JP4083488B2 - 油圧ショベルのパイロット圧パターン切換弁 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、油圧ショベルの各アクチュエータを制御する各方向切換弁における各々のパイロット室と、この各パイロット室に接続される各リモコン弁との間に設けられ、前記各パイロット室と前記各リモコン弁との接続パターンを変更する油圧ショベルのパイロット圧パターン切換弁に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、油圧ショベルの操作は、複数の操作レバーによりリモコン弁を切り換えることで行われ、その操作パターン(操作レバーの操作方向と各アクチュエータの制御との関係)は、複数ある。図23は、一般的な4つの操作パターン(パターン▲1▼〜▲4▼)を示すものであり、左側操作レバー及び右側操作レバーの操作方向と各アクチュエータの制御との関係を示したものである。各パイロット室と各リモコン弁との接続パターンを切り換えて変更するパイロット圧パターン切換弁としては、例えば、実開平2−58061号公報、実開平4−18772号公報、特開昭63−293369号公報に開示されたものが知られている。しかし、これらの公報に記載されたパターン切換弁においては、このパターン切換弁と方向切換弁とを接続するにあたり、その接続のための配管が必要となり省スペース化やコスト増抑制の観点から好ましくなく、加えて配管接続作業も必要なため、パターン切換作業が煩雑になるという問題がある。
そして、弁体の回転軸方向に入口や出口が配置されているため、大型化してしまうという問題があり、また、弁体に多くの接続流路が形成されているため、弁体自体が大型化してしまうという問題もある(特開昭63−293369号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記実情に鑑みることにより、パイロット圧パターン切換弁と方向切換弁とを接続するための配管および配管接続作業を省略することができる油圧ショベルのパイロット圧パターン切換弁を提供する。
また、小型化を図ることができる油圧ショベルのパイロット圧パターン切換弁を提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する第1の発明にかかる油圧ショベルのパイロット圧パターン切換弁は、油圧ショベルの各アクチュエータを制御する各方向切換弁における各々のパイロット室と、この各パイロット室に接続される各リモコン弁との間に設けられ、前記各パイロット室と前記各リモコン弁との接続パターンを変更する油圧ショベルのパイロット圧パターン切換弁であって、前記各リモコン弁に接続される各入口と前記各方向切換弁の前記各パイロット室に接続される各出口とが形成された本体と、前記本体を前記方向切換弁に対して固定する固定手段と、を有し、前記本体における前記方向切換弁と接する接続面において、前記各パイロット室に連通する前記方向切換弁側の開口と対向する位置に前記出口を形成したことを特徴とする。
【0005】
この構成によると、方向切換弁に接する接続面において、パイロット室に連通する方向切換弁側の開口と対向する位置にパイロット室と接続される出口を形成したことにより、パイロット圧パターン切換弁を方向切換弁に対して直接固定することができる。このため、パイロット圧パターン切換弁と方向切換弁とを接続するための配管および配管接続作業を省略することができる。
【0006】
第2の発明にかかる油圧ショベルのパイロット圧パターン切換弁は、第1の発明において、前記出口は、前記方向切換弁におけるスプール孔とブリッジ通路とに囲まれていない部分に対向する位置で開口していることを特徴とする。
【0007】
この構成によると、パイロット室と接続される出口が、方向切換弁におけるスプール孔とブリッジ通路とに囲まれていない部分に対向する位置で開口しているため、これらスプール孔とブリッジ通路とを途中で横断させることなくパイロット室と出口とを接続することができる。このため、方向切換弁側の構造を簡単にできる。
【0008】
第3の発明にかかる油圧ショベルのパイロット圧パターン切換弁は、油圧ショベルの各アクチュエータを制御する各方向切換弁における各々のパイロット室と、この各パイロット室に接続される各リモコン弁との間に設けられ、前記各パイロット室と前記各リモコン弁との接続パターンを変更する油圧ショベルのパイロット圧パターン切換弁であって、前記各リモコン弁または前記各パイロット室の一方に接続される各入口と、前記各リモコン弁または前記各パイロット室の他方に接続される各出口と、が形成された本体と、回動されることで前記各入口と前記各出口との接続関係を変更する弁体と、を備え、前記各入口は、前記弁体の回動軸が貫通する本体側の面にて前記弁体に対して開口するよう形成された各入口ポートに連通されるとともに、前記各入口ポートが、前記回動軸を中心とした第1円周上と、前記回動軸を中心とし前記第1円周とは異なる第2円周上と、に配置されるように形成したことを特徴とする。
【0009】
この構成によると、本体の入口と出口との接続関係を回動して変更する弁体に対して開口する本体側の各入口ポートを、弁体の回動軸を中心とした2つの円周上に配置するため、各入口ポートを密集させて配置することができる。したがって、本体を小さくすることができ、パイロット圧パターン切換弁の小型化が図れる。
【0010】
第4の発明にかかるに記載の油圧ショベルのパイロット圧パターン切換弁は、第3の発明において、前記第1円周上には油圧ショベルの左側操作レバー及び右側操作レバーの左右方向操作に連動するリモコン弁に連通する前記各入口ポートが配置され、前記第2円周上には前記左側及び右側操作レバーの前後方向操作に連動するリモコン弁に連通する前記各入口ポートが配置されたことを特徴とする。
【0011】
この構成によると、接続パターンの切換において、各パイロット室との接続関係が交換される関係にある各リモコン弁に連通する各入口ポート同士を、弁体の回動軸を中心とした同一の円周上に配置することから、弁体の回動による切換構造を簡単にすることができる。これにより、弁体を小さくすることができ、本体の小型化も図ることができる。
【0012】
第5の発明にかかる油圧ショベルのパイロット圧パターン切換弁は、油圧ショベルのブームシリンダ、アームシリンダ、バケットシリンダ、旋回モータの各アクチュエータを制御する各方向切換弁における各々のパイロット室と、この各パイロット室に接続される各リモコン弁との間に設けられ、前記各パイロット室と前記各リモコン弁との接続パターンを変更する油圧ショベルのパイロット圧パターン切換弁であって、前記各リモコン弁または前記各パイロット室の一方に接続される各入口と、前記各リモコン弁または前記各パイロット室の他方に接続される各出口と、前記各入口に連通する各入口ポートと、前記各出口に連通する各出口ポートと、が形成された本体と、前記各入口ポートと接続可能な各入口側開口と、前記各出口ポートと接続可能な各出口側開口と、前記各入口側開口と前記各出口側開口とを接続する接続通路と、を有する弁体と、を備え、前記パイロット圧パターン切換弁は、甲切換位置と乙切換位置と丙切換位置との少なくとも3種類の変更可能な前記接続パターンを有し、前記各入口ポートと前記各入口側開口との接続関係を変更することなく、前記各出口ポートと前記各出口側開口との接続関係を変更することにより、前記甲切換位置と前記乙切換位置との間で接続パターンが切り換わり、前記各出口ポートと前記各出口側開口との接続関係を変更することなく、前記各入口ポートと前記各入口側開口との接続関係を変更することにより、前記甲切換位置と前記丙切換位置との間で接続パターンが切り換わることを特徴とする。
【0013】
この構成によると、本体側の各入口ポート及び各出口ポートと、そのそれぞれに対して接続可能な弁体側の各入口側開口及び出口側開口との接続関係の変更により接続パターンが切り換えられる。そして、少なくとも3種類の変更可能な接続パターンがある場合において、甲切換位置と乙切換位置との間の切換では、各出口ポートと出口側開口との接続関係のみの変更で切り換えられ、甲切換位置と丙切換位置との間の切換では、各入口ポートと入口側開口との接続関係のみの変更で切り換えられる。これにより、各入口側開口と各出口側開口とを接続する弁体の接続通路の数を低減できる。したがって、弁体を小さくすることができ、本体の小型化も図ることができる。
【0014】
第6の発明にかかる油圧ショベルのパイロット圧パターン切換弁は、油圧ショベルのアームシリンダ、旋回モータの各アクチュエータを制御する各方向切換弁における各々のパイロット室と、この各パイロット室に接続されるリモコン弁との間に設けられ、前記各パイロット室と前記各リモコン弁との接続パターンを変更する油圧ショベルのパイロット圧パターン切換弁であって、前記各リモコン弁または前記各パイロット室の一方に接続される各入口と、前記各リモコン弁または前記各パイロット室の他方に接続される各出口と、前記各入口に連通する各入口ポートと、前記各出口に連通する各出口ポートと、が形成された本体と、油圧ショベルの左側操作レバーの前方向操作に連動する左前リモコン弁とアーム用方向切換弁のアームダンプ用パイロット室とを接続し、前記左側操作レバーの後方向操作に連動する左後リモコン弁と前記アーム用方向切換弁のアーム掘削用パイロット室とを接続し、前記左側操作レバーの右方向操作に連動する左右リモコン弁と旋回用方向切換弁の右旋回用パイロット室とを接続し、前記左側操作レバーの左方向操作に連動する左左リモコン弁と前記旋回用方向切換弁の左旋回用パイロット室とを接続する第1切換位置と、前記左前リモコン弁と前記右旋回用パイロット室とを接続し、前記左後リモコン弁と前記左旋回用パイロット室とを接続し、前記左右リモコン弁と前記アーム掘削用パイロット室とを接続し、前記左左リモコン弁と前記アームダンプ用パイロット室とを接続する第2切換位置と、の間で接続パターンを切り換える弁体と、を備え、前記各入口ポートは、本体側における同一の面に形成され、前記弁体は、前記本体側の面に摺接する弁体側の面に形成されて前記各入口ポートと接続可能な各入口側開口と、前記各出口ポートと接続可能な各出口側開口と、前記各入口側開口と前記各出口側開口とを接続する接続通路と、を有して、前記本体側の面及び前記弁体側の面を貫通する前記弁体の回動軸を中心に回動し、前記各入口ポートと前記各入口側開口との接続関係が前記第1位置と前記第2位置とにおいて同じになるように前記本体側の面及び前記弁体側の面の少なくとも一方に対して凹所が形成されるとともに、前記弁体が回動することで、前記各入口ポートと前記各入口側開口との接続関係を変更することなく、前記各出口ポートと前記各出口側開口との接続関係を変更し、前記第1切換位置と前記第2切換位置との間で接続パターンが切り換わることを特徴とする。
【0015】
この構成によると、弁体の回動により、本体側の各入口ポート及び各出口ポートと、そのそれぞれに対して接続可能な弁体側の各入口側開口及び出口側開口との接続関係を変更することで接続パターンが切り換えられる。そして、アームシリンダ用及び旋回モータ用の方向切換弁のパイロット圧パターンを変更するための第1切換位置と第2切換位置との間の切換では、互いに摺接する本体側の面及び弁体側の面の少なくとも一方に形成された凹所により、各入口ポートと各入口側開口との接続関係を変更することなく、各出口ポートと各出口側開口との接続関係のみの変更で切り換えられる。これにより、アームシリンダ用方向切換弁と旋回モータ用方向切換弁との間でパイロット圧パターンを変更するための弁体の接続通路の数を低減できる。したがって、弁体を小さくすることができ、本体の小型化も図ることができる。
【0016】
第7の発明にかかる油圧ショベルのパイロット圧パターン切換弁は、第6の発明にかかるにおいて、前記各入口側開口が、前記回動軸を中心とする同一の円周上に形成されていることを特徴とする。
【0017】
この構成によると、各入口側開口を同一円周上に密集させて配置するため、各入口側開口に連なる接続通路の間隔を小さくすることができる。これにより、弁体を小さくすることができ、本体の小型化も図れる。
【0018】
第8の発明にかかる油圧ショベルのパイロット圧パターン切換弁は、油圧ショベルのブームシリンダ、アームシリンダ、バケットシリンダ、旋回モータの各アクチュエータを制御する各方向切換弁における各々のパイロット室と、この各パイロット室に接続される各リモコン弁との間に設けられ、前記各パイロット室と前記各リモコン弁との接続パターンを変更する油圧ショベルのパイロット圧パターン切換弁であって、前記各リモコン弁または前記各パイロット室の一方に接続される各入口と、前記各リモコン弁または前記各パイロット室の他方に接続される各出口と、前記各入口に連通する各入口ポートと、前記各出口に連通する各出口ポートと、が形成された本体と、油圧ショベルの左側操作レバーの前方向操作に連動する左前リモコン弁とアーム用方向切換弁のアームダンプ用パイロット室とを接続し、前記左側操作レバーの後方向操作に連動する左後リモコン弁と前記アーム用方向切換弁のアーム掘削用パイロット室とを接続し、前記左側操作レバーの右方向操作に連動する左右リモコン弁と旋回用方向切換弁の右旋回用パイロット室とを接続し、前記左側操作レバーの左方向操作に連動する左左リモコン弁と前記旋回用方向切換弁の左旋回用パイロット室とを接続し、油圧ショベルの右側操作レバーの前方向操作に連動する右前リモコン弁とブーム用方向切換弁のブーム下げ用パイロット室とを接続し、前記右側操作レバーの後方向操作に連動する右後リモコン弁と前記ブーム用方向切換弁のブーム上げ用パイロット室とを接続し、前記右側操作レバーの右方向操作に連動する右右リモコン弁とバケット用方向切換弁のバケットダンプ用パイロット室とを接続し、前記右側操作レバーの左方向操作に連動する右左リモコン弁と前記バケット用方向切換弁のバケット掘削用パイロット室とを接続する第1切換位置と、前記左前リモコン弁と前記ブーム下げ用パイロット室とを接続し、前記左後リモコン弁と前記ブーム上げ用パイロット室とを接続し、前記左右リモコン弁と前記バケット掘削用パイロット室とを接続し、前記左左リモコン弁と前記バケットダンプ用パイロット室とを接続し、前記右前リモコン弁と前記アーム掘削用パイロット室とを接続し、前記右後リモコン弁と前記アームダンプ用パイロット室とを接続し、前記右右リモコン弁と前記右旋回用パイロット室とを接続し、前記右左リモコン弁と前記左旋回用パイロット室とを接続する第3切換位置、または、前記左前リモコン弁と前記ブーム下げ用パイロット室とを接続し、前記左後リモコン弁と前記ブーム上げ用パイロット室とを接続し、前記左右リモコン弁と前記バケット掘削用パイロット室とを接続し、前記左左リモコン弁と前記バケットダンプ用パイロット室とを接続し、前記右前リモコン弁と前記アームダンプ用パイロット室とを接続し、前記右後リモコン弁と前記アーム掘削用パイロット室とを接続し、前記右右リモコン弁と前記右旋回用パイロット室とを接続し、前記右左リモコン弁と前記左旋回用パイロット室とを接続する第4切換位置の少なくとも一方と、の間で接続パターンを切り換える弁体と、を備え、前記各入口ポートは、本体側における同一の面に形成され、前記各出口ポートは、前記本体側の面とは異なる本体側における同一の他の面に形成され、前記弁体は、前記本体側の面に摺接する弁体側の面に形成されて前記各入口ポートと接続可能な各入口側開口と、前記本体側の他の面に摺接する弁体側の他の面に形成されて前記各出口ポートと接続可能な各出口側開口と、前記各入口側開口と前記各出口側開口とを接続する接続通路と、を有して、前記本体側の面及び前記弁体側の面を貫通する前記弁体の回動軸を中心に回動し、前記出口ポートと前記出口側開口との接続関係が、前記第1切換位置と、前記第3切換位置又は前記第4切換位置とで同じになるように前記本体側の他の面及び前記弁体側の他の面の少なくとも一方に対して凹所が形成されるとともに、前記弁体が回動することで、前記各出口ポートと前記各出口側開口との接続関係を変更することなく、前記各入口ポートと前記各入口側開口との接続関係を変更し、前記第1切換位置と、前記第3切換位置又は前記第4切換位置との間で接続パターンが切り換わることを特徴とする。
【0019】
この構成によると、弁体の回動により、本体側の各入口ポート及び各出口ポートと、そのそれぞれに対して接続可能な弁体側の各入口側開口及び出口側開口との接続関係を変更することで接続パターンが切り換えられる。そして、第1切換位置と第3又は第4切換位置との間の切換では、互いに摺接する本体側の他の面及び弁体側の他の面の少なくとも一方に形成された凹所により、各出口ポートと各出口側開口との接続関係を変更することなく、各入口ポートと各入口側開口との接続関係のみの変更で切り換えられる。これにより、パイロット圧パターンを変更するための弁体の接続通路の数を低減できる。したがって、弁体を小さくすることができ、本体の小型化も図ることができる。
【0020】
第9の発明にかかる油圧ショベルのパイロット圧パターン切換弁は、第3、4、6、7、8の発明のいずれかにおいて、前記弁体における前記弁体側の面とは反対側の面と、前記本体との間に圧力室を形成し、前記圧力室に圧油を導入することにより、前記弁体側の面と前記本体側の面とを圧接させることを特徴とする。
【0021】
この構成によると、弁体側の面と本体側の面との密着性を容易に確保することができ、各接続パターンにおいて、入口と出口とを確実に連通させることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。図20は、本実施形態に係る油圧ショベルのパイロット圧パターン切換弁1が用いられる油圧ショベルの油圧回路101を例示したものである。また、図23は、油圧ショベルの左側操作レバー110a及び右側操作レバー110bの各操作方向と、油圧ショベルの各アクチュエータ(旋回、アーム、ブーム、バケット)の制御との関係である4つの操作パターン(パターン▲1▼〜▲4▼)を示したものである。
【0023】
図20及び図23において、本実施形態に係るパイロット圧パターン切換弁1は、油圧ショベルのブームシリンダ104、アームシリンダ103、バケットシリンダ105、旋回モータ102の各アクチュエータを制御する各方向切換弁(106、107、108、109)における各々のパイロット室(106a、106b、107a、107b、108a、108b、109a、109b)と、この各パイロット室に接続されて油圧ショベルの左側操作レバー110a及び右側操作レバー110bの各操作に連動するリモコン弁(図示せず)と、の間に設けられる。そして、各パイロット室と各リモコン弁との接続パターンを4つの切換位置(第1切換位置S1(甲切換位置S1)、第2切換位置S2(乙切換位置S2)、第3切換位置S3(丙切換位置S3)、第4切換位置S4(丙切換位置S4))で切り換えることにより、それぞれ4つの操作パターン(パターン▲1▼〜▲4▼)を実現するものである。
【0024】
4つの切換位置(S1〜S4)によりそれぞれ接続される4つの接続パターンには、後述するように、パイロット圧パターン切換弁1に備えられる弁体3によって切り換えられる。図20及び図23を参照しながら、これらの各接続パターンを説明する。
【0025】
まず、第1切換位置S1に切り換えられると、左側操作レバー110aの前方向操作に連動する左前リモコン弁LF(図示せず)とアーム用方向切換弁107のアームダンプ用パイロット室107bとが油路adを介して接続され、左側操作レバーの後方向操作に連動する左後リモコン弁LB(図示せず)とアーム用方向切換弁107のアーム掘削用パイロット室107aとが油路acを介して接続される。そして、左側操作レバー110aの右方向操作に連動する左右リモコン弁LR(図示せず)と、旋回用方向切換弁106の右旋回用パイロット室106aとが油路srを介して接続され、左側操作レバー110aの左方向操作に連動する左左リモコン弁LL(図示せず)と旋回用方向切換弁106の左旋回用パイロット室106bとが油路slを介して接続される。また、油圧ショベルの右側操作レバー110bの前方向操作に連動する右前リモコン弁RF(図示せず)とブーム用方向切換弁108のブーム下げ用パイロット室108bとが油路bdを介して接続され、右側操作レバー110bの後方向操作に連動する右後リモコン弁RB(図示せず)とブーム用方向切換弁108のブーム上げ用パイロット室108aとが油路buを介して接続される。さらに、右側操作レバー110bの右方向操作に連動する右右リモコン弁RR(図示せず)とバケット用方向切換弁109のバケットダンプ用パイロット室109aとが油路vdを介して接続され、右側操作レバー110bの左方向操作に連動する右左リモコン弁RL(図示せず)とバケット用方向切換弁109のバケット掘削用パイロット室109bとが油路vcを介して接続される。すなわち、第1切換位置S1に切り換えることで、パターン▲1▼の操作パターンに変更される。
【0026】
また、第2切換位置S2に切り換えられると、左前リモコン弁LFと右旋回用パイロット室106aとが油路srを介して接続され、左後リモコン弁LBと左旋回用パイロット室106bとが油路slを介して接続され、左右リモコン弁LRとアーム掘削用パイロット室107aとが油路acを介して接続され、左左リモコン弁LLとアームダンプ用パイロット室107bとが油路adを介して接続される。そして、右前リモコン弁RFとブーム下げ用パイロット室108bとが油路bdを介して接続され、右後リモコン弁RBとブーム上げ用パイロット室108aとが油路buを介して接続され、右右リモコン弁RRとバケットダンプ用パイロット室109aとが油路vdを介して接続され、右左リモコン弁RLとバケット掘削用パイロット室109bとが油路vcを介して接続される。すなわち、第2切換位置S2に切り換えることで、パターン▲2▼の操作パターンに変更される。
【0027】
また、第3切換位置S3に切り換えられると、左前リモコン弁LFとブーム下げ用パイロット室108bとが油路bdを介して接続され、左後リモコン弁LBとブーム上げ用パイロット室108aとが油路buを介して接続され、左右リモコン弁LRとバケット掘削用パイロット室109bとが油路vcを介して接続され、左左リモコン弁LLとバケットダンプ用パイロット室109aとが油路vdを介して接続される。そして、右前リモコン弁RFとアーム掘削用パイロット室107aとが油路acを介して接続され、右後リモコン弁RBとアームダンプ用パイロット室107bとが油路adを介して接続され、右右リモコン弁RRと右旋回用パイロット室106aとが油路srを介して接続され、右左リモコン弁RLと左旋回用パイロット室106bとが油路slを介して接続される。すなわち、第3切換位置S2に切り換えることで、パターン▲3▼の操作パターンに変更される。
【0028】
また、第4切換位置S4に切り換えられると、左前リモコン弁LFとブーム下げ用パイロット室108bとが油路bdを介して接続され、左後リモコン弁LBとブーム上げ用パイロット室108aとが油路buを介して接続され、左右リモコン弁LRとバケット掘削用パイロット室109bとが油路bcを介して接続され、左左リモコン弁LLとバケットダンプ用パイロット室109aとが油路vdを介して接続される。そして、右前リモコン弁RFとアームダンプ用パイロット室107bとが油路adを介して接続され、右後リモコン弁RBとアーム掘削用パイロット室107aとが油路acを介して接続され、右右リモコン弁RRと右旋回用パイロット室106aとが油路srを介して接続され、右左リモコン弁RLと左旋回用パイロット室106bとが油路slを介して接続される。すなわち、第4切換位置S4に切り換えることで、パターン▲4▼の操作パターンに変更される。
【0029】
以下、上記のように油圧回路101の各方向切換弁(106〜109)と各リモコン弁(LF、RF、・・)との接続パターンを変更するパイロット圧パターン切換弁1(以下、単に「パターン切換弁1」ともいう)の構成について、詳述する。図1〜図5に、パイロット圧パターン切換弁1の正面図(図1)、上面図(図2)、左側面図(図3)、右側面図(図4)、背面図(図5)をそれぞれ示す。また、図6に、図1におけるX−X線矢視断面図を示す。
【0030】
パターン切換弁1は、略四角箱状に形成されている。そして、図6(X−X線矢視断面図)によく示されるように、入側ブロック2a及び出側ブロック2bからなる本体2と、入側ブロック2aと出側ブロック2bとの間に収納されるように設けられる弁体3と、本体2を油圧回路101の方向切換弁に対して固定する固定手段4とを備えている。
【0031】
パターン切換弁1は、バケット用方向切換弁109の側面に対して固定して取り付けられる(図20参照)。このとき、出側ブロック2bの接続面5がバケット用方向切換弁109の側面に対して接するようにして取り付けられる。そして、固定手段4は、図1〜6に示すように、本体2に穿設される各貫通孔に挿通される4本のボルト4により構成される。各ボルト4のボルト頭4aは、入側ブロック2aに埋設され、ボルト4のネジ端部4bが接続面5から突出している(図6参照)。このネジ端部4bが、バケット用方向切換弁109に対して螺合されることで、接続面5を介して本体2がバケット用方向切換弁109に対して連結されることになる。
【0032】
また、本体2の入側ブロック2aには、各リモコン弁(LF、RF、・・)に接続される各入口6(6a、6b、6c、6d、6e、6f、6g、6h)が設けられている(図2〜4参照)。入口6a〜dは入側ブロック2aの上面に、入口6e及び6fは左側面に、入口6g及び6hは右側面に、それぞれ開口して形成されている。入口6aは左後リモコン弁LBと接続され、入口6bは右左リモコン弁RLと接続され、入口6cは左左リモコン弁LLと接続され、入口6dは左前リモコン弁LFと接続され、入口6eは左右リモコン弁LRと接続され、入口6fは右右リモコン弁RRと接続され、入口6gは右後リモコン弁RBと接続され、入口6hは右前リモコン弁RFとそれぞれ接続される。ちなみに、図2〜4においては、各入口の符号(6a〜h)に、対応するリモコン弁の符号(LF、RF、・・)を括弧書きで付している。なお、図2に示される入口6iは、ブーム下げパイロット圧の油圧信号の取り出し口である。
【0033】
また、本体2の出側ブロック2bの接続面5には、各油路(sr、sl、ac、・・)を介して各パイロット室(106a、106b、107a、・・)に接続される各出口7(7a、7b、7c、7d、7e、7f、7g、7h)が設けられている(図5参照)。これらの出口7はいずれも、接続面5において、各パイロット室に連通する方向切換弁側の開口(即ち、各パイロット室に連通する各油路において各パイロット室とは反対側の端部に形成される開口)とそれぞれ対向する位置に形成されている。これにより、出口7aは油路acと接続され、出口7bは油路vcと接続され、出口7cは油路slと接続され、出口7dは油路adと接続され、出口7eは油路srと接続され、出口7fは油路vdと接続され、出口7gは油路buと接続され、出口7hは油路bdと接続される。なお、図5においては、各出口の符号(7a〜h)に、対応する油路の符号(sr、sl、・・)を括弧書きで付している。このように、接続面5において、各パイロット室に連通する方向切換弁側の開口と対向する位置にパイロット室と接続される出口を形成したことにより、パターン切換弁1を方向切換弁に対して直接固定することができる。このため、パイロット圧パターン切換弁と方向切換弁とを接続するための配管および配管接続作業を省略することができる。
【0034】
ここで、各出口7を形成する位置に関してさらに説明する。図21は、図20におけるY−Y線矢視位置に相当するバケットシリンダ用方向切換弁109の断面図を示したものである。この方向切換弁109は、パイロット室109a、109bに各々パイロット圧油が導かれることでスプール109cの位置が切り換えられ、スプール孔109d、ブリッジ通路109e、タンク連通路109hを介して、バケットシリンダと連通するポート109f、供給通路109g、タンク通路109iの連通状態を切り換えるものである。本図に示すように、この方向切換弁109においては、スプール孔109dの下方に各油路(vc、vd、bu、bc、ac、ad、sr、sl)が略平行に形成されており、スプール孔109dとブリッジ通路109eと囲まれていない部分に形成されている。これらの各油路は、この位置関係のまま方向切換弁109の側面から開口しており、接続面5において、パターン切換弁1の本体2の各出口7と接続される(図5参照)。すなわち、各出口7は、方向切換弁109におけるスプール孔109dとブリッジ通路109eとに囲まれていない部分に対向する位置で開口している。これにより、各油路をスプール孔109dとブリッジ通路109eとを途中で横断させることなく、各パイロット室と各出口とを接続することができる。なお、本実施形態のパターン切換弁1のように、スプール孔109dとタンク連通路109hとにも囲まれていない部分に対向する位置で各出口7が開口していることが好ましい。
【0035】
また、図6に示す弁体3は、入側ブロック2aと出側ブロック2bとの間に配設され、キー8を介して回動軸9が取り付けられている。この回動軸9を回動することにより、弁体3が回動されて、後述するように、本体2における各入口6と各出口7との接続関係が切換位置S1〜S4の間で変更される。回動軸9は、図1、図6に示すように、入側ブロック2aの正面から突出するよう設けられ、円板状の位置決めプレート10に取り付けられている。すなわち、回動軸9を回動させることで、位置決めプレート10及び弁体3がともに回動する。そして、位置決めプレート10には、各切換位置S1〜S4に対応して位置決めプレート10の回動位置を本体2に対して固定するための位置決めボルト11が挿通される長孔10aが形成されている。図1では、第1切換位置S1(回動位置が±0°の状態)に位置決めされている様子が図示されている。この第1切換位置S1から回動軸9廻りに弁体3を位置決めプレート10とともに時計廻りに35°回動させると第2切換位置S2(回動位置が−35°の状態)になり、反時計廻りに30°又は55°回動させると第3切換位置S3(回動位置が+30°の状態)又は第4切換位置S4(回動位置が+55°の状態)になる。
【0036】
つぎに、各入口6と各出口7との接続関係を切り換えるための本体2及び弁体3の内部構造について、図6及び図7〜図11の各矢視断面図等を参照しながら詳しく説明する。内部構造の説明は、図6における左側から右側へと順次移行するように各断面図等を参照しながら行う。
【0037】
図7のA−A線矢視断面図において、各入口6a〜6hは、広口の開口凹部12a〜12hとして形成されており、これらの各開口凹部12a〜12hの底からはそれぞれ入口油路13(13a〜13h)が穿設されている。すなわち、入口6aからは入口油路13aが、入口6bからは入口油路13bが、入口6cからは入口油路13cが、入口6dからは入口油路13dが、入口6eからは入口油路13eが、入口6fからは入口油路13fが、入口6gからは入口油路13gが、入口6hからは入口油路13hが形成されている。そして、入側ブロック2aは、弁体3に対向し回動軸9が貫通する本体側の面14(以下、「本体側平面14」ともいう)を有しており(図6参照)、この本体側平面14にて弁体3に対して開口するよう形成された各入口ポート15(15a、15b、15c、15d、15e、15f、15g、15h)まで、各入口油路13が延設されている。すなわち、各入口油路13を介して、各入口6a、6b、6c、6d、6e、6f、6g、6hが、それぞれ各入口ポート15a、15b、15c、15d、15e、15f、15g、15hと連通している。なお、入口6g及び6hのみは、それぞれ2つの入口ポート15g(15g1、15g2)及び15h(15h1、15h2)と連通している。各入口油路13は、各入口6から各入口ポート15に至るまで所定回数曲折するように、本体2外部からの孔あけ加工によって形成される。この加工時に生じた不要な外部への開口は、キャップ16により塞がれる。
【0038】
また、各入口ポート15は、回動軸9を中心とした第1円周17上と、回動軸9を中心とし第1円周17とは異なる第2円周18上と、に配置されるように形成されている(円周17、18とも図6に一点鎖線で図示)。これにより、各入口ポート15を密集させて配置することができ、パターン切換弁1の小型化が図れる。
【0039】
また、第1円周17上には、左側操作レバー110a及び右側操作レバー110bの左右方向操作に連動するリモコン弁(LL、LR、RL、RR)にそれぞれ連通する各入口ポート(15c、15e、15b、15f)が配置されている。そして、第2円周18上には、左右操作レバー(110a、110b)の前後方向操作に連動するリモコン弁(LF、LB、RF、RB)にそれぞれ連通する各入口ポート(15d、15a、15h、15g)が配置されている。このように配置することで、操作パターン▲1▼と操作パターン▲3▼又は▲4▼との間で切り換える場合、即ち、第1切換位置S1(甲切換位置S1)と第3切換位置S3又は第4切換位置S4(丙切換位置S3又はS4)との間で接続パターンを変更する場合、各パイロット室との接続関係が交換される関係にある各リモコン弁に連通する各入口ポート同士が、同一の円周上17又は18上に配置されることになる(図23参照)。このため、後述するように、弁体3の回動による切換構造を簡単にすることができ、弁体3及び本体2の小型化が図れる。
【0040】
つぎに、入側ブロック2aの本体側平面14と、この本体側平面14と摺接する弁対側の面19(以下「弁体側平面19」ともいう)との間における接続構成(図6参照)について説明する。図12は、弁体3が第1切換位置S1の状態(図1にて回動位置が±0°の状態)にあるときの接続関係を示したものである。図12(b)は弁体3側と反対側から透視した本体側平面14の状態を、図12(c)は入側ブロック2a側から見た弁体側平面19の状態を、図12(a)は本体側平面14と弁体側平面19とが重ね合わされた状態を、それぞれ模式的に示したものである。
【0041】
図12(b)に示すように、本体側平面14における第1円周17上及び第2円周18上には、各入口ポート15が開口している(各入口ポート15は、同一の面14に形成されている)。また、図12(c)に示すように、弁体側平面19における第1円周17上及び第2円周18上には、所定の回動位置になることで各入口ポート15と接続可能な各入口側開口20(20a、20b、20c、20d、20e、20f、20g、20h)が形成されている。なお、この各入口側開口20は、後述するように、出側ブロック2bの各出口7に連通するブロック2bの出口ポート28に対して接続可能な出口側開口24と、各接続通路23を介して接続している。
【0042】
本体側平面14における各入口ポート15(15a〜15h)が形成される個所には、凹所21(21a、21b、21c、21d、21e、21f、21g、21h)が形成されている。また、弁体側平面19における各入口側開口20(20a〜20h)が形成される個所には、凹所22(22a、22b、22c、22d、22e、22f、22g、22h)が形成されている。これらの各凹所(21、22)は、それぞれ第1円周17又は第2円周18に一部沿う溝状に形成されている。そして、各入口ポート15と各入口側開口20との接続関係が、第1切換位置(図12に示す状態、図1にて回動位置が±0°の状態)と第2切換位置(図1にて回動位置が−35°の状態)とにおいて同じになるような長さを備えるように形成されている。
【0043】
図12(a)は、第1切換位置S1にて本体側平面14と弁体側平面19とが接し、本体2側の各入口ポート15と弁体3側の各入口側開口20とが、各凹所(21、22)を介して接続されている様子を示している。すなわち、第1切換位置S1では、入口ポート15a、15b、15c、15d、15e、15f、15g、15hが、それぞれ、入口側開口20a、20b、20c、20d、20e、20f、20g、20hと接続されている。
【0044】
つぎに、図8のB−B線矢視断面図において、弁体3の第1円周17上及び第2円周18上を、接続通路23(23a〜23h)が回動軸9方向に貫通している様子が示されている。接続通路23aは入口側開口20aと連通し、接続通路23bは入口側開口20bと連通し、接続通路23cは入口側開口20cと連通し、接続通路23dは入口側開口20dと連通し、接続通路23eは入口側開口20eと連通し、接続通路23fは入口側開口20fと連通し、接続通路23gは入口側開口20gと連通し、接続通路23hは入口側開口20hと連通している(図12(c)参照)。なお、各入口側開口20が、回動軸9を中心とする同一の円周(17又は18)上に位置するように形成されていることで、これらを密集させて配置できるため、各入口側開口20に連なる接続通路23の間隔を小さくすることができる。したがって、弁体3を小さくすることができ、本体2の小型化も図れる。
【0045】
接続通路23bは、B−B線矢視断面図において、略直角に偏向して形成されており、出口側開口24bにて、本体側内周面26(本体側の面14とは異なる本体側における他の面26)に摺接する弁体側外周面27(本体側の他の面26に摺接する弁体側の他の面27)に対して形成された凹所25bに開口している。凹所25bは、弁体側外周面27の円周方向に一部沿って溝状に形成されており、図8に示す第1切換位置S1の状態のときは、本体側内周面26に開口した出口ポート28bと出口側開口24bとを連通状態としている。出口ポート28bは、出口油路29bを介して出口7bと連通している(図5参照)。図8においては、出口油路29bが出口7bと連通されていることを括弧付の符号を付して示している。また、接続通路23fは、出口側開口24fにて、弁体側外周面27に形成された凹所25fに開口している。凹所25fも、弁体側外周面27の円周方向に一部沿う溝状に形成され、第1切換位置S1では、出口ポート28fと出口側開口24fとを連通状態としている。出口ポート28fは、出口油路29fを介して出口7fと連通している(図5参照)。なお、凹所25bや25fは、弁体側外周面27に形成されるものであるため、容易に加工を行うことができる。
【0046】
図9のC−C線矢視断面図において、接続通路23aは、出口側開口24aにて弁体側外周面27上に設けられた凹所25aに開口している。そして、凹所25aを介して、出口側開口24aと出口ポート28aとが連通し、出口ポート28aは出口油路29aを介して出口7aと連通する。同様に、接続通路23cは、凹所25cに対して出口側開口24cにて開口し、凹所25cを介して出口側開口24cと出口ポート28cとが連通し、出口油路29cを介して出口側開口28cと出口7cとが連通する。また、接続通路23dは、凹所25dに対して出口側開口24dにて開口し、凹所25dを介して出口側開口24dと出口ポート28dとが連通し、出口油路29dを介して出口側開口28dと出口7dとが連通する。また、接続通路23eは、凹所25eに対して出口側開口24eにて開口し、凹所25eを介して出口側開口24eと出口ポート28eとが連通し、出口油路29eを介して出口側開口28eと出口7eとが連通する。
【0047】
図10のD−D線矢視断面図において、接続通路23gは、凹所25gに対して出口側開口24gにて開口し、凹所25gを介して出口側開口24gと出口ポート28gとが連通し、出口油路29gを介して出口側開口28gと出口7gとが連通する。また、接続通路23hは、凹所25hに対して出口側開口24hにて開口し、凹所25hを介して出口側開口24hと出口ポート28hとが連通し、出口油路29hを介して出口側開口28hと出口7hとが連通する。なお、出口油路29hは、予備の入口6iとも接続している。
【0048】
最後の断面図である図11のE−E線矢視断面図においては、各出口油路29(29a〜29h)が平行に各出口7(7a〜7h)まで延設されている様子が示されている。なお、上記に説明した各出口ポート28と各出口側開口24との接続関係においては、各凹所25は、第3切換位置(図1にて回動位置が+30°の状態)と第4切換位置(図1にて回動位置が+55°の状態)とにおいて同じになるような弁体側外周面27の周方向に沿う長さを備えるように形成されている。
【0049】
以上、各断面図等を用いて説明したように、本体2において、各入口6a〜6hは各入口ポート15a〜15hとそれぞれ連通しており、各出口7a〜7hは各出口ポート28a〜28hとそれぞれ連通している。弁体3において、各入口側開口20a〜20hと各出口側開口24a〜24hとは、各接続通路23a〜23hを介して連通している。そして、上記説明した第1切換位置S1では、本体2の各入口ポート15a〜15hはそれぞれ弁体3の各入口側開口20a〜20hと、本体2の各出口ポート28a〜28hは弁体3の各出口側開口24a〜24hとそれぞれ連通している。したがって、この場合、各入口6a、6b、6c、6d、6e、6f、6g、6hは、それぞれ各出口7a、7b、7c、7d、7e、7f、7g、7hと接続されている。
【0050】
また、図6に示すように、弁体3における弁体側平面19とは反対側の平面32と、本体2(出側ブロック2b)との間には圧力室33が形成されている。そして、弁体3は入側ブロック2a及び出側ブロック2bとの間で回動軸9の軸方向に摺動可能に支持されており、圧力室33に圧油が導入されることで、弁体側平面19と本体側平面14とを圧接可能に構成されている。すなわち、圧油を供給するためのポンプPp(図示せず)と油圧回路101の方向切換弁を介して連通される圧接用ポンプポート31が、出側ブロック2bの接続面5に形成されており(図5参照)、ここから油路34及び圧力室側開口35を介して圧力室33に圧油を導入できるようになっている(図6、11参照)。これにより、弁体側平面19と本体側平面14との密着性を容易に確保することができ、各切換位置(S1〜S4)において、各入口ポート15と各入口側開口20とを確実に連通させることができる。また、弁体3と本体2(出側ブロック2b)と回転軸9とで区画された圧力室37は、油路36及び接続面5に形成されたタンクポート30(図5、6、11参照)を介して図示しないタンクに連通する。これにより入口ポート15から漏れた油はタンクに戻ることができる。
【0051】
最後に、図12〜19等を参照しつつ、回動軸9を回動させることにより成立する第1〜第4切換位置(S1〜S4)における本体2と弁体3との各接続構成について説明する。図12及び図13が第1切換位置S1(図1にて回動位置が±0°の状態)における接続状態を、図14及び図15が第2切換位置S2(図1にて回動位置が−35°の状態)における接続状態を、図16及び図17が第3切換位置S3(図1にて回動位置が+30°の状態)における接続状態を、図18及び図19が第4切換位置S4(図1にて回動位置が+55°の状態)における接続状態をそれぞれ示している。図12、14、16、18は、各入口ポート15と各入口側開口20との接続状態を、図13、15、17、19は、各出口側開口24と各出口ポート28との接続状態を示す。なお、図12(b)、図14(b)、図16(b)、図18(b)は弁体3側と反対側から透視した本体側平面14の状態を、図12(c)、図14(c)、図16(c)、図18(c)は入側ブロック2a側から見た弁体側平面19の状態を、図12(a)、図14(a)、図16(a)、図18(a)は本体側平面14と弁体側平面19とが重ね合わされた状態を、それぞれ示したものである。また、図13(a)、15(a)、17(a)、19(a)はB−B線矢視断面図に対応した弁体3及びその周囲を、図13(b)、15(b)、17(b)、19(b)はC−C線矢視断面図に対応した弁体3及びその周囲を、図13(c)、15(c)、17(c)、19(c)はD−D線矢視断面図に対応した弁体3及びその周囲をそれぞれ示している。
【0052】
まず、第1切換位置S1(図12、13)においては、前述したように、各入口ポート15a〜15hがそれぞれ各入口側開口20a〜20hと、各出口側開口24a〜24hがそれぞれ各出口ポート28a〜28hと接続されている。これにより、各入口6a〜6hはそれぞれ各出口7a〜7hと接続され(図5、7〜13参照)、操作パターン▲1▼が成立している。
【0053】
次に、第2切換位置S2(図14、15)には、第1切換位置S1から弁体3が回動軸9を中心として−35°(図1にて時計廻りに35°)回動されることで、切り換えられる。図14にて、本体側平面14の位置は細い一点鎖線で、弁体側平面19の位置は太い一点鎖線でそれぞれ示しており、弁体側平面19は、本体側平面14に対して時計廻りに35°回動した位置にある。この第2切換位置S2では、図14に示すように、各入口ポート15a、15b、15c、15d、15e、15f、15g2、15h1が、それぞれ各凹所21a、21b、21c、21d、21e、21f、21g、21h及び各凹所22a、22b、22c、22d、22e、22f、22g、22hを介して、各入口側開口20a、20b、20c、20d、20e、20f、20g、20hと、それぞれ接続されている。すなわち、本体側平面14に形成される各凹所21及び弁体側平面19に形成される各凹所22が各々所定長さを備えることで、第1切換位置S1と第2切換位置S2とにおいて、各入口ポート15と各入口側開口20との接続関係が同じに保たれている。
【0054】
また、各出口側開口24と各出口ポート28との接続関係については、図15に示される。すなわち、出口側開口24bは出口ポート28bと、出口側開口24fは出口ポート29fと接続される(図15(a)参照)。出口側開口24aは出口ポート29cと、出口側開口24cは出口ポート28dと、出口側開口24dは出口ポート28eと、出口側開口24eは出口ポート29aと接続される(図15(b)参照)。出口側開口24gは出口ポート29gと、出口側開口24hは出口ポート28hと接続される(図15(c)参照)。
【0055】
したがって、第1切換位置S1から第2切換位置S2に切り換えると、入口6aは出口7cと、入口6bは出口7bと、入口6cは出口7dと、入口6dは出口7eと、入口6eは出口7aと、入口6fは出口7fと、入口6gは出口7gと、入口6hは出口7hと接続される(図5、7〜11、14、15参照)。これにより、操作パターン▲2▼に切り換わる。このように、弁体3が回動することで、各入口ポート15と各入口側開口20との接続関係を変更することなく、各出口ポート28と各出口側開口24との接続関係を変更し、第1切換位置(甲切換位置)S1と第2切換位置(乙切換位置)S2との間で接続パターンが切り換わる。この構成により、アームシリンダ用方向切換弁107と旋回モータ用方向切換弁106との間でパイロット圧パターンを変更するための弁体3の接続通路の数を低減できる。したがって、弁体3を小さくすることができ、本体2の小型化も図ることができる。
【0056】
次に、第3切換位置S3(図16、17)には、第1切換位置S1から弁体3が回動軸9を中心として+30°(図1にて反時計廻りに30°)回動されることで、切り換えられる。図16にて、本体側平面14の位置は細い一点鎖線で、弁体側平面19の位置は太い一点鎖線でそれぞれ示しており、弁体側平面19は、本体側平面14に対して時計廻りに30°回動した位置にある。この第3切換位置S3では、図16に示すように、各入口ポート15a、15b、15c、15d、15e、15f、15g1、15h2が、それぞれ各凹所21a、21b、21c、21d、21e、21f、21g、21h及び各凹所22g、22c、22f、22h、22b、22e、22a、22dを介して、各入口側開口20g、20c、20f、20h、20b、20e、20a、20dと、それぞれ接続されている。
【0057】
また、各出口側開口24と各出口ポート28との接続関係については、図17に示される。すなわち、出口側開口24bは凹所25bを介して出口ポート28bと、出口側開口24fは凹所25fを介して出口ポート29fと接続される(図17(a)参照)。出口側開口24aは凹所25aを介して出口ポート29aと、出口側開口24cは凹所25cを介して出口ポート28cと、出口側開口24dは凹所25dを介して出口ポート28dと、出口側開口24eは凹所25eを介して出口ポート29eと接続される(図17(b)参照)。出口側開口24gは凹所25gを介して出口ポート29gと、出口側開口24hは凹所25hを介して出口ポート28hと接続される(図17(c)参照)。すなわち、弁体側外周面27に形成される各凹所25が、各々弁体側外周面27の周方向に沿う所定長さを備えることで、第1切換位置S1と第3切換位置S3とにおいて、各出口側開口24と各出口ポート28との接続関係が同じに保たれている。
【0058】
したがって、第1切換位置S1から第2切換位置S2に切り換えると、入口6aは出口7gと、入口6bは出口7cと、入口6cは出口7fと、入口6dは出口7hと、入口6eは出口7bと、入口6fは出口7eと、入口6gは出口7aと、入口6hは出口7dと接続される(図5、7〜11、16、17参照)。これにより、操作パターン▲3▼に切り換わる。このように、弁体3が回動することで、各出口側開口24と各出口ポート28との接続関係を変更することなく、各入口ポート15と各入口側開口20との接続関係を変更し、第1切換位置(甲切換位置)S1と第3切換位置(丙切換位置)S3との間で接続パターンが切り換わる。この構成により、弁体3の接続通路の数を低減でき、弁体3を小さくし、本体2の小型化も図れる。
【0059】
最後に、第4切換位置S4(図18、19)には、第1切換位置S1から弁体3が回動軸9を中心として+55°(図1にて反時計廻りに55°)回動されることで、切り換えられる。図18にて、本体側平面14の位置は細い一点鎖線で、弁体側平面19の位置は太い一点鎖線でそれぞれ示しており、弁体側平面19は、本体側平面14に対して時計廻りに55°回動した位置にある。この第4切換位置S4では、図18に示すように、各入口ポート15a、15b、15c、15d、15e、15f、15g2、15h1が、それぞれ各凹所21a、21b、21c、21d、21e、21f、21g、21h及び各凹所22g、22c、22f、22h、22b、22e、22d、22aを介して、各入口側開口20g、20c、20f、20h、20b、20e、20d、20aと、それぞれ接続されている。
【0060】
また、各出口側開口24と各出口ポート28との接続関係については、図19に示される。すなわち、出口側開口24bは凹所25bを介して出口ポート28bと、出口側開口24fは凹所25fを介して出口ポート29fと接続される(図17(a)参照)。出口側開口24aは凹所25aを介して出口ポート29aと、出口側開口24cは凹所25cを介して出口ポート28cと、出口側開口24dは凹所25dを介して出口ポート28dと、出口側開口24eは凹所25eを介して出口ポート29eと接続される(図17(b)参照)。出口側開口24gは凹所25gを介して出口ポート29gと、出口側開口24hは凹所25hを介して出口ポート28hと接続される(図17(c)参照)。すなわち、弁体側外周面27に形成される各凹所25が、各々弁体側外周面27の周方向に沿う所定長さを備えることで、第1切換位置S1と第4切換位置S4とにおいて、各出口側開口24と各出口ポート28との接続関係が同じに保たれている。
【0061】
したがって、第1切換位置S1から第2切換位置S2に切り換えると、入口6aは出口7gと、入口6bは出口7cと、入口6cは出口7fと、入口6dは出口7hと、入口6eは出口7bと、入口6fは出口7eと、入口6gは出口7dと、入口6hは出口7aと接続される(図5、7〜11、18、19参照)。これにより、操作パターン▲4▼に切り換わる。このように、弁体3が回動することで、各出口側開口24と各出口ポート28との接続関係を変更することなく、各入口ポート15と各入口側開口20との接続関係を変更し、第1切換位置(甲切換位置)S1と第4切換位置(丙切換位置)S4との間で接続パターンが切り換わる。この構成により、弁体3の接続通路の数を低減でき、弁体3を小さくし、本体2の小型化も図れる。
【0062】
以上説明したように、本実施形態によると、パイロット圧パターン切換弁と方向切換弁とを接続するための配管および配管接続作業を省略することができる油圧ショベルのパイロット圧パターン切換弁を提供できる。また、小型化を図ることができる油圧ショベルのパイロット圧パターン切換弁を提供することができる。
【0063】
なお、実施の形態は上記に限定されるものではなく、例えば、次のように変更してもよい。
【0064】
(1)本実施形態に示すように、全ての出口7a〜7hが接続面5において開口していることが好ましいが、必ずしもこの通りでなくてもよく、1つの出口のみが開口しているものであっても、本発明の効果を奏し得る。
【0065】
(2)本実施形態においては、出口7は、方向切換弁109におけるスプール孔109dとブリッジ通路109eとに囲まれていない部分に対向する位置で開口している例を示しているが(図21参照)、必ずしもこの通りでなくてもよい。すなわち、スプール孔109dとブリッジ通路109eとに囲まれている部分に対向する位置で開口していてもよい。図22は、この場合の出口7の開口位置に対応して各油路(sr、sl、ac、・・)が設けられた方向切換弁109の断面図を示すものである。このように、スプール孔109dとブリッジ通路109eとに囲まれている部分に対向する位置で出口7が開口していても、スプール内の各油路(図22においては、スプール109cないの油路vc及びvd)を介して各パイロット室と接続することができる。この場合、端面シールの増加を抑制することができる。
【0066】
(3)本実施形態においては、各入口ポートは、本体側平面14上に位置しているが、必ずしも平面上に位置するものでなくてもよい。すなわち、球面上や周面上に形成されるものであっても本発明の効果を奏し得る。なお、各入口ポートを平面上に設けた場合、弁体における各接続通路の間隔を小さくすることができるため望ましい。
【0067】
(4)本実施形態においては、各入口を各リモコン弁と接続し、各出口を各パイロット室と接続しているが、各入口を各パイロット室に接続し、各出口を各リモコン弁に接続するものであっても本発明の効果を奏し得る。
【0068】
【発明の効果】
第1の発明によると、方向切換弁に接する接続面において、パイロット室に連通する方向切換弁側の開口と対向する位置にパイロット室と接続される出口を形成したことにより、パイロット圧パターン切換弁を方向切換弁に対して直接固定することができる。このため、パイロット圧パターン切換弁と方向切換弁とを接続するための配管および配管接続作業を省略することができる。
【0069】
第2の発明によると、パイロット室と接続される出口が、方向切換弁におけるスプール孔とブリッジ通路とに囲まれていない部分に対向する位置で開口しているため、これらスプール孔とブリッジ通路とを途中で横断させることなくパイロット室と出口とを接続することができる。このため、方向切換弁側の構造を簡単にできる。
【0070】
第3の発明によると、本体の入口と出口との接続関係を回動して変更する弁体に対して開口する本体側の各入口ポートを、弁体の回動軸を中心とした2つの円周上に配置するため、各入口ポートを密集させて配置することができる。したがって、本体を小さくすることができ、パイロット圧パターン切換弁の小型化が図れる。
【0071】
第4の発明によると、接続パターンの切換において、各パイロット室との接続関係が交換される関係にある各リモコン弁に連通する各入口ポート同士を、弁体の回動軸を中心とした同一の円周上に配置することから、弁体の回動による切換構造を簡単にすることができる。これにより、弁体を小さくすることができ、本体の小型化も図ることができる。
【0072】
第5の発明によると、本体側の各入口ポート及び各出口ポートと、そのそれぞれに対して接続可能な弁体側の各入口側開口及び出口側開口との接続関係の変更により接続パターンが切り換えられる。そして、少なくとも3種類の変更可能な接続パターンがある場合において、甲切換位置と乙切換位置との間の切換では、各出口ポートと出口側開口との接続関係のみの変更で切り換えられ、甲切換位置と丙切換位置との間の切換では、各入口ポートと入口側開口との接続関係のみの変更で切り換えられる。これにより、各入口側開口と各出口側開口とを接続する弁体の接続通路の数を低減できる。したがって、弁体を小さくすることができ、本体の小型化も図ることができる。
【0073】
第6の発明によると、弁体の回動により、本体側の各入口ポート及び各出口ポートと、そのそれぞれに対して接続可能な弁体側の各入口側開口及び出口側開口との接続関係を変更することで接続パターンが切り換えられる。そして、アームシリンダ用及び旋回モータ用の方向切換弁のパイロット圧パターンを変更するための第1切換位置と第2切換位置との間の切換では、互いに摺接する本体側の面及び弁体側の面の少なくとも一方に形成された凹所により、各入口ポートと各入口側開口との接続関係を変更することなく、各出口ポートと各出口側開口との接続関係のみの変更で切り換えられる。これにより、アームシリンダ用方向切換弁と旋回モータ用方向切換弁との間でパイロット圧パターンを変更するための弁体の接続通路の数を低減できる。したがって、弁体を小さくすることができ、本体の小型化も図ることができる。
【0074】
第7の発明によると、各入口側開口を同一円周上に密集させて配置するため、各入口側開口に連なる接続通路の間隔を小さくすることができる。これにより、弁体を小さくすることができ、本体の小型化も図れる。
【0075】
第8の発明によると、弁体の回動により、本体側の各入口ポート及び各出口ポートと、そのそれぞれに対して接続可能な弁体側の各入口側開口及び出口側開口との接続関係を変更することで接続パターンが切り換えられる。そして、第1切換位置と第3又は第4切換位置との間の切換では、互いに摺接する本体側の他の面及び弁体側の他の面の少なくとも一方に形成された凹所により、各出口ポートと各出口側開口との接続関係を変更することなく、各入口ポートと各入口側開口との接続関係のみの変更で切り換えられる。これにより、パイロット圧パターンを変更するための弁体の接続通路の数を低減できる。したがって、弁体を小さくすることができ、本体の小型化も図ることができる。
【0076】
第9の発明によると、弁体側の面と本体側の面との密着性を容易に確保することができ、各接続パターンにおいて、入口と出口とを確実に連通させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係るパイロット圧パターン切換弁の正面図である。
【図2】本実施形態に係るパイロット圧パターン切換弁の上面図である。
【図3】本実施形態に係るパイロット圧パターン切換弁の左側面図である。
【図4】本実施形態に係るパイロット圧パターン切換弁の右側面図である。
【図5】本実施形態に係るパイロット圧パターン切換弁の背面図である。
【図6】図1におけるX−X線矢視断面図である。
【図7】図6におけるA−A線矢視断面図である。
【図8】図6におけるB−B線矢視断面図である。
【図9】図6におけるC−C線矢視断面図である。
【図10】図6におけるD−D線矢視断面図である。
【図11】図6におけるE−E線矢視断面図である。
【図12】第1切換位置における各入口ポートと各入口側開口との接続状態を説明する図である。
【図13】第1切換位置における各出口側開口と各出口ポートとの接続状態を説明する図である。
【図14】第2切換位置における各入口ポートと各入口側開口との接続状態を説明する図である。
【図15】第2切換位置における各出口側開口と各出口ポートとの接続状態を説明する図である。
【図16】第3切換位置における各入口ポートと各入口側開口との接続状態を説明する図である。
【図17】第3切換位置における各出口側開口と各出口ポートとの接続状態を説明する図である。
【図18】第4切換位置における各入口ポートと各入口側開口との接続状態を説明する図である。
【図19】第4切換位置における各出口側開口と各出口ポートとの接続状態を説明する図である。
【図20】本実施形態に係るパイロット圧パターン切換弁が用いられる油圧ショベルの油圧回路図である。
【図21】図20におけるY−Y線矢視位置に相当するバケットシリンダ用方向切換弁の断面図を示したものである。
【図22】本実施形態に係るパイロット圧パターン切換弁の変形例を説明する図であって、変形例に対応するバケットシリンダ用方向切換弁の断面図を示したものである。
【図23】油圧ショベルの左側操作レバー及び右側操作レバーの各操作方向と、油圧ショベルの各アクチュエータの制御との関係である4つの操作パターンを示したものである。
【符号の説明】
1 パイロット圧パターン切換弁
2 本体
3 弁体
4 固定手段
5 接続面
6、6a、6b、6c、6d、6e、6f、6g、6h 入口
7、7a、7b、7c、7d、7e、7f、7g、7h 出口
102、103、104、105 アクチュエータ
106、107、108、109 方向切換弁
106a、106b、107a、107b、108a、108b、109a、109b パイロット室
LF、LB、LR、LL、RF、RB、RR、RL リモコン弁
Claims (2)
- 油圧ショベルの各アクチュエータを制御する各方向切換弁における各々のパイロット室と、この各パイロット室に接続される各リモコン弁との間に設けられ、前記各パイロット室と前記各リモコン弁との接続パターンを変更する油圧ショベルのパイロット圧パターン切換弁であって、
前記各リモコン弁に接続される各入口と前記各方向切換弁の前記各パイロット室に接続される各出口とが形成された本体と、
前記本体を前記方向切換弁に対して固定する固定手段と、を有し、
前記本体における前記方向切換弁と接する接続面において、前記各パイロット室に連通する前記方向切換弁側の開口と対向する位置に前記出口を形成し、
前記各入口は、前記接続面を前記本体の背面とした場合における、前記本体の上面、及び、前記本体の側面に形成されていることを特徴とする油圧ショベルのパイロット圧パターン切換弁。 - 前記出口は、互いに離隔して配置された二つのグループに分けられ、且つ、前記方向切換弁におけるスプール孔とブリッジ通路とに囲まれていない部分に対向する位置で開口していることを特徴とする請求項1に記載の油圧ショベルのパイロット圧パターン切換弁。
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