JP4082992B2 - 光分散モニタ装置および方法、並びに、それを用いた光伝送システム - Google Patents

光分散モニタ装置および方法、並びに、それを用いた光伝送システム Download PDF

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    • H04B10/2507Arrangements specific to fibre transmission for the reduction or elimination of distortion or dispersion
    • H04B10/2513Arrangements specific to fibre transmission for the reduction or elimination of distortion or dispersion due to chromatic dispersion

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、伝送光の波形に基づいて分散をモニタする光分散モニタ技術に関し、特に、簡略な構成により分散を精度良くモニタできるようにした光分散モニタ装置および方法、並びに、それを用いた光伝送システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
光通信においては、例えば図17の上段に示すように、光送信装置100より伝送路101に送出された光信号が、光増幅器または信号再生機を用いた光中継装置102を介して光ファイバ中を数十km〜数千km伝送されて光受信装置103で受信される。この際、光ファイバの分散特性や光信号の強度に応じて発生する光ファイバ中での非線形光学現象、光送信装置100内にて付加されたパルスの光瞬時周波数変化などが要因となって、伝送される光信号に波形歪みが発生してしまう。
【0003】
具体的に、例えば単一の光パルスが長距離に亘る光ファイバ中を伝送された場合、図18に示すように、その光パルスの波長や光ファイバの特性に応じて、パルス幅が狭まりピークパワーが高くなる「パルス圧縮」や、逆にパルス幅が広がりピークパワーが低くなる「パルス広がり」が起こる。このような光パルスの波形歪みは、データ伝送において隣接ビットとの信号干渉を引き起こす要因となるめ、非常に大きな問題となる。
【0004】
上記のような問題に対処するため、従来の光伝送システムにおいては、例えば図17の下段に示すように、伝送路中に適切な間隔で分散補償器104を挿入して累積分散の補償を行い、システム全体の分散特性が最適な状態となるようにする構成が知られている。また、現実に運用される光伝送システムでは、光ファイバの分散特性が時間的に変動するため、その時間的な変動分を動的に補償する可変分散補償器が単体で、もしくは、大きな量の分散補償を行う固定の分散補償器との組み合わせにより使用される場合がある。図17の下段は、可変分散補償器104Aと固定分散補償器104Bを直列に接続して分散補償器104を構成した一例である。上記のように可変分散補償器104Aを動作させて動的な分散補償を行うためには、システムが動作している状態のままで、補償量が最適であるか否かの判定を行う光分散モニタ装置105が必要となる。
【0005】
従来の光分散モニタ装置としては、例えば、受信した光信号のスペクトル形状や特定周波数のスペクトル強度に注目して累積分散を検出する構成がある。また、所要のモニタ箇所における再生信号の誤り率を測定して累積分散を検出する構成なども知られている。
【0006】
さらに、例えば下記の特許文献1等においては、受信した光パルス信号を電気的なパルス信号に変換し、そのAC成分を整流および平滑化した電圧レベルに応じて、波形歪みの発生状態がパルス圧縮であるかパルス広がりであるかを検出する技術が提案されている。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−320329号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のような従来の光分散モニタ装置については次のような問題点がある。すなわち、受信した光信号のスペクトルに注目する方式では、特定周波数のスペクトル強度が微弱であると共に、そのスペクトル強度が光フィルタや受光素子、モニタ回路等の周波数特性の影響を受け易いため、非常に高性能なデバイスが必要になる。このため、光分散モニタ装置を簡易に実現することが難しいという問題点がある。
【0009】
また、誤り率の測定を行う方式では、測定された誤り率を基に累積分散の存在を検出してその絶対量を検出することができても、累積分散の符号情報までは抽出できないという欠点がある。加えて、誤り率の測定に信号再生機が必要となるため、光分散モニタ装置を設置できる箇所が制限されてしまうという問題点がある。
【0010】
さらに、特許文献1等で提案された技術については、受信した光信号のマーク成分に関する時間的な平均パワーに応じて波形歪みの発生状態を検出する構成であるので、波形歪みがパルス圧縮であるかパルス広がりであるかを検出することはできるものの、符号情報を含めた累積分散を高い精度で検出することが難しいという課題がある。
【0011】
本発明は上記の点に着目してなされたもので、簡易な構成によって精度良く分散をモニタできる光分散モニタ装置および方法、並びに、それを用いた光伝送システムを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の光分散モニタ装置は、入力される光信号の波形に基づいて分散をモニタする光分散モニタ装置であって、前記入力される光信号を電気信号に変換する受光部、および、該受光部で変換された電気信号のアイパターンについて、分散に応じて発生する波形歪みが特徴的に現れる部分に対応した物理量としてクロスポイントの電圧レベルを検出する信号変化位置検出部を有する特徴量検出部と、参照信号により示される基準値前記特徴量検出部の信号変化位置検出部で検出されるクロスポイントの電圧レベルの比較を行い、該比較結果に対応した信号を前記光信号に発生した分散に関する情報を示す信号として出力する分散情報抽出部と、を備えて構成されるものである。
【0013】
かかる光分散モニタ装置では、入力される光信号が特徴量検出部の受光部に与えられて電気信号に変換され、その電気信号のアイパターンについて、分散に応じて発生する波形歪みが特徴的に現れる部分に対応した物理量としてクロスポイントの電圧レベルが信号変化位置検出部で検出され、その検出結果が分散情報抽出部に伝えられる。分散情報抽出部では、参照信号により示される基準値、特徴量検出部の信号変化位置検出部で検出されたクロスポイントの電圧レベルとの高低が比較され、その比較結果に対応した信号が分散情報を示す信号として出力される。これにより、従来のモニタ方式に比べて、簡略な構成により符号情報を含んだ分散を高い精度でモニタすることができるようになる。
【0016】
また、本発明の光分散モニタ方法は、入力される光信号の波形に基づいて分散をモニタする方法であって、前記入力される光信号を電気信号に変換し、該変換された電気信号のアイパターンについて、分散に応じて発生する波形歪みが特徴的に現れる部分に対応した物理量として、クロスポイントの電圧レベルを検出し、参照信号により示される基準値前記検出したクロスポイントの電圧レベル高低に関する比較を行い、該比較結果に対応した信号を前記光信号に発生した分散に関する情報を示す信号として出力することを特徴とする。
【0017】
さらに、本発明の光伝送システムは、光信号が伝搬する伝送路上に可変分散補償器を備え、該可変分散補償器の補償量を制御して分散の動的な補償を行うシステムであって、前述した本発明の光分散モニタ装置を用いて、前記伝送路を伝搬する光信号に発生した分散をモニタし、該モニタ結果に従って前記可変分散補償器の補償量を制御する構成としたものである。このように、本発明の光分散モニタ装置を用いて可変分散補償器の制御を行うようにすれば、光伝送システム上で発生する分散の動的な補償を容易かつ確実に行うことができるようになる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、全図を通して、同一の符号は同一または相当部分を示すものとする。
【0019】
図1は、本発明の第1実施形態による光分散モニタ装置の構成を示すブロック図である。また、図2は、図1の光分散モニタ装置を用いて動的な分散補償を行うようにした光伝送システムの要部構成の一例を示すブロック図である。
【0020】
各図において、本実施形態の光分散モニタ装置1は、例えば、入力される光信号を電気信号に変換して出力する受光部10と、その受光部10からの出力信号を基に、入力光波形の立ち上がり部分および立ち下がり部分の少なくとも一方に対応した電圧レベルを検出する信号変化位置検出部20と、その信号変化位置検出部20での検出結果に基づいて、入力光に発生した累積分散に関する情報を抽出する累積分散情報抽出部30とを備える。
【0021】
受光部10は、例えば、光分散モニタ装置1に入力される光信号を公知の受光素子を用いて電流信号に変換し、その電流信号を電圧信号VINに変換して信号変化位置検出部20に出力する。この受光部10から出力される電圧信号VINは、入力光のパワーに応じてレベルが変化する信号となる。
【0022】
なお、光分散モニタ装置1に入力される光信号は、その時間波形を1周期の時間で折り返して描画するアイパターンにおいてクロスポイントが存在する光信号、すなわち、1つのビット周期中で信号レベルが遷移しない符号形式が適用された光信号とする。このような光信号の代表例としては、NRZ形式の光信号を挙げることができる。ただし、光分散モニタ装置1に入力可能な光信号がNRZ形式に限定されるものではない。
【0023】
信号変化位置検出部20は、例えば図1に示すように、コンパレータ21、スライスアンプ22および低域透過フィルタ23を有する。コンパレータ21は、受光部10から出力される電圧信号VINが一方の入力端子に与えられると共に、低域透過フィルタ23を透過した帰還信号VXが他方の入力端子に与えられ、帰還信号VXに対する電圧信号VINのレベルの高低を比較して、その比較結果に対応した電圧信号をスライスアンプ22に出力する。このコンパレータ21としては、一般的なアナログのコンパレータを使用可能である。スライスアンプ22は、コンパレータ21からの出力信号の電圧レベルを所要の高レベルまたは低レベル(ここでは「1」または「0」レベルとする)に張り付くまで増幅する一般的な高利得アンプである。低域透過フィルタ23は、スライスアンプ22で増幅された電圧信号を予め設定された時定数に従って平滑化する。この低域透過フィルタ23を透過して平均化された電圧信号VXは、コンパレータ21の他方の入力端子に帰還されると共に、累積分散情報抽出部30にも送られる。
【0024】
累積分散情報抽出部30は、例えば図1に示すように、コンパレータ31および参照信号発生回路32を有する。コンパレータ31は、信号変化位置検出部20から出力される電圧信号VXが一方の入力端子に与えられると共に、参照信号発生回路32で発生する参照信号VREFが他方の入力端子に与えられ、参照信号VREFに対する電圧信号VXのレベルの高低を比較して、その比較結果に対応した電圧信号VOUTを累積分散に関する情報として光分散モニタ装置1の外部に出力する。なお、ここでの累積分散とは、入力光に累積した波長分散のことである。このコンパレータ31から出力される電圧信号VOUTは、例えば図2に示すように可変分散補償器5に与えられて補償量の動的な制御などに利用される。参照信号発生回路32は、ここでは例えば、可変電源で発生する出力電圧を参照信号VREFとしてコンパレータ31の他方の入力端子に印加する。この可変電源の出力電圧は、後述するように、光分散モニタ装置1に入力される光信号のマーク率に応じて予め設定されるものとする。
【0025】
なお、図2中の符号4は、光信号を増幅して中継伝送するための光増幅器である。また、符号6は、可変分散補償器5から出力される光信号の一部をモニタ光として分岐して光分散モニタ装置1に与えるための光カプラである。ここでは、可変分散補償器5と光増幅器4の間に光カプラ6を配置して累積分散をモニタする構成としたが、伝送路3上でモニタ光を取り出す位置は上記に限定されるものではない。また、可変分散補償器5のみを用いて累積分散を補償する構成例を示したが、上述の図17下段に示したような固定分散補償器および可変分散補償器を組み合わせた構成について、本実施形態の光分散モニタ装置1を適用することも可能である。
【0026】
次に、第1実施形態の光分散モニタ装置1の動作について説明する。
まず、累積分散に対する光波形クロスポイントの変化について詳しく説明する。
【0027】
一般に、光ファイバ等を用いた伝送路を光パルスが伝搬すると、その光波長や光ファイバの分散特性に応じて、光パルスの立ち上がり部分と立ち下り部分とで伝搬速度に差が生じる。この結果、立ち上がり部分が遅れて立ち下がり部分が進む場合にはパルスが圧縮され、逆に、立ち上がり部分が進み立ち下がり部分が遅れる場合にはパルスが広がる。このようなパルスの圧縮または広がりが発生する際には、光パルスのパワーは保存されるため、パルス圧縮時にはピークパワーが増大し、パルス広がり時にはピークパワーが減少する。
【0028】
上記のような効果は、NRZ形式の光信号の場合、光信号が「1」および「0」の各レベル間で切り替わる変化点でのみ発生するものと考えられる。従って、例えば、図3の左側のアイパターンに示すようなNRZ形式のランダム信号によって変調された光信号が光ファイバ中を伝搬したときには、図3の右側のアイパターンに示すような波形歪みが累積分散量に応じて発生することになる。
【0029】
このような波形歪みをクロスポイント(図中の丸印)に着目して比較すると、その位置(電圧レベル)が波形歪みの状態に応じて変化することが分かる。具体的に、図3の右側中央に示す波形歪みが発生してない状態(累積分散=0)では、クロスポイントが高レベルおよび低レベルの中央に位置し、図3の右上側に示すパルス広がりが発生している状態では、クロスポイントが高レベル側に位置し、図3の右下側に示すパルス圧縮が発生している状態では、クロスポイントが低レベル側に位置するようになる。
【0030】
このようなクロスポイントの電圧レベルと波形歪みの状態との関係、言い換えれば、光波形の時間方向に対する変化と光信号に発生する累積分散との関係を利用することによって、本実施形態の光分散モニタ装置1は、正負の符号情報までを含む累積分散を簡易な構成により検出できるようにしている。
【0031】
具体的に、本光分散モニタ装置1の動作を図4を参照しながら詳しく説明すると、まず、光伝送システム(図2)の伝送路3上に配置された光カプラ6で分岐された光信号が受光部10に送られて電圧信号VINに変換され、信号変化位置検出部20に与えられる。信号変化位置検出部20に入力される電圧信号VINの波形は、例えば図4(A)に示すように、累積分散に応じて歪みが発生したものとなる。なお、図4(A)に示す左側の波形はパルス圧縮時の一例であり、中央の波形は歪みの発生なし(累積分散=0)の時の一例であり、右側の波形はパルス広がり時の一例である。
【0032】
信号変化位置検出部20では、コンパレータ21において、受光部10から出力される電圧信号VINと低域透過フィルタ23から帰還される電圧信号VXとの比較が行われ、その比較結果に対応した電圧信号がスライスアンプ22に出力される。なお、初期状態において、低域透過フィルタ23からの電圧信号VXは、例えば接地レベル等に設定されるものとする。スライスアンプ22では、コンパレータ21から出力される電圧信号が所要のレベルまで増幅される。このスライスアンプ22における増幅動作は、例えば図5の概念図に示すように、線形アンプの増幅動作と異なるものであって、「1」または「0」レベルに張り付くまで入力信号の増幅が行われる。そして、スライスアンプ22で増幅された電圧信号は、低域透過フィルタ23に送られ所要の時定数に従って平滑化(平均化)され、低域透過フィルタ23を透過した電圧信号VXがコンパレータ21に帰還される。
【0033】
上記のようにしてコンパレータ21の出力信号がスライスアンプ22および低域透過フィルタ23を介してコンパレータ21に帰還されることにより、その帰還信号の電圧レベルは、図4(B)に示すように、信号変化位置検出部20に入力される信号VINのクロスポイントの電圧レベルに追従して安定となる。このため、低域透過フィルタ23からコンパレータ21に帰還される電圧信号VXを取り出すことによって、入力パルスの立ち上がり部分または立ち下がり部分の時間方向に対する変化が、クロスポイントの電圧レベルの変化として検出されるようになる。このようなクロスポイントの電圧レベルに対応した電圧信号VXが、信号変化位置検出部20の出力として累積分散情報抽出部30に送られる。
【0034】
累積分散情報抽出部30では、コンパレータ31において、信号変化位置検出部20から出力される電圧信号VXと参照信号発生回路32から出力される参照信号VREFとが比較され、その比較結果に対応した電圧信号VOUTが累積分散情報として出力される。具体的に、コンパレータ31に与えられる参照信号VREFは、図4(C)に示すように、光分散モニタ装置1に入力される光信号のマーク率に応じて固定の電圧レベルが予め設定され、ここでは、累積分散が0になる時のクロスポイントの電圧レベルに略一致させて設定される。このように設定された固定の参照信号VREFをコンパレータ31に与えることによって、図4(D)に示すように、コンパレータ31から出力される電圧信号VOUTは、累積分散に対応した電圧レベルを持つようになる。具体的に、図4(D)の一例では、パルス圧縮時において負の値の電圧信号VOUTが累積分散情報として出力され、パルス広がり時においては正の値の電圧信号VOUTが累積分散情報として出力される。
【0035】
ここで、波形歪みの状態と累積分散の符号との関係は、例えば、光伝送システムの送信側における変調器のチャープ特性が正である場合、パルス圧縮のとき累積分散は負となり、パルス広がりのとき累積分散は正となる。また例えば、チャープ特性が負である場合には、パルス圧縮のとき累積分散は正となり、パルス広がりのとき累積分散は負となる。従って、システムのチャープ特性と上記電圧信号VOUTの値とを対応させることで、符号情報を含めた累積分散が判断されるようになる。
【0036】
上記のように第1実施形態の光分散モニタ装置1によれば、NRZ形式に代表される符号形式が適用された光信号について、クロスポイントの電圧レベルを信号変化位置検出部20によって検出し、その検出結果を基に累積分散情報抽出部30で累積分散情報を抽出するようにしたことで、従来のスペクトルの強度に注目したモニタ方式に比べて簡略な構成により、符号情報までを含んだ累積分散を高い精度で検出することができる。また、本光分散モニタ装置1は、従来の誤り率の測定を行う方式のように信号再生機を必要としないため、光伝送システム上の設置箇所に関する制約を軽減することが可能である。このような光分散モニタ装置1を用いて、光伝送システムに配置された可変分散補償器5のフィードバック制御を行うようにすれば、システム上で発生する累積分散の動的な補償を容易かつ確実に行うことができるようになる。
【0037】
なお、上記の第1実施形態では、累積分散として入力光に累積した波長分散を考えたが、本発明はこれに限らず、例えば偏波分散など他の光分散についても、波形歪みの発生状態との関係が特定できるようであれば波長分散の場合と同様にして応用することが可能である。
【0038】
次に、本発明の第2実施形態による光分散モニタ装置について説明する。
図6は、第2実施形態の光分散モニタ装置の構成を示すブロック図である。
図6において、本光分散モニタ装置1’の構成が前述の図1に示した第1実施形態の場合と異なる部分は、累積分散情報抽出部30について、参照信号発生回路32として用いていた可変電源に代えて、利得調整アンプ33および低域透過フィルタ34を設けた部分である。なお、上記以外の他の部分の構成は、第1実施形態の場合の構成と同様であるためここでの説明を省略する。
【0039】
利得調整アンプ33は、受光部10から出力される電圧信号VINが入力端子に与えられ、その入力信号を所要のレベルまで増幅して低域透過フィルタ34に出力する。低域透過フィルタ34は、利得調整アンプ33で増幅された電圧信号を予め設定された時定数に従って平均化する。この低域透過フィルタ23を透過した電圧信号は、参照信号VREFとしてコンパレータ31に与えられる。
【0040】
なお、ここでは、低域透過フィルタ34の前段に利得調整アンプ33を配置するようにしたが、利得調整アンプ33を低域透過フィルタ34の後段に設けるようにしてもよい。また、受光部10から出力される電圧信号VINが十分なレベルにあるときには、利得調整アンプ33を省略することも可能である。
【0041】
上記のような構成の光分散モニタ装置1’では、信号変化位置検出部20で検出されたクロスポイントの電圧レベルを基に累積分散情報抽出部30で累積分散情報を抽出する際の基準となる参照信号VREFが、光分散モニタ装置1に入力される光信号の変化に追従して設定されるようになる。
【0042】
具体的には、受光部10で光電変換された電圧信号VINが、利得調整アンプ33で利得調整された後に低域透過フィルタ34を透過して平均化されることにより、入力信号の変化に追従する参照信号VREFが生成される。このとき、光分散モニタ装置1’に入力される光信号に累積分散に対応した波形歪みが発生していても、その光信号のパワーは波形歪みに関係なく保存されるため、低域透過フィルタ34で平均化された参照信号VREFの電圧レベルは、累積分散の発生状態に拘わらず一定となる。このため、上記のようにして生成された参照信号VREFは、クロスポイントの電圧レベルを基に累積分散を判断する際の基準として使用することができる。一方、システムの運用状況の変化などによって、光分散モニタ装置1’に入力される光信号のパワー設定が変化した場合には、その変化に追従して参照信号VREFの電圧レベルも変化するようになる。このため、前述の第1実施形態のように固定の参照信号VREFを用いる場合には、運用状況の変化に応じて参照信号VREFを再設定することが必要になるが、本実施形態のように入力信号の変化に追従する参照信号VREFを用いることで、最適レベルへの自動設定を実現することが可能になる。
【0043】
上記のように入力信号の変化に追従する参照信号VREFを用いて累積分散を判断する場合、入力される光信号のマーク率の変化に注意することが望ましい。これについては、以下に具体的な一例を挙げて説明することにする。
【0044】
一般的に、光通信に限らず殆どのデータ通信においては、予め制定された標準規格に基づくフォーマットに準拠したデータ信号を使用することにより、複数のシステム間の相互接続が可能になっている。例えば、光通信分野における10 Gbit/sの国際規格であれば「ITU-T G.707」がそれに該当する。上記の規格によると、データの大部分(およそ99.99995%)のマーク率が1/2となる。しかし、厳密には残りのデータ(およそ0.00005%)に、通常「ヘッダ」と呼ばれるフレーム同期やSTM識別をするための部分がある。このヘッダの部分は、マーク率が3/4や1/4に規定されており、その平均パワーもマーク率に対応した割合で変化することになる。
【0045】
従って、累積分散情報抽出部30の低域透過フィルタ34から出力される電圧信号は、ヘッダ部分の入力によりそのマーク率に応じてレベルが変化してしまうため、累積分散情報抽出部30における累積分散の判断に誤りが発生する可能性がある。このようなマーク率の変化による誤り発生を防ぐためには、例えば、各低域透過フィルタ34の時定数を大きくするなどして、ヘッダ部分の入力によるレベル変動の影響が、他のデータ部分の入力時におけるレベルにマスクされるようにすることが有効である。
【0046】
上記のように第2実施形態の光分散モニタ装置1’によれば、受光部10から出力される電圧信号VINを利得調整アンプ33および低域透過フィルタ34を用いて平均化して、入力信号の変化に追従する参照信号VREFをコンパレータ31に与えるようにしたことで、システムの運用状況の変化などにより伝送光パワーが変化した場合にも、その変化に自動的に追従して参照信号VREFを最適なレベルに設定することができるため、累積分散を安定してモニタすることが可能になる。また、光信号のマーク率の変化を考慮して低域透過フィルタ34の時定数を設定するようにすれば、累積分散をより確実にモニタすることが可能になる。
【0047】
次に、本発明の第3実施形態による光分散モニタ装置について説明する。
図7は、第3実施形態の光分散モニタ装置の構成を示すブロック図である。また、図8は、図7の光分散モニタ装置を用いて動的な分散補償を行うようにした光伝送システムの要部構成の一例を示すブロック図である。
【0048】
各図において、本実施形態の光分散モニタ装置2は、例えば、入力される光信号を電気信号に変換して出力する受光部10と、その受光部10から出力される信号について累積分散による波形変化が顕著に現れる部分をサンプリングしてその強度(パワー)を検出する信号強度検出部40と、信号強度検出部40での検出結果に基づいて累積分散情報を抽出する累積分散情報抽出部30とを備える。なお、上記の受光部10および累積分散情報抽出部30の各構成は、上述した第1実施形態の場合と同様であるため、ここでの説明を省略する。
【0049】
信号強度検出部40は、例えば、セレクタ回路41、クロック発生回路42、デューティ調整回路43および低域透過フィルタ44を有する。セレクタ回路41は、受光部10から出力される電圧信号VINが入力端子に与えられ、デューティ調整回路43から出力されるクロック信号CLKに従ってスイッチ動作することにより、電圧信号VINについて1周期の中心およびその近傍に位置する信号を部分的に切り出し、それを低域透過フィルタ44に出力する。
【0050】
クロック発生回路42は、光分散モニタ装置2に入力される光信号のデータ周波数に同期したクロック信号を発生する。このクロック発生回路42の具体例としては、電気または光のデータ信号からクロック信号成分を抽出する回路を適用することが可能である。また、本光分散モニタ2が再生中継器に配置される場合には、データ・クロック再生回路において得られるクロック信号をそのまま流用することも可能である。
【0051】
デューティ調整回路43は、クロック発生回路42から出力されるクロック信号のデューティを調整してセレクタ回路41の制御端子に与えるものである。低域透過フィルタ44は、セレクタ回路41でサンプリングされた電圧信号を予め設定された時定数に従って平均化する。この低域透過フィルタ44を透過した電圧信号VPは、累積分散情報抽出部30のコンパレータ21の一方の入力端子に与えられる。
【0052】
なお、光分散モニタ装置1に入力される光信号は、その時間波形を1周期の時間で折り返して描画するアイパターンにおいてクロスポイントが存在するNRZ形式等の光信号だけでなく、クロスポイントが存在しないRZ形式等の信号、言い換えれば、1つのビット周期内で信号レベルが遷移する符号形式の光信号とすることも可能である。
【0053】
上記のような構成の光分散モニタ装置2では、光伝送システム(図8)の伝送路3上に配置された光カプラ6で分岐したモニタ光が、受光部10に送られて電圧信号VINに変換されて信号強度検出部40に与えられる。ここでは、RZ形式の光信号がシステム上を中継伝送される場合を想定すると、信号強度検出部40に入力される電圧信号VINの波形は、例えば図9(A)に示すように、累積分散に応じて波形歪みが発生したものとなる。なお、図9(A)に示す左側の波形はパルス圧縮時の一例であり、中央の波形は歪みの発生なし(累積分散=0)の時の一例であり、右側の波形はパルス広がり時の一例である。
【0054】
信号強度検出部40では、受光部10から出力される電圧信号VINがセレクタ回路41に入力される。このセレクタ回路41には、クロック発生回路42からデューティ調整回路43を介して図9(B)に示すようなクロック信号CLKが与えられており、そのクロック信号CLKに同期して入出力端子間の接続状態が切り替えられる。ここでは、クロック信号CLKがハイレベルになったときに入力端子に入力された信号が出力端子から出力されるものとする。このようなセレクタ回路41のスイッチ動作によって、図9(C)に示すように、電圧信号VINについて1周期の中心およびその近傍に位置する信号が部分的に切り出され、そのサンプリングされた信号が低域透過フィルタ44に出力される。低域透過フィルタ44では、セレクタ回路41でサンプリングされた信号が所要の時定数に従って平滑化されることにより、図9(D)に示すような平均化された強度を示す電圧信号VPが生成されて累積分散情報抽出部30に出力される。
【0055】
なお、信号のサンプリングのためにセレクタ回路41に与えられるクロック信号CLKについては、セレクタ回路41の入出力端子間が閉路状態となる時間がより短くなるように、クロック発生回路42で発生するクロック信号のデューティをデューティ調整回路43によって調整することが有効である。すなわち、1周期の中心およびその近傍においてより狭い幅で信号を切り出してサンプリングを行うようにすることで、累積分散の僅かな差であっても低域透過フィルタ44から出力される電圧レベルに有意な差が生じようになるため、後段の累積分散情報抽出部30における累積分散のモニタ精度の向上を図ることができるようになる。
【0056】
また、前述した場合と同様にして、入力される光信号のマーク率の変化を考慮し、低域透過フィルタ44の時定数を大きくするなどして、ヘッダ部分の入力によるレベル変動の影響が、他のデータ部分の入力時におけるレベルにマスクされるようにすることも有効である。
【0057】
累積分散情報抽出部30では、信号強度検出部40から出力される電圧信号VPが、コンパレータ31の一方の入力端子に与えられ、上述した第1実施形態の場合と同様にして、参照信号VREFに対する電圧信号VPのレベルの高低が比較され、その比較結果に対応した電圧信号VOUTが累積分散情報として外部に出力される。ただし、ここでコンパレータ31に与える参照信号VREFは、光分散モニタ装置2に入力される光信号のマーク率と、セレクタ回路41に与えられるクロック信号のデューティとに応じて固定の電圧レベルが予め設定されるものとする。図9(E)には、参照信号VREFの具体的な設定として、累積分散が0になる時の平均電圧レベルと参照信号VREFを略一致させて設定した一例を示しておく。このように設定された参照信号VREFをコンパレータ31に与えることによって、図9(F)に示すように、コンパレータ31から出力される電圧信号VOUTは、累積分散に対応した電圧レベルを持つようになる。具体的に、図9(F)の一例では、パルス圧縮時において正の値の電圧信号VOUTが累積分散情報として出力され、パルス広がり時においては負の値の電圧信号VOUTが累積分散情報として出力される。
【0058】
上記のように第3実施形態の光分散モニタ装置2によれば、入力される光信号について1周期の中心およびその近傍に位置する信号をサンプリングして平均強度を検出し、その検出結果を基に累積分散情報を抽出するようにしたことで、入力信号について1周期中で累積分散による波形変化が最も顕著に現れる部分だけが累積分散の検出に利用されるようになるため、符号情報を含んだ累積分散を高い精度で検出することができる。また、上述した第1実施形態の場合の効果と同様に、従来の誤り率測定を行うモニタ方式とは異なるため、光伝送システム上の設置箇所に関する制約を軽減することが可能である。このような光分散モニタ装置2を用いて、光伝送システムに配置された可変分散補償器5のフィードバック制御を行うようにすれば、システム上で発生する累積分散の動的な補償を容易かつ確実に行うことができるようになる。
【0059】
次に、本発明の第4実施形態による光分散モニタ装置について説明する。
図10は、第4実施形態の光分散モニタ装置の構成を示すブロック図である。
図10において、本光分散モニタ装置2’の構成が前述の図7に示した第3実施形態の場合と異なる部分は、信号強度検出部40について、セレクタ回路41およびデューティ調整回路43に代えて、コンパレータ45およびサンプルホールド回路46を設けた部分である。なお、上記以外のクロック発生回路42および低域透過フィルタ44、並びに、受光部10および累積分散情報抽出部30の各構成については第3実施形態の場合と同様であるため、ここでの説明を省略する。
【0060】
コンパレータ45は、受光部10から出力される電圧信号VINが一方の入力端子に与えられると共に、累積分散情報抽出部30の参照信号発生回路32において発生する参照信号VREFが他方の入力端子に与えられ、参照信号VREFに対する電圧信号VINのレベルの高低を比較し、その比較結果に対応した電圧信号をサンプルホールド回路46に出力する。このコンパレータ45としては、一般的なアナログのコンパレータを使用可能である。サンプルホールド回路46は、クロック発生回路42からのクロック信号CLKに同期して、コンパレータ45から出力される信号をサンプリングし、それを低域透過フィルタ44に出力する。このサンプルホールド回路46の具体例としては、ディレイフリップフロップ(D−FF)回路等を使用することが可能である。
【0061】
上記のような構成の光分散モニタ装置2’では、受光部10で光電変換された電圧信号VINが、信号強度検出部40のコンパレータ45に与えられる。ここでは、NRZ形式の光信号がシステム上を中継伝送される場合を想定すると、コンパレータ45に入力される電圧信号VINは、例えば図11(A)に示すように、そのレベルが累積分散に応じて変化する。
【0062】
コンパレータ45では、図11(B)に示すような参照信号VREFに対して、受光部10からの電圧信号VINのレベルの高低が比較され、その比較結果に対応した電圧信号がサンプルホールド回路46に出力される。サンプルホールド回路46では、図11(C)に示すような入力信号のデータ周波数に同期したクロック信号CLKに従って、コンパレータ45からの電圧信号のサンプリングが行われる。具体的には、図11(D)に示すように、クロック信号CLKの立ち上がりのタイミングで、コンパレータ45からの電圧信号をサンプリングした後、そのレベルを次の立ち上がりのタイミングまでホールドする。これにより、サンプルホールド回路46から出力される信号のレベルは、波形歪みの状態に応じて異なる変化を示すようになる。なお、図11(D)において、累積分散=0のときにサンプルホールド回路46の出力レベルの一部分が点線で示されているのは、参照信号VREFに対して電圧信号VINのレベルが同程度となり、雑音等の影響を受けて出力レベルが不安定になる可能性があることを表している。
【0063】
そして、サンプルホールド回路46からの出力信号は、低域透過フィルタ44に送られて所要の時定数に従って平滑化されることにより、図11(E)に示すような平均化された強度を示す電圧信号VPが生成されて累積分散情報抽出部30に出力される。累積分散情報抽出部30では、前述した第3実施形態の場合と同様にして、信号強度検出部40から出力される電圧信号VPが、コンパレータ31の一方の入力端子に与えられ、図11(F)に示すような参照信号VREFに対する電圧信号VPのレベルの高低が比較され、その比較結果に対応した電圧信号VOUTが累積分散情報として外部に出力される。この電圧信号VOUTは、図11(G)に示すように、累積分散に対応した電圧レベルを持つようになる。具体的に、図11(G)の一例では、パルス圧縮時において正の値の電圧信号VOUTが累積分散情報として出力され、パルス広がり時においては負の値の電圧信号VOUTが累積分散情報として出力される。
【0064】
上記のように第4実施形態の光分散モニタ装置2’によれば、コンパレータ45およびサンプルホールド回路46を用いて信号のサンプリングを行うようにしても、前述した第3実施形態の場合と同様の効果を得ることができる。
【0065】
なお、上記の第3および第4実施形態では、累積分散情報抽出部30について固定の参照信号VREFをコンパレータ31に与える構成を示したが、上述の図6に示した第2実施形態の場合と同様にして、入力信号の変化に追従する参照信号VREFをコンパレータ31に与える構成を適用してもよい。
【0066】
次に、本発明の第5実施形態による光分散モニタ装置について説明する。ここでは、上記第4実施形態の光分散モニタ装置について動作の安定化を図った改良例を記述する。
【0067】
図12は、第5実施形態の光分散モニタ装置の構成を示すブロック図である。
図12において、本実施形態の光分散モニタ装置2”は、信号強度検出部40について、コンパレータ45Aおよびサンプルホール回路46Aとコンパレータ45Bおよびサンプルホール回路46Bとを並列に設けるようにする。また、累積分散情報抽出部30について、上述した第2実施形態の場合と同様にして、入力信号の変化に追従する参照信号VREFを発生させるために、利得調整アンプ33および低域透過フィルタ34、並びに、ポテンショメータ35A,35Bを設けると共に、後述する動作の安定化のためにモニタの切り離しを行うためのNAND回路36およびスイッチ回路37を設けるようにする。なお、上記以外の他の部分の構成は第4実施形態の場合と同様である。
【0068】
コンパレータ45A,45Bおよびサンプルホール回路46A,46Bは、前述の第4実施形態で用いたコンパレータ45およびサンプルホール回路46と同様のものである。ここでは、各コンパレータ45A,45Bは、一方の入力端子に対して受光部10から出力される電圧信号VINがそれぞれ与えられる。また、コンパレータ45Aの他方の入力端子に対してはポテンショメータ35Aの摺動端子の電圧がハイレベル側参照信号VREF-Hとして印加され、コンパレータ45Bの他方の入力端子に対しては、ポテンショメータ35Bの摺動端子の電圧がローレベル側の参照信号VREF-Lとして印加される。各々のコンパレータ45A,45Bは、それぞれ、参照信号VREF-H,VREF-Lに対する電圧信号VINのレベルの高低を比較し、その比較結果を示す電圧信号をサンプルホールド回路46A,46Bのデータ入力端子にそれぞれ出力する。
【0069】
各サンプルホールド回路46A,46Bは、クロック発生回路42からのクロック信号CLKに同期して、コンパレータ45A,45Bからそれぞれ出力される信号をサンプリングする。サンプルホールド回路46Aは、サンプリングした信号を低域透過フィルタ44に出力すると共に、その反転信号を累積分散情報抽出部30のNAND回路36に出力する。また、サンプルホールド回路46Bは、サンプリングした信号を累積分散情報抽出部30のNAND回路36に出力する。
【0070】
累積分散情報抽出部30に設けられる利得調整アンプ33および低域透過フィルタ34は、第2実施形態で用いたものと同様のものである。ポテンショメータ35A,35Bは、それぞれ3端子を有する可変抵抗器であって、低域透過フィルタ34の出力端子と接地端子との間に直列に接続される。ポテンショメータ35A,35Bの共通接続点の電圧は、信号強度検出部40から出力される電圧信号VPを基に累積分散を検出するための参照信号VREFとしてコンパレータ31に与えられる。
【0071】
NAND回路36は、サンプルホールド回路46Aから出力される反転サンプリング信号と、サンプルホールド回路46Bから出力されるサンプリング信号とのNANDを演算し、その演算結果をスイッチ回路37に出力する。スイッチ回路は、コンパレータ31の出力段に配置され、NAND回路36からの出力信号に従ってスイッチ動作する。
【0072】
上記のような構成の光分散モニタ装置2”では、前述の第4実施形態において図11(D)の状態(サンプリング後の状態)を説明する際にも記述したように、累積分散が0付近となる場合に、信号強度検出部40のコンパレータ45において比較される電圧信号VINおよび参照信号VREFの各レベルが同程度となってサンプリング後の信号レベルが不安定になることを考慮し、そのような状態が生じたときには累積分散のモニタ結果を示す信号VOUTが外部に出力されないように動作する。
【0073】
具体的に、第4実施形態においては信号強度検出部40で1つの参照信号VREFを基準にして信号のサンプリングが行われていたのに対して、本実施形態では、例えば図13に示すように上記の参照信号VREFよりもΔHだけレベルの高い参照信号VREF-HとΔLだけレベルの低い参照信号VREF-Lとがポテンショメータ35A,35Bを用いて取得され、各参照信号VREF-H,VREF-Lをそれぞれ基準として信号のサンプリングが行われるようにする。これにより、各コンパレータ45A,45Bに入力される電圧信号VINがVREF-L〜VREF-Hの範囲(図13の斜線部分)のレベルにあるとき、サンプルホールド回路46Aでサンプリングされる信号はローレベルとなり、サンプルホールド回路46Bでサンプリングされる信号はハイレベルとなる。
【0074】
従って、上記の場合には、各サンプルホールド回路46A,46BからNAND回路36に送られる電圧信号は共にハイレベルとなり、NAND回路36からスイッチ回路37にはローレベルの信号が出力され、スイッチ回路37が開路状態となる。これにより、電圧信号VINがVREF近傍(累積分散が0付近)となって動作が不安定になるような状況では、コンパレータ31から出力される累積分散情報の外部への送出が遮断されるようになる。一方、上記以外の場合には、NAND回路36からの出力信号がハイレベルとなるので、スイッチ回路37が閉路状態となり、累積分散情報が外部に送出されることになる。
【0075】
上記のように第5実施形態の光分散モニタ装置2”によれば、雑音等の影響を受けて累積分散のモニタ状態が不安定になるときのモニタ結果は外部に出力されなくなるため、モニタ動作の安定化を図ることが可能になる。このような光分散モニタ装置2”を用いて、前述の図8に示したような光伝送システムに配置された可変分散補償器5のフィードバック制御を行うようにすれば、累積分散の補償状態に応じて光分散モニタ装置2”の切り離しが行われるようになりモニタ系からの雑音等の伝搬を防ぐことが可能になるため、システム上で発生する累積分散の動的な補償をより確実に行うことができるようになる。
【0076】
なお、前述した第3〜第5実施形態では、入力される光信号について1周期の中心およびその近傍に位置する信号をサンプリングするようにしたが、例えば、累積分散による波形変化が顕著に現れる部分が1周期の中心からずれて発生するような場合には、セレクタ回路41やサンプルホールド回路46に与えるクロック信号CLKの位相を位相調整器などを用いて調整し、1周期の中心からずらして最適化を図ることも可能である。具体的に図14には、第5実施形態の光分散モニタ装置2”について位相調整器47を設けた場合の一例を示しておく。
【0077】
また、上述した第1〜第5実施形態では、累積分散情報抽出部30において累積分散を検出するときの基準となる参照信号VREFの設定レベルについて、累積分散が0となるときの電圧レベルに略一致するようにしたが、例えば、光伝送システム上で光分散モニタ装置を設ける位置よりも後段にある伝送路等の分散特性や、光受信装置の識別特性などを考慮して、光分散モニタ装置におけるモニタの基準を累積分散=0に設定せずに所要の累積分散が生じるような分散補償を意図的に行う場合には、図15に示すように、累積分散=0の時に対応させて設定したVREFに対してオフセット信号VOFFSETを付加する機能を設けるなどして対応することが可能である。なお、図15には第1実施形態の光分散モニタ装置1に対応した構成例を示したが、他の実施形態についても同様である。
【0078】
さらに、上述した第1〜第5実施形態においては、図2や図8に示したように、光伝送システム上の可変分散補償器5が、光分散モニタ装置から出力される累積分散情報に基づいてフィードバック制御される一例を説明したが、例えば図16に示すように、各実施形態の光分散モニタ装置と公知のエラーモニタ装置7とを併用し、各モニタ装置でのモニタ結果をモニタ切替装置8を用いて切り替えながら可変分散補償器5のフィードバック制御を行うようにしてもよい。このような構成は次のような状況において有効である。すなわち、システムの電源投入時や分散特性の変動が非常に大きい場合においては、本発明の光分散モニタ装置が正常に動作できないほどに波形歪みが大きくなる状況が想定される。このような状況では、広い動作範囲を持つエラーモニタ装置7のモニタ結果を粗調整用とし、本発明の光分散モニタ装置のモニタ結果を微調整用として、可変分散補償器5のフィードバック制御を行うことが有効となる。
【0079】
以上、本明細書で開示した主な発明について以下にまとめる。
【0080】
(付記1) 入力される光信号の波形に基づいて分散をモニタする光分散モニタ装置であって、
前記入力される光信号の波形について、分散に応じて発生する波形歪みが特徴的に現れる部分に対応した物理量を選択的に検出する特徴量検出部と、
該特徴量検出部で検出される物理量と参照信号により示される基準値との比較に基づいて、前記光信号に発生した分散に関する情報を抽出して出力する分散情報抽出部と、を備えて構成されたことを特徴とする光分散モニタ装置。
【0081】
(付記2) 付記1に記載の光分散モニタ装置であって、
前記特徴量検出部は、前記入力される光信号を電気信号に変換する受光部と、該受光部で変換された電気信号の波形について、信号の立ち上がり部分および立ち下がり部分の少なくとも一方に対応した電圧レベルを検出する信号変化位置検出部と、を有し、
前記分散情報抽出部は、前記参照信号により示される基準値に対する前記信号変化位置検出部で検出される電圧レベルの比較を行い、該比較結果に対応した信号を分散情報として出力することを特徴とする光分散モニタ装置。
【0082】
(付記3) 付記2に記載の光分散モニタ装置であって、
前記信号変化位置検出部は、前記受光部で変換された電気信号のアイパターンにおけるクロスポイントに対応した電圧レベルを検出することを特徴とする光分散モニタ装置。
【0083】
(付記4) 付記3に記載の光分散モニタ装置であって、
前記信号変化位置検出部は、前記受光部で変換された電気信号が一方の入力端子に与えられるコンパレータと、該コンパレータから出力される信号を増幅するスライスアンプと、該スライスアンプから出力される信号を平滑化して前記コンパレータの他方の端子に帰還する低域透過フィルタと、を有し、前記低域透過フィルタを透過した信号が、前記クロスポイントに対応した電圧レベルとして前記分散情報抽出部に与えられることを特徴とする光分散モニタ装置。
【0084】
(付記5) 付記1に記載の光分散モニタ装置であって、
前記特徴量検出部は、前記入力される光信号を電気信号に変換する受光部と、該受光部で変換された電気信号の波形について、前記入力される光信号に同期したクロック信号に従い、1周期の中心およびその近傍に位置する部分をサンプリングして平均強度を検出する信号強度検出部と、を有し、
前記分散情報抽出部は、前記参照信号により示される基準値に対する前記信号強度検出部で検出される平均強度の比較を行い、該比較結果に対応した信号を分散情報として出力することを特徴とする光分散モニタ装置。
【0085】
(付記6) 付記5に記載の光分散モニタ装置であって、
前記信号強度検出部は、前記クロック信号に従ってスイッチ動作して、前記受光部で変換された電気信号を選択的に出力するセレクタ回路と、該セレクタ回路から出力される信号を平滑化して平均強度を示す信号を出力する低域透過フィルタと、を有することを特徴とする光分散モニタ装置。
【0086】
(付記7) 付記6に記載の光分散モニタ装置であって、
前記信号強度検出部は、前記セレクタ回路に与えられるクロック信号のデューティを調整するデューティ調整回路を有することを特徴とする光分散モニタ装置。
【0087】
(付記8) 付記5に記載の光分散モニタ装置であって、
前記信号強度検出部は、前記受光部で変換された電気信号と前記参照信号とを比較するコンパレータと、該コンパレータから出力される信号を前記クロック信号に同期してサンプリングするサンプルホールド回路と、該サンプルホールド回路から出力される信号を平滑化して平均強度を示す信号を出力する低域透過フィルタと、を有することを特徴とする光分散モニタ装置。
【0088】
(付記9) 付記5に記載の光分散モニタ装置であって、
前記信号強度検出部は、前記受光部で変換された電気信号と前記参照信号よりも所定値だけレベルの高い参照信号とを比較する第1コンパレータと、該第1コンパレータから出力される信号を前記クロック信号に同期してサンプリングする第1サンプルホールド回路と、該第1サンプルホールド回路から出力される信号を平滑化して平均強度を示す信号を出力する低域透過フィルタと、前記受光部で変換された電気信号と前記参照信号よりも所定値だけレベルの低い参照信号とを比較する第2コンパレータと、該第2コンパレータから出力される信号を前記クロック信号に同期してサンプリングする第2サンプルホールド回路と、を有し、
前記分散情報抽出部は、前記第1サンプルホールド回路でサンプリングされた信号を反転した信号と、前記第2サンプルホールド回路でサンプリングされた信号とのNANDを演算するNAND回路と、該NAND回路の演算結果に従って分散情報の出力状態を制御するスイッチ回路とを有することを特徴とする光分散モニタ装置。
【0089】
(付記10) 付記5に記載の光分散モニタ装置であって、
前記信号強度検出部は、信号のサンプリングを行うときに用いる前記クロック信号の位相を調整するための位相調整器を有することを特徴とする光分散モニタ装置。
【0090】
(付記11) 付記1に記載の光分散モニタ装置であって、
前記分散情報抽出部は、前記入力される光信号のマーク率に応じて前記参照信号を設定することを特徴とする光分散モニタ装置。
【0091】
(付記12) 付記11に記載の光分散モニタ装置であって、
前記分散情報抽出部は、前記入力される光信号のパワー設定の変化に追従するように前記参照信号を設定することを特徴とする光分散モニタ装置。
【0092】
(付記13) 付記11に記載の光分散モニタ装置であって、
前記分散情報抽出部は、分散が0となるときに前記特徴量検出部で検出される物理量に略一致させて前記参照信号を設定することを特徴とする光分散モニタ装置。
【0093】
(付記14) 付記13に記載の光分散モニタ装置であって、
前記分散情報抽出部は、前記参照信号にオフセット信号を付加する回路を備えたことを特徴とする光分散モニタ装置。
【0094】
(付記15) 入力される光信号の波形に基づいて分散をモニタする光分散モニタ方法であって、
前記入力される光信号の波形について、分散に応じて発生する波形歪みが特徴的に現れる部分に対応した物理量を選択的に検出し、
該検出した物理量と参照信号により示される基準値との比較に基づいて、前記光信号に発生した分散に関する情報を抽出することを特徴とする光分散モニタ方法。
【0095】
(付記16) 光信号が伝搬する伝送路上に可変分散補償器を備え、該可変分散補償器の補償量を制御して分散の動的な補償を行う光伝送システムであって、
付記1に記載の光分散モニタ装置を用いて、前記伝送路を伝搬する光信号に発生した分散をモニタし、該モニタ結果に従って前記可変分散補償器の補償量を制御する構成としたことを特徴とする光伝送システム。
【0096】
(付記17) 付記16に記載の光伝送システムであって、
前記伝送路を伝搬する光信号の誤り率を測定するエラーモニタ装置と、前記光分散モニタ装置および前記エラーモニタ装置の各モニタ結果を選択的に切り替えるモニタ切替装置とを備え、該モニタ切替装置で選択されたモニタ結果に従って、前記可変分散補償器の補償量が制御されることを特徴とする光伝送システム。
【0097】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の光分散モニタ装置および方法によれば、入力される光信号の波形について分散に応じて発生する波形歪みが特徴的に現れる部分に対応した物理量として、光電変換後の電気信号のアイパターンにおけるクロスポイントの電圧レベルを検出し、その結果と基準値高低に関する比較結果を基に分散情報を抽出するようにしたことで、符号情報を含んだ分散を簡略な構成により高い精度でモニタすることができ、かつ、光伝送システム上の設置箇所に関する制約を軽減することが可能となる。
【0098】
また、本発明の光伝送システムによれば、上記のような光分散モニタ装置を用いて可変分散補償器を制御するようにしたことで、システム上で発生する分散の動的な補償を容易かつ確実に行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による光分散モニタ装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1の光分散モニタ装置を用いて動的な分散補償を行うようにした光伝送システムの要部構成の一例を示すブロック図である。
【図3】累積分散に対する光波形クロスポイントの変化の様子を説明する図である。
【図4】上記第1実施形態の動作を説明するための図である。
【図5】スライスアンプの増幅動作を説明するための図である。
【図6】本発明の第2実施形態による光分散モニタ装置の構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の第3実施形態による光分散モニタ装置の構成を示すブロック図である。
【図8】図7の光分散モニタ装置を用いて動的な分散補償を行うようにした光伝送システムの要部構成の一例を示すブロック図である。
【図9】上記第3実施形態の動作を説明するための図である。
【図10】本発明の第4実施形態による光分散モニタ装置の構成を示すブロック図である。
【図11】上記第4実施形態の動作を説明するための図である。
【図12】本発明の第5実施形態による光分散モニタ装置の構成を示すブロック図である。
【図13】上記第5実施形態における参照信号の設定例を示す図である。
【図14】上記第5実施形態に関連してクロック信号の位相を調整可能にした構成例を示すブロック図である。
【図15】上記各実施形態に関連して、参照信号にオフセット信号を付加する機能を設けた構成例をブロック図である。
【図16】上記各実施形態に関連して、光分散モニタ装置とエラーモニタ装置を併用するようにした光伝送システムの要部構成例を示すブロック図である。
【図17】従来の光伝送システムの構成例を示す図である。
【図18】単一の光パルスが光ファイバ中を伝送された場合に発生する波形歪みを説明する図である。
【符号の説明】
1,1’,2,2’,2” 光分散モニタ装置
3 伝送路
4 光増幅器
5 可変分散補償器
6 光カプラ
7 エラーモニタ装置
8 モニタ切替装置
10 受光部
20 信号変化位置検出部
21 コンパレータ
22 スライスアンプ
23 低域透過フィルタ
30 累積分散情報抽出部
31 コンパレータ
32 参照信号発生回路
33 利得調整アンプ
34 低域透過フィルタ
35A,35B ポテンショメータ
36 NAND回路
37 スイッチ回路
40 信号強度検出部
41 セレクタ回路
42 クロック発生回路
43 デューティ調整回路
44 低域透過フィルタ
45,45A,45B コンパレータ
46,46A,46B サンプルホールド回路(D−FF回路)
47 位相調整器

Claims (3)

  1. 入力される光信号の波形に基づいて分散をモニタする光分散モニタ装置であって、
    前記入力される光信号を電気信号に変換する受光部、および、該受光部で変換された電気信号のアイパターンについて、分散に応じて発生する波形歪みが特徴的に現れる部分に対応した物理量としてクロスポイントの電圧レベルを検出する信号変化位置検出部を有する特徴量検出部と、
    参照信号により示される基準値前記特徴量検出部の信号変化位置検出部で検出されるクロスポイントの電圧レベル高低に関する比較を行い、該比較結果に対応した信号を前記光信号に発生した分散に関する情報を示す信号として出力する分散情報抽出部と、を備えて構成されたことを特徴とする光分散モニタ装置。
  2. 入力される光信号の波形に基づいて分散をモニタする光分散モニタ方法であって、
    前記入力される光信号を電気信号に変換し、該変換された電気信号のアイパターンについて、分散に応じて発生する波形歪みが特徴的に現れる部分に対応した物理量としてクロスポイントの電圧レベルを検出し、
    参照信号により示される基準値前記検出したクロスポイントの電圧レベル高低に関する比較を行い、該比較結果に対応した信号を前記光信号に発生した分散に関する情報を示す信号として出力することを特徴とする光分散モニタ方法。
  3. 光信号が伝搬する伝送路上に可変分散補償器を備え、該可変分散補償器の補償量を制御して分散の動的な補償を行う光伝送システムであって、
    請求項1に記載の光分散モニタ装置を用いて、前記可変分散補償器から出力される光信号の分散をモニタし、該モニタ結果に従って前記可変分散補償器の補償量を制御する構成としたことを特徴とする光伝送システム。
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