JP4729454B2 - 光受信回路及びその識別レベル制御方法 - Google Patents
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Description
ところで、光受信器における上記各アンプ121,131の出力電圧の振幅は、それらの製造ばらつきや動作条件(温度変化等)に起因して変動しうるので、自動的に識別レベルを前記差動電圧信号の振幅の時間平均値に制御するのが好ましい。そこで、例えば図12に示すように、識別レベル制御部140をそなえて、リミッタアンプ130のリファレンス電圧を前記振幅の時間平均値に自動調整(制御)する技術も知られている。この自動調整は、例えば、リミッタアンプ131の出力電圧を監視することにより実現される。
また、他の従来技術として、下記特許文献2により提案されている技術もある。
(1)本発明の光受信回路は、受信光を電気信号に変換する光電変換部と、前記電気信号を増幅する前置増幅部と、該前置増幅部の出力を増幅する主増幅部と、該前置増幅部の出力をモニタするモニタ部と、該モニタ部の出力に基づいて該主増幅部での識別レベルを制御する制御部とをそなえ、該モニタ部が、該前置増幅部の出力を増幅するリミッタアンプと、該リミッタアンプの出力振幅の時間平均値を検出する平均値検出回路とをそなえて構成され、該制御部が、前記リミッタアンプの出力振幅の時間平均値に対する該前置増幅部の出力波形のデューティの関係と、前記デューティに対する前記受信光の波長分散量の関係と、前記波長分散量に対する前記識別レベルの関係とに基づいて、前記リミッタアンプの出力振幅の時間平均値に対する前記識別レベルの関係を算出し、該主増幅部での識別レベルを制御することを特徴としている。
(4)さらに、該制御部が、MPU(Micro Processing Unit)により構成されていてもよい。
(5)また、該制御部が、前記リミッタアンプの出力振幅の時間平均値に対する前記識別レベルの関係を示すアナログ演算式により前記識別レベルを制御するアナログ演算回路をそなえて構成されていてもよい。
(7)また、本発明の光受信回路の識別レベル制御方法は、受信光を電気信号に変換する光電変換部と、前記電気信号を増幅する前置増幅部と、該前置増幅部の出力を増幅する主増幅部と、該前置増幅部の出力をモニタするモニタ部と、該モニタ部の出力に基づいて該主増幅部の識別レベルを制御する制御部とをそなえた光受信回路の識別レベル制御方法であって、該モニタ部が、該前置増幅部の出力について、リミッタアンプにより増幅を行ない、該リミッタアンプの出力振幅の時間平均値を検出し、該制御部が、前記リミッタアンプの出力振幅の時間平均値に対する該前置増幅部の出力波形のデューティの関係と、前記デューティに対する前記受信光の波長分散量の関係と、前記波長分散量に対する前記識別レベルの関係とに基づいて、前記リミッタアンプの出力振幅の時間平均値に対する前記識別レベルの関係を算出し、該主増幅部での識別レベルを制御することを特徴としている。
〔A〕一実施形態の説明
図1は本発明の一実施形態に係る光受信回路の要部構成を示すブロック図で、この図1に示す光受信回路は、フォトダイオード(PD)等の受光素子11を有する光電変換部10と、プリアンプ21を有する前置増幅部20と、リミッタアンプ31及び平均値検出回路32を有するモニタ部30と、A/D変換部41,メモリ部42及びD/A変換部43を有する制御部40と、リミッタアンプ51を有する主増幅部50とをそなえて構成されている。
次に、制御部40は、上記モニタ部30の平均値検出回路32で検出された平均値に基づいて、主増幅部50(リミッタアンプ51)の識別レベル(識別電圧)を制御する(制御信号を生成する)もので、A/D変換部41は、平均値検出回路32で検出された平均値をディジタル値に変換するものであり、メモリ部42は、当該ディジタル値(平均値)に対する識別レベルの情報(制御情報)を記憶しておくものである。
D/A変換部43は、上記メモリ部42から出力される識別レベル(ディジタル値)をアナログ値にD/A変換するもので、これにより得られたアナログ値が主増幅部50(リミッタアンプ51)の識別レベル制御信号として供給されて、識別レベルが制御されるようになっている。
以下、上述のごとく構成された光受信回路の動作について説明すると、まず、受信した光は、光電変換部10の受光素子11にて受光されてその受光量(強度)に応じた電流に変換され、プリアンプ21にて、電圧信号に変換されるとともに所要の電圧レベルにまで増幅される。増幅された電圧信号は、当該プリアンプ21の非反転出力端子及び反転出力端子から差動電圧信号として、モニタ部30(リミッタアンプ31)及び主増幅部50(リミッタアンプ51)にそれぞれ入力される。
メモリ部42は、上記索引アドレスにより指定されるアドレス領域に図2及び図3により前述したごとく予め格納されている識別レベルの情報(制御情報)を出力し、これがD/A変換部43にてアナログ信号に変換されてリミッタアンプ50の識別レベルの制御信号として供給される。
例えば、図5に識別レベル対ビットエラー(BER)特性、図6に受信パワー対BER特性をそれぞれ示す。
上述した制御部40のA/D変換部41,メモリ部42及びD/A変換部43の各機能は、例えば図7に示すように、MPU(Micro Processing Unit)44により実現することもできる。この場合、光受信回路の小型化を図ることが可能となる。
また、例えば図8に示すように、平均値検出回路32で検出した平均値から識別レベルの制御信号を求めるのに、図3に示した関係式に基づくアナログ演算、即ち、リミッタアンプ31の出力振幅の時間平均値に対する識別レベルの関係を示すアナログ演算式による演算を行なうアナログ演算回路45を用いることも可能である。この場合、識別レベルの制御処理の高速化を図ることが可能となる。
また、上述した実施形態では、リミッタアンプ51と別にモニタ部30にリミッタアンプ31を設けて、その出力の平均値を平均値検出回路32にて検出する構成としているが、例えば図10に示すように、リミッタアンプ51の出力の平均値を平均値検出回路32にて検出するフィードバック構成としても、上述した実施形態と同等の識別レベル制御を実現することができる。
(付記1)
受信光を電気信号に変換する光電変換部と、
前記電気信号を増幅する前置増幅部と、
該前置増幅部の出力を増幅する主増幅部と、
該前置増幅部の出力をモニタするモニタ部と、
該モニタ部の出力に基づいて該主増幅部での識別レベルを制御する制御部とをそなえ、
該モニタ部が、
該前置増幅部の出力を増幅するリミッタアンプと、
該リミッタアンプの出力振幅の時間平均値を検出する平均値検出回路とをそなえて構成されたことを特徴とする、光受信回路。
受信光を電気信号に変換する光電変換部と、
前記電気信号を増幅する前置増幅部と、
該前置増幅部の出力を増幅する主増幅部と、
該主増幅部の出力をモニタするモニタ部と、
該モニタ部の出力に基づいて該主増幅部での識別レベルを制御する制御部とをそなえ、
該主増幅部が、
該前置増幅部の出力を増幅するリミッタアンプにより構成されるとともに、
該モニタ部が、
該リミッタアンプの出力振幅の時間平均値を検出する平均値検出回路をそなえて構成されたことを特徴とする、光受信回路。
該制御部が、
前記リミッタアンプの出力振幅の時間平均値に対する該前置増幅部の出力波形のデューティの関係と、前記デューティに対する前記受信光の波長分散量の関係と、前記波長分散量に対する前記識別レベルの関係とに基づいて、前記リミッタアンプの出力振幅の時間平均値に対する前記識別レベルの関係を算出し、該主増幅部での識別レベルを制御することを特徴とする、付記1又は2記載の光受信回路。
該制御部が、
少なくとも前記リミッタアンプの出力振幅の時間平均値に対する前記識別レベルの関係を予め記憶するメモリ部をそなえたことを特徴とする、付記3記載の光受信回路。
(付記5)
該制御部が、MPU(Micro Processing Unit)により構成されたことを特徴とする、付記3又は4に記載の光受信回路。
該制御部が、
前記リミッタアンプの出力振幅の時間平均値に対する前記識別レベルの関係を示すアナログ演算式により前記識別レベルを制御するアナログ演算回路をそなえて構成されたことを特徴とする、付記3記載の光受信回路。
該光電変換部及び該前置増幅部が、一体化した光デバイスにより構成されたことを特徴とする、付記1〜6のいずれか1項に記載の光受信回路。
(付記8)
受信光を電気信号に変換する光電変換部と、前記電気信号を増幅する前置増幅部と、
該前置増幅部の出力を増幅する主増幅部と、該主増幅部の識別レベルを制御する制御部とをそなえた光受信回路の識別レベル制御方法であって、
該前置増幅部の出力をモニタするモニタステップと、
前記モニタステップで検出した前記出力振幅の時間平均値に基づいて該主増幅部での識別レベルを制御する制御ステップとを有することを特徴とする、光受信回路の識別レベル制御方法。
該モニタステップにおいて、
該前置増幅部の出力について、リミッタアンプにより増幅を行ない、
該リミッタアンプの出力振幅の時間平均値を検出することを特徴とする、付記8記載の光受信回路の識別レベル制御方法。
受信光を電気信号に変換する光電変換部と、前記電気信号を増幅する前置増幅部と、
該前置増幅部の出力を増幅する主増幅部と、該主増幅部の識別レベルを制御する制御部とをそなえた光受信回路の識別レベル制御方法であって、
該主増幅部の出力をモニタするモニタステップと、
前記モニタステップで検出した前記出力振幅の時間平均値に基づいて該主増幅部での識別レベルを制御する制御ステップとを有することを特徴とする、光受信回路の識別レベル制御方法。
該主増幅部が、該前置増幅部の出力について増幅を行なうリミッタアンプにより構成されるとともに、
該モニタステップにおいて、
該リミッタアンプの出力振幅の時間平均値を検出することを特徴とする、付記10記載の光受信回路の識別レベル制御方法。
該制御ステップが、
前記リミッタアンプの出力振幅の時間平均値に対する該前置増幅部の出力波形のデューティの関係と、前記デューティに対する前記受信光の波長分散量の関係と、前記波長分散量に対する前記識別レベルの関係とに基づいて、前記識別レベルの制御信号を生成する制御信号生成ステップを含むことを特徴とする、付記8〜11のいずれか1項に記載の光受信回路の識別レベル制御方法。
11 受光素子
20 前置増幅部
21 プリアンプ
30 モニタ部
31 リミッタアンプ
32 平均値検出回路
40 制御部
41 A/D変換部
42 メモリ部
43 D/A変換部
44 MPU(Micro Processing Unit)
45 アナログ演算回路
50 主増幅部
51 リミッタアンプ
60 光デバイス
Claims (8)
- 受信光を電気信号に変換する光電変換部と、
前記電気信号を増幅する前置増幅部と、
該前置増幅部の出力を増幅する主増幅部と、
該前置増幅部の出力をモニタするモニタ部と、
該モニタ部の出力に基づいて該主増幅部での識別レベルを制御する制御部とをそなえ、
該モニタ部が、
該前置増幅部の出力を増幅するリミッタアンプと、
該リミッタアンプの出力振幅の時間平均値を検出する平均値検出回路とをそなえて構成され、
該制御部が、
前記リミッタアンプの出力振幅の時間平均値に対する該前置増幅部の出力波形のデューティの関係と、前記デューティに対する前記受信光の波長分散量の関係と、前記波長分散量に対する前記識別レベルの関係とに基づいて、前記リミッタアンプの出力振幅の時間平均値に対する前記識別レベルの関係を算出し、該主増幅部での識別レベルを制御する、
ことを特徴とする、光受信回路。 - 受信光を電気信号に変換する光電変換部と、
前記電気信号を増幅する前置増幅部と、
該前置増幅部の出力を増幅する主増幅部と、
該主増幅部の出力をモニタするモニタ部と、
該モニタ部の出力に基づいて該主増幅部での識別レベルを制御する制御部とをそなえ、
該主増幅部が、
該前置増幅部の出力を増幅するリミッタアンプにより構成されるとともに、
該モニタ部が、
該リミッタアンプの出力振幅の時間平均値を検出する平均値検出回路をそなえて構成され、
該制御部が、
前記リミッタアンプの出力振幅の時間平均値に対する該前置増幅部の出力波形のデューティの関係と、前記デューティに対する前記受信光の波長分散量の関係と、前記波長分散量に対する前記識別レベルの関係とに基づいて、前記リミッタアンプの出力振幅の時間平均値に対する前記識別レベルの関係を算出し、該主増幅部での識別レベルを制御する、
ことを特徴とする、光受信回路。 - 該制御部が、
少なくとも前記リミッタアンプの出力振幅の時間平均値に対する前記識別レベルの関係を予め記憶するメモリ部をそなえたことを特徴とする、請求項1又は2に記載の光受信回路。 - 該制御部が、MPU(Micro Processing Unit)により構成されたことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の光受信回路。
- 該制御部が、
前記リミッタアンプの出力振幅の時間平均値に対する前記識別レベルの関係を示すアナログ演算式により前記識別レベルを制御するアナログ演算回路をそなえて構成されたことを特徴とする、請求項1又は2に記載の光受信回路。 - 該光電変換部及び該前置増幅部が、一体化した光デバイスにより構成されたことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の光受信回路。
- 受信光を電気信号に変換する光電変換部と、前記電気信号を増幅する前置増幅部と、
該前置増幅部の出力を増幅する主増幅部と、該前置増幅部の出力をモニタするモニタ部と、該モニタ部の出力に基づいて該主増幅部の識別レベルを制御する制御部とをそなえた光受信回路の識別レベル制御方法であって、
該モニタ部が、
該前置増幅部の出力について、リミッタアンプにより増幅を行ない、
該リミッタアンプの出力振幅の時間平均値を検出し、
該制御部が、
前記リミッタアンプの出力振幅の時間平均値に対する該前置増幅部の出力波形のデューティの関係と、前記デューティに対する前記受信光の波長分散量の関係と、前記波長分散量に対する前記識別レベルの関係とに基づいて、前記リミッタアンプの出力振幅の時間平均値に対する前記識別レベルの関係を算出し、該主増幅部での識別レベルを制御する、
ことを特徴とする、光受信回路の識別レベル制御方法。 - 受信光を電気信号に変換する光電変換部と、前記電気信号を増幅する前置増幅部と、
該前置増幅部の出力を増幅する主増幅部と、該主増幅部の出力をモニタするモニタ部と、該モニタ部の出力に基づいて該主増幅部の識別レベルを制御する制御部とをそなえた光受信回路の識別レベル制御方法であって、
該主増幅部が、
該前置増幅部の出力について、リミッタアンプにより増幅を行ない、
該モニタ部が、
該リミッタアンプの出力振幅の時間平均値を検出し、
該制御部が、
前記リミッタアンプの出力振幅の時間平均値に対する該前置増幅部の出力波形のデューティの関係と、前記デューティに対する前記受信光の波長分散量の関係と、前記波長分散量に対する前記識別レベルの関係とに基づいて、前記リミッタアンプの出力振幅の時間平均値に対する前記識別レベルの関係を算出し、該主増幅部での識別レベルを制御する、
ことを特徴とする、光受信回路の識別レベル制御方法。
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