JP4038656B2 - 波形歪み検出システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
光伝送における光パルスの歪みの状態を検出する波形歪み検出システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、光ファイバー通信システムの光伝送路として用いられる光ファイバーは波長分散特性を有する。波長分散特性は、光信号の伝搬時間が波長によって異なる特性である。波長分散特性を有する光ファイバー中を伝搬するディジタル光信号は、その伝送速度が増加するに従い、または光ファイバーの伝送距離が長くなるに従い、伝送後の光波形が劣化する。そのため、伝送速度の高速化および伝送距離の長距離化に伴い、分散補償技術はより重要になってくる。典型的なシングルモード光ファイバーの波長分散特性は、波長分散値=17ps/nm/km@波長1.55μmの程度である。この光ファイバー80kmを、例えば伝送速度10Gbit/sのディジタル信号を伝搬させた場合、伝送特性は多大な影響を受け、伝送後の光波形は波長分散のため大きく歪む。その結果、受信されるディジタル波形は、マークとスペースの判別がつかなくなるため、誤り率の十分小さい良好な品質での光伝送が不可能となる。この波長分散による波形歪みを補正する手段として、光ファイバーの分散を補償する方法、すなわち、光ファイバーの分散量と絶対値が等しく符号が逆の分散値を有する光デバイスを光ファイバーに挿入方法が検討されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、分散補償デバイスには、分散値が伝送路と逆符号となる分散補償ファイバーやバーチャリイメージドフェイズドアレイ型補償器やチャープト・グレーティング型補償器が用いられている。これらのデバイスを用いて分散補償を行う場合には、伝送路の総分散量と分散補償デバイスの補償量を一致させる必要がある。
【0004】
ところで、伝送路分散量と送信器の変調器が有するチャープ特性との相関関係により、波形歪みの状態は異なる。図14に変調器のチャープ特性と伝送路分散量との相関関係による波形歪みの様子を示す。一例として、変調器のチャープ特性が正で、伝送路分散量が正であるとき、図14(a)に示すように波形は拡がる傾向に歪む。このように、伝送路分散により波形は歪み、これにより受信感度の劣化が生じる。
【0005】
一方、伝送路の総分散量と分散補償量とが一致した場合、(図14(b)の場合)受信波形は光送信部波形と同等の波形となり、光受信部で感度劣化のない良好な光伝送が実現される。
【0006】
図14はチャープ特性(正)に対する分散によるパルス歪みの状態(パルス圧縮かパルス拡がりか)の関係を示す。一般的に用いられている外部変調器のチャープ特性は正のものが多いためここではチャープ特性が正の場合について述べる。チャープ特性が正の場合において、伝送路分散量が正であれば波形歪みは拡がる傾向(図14(a))にあり、伝送路分散量が負であれば波形歪みは圧縮する傾向(図14(c))にある。
【0007】
光伝送システムでは、非線形光学効果による影響もパルス歪みを生じさせ、これにより伝送距離が制限される。このパルス歪みを補正するにあたって、光線路を伝搬した光信号の歪み検出方法は非常に重要である。
【0008】
従来、分散による波形変化の検出方法は特開平11−122173号公報に開示されたものがよく知られている。以下、この従来技術について図19を参照して説明する。コンパレータ100は入力信号を基準信号と比較し、コンパレータ100の出力、すなわちハイレベル信号若しくはローレベル信号を低域フィルタ200で検出する。例えばコンパレータ100の出力がハイレベルだとして、その出力から低域フィルタ200で検出された直流成分は入力信号のデューティを示す。このデューティ検出によって分散による波形変化を検出している。
【0009】
しかし、上記波形歪み検出に用いられるコンパレータは理想的には“1”又は“0”を出力するモジュールであるため、わずかな分散等の波形劣化の検出が難しい。又、分散補償器への帰還に関し、波形変化検出信号がパルス圧縮又はパルス拡がりのいずれかでどのように差異が生じたのか明確ではない。このためどのように自動分散補償を行っているのかが不明であり、実験検証まで行なわれていないのが実情である。
【0010】
さらに、上記装置では、光入力パワ変動が生ずると検出ができず、雑音成分に対してはそれを除去すべく手段が講じられていないので検出精度が低い。
【0011】
さらに、上記装置にはビットレートに対して十分に帯域のある高速なモジュールが必要であり、コストがかかるという問題がある。
【0012】
本発明の目的は、歪みを受けた後の波形と歪みを受ける前の波形の状態を差動増幅器を用いて比較し、それらの波形の相違を検出することによって、精度の良い波形歪み検出を行うことができる波形歪み検出装置、システム、及び方法を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、受信器端での光入力パワを一定の状態にし、光入力信号を光電気変換した後の電気パルス信号を所望の飽和レベル振幅まで増幅し、その増幅された反転出力、非反転出力の平均値(電流、電圧)を検出することで、分散等による波形歪みの変化を検出することを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る波形歪み検出装置の第1の実施の形態について図6を参照して説明する。図6に示すように、光ファイバー1を伝搬した光送信波形2が波形歪みを生じ、伝送後光波形3となり、光増幅器4へ入力され、出力パワ一定に増幅された後、光電気変換器5にて光信号から電気信号へ変換され、その信号を波形歪み検出器6にて平均値化することにより波形歪み状態を検出する。
【0015】
次に波形歪み検出器6にて検出される波形歪み検出信号についての動作を説明する。光ファイバー1を伝搬した光送信波形が図1に示すようなパルス拡がりを生じた場合、伝送後光波形は、光増幅器4にて出力パワが一定に増幅され、光電気変換器5にて電気信号に変換された後、波形歪み検出器6にて所望の飽和レベルまで増幅され、平均値化される。このとき、歪みがない波形に比べ平均値は増加する。一方、図2に示すようにパルス圧縮を生じた場合には、歪みがない波形に比べ平均値は減少する。この波形歪みの検出原理については後述する。
【0016】
次に、本発明に係る波形歪み検出装置の第2の実施の形態について図7を参照して説明する。光ファイバー1を伝搬した光送信波形2が波形歪みを生じ、伝送後光波形3となり、光増幅器4へ入力され、出力パワが一定に増幅された後、光電気変換器5にて光パワ信号から電気信号へ変換され、波形歪み検出器6に入力される場合を考える。波形歪み検出器6へ入力された信号は、差動増幅器7へ入力される。このとき差動増幅器7にはオフセット調整器8より、基準電圧値が入力される。差動増幅器7はこの基準電圧値と波形歪みを生じた電気信号の差を比較して所望の飽和レベルまで増幅し、増幅された非反転信号及び反転信号をそれぞれ出力する。
【0017】
非反転信号及び反転信号はそれぞれ低域フィルタ9,10へ入力され、それぞれ低周波の信号へ変換、すなわち平均値化される。そしてこれらの信号は電圧比較器11へ入力され、電圧比較器11からはこれら信号の差が出力され、この信号が波形歪み検出信号となる。波形歪み検出器6に歪みがない波形が入力されている状態で、オフセット調整器8の基準電圧値を適当に調整し、電圧比較器11から出力される波形歪み検出信号を”0”にすることで、入力波形にパルス拡がり、およびパルス圧縮のどちらの状態が生じているのかを波形歪み検出信号の正負の違いで判別することが可能になる。
【0018】
はじめに図8に示すように基準となる波形が入力されている状態においてオフセット調整器8の基準電圧値を入力波形の振幅の中心になるようように設定し、電圧比較器11からの出力される波形歪み検出信号が”0”になるようにする。
【0019】
この状態の下、図9に示すようにパルス圧縮された波形が入力された場合を考える。差動増幅器7からは所望の飽和レベルにまで増幅されて反転、非反転された波形が出力される。パルス圧縮が生じたことにより、非反転出力の平均電圧値は減少し、反転出力の平均電圧値は増加する。尚、飽和レベルのラインを0ボルトとし、絶対値をとらずにみた場合であり、以下のパルス拡がりの場合も同様である。よって電圧比較器11より出力される非反転出力と反転出力の平均電圧値の差は”負”になる。
【0020】
続いて、図10に示すようにパルス拡がりを生じた波形が入力された場合を考える。差動増幅器7からは所望の飽和レベルにまで増幅されて反転、非反転された波形が出力される。パルス拡がりが生じたことにより、非反転出力の平均電圧値は増加し、反転出力の平均電圧値は減少する。よって電圧比較器11より出力される非反転出力と反転出力の平均電圧値の差は”正”になる。すなわち基準となる入力波形に対して適当な基準電圧値を設定し、その設定状態のもと、電力が等しい歪みを生じた波形が波形歪み検出器6に入力されることで、差動増幅器7の出力平均電圧値は波形の歪みに応じて変化する。その変化分を検出することで、波形歪みを検出している。
【0021】
このように波形歪み検出を差動増幅器7の出力平均電圧値に基いて行っているが、以下その検出原理について、図3〜図5を参照してより詳細に説明する。
【0022】
最初に、図3を参照して入力波形が理想的な場合について説明する。差動増幅器に理想的な波形が入力された場合において、差動増幅器の反転、非反転出力の平均値が等しくなるように基準電圧をあらかじめ設定する。このとき、差動増幅器は任意に決められた飽和レベルまて入力信号を増幅し、出力する。非反転出力及び反転出力の平均値が理想的な波形入力時の差動増幅器出力の平均値に比して増加、減少、若しくは等しいのいずれかであるかは、それぞれ図3の真ん中の図における領域Aと領域Bの面積の差及び下の図における領域A’と領域B’の面積の差で考察すればよい。したがって、入力波形が理想的な場合における非反転出力の平均値は、領域Aと領域Bの面積は等しいので理想的な波形入力時の差動増幅器出力の平均値と等しい。従って、非反転出力の平均値は上限と下限の飽和レベルの中間値となる。
【0023】
一方、反転出力の平均値は、領域A’と領域B’の面積は等しいので理想的な波形入力時の差動増幅器出力の平均値と等しい。尚、差動増幅器にて増幅された波形は(図中の破線)は出力飽和レベルがあるため、飽和レベルで頭打ちになった波形が出力される。
【0024】
次に図4を参照して入力波形がパルス圧縮を受けた場合について説明する。パルス圧縮を受けた場合、図14(c)に示すように波形は変化する。すなわち、出力波形は差動増幅器の出力飽和レベルにより制限を受け、本来の平均値を示すレベル(図中の破線)に対して出力波形の上下の割合が変化する。このとき全体としての平均値は変化していないが、飽和レベルが決められていることにより出力波形の平均値が変化する。図3の場合と同様に考察すると、非反転出力の平均値は、領域Aより領域Bの面積の方が大きいので、理想的な波形入力時の差動増幅器出力の平均値に比べて減少する。一方、反転出力の平均値は、領域A’の面積が領域B’の面積より大きいので、理想的な波形入力時の差動増幅器出力の平均値に比べて増加する。このため非反転出力の平均値と反転出力の平均値の差は負となる。
【0025】
次に図5を参照して入力波形がパルス拡がりを受けた場合について説明する。パルス拡がりを受けた場合、図14(a)に示すように波形は変化する。この場合もパルス圧縮の時と同様、出力波形は差動増幅器の出力飽和レベルにより制限を受け、本来の平均値を示すレベル(図中の破線)に対して出力波形の上下の割合が変化する。このとき全体としての平均値は変化していないが、飽和レベルが決められていることにより出力波形の平均値が変化する。図3の場合と同様に考察すると、非反転出力の平均値は、領域Aの面積が領域Bの面積より大きいので、理想的な波形入力時の差動増幅器出力の平均値に比べて増加する。一方、反転出力の平均値は、領域Aより領域Bの面積の方が大きいので、理想的な波形入力時の差動増幅器出力の平均値に比べて減少する。このため非反転出力の平均値と反転出力の平均値の差は正となる。
【0026】
上述には分散によるパルス圧縮、パルス拡がりの波形歪みを生じた波形が差動増幅器に入力された場合を例に説明を行ったが、これ以外にも自己位相変調や相互位相変調等の非線形光学効果による場合や、偏波分散による影響など、さまざまな波形歪みについても同様に(基準となる理想的な波形入力時の平均値に対して変化することで)検出が可能である。
【0027】
またここでは図9及び図10に示すように波形歪み検出器に入力される波形のパワは図8に示される基準となる波形のパワと等しくする必要がある。なおここで差動増幅器7は入力波形のビットレートまでの帯域は必要としない。また光電気変換器5は飽和することなく動作することが望ましい。
【0028】
次に本発明の有効性を示すための実験を行った。その実験系を図11に示す。実験には光送波形2は40Gbit/sのNRZ光信号を用いたが、本システムはビットレ−トによらず使用することが可能である。また光ファイバ1にはシングルモ−ドファイバおよび分散補償ファイバを用いて波形歪みを生成させた。光増幅器4で出力パワが一定になるように増幅された光波形は光電気変換器5にて電気波形に変換され、差動増幅器7へ入力される。尚、図11に示すような検証実験では光ファイバの分散値が0ps/nmのとき波形歪み検出信号が”0”になるように基準電圧値を設定した。
【0029】
検証実験では、この状態のもと、光ファイバ1の分散値を変化させ波形歪み検出信号を測定し、その結果を図12に示す。この測定結果から光ファイバの分散値の量に応じて、波形歪み検出信号が変化することが確認された。すなわち本システムにおいて分散による波形歪みをモニタできることが確認できた。尚、本実験ではNRZ信号を用いて検証を行ったが、RZ系の信号を用いても波形歪みの傾向はNRZ信号と同様であることから、波形歪み検出は可能である。
【0030】
次に、本発明に係る波形歪み検出方法の第3の実施形態について図13を参照して説明する。波形歪み検出器6にて検出された波形歪み検出信号を可変分散補償器12にフィ−ドバックすることにより、自動分散補償が可能になる。上述したように、波形歪み検出器に歪みがない波形が入力されている状態で、オフセット調整器8の基準電圧値を任意に調整し、初期状態として電圧比較器11から出力される波形歪み検出信号を”0”にすることで、入力波形にパルス拡がり、およびパルス圧縮のどちらの状態が生じているのかを波形歪み検出信号の正負の違いで判別することが可能になる。すなわち正分散、負分散の判別も可能となる。そのため自動分散補償器12の制御も効率よく行うことが可能である。
【0031】
但し、チャープが”0”の場合には、分散量の正負によらず波形歪みはパルス拡がりを示すため、上記方式では帰還制御をかけることができないため、上記実施の形態では、入力波形はチャープが”0”でない変調器にて生成された波形に限る。
【0032】
次に本発明に係る波形歪み検出装置の第4の実施の形態について図15を参照して説明する。これまで、波形歪み検出器に入力される信号はパワが一定であるとしてきたが、本実施の形態では、光増幅器がなく、光電気変換器への入力パワが一定でない場合を想定した。このとき光電気変換器への入力パワの変動分をパワ検出器13で検出する。補正回路14では、検出された入力パワの変動分に応じてオフセット調整器8より出力される基準電圧信号を補正すると共にパワ変動を検出したときに差勤増幅器の利得を調整する。すなわち、パワ検出器から差動増幅器にパワ検出信号を入力し、差動増幅器の利得を自動的に調整するものである。例えば任意の初期設定状態に対して、パワ検出レベルが2分のl及び3分の1になった場合、それぞれ差動増幅器の利得を初期設定状態の2倍及び3倍に調整する自動利得制御機能を差動増幅器に含ませている。波形歪み検出器に入力されるパワに応じた基準電圧信号を生成し、自動的に利得制御することで、入力パワ変動による問題を解決している。尚、このとき差動増幅器の飽和レベルは変化しない。
【0033】
次に本発明に係る波形歪み検出装置の第5の実施形態について図16を参照して説明する。差動増幅器7は入力信号の非反転、反転出力の平均電圧値比較しているため雑音成分の影響をうち消す効果も合わせ持っている。図16に示すように雑音が重畳された入力波形が波形歪み検出器6に入力された場合、差動増幅器7からはそれぞれ雑音が重畳された反転、非反転信号が出力される。電圧比較器11にてこれらの信号の差分を取ることで、雑音成分は相殺される。すなわち電圧比較器11からは雑音成分が相殺された波形歪み検出信号が出力され、検出精度の向上が可能となる。
【0034】
次に本発明に係る波形歪み検出装置の第6の実施の形態について図17を参照して説明する。光受信器20は、等化増幅(reshape)、リタイミング(retiming)、及び識別再生(regenerating)の3R機能を有し、データ信号とクロック信号を生成する。後段の符号誤り率検出器21は、符号誤り訂正機能を有するFEC回路等である。符号誤り率検出器21にて誤り率検出を行うに際し、光受信器20にて光ファイバ1(光伝送路)における分散の影響が非常に大きく、3R機能が有効に動作しない場合には、波形歪み検出器6の検出信号のみを可変分散補償器12に帰還させる。3R機能が有効な動作を行った時点で、可変分散補償器12に帰還させる信号を符号誤り率検出器21のモニタ値とすることで、符号誤り率が最適となる可変分散補償量を自動制御することができる。尚、伝送路残留分散量が0になる場合が符号誤り率の最適とは必ずしもならない点留意する。波形歪み検出器6からの検出信号、もしくは符号誤り率検出器21からの符号誤り率検出信号のどちらかを可変分散補償回路12に帰還するかは補正回路22にて判断する。可変分散補償回路12は、光受信器20が正常動作時には符号誤り率検出回路21のモニタ値を用いて分散補償し、光受信器20が正常に動作できていない場合は波形歪み検出器6の検出信号を用いて分散補償する。
【0035】
以下、上記した第6の実施の形態の応用例としてのWDM伝送システムについて図18を参照して述べる。図18に示すように、光送信器30よりλ1〜λnの光データを生成し、それぞれ送信側の可変分散補償器31により個別に分散補償を行い、光合波器32によりλ1〜λnの波長を合波し、光増幅器40にて増幅し、伝送路光ファイバ41を介して光分波器50に送信する。
【0036】
伝送路光ファイバ41にて受ける分散の影響は一括して光増幅器40及び光中継器内に組み込んだ分散補償ファイバ42にて大まかに補償される。その後、光受信側の光分波器50にて、λ1〜λnの波長ごとに分波された光信号波形はそれぞれ受信側の可変分散補償器51にて個別に補償され、光受信器60に入力される。上記した第6の実施の形態と同様に、波形歪み検出器6及び符号誤り率検出器21にて検出された信号を送信側及び受信側の可変分散補償器31,51に帰還制御することで、伝送路の分散の状態を自動的により最適な状態に制御することができる。
【0037】
ここでも上記した実施の形態と同様に、3R機能が正常な動作を行った時点で、送信側及び受信側の可変分散補償器31,51に帰還させる信号を符号誤り率検出器21のモニタ値とすることで、符号誤り率が最適となる可変分散補償量を自動的に制御することができる。尚、3R機能が正常に動作するまでは波形歪みモニタの値をもとに可変分散補償器31,51を制御する。
【0038】
以下、なぜ自動的に分散補償が必要になる理由を述べる。第1に、伝送路光ファイバの敷設場所における温度変化による分散値が変化する。第2に、伝送路光ファイバの条件(各波長における分散値やファイバの種類)や、光増幅器の出カパワの状態によって自己位相変調や相互位相変調といった非線形光学効果による波形歪みが生じる。このような影響を低減するため、送信側にて任意に分散状態を付加することで、波形歪みの影響を低減することができる。分散量は伝送路に用いられるファイバの種類や分散補償量、さらには光信号の入カパワといった様々な要因により変化するため、分散補償量を明確に定義することは難しいが、本実施の形態はこの問題を解決する手段の―つである。
【0039】
【発明の効果】
光伝送システムにおいて、伝送路の分散補償を行うに際し、伝送路の総分散量を補償することが必要であり、波形歪みの影響がパルス圧縮なのかそれともパルス拡がりなのかを判別することが重要となる。
【0040】
本発明はパルス歪みがない状態をもとに、パルス圧縮またはパルス拡がりに関して、差動増幅器の所望の飽和レベル振幅にまで増幅された反転信号及び非反転信号の平均値の差を検出することで、波形歪み状態を精度良く検出することを可能にした。またこの検出信号を可変分散補償器に帰還制御することで、自動分散補償を行うことを可能にする。
【0041】
また、分散以外の非線形光学効果の影響や、偏波モード分散による波形の歪みも検出することが可能である。
【0042】
さらに本システムは構成が簡単なため、LSI内部に機能を埋め込むことも可能であり、小型化の可能性を十分に持ち合わせている。
【図面の簡単な説明】
【図1】パルス拡がりの状態を示した図である。
【図2】パルス圧縮の状態を示した図である。
【図3】本発明における波形歪み検出原理を説明するための図である。
【図4】本発明における波形歪み検出原理を説明するための図である。
【図5】本発明における波形歪み検出原理を説明するための図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態を示した図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態を示した図である。
【図8】入力波形が理想的な場合における、第2の実施の形態の動作説明図である。
【図9】入力波形がパルス圧縮を生じた場合における、第2の実施の形態の動作説明図である。
【図10】入力波形がパルス拡がりを生じた場合における、図7に示した装置の動作説明図である。
【図11】本発明の有効性を示すための実験系を示した図である。
【図12】検証実験における光ファイバ分散値と波形歪み検出信号の関係を示した図である。
【図13】本発明の第3の実施の形態を示した図である。
【図14】変調器のチャープ特性(正の場合)と伝送路分散量による波形歪みの状態を示した図である。
【図15】本発明の第4の実施の形態を示した図である。
【図16】本発明の第5の実施の形態を示した図である。
【図17】本発明の第6の実施の形態を示した図である。
【図18】本発明に係る波形歪み検出システムの一実施の形態を示した図である。
【図19】従来の波形歪み検出装置の構成を示した図である。
【符号の説明】
1 光ファイバ
4 光増幅器
5 光電気変換器
6 波形歪み検出器
7 差動増幅器
8 オフセット調整器
9,10 低域フィルタ
11 電圧比較器
12 可変分散補償器
13 パワ検出器
14 補正回路
20 光受信器
21 符号誤り率検出器
22 補正回路
30 光送信器
31,51 可変分散補償器
32 光合波器
40 光増幅器
41 伝送路光ファイバ
42 分散補償ファイバ
50 光分波器
60 光受信器

Claims (4)

  1. 光伝送路の波長分散による入力光信号波形の変化を検出して得られた波形歪み検出信号に基づいて前記光伝送路の分散補償を行なう波形歪み検出システムにおいて、
    光伝送路を伝搬した入力光信号を電気パルス信号に変換する光電気変換手段と、
    所定の基準電圧値と波形歪みを生じた前記電気パルス信号の電圧値との差を比較して増幅し、それぞれ非反転信号及び反転信号として出力する差動増幅器と、歪みがない波形が入力されている状態で出力される前記波形歪み検出信号が常に“0”になるようにするために、前記基準電圧値を前記電気パルス信号波形の振幅の中心になるように設定して出力するオフセット調整器と、前記非反転信号及び前記反転信号をそれぞれ所定周波の信号へ変換し、平均値化する第1及び第2の低域フィルタと、前記2つの平均値化された信号の差をとって、前記非反転信号出力と前記反転信号出力の平均値電圧の差が負である場合には前記電気パルス信号の歪み状態がパルス圧縮を示す波形歪み検出信号として出力し、前記非反転信号出力と前記反転信号出力の平均値電圧の差が正である場合には前記電気パルス信号の歪み状態がパルス拡がりを示す波形歪み検出信号として出力する電圧比較器を具備する波形歪み検出手段と、
    前記電気パルス信号に対して前記光受信器の機能が有効に動作した時点で入力される電気パルス信号の符号誤り率を検出して符号誤り率検出信号を出力する符号誤り率検出手段と、
    前記波形歪み検出信号の正負に基づく波形歪み変化に従って光伝送路の波長分散を制御し、波形歪みの無い状態と比較して変化した分を補償する可変分散補償器と、
    等化増幅(reshape)、リタイミング(retiming)、及び識別再生(regenerating)の3R機能を有する光受信器にて、光受信器にて光ファイバにおける分散の影響が非常に大きく、前記3R機能が有効に動作しない場合に、前記波形歪み検出信号を前記可変分散補償器に帰還させ、前記光受信器にて、前記3R機能が有効に動作する場合に、前記符号誤り率検出信号を前記可変分散補償器に帰還させる第1の補正回路を
    有することを特徴とする波形歪み検出システム。
  2. 前記入力光信号の出力パワを一定に増幅する光増幅器が前記光電気変換手段の前段に配置されていることを特徴とする請求項1記載の波形歪み検出システム
  3. 前記波形歪み検出手段は、
    前記差動増幅器と前記光電気変換手段の間に配置され、前記入力光信号の出力パワの検出レベルを入力し、出力パワの変動分を検出するパワ検出器と、
    前記出力パワの検出レベルが増加若しくは減少した場合、当該変動分に応じて前記基準電圧値を補正する第2の補正回路を有し、
    前記差勤増幅器の利得は前記パワ検出器から前記差動増幅器にパワ検出信号を入力し、前記補正後の基準電圧値に基づいて自動的に調整されることを特徴とする請求項1記載の波形歪み検出システム
  4. 前記差動増幅器から出力された雑音が重畳された入力光信号が前記波形歪み検出器に入力された場合、前記電圧比較器にて、該雑音が重畳された反転信号及び非反転信号の差分が取られ、前記雑音の成分が相殺された波形歪み検出信号が出力されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の波形歪み検出システム
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