図51は本発明の実施の形態3におけるインクジェット記録装置200内の要部を示す要部斜視図であり、図50には説明の便宜上、図51におけるトレイガイド支持プレート204を省略したものが示してある。
【0132】
尚、図51、図66、図67、図70、図71以外の図面においては図50と同様に説明の便宜上、トレイガイド支持プレート204が省略されている。
【0133】
このトレイガイド支持プレート204はインクジェット記録装置200のハウジングに固定されており、円弧状のスリット205が形成されている。
【0134】
DVDディスク22を載置するディスクトレイ208を保持するトレイガイド209は、L状のフック部214及び212を有し、フック部214はトレイガイド支持プレート204のスリット205上に引っ掛けられた状態でスリット205上を摺動可能に設けられている。
【0135】
トレイガイド209は更に、ピン226によりトレイガイド支持プレート204に回動可能に連結されている。
【0136】
また、トレイガイド209は図53乃至図56に示すように、トレイガイド209の本体部分からコの字状に延びたギア部210を有しており、このギア部210はモータ206のピニオン224(図57乃至図62参照)と噛合する。
【0137】
ディスクトレイ208には、図52にも示すように円弧状の凹部220が形成され、その上方にギア部216が形成されている。
【0138】
図57乃至図62に示すように、モータ206のピニオン224とギア部210、216との噛合の際、ギア部210の端2本の歯222とギア部216の端2本の歯218がオーバーラップしてピニオン224と噛合する。
【0139】
インクジェット記録装置200のハウジングに設けられたコイルばね202は、ディスクトレイ208が所定の位置に来た際にディスクトレイ208に接触して、ディスクトレイ208をキャリッジシャフト28、29の方向へ付勢する。
【0140】
図63乃至図65に示すように、インクジェット記録装置200のハウジングには支持シャフト234が固定され、支持シャフト234にはばねを内蔵したアーム232を介してディスク送りローラ230が2つ設けられている。
【0141】
ディスク送りローラ230は常時、排紙ローラ56、58と接触しないようにディスクトレイ208の厚さより小さな隙間を持って排紙ローラ56、58と対峙している。
【0142】
ディスクトレイ208への印刷時には、図65に示すように拍車60、62が上昇した状態でディスクトレイ208がアーム232のばね力に抗してディスク送りローラ230と接触することにより、排紙ローラ56、58の正転・逆転がディスクトレイ208へ伝達され、第二の領域でのディスクトレイ208の搬送が行なわれる。
【0143】
一方、第二の記録媒体としての記録用紙(普通紙)41に印刷する場合には図64に示すように拍車60、62を下降させた状態で行い、拍車60、62が印刷直後の記録用紙表面に接触することにより、排紙ローラ56、58の駆動力により記録用紙41を搬送(排出)する。
【0144】
このとき、記録用紙41とディスク送りローラ230は接触しない。
【0145】
インクジェット記録装置200を小型化しようとすると必然的にギア部216の長さも短くしなければならず、その場合にはモータ206のピニオン224とギア部216との噛合だけでは、DVDディスク22の印刷時にディスクトレイ208をピンチローラ52とメインローラ54のところまで搬送できない場合が考えられるため、ディスク送りローラ230を設けて排紙ローラ56、58の正転・逆転を利用することによりディスクトレイ208を搬送し、かかる問題点を解決した。
【0146】
尚、図63乃至図65に示した支持シャフト234、アーム232、及び、ディスク送りローラ230は説明の便宜上、他の図面においては省略してある。
【0147】
次に、実施の形態3におけるインクジェット記録装置200の作動を図80に示すフローチャートに沿って説明する。
【0148】
まず、操作者が電源を投入すると、図66乃至図69に示す待機位置にてディスクトレイ208を乗せたトレイガイド209が待機状態となる。
【0149】
次に、操作者が図示しないディスクローディングスイッチを投入すると、モータ206の駆動によりモータ206に接続されたピニオン224とギア部210が噛合し、トレイガイド209が図70乃至図73に示すディスク着脱位置へ移動する。
【0150】
次に、操作者はDVDディスク22をトレイガイド209上のディスクトレイ208の上に載置し、ディスクローディングスイッチを再び投入するとトレイガイド209が待機位置へ移動する。
【0151】
この際のトレイガイド209の動きを模式的に表したものを図57乃至図62に示す。
【0152】
モータ206の駆動によりトレイガイド209がディスク着脱位置から待機位置の方へ移動していくと、図57の位置でコイルばね202がディスクトレイ208に接触する。
【0153】
モータ206が回転して更にトレイガイド209を待機位置の方へ移動させると、コイルばね202の押圧力によりディスクトレイ208が徐々にキャリッジシャフト28、29の方向へ押されて移動し(図59、図60)、トレイガイド209が完全に待機位置へ来ると図61、図62に示す状態となる。
【0154】
その後、前述の実施の形態2と同様、記録ヘッド30および拍車60、62がディスク印刷位置まで上昇し、ピンチローラ52もディスク引き込み高さまで上昇する。
【0155】
また、モータ206の駆動力により、図74、図75に示すディスク引き込み開始位置までディスクトレイ208を搬送すると、その後は排紙ローラ58、56の駆動力によりディスクトレイ208をメインローラ54まで搬送する。
【0156】
ここで、実施の形態2と同様、ディスクトレイ208の先端部74がピンチローラ52の下を通過したと判断すると、ピンチローラ52が下降する。
【0157】
その後、ディスクトレイ208が図76、図77に示す印刷開始位置へ移動した後、DVDディスク22への印刷が開始される。
【0158】
その後、DVDディスク22への印刷が終了するとディスクトレイ208は図78、図79に示す印刷終了位置へ搬送される。
【0159】
この後、ディスクトレイ208は待機位置へ搬送され、待機状態となる。
【0160】
この待機状態において操作者がディスクローディングスイッチを投入したと判断すると、インクジェット記録装置200に備えられた図示しないコンピュータは、DVDディスク22への印刷終了後、所定時間(例えば10秒)が経過したか否かを判断し、所定時間が経過していないと判断すると待機位置での待機状態を保持し、所定時間が経過したと判断すればディスクトレイ208を乗せたトレイガイド209をディスク着脱位置へ移動させ、操作者は印刷後のDVDディスク22を取り出すことができる。
【0161】
この後、操作者がディスクローディングスイッチを投入してトレイガイド209を待機位置へ戻す。
【0162】
その後、次の印刷指令が来ると、インクジェット記録装置200に備えられた図示しないセンサーが、ディスクトレイ208上に新たなDVDディスク22が有るか無いかを検知し、DVDディスク22が有ると判断すればピンチローラ52をディスク引き込み高さまで上昇させ、以後、同様の印刷を実行するが、新たなDVDディスク22が無いと判断すれば、記録ヘッド30、ピンチローラ52、及び、拍車60、62を普通紙印刷位置へ移動させ、ディスクトレイ208を待機位置で保持する。
【0163】
以上説明したように、本実施の形態によれば、実施の形態1の効果に加え、操作者が排紙トレイ120を手動で排紙トレイを引き出したり押し込んだりしなくてもディスクトレイ208を乗せたトレイガイド209がモータ206により駆動されるため、操作者の利便性が向上するという効果を奏する。
【0164】
更に本実施の形態によれば、主走査方向および主走査方向と直交する方向におけるトレイガイド209の搬送を、1個のモータ206で行なうことが可能となるため、装置全体を小型化することができる。
【0165】
【発明の効果】
以上のように本発明によると、第一の記録媒体を載置する媒体保持板の搬送方向を第一の方向と第二の方向に分離することにより、インクジェット記録装置の第一の方向における小型化が可能となり、家庭内のテレビラック等の中にコンパクトに収納することができる。
【0166】
また、媒体トレイ、排出トレイ、媒体保持板への操作はインクジェット記録装置の前面にて全て行なうと共に、インクジェット記録装置の前面における媒体保持板の突出状態と格納状態とを切り替えるローディング機構を設けるため、家庭内のテレビラック等のように収容物の前面にしか開口部がない場所にも設置が可能となる。
【0167】
また、媒体トレイと排出トレイと媒体保持板は、各々略平行に設けられるため、インクジェット記録装置の高さ方向における小型化が可能となり、家庭内のテレビラック等の中にコンパクトに収納することができる。
【0168】
また、他の発明によれば、媒体保持板は第一の搬送系により、第二の記録媒体は第二の搬送系により各々搬送されるため、第一の記録媒体への印刷と第二の記録媒体への印刷の切り替えが可能となる。
【0169】
また、他の発明によれば、第一の搬送系と第二の搬送系は少なくとも1つの搬送ローラを共有するため、構成部品を増やすことなく装置の小型化が可能となる。
【0170】
また、他の発明によれば、インクジェット記録装置に設けられたモータと、モータにより駆動されるピニオンと、ピニオンと噛合可能に媒体保持板に設けられたギアを、ローディング機構としたので、操作者の操作が容易となる。
【0171】
また、他の発明によれば、ローディング機構は、ピニオンの軸心に対して第一の方向にずれた軸心を有するアイドルギアを、媒体保持板に設けられたギアと前記ピニオンとの間に備える構成としたため、ガイド部が移動してアイドルギアとピニオンとが接触する際、アイドルギアの歯とピニオンの歯が斜めから当たるように噛合し、確実な噛合が可能となる。
【0172】
また、他の発明によれば、第一の搬送系は媒体保持板を第一の方向に沿って搬送する媒体保持板搬送ローラを備え、媒体保持板搬送ローラには第二の方向に傾斜するテーパが形成されており、媒体保持板の突出状態から格納状態へ切り替えて媒体保持板と媒体保持板搬送ローラが接触する際に、媒体保持板はテーパに誘導される構成としたので、媒体保持板が突出状態から格納状態へ切り替えられる際に、媒体保持板が媒体保持板搬送ローラの側面にぶつかったりせず、媒体保持板搬送ローラは確実に媒体保持板表面と接触することとなる。
【0173】
また、他の発明によれば、第一の搬送系は、搬送ローラと対向するピンチローラと、搬送ローラとピンチローラ間の距離を変更するピンチローラ距離変更機構を備え、媒体保持板が第二の方向に沿った搬送から第一の方向に沿った搬送へ移行した場合において媒体保持板の搬送方向先端部が搬送ローラとピンチローラ間を通過する際に、搬送ローラとピンチローラ間の距離を変更するようにしたので、媒体保持板が第二の方向に沿った搬送から第一の方向に沿った搬送へ移行した場合、すなわち、媒体保持板の待機位置からディスクトレイ引き込み位置へ移動する際に、媒体保持板を確実に搬送ローラとピンチローラ間を通過させることが可能となる。
【0174】
また、他の発明によれば、第二の搬送系は拍車を備え、第二の記録媒体の搬送時には拍車と第二の記録媒体とを接触させ、媒体保持板の搬送時には拍車と媒体保持板が非接触となるように拍車を上昇させる拍車切り替え機構を備える構成としたので、第二の記録媒体の搬送時には拍車を第二の記録媒体に接触させて搬送をスムーズに行い、一方、媒体保持板の搬送時には拍車切り替え機構により拍車を上昇させて拍車と媒体保持板が接触しないようにし、媒体保持板上の第一の記録媒体に傷をつけないようにすることが可能となる。
【0175】
また、他の発明によれば、記録ヘッドはピンチローラ距離変更機構に連結され、ピンチローラ距離変更機構は第一の記録媒体および第二の記録媒体と記録ヘッドとの距離を一定に保持する構成としたため、種々の厚みを有する複数種類の記録媒体への対応を、操作者の手を煩わせることなく行なえるという効果を奏する。
【0176】
また、他の発明によれば、媒体保持板と媒体トレイと排出トレイは、少なくとも記録ヘッドによるインクの吐出時または排出トレイに第二の記録媒体が排出される時にはインクジェット記録装置の内部に収納される構成としたので、記録媒体への印刷時には媒体保持板と媒体トレイと排出トレイがインクジェット記録装置の外部に突出することはなく、従って、インクジェット記録装置を収納するラック等のガラス扉を閉めたままでも印刷を実行することが可能となる。
【0177】
また、他の発明によれば、媒体保持板を媒体トレイの上方に設け、排出トレイは媒体保持板と媒体トレイとの間に設ける構成としたため、インクジェット記録装置内部の空間を効率的に利用して装置の小型化が可能となる。
【0178】
また、他の発明によれば、ローディング機構は、媒体保持板を支持するガイド部、及び、ガイド部に設けられてピニオンと噛合する円弧状ギア部を備え、ピニオンと円弧状ギア部とが噛合してガイド部が水平方向に略90°回転することにより媒体保持板がガイド部と共に第二の方向に沿って搬送され、ピニオンと媒体保持板に設けられたギアとが噛合して媒体保持板がガイド部に対して摺動することにより媒体保持板が第一の方向に沿って搬送される構成としたので、媒体保持板がガイド部と共に第二の方向に沿って搬送される間は媒体保持板とガイド部との間には摺動がなく、従って、媒体保持板に対する摺動が低減されるという優れた効果を奏する。
【0179】
また、他の発明によれば、ローディング機構は、媒体保持板を支持するガイド部、及び、ガイド部に設けられてピニオンと噛合する直線状ギア部を備え、ピニオンと直線状ギア部とが噛合してガイド部が媒体保持板と共に第二の方向に沿って搬送され、ピニオンと媒体保持板に設けられたギアとが噛合して媒体保持板がガイド部に対して摺動することにより媒体保持板が第一の方向に沿って搬送される構成としたので、媒体保持板がガイド部と共に第二の方向に沿って搬送される間は媒体保持板とガイド部との間には摺動がなく、従って、媒体保持板に対する摺動が低減されるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1におけるインクジェット記録装置を家庭用のテレビラック内に配置した適用例を示す側面から見た概念図
【図2】本発明の実施の形態1におけるインクジェット記録装置の外観を示す正面斜視図
【図3】本発明の実施の形態1におけるインクジェット記録装置の排紙トレイが排紙トレイオープン位置にある場合の外観を示す正面斜視図
【図4】本発明の実施の形態1におけるインクジェット記録装置の排紙トレイが排紙トレイ最大引き出し位置にある場合の外観を示す正面斜視図
【図5】本発明の実施の形態1におけるインクジェット記録装置の排紙トレイ最大引き出し位置においてトレイガイドを上方へ引き上げた状態における外観を示す正面斜視図
【図6】本発明の実施の形態1におけるインクジェット記録装置内の要部を示す要部斜視図
【図7】本発明の実施の形態1の待機位置におけるインクジェット記録装置内部の構成を示す上面図
【図8】図7のA−A断面図
【図9】(A)本発明の実施の形態1の排紙トレイオープン位置におけるインクジェット記録装置内部の構成を示す上面図(B)図9(A)に示す本発明の実施の形態1の変形例を示す上面図
【図10】本発明の実施の形態1の排紙トレイ最大引き出し位置におけるインクジェット記録装置内部の構成を示す上面図
【図11】本発明の実施の形態1のディスクトレイ引き込み位置におけるインクジェット記録装置内部の構成を示す上面図
【図12】図11のA−A断面図
【図13】本発明の実施の形態1の印刷開始位置におけるインクジェット記録装置内部の構成を示す上面図
【図14】図13のA−A断面図
【図15】本発明の実施の形態1の印刷終了位置におけるインクジェット記録装置内部の構成を示す上面図
【図16】図15のA−A断面図
【図17】本発明の実施の形態1におけるインクジェット記録装置の給紙カセットを引き出した際の外観を示す正面斜視図
【図18】本発明の実施の形態1におけるトレイガイド、ディスクトレイ、DVDディスクの関係を示す部分拡大断面図
【図19】本発明の実施の形態1の待機位置におけるキャリッジ、ピンチローラ、拍車の移動機構(ピンチローラ距離変更機構)の要部を示す概念図
【図20】本発明の実施の形態1のディスクトレイ引き込み位置におけるキャリッジ、ピンチローラ、拍車の移動機構(ピンチローラ距離変更機構)の要部を示す概念図
【図21】本発明の実施の形態1において印刷中のキャリッジ、ピンチローラ、拍車の移動機構(ピンチローラ距離変更機構)の要部を示す概念図
【図22】本発明の実施の形態1におけるインクジェット記録装置の作動を説明するためのフローチャート
【図23】本発明の実施の形態1における普通紙印刷位置のピンチローラ距離変更機構の要部を示す拡大概念図
【図24】図23において記録ヘッドと拍車がディスク印刷位置まで上昇した際のピンチローラ距離変更機構の要部を示す拡大概念図
【図25】図24においてピンチローラがディスク引き込み高さまで上昇した際のピンチローラ距離変更機構の要部を示す拡大概念図
【図26】図25においてディスクトレイ先端がピンチローラの下を通過した際のピンチローラ距離変更機構の要部を示す拡大概念図
【図27】図26においてピンチローラが下降した際のピンチローラ距離変更機構の要部を示す拡大概念図
【図28】図27においてディスクトレイが印刷開始位置へ搬送された際のピンチローラ距離変更機構の要部を示す拡大概念図
【図29】図28においてディスクへ印刷中のピンチローラ距離変更機構の要部を示す拡大概念図
【図30】図29においてディスクへの印刷が終了した際のピンチローラ距離変更機構の要部を示す拡大概念図
【図31】本発明の実施の形態1の第1変形例の作動を説明するためのフローチャート
【図32】本発明の実施の形態1の第2変形例の作動を説明するためのフローチャート
【図33】本発明の実施の形態2の待機位置におけるインクジェット記録装置内の要部を示す要部斜視図
【図34】本発明の実施の形態2における補助ローラとトレイ搬送ローラを示す拡大斜視図
【図35】本発明の実施の形態2の待機位置におけるインクジェット記録装置内部の構成を示す上面図
【図36】図35のB−B断面図
【図37】図35のA−A断面図
【図38】本発明の実施の形態2のディスク着脱位置におけるインクジェット記録装置内部の構成を示す上面図
【図39】図38のA−A断面図
【図40】本発明の実施の形態2のディスク引き込み開始位置におけるインクジェット記録装置内部の構成を示す上面図
【図41】図40のB−B断面図
【図42】図40のA−A断面図
【図43】本発明の実施の形態2の印刷開始位置におけるインクジェット記録装置内部の構成を示す上面図
【図44】図43のB−B断面図
【図45】図43のA−A断面図
【図46】本発明の実施の形態2の印刷終了位置におけるインクジェット記録装置内部の構成を示す上面図
【図47】図46のB−B断面図
【図48】図46のA−A断面図
【図49】本発明の実施の形態2におけるインクジェット記録装置の作動を説明するためのフローチャート
【図50】本発明の実施の形態3におけるインクジェット記録装置内の要部を示す要部斜視図
【図51】図50にトレイガイド支持プレートを加えた要部斜視図
【図52】本発明の実施の形態3におけるディスクトレイの上面図
【図53】本発明の実施の形態3におけるトレイガイドの上面図
【図54】図53の側面図
【図55】図53の正面図
【図56】図53のF−F断面図
【図57】本発明の実施の形態3において、トレイガイドとディスクトレイがディスク着脱位置から待機位置へ移動する際の動きを模式的に表した部分上面図
【図58】図57のピニオンとギアの関係を示す部分拡大図
【図59】本発明の実施の形態3において、トレイガイドとディスクトレイが図57に示す位置から更に待機位置方向へ移動した場合を模式的に表した部分上面図
【図60】図59のピニオンとギアの関係を示す部分拡大図
【図61】本発明の実施の形態3の待機位置におけるトレイガイドとディスクトレイの状態を模式的に表した部分上面図
【図62】図61のピニオンとギアの関係を示す部分拡大図
【図63】本発明の実施の形態3におけるディスク送りローラを示す部分上面図
【図64】本発明の実施の形態3の普通紙印刷時におけるディスク送りローラと拍車の位置を示す概念図
【図65】本発明の実施の形態3のディスク引き込み開始位置におけるディスク送りローラと拍車の位置を示す概念図
【図66】本発明の実施の形態3の待機位置におけるインクジェット記録装置内部の構成を示す上面図
【図67】図66のA−A断面図
【図68】図66においてトレイガイド支持プレートを省略した上面図
【図69】図68のA−A断面図
【図70】本発明の実施の形態3のディスク着脱位置におけるインクジェット記録装置内部の構成を示す上面図
【図71】図70のA−A断面図
【図72】図70においてトレイガイド支持プレートを省略した上面図
【図73】図72のA−A断面図
【図74】本発明の実施の形態3のディスク引き込み開始位置におけるインクジェット記録装置内部の構成を示す上面図
【図75】図74のA−A断面図
【図76】本発明の実施の形態3の印刷開始位置におけるインクジェット記録装置内部の構成を示す上面図
【図77】図76のA−A断面図
【図78】本発明の実施の形態3の印刷終了位置におけるインクジェット記録装置内部の構成を示す上面図
【図79】図78のA−A断面図
【図80】本発明の実施の形態3におけるインクジェット記録装置の作動を説明するためのフローチャート
【符号の説明】
12 排紙トレイ(排出トレイ)
14 排紙
16 トレイガイド
20 ディスクトレイ(媒体保持板)
22 DVDディスク(光記録媒体、第一の記録媒体)
30 記録ヘッド
36 モータ(第一の搬送系)
40 給紙カセット(媒体トレイ)
41 記録用紙(第二の記録媒体)
43 ピックアップローラ(第二の搬送系)
45,47 給紙ローラ(第二の搬送系)
52 ピンチローラ(搬送系)
54 メインローラ(搬送系)
56,58 排紙ローラ(搬送系)
60,62,64 拍車(第二の搬送系)

Claims (14)

  1. インクジェット記録装置内に収納されて第一の記録媒体を載置する媒体保持板と、前記媒体保持板を第一の方向に沿って往復搬送する第一の搬送系と、インクジェット記録装置内に収納されて第二の記録媒体を載置すると共に前記媒体保持板と略平行に設けられた媒体トレイと、前記第二の記録媒体を搬送する第二の搬送系と、前記第一の搬送系により前記第一の方向に沿って搬送される前記媒体保持板上の前記第一の記録媒体、および、前記第二の搬送系により搬送される前記第二の記録媒体に向かってインクを吐出する記録ヘッドと、前記媒体保持板を前記第一の方向と直交する第二の方向に沿って搬送し、インクジェット記録装置の前面における前記媒体保持板の突出状態と格納状態とを切り替えるローディング機構と、前記媒体トレイと平行に設けられ、前記記録ヘッドによりインクを吐出された前記第二の記録媒体を収納する排出トレイとを備え、前記媒体トレイ、前記排出トレイ、前記媒体保持板への操作は前記インクジェット記録装置の前記前面にて行なうことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記第一の搬送系と前記第二の搬送系は少なくとも1つの搬送ローラを共有することを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記ローディング機構は、前記インクジェット記録装置に設けられたモータと、前記モータにより駆動されるピニオンと、前記ピニオンと噛合可能に前記媒体保持板に設けられたギアを含むことを特徴とする請求項1または請求項2記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記ローディング機構は、前記ピニオンの軸心に対して前記第一の方向にずれた軸心を有するアイドルギアを前記ギアと前記ピニオンとの間に有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記第一の搬送系は前記媒体保持板を前記第一の方向に沿って搬送する媒体保持板搬送ローラを備え、前記媒体保持板搬送ローラには前記第二の方向に傾斜するテーパが形成されており、前記媒体保持板の前記突出状態から前記格納状態へ切り替えて前記媒体保持板と前記媒体保持板搬送ローラが接触する際に、前記媒体保持板は前記テーパに誘導されることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記第一の搬送系は、前記搬送ローラと対向するピンチローラを備えると共に、前記媒体保持板が前記第二の方向に沿った搬送から前記第一の方向に沿った搬送へ移行した場合において前記媒体保持板の搬送方向先端部が前記搬送ローラと前記ピンチローラ間を通過する際に前記搬送ローラと前記ピンチローラ間の距離を変更するピンチローラ距離変更機構を備えることを特徴とする請求項2乃至請求項5のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記第二の搬送系は拍車を備え、前記第二の記録媒体の搬送時には前記拍車と前記第二の記録媒体とを接触させ、前記媒体保持板の搬送時には前記拍車と前記媒体保持板が非接触となるように前記拍車を上昇させる拍車切り替え機構を備えたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記記録ヘッドは前記ピンチローラ距離変更機構に連結され、前記ピンチローラ距離変更機構は前記第一の記録媒体および前記第二の記録媒体と前記記録ヘッドとの距離を一定に保持することを特徴とする請求項6または請求項7記載のインクジェット記録装置。
  9. 前記媒体保持板と前記媒体トレイと前記排出トレイは、少なくとも前記記録ヘッドによるインクの吐出時または排出トレイに前記第二の記録媒体が排出される時には前記インクジェット記録装置の内部に収納されていることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  10. 前記第一の記録媒体は、少なくとも光記録媒体、磁気記録媒体、電子記録媒体、プラスチックカード、樹脂製固形物、金属製固形物のいずれか1つを含むことを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  11. 前記媒体保持板は前記媒体トレイの上方に設けられ、前記排出トレイは前記媒体保持板と前記媒体トレイとの間に設けることを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  12. 前記ローディング機構は、前記媒体保持板を水平方向に略90°回転させることにより前記媒体保持板の前記第二の方向に沿った搬送を行なうことを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  13. 前記ローディング機構は、前記媒体保持板を支持するガイド部、及び、前記ガイド部に設けられて前記ピニオンと噛合する円弧状ギア部を備え、前記ピニオンと前記円弧状ギア部とが噛合して前記ガイド部が水平方向に略90°回転することにより前記媒体保持板が前記ガイド部と共に前記第二の方向に沿って搬送され、前記ピニオンと前記媒体保持板に設けられたギアとが噛合して前記媒体保持板が前記ガイド部に対して摺動することにより前記媒体保持板が前記第一の方向に沿って搬送されることを特徴とする請求項1乃至請求項12のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  14. 前記ローディング機構は、前記媒体保持板を支持するガイド部、及び、前記ガイド部に設けられて前記ピニオンと噛合する直線状ギア部を備え、前記ピニオンと前記直線状ギア部とが噛合して前記ガイド部が前記媒体保持板と共に前記第二の方向に沿って搬送され、前記ピニオンと前記媒体保持板に設けられたギアとが噛合して前記媒体保持板が前記ガイド部に対して摺動することにより前記媒体保持板が前記第一の方向に沿って搬送されることを特徴とする請求項1乃至請求項12のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
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