JP4082695B2 - 記録媒体再生装置及び記録媒体再生装置の記録媒体の判別方法 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車などに搭載される記録媒体再生装置に関し、更に詳しくは、例えば、外径が12cm又は8cmのCompact Diskなどのディスク形の記録媒体から情報を読み出す記録媒体再生装置と、この記録媒体再生装置の記録媒体の判別方法に関する。
コンパクトディスク(以下、CDと記す)などの記録媒体を収容し、この記録媒体から情報を読み出す記録媒体再生装置が用いられている(例えば、特許文献1,2,3,4参照)。この種の記録媒体再生装置は、例えば、自動車などに搭載されるとともに、機器本体と、搬送ユニットと、再生ユニットとを備えている。
機器本体は、扁平な箱状に形成されている。機器本体には、前述した記録媒体を出し入れする挿入口が設けられている。搬送ユニットは、前記挿入口を通して、記録媒体を機器本体内に出し入れする。再生ユニットは、搬送ユニットにより機器本体内に収容された記録媒体の情報を読み出す。
前述した構成の記録媒体再生装置は、例えば、外径が12cmの大径ディスク形の記録媒体又は外径が8cmの小径ディスク形の記録媒体が挿入されて、これらのディスク形の記録媒体の情報を読み出す。
特開平11−176069号公報 特開2002−42399号公報 特開2003−338112号公報 特開2002−313007号公報
近年、記録媒体として、前述した大径ディスク形の記録媒体と小径ディスク形の記録媒体との他に、例えば、平面形状が矩形状のカード形記録媒体や、平面形状が小判形(樽形ともいう)のカード形記録媒体などの異形の記録媒体が用いられるようになってきた。なお、小判形のカード形記録媒体は、円板状のディスク形の記録媒体の両端が切り落とされた格好になっている。
前述した記録媒体再生装置は、異形の記録媒体が機器本体に挿入されてしまうが、挿入された異形の記録媒体を位置決めすることができずに、該異形の記録媒体から情報を読み出すことができない。また、前述した記録媒体再生装置は、異形の記録媒体を機器本体内から排出することも困難となる。したがって、記録媒体再生装置は、平面形状が円板状とは異なる形状の異形の記録媒体と、平面形状が円板状のディスク形の記録媒体とを判別することが望まれているとともに、異形ディスクが機器本体に挿入される前にこの異形ディスクを機器本体内から排出できることが望まれている。
本発明の目的は、例えば、異形の記録媒体と平面形状が円板状のディスク形の記録媒体とを判別して、異形の記録媒体が機器本体に挿入される前にこの異形の記録媒体を機器本体内から排出できる記録媒体再生装置と、異形の記録媒体と平面形状が円板状のディスク形の記録媒体とを判別できる記録媒体再生装置の記録媒体の判別方法を提供することにある。
前記課題を解決し目的を達成するために、請求項1に記載の本発明の記録媒体再生装置は、ディスク形の記録媒体を機器本体に収容し、このディスク形の記録媒体と外形の異なる異形の記録媒体を機器本体内に収容することを阻止して、ディスク形の記録媒体に記録された情報を読み出す記録媒体再生装置において、記録媒体を前記機器本体の挿入口を通して出し入れする搬送手段と、前記挿入口の略中央を通りかつ前記記録媒体の搬送方向に沿う中心線に長径が重なる楕円上に配置されているとともに、前記搬送手段により搬送されている記録媒体を検出する複数の検出手段と、全ての検出手段が搬送手段により搬送されている記録媒体を同時に検出すると前記搬送手段に前記記録媒体を機器本体内に収容させ、かつ全ての検出手段が搬送手段により搬送されている記録媒体を同時に検出しないと前記搬送手段に前記記録媒体を機器本体内から排出させる制御手段と、を備えたことを特徴としている。
請求項5に記載の本発明の記録媒体再生装置の記録媒体の判別方法は、挿入口を通して機器本体に出し入れされる記録媒体がディスク形であるか否かを判定する記録媒体再生装置の記録媒体の判別方法において、前記挿入口の略中央を通りかつ前記記録媒体の搬送方向に沿う中心線に長径が重なる楕円上に前記記録媒体を検出する複数の検出手段を配置し、全ての検出手段が記録媒体を同時に検出するとこの記録媒体をディスク形の記録媒体と判別し、かつ全ての検出手段が記録媒体を同時に検出しないとこの記録媒体をディスク形とは異なる形状の記録媒体と判別することを特徴としている。
以下、本発明の一実施形態にかかる記録媒体再生装置を説明する。本発明の一実施形態にかかる記録媒体再生装置は、複数の検出手段を中心線に長径が重なる楕円上に配置し、全ての検出手段が同時に記録媒体を検出するとこの記録媒体を収容し、全ての検出手段が同時に記録媒体を検出しないとこの記録媒体を排出する。こうすることで、ディスク形の記録媒体を確実に機器本体に収容することを可能とし、異形の記録媒体を機器本体内から確実に排出できるようにしている。則ち、異形の記録媒体を機器本体内に収容できないようにしている。
また、本発明は、互いの間に中心線を位置付けた検出手段間の間隔を異形の記録媒体の短辺より長くし、ディスク形の記録媒体の外径より短くても良い。
さらに、本発明は、中心線上に検出手段を設けても良い。
また、本発明は、搬送する記録媒体を挿入口の略中央に案内する位置規制部材を設けても良い。
さらに、本発明では、中心線に長径が重なる楕円上に配置した複数の検出手段が同時に記録媒体を検出するか否かで、記録媒体がディスク形であるか否かを判別する。こうすることで、記録媒体がディスク形の記録媒体であるか否かを確実に判別可能にしている。
以下、本発明の一実施例にかかる記録媒体再生装置の一例としてのCDプレーヤ1を、図1乃至図13に基づいて説明する。図1などに示すCDプレーヤ1は、例えば、移動体としての自動車のインストルメントパネル(以下、インパネと呼ぶ)に装着される。CDプレーヤ1は、図2に示す大径のディスク形の記録媒体としての大径CD2と、図3に示す小径のディスク形の記録媒体としての小径CD3とが選択的に後述の機器本体5内に挿入される。CDプレーヤ1は、これらCD2,3に記録された情報を読み出して、音声として出力する。
CD2,3は、勿論、薄手の円板状即ちディスク状に形成されており、コンピュータなどの電子機器で読みとることのできる情報を記録したディスク形の記録媒体である。大径CD2の外径Rと小径CD3の外径rとは、互いに異なり、勿論大径CD2の外径Rは小径CD3の外径rより大きい。本実施例では、大径CD2の外径Rは、120mm(12cm)であり、小径CD3の外径rは、80mm(8cm)である。
また、CDプレーヤ1は、図4に示す異形の記録媒体としてのカード形CD4を後述の機器本体5内に収容することを阻止する。図4に示すカード形CD4は、平面形状が矩形状に形成されている。カード形CD4の短辺の長さBは、前述した小径CD3の外径rより短い。なお、短辺とは、カード形CD4の外縁のうち最も短い辺である。本明細書に記した異形の記録媒体とは、平面形状が円板状とは異なる形状の記録媒体全てを示している。
CDプレーヤ1は、図6に示すように、機器本体5(図1に示す)と、搬送手段としての搬送ユニット6と、位置規制ユニット10と、再生手段としての図示しない再生ユニットと、検出・判別手段としての検出・判別ユニット7と、を備えている。なお、以下、図1中の矢印XをCDプレーヤ1の幅方向と記し、矢印YをCDプレーヤ1の奥行き方向と記し、矢印ZをCDプレーヤ1の厚み方向と記す。
機器本体5は、図1に示すように、略平坦な底壁15(図6などに示す)と、この底壁15と間隔をあけて相対する略平坦な天井壁16と、前記底壁15と天井壁16とに連なる複数の周壁17と、を備えて、扁平な箱状に形成されている。機器本体5の一つの周壁17には、CD2,3を機器本体5内に出し入れする挿入口8が設けられている。挿入口8は、勿論、機器本体5の内外を連通している。また、機器本体5には、CDプレーヤ1の各種の操作を行うための図示しない操作スイッチや、CDプレーヤ1の駆動状況などを表示するLCD(Liquid Crystal Display)などを備えた図示しない表示パネルが設けられている。
搬送ユニット6は、図2に示すように、駆動源としてのモータ9と、ローラ20とを備えている。モータ9は、機器本体5内に収容されており、この機器本体5に取り付けられている。
ローラ20は、挿入口8の近傍に配され、機器本体5などに軸芯周りに回転自在に支持されている。ローラ20の軸芯即ち長手方向は、CDプレーヤ1の幅方向X則ち挿入口8の長手方向に沿っている。ローラ20は、外周面に挿入口8内を通されるCD2,3,4が接触する。ローラ20は、モータ9により、軸芯周りに回転される。ローラ20の外周面にCD2が接触し、ローラ20がモータ9により回転駆動されることで、搬送ユニット6は、挿入口8内にCD2,3,4を通して、該CD2,3,4を機器本体5に出し入れする。こうして、搬送ユニット6は、機器本体5内にCD2,3,4を導く。搬送ユニット6は、ローラ20の軸芯に対し直交(交差)する矢印Kに沿って、CD2,3,4を搬送する。この矢印Kは、本明細書に記したCD2,3,4則ち記録媒体の搬送方向をなしている。
位置規制ユニット10は、図8乃至図10に示すように、リンクガイド孔21と、一対の位置規制部材22と、リンク23と、を備えている。リンクガイド孔21は、機器本体5の底壁15を貫通している。リンクガイド孔21は、挿入口8の近傍でかつ機器本体5の幅方向Xの中央に設けられている。リンクガイド孔21は、直線部25と、円弧部26と、を備えている。
直線部25は、前記CD2,3の搬送方向Kに沿って略直線状である。円弧部26は、直線部25の長手方向の中央に設けられている。円弧部26は、直線部25の機器本体5の幅方向Xに沿った幅を拡大するように、直線部25の内縁から凹に形成されている。円弧部26は、平面形状が略円弧状である。
一対の位置規制部材22は、それぞれ、挿入口8の近傍に配されている。一対の位置規制部材22は、機器本体5の幅方向Xに沿って、互いに間隔をあけて配されている。一対の位置規制部材22は、互いの間にリンクガイド孔21を位置させている。
一対の位置規制部材22は、それぞれ、帯状のアーム本体27と、突出ピン28と、を備えている。一対の位置規制部材22のアーム本体27は、両端部27a,27bが互いに近づいたり離れたり(接離)するように、回転自在に機器本体5の底壁15に支持されている。アーム本体27の一端部27aは、他端部27bより前記挿入口8寄りに配されている。アーム本体27は、図8に示す長手方向が前記搬送方向Kに沿う初期位置と、この初期位置から一端部27aが互いに離れた図10に示す解除位置とに亘って、変位可能に底壁15に回転自在に支持されている。
突出ピン28は、アーム本体27の一端部27aから天井壁16即ち挿入口8の内側に向かって突出している。
リンク23は、一対のリンクアーム30と、これらのリンクアーム30を互いに連結する連結ピン31と、を備えている。リンクアーム30は、それぞれ、一端部が位置規制部材22のアーム本体27の他端部27bと、回転自在に連結している。連結ピン31は、円柱状に形成されている。連結ピン31は、一対のリンクアーム30の他端部を相互に回転自在に連結しているとともに、リンクガイド孔21内に侵入している。連結ピン31の外径は、リンクガイド孔21の直線部25の幅より若干小さい。また、リンク23は、図示しないコイルばねなどの付勢手段によって、位置規制部材22が前述した初期位置に位置するように付勢されている。
前述した構成によって、リンク23は、一端部27aが互いに離れる際には他端部27bが互いに近づき、一端部27aが互いに近づく際には他端部27bが互いに離れるように、アーム本体27を同期させて回転させる。こうして、リンク23は、アーム本体27を同期させて回転させて、一対の位置規制部材22を前記初期位置と解除位置とに亘って変位させる。
また、一対の位置規制部材22のうちいずれかの位置規制部材22の突出ピン28が他方の位置規制部材22の突出ピン28から離れる方向に押されると、リンク23の連結ピン31が円弧部26内に侵入する。そして、リンク23は、図9に示すように、連結ピン31が円弧部26内に侵入した状態から、一対の位置規制部材22の突出ピン28が互いに離れることを防止する。すなわち、リンク23は、連結ピン31が円弧部26内に侵入した状態からアーム本体27の回転を規制する。
さらに、一対の位置規制部材22の双方の突出ピン28が互いに離れる方向に押されると、図10に示すように、連結ピン31が円弧部26内に侵入することなく直線部25内を移動する。こうして、リンク23は、いずれかの位置規制部材22の突出ピン28が他方の位置規制部材22の突出ピン28から離れる方向に押された場合には、連結ピン31が円弧部26内に侵入した状態からアーム本体27が回転することを規制する。そして、リンク23は、双方の突出ピン28が互いに離れる方向に押された場合には、位置規制部材22のアーム本体27が前記初期位置から解除位置に向かって変位することを許容する。
また、連結ピン31が円弧部26内に侵入した状態では、双方の突出ピン28に大径CD2が接触可能である。連結ピン31が円弧部26内に侵入した状態では、小径CD3は、図9に示すように、いずれか一方の突出ピン28にしか接触できなく、双方の突出ピン28に同時に接触できない。
前述した構成の位置規制ユニット10は、大径CD2を機器本体5に出し入れする際には、一対の位置規制部材22双方の突出ピン28に前記大径CD2が接触する。そして、位置規制ユニット10は、図10に示すように、位置規制部材22が解除位置まで変位して、大径CD2を機器本体5に出し入れする。
また、位置規制ユニット10は、小径CD3を機器本体5に出し入れする際には、一対の位置規制部材22のうちいずれか一方の突出ピン28のみに前記小径CD3が接触することがある。そして、位置規制ユニット10は、連結ピン31が円弧部26内に侵入して、位置規制部材22が解除位置まで変位することが規制されて、小径CD3を機器本体5に出し入れする。
さらに、前述した位置規制ユニット10は、リンク23が前述したように付勢されているので、CD2,3の搬送中でも一対の突出ピン28がCD2,3の外縁をこれらのCD2,3の外側から内側に向かって押圧する。こうして、位置規制ユニット10は、CD2,3を機器本体5の中央に向かって押圧する。このため、位置規制ユニット10は、機器本体5内に搬送ユニット6が搬送するCD2,3を機器本体5の幅方向Xの中央則ち挿入口8の幅方向Xの略中央に案内する。なお、本明細書では、挿入口8の幅方向Xの中央と略中央とを併せて、挿入口8の略中央と記す。
また、位置規制ユニット10は、CD2,3を機器本体5に出し入れする際には、CD2,3が突出ピン28に接触し、解除位置に変位を開始する時、アーム本体27の回転を利用し、アーム本体27の近傍に配置されたスイッチ(図示せず)をON又はOFFすることで、CD2,3の挿入を検知することができるようにしても良い。
再生ユニットは、機器本体5内に収容されているとともに、回動自在なDISC検知アーム18(図11に示す)を備えている。DISC検知アーム18は、挿入口8を通して機器本体5内に挿入されたCD2,3などが当接して、回動する。再生ユニットは、機器本体5内に挿入された大径CD2と小径CD3が検出・判別ユニット7の複数の検出センサ11より機器本体5の奥に配置されたDISC検知アーム18を押すことによりCD2,3の挿入を検知してクランプ動作を開始する。その後、これらCD2,3の位置決めして、これらのCD2,3のクランプ動作を完了する。そして、これらのCD2,3を回転するとともに、これらのCD2,3の所定の位置の情報記録面の情報を読み出して、音声情報として出力する。
検出・判別ユニット7は、図6に示すように、複数の検出手段としての検出センサ11と、検出センサ12と、記憶手段としてのROM13と、制御手段としてのCPU14を備えている。
複数の検出センサ11は、機器本体5則ちCDプレーヤ1の平面視において、図11中に点線で示す楕円E上に配置されている。この楕円Eの長径Aは、図11に示すように、一対の位置規制部材22の突出ピン28間の中央(則ち挿入口8の幅方向Xの略中央)を通りかつ前記矢印Kと平行な(に沿った)中心線P(図6中などに一点鎖線で示す)に、重なっている。また、楕円Eの端は挿入口8に位置している。
また、検出センサ12は、楕円Eより挿入口8から離れた位置則ち機器本体5の奥でかつ、DISC検知アーム18の前方(則ち挿入口8寄り)に配置されている。
また、複数の検出センサ11のうち二つの検出センサ11は、前記長径A則ち中心線P上に配されている。これら二つの検出センサ11のうち一方は、中心線P上の挿入口8寄りの位置に設けられ、他方は、挿入口8から離れた位置に設けられている。さらに、前記中心線P則ち長径Aを挟んで、機器本体5の幅方向Xの一方側に検出センサ11が三つ設けられ、他方側に三つ設けられている。これら三つの検出センサ11は、機器本体5の奥行き方向Y則ち矢印Kに沿って、間隔をあけて配されている。
また、複数の検出センサ11のうち前記中心線P則ち長径Aを互いの間に位置付ける検出センサ11間の間隔D1,D2,D3(図11に示す)は、異形の記録媒体としてのカード形CD4の短辺の長さB(図4に示す)より長く、CD2,3の外径R,r(図2及び図3に示す)より短い。各検出センサ11,12は、例えば、発光素子としての周知のLD(Laser Diode)と、受光素子としての周知のPD(Photodiode)などを備えている。これらのLDとPDとは、機器本体5の厚み方向Zに沿って、互いに間隔をあけて配されている。さらに、これらLDとPDとは、挿入口8を通して搬送ユニット6により機器本体5に出し入れされるCD2,3を互いの間に通すことが可能な位置に配されている。PDは、制御手段としてのCPU14に接続している。
LDは、レーザ光を出射する。PDは、LDからのレーザ光を受光する。検出センサ11は、機器本体5に出し入れされるCD2,3,4によりLDからのレーザ光が遮られることで、機器本体5内にCD2,3,4などの物体が挿入されたことを検出する。PD則ち検出センサ11は、挿入口8内にCD2,3,4などの物体が通されたこと則ち機器本体5内にCD2,3,4などの物体が挿入されたことを示す情報を、制御手段としてのCPU14などに向けて出力する。こうして、LDからのレーザ光がPDに受光されるか否かで、検出センサ11は、CD2,3,4を検出する。
前述したように配置された複数の検出センサ11は、位置規制ユニット10の一方の位置規制部材22の突出ピン28を最も機器本体5の幅方向Xの外側に押圧した状態(位置規制ユニット10のリンク23の連結ピン31が円弧部26内に侵入する状態)で、機器本体5に出し入れされる小径CD3(図12中に一点鎖線及び二点鎖線で示す)がLDとPDとの間に同時に通る。そして、複数の検出センサ11は、機器本体5内に出し入れされる小径CD3を同時に検出する位置に配されている。
また、複数の検出センサ11は、勿論、機器本体5に出し入れされる大径CD2(図12中に点線で示す)を同時に検出する位置に配されている。さらに、複数の検出センサ11は、検出センサ11間の間隔D1,D2,D3が短辺の長さBより長く、CD2,3の外径R,rより短いので、機器本体5に出し入れされるカード形CD4(図13中に一点鎖線及び二点鎖線で示す)を同時に検出できない位置に配されている。図13中に一点鎖線及び二点鎖線で示す場合では、複数の検出センサ11のうち二つの検出センサ11がカード形CD4を検出できずに、残りの検出センサ11がカード形CD4を検出する。
ROM13は、CDプレーヤ1を動作されるためのプログラムなどを記憶している。ROM13は、CPU14を後述するように動作されるためのプログラムを記憶している。
CPU14は、ROM13に記憶されたプログラムにしたがって、以下に示すように動作する。CPU14は、複数の検出センサ11のうち少なくとも一つの検出センサ11から挿入口8内に物体が挿入されたことを示す情報が入力すると、若しくは、位置規制部材22が解除方向に変位しスイッチのON又はOFFの動作により物体が挿入されたことを検知すると、前記モータ9をローラ20が機器本体5内に物体を挿入する方向に回転駆動する。そして、CPU14は、予め定められる所定時間内に、全ての検出センサ11からの情報に基づいて、これら全ての検出センサ11が同時にCD2,3を検出したか否かを判定する。前記所定時間は、例えば、カード形CD4の長辺の長さをローラ20による搬送速度で除して得られる値とするのが望ましい。要するに、前述した所定時間とは、CD2,3,4を機器本体5内に挿入してから(則ち、少なくとも一つの検出センサ11がCD2,3,4を検出してから)、これらのCD2,3,4がローラ20に接触しなくなるまでの時間であれば良い。
CPU14は、前述した所定時間内に全ての検出センサ11がCD2,3を同時に検出すると、前記ローラ20をそのまま回転して、これらのCD2,3を機器本体5内に収容する。則ち、搬送ユニット6にCD2,3を機器本体5内に収容させる。また、CPU14は、前述した所定時間内に全ての検出センサ11がCD2,3,4を同時に検出しないと、若しくは全ての検出センサ11が、CD2,3,4を同時に検出する前にDISC検知アーム18の前方(挿入口8寄り)に配置された検出センサ12が物体を検出すると、前記ローラ20を逆向きに回転して、これらのCD2,3,4を機器本体5外に排出する。則ち、搬送ユニット6にCD2,3,4を機器本体5外に排出させる。
前述した構成のCDプレーヤ1は、機器本体5内にCD2,3,4を出し入れしていない状態では、ローラ20を停止している。CDプレーヤ1は、機器本体5内にCD2,3,4が挿入されると、まず、図7中のステップS1でCPU14が少なくとも一つの検出センサ11、または位置規制部材22の変位によりスイッチをONまたはOFFすることで挿入口8内に前述したCD2,3,4などの物体が侵入したか否かを判定する。CPU14は、挿入口8内に前述したCD2,3,4などの物体が侵入していないと判定すると、ステップS1を繰り返し、挿入口8内に前述したCD2,3,4などの物体が侵入したと判定すると、モータ9を駆動して、ローラ20を前述したCD2,3,4が機器本体5内に侵入する方向に回転して、ステップS2に進む。こうして、ステップS1では、挿入口8内にCD2,3,4などが挿入されるまでローラ20を停止し、挿入口8内にCD2,3,4などが挿入されるとローラ20を回転する。
ステップS2では、CPU14は、前述したDISC検知アーム18の前方(挿入口8寄り)に配置された検出センサ12が物体を検出する前、若しくは所定時間内に全ての検出センサ11が同時にCD2,3,4を検出したか否かを判定する。ステップS2で、CPU14は、DISC検知アーム18の前方(挿入口8寄り)に配置された検出センサ12が物体を検出する前、若しくは所定時間内に全ての検出センサ11が同時にCD2,3,4を検出しなかったと判定すると、ステップS3に進み、所定時間内に全ての検出センサ11が同時にCD2,3,4を検出したと判定すると、ステップS4に進む。
ステップS4では、CPU14は、機器本体5内に大径CD2と小径CD3とのうちいずれかが挿入されたと判定する。
ステップS3では、CPU14は、機器本体5内にカード形CD4などの異形の記録媒体が挿入されていると判定して、モータ9を逆転駆動して、ローラ20を機器本体5内に挿入されたカード形CD4を排出する方向に回転する。このように、本発明では、前記挿入口8の略中央を通りかつ前記矢印Kに沿う中心線Pに長径Aが重なる楕円E上に複数の検出センサ11を配置し、全ての検出センサ11が同時に検出するとCD2,3,4をディスク形の記録媒体としてのCD2,3と判別し、かつ全ての検出センサ11が同時に検出しないとCD2,3,4をディスク形とは異なる形状の記録媒体としてのカード形CD4と判別している。
本実施例によれば、楕円上に配置された複数の検出センサ11全てが同時にCD2,3,4を検出すると、このCD2,3,4を機器本体5に収容する。このため、ディスク形の大径及び小径CD2,3を機器本体5内に収容して、これらの大径及び小径CD2,3の情報を読み出すことができる。
また、全ての検出センサ11が同時にCD2,3,4を検出しないと、このCD2,3,4を機器本体5外に排出する。このため、ディスク形の大径及び小径CD2,3と外形の異なる異形の記録媒体としてのカード形CD4を機器本体5内に収容することを確実に阻止でき、勿論、異形の記録媒体としてのカード形CD4が機器本体5内に収容される前に、この異形の記録媒体としてのカード形CD4を機器本体5外に排出できる。したがって、異形の記録媒体としてのカード形CD4が機器本体5内から排出できなくなることを防止できる。
中心線Pを互いの間に位置付ける検出センサ11間の間隔D1,D2,D3が、異形の記録媒体としてのカード形CD4の短辺の長さBより長くディスク形の記録媒体としての大径及び小径CD2,3の外径R,rより短い。このため、ディスク形の記録媒体としての大径及び小径CD2,3が機器本体5内に挿入されると、全ての検出センサ11が同時に確実にこの種の大径及び小径CD2,3を検出できる。また、異形の記録媒体としてのカード形CD4が機器本体5内に挿入されると、全ての検出センサ11が同時に検出することがない。したがって、異形の記録媒体としてのカード形CD4を確実に機器本体5外に排出でき、ディスク形の記録媒体としての大径及び小径CD2,3を確実に機器本体5内に収容できる。
中心線P則ち長径A上に検出センサ11を設けている。このため、大径及び小径CD2,3が機器本体5内に挿入されると、全ての検出センサ11が同時に確実に検出できる。したがって、カード形CD4をより確実に機器本体5外に排出でき、大径及び小径CD2,3をより確実に機器本体5内に収容できる。
また、位置規制ユニット10の位置規制部材22がCD2,3を挿入口8の略中央に案内するので、楕円E上に配置された検出センサ11がディスク形のCD2,3を確実に同時に検出できる。したがって、大径及び小径CD2,3をより確実に機器本体5内に収容できる。
さらに、楕円E上に複数の検出センサ11を配置しているので、これら検出センサ11全てが同時にCD2,3,4を検出するか否かで、挿入口8を通して挿入されたCD2,3,4がディスク形のCD2,3であるか否かを確実に判別できる。
前述した実施例では、異形の記録媒体として、図4に示す平面形状が矩形状のカード形CD4を示している。しかしながら、本発明では、異形の記録媒体として、図5に示す平面形状が樽形(小判形)のカード形CD4aを用いても良い。要するに、本発明では、円板状以外の形状の記録媒体を異形の記録媒体とする。
また、本発明では、挿入口8を通されて機器本体5に出し入れされるCD2,3,4などを検出できるセンサあれば、検出手段として如何なるセンサを用いても良い。
さらに、本発明では、前述したステップS2において、複数の検出センサ11のうち最も挿入口8から離れた則ち機器本体5の奥に位置する検出センサ11がCD2,3,4を検出した際に、他の全ての検出センサ11が検出しているか否かで、全ての検出センサ11が同時にCD2,3,4を検出しているか否かを判定しても良い。
前述した実施例によれば、以下のCDプレーヤ1が得られる。
(付記1) 大径及び小径CD2,3を機器本体5に収容し、この大径及び小径CD2,3と外形の異なるカード形CD4,4aを機器本体5内に収容することを阻止して、大径及び小径CD2,3に記録された情報を読み出すCDプレーヤ1において、
CD2,3,4,4aを前記機器本体5の挿入口8を通して出し入れする搬送ユニット6と、
前記挿入口8の略中央を通りかつ前記CD2,3,4,4aの搬送方向Kに沿う中心線Pに長径Aが重なる楕円E上に配置されているとともに、前記搬送ユニット6により搬送されているCD2,3,4,4aを検出する複数の検出センサ11と、
全ての検出センサ11が搬送ユニット6により搬送されているCD2,3,4,4aを同時に検出すると前記搬送ユニット6に前記CD2,3,4,4aを機器本体5内に収容させ、かつ全ての検出センサ11が搬送ユニット6により搬送されているCD2,3,4,4aを同時に検出しないと前記搬送ユニット6に前記CD2,3,4,4aを機器本体5内から排出させるCPU14と、
を備えたことを特徴とするCDプレーヤ1。
(付記2) 複数の検出センサ11のうち互いの間に前記中心線Pを位置付ける検出センサ11間の間隔D1,D2,D3は、前記カード形CD4,4aの短辺より長く、前記大径及び小径2,3の外径R,rより短いことを特徴とする付記1記載のCDプレーヤ1。
(付記3) 前記中心線P上の前記挿入口8寄りと前記挿入口8から離れた位置との双方に前記検出センサ11を設けたことを特徴とする付記1又は付記2記載のCDプレーヤ1。
(付記4) 前記搬送ユニット6が機器本体5内に搬送するCD2,3,4,4aを前記挿入口8の略中央に案内する一対の位置規制部材22を備えたことを特徴とする付記1乃至付記3のうちいずれかに記載のCDプレーヤ1。
(付記5) 挿入口8を通して機器本体5に出し入れされるCD2,3,4,4aがディスク形であるか否かを判別するCDプレーヤ1のCDの判別方法において、
前記挿入口8の略中央を通りかつ矢印Kに沿う中心線Pに長径Aが重なる楕円E上に前記CDを検出する複数の検出センサ11を配置し、
全ての検出センサ11がCDを同時に検出するとこのCDをディスク形のCD2,3と判別し、かつ全ての検出センサ11がCDを同時に検出しないとこのCDをディスク形とは異なる形状のカード形CD4,4aと判別することを特徴とするCDプレーヤのCDの判別方法。
なお、前述した実施例は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施例に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
本発明の一実施例にかかる記録媒体再生装置としてのCDプレーヤの外観を示す斜視図である。 図1に示されたCDプレーヤで情報が読み出される大径ディスク形の記録媒体としての大径CDを示す平面図である。 図1に示されたCDプレーヤで情報が読み出される小径ディスク形の記録媒体としての小径CDを示す平面図である。 図1に示されたCDプレーヤの機器本体内に挿入されることを防止する異形の記録媒体としてのカード形CDを示す平面図である。 図4に示されたカード形CDの変形例を示す平面図である。 図1に示されたCDプレーヤの主要な構成を示す説明図である。 図6に示されたCDプレーヤがCDを判別する過程を示すフローチャートの一部である。 図1に示されたCDプレーヤのセンサリングユニットの構成を示す平面図である。 図8に示された位置規制ユニットで小径CDが機器本体内に案内される状態を示す説明図である。 図8に示された位置規制ユニットで大径CDが機器本体内に案内される状態を示す説明図である。 図6に示されたCDプレーヤの複数の検出センサの配置状況を示す平面図である。 図11に示された全ての検出センサが同時に小径CD及び大径CDを検出する状態を示す平面図である。 図11に示された全ての検出センサが同時にカード形CDを検出しない状態を示す平面図である。
符号の説明
1 CDプレーヤ(記録媒体再生装置)
2 大径CD(ディスク形の記録媒体、記録媒体)
3 小径CD(ディスク形の記録媒体、記録媒体)
4,4a カード形CD(異形の記録媒体、記録媒体)
5 機器本体
6 搬送ユニット(搬送手段)
8 挿入口
11 検出センサ(検出手段)
14 CPU(制御手段)
22 位置規制部材
A 長径
B 短辺の長さ
E 楕円
D1,D2,D3 検出センサ間の間隔(検出手段間の間隔)
R,r 外径(ディスク形の記録媒体の外径)
K 搬送方向

Claims (5)

  1. ディスク形の記録媒体を機器本体に収容し、このディスク形の記録媒体と外形の異なる異形の記録媒体を機器本体内に収容することを阻止して、ディスク形の記録媒体に記録された情報を読み出す記録媒体再生装置において、
    記録媒体を前記機器本体の挿入口を通して出し入れする搬送手段と、
    前記挿入口の略中央を通りかつ前記記録媒体の搬送方向に沿う中心線に長径が重なる楕円上に配置されているとともに、前記搬送手段により搬送されている記録媒体を検出する複数の検出手段と、
    全ての検出手段が搬送手段により搬送されている記録媒体を同時に検出すると前記搬送手段に前記記録媒体を機器本体内に収容させ、かつ全ての検出手段が搬送手段により搬送されている記録媒体を同時に検出しないと前記搬送手段に前記記録媒体を機器本体内から排出させる制御手段と、
    を備えたことを特徴とする記録媒体再生装置。
  2. 複数の検出手段のうち互いの間に前記中心線を位置付ける検出手段間の間隔は、前記異形の記録媒体の短辺より長く、前記ディスク形の記録媒体の外径より短いことを特徴とする請求項1記載の記録媒体再生装置。
  3. 前記中心線上の前記挿入口寄りと前記挿入口から離れた位置との双方に前記検出手段を設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の記録媒体再生装置。
  4. 前記搬送手段が機器本体内に搬送する記録媒体を、前記挿入口の略中央に案内する位置規制部材を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のうちいずれかに記載の記録媒体再生装置。
  5. 挿入口を通して機器本体に出し入れされる記録媒体がディスク形であるか否かを判別する記録媒体再生装置の記録媒体の判別方法において、
    前記挿入口の略中央を通りかつ前記記録媒体の搬送方向に沿う中心線に長径が重なる楕円上に前記記録媒体を検出する複数の検出手段を配置し、
    全ての検出手段が記録媒体を同時に検出するとこの記録媒体をディスク形の記録媒体と判別し、かつ全ての検出手段が記録媒体を同時に検出しないとこの記録媒体をディスク形とは異なる形状の記録媒体と判別することを特徴とする記録媒体再生装置の記録媒体の判別方法。
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