JP4078694B2 - 楕円振動パーツフィーダの駆動制御方法及び楕円振動パーツフィーダ - Google Patents

楕円振動パーツフィーダの駆動制御方法及び楕円振動パーツフィーダ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば振動により部品を供給する楕円振動パーツフィーダの駆動制御方法及び楕円振動パーツフィーダに関する。
【0002】
【従来の技術】
図5において、楕円振動パーツフィーダは全体として1で示され、公知のボウル2を備えている。ボウル2の内周面にはスパイラル状のトラックが形成され、この下流側の適所にワイパーが設けられている。このワイパーはすでに周知であるので図を省略するが、平板を折り曲げてなり、その下端とトラックの移送面との距離は整送すべき部品m(平板状とする)の厚さよりは大きいが、この倍よりは小さい。トラックの排出端には姿勢保持手段が設けられ、ここを通って所望の姿勢の部品(例えば長辺を移送方向に向けた部品m)が図示しない直線式振動フィーダに供給される。
【0003】
ボウル2は図6に明示される十字状の上側可動フレーム7に固定されており、この上側の可動フレーム7に図7に明示されるやはり十字状の下側可動フレーム8に直立した4組の重ね板ばね9により結合されている。すなわち、上側可動フレーム7の4つの端部7aに重ね板ばね9の上端部がボルトにより固定され、下側可動フレーム8の4つの端部8aに重ね板ばね9の下端がボルトにより固定されている。端部7a、8aは上下方向に整列している。
【0004】
固定フレーム10の中央には、上側可動フレーム7の中央部に対向して垂直駆動電磁石11が固定され、この垂直駆動電磁石11に対向して上側可動フレーム7の下面には垂直可動コア13が固定されている。また固定フレーム10の相対向する側壁部には垂直駆動電磁石11を挟んで対照的に一対の水平駆動電磁石14a、14bが固定され、これら電磁石14a、14bにはそれぞれコイル15a、15bが巻装されている。上側可動フレーム7の下面には水平駆動電磁石14a、14bに対向して水平可動コア16a、16bが固定されている。
【0005】
固定フレーム10にはこれと一体的に4個の脚部17が形成され、これら脚部17が防振ゴム18を介して基台上に支持されている。脚部17には横方向に延在するばね取付部17aが一体的に形成され、これらばね取付部17aに図7に示されるように垂直駆動用の重ね板ばね19が両端部で4組、ボルトにより固定されている。重ね板ばね19は図5に示されるようにスペーサ20を介して重ねられ、これらの中央部分が下側可動フレーム8にボルトにより固定されている。
【0006】
以上の構成において、水平駆動電磁石14a、14bは、水平方向の加振力を発生させる第1の振動駆動子であり、またこれによって駆動される第1の振動系はボウル2、板ばね9、可動コア16a、16bなどからなり、また電磁石11は垂直方向の加振力を発生させる第2の振動駆動子であり、ボウル2、板ばね19、可動コア13などにより第2の振動系が構成される。
【0007】
一般に、水平方向の第1振動系の共振周波数と同じかほぼ等しい周波数の駆動電流がそれぞれ電磁石14a、14b、11に供給されるのであるが、これによりボウル2は、水平方向には共振状態またはこれに近い状態の周波数f0 で振動し、また垂直方向には通常、数パーセント共振周波数をより高くしており、よって水平方向には振動工学上明らかに、力と変位との位相差が90度遅れで振動し、また垂直方向にはこれとは異なる位相差で振動し、これら位相差により楕円振動を行なうのであるが、この位相差は理論的に60度で最適条件、すなわちボウル2内のトラック上の部品mを最大の搬送速度で搬送できることが判明している。
【0008】
然るに振動工学上明らかなように、共振周波数で振動系を駆動した場合には、電源のわずかな変動やボウル2内の部品の負荷のわずかな変化により共振周波数が変動する。これにより、部品を貯蔵していない空の状態で、水平方向の共振周波数がf0 であって力と変位との位相差が90度であっても、このような変動により大きく位相差が変わり、よって、強制振動で駆動されている垂直方向においては位相差がそれほど変動せずとも、水平方向において大きく変動するために、結局これらの位相差は60度とは異なったものとなる。これにより、ボウルに対する最適振動条件が得られなくなる。
【0009】
本出願人は上述の問題に鑑みてなされ、電源に多少の変動があったり、ボウル内の部品の負荷が変わっても、水平方向及び垂直方向の位相差角を最適な値に保持し得る楕円振動装置の駆動制御方法を提供することを目的として、ボウルを水平方向に振動可能に支持する第1ばねと、前記ボウルを垂直方向に振動可能に支持する第2ばねと、前記ボウルを水平方向に加振する第1電磁石と、前記ボウルを垂直方向に加振する第2電磁石とを備えた楕円振動パーツフィーダの駆動制御方法において、前記第1、第2電磁石の一方のコイルに印加される第1電圧と、前記ボウルの該一方の電磁石が加振する方向の前記ボウルの振動変位との位相差を検出して、該位相差が180度となるように前記コイルに印加される第1電圧の周波数を増減させて該方向においては共振振動させるようにし、前記第1、第2の電磁石の他方のコイルに印加される第2電圧は、前記一方の電磁石のコイルに印加された第1電圧とは所定値の位相差をもたせるようにした楕円振動パーツフィーダの駆動制御方法を開発した。
【0010】
然るに、垂直方向の振動変位を所定値にする定振巾制御もその後行なっており、更に水平方向の振動変位と垂直方向の振動変位との位相差が最適位相差例えば60度となるように、垂直方向の加振用の電磁石にかける電圧の位相差を調整しているが、図8に示すような問題が生じている。
【0011】
即ち、図8Aではaは水平振動による反力が垂直振動系に加わり、これによる垂直の振動変位を表している。またbは垂直方向加振用の電磁石のコイルにかける電圧波形を示しており、水平振動力による反力の垂直成分とは約45度の位相差をもっている。この場合にはcで示すような垂直振動変位が得られる。即ち、bに示す電圧による振動変位分に水平振動による反力による成分が加わった変位となっている。
【0012】
図8のBは同じ水平振動力による反力の垂直振動成分を示すが、垂直加振力用のコイルに加える電圧bは図8Aに比べて更に45度すすめられている。この場合にはこの垂直振動用コイルに加える電圧による振動変位分に水平振動による反力による垂直成分を加えたものとして振動変位cが得られている。この場合にはaと比べるとそれほど大きな変化はない。しかしながら図8Cで示すように更に垂直振動用コイルに加える電圧を波形aに対して更に45度すすめると合成力はcで示すように振巾は小さくなる。更に図8Dで示すように波形aに対し波形bを45度すすめると合成垂直振動変位cは更に小さくなる。
【0013】
以上述べたように、垂直な振巾を定振巾制御しようとしてもその垂直加振用の電磁石コイルにかける電圧の位相を変えた場合には同じ電圧であっても垂直成分の振動変位が大きく変動する。これから明らかなように後述の実施形態で更に詳しく説明するが、これでは所定の楕円振動を得るべく水平方向の電圧に対して垂直方向加振力の電圧を所定の振動変位の位相差を得るべく調整せんとしても、定振巾制御で定振巾値が得られず、不安定な状態となる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述の問題に鑑みてなされ、上述のような駆動制御方法において、安定な位相差をもって定振巾制御を確実に行なうことのできる楕円振動パーツフィーダの駆動制御方法及び楕円振動パーツフィーダを提供することを課題とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
以上の課題は、少なくとも、 ボウルを水平方向に振動可能に支持する第1ばねと、前記ボウルを垂直方向に振動可能に支持する第2ばねと、
前記ボウルを水平方向に加振する第1電磁石と、前記ボウルを垂直方向に加振する第2電磁石と、
前記第1、第2電磁石の一方のコイルに印加される第1電圧と、前記ボウルを該一方の電磁石が加振する方向の前記ボウルの振動変位との位相差を検出して、該位相差が180度となるように前記コイルに印加される第1電圧の周波数を増減させて該方向においては共振振動させるようにする共振点追尾制御回路と、
前記第1、第2の電磁石の他方のコイルに印加される第2電圧は、前記一方の電磁石のコイルに印加された第1電圧とは所定の位相差をもたせるようにする位相差制御回路と、
前記ボウルの垂直方向における振動変位を所定値にする定振巾制御回路とを備えた楕円振動パーツフィーダの駆動制御方法であって、
前記垂直方向の定振巾制御は前記水平方向の周波数の増減に追従して行ない、
前記所定値の位相差をもたせる位相制御は前記垂直方向の定振巾制御と比較して長い応答時間で前記水平方向の周波数の増減に追従して行なうようにしたことを特徴とする楕円振動パーツフィーダの駆動制御方法、によって解決される。
【0016】
また、以上の課題は、少なくとも、 ボウルを水平方向に振動可能に支持する第1ばねと、前記ボウルを垂直方向に振動可能に支持する第2ばねと、
前記ボウルを水平方向に加振する第1電磁石と、前記ボウルを垂直方向に加振する第2電磁石と、
前記第1、第2電磁石の一方のコイルに印加される第1電圧と、前記ボウルを該一方の電磁石が加振する方向の前記ボウルの振動変位との位相差を検出して、該位相差が180度となるように前記コイルに印加される第1電圧の周波数を増減させて該方向においては共振振動させるようにする共振点追尾制御回路と、
前記第1、第2の電磁石の他方のコイルに印加される第2電圧は、前記一方の電磁石のコイルに印加された第1電圧とは所定の位相差をもたせるようにする位相差制御回路と、
前記ボウルの垂直方向における振動変位を所定値にする定振巾制御回路とを備えた楕円振動パーツフィーダであって、
前記垂直方向の定振巾制御は前記水平方向の周波数の増減に追従して行ない、
前記所定値の位相差をもたせる位相制御は前記垂直方向の定振巾制御と比較して長い応答時間で前記水平方向の周波数の増減に追従して行なうようにしたことを特徴とする楕円振動パーツフィーダ、によって解決される。
【0017】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態による楕円振動パーツフィーダの駆動制御方法について説明する。
【0018】
図1は楕円振動パーツフィーダの駆動制御回路を示すが、楕円振動パーツフィーダ自体は模式化して示されており、ボウル2は上述したように水平振動用板ばね9及び垂直振動用板ばね19により、地上に支持されており、また一対の水平方向用電磁石は代表的に一方の電磁コイル15aのみを示し、垂直用電磁コイル12も模式化して示されている。図5〜図7においては図示しなかったが、垂直振動用の板ばね19の何れか一つの一端部に近接して、垂直方向振動測定用のピックアップ58が設けられている。また垂直に配設された水平方向振動用板ばね9にも近接して、水平方向振動検出用のピックアップ40が配設されている。このピックアップ40は電線路W1 を介して水平用センサアンプ43に接続され、この出力は共振点追尾制御回路37及びA/D変換器51に接続されている。
【0019】
共振点追尾制御回路37の詳細は図2において示されるが、その出力はPWM制御回路54に供給され、更にその出力はパワーアンプ42で増巾されて、水平用の電磁コイル15aに供給される。本実施の形態では水平方向の振巾が定振巾制御され、この所望の水平振巾を指令する水平指令振巾回路52が設けられ、この出力はPI(Proportional Integral)制御回路(比例積分制御回路)53に供給され、この出力は上述のPWM制御回路54に供給される。一方、垂直振動駆動用のブロックに属する位相差制御回路56には電線路W4 を介して、共振点制御回路37の出力が供給される。これには更に上述の垂直振動検出用ピックアップ58の出力が垂直用センサアンプ59を介して供給されており、またこのセンサアンプ59の出力はA/D変換器62を介して同じく垂直の振巾を定振巾制御するPI制御回路61に接続される。これには垂直振巾指令制御回路60が接続され、更にこの制御回路はPWM制御回路63に供給される。位相差制御回路56は垂直用コイル12に所定の位相差を持った電圧を供給するための回路である。つまり、位相差指令回路57の出力は位相差制御回路56に供給されており、垂直振動がピックアップ58により検出され、これが位相差制御回路56に供給されているのであるが、この機械的な振動と、共振点追尾制御回路37から供給される電圧との位相差が位相差指令回路57の出力と比較して機械的振動の所定の位相差角(例えば60度)を与えるような位相差の電圧をPWM制御回路63に供給している。この制御回路63の出力はパワーアンプ64を介して垂直用コイル12に供給される。
【0020】
図2は図1における共振点追尾制御回路37の詳細を示すものであるが、主として可変周波数電源40、位相検出回路41およびメモリ45からなっている。可変周波数電源40には交流電源38にスイッチSを介して接続されており、この出力は増巾器42を介して電磁石の電磁コイル15aに接続されている。また図1におけるピックアップ40の出力は電線路W1 を介して増巾器43に接続される。この増巾出力は位相検出回路41に供給される。この位相検出回路41には、更に可変周波数電源40の出力が電線路W3 を介して供給されており、この位相検出出力が可変周波数電源40に接続されている。これは例えばインバータであってよい。
【0021】
また本発明の実施の形態による位相検出回路41は図4に示されるような方法で検出を行う。これは以下の作用において詳細を説明する。
【0022】
更に本発明の実施の形態によれば、可変周波数電源45は不揮発性のメモリ15に接続されている。
【0023】
以上、本発明の実施の形態の構成について説明したが、次にこの作用について説明する。
【0024】
スイッチSを閉じると交流電源38が可変周波数電源40に接続され、駆動状態となる。この出力電圧はPWM制御回路54及び増巾器42を介して電磁石の電磁コイル15aに供給される。これにより、本発明の楕円振動パーツフィーダのボウル2は水平方向の捩り振動力を与えられる。
【0025】
ピックアップ40はこの水平方向の振動変位を検出し、増巾器43により増巾されて、位相検出回路41に加えられる。他方、これにはこの時の電磁コイル15aに印加されている電圧が供給されている。
【0026】
図4Aにはこの印加電圧Vの時間的変化を示すものであるが、この電磁コイル15aにより、一時遅れが生じ、これに流れる電流Iは図4Bに示すように変化する。この電流により、電磁石コイル15aとボウル2との間に交番磁気吸引力が発生し、ボウル2は水平方向の捩り振動変位を与えられているのであるが、この振動変位が図4Cに示すように、コイル15aにかかる電圧Vと90度遅れている場合にはすなわちコイル電圧Vが正から負に変わるゼロクロスポイントにおいて振動変位S1 が正であれば図3に示すように、共振点ω0 (角周波数)では位相差φは90度であるので、ω0 よりは小さく周波数を上昇させるべきであると位相検出回路41で判断して可変周波数電源40の出力周波数を上昇させる。これがPWM制御回路54を介して増巾器12で増巾されて電磁石のコイル15aに流され、より周波数の高い電流でボウル2を振動させる。共振点ω0 に前回より近づいたことにより、振巾は上昇する。可変周波数電源40の出力周波数が更に高くなってついにω0 を越えて、これより高くなると図4A、Dに示すように振動変位S2 とコイル電圧Vとの関係は位相差で270度となる。
【0027】
図3の力の角周波数ωと振動変位の位相差φの関係から明らかなように共振点ω0 を通過したので可変周波数電源40の出力周波数を減少させる。なお、C1、C2 、C3 は板ばねの粘性係数であり、C3 >C2 >C1 である。
【0028】
なお、C1 、C2 、C3 は板ばねの粘性係数であり、これを係数として速度に比例した反力を加えるものであるが、更にボウルの空気中における振動であれば当然、小さいけれど空気の抵抗も加わる。図7では水平方向の振動系の共振周波数がω0 として力と振動変位の位相差が90度であることを示しているが、垂直振動系においてはその共振周波数がω0 'であれば、周波数ω0 で駆動すると図7から明らかなように力と変位との位相差は30度になり、これでは水平振動系とは60度の位相差であるので、最適値とされるが、通常はこのような位相差になるとは限らず、この角周波数ω0 より更に小さい共振周波数になる場合もあれば、ω0 'より更に高い周波数に共振点が置かれる場合もある。いずれにしても力は電流の位相と同じであり、電磁コイルは誘導負荷であるので電圧と電流の位相差は90度である。従って上述したように電圧と振動変位との位相差が180度となった場合に共振周波数で駆動されていることになるのであるが、電流と電圧とは90度位相差がずれているので水平振動系の共振点ω0 より更に離れた場合、更に低い場合には電圧が正から負、又は負から正へのゼロクロスポイントにおいて振動変位の極性が正から負に変わることは明らかである。本駆動制御方法では、このゼロクロスポイントにおいて、振動変位の正、負を検出して共振追尾をしているのである。
【0029】
以上のようにして可変周波数電源40の出力周波数の増減を行ってついにはこの振動パーツフィーダは水平方向に共振周波数で駆動するようになる。
【0030】
以上のようにして水平振動系は共振振動を行なうのであるが、共振点追尾制御回路37の出力は電線路W4 を介して位相差制御回路56に供給されており、ここでは垂直方向の振動を検出するピックアップ58の出力を受け、位相差指令回路57の指令に基づいてこの位相差を生じさせるような位相差θの電圧を発生し、PWM制御回路63に供給する。これには垂直振巾指令回路60及びPI制御回路61からの出力を受けて定振巾を与えるための電圧をパワーアンプ4で増巾された後、垂直用コイル12に供給する。よって垂直方向には位相差指令回路57で設定された位相差でボウル2を垂直方向で振動させる。よってボウル2は所望の楕円振動を行なうことができる。
【0031】
振動パーツフィーダのボウル2内のスパイラルトラックでは部品が所定の姿勢になるように部品整列手段により整列される。この姿勢で次工程に供給される。
【0032】
振動パーツフィーダの駆動を停止させるべくスイッチSを開くと可変周波数電源40からの出力はなくなり、ボウル2の駆動は停止する。この時、不揮発性のメモリ45にスイッチSを切るときの可変周波数電源40の出力周波数が記憶される。
【0033】
振動パーツフィーダを再び駆動開始させるべく、スイッチSを閉じるとメモリ45でこの時記憶されている共振周波数を出力すべく可変周波数電源40が駆動される。従って振動パーツフィーダのボウル2は最初から水平方向に共振周波数で駆動される。従って従来のように強制振動から共振周波数に移るときのショックがなくなり、また電源容量を小とすることができる。
【0034】
以下、駆動停止、駆動開始を繰り返すごとに、停止ごとにメモリ45の内容が書き換えられるのであるが、1か月単位、1年単位では振動パーツフィーダの共振周波数が変動する。したがってその部品共振周波数を追尾制御していたので強制振動から共振振動に移るために多くの電流を流さねばならないのであるが、年単位で強制振動に移る程、共振周波数の変動が大きくとも前回の共振周波数で駆動を開始することができるので、常に振動パーツフィーダをショックなく電源容量を小として駆動することができる。
【0035】
本発明によれば、以上の構成において、共振点追尾制御回路37の可変周波数電源40の出力周波数が増減したとき、これに追従するように制御されるが、垂直振巾指令回路60からの指令によるPI制御回路61の定振巾制御は早い応答時間で追従するようにしている。
一方、位相差制御回路56では位相差指令回路57からの指令により垂直用コイル12に所定の位相差を得るべく制御を定振巾制御の追従より比較的ゆっくりした応答時間をもって行なうようにしている。これにより従来の、共振周波数の増減に対し、位相制御と定振巾制御とを同等の応答時間で追従させた場合の振動の不安定な状態は解除され、安定に所定の振動変位に所定の位相差を確実に得ることができる。
【0036】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、勿論、本発明はこれに限定されることなく、本発明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能である。
【0037】
例えば、以上の実施の形態では、駆動開始と共に位相差制御及び定振巾制御を行なうようにしたが、楕円振動パーツフィーダの定常駆動状態となったときの電圧の位相差を図示しないメモリ回路に記憶させ、次の駆動開始と共にこの記憶値が垂直用コイル12に供給されて駆動開始後直ちに所定の位相差に駆動開始するようにしてもよい。
【0038】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の楕円振動パーツフィーダの駆動制御方法及びパーツフィーダによれば、垂直振動系の水平振動に対する垂直振動変位を速やかに所定値に、位相差は垂直振動変位に比べてゆっくりと所定値に、安定状態で制御することができるので、電源振動に多少の変動があったり、ボウル内の部品が変わっても、水平方向及び垂直方向の位相差角を最適な値に持続し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による駆動制御回路のブロック図である。
【図2】同ブロック図における共振点追尾制御回路の詳細ブロック図である。
【図3】同作用を説明するための位相差−角周波数のチャートである。
【図4】同作用を説明するためのチャートで、Aはコイル電圧の時間的変化、Bはコイル電流の時間的変化、Cは振動変位の時間的変化、Dは他周波数における振動変位の時間的変化である。
【図5】従来例の振動パーツフィーダの部分断面正面図である。
【図6】同ボウルを取り除いた状態の駆動部の平面図である。
【図7】平面図である。
【図8】従来の垂直振動系の電圧の位相差制御及び定振巾制御の作用を示し、水平加振力による垂直振動系への影響を表す振動変位と垂直加振用の電磁コイルに与える電圧と垂直振動系の振動変位との関係を示し、A、B、C、Dはそれぞれ垂直振動加振用のコイルに加える電圧の位相差を変えた場合の図である。
【符号の説明】
56 位相差制御回路
60 垂直振巾指令回路
61 PI制御回路

Claims (4)

  1. 少なくとも、 ボウルを水平方向に振動可能に支持する第1ばねと、前記ボウルを垂直方向に振動可能に支持する第2ばねと、
    前記ボウルを水平方向に加振する第1電磁石と、前記ボウルを垂直方向に加振する第2電磁石と、
    前記第1、第2電磁石の一方のコイルに印加される第1電圧と、前記ボウルを該一方の電磁石が加振する方向の前記ボウルの振動変位との位相差を検出して、該位相差が180度となるように前記コイルに印加される第1電圧の周波数を増減させて該方向においては共振振動させるようにする共振点追尾制御回路と、
    前記第1、第2の電磁石の他方のコイルに印加される第2電圧は、前記一方の電磁石のコイルに印加された第1電圧とは所定の位相差をもたせるようにする位相差制御回路と、
    前記ボウルの垂直方向における振動変位を所定値にする定振巾制御回路とを備えた楕円振動パーツフィーダの駆動制御方法であって、
    前記垂直方向の定振巾制御は前記水平方向の周波数の増減に追従して行ない、
    前記所定値の位相差をもたせる位相制御は前記垂直方向の定振巾制御と比較して長い応答時間で前記水平方向の周波数の増減に追従して行なうようにしたことを特徴とする楕円振動パーツフィーダの駆動制御方法。
  2. 定常的な駆動中に、前記所定値の位相差を記憶させるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の楕円振動パーツフィーダの駆動制御方法。
  3. 少なくとも、 ボウルを水平方向に振動可能に支持する第1ばねと、前記ボウルを垂直方向に振動可能に支持する第2ばねと、
    前記ボウルを水平方向に加振する第1電磁石と、前記ボウルを垂直方向に加振する第2電磁石と、
    前記第1、第2電磁石の一方のコイルに印加される第1電圧と、前記ボウルを該一方の電磁石が加振する方向の前記ボウルの振動変位との位相差を検出して、該位相差が180度となるように前記コイルに印加される第1電圧の周波数を増減させて該方向においては共振振動させるようにする共振点追尾制御回路と、
    前記第1、第2の電磁石の他方のコイルに印加される第2電圧は、前記一方の電磁石のコイルに印加された第1電圧とは所定の位相差をもたせるようにする位相差制御回路と、
    前記ボウルの垂直方向における振動変位を所定値にする定振巾制御回路とを備えた楕円振動パーツフィーダであって、
    前記垂直方向の定振巾制御は前記水平方向の周波数の増減に追従して行ない、
    前記所定値の位相差をもたせる位相制御は前記垂直方向の定振巾制御と比較して長い応答時間で前記水平方向の周波数の増減に追従して行なうようにしたことを特徴とする楕円振動パーツフィーダ。
  4. 定常的な駆動中に、前記所定値の位相差を記憶する記憶手段を有することを特徴とする請求項3に記載の楕円振動パーツフィーダ。
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