JP2007181048A - 信号光処理装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】主信号をなす二値信号が変調された伝送信号光を受光するとともに受光した信号光のレベルに応じた強度の電気信号を出力する受光部1,2と、該受光部1,2からの電気信号をもとに、該二値信号成分をなすハイレベルおよびローレベルを検出するとともに、伝送時のノイズを含んだ該電気信号のピークレベルを、該二値信号をなすハイ側およびロー側においてそれぞれ検出するレベル検出部4と、をそなえる。
【選択図】図1
Description
ただし、受信レベルが小さくなってくると、「1」,「0」のデータが変調されている光レベルの差そのものが小さくなり、これらのレベル周辺にそれぞれ現れるノイズによってアイ開口が狭くなってくるので、データ識別レベルの設定には高精度な調整が必要となる。通常、「1」のデータが変調されている光レベル周辺に現れるノイズ成分は、「0」のデータが変調されている光レベル周辺に現れるノイズ成分よりも大きいレベルとなるので、識別レベルとしては、上述の「1」のレベルと「0」のレベルとの中間、即ち、50パーセントのレベルから下方にオフセットを持たせる必要が生じる。
そこで、光受信装置に入力される信号光のS/Nをモニタして、識別レベルを制御するようにすることで、上述の最小受信系や、最大受信系にかかわらず識別レベルを最適に設定しつつ、識別レベルの設定バリエーションを少なくして、装置の汎用化を図ることが求められる。
そして、識別器113をなすフリップフロップ104でデータ再生された信号をDEMUX106でN列のパラレルデータに変換して、FEC(Foward Error Collection)107で、このパラレルデータについての誤り訂正を行なう。そして、誤り情報抽出部108において、FEC107において誤り訂正を行なった回数等を誤り情報として抽出し、識別レベル演算制御部109において、誤り情報抽出部108にて抽出した誤り情報をパラメータとして、識別器113での識別レベルを演算制御する。
図20(a)〜図20(c)はそれぞれ、送信側および受信側の光伝送装置121,122A〜122Cが伝送路ファイバ120を介して接続されてなる光通信システムにおいて、送信側の光伝送装置121における送信部121aから出力された信号光を、受信側の光伝送装置122A〜122Cで受信する際に、上述の受信波形劣化を補償する機能を設けた例を示している。
また、FEC機能を持つデバイスを光モジュールに内蔵することで、装置の部品交換のみによって、既存装置との接続を可能にすることも考えられるが、このようなFEC機能を持つ集積回路デバイスのサイズが大きいので、光モジュールに内蔵するとサイズの拡大を避けることができない、という課題もある。
また、図20(b)に示す光学的分散補償器122dを介装する場合においては、波形劣化の度合いを検出することが困難であるため、補償量の自動設定を行なうことが困難である。更に、図20(c)に示す光受信部122b′に電気分散補償器122b−3をそなえる場合においては、波形劣化量とノイズ成分とが混在している信号をもとに波形劣化を補償する構成であるため、波形劣化量を補償する制御が不安定になるという課題がある。
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、最小受信系及び最大受信系にかかわらず識別レベルを最適に設定することを目的とする。
さらに、好ましくは、該受光部が、該信号光を受光する受光素子と、該受光素子で受光された信号光のレベルに応じた強度を有する電気信号を増幅するとともに、該増幅された電気信号として、該主信号をなす二値信号パターンに従った正転信号とともに、該二値信号パターンが反転された反転信号を出力する増幅部と、をそなえ、該レベル検出部が、該正転信号について半波整流させる第1半波整流回路と、該反転信号について半波整流させる第2半波整流回路と、をそなえ、該ハイレベル信号検出部は、該第1半波整流回路からの出力をもとに該ハイレベルを検出するとともに、該ハイ側ノイズピーク検出部は該第1半波整流回路からの出力をもとに該ハイ側のノイズを含む電気信号のピークレベルを検出し、かつ、該ローレベル信号検出部は、該第2半波整流回路からの出力をもとに該ローレベルを検出するとともに、該ロー側ノイズピーク検出部は該第2半波整流回路からの出力をもとに該ロー側のノイズを含む電気信号のピークレベルを検出することとする。
なお、上述の本願発明の目的のほか、他の技術的課題,その技術的課題を解決する手段及び作用効果についても、以下の実施の形態による開示によって明らかとなる。
〔A〕第1実施形態の説明
図1は本発明の第1実施形態にかかる信号光処理装置10を示すブロック図である。この図1に示す信号光処理装置10は、光通信システムにおける光受信装置として適用できるものである。即ち、データ信号をなす二値信号が変調された信号光を光送信装置で生成・送信し、光受信装置としての信号光処理装置10では、光送信装置からの信号光を、伝送路を通じて受信することができる。
さらに、識別器3は、前置増幅器2から出力された電圧信号(正転信号,反転信号)のレベルについて、識別レベルとの大小比較を行なうことによりデータを再生するものである。尚、この識別器3において用いられる識別レベルは、後述の識別レベル演算制御部5において演算により導出され設定制御されるようになっている。
上述のS/Nモニタ部4は、この図1に示すように、容量素子4a,4b,第1,第2半波整流回路4c,4d,第1〜第4フィルタ4e〜4hおよび第1〜第4ピーク検出部4i〜4l(エル)をそなえている。第1半波整流回路4cは、前置増幅器2からの正転信号を、直流除去用の容量素子4aを介して入力されて、半波整流させることにより、信号光に変調された二値信号をなすハイレベル信号(図2のC参照)を出力するものである。同様に、第2半波整流回路4dは、前置増幅器2からの反転信号を、直流除去用の容量素子4bを介して入力されて、半波整流させることにより、信号光に変調された二値信号をなすローレベル信号(図2のD参照)を(ノイズを除去して)出力するものである。
さらに、第4フィルタ4hは、第2半波整流回路4cからのローレベル信号を入力されて、このローレベル信号について、主信号の周波数帯域以下を透過帯域に設定された特性を持つローパスフィルタによりフィルタ処理を施すものである。これにより、第4フィルタ4hにおいては、第2半波整流回路4cからのローレベル信号に、当該ローレベルの近傍に現れるノイズ成分が含まれた信号を透過させることができるようになっている(図2のH参照)。
また、第1ピーク検出部4iは、第1フィルタ4eを透過した成分におけるピークレベル(図2のピーク♯1)を検出するものであり、このピーク検出部4iで検出されたピークレベルを主信号データの「1」(SH)のレベルとして取り出すことができる。換言すれば、上述の第1フィルタ4eおよび第1ピーク検出部4iにより、第1半波整流回路4cからの出力をもとに、信号光に変調された二値信号をなすハイレベルを検出するハイレベル信号検出部を構成する。
図5は第2,第4フィルタ4f,4hを通過した、ノイズを含む電気信号レベルの確率分布の一例を示す図である。この図5に示すものにおいては、主信号「0」のレベルを波高値「0.0」に、主信号「1」のレベルを波高値「1.0」に正規化して、第2,第4フィルタ4f,4hを通過した電気信号がとりうるy軸上のレベルの分布をx軸上に確率分布として示すものである。
NH=2*{(ピーク♯2)−(ピーク♯1)} …(2)
NL=2*{(ピーク♯4)−(ピーク♯3)} …(3)
なお、上述のごとく振幅が求められたハイ側ノイズは、例えば図4に示すような、第2フィルタ4fを透過した電気信号のうちで、第1フィルタ4eで透過しない領域Z(即ち、第2フィルタ4fの透過領域と第1フィルタ4eの透過領域の差分領域Z)における電気信号成分に相当する。ロー側ノイズについても同様に、第4フィルタ4hを透過した電気信号のうちで、第3フィルタ4gで透過しない領域における電気信号成分に相当する。
S′=1(即ち100パーセント) …(1′)
NH′=NH/S …(2′)
NL′=NL/S …(3′)
つぎに、図3又は図8に示すように、信号光に変調された二値信号をなすハイレベルおよびローレベルの間のレベル範囲であるS′から、更にハイ側およびロー側に含まれるノイズ信号NH′,NL′のレベルを除去したレベル範囲をアイ開口EYEopenとして特定する(ステップS4)。EYEopenは、信号レベルS′からハイ側ノイズ振幅の下半分(NH′/2)を除き、更にロー側ノイズ振幅の上半分(NL′/2)を除いた領域に当たるので、式(4)に示すように表すことができる。
そして、算出すべき識別レベルSLoptを、上述のアイ開口の中心と定義すると、このSLoptは、EYEopenの2分の1に、ロー側ノイズ振幅の上半分(NL′/2)を加えたレベルとなるから、式(5)に示すように求めることができる。
SLopt′=(1/2)*(1−NH′/2+NL′/2) …(5)
そして、識別レベル演算制御部5は、このように算出されたSLopt′を用いることにより、識別器3に対して識別レベルSLopt=S*SLopt′を設定することができる(ステップS5)。
たとえば、識別器3でのデータ再生の際に1×10-12のBERが求められる場合には、1012ビット×T(Tは1ビット時間)の時間を、ピーク値を検出する時間として設定する。10Gb/sのビットレートを有する信号はT=100psを有するので、検出時間設定部6では、100sの時間をピーク値の測定時間として設定する。即ち、検出時間設定部6では、第1〜第4ピーク検出部4i〜4lに対して100sの時間おきにリセット信号を出力する。
なお、第1実施形態における識別レベル演算制御部5では、検出時間設定部6で設定されるピーク値の測定時間ごとで出力されるピーク♯1〜♯4を得るたびに識別レベルを計算するようになっているが、本発明によれば、測定時間ごとに出力されるピーク♯1〜♯4についてそれぞれ複数個の平均値をとることにより、平均化処理の施されたピーク♯1〜♯4を用いて、識別レベルを演算することとしてもよい。
また、上述の識別レベル演算制御部5および検出時間設定部6としては、例えばファームウェア等により構成することができる。この場合には、識別レベル演算制御部5はディジタル信号による演算処理が行なわれるので、ピーク検出部4i〜4lからの出力、および識別器3に入力される識別レベルの信号がアナログ信号である場合には、第1〜第4ピーク検出部4i〜4lと識別レベル演算制御部5との間には適宜アナログ/ディジタル変換器が、識別レベル演算制御部5と識別器3との間には、適宜ディジタル/アナログ変換器が介装される。
このように、本発明の第1実施形態にかかる信号光処理装置10によれば、S/Nモニタ部4において、前置増幅器2からの電気信号をもとに、二値信号成分をなすハイレベルおよびローレベルを検出するとともに、伝送時のノイズを含んだ電気信号のピークレベルを、二値信号をなすハイ側およびロー側においてそれぞれ検出することができるので、このように検出された各レベルを用いて、光電変換された電気信号の実際のデータ成分の振幅値と、電気信号に実際に含まれているノイズの振幅値とを求めて、これらの振幅値からノイズの影響が規定BERの条件下で最適となる識別レベルを容易に求めることができるようになるという利点がある。
〔B〕第2実施形態の説明
図9は本発明の第2実施形態における信号光処理装置20を示すブロック図である。この図9に示す信号光処理装置20についても、前述の第1実施形態の場合と同様に、光通信システムにおける光受信装置として適用できるものであるが、前述の第1実施形態の場合と異なり、伝送路を通じて伝送されてきた信号光の波長分散による波形歪み成分を検出する構成をそなえている。尚、図9中、図1と同一の符号はほぼ同様の部分を示している。
また、伝送波形歪み補償量演算制御部14は、前述の第1実施形態におけるS/Nモニタ部4と同様の容量素子4a,4b,第1,第2半波整流回路4c,4d,第1〜第4フィルタ4e〜4hおよび第1〜第4ピーク検出部4i〜4lをそなえるとともに、第5,第6フィルタ14a,14bおよび第5,第6ピーク検出部14c,14dをそなえている。
図11(a)は信号光伝送前(送信側)における送信信号光の周波数スペクトラムを示す図であり、図11(b)は対応する信号光伝送後(受信側)に信号波形歪みを受けた受信信号光の周波数スペクトラムを示す図である。この図11(a),図11(b)、又は前述の図19(a)〜図19(c)に示すように、伝送劣化波形の歪みは、高周波成分に変化量として出現する。そこで、上述の第5,第6フィルタ14a,14bのように、高周波成分を取り出すバンドパスフィルタを通過した成分を取り出すことを通じて、伝送劣化成分を導出することができるようになる。
さらに、第6ピーク検出部14dは、第6フィルタ14bを透過した成分におけるピークレベル(ピーク♯6)を検出する。従って、上述の第6フィルタ14bおよび第6ピーク検出部14dにより、前置増幅器2からの電気信号をもとに、二値信号をなすロー側に含まれた高周波成分のレベルを検出するロー側高周波レベル検出部を構成する。
=(ピーク♯5)−NH/2 …(6)
DH′=DH/S …(6′)
換言すれば、前述したように、領域Zの面積と、ハイ側高周波レベル検出部をなす第5フィルタ14aの面積と、が等しくなるように第5フィルタ14aを構成することで、第5フィルタ14aを透過する信号に含まれるノイズ量と、第1,第2フィルタ4e,4fを通過する信号から求められるNH/2の量と、が等しくなるようにしているのである。
また、ロー側波形歪み導出部15bは、例えば以下の式(7)の演算式に示すように、ロー側高周波レベル検出部をなす第6ピーク検出部14dで検出された高周波成分のレベル(ピーク♯6)から、ロー側ノイズ成分のレベルを差し引くことにより、二値信号をなすロー側に含まれた波形歪み成分DLを伝送劣化量として求め、更に式(7′)に示すように、主信号の振幅Sを100パーセントとして正規化する。
=(ピーク♯6)−NL/2 …(7)
DL′=DL/S …(7′)
換言すれば、前述したように、領域Zの面積と、ハイ側高周波レベル検出部をなす第6フィルタ14bの面積と、が等しくなるように第6フィルタ14bを構成することで、第6フィルタ14aを透過する信号に含まれるノイズ量と、第1,第2フィルタ4g,4hを通過する信号から求められるNL/2の量と、が等しくなるようにしているのである。
さらに、補償量決定制御部15cは、上述のハイ側波形歪み導出部15aおよびロー側波形歪み導出部15bで導出された波形歪み成分に基づいて、該第1波形歪み補償部における補償量を制御する第1波形歪み補償制御部である。即ち、補償量決定制御部15cは、ハイ側波形歪み導出部15aおよびロー側波形歪み導出部15bからの波形歪み成分をそれぞれ入力されて、これらの成分の相関から、電気波形歪み補償部16での補償量を決定し、決定された補償量により電気波形歪み補償部16を制御する。
なお、補償量決定制御部15cとしては、上述のハイ側波形歪み導出部15aおよびロー側波形歪み導出部15bからの波形歪み成分の相関と、電気波形歪み補償部16での補償量と、についての情報をテーブル構成で予め蓄積する記憶部15c−1と、ハイ側およびロー側の波形歪み成分が入力されると、このテーブルを参照することによって補償量を決定し、電気波形歪み補償部16に対する制御を行なう制御部15c−2と、により構成することができる。
そして、補償量決定制御部15cでは、ハイ側波形歪み導出部15aおよびロー側波形歪み導出部15bにおいて上述のごとく簡素に演算された波形歪み成分の相関から、電気波形歪み補償部16での歪み補償量を決定し、電気波形歪み補償部16での歪み補償量を制御する。
上述の実施形態にかかわらず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能である。
また、上述の実施形態の開示により、本発明の装置を製造することは可能である。
〔D〕付記
(付記1)
主信号をなす二値信号が変調された伝送信号光を受光するとともに受光した信号光のレベルに応じた強度の電気信号を出力する受光部と、
該受光部からの電気信号をもとに、該二値信号成分をなすハイレベルおよびローレベルを検出するとともに、伝送時のノイズを含んだ該電気信号のピークレベルを、該二値信号をなすハイ側およびロー側においてそれぞれ検出するレベル検出部と、をそなえたことを特徴とする、信号光処理装置。
該レベル検出部が、
該信号光に変調された二値信号をなすハイレベルを検出するハイレベル信号検出部と、
該信号光に変調された二値信号をなすローレベルを検出するローレベル信号検出部と、
該信号光に変調された二値信号をなすハイレベル領域に含まれる該ノイズを含んだ電気信号のピークレベルを検出するハイ側ノイズピーク検出部と、
該信号光に変調された二値信号をなすローレベル領域に含まれる該ノイズを含んだ電気信号のピークレベルを検出するロー側ノイズピーク検出部と、をそなえたことを特徴とする、付記1記載の信号光処理装置。
該ハイ側ノイズピーク検出部および該ロー側ノイズピーク検出部においては、該信号光についてのデータ再生の際に求められるビット誤り率に適合して、該ノイズを含んだ電気信号のピークレベルを検出することを特徴とする、付記2記載の信号光処理装置。
(付記4)
該受光部が、
該信号光を受光する受光素子と、
該受光素子で受光された信号光のレベルに応じた強度を有する電気信号を増幅するとともに、該増幅された電気信号として、該主信号をなす二値信号パターンに従った正転信号とともに、該二値信号パターンが反転された反転信号を出力する増幅部と、をそなえ、
該レベル検出部が、
該正転信号について半波整流させる第1半波整流回路と、
該反転信号について半波整流させる第2半波整流回路と、をそなえ、
該ハイレベル信号検出部は、該第1半波整流回路からの出力をもとに該ハイレベルを検出するとともに、該ハイ側ノイズピーク検出部は該第1半波整流回路からの出力をもとに該ハイ側のノイズを含む電気信号のピークレベルを検出し、
かつ、
該ローレベル信号検出部は、該第2半波整流回路からの出力をもとに該ローレベルを検出するとともに、該ロー側ノイズピーク検出部は該第2半波整流回路からの出力をもとに該ロー側のノイズを含む電気信号のピークレベルを検出することを特徴とする、付記2記載の信号光処理装置。
該ハイレベル信号検出部は、該第1半波整流回路からの出力について、該主信号の周波数帯域の1/2以下を透過帯域に設定された第1フィルタと、該第1フィルタを透過した成分におけるピークレベルを検出する第1ピーク検出部と、をそなえて構成され、
該ハイ側ノイズピーク検出部は、該第1半波整流回路からの出力について、該主信号の周波数帯域以下を透過帯域に設定された第2フィルタと、該第2フィルタを透過した成分におけるピークレベルを検出する第2ピーク検出部と、をそなえて構成され、
該ローレベル信号検出部は、該第2半波整流回路からの出力について、該主信号の周波数帯域の1/2以下を透過帯域に設定された第3フィルタと、該第3フィルタを透過した成分におけるピークレベルを検出する第3ピーク検出部と、をそなえて構成され、
かつ、
該ロー側ノイズピーク検出部は、該第2半波整流回路からの出力について、該主信号の周波数帯域以下を透過帯域に設定された第4フィルタと、該第4フィルタを透過した成分におけるピークレベルを検出する第4ピーク検出部と、をそなえて構成されたことを特徴とする、付記4記載の信号光処理装置。
該受光部から出力された電気信号のレベルについて、識別レベルとの大小比較を行なうことによりデータを再生する識別器をそなえるとともに、
該レベル検出部において検出された、該信号光に変調された二値信号をなすハイレベルおよびローレベル、並びに該二値信号をなすハイ側およびロー側に含まれる各電気信号レベルを用いて、該識別レベルを算出して該識別器に設定する識別レベル演算制御部を、そなえたことを特徴とする、付記1〜4のいずれか1項記載の信号光処理装置。
該受光部から出力された電気信号のレベルについて、識別レベルとの大小比較を行なうことによりデータを再生する識別器をそなえるとともに、
該第1,第3ピーク検出部からのピークレベルを、それぞれ該信号光に変調された二値信号をなすハイレベルおよびローレベルとして入力されるとともに、該第2,第4ピーク検出部からのピークレベルを、それぞれ該二値信号をなすハイ側およびロー側に含まれる各電気信号レベルとして入力されて、これらのレベルを用いて該識別レベルを算出して該識別器に設定する識別レベル演算制御部と、
かつ、該第1〜第4ピーク検出部においてピークレベルを検出する時間を設定する検出時間設定部と、をそなえたことを特徴とする、付記5記載の信号光処理装置。
該検出時間設定部において設定する該時間を、該主信号光のビットレートと、該識別器において再生されるデータのビット誤り率と、に応じて設定することを特徴とする、付記6記載の信号光処理装置。
(付記9)
該検出時間設定部は、該主信号光のビットレートから、該識別器において再生されるデータのビット誤りが1個発生する時間に実質的に一致するように、該時間を設定することを特徴とする、付記8記載の信号光処理装置。
該識別レベル算出部が、該信号光に変調された二値信号をなすハイレベルおよびローレベルの間のレベル範囲から、更にハイ側およびロー側に含まれる該ノイズ信号のレベルを除去したレベル範囲を特定するとともに、該特定したレベル範囲の中間を該識別レベルとして算出することを特徴とする、付記6又は7記載の信号光処理装置。
該レベル検出部が更に、
該受光部からの電気信号をもとに、該二値信号をなすハイ側に含まれた高周波成分のレベルを検出するハイ側高周波レベル検出部と、
該受光部からの電気信号をもとに、該二値信号をなすロー側に含まれた高周波成分のレベルを検出するロー側高周波レベル検出部と、をそなえ、
かつ、
該ハイ側高周波レベル検出部で検出された高周波成分のレベルから、ハイ側ノイズ成分のレベルを差し引くことにより、該二値信号をなすハイ側に含まれた波形歪み成分を求めるハイ側波形歪み導出部と、
該ロー側高周波レベル検出部で検出された高周波成分のレベルから、ロー側ノイズ成分のレベルを差し引くことにより、該二値信号をなすロー側に含まれた波形歪み成分を求めるロー側波形歪み導出部と、をそなえたことを特徴とする、付記2記載の信号光処理装置。
該受光部が、
該信号光を受光する受光素子と、
該受光素子で受光された信号光のレベルに応じた強度を有する電気信号を増幅するとともに、該増幅された電気信号として、該主信号をなす二値信号パターンに従った正転信号とともに、該二値信号パターンが反転された反転信号を出力する増幅部と、をそなえ、
該レベル検出部が、
該正転信号について半波整流させる第1半波整流回路と、
該反転信号について半波整流させる第2半波整流回路と、をそなえ、
該ハイレベル信号検出部は、該第1半波整流回路からの出力をもとに該ハイレベルを検出し、該ハイ側ノイズピーク検出部は該第1半波整流回路からの出力をもとに該ハイ側に含まれる該ノイズを含む電気信号のピークレベルを検出し、該ハイ側高周波レベル検出部は該第1半波整流回路からの出力における該高周波成分のレベルを検出し、
かつ、
該ローレベル信号検出部は、該第2半波整流回路からの出力をもとに該ローレベルを検出し、該ロー側ノイズピーク検出部は該第2半波整流回路からの出力をもとに該ロー側に含まれる該ノイズを含む電気信号のピークレベルを検出し、該ロー側高周波レベル検出部は該第2半波整流回路からの出力における該高周波成分のレベルを検出することを特徴とする、付記11記載の信号光処理装置。
該ハイレベル信号検出部は、該第1半波整流回路からの出力について、該主信号の周波数帯域の1/2以下を透過帯域として透過させる第1フィルタと、該第1フィルタを透過した成分におけるピークレベルを検出する第1ピーク検出部と、をそなえて構成され、
該ハイ側ノイズピーク検出部は、該第1半波整流回路からの出力について、該主信号の周波数帯域以下を透過帯域として透過させる第2フィルタと、該第2フィルタを透過した成分におけるピークレベルを検出する第2ピーク検出部と、をそなえて構成され、
該ローレベル信号検出部は、該第2半波整流回路からの出力について、該主信号の周波数帯域の1/2以下を透過帯域として透過させる第3フィルタと、該第3フィルタを透過した成分におけるピークレベルを検出する第3ピーク検出部と、をそなえて構成され、
該ロー側ノイズピーク検出部は、該第2半波整流回路からの出力について、該主信号の周波数帯域以下を透過帯域として透過させる第4フィルタと、該第4フィルタを透過した成分におけるピークレベルを検出する第4ピーク検出部と、をそなえて構成され、
該ハイ側高周波レベル検出部は、該第1半波整流回路からの出力について、該主信号の周波数帯域を中心とする高周波帯域を透過帯域として透過させる第5フィルタと、該第5フィルタを透過した成分におけるピークレベルを検出する第5ピーク検出部と、をそなえて構成され、
該ロー側高周波レベル検出部は、該第2半波整流回路からの出力について、該主信号の周波数帯域を中心とする高周波帯域を透過帯域として透過させる第6フィルタと、該第6フィルタを透過した成分におけるピークレベルを検出する第6ピーク検出部と、をそなえて構成されたことを特徴とする、付記12記載の信号光処理装置。
該受光部からの電気信号に含まれる波形歪み成分を電気量で補償する第1波形歪み補償部をそなえるとともに、
該ハイ側波形歪み導出部および該ロー側波形歪み導出部で求められた波形歪み成分に基づいて、該第1波形歪み補償部における補償量を制御する第1波形歪み補償制御部をそなえたことを特徴とする、付記11記載の信号光処理装置。
該受光部で受光される前段における信号光に含まれる波形歪み成分を光学的に補償する第2波形歪み補償部をそなえるとともに、
該ハイ側波形歪み導出部および該ロー側波形歪み導出部で求められた波形歪み成分に基づいて、該第2波形歪み補償部における補償量を制御する第2波形歪み補償制御部をそなえたことを特徴とする、付記11記載の信号光処理装置。
付記1〜4に記載する入力信号光のハイレベル・ローレベルおよびノイズを含んだピークレベルと所用のBERから識別レベルの最適設定を演算し、制御を行なう手段を有する信号光処理装置。
(付記17)
付記11に記載する入力信号光の波形歪み情報から、受信機に内蔵する電気分散等化器の歪み補償量の最適設定を演算し、制御を行なう手段を有する信号光処理装置。
付記11に記載する入力信号光の波形歪み情報から、受信機の入力部前に設置される光分散補償器の歪み補償量の最適設定を演算し、制御を行なう手段を有する信号光処理装置。
2 前置増幅器
3 識別器
4 S/Nモニタ部(レベル検出部)
4a,4b 容量素子
4c 第1半波整流回路
4d 第2半波整流回路
4e〜4h,14a,14b フィルタ
4i〜4l,14c,14d ピーク検出部
5 識別レベル演算制御部
6 検出時間設定部
10,20 信号光処理装置
14 伝送波形歪みモニタ部
15伝送波形歪み補償量演算制御部
15a ハイ側波形歪み導出部
15b ロー側波形歪み導出部
15c 補償量決定制御部(第1,第2波形歪み補償制御部)
15c−1 記憶部
15c−2 制御部
16 電気波形歪み補償部(第1波形歪み補償部)
17 光波形歪み補償部(第2波形歪み補償部)
100,110 光受信装置
101 光電変換素子
102 プリアンプ
103 スライスアンプ
104 フリップフロップ
105 クロック抽出器
106 DEMUX
107 FEC
108 誤り情報抽出部
109 識別レベル演算制御部
113 識別器
120 伝送ファイバ
121,122A〜122C 伝送装置
121a 送信部
122a アンプ
122b,122b′ 光受信部
122b−1 受光部
122b−2 識別再生部
122b−3 電気分散補償器
122c 分散補償ファイバ
Claims (8)
- 主信号をなす二値信号が変調された伝送信号光を受光するとともに受光した信号光のレベルに応じた強度の電気信号を出力する受光部と、
該受光部からの電気信号をもとに、該二値信号成分をなすハイレベルおよびローレベルを検出するとともに、伝送時のノイズを含んだ該電気信号のピークレベルを、該二値信号をなすハイ側およびロー側においてそれぞれ検出するレベル検出部と、をそなえたことを特徴とする、信号光処理装置。 - 該レベル検出部が、
該信号光に変調された二値信号をなすハイレベルを検出するハイレベル信号検出部と、
該信号光に変調された二値信号をなすローレベルを検出するローレベル信号検出部と、
該信号光に変調された二値信号をなすハイレベル領域に含まれる該ノイズを含んだ電気信号のピークレベルを検出するハイ側ノイズピーク検出部と、
該信号光に変調された二値信号をなすローレベル領域に含まれる該ノイズを含んだ電気信号のピークレベルを検出するロー側ノイズピーク検出部と、をそなえたことを特徴とする、請求項1記載の信号光処理装置。 - 該ハイ側ノイズピーク検出部および該ロー側ノイズピーク検出部においては、該信号光についてのデータ再生の際に求められるビット誤り率に適合して、該ノイズを含んだ電気信号のピークレベルを検出することを特徴とする、請求項2記載の信号光処理装置。
- 該受光部が、
該信号光を受光する受光素子と、
該受光素子で受光された信号光のレベルに応じた強度を有する電気信号を増幅するとともに、該増幅された電気信号として、該主信号をなす二値信号パターンに従った正転信号とともに、該二値信号パターンが反転された反転信号を出力する増幅部と、をそなえ、
該レベル検出部が、
該正転信号について半波整流させる第1半波整流回路と、
該反転信号について半波整流させる第2半波整流回路と、をそなえ、
該ハイレベル信号検出部は、該第1半波整流回路からの出力をもとに該ハイレベルを検出するとともに、該ハイ側ノイズピーク検出部は該第1半波整流回路からの出力をもとに該ハイ側のノイズを含む電気信号のピークレベルを検出し、
かつ、
該ローレベル信号検出部は、該第2半波整流回路からの出力をもとに該ローレベルを検出するとともに、該ロー側ノイズピーク検出部は該第2半波整流回路からの出力をもとに該ロー側のノイズを含む電気信号のピークレベルを検出することを特徴とする、請求項2記載の信号光処理装置。 - 該レベル検出部が更に、
該受光部からの電気信号をもとに、該二値信号をなすハイ側に含まれた高周波成分のレベルを検出するハイ側高周波レベル検出部と、
該受光部からの電気信号をもとに、該二値信号をなすロー側に含まれた高周波成分のレベルを検出するロー側高周波レベル検出部と、をそなえ、
かつ、
該ハイ側高周波レベル検出部で検出された高周波成分のレベルから、ハイ側ノイズ成分のレベルを差し引くことにより、該二値信号をなすハイ側に含まれた波形歪み成分を求めるハイ側波形歪み導出部と、
該ロー側高周波レベル検出部で検出された高周波成分のレベルから、ロー側ノイズ成分のレベルを差し引くことにより、該二値信号をなすロー側に含まれた波形歪み成分を求めるロー側波形歪み導出部と、をそなえたことを特徴とする、請求項2記載の信号光処理装置。 - 請求項1〜4に記載する入力信号光のハイレベル・ローレベルおよびノイズを含んだピークレベルと所用のBERから識別レベルの最適設定を演算し、制御を行なう手段を有する信号光処理装置。
- 請求項5に記載する入力信号光の波形歪み情報から、受信機に内蔵する電気分散等化器の歪み補償量の最適設定を演算し、制御を行なう手段を有する信号光処理装置。
- 請求項5に記載する入力信号光の波形歪み情報から、受信機の入力部前に設置される光分散補償器の歪み補償量の最適設定を演算し、制御を行なう手段を有する信号光処理装置。
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