JPH11193124A - 楕円振動フィーダの駆動制御方法及び装置 - Google Patents

楕円振動フィーダの駆動制御方法及び装置

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JPH11193124A
JPH11193124A JP36800397A JP36800397A JPH11193124A JP H11193124 A JPH11193124 A JP H11193124A JP 36800397 A JP36800397 A JP 36800397A JP 36800397 A JP36800397 A JP 36800397A JP H11193124 A JPH11193124 A JP H11193124A
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JP
Japan
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vibration
movable body
phase difference
vertical
horizontal
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Application number
JP36800397A
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English (en)
Inventor
Tetsuyuki Kimura
哲行 木村
Kazumichi Kato
一路 加藤
Kyoji Murakishi
恭次 村岸
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Shinko Electric Co Ltd
Original Assignee
Shinko Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動的に最適条件で駆動させることができる
振動パーツフィーダ駆動制御方法を提供すること。 【解決手段】 所定のトラックを有する可動体を水平方
向に振動可能に支持する第1ばねと、前記可動体を垂直
方向に振動可能に支持する第2ばねと、前記可動体を水
平方向に加振する第1加振器と、前記可動体を垂直方向
に加振する第2加振器とを備え、前記可動体の水平方向
振動変位と該可動体の垂直方向振動変位との間に位相差
をもたせて、前記可動体を楕円振動させるようにした楕
円振動フィーダの駆動制御方法において、前記水平方向
振動変位と、前記垂直方向振動変位とのうち一方を所定
値とし、該所定値に対し他方との比をパラメータとし
て、変化させ、各パラメータにおける前記水平方向振動
変位と前記垂直方向振動変位との位相差−前記トラック
上の部品又は材料の搬送速度間の関係をテーブルとして
記憶させている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は楕円振動フィーダの
駆動制御方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図7において、 楕円振動パーツフィー
ダは全体として1で示され、公知のボウル2を備えてい
る。ボウル2の内周面にはスパイラル状のトラックが形
成され、所望の姿勢の部品(例えば長辺を移送方向に向
けた部品m)が図示しない直線式振動フィーダに供給さ
れる。
【0003】ボウル2は図8に明示される十字状の上側
可動フレーム7に固定されており、この上側の可動フレ
ーム7に図9に明示されるやはり十字状の下側可動フレ
ーム8に直立した4組の重ね板ばね9により結合されて
いる。すなわち、上側可動フレーム7の4つの端部7a
に重ね板ばね9の上端部がボルトにより固定され、下側
可動フレーム8の4つの端部8aに重ね板ばね9の下端
がボルトにより固定されている。端部7a、8aは上下
方向に整列している。
【0004】固定フレーム10の中央には、上側可動フ
レーム7の中央部に対向して垂直駆動電磁石11が固定
され、この垂直駆動電磁石11に対向して上側可動フレ
ーム7の下面には垂直可動コア13が固定されている。
また固定フレーム10の相対向する側壁部には垂直駆動
電磁石11を挟んで対照的に一対の水平駆動電磁石14
a、14bが固定され、これら電磁石14a、14bに
はそれぞれコイル15a、15bが巻装されている。上
側可動フレーム7の下面には水平駆動電磁石14a、1
4bに対向して水平可動コア16a、16bが固定され
ている。
【0005】固定フレーム10にはこれと一体的に4個
の脚部17が形成され、これら脚部17が防振ゴム18
を介して基台上に支持されている。脚部17には横方向
に延在するばね取付部17aが一体的に形成され、これ
らばね取付部17aに図9に示されるように垂直駆動用
の重ね板ばね19が両端部で4組、ボルトにより固定さ
れている。重ね板ばね19は図7に示されるようにスペ
ーサ20を介して重ねられ、これらの中央部分が下側可
動フレーム8にボルトにより固定されている。
【0006】以上の構成において、水平駆動電磁石14
a、14bは、水平方向の加振力を発生させる第1の振
動駆動部であり、またこれによって駆動される第1の振
動系はボウル2、板ばね9、可動コア16a、16bな
どからなり、また電磁石11は垂直方向の加振力を発生
させる第2の振動駆動部であり、ボウル2、板ばね1
9、可動コア13などにより第2の振動系が構成され
る。
【0007】一般に、水平方向の第1振動系の共振周波
数と同じかほぼ等しい周波数の駆動電流がそれぞれ電磁
石14a、14b、11に供給されるのであるが、これ
によりボウル2は、水平方向には共振状態またはこれに
近い状態の周波数f0 で振動し、また垂直方向には通
常、数パーセント共振周波数をより高くしており、よっ
て水平方向には振動工学上明らかに、力と変位との位相
差が約90度遅れで振動し、また垂直方向にはこれとは
異なる位相差で振動し、これら位相差により楕円振動を
行なうのであるが、この位相差は理論的に60度で最適
条件、すなわちボウル2内のトラック上の部品mを最大
の搬送速度で搬送できることが判明している。
【0008】然るに振動工学上明らかなように、共振周
波数で振動系を駆動した場合には、電源のわずかな変動
やボウル2内の部品の負荷のわずかな変化により共振周
波数が変動する。これにより、部品を貯蔵していない空
の状態で、水平方向の共振周波数がf0 であって力と変
位との位相差が90度であっても、このような変動によ
り大きく位相差が変わり、よって、強制振動で駆動され
ている垂直方向においては位相差がそれほど変動せずと
も、水平方向において大きく変動するために、結局これ
らの位相差は60度とは異なったものとなる。これによ
り、ボウルに対する最適振動条件が得られなくなる。
【0009】本出願人は上述の問題に鑑みて、電源に多
少の変動があったり、ボウル内の部品の負荷が変わって
も、水平方向及び垂直方向の位相差角を最適な値に保持
し得る楕円振動装置の駆動制御方法を提供することを目
的として、ボウルを水平方向に振動可能に支持する第1
ばねと、前記ボウルを垂直方向に振動可能に支持する第
2ばねと、前記ボウルを水平方向に加振する第1電磁石
と、前記ボウルを垂直方向に加振する第2電磁石とを備
えた楕円振動パーツフィーダの駆動制御方法において、
前記第1、第2電磁石の一方のコイルに印加される第1
電圧と、前記ボウルの該一方の電磁石が加振する方向の
前記ボウルの振動変位との位相差を検出して、該位相差
が180度となるように前記コイルに印加される第1電
圧の周波数を増減させて該方向においては共振振動させ
るようにし、前記第1、第2の電磁石の他方のコイルに
印加される第2電圧は、前記一方の電磁石のコイルに印
加された第1電圧とは所定値の位相差をもたせるように
した楕円振動パーツフィーダの駆動制御方法を開発し
た。
【0010】図10は上記方法を実現する楕円振動パー
ツフィーダの駆動制御回路を示すが、楕円振動パーツフ
ィーダ自体は模式化して示されており、ボウル2は上述
したように水平振動用板ばね9及び垂直振動用板ばね1
9により、地上に支持されており、また一対の水平方向
用電磁石は代表的に一方の電磁コイル15aのみを示
し、垂直用電磁コイル12も模式化して示されている。
図5〜図7においては図示しなかったが、垂直振動用の
板ばね19の何れか一つの一端部に近接して、垂直方向
振動測定用のピックアップ58が設けられている。また
垂直に配設された水平方向振動用板ばね9にも近接し
て、水平方向振動検出用のピックアップ40が配設され
ている。このピックアップ40は電線路W1 を介して水
平用センサアンプ43に接続され、この出力は共振点追
尾制御回路37及びA/D変換器51に接続されてい
る。
【0011】共振点追尾制御回路37の詳細は図11に
おいて示されるが、その出力はPWM制御回路54に供
給され、更にその出力はパワーアンプ42で増巾され
て、水平用の電磁コイル15aに供給される。この例で
は水平方向の振巾が定振巾制御され、この所望の水平振
巾を指令する水平指令振巾回路52が設けられ、この出
力はPI(Proportional Integra
l)制御回路(比例積分制御回路)53に供給され、こ
の出力は上述のPWM制御回路54に供給される。一
方、垂直振動駆動用のブロックに属する位相差制御回路
56には電線路W4を介して、共振点制御回路37の出
力が供給される。これには更に上述の垂直振動検出用ピ
ックアップ58の出力が垂直用センサアンプ59を介し
て供給されており、またこのセンサアンプ59の出力は
A/D変換器62を介して同じく垂直の振巾を定振巾制
御するPI制御回路61に接続される。これには垂直振
巾指令制御回路60が接続され、更にこの制御回路はP
WM制御回路63に供給される。位相差制御回路56は
垂直用コイル12に所定の位相差を持った電圧を供給す
るための回路である。つまり、位相差指令回路57の出
力は位相差制御回路56に供給されており、垂直振動が
ピックアップ58により検出され、これが位相差制御回
路56に供給されているのであるが、この機械的な振動
と、共振点追尾制御回路37から供給される電圧との位
相差が位相差指令回路57の出力と比較して機械的振動
の所定の位相差角(例えば60度)を与えるような位相
差の電圧をPWM制御回路63に供給している。この制
御回路63の出力はパワーアンプ64を介して垂直用コ
イル12に供給される。
【0012】図11は図10における共振点追尾制御回
路37の詳細を示すものであるが、主として可変周波数
電源40、位相検出回路41およびメモリ45からなっ
ている。可変周波数電源40には交流電源38にスイッ
チSを介して接続されており、この出力は増巾器42を
介して電磁石の電磁コイル15aに接続されている。ま
た図1におけるピックアップ40の出力は電線路W1
介して増巾器43に接続される。この増巾出力は位相検
出回路41に供給される。この位相検出回路41には、
更に可変周波数電源40の出力が電線路W3 を介して供
給されており、この位相検出出力が可変周波数電源40
に接続されている。これは例えばインバータであってよ
い。
【0013】また本従来例による位相検出回路41は図
13に示されるような方法で検出を行う。これは以下の
作用において詳細を説明する。
【0014】更に本従来例によれば、可変周波数電源4
5は不揮発性のメモリ15に接続されている。
【0015】スイッチSを閉じると交流電源38が可変
周波数電源40に接続され、駆動状態となる。この出力
電圧はPWM制御回路54及び増巾器42を介して電磁
石の電磁コイル15aに供給される。これにより、楕円
振動パーツフィーダのボウル2は水平方向の捩り振動力
を与えられる。
【0016】ピックアップ40はこの水平方向の振動変
位を検出し、増巾器43により増巾されて、位相検出回
路41に加えられる。他方、これにはこの時の電磁コイ
ル15aに印加されている電圧が供給されている。
【0017】図13Aにはこの印加電圧Vの時間的変化
を示すものであるが、この電磁コイル15aにより、一
時遅れが生じ、これに流れる電流Iは図13Bに示すよ
うに変化する。この電流により、電磁石コイル15aと
ボウル2との間に交番磁気吸引力が発生し、ボウル2は
水平方向の捩り振動変位を与えられているのであるが、
この振動変位が図13Cに示すように、コイル15aに
かかる電圧Vと90度遅れている場合にはすなわちコイ
ル電圧Vが正から負に変わるゼロクロスポイントにおい
て振動変位S1 が正であれば図12に示すように、共振
点ω0 (角周波数)では位相差φは90度であるので、
ω0 よりは小さく周波数を上昇させるべきであると位相
検出回路41で判断して可変周波数電源40の出力周波
数を上昇させる。これがPWM制御回路54を介して増
巾器12で増巾されて電磁石のコイル15aに流され、
より周波数の高い電流でボウル2を振動させる。共振点
ω0 に前回より近づいたことにより、振巾は上昇する。
可変周波数電源40の出力周波数が更に高くなってつい
にω0 を越えて、これより高くなると図13A、Dに示
すように振動変位S2 とコイル電圧Vとの関係は位相差
で270度となる。
【0018】図12の力の角周波数ωと振動変位の位相
差φの関係から明らかなように共振点ω0 を通過したの
で可変周波数電源40の出力周波数を減少させる。な
お、C1 、C2 、C3 は板ばねの粘性係数であり、C3
>C2 >C1 である。
【0019】なお、C1 、C2 、C3 は板ばねの粘性係
数であり、これを係数として速度に比例した反力を加え
るものであるが、更にボウルの空気中における振動であ
れば当然、小さいけれど空気の抵抗も加わる。図12で
は水平方向の振動系の共振周波数がω0 として力と振動
変位の位相差が90度であることを示しているが、垂直
振動系においてはその共振周波数がω0 ’であれば、周
波数ω0 で駆動すると図12から明らかなように力と変
位との位相差は30度になり、これでは水平振動系とは
60度の位相差であるので、最適値とされるが、通常は
このような位相差になるとは限らず、この角周波数ω0
より更に小さい共振周波数になる場合もあれば、ω0
より更に高い周波数に共振点が置かれる場合もある。い
ずれにしても力は電流の位相と同じであり、電磁コイル
は誘導負荷であるので電圧と電流の位相差は90度であ
る。従って上述したように電圧と振動変位との位相差が
180度となった場合に共振周波数で駆動されているこ
とになるのであるが、電流と電圧とは90度位相差がず
れているので水平振動系の共振点ω0 より更に離れた場
合、更に低い場合には電圧が正から負、又は負から正へ
のゼロクロスポイントにおいて振動変位の極性が正から
負に変わることは明らかである。本駆動制御方法では、
このゼロクロスポイントにおいて、振動変位の正、負を
検出して共振追尾をしているのである。
【0020】以上のようにして可変周波数電源40の出
力周波数の増減を行ってついにはこの振動パーツフィー
ダは水平方向に共振周波数で駆動するようになる。
【0021】以上のようにして水平振動系は共振振動を
行なうのであるが、共振点追尾制御回路37の出力は電
線路W4 を介して位相差制御回路56に供給されてお
り、ここでは垂直方向の振動を検出するピックアップ5
8の出力を受け、位相差指令回路57の指令に基づいて
この位相差を生じさせるような位相差θの電圧を発生
し、PWM制御回路63に供給する。これには垂直振巾
指令回路60及びPI制御回路61からの出力を受けて
定振巾を与えるための電圧をパワーアンプ4で増巾され
た後、垂直用コイル12に供給する。よって垂直方向に
は位相差指令回路57で設定された位相差でボウル2を
垂直方向で振動させる。よってボウル2は所望の楕円振
動を行なうことができる。
【0022】振動パーツフィーダのボウル2内のスパイ
ラルトラックでは部品が所定の姿勢になるように部品整
列手段により整列される。この姿勢で次工程に供給され
る。
【0023】振動パーツフィーダの駆動を停止させるべ
くスイッチSを開くと可変周波数電源40からの出力は
なくなり、ボウル2の駆動は停止する。この時、不揮発
性のメモリ45にスイッチSを切るときの可変周波数電
源40の出力周波数が記憶される。
【0024】振動パーツフィーダを再び駆動開始させる
べく、スイッチSを閉じるとメモリ45でこの時記憶さ
れている共振周波数を出力すべく可変周波数電源40が
駆動される。従って振動パーツフィーダのボウル2は最
初から水平方向に共振周波数で駆動される。従って従来
のように強制振動から共振周波数に移るときのショック
がなくなり、また電源容量を小とすることができる。
【0025】以下、駆動停止、駆動開始を繰り返すごと
に、停止ごとにメモリ45の内容が書き換えられるので
あるが、1か月単位、1年単位では振動パーツフィーダ
の共振周波数が変動する。したがってその部品共振周波
数を追尾制御していたので強制振動から共振振動に移る
ために多くの電流を流さねばならないのであるが、年単
位で強制振動に移る程、共振周波数の変動が大きくとも
前回の共振周波数で駆動を開始することができるので、
常に振動パーツフィーダをショックなく電源容量を小と
して駆動することができる。
【0026】本出願人が先に開発した従来例では以上の
ように構成され、作用するのであるが、以下のような欠
点を有するものである。
【0027】すなわち、図10の回路図を参照して説明
すると、今ボウル10の部品の搬送速度を調整したい場
合がある。この場合、水平振巾指令回路52の指令値を
変えることにより、搬送速度を変えることができる。更
に垂直振巾指令60の指令値を変えることによっても変
えることができる。更に位相差指令回路57の指令値を
変えることによっても搬送速度が変わる。これでは今、
最適の振動条件で所望の搬送速度を得たい場合には、ど
のように調整してよいかわからなくなるか、煩雑とな
る。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の問題に
鑑みてなされ、最適の条件で、搬送速度を得ることがで
きる楕円振動フィーダの駆動制御方法及び装置を提供す
ることを課題とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】以上の課題は、所定のト
ラックを有する可動体を水平方向に振動可能に支持する
第1ばねと、前記可能体を垂直方向に振動可能に支持す
る第2ばねと、前記可能体を水平方向に加振する第1加
振器と、前記可動体を垂直方向に加振する第2加振器と
を備え、前記可動体の水平方向振動変位と該可動体の垂
直方向振動変位との間に位相差をもたせて、前記可動体
を楕円振動させるようにした楕円振動フィーダの駆動制
御方法及び装置において、前記水平方向振動変位と、前
記垂直方向振動変位とのうち一方を所定値とし、該所定
値に対し他方との比をパラメータとして、変化させ、各
パラメータにおける前記水平方向振動変位と前記垂直方
向振動変位との位相差−前記トラック上の部品又は材料
の搬送速度間の関係をテーブルとして記憶させているこ
とを特徴とする楕円振動フィーダの駆動制御方法によっ
て解決される。
【0030】又は所定のトラックを有する可動体を水平
方向に振動可能に支持する第1ばねと、前記可動体を垂
直方向に振動可能に支持する第2ばねと、前記可動体を
水平方向に加振する第1加振器と、前記可動体を垂直方
向に加振する第2加振器とを備え、前記可動体の水平方
向振動変位と該可動体の垂直方向振動変位との間に位相
差をもたせて、前記可動体を楕円振動させるようにした
楕円振動フィーダの駆動制御方法において、前記水平方
向振動変位と、前記垂直方向振動変位とのうち一方を所
定値とし、該所定値に対し他方を変化させ、該他方の各
値における前記水平方向振動変位と前記垂直方向振動変
位との位相差−前記トラック上の部品又は材料の搬送速
度間の関係をテーブルとして記憶させていることを特徴
とする楕円振動フィーダの駆動制御方法によって解決さ
れる。
【0031】又は可動体を水平方向に振動可能に支持す
る第1ばねと、前記可能体を垂直方向に振動可能に支持
する第2ばねと、前記可能体を水平方向に加振する第1
加振器と、前記可動体を垂直方向に加振する第2加振器
と、前記可動体の水平方向振動変位と該可動体の垂直方
向振動変位との間に位相差を検出する位相差検出器とを
備え、前記可動体を楕円振動させるようにした楕円振動
フィーダの駆動制御装置において、前記水平方向振動変
位と、前記垂直方向振動変位とのうち一方を所定値と
し、該所定値に対し他方との比をパラメータとして、変
化させ、各パラメータにおける前記水平方向振動変位と
前記垂直方向振動変位との位相差−前記トラック上の部
品又は材料の搬送速度間の関係をテーブルとして記憶さ
せているメモリを設けていることを特徴とする楕円振動
フィーダの駆動制御装置によって解決される。
【0032】又は所定のトラックを有する可動体を水平
方向に振動可能に支持する第1ばねと、前記可動体を垂
直方向に振動可能に支持する第2ばねと、前記可動体を
水平方向に加振する第1加振器と、前記可動体を垂直方
向に加振する第2加振器とを備え、前記可動体の水平方
向振動変位と該可動体の垂直方向振動変位との間に位相
差をもたせて、前記可動体を楕円振動させるようにした
楕円振動フィーダの駆動制御装置において、前記水平方
向振動変位と、前記垂直方向振動変位とのうち一方を所
定値とし、該所定値に対し他方を変化させ、該他方の各
値における前記水平方向振動変位と前記垂直方向振動変
位との位相差−前記トラック上の部品又は材料の搬送速
度間の関係をテーブルとして記憶させていることを特徴
とする楕円振動フィーダの駆動制御装置によって解決さ
せる。
【0033】
【発明の実施の形態】図1は本発明の第1の実施の形態
による楕円振動パーツフィーダの駆動制御回路を示す
が、従来例の同駆動制御回路に対応する部分については
同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0034】すなわち、本発明の実施の形態によれば、
水平振巾指令制御回路52、位相差指令回路57及び垂
直振巾指令制御回路60にCPU100が接続される。
これは後述するメモリを有する。
【0035】水平振巾指令回路52及び垂直振巾指令回
路60の指令値は外部より手動で調整可能となってお
り、この調整されて得られた指令値はCPU100に供
給される。また、この各指令値に基いて後述するテーブ
ルで最適の位相差を検索してこの値を位相差指令回路5
7に供給する。
【0036】また、本発明の実施の形態によれば、図4
及び図5に示すようなテーブルがCPUもしくはコンピ
ュータ100に記憶されている。これは図2及び図3に
示すような実験値もしくはシュミレーションを基にして
作成されたものである。すなわち図2において、横軸は
水平振動と垂直振動の位相差の大きさを表わし、縦軸は
ボウル2内の部品の搬送速度を表わす。これは例えば、
駆動周波数が50Hz一定としてシミュレーションによ
って得られたのであるが、水平振巾1に対し、垂直振巾
はそれぞれ0.05、0.0625、0.075、0.
0875及び0.1と変化させた時の搬送速度と位相差
との関係を示している。この図2から明らかなように、
水平振巾一定として、垂直振巾を上述のように変化させ
た場合、垂直振巾が大なるにつれて、最大の搬送速度を
与える位相差は小さくなっている。図3は同シミュレー
ションにより得たもので、水平振巾0.75に対し、垂
直振巾を0.0667、0.0833、0.1及び0.
117と変化させた場合の位相遅れに対する搬送速度の
変化を示している。この場合には、図2、図3における
水平振巾と垂直振巾との比が一定で、例えば0.1であ
っても、水平振巾が小さい方が最大の搬送速度を与える
位相差は50度と増大している。すなわち、水平振巾を
変えることにより、垂直振巾との割合が一定であっても
最大の搬送速度を与える位相差は多少ずれる。
【0037】図2及び図3のチャートから更にシュミレ
ーションを進めれば、図4に示すようなチャートが得ら
れることが考えられる。すなわち、図4において横軸は
水平振動変位と垂直振動変位との位相差を表す。縦軸は
後述する条件において得られる搬送速度を示す。図4で
は水平振動変位がAと一定であり、これに対して垂直振
動変位と水平振動変位との比をa、b、c…と順次、小
さくしていって、これらパラメータ各々に対する位相差
−搬送速度の関係を示すものである。すなわち、垂直振
動変位対水平振動変位との比が大きくなるにつれて最適
な位相差角、すなわち、最大の搬送速度が得られる位相
差角は順次小さくなっていく。本発明によれば、この関
係をテーブルとしてコンピュータ100に記憶してお
く。
【0038】図5は図4のアナログ的な関係をデジタル
値として記憶させるためのテーブルである。すなわち、
水平振動変位がA、B、C…とそれぞれ一定とした場合
に垂直振動変位対水平振動変位の比をa、b、c、d…
と変化させた時に搬送速度を最大とする位相差すなわち
最高もしくは最適位相差角をα、β、γ、δ…とインプ
ットされ、更に所定値Bに対してはα’、β’、γ’、
δ’…、更に所定値Cに対してはα”、β”、γ”、
δ”…と以下同様にして一定の水平振動変位に対し、そ
れぞれ垂直振動変位をa、b、c…と変えた時の最大の
搬送速度を与える位相差角をメモリしている。これらは
テーブルとしてコンピュータ100のメモリに記憶され
る。
【0039】本発明の第1の実施の形態は以上のように
構成されるのであるが、次にこの作用について説明す
る。
【0040】図1において水平振巾指令回路52は矢印
で示す如く手動でその指令値を調整するものとする。ま
た、垂直振巾指令回路60においても同様である。今、
作業者がボウル2内の部品の搬送速度を目視しながら、
更に搬送速度を大としたいのであれば、水平振巾指令回
路52を調節する。また、その振動モードによっては垂
直振巾指令回路60の振巾値を大とするか小とする。こ
れら水平振巾指令回路62及び垂直振巾指令回路60の
指令値はCPU100にインプットされる。これには上
述の図4及び図5の関係はテーブルとして記憶している
ので、これらはCPU100内で自動的に検索し、その
時の最大搬送速度を与える。位相差角を選択し、位相差
指令回路57に供給する。これにより、上述したように
位相差制御回路56以下の制御回路でボウル2をその時
の振動条件では最大の搬送速度で部品を搬送することが
できる。
【0041】図6は本発明の第2の実施の形態による駆
動制御回路のブロック図を示すが、本実施の形態では共
振追尾は行なわれず、垂直振動系も水平振動系も強制振
動を行なわせる。また、水平用電圧調節回路101は位
相調節回路105を介して水平加振用電磁石14a、1
4bのコイル15a、15bに接続される。また垂直用
電圧調節回路102は垂直加振用電磁石11のコイル1
2に接続される。水平用電圧調節回路101、垂直用電
圧調節回路102は矢印で示すように手動で調節可能と
している。また、これらにはCPU200が接続されて
おり、これには水平振動変位を検出するセンサHの出力
及び垂直方向の振動変位を検出するセンサVの出力が供
給されている。本CPU200においても、図4及び図
5のテーブルがメモリ回路に記憶されている。従って各
振動変位であるH、Vの出力を受けて最大の搬送速度を
与える位相差角度をCPU200から位相調節回路10
5に供給する。よって水平と垂直の振動変位間の位相差
角を最適値にして振動パーツフィーダを駆動することが
出来る。本実施の形態では振動パーツフィーダは強制振
動で楕円振動を行なうのであるが、本実施の形態におい
ても自動的に最適状態で振動させることができる。第1
の実施の形態と同様に同一の搬送速度に対し水平振動を
できるだけ小さくすることは板ばねの曲げ応力を小さく
し、垂直振動用の板ばねに対しても同様に曲げ応力を小
さくして、すなわち同じ曲げ応力に対して最大の搬送速
度を得ることができ、また、同じこれら振巾に対して、
上述のような最適位相差角の選択により、消費電力を小
として部品を所望の搬送速度で搬送することもできる。
【0042】図7は本発明の第3の実施の形態による駆
動制御回路を示すが、本実施の形態においては振巾調整
器300が図1と比べて更に追加されており、これによ
り、手動で水平振巾及び垂直振巾を同時に同じ割合を保
って調節することができる。この割合はこの振巾調整器
300内に可変に設定されているものとする。従ってこ
の比を仮にbとすれば、この割合で水平振巾と垂直振巾
の大きさを変化させ、得られた振巾値はそれぞれCPU
100に供給され、このメモリ回路でメモリされている
上記テーブルで直ちに最適な位相差角を検索し、これを
位相差指令回路57に供給する。よってこの振動パーツ
フィーダを最適条件で自動的に振動させることができ
る。その他の作用、効果は上記第1、第2の実施の形態
と同様である。
【0043】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、勿論、本発明はこれらに限定されることなく、本
発明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能である。
【0044】例えば以上の実施の形態においては、楕円
振動をさせる可動体として、振動パーツフィーダを説明
したが、リニア振動フィーダ、すなわち、直線的なトラ
フを有する振動フィーダを楕円振動させる場合にも適用
可能である。また以上の実施例では加振器として電磁石
を説明したが、これに替えて板ばねに貼着した圧電素子
を加振器としても本発明は適用可能である。
【0045】
【発明の効果】以上述べたように本発明の楕円振動フィ
ーダの駆動制御方法及び装置によれば、所望の搬送速度
を得るのに最適条件を自動的に得ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による振動パーツフ
ィーダの駆動制御回路のブロック図である。
【図2】同CPU内にテーブルとして記憶される位相差
対搬送速度の関係のチャートである。
【図3】同位相差対搬送速度関係のチャートである。
【図4】更にシュミレーションを進めて更に多数のパラ
メータにおける位相差と搬送速度との関係を示すチャー
トである。
【図5】一定の水平振動変位で垂直振動変位対水平振動
変位の各パラメータに対し、最適な振動位相差角αをデ
ジタル値で表したテーブルである。
【図6】本発明の第2の実施の形態による楕円振動パー
ツフィーダの駆動制御回路のブロック図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態による楕円振動パー
ツフィーダの駆動制御回路のブロック図である。
【図8】従来例の振動パーツフィーダの部分破断正面図
である。
【図9】同振動パーツフィーダのボウルを取り除いた平
面図である。
【図10】同底面図である。
【図11】従来例の振動パーツフィーダの駆動制御回路
のブロック図である。
【図12】上記ブロック図における一部の詳細を示すブ
ロック図である。
【図13】同作用を示すチャートである。
【図14】更に同作用を示すチャートである。
【符号の説明】
100 CPU 200 CPU 300 振巾調整器

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定のトラックを有する可動体を水平方
    向に振動可能に支持する第1ばねと、前記可動体を垂直
    方向に振動可能に支持する第2ばねと、 前記可動体を水平方向に加振する第1加振器と、 前記可動体を垂直方向に加振する第2加振器と を備え、前記可動体の水平方向振動変位と該可動体の垂
    直方向振動変位との間に位相差をもたせて、前記可動体
    を楕円振動させるようにした楕円振動フィーダの駆動制
    御方法において、前記水平方向振動変位と、前記垂直方
    向振動変位とのうち一方を所定値とし、該所定値に対し
    他方との比をパラメータとして、変化させ、各パラメー
    タにおける前記水平方向振動変位と前記垂直方向振動変
    位との位相差−前記トラック上の部品又は材料の搬送速
    度間の関係をテーブルとして記憶させていることを特徴
    とする楕円振動フィーダの駆動制御方法。
  2. 【請求項2】 所定のトラックを有する可動体を水平方
    向に振動可能に支持する第1ばねと、前記可動体を垂直
    方向に振動可能に支持する第2ばねと、 前記可動体を水平方向に加振する第1加振器と、 前記可動体を垂直方向に加振する第2加振器とを備え、
    前記可動体の水平方向振動変位と該可動体の垂直方向振
    動変位との間に位相差をもたせて、前記可動体を楕円振
    動させるようにした楕円振動フィーダの駆動制御方法に
    おいて、前記水平方向振動変位と、前記垂直方向振動変
    位とのうち一方を所定値とし、該所定値に対し他方を変
    化させ、該他方の各値における前記水平方向振動変位と
    前記垂直方向振動変位との位相差−前記トラック上の部
    品又は材料の搬送速度間の関係をテーブルとして記憶さ
    せていることを特徴とする楕円振動フィーダの駆動制御
    方法。
  3. 【請求項3】 前記可動体は振動フィーダのトラフ又は
    ボウルであることを特徴とする請求項1又は2に記載の
    楕円振動フィーダの駆動制御方法。
  4. 【請求項4】 前記第1加振器又は前記第2加振器の加
    振力と該加振器が加振する方向の振動変位との間の位相
    差が90度となるように該加振器の加振周波数を増減さ
    せるようにしたことを特徴とする請求項1〜3のいづれ
    かに記載の楕円振動フィーダの駆動制御方法。
  5. 【請求項5】 前記第1、第2加振器は電磁石であるこ
    とを特徴とする請求項1〜4のいづれかに記載の楕円振
    動フィーダの駆動制御方法。
  6. 【請求項6】 前記第1、第2加振器は前記第1、第2
    ばねに貼着された圧電素子であることを特徴とする請求
    項1〜5のいづれかに記載の楕円振動フィーダの駆動制
    御方法。
  7. 【請求項7】 可動体を水平方向に振動可能に支持する
    第1ばねと、前記可能体を垂直方向に振動可能に支持す
    る第2ばねと、 前記可動体を水平方向に加振する第1加振器と、 前記可動体を垂直方向に加振する第2加振器と、 前記可動体の水平方向振動変位と該可動体の垂直方向振
    動変位との間に位相差を検出する位相差検出器とを備
    え、前記可動体を楕円振動させるようにした楕円振動フ
    ィーダの駆動制御装置において、前記水平方向振動変位
    と、前記垂直方向振動変位とのうち一方を所定値とし、
    該所定値に対し他方との比をパラメータとして、変化さ
    せ、各パラメータにおける前記水平方向振動変位と前記
    垂直方向振動変位との位相差−前記トラック上の部品又
    は材料の搬送速度間の関係をテーブルとして記憶させて
    いるメモリを設けていることを特徴とする楕円振動フィ
    ーダの駆動制御装置。
  8. 【請求項8】 所定のトラックを有する可動体を水平方
    向に振動可能に支持する第1ばねと、前記可動体を垂直
    方向に振動可能に支持する第2ばねと、 前記可動体を水平方向に加振する第1加振器と、 前記可動体を垂直方向に加振する第2加振器とを備え、
    前記可動体の水平方向振動変位と該可動体の垂直方向振
    動変位との間に位相差をもたせて、前記可動体を楕円振
    動させるようにした楕円振動フィーダの駆動制御装置に
    おいて、前記水平方向振動変位と、前記垂直方向振動変
    位とのうち一方を所定値とし、該所定値に対し他方を変
    化させ、該他方の各値における前記水平方向振動変位と
    前記垂直方向振動変位との位相差−前記トラック上の部
    品又は材料の搬送速度間の関係をテーブルとして記憶さ
    せていることを特徴とする楕円振動フィーダの駆動制御
    装置。
  9. 【請求項9】 前記可動体は振動フィーダのトラフ又は
    ボウルであることを特徴とする請求項7又は8に記載の
    楕円振動フィーダの駆動制御装置。
  10. 【請求項10】 前記第1加振器又は前記第2加振器の
    加振力と該加振器が加振する方向の振動変位との間の位
    相差が90度となるように該加振器の加振周波数を増減
    させるようにしたことを特徴とする請求項7〜9のいづ
    れかに記載の楕円振動フィーダの駆動制御装置。
  11. 【請求項11】 前記第1、第2加振器は電磁石である
    ことを特徴とする請求項7〜10のいづれかに記載の楕
    円振動フィーダの駆動制御装置。
  12. 【請求項12】 前記第1、第2加振器は前記第1、第
    2ばねに貼着された圧電素子であることを特徴とする請
    求項7〜11のいづれかに記載の楕円振動フィーダの駆
    動制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005255351A (ja) * 2004-03-12 2005-09-22 Shinko Electric Co Ltd 部品搬送装置、及び物品搬送方法
CN105984695A (zh) * 2015-01-29 2016-10-05 屠卡繁 送料振动盘全自动控制器

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