JP4078142B2 - 過給油防止バルブ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、燃料タンクへの燃料の過給油を防止するために用いられるバルブの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、燃料タンクへの過給油を防止するバルブとして、
(1)キャニスターへの通気路に連通した上部空間と、
(2)二カ所の連通部をもってこの上部空間に連通していると共に、燃料の流入可能な下部室と、
(3)この下部室内に上下動可能に納められると共に、燃料タンク内の燃料の液面レベルが第一液面レベルとなった場合に上昇して前記二カ所の連通部の一方を下部室側から閉塞する第一フロートと、
(4)この下部室内に上下動可能に納められると共に、燃料タンク内の燃料の液面レベルが第一液面レベルより高い第二液面レベルとなった場合に上昇して前記二カ所の連通部の他方を下部室側から閉塞する第二フロートとから構成されたものが知られている。
【0003】
かかるバルブによれば、前記第一フロートの上昇によって下部室と上部空間との連通部を一カ所に減らし、これにより燃料タンクの内圧を上昇させてフュラーチューブ内の燃料の液面レベルを上昇させ、給油ノズル側のセンサに初回満タン検知をさせることができる。すなわち、給油ノズルによる自動給油を停止させて過給油を防止することができる。
【0004】
この初回満タン検知によって自動給油が停止されると、前記二カ所の連通部の他方を介した通気によって燃料タンクの内圧は再び低下することからフュラーチューブ内の燃料の液面レベルもこれに伴って低下し、燃料タンク内の燃料の液面レベルを前記第二液面レベルとするまでの追加給油が許容される。(通常、この追加給油は給油ノズルを手動操作してなされる。)
【0005】
この追加給油によって、燃料タンク内の燃料の液面レベルが前記第二液面レベルに達すると、前記第二フロートの上昇によって下部室と上部空間との連通部をなくして、これにより燃料タンクの内圧を再び上昇させてフュラーチューブ内の燃料の液面レベルを上昇させ、給油ノズル側のセンサに最終満タン検知をさせることができる。これにより、この追加給油においても過給油を防止することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、かかる従来のバルブは、前記最終満タン検知を第二フロートの上昇によってのみ行わしめているため、このように検知される最終満タンレベル、つまり、前記第二液面レベルの設定を変えるためには、第二フロートの喫水線上の高さを変えざるを得なかった。かかる喫水線上の高さを変えるためには、第二フロートの重さ、形状の変更をなしたり、第二フロートを上方に付勢するように下部室内に納められるスプリングの設定を変えるなどせざるを得ない。このため、従来のバルブは、燃料タンクの種類毎、通常は、自動車でいえば車種毎に、具体の設計を変更せざるを得ないものであった。
【0007】
そこでこの発明は、この種の過給油防止バルブにおいて、前記最終満タンレベル、つまり、第二液面レベルの設定を、容易かつ確実に変更できるようにすることを主たる目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、請求項1記載の発明にあっては、過給油防止バルブが以下の(1)〜(9)の構成を備えたものとした。
(1)キャニスターへの通気路に連通される上部空間と、
(2)燃料タンク内に配される第一下部室と、
(3)燃料タンク内に配される第二下部室と、
(4)上部空間と第一下部室とを連通させる第一連通部と、
(5)上部空間と第二下部室とを連通させる第二連通部と、
(6)第一下部室内への燃料の流入により上昇してこの第一下部室側から前記第一連通部を閉塞するようにこの第一下部室に納められたフロート体とを有しており、
(7)燃料タンク内の燃料の液面レベルが、フロート体を上昇させる第一液面レベルに達することによるこのフロート体の上昇により燃料タンクの内圧を上昇させて給油ノズル側のセンサに初回満タン検知をさせるようにしてあると共に、
(8)第二下部室は、その底部を、前記第一液面レベルよりも上方に位置させ、かつ、この底部又はこの底部と第二下部室の側部に形成されたオリフィスによってのみ燃料タンク内に連通されており、
(9)このオリフィスにより、燃料タンク内の燃料の液面レベルがこのオリフィスに達する第二液面レベルとなるまでの追加給油を許容している。
【0009】
かかる構成によれば、給油により燃料タンク内の燃料の液面レベルが前記第一液面レベルに達したことを契機として、フロート体を上昇させて第一連通部を閉塞し、これにより燃料タンクの内圧を上昇させてフュラーチューブ内の燃料の液面レベルを上昇させ、給油ノズル側のセンサに初回満タン検知をさせることができる。
【0010】
この初回満タン検知によって自動給油が停止されると、第二下部室のオリフィス、第二下部室、第二連通部、上部空間を介した燃料タンク側とキャニスター側との間の通気によって燃料タンクの内圧は再び低下することからフュラーチューブ内の燃料の液面レベルもこれに伴って低下し、燃料タンク内の燃料の液面レベルを前記第二液面レベルとするまでの追加給油が許容される。
【0011】
この追加給油によって、燃料タンク内の燃料の液面レベルが前記第二液面レベルに達すると、前記オリフィスからの通気が遮断され、これにより燃料タンクの内圧を再び上昇させてフュラーチューブ内の燃料の液面レベルを上昇させ、給油ノズル側のセンサに最終満タン検知をさせることができる。これにより、この追加給油においても過給油を防止することができる。
【0012】
かかるバルブにあっては、かかる第二下部室に形成される、この第二下部室と燃料タンク内とを連通させるオリフィスのこの形成位置を変更することのみによって、容易かつ確実に、最終満タン検知レベル、すなわち、前記第二液面レベルを変更することができる。過給油防止バルブにおけるオリフィスを、第二下部室の底部に設けておけば、この第二下部室の底部のオリフィスに燃料が達したレベルを第二液面レベルとさせることができる。また、このオリフィスを通じて第二下部室内に入り込んだ燃料を、燃料が消費されて燃料レベルが第二液面レベルよりも下方に下がった場合に、第二下部室内から排出することができる。また、過給油防止バルブにおけるオリフィスを、第二下部室の側部と底部とに設けておけば、この第二下部室の側部のオリフィスに燃料が達したレベルを第二液面レベルとさせることができる。また、前記底部のオリフィスを通じて第二下部室内に入り込んだ燃料を、燃料が消費されて燃料レベルが第二下部室の底部よりも下方に下がった場合に、第二下部室内から排出することができる。
【0013】
また、請求項2記載の発明にあっては、請求項1記載の過給油防止バルブにおける第二下部室に、少なくとも、車両が所定角以上に傾き、ないしは、転倒した際に、この第二下部室側から第二連通部を閉塞するように動作する閉鎖部材が納められていることを特徴としている。
【0014】
かかる構成によれば、車両が所定角以上に傾いたり、転倒した場合に、前記オリフィスを通じて第二下部室内に入り込んだ燃料が、第二連通部から上部空間に入り込み、キャニスター側に送られてしまわないようにすることができる。
【0015】
また、請求項3記載の発明にあっては、請求項2記載の過給油防止バルブにおける閉鎖部材が、少なくとも、第二下部室への燃料の流入により上昇してこの第二下部室側から第二連通部を閉塞するようにこの第二下部室に納められたフロート体であることを特徴としている。
【0016】
かかる構成によれば、前記のように車両が所定角以上に傾いたり、転倒した場合には、前記フロート体を前記オリフィスを通じて第二下部室内に入り込んだ燃料により、あるいは、前記フロート体の自重により、第二連通部を塞ぐ位置に移動させることができ、これにより、このような場合に、前記オリフィスを通じて第二下部室に入り込んだ燃料が第二連通部から上部空間に入り込み、キャニスター側に送られてしまわないようにすることができる。
【0017】
また、第二液面レベルの検知を、第二下部室に形成させたオリフィスによって行わしめるようにしていることから、前記フロート体は、必要最小限の大きさを持っていれば足り、この結果、第二下部室も必要最小限の大きさで足り、これによりバルブを全体に支障なく小型化することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図1ないし図4に基づいて、この発明の典型的な実施の形態について、説明する。
【0025】
なお、ここで図1は、バルブに燃料が達していない状態を、図2は、燃料が後述する第一液面レベルL1に達した状態を、図3は、燃料が後述する第二液面レベルL2に達した状態を、それぞれ示している。また、図4は、図1ないし図3に示されるバルブの構成の一部を変更した例を示している。
【0026】
この実施の形態にかかるバルブは、給油により燃料タンクT内の燃料の液面レベルが一定のレベル(以下、第一液面レベルL1と称する。)に達した段階で、キャニスターの通気路Pへの通気を減少させて燃料タンクTの内圧を上昇させ、この内圧の上昇によってフュラーチューブ内の燃料の液面レベルを上昇させて給油ノズル(給油ガンなどとも称される。)側のセンサに初回満タン検知をさせ、もって、過給油を防止するものである。
【0027】
また、かかるバルブは、さらに、前記のように一旦給油ノズル側のセンサに満タンを検知させてこの給油ノズルによる自動給油を停止させた後の、燃料タンクTの内圧の低下に伴って許容される追加給油(一般に給油ノズルを手動操作してなされる。)により燃料タンクT内の燃料の液面レベルが前記第一液面レベルL1より高い一定のレベル(以下、第二液面レベルL2と称する。)に達した段階で、キャニスターの通気路Pへの通気を遮断させて燃料タンクTの内圧を上昇させ、この内圧の上昇によってフュラーチューブ内の燃料の液面レベルを再度上昇させて給油ノズル側のセンサに二度目の満タン検知(以下、最終満タン検知という。)をさせ、もって、この追加給油における過給油をも防止するものである。
【0028】
かかるバルブは、
(1)キャニスターへの通気路Pに連通される上部空間1と、
(2)燃料タンクT内に配される第一下部室2と、
(3)燃料タンクT内に配される第二下部室3と、
(4)上部空間1と第一下部室2とを連通させる第一連通部4と、
(5)上部空間1と第二下部室3とを連通させる第二連通部5とを備えている。
そして、かかるバルブは、全体として燃料タンクT内に入れ込まれた状態で、あるいはまた、第一下部室2および第二下部室3側を燃料タンクT内に入れ込ませた状態で、燃料タンクTに取り付けらて用いられる。
【0029】
あるいはまた、かかるバルブは、センダーモジュール(給油ポンプ、フューエルゲージ、サクションフィルター、フューエルフィルターなどを一体化して燃料タンクT内に組み入れられる部材)の上部に取り付けられて用いられる。
【0030】
図示の例では、かかるバルブは、その上部に外向きのフランジ8aを有しており、燃料タンクTに貫通状態に設けらられた取付穴Taに対し、このフランジ8aより下方を入れ込ませ、かつ、燃料タンクTの外面部にこのフランジ8aの外周部を溶着して止め付けることにより、燃料タンクTに取り付けられるようにしてある。すなわち、図示の例では、かかるバルブは、第一下部室2及び第二下部室3側を燃料タンクTに入れ込ませた状態で燃料タンクTに取り付けられるようになっている。すなわち、図示の例では、燃料タンクTが樹脂製となっており、また、バルブも樹脂製となっており、かつ、バルブのフランジ8aが燃料タンクTの樹脂材料に溶着馴染みの良い樹脂材料によって構成されている。
【0031】
また、図示の例では、上部空間11に連通する横向きの管部8bをその上部に有しており、この管部8bにキャニスターへの通気路Pを形成するチューブPaなどをはめ付けて、この上部空間1をこの通気路Pに連通させるように構成されている。
【0032】
また、かかるバルブにおける前記第一下部室2には、この第一下部室2内への燃料の流入により上昇してこの第一下部室2側から前記第一連通部4を閉塞するフロート体6が納められている。
【0033】
そして、燃料タンクT内の燃料の液面レベルが、フロート体6を上昇させる第一液面レベルL1に達することによるこのフロート体6の上昇により燃料タンクTの内圧を上昇させて給油ノズル側のセンサに初回満タン検知をさせるようにしてある。
【0034】
また、前記第二下部室3は、前記第一液面レベルL1よりも上方の位置に形成されたオリフィス7によってのみ燃料タンクT内に連通されている。
【0035】
そして、このオリフィス7により、燃料タンクT内の燃料の液面レベルがこのオリフィス7に達する第二液面レベルL2となるまでの追加給油を許容するように構成されている。
【0036】
この結果、かかるバルブによれば、給油により燃料タンクT内の燃料の液面レベルが前記第一液面レベルL1に達したことを契機として、フロート体6を上昇させて第一連通部4を閉塞し、これにより燃料タンクTの内圧を上昇させてフュラーチューブ内の燃料の液面レベルを上昇させ、給油ノズル側のセンサに初回満タン検知をさせることができる。
【0037】
この初回満タン検知によって自動給油が停止されると、第二下部室3のオリフィス7、第二下部室3、第二連通部5、上部空間1を介した燃料タンクT側とキャニスター側との間の通気によって燃料タンクTの内圧は再び低下することからフュラーチューブ内の燃料の液面レベルもこれに伴って低下し、燃料タンクT内の燃料の液面レベルを前記第二液面レベルL2とするまでの追加給油が許容される。
【0038】
この追加給油によって、燃料タンクT内の燃料の液面レベルが前記第二液面レベルL2に達すると、前記オリフィス7からの通気が遮断され、これにより燃料タンクTの内圧を再び上昇させてフュラーチューブ内の燃料の液面レベルを上昇させ、給油ノズル側のセンサに最終満タン検知をさせることができる。これにより、この追加給油においても過給油を防止することができる。
【0039】
かかるバルブにあっては、かかる第二下部室3に形成される、この第二下部室3と燃料タンクT内とを連通させるオリフィス7のこの形成位置を変更することのみによって、容易かつ確実に、最終満タン検知レベル、すなわち、前記第二液面レベルL2を変更することができる。
【0040】
すなわち、かかるオリフィス7を第二下部室3の上方に設ければ設けるほど、第二液面レベルL2を高く設定させることができ、かかるオリフィス7を第二下部室3の下方に設ければ設けるほど、第二液面レベルL2を低く設定させることができる。
【0041】
図4に示されるように、かかるオリフィス7を、第二下部室3の底部3aに設けておくようにすれば、この底部3aのオリフィス7に燃料が達したレベルを第二液面レベルL2とさせることができる。
【0042】
また、このオリフィス7を通じて第二下部室3内に入り込んだ燃料を、燃料が消費されて燃料レベルが第二液面レベルL2よりも下方に下がった場合に、第二下部室3内から排出することができる。
【0043】
また、図1に示されるように、かかるオリフィス7を、第二下部室3の側部3bと底部3aとに設けておくようにすれば、この側部3bのオリフィス7に燃料が達したレベルを第二液面レベルL2とさせることができる。
【0044】
また、前記底部3aのオリフィス7を通じて第二下部室3内に入り込んだ燃料を、燃料が消費されて燃料レベルが第二下部室3の底部3aよりも下方に下がった場合に、第二下部室3内から排出することができる。
【0045】
また、かかるオリフィス7を、第二下部室3の側部3bに設けておくようにすると共に、第二下部室3の底部3aに第二下部室3内からの燃料の流出のみを許容するワンウエイバルブ(図示は省略する。)を設けるようにしておけば、この側部3bのオリフィス7に燃料が達したレベルを第二液面レベルL2とさせることができる。
【0046】
また、前記ワンウエイバルブを通じて第二下部室3内に入り込んだ燃料を、燃料が消費されて燃料レベルが第二下部室3の底部3aよりも下方に下がった場合に、第二下部室3内から排出することができる。
【0047】
また、かかるオリフィス7は、図1に示されるように、第二下部室3の上下方向において、二カ所以上設けるようにしてあっても良い。このようにした場合、第二下部室3におけるもっとも上方に位置されるオリフィス7(図示の例では、第二下部室3の側部3bに設けられたオリフィス7)に燃料が達したレベルが第二液面レベルL2となる。
【0048】
図示の例では、第一連通部4は、比較的大きいホール状をなすように構成されている。これは、燃料が第一液面レベルL1に達するまでの間は、燃料タンクT内のエアの流出流量を大きくさせて、燃料タンクT内への燃料の注入をスムースに行わせるためである。
【0049】
一方、第二連通部5は、第一連通部4より小さい孔状をなすように構成してある。
【0050】
また、第一下部室2と第二下部室3とは、相互に連通し合わない状態で設けられている。
【0051】
具体的には、図示の例では、上部空間1は、筒状をなす上部構成体8の開放された筒下端から、この上部構成体8の内側に、下部構成体9を下方からはめ付けることにより形成されるようになっている。
【0052】
上部構成体8は、その外周部に、この上部構成体8を巡る前記フランジ8aを有している。また、上部構成体8は、このフランジ8aの上方において、キャニスターへの通気路Pを構成するチューブPaのはめ付けられる管部8bに連通されている。
【0053】
下部構成体9は、天板部9aと、側板部9bと、底板部9cとを備えたケース状をなすように構成されている。また、仕切板部9dによって左右に区分されている。この仕切板部9dによって区分された一方の空間が、前記第一下部室2となり、かつ、この仕切板部9dによって区分された他方の空間が、前記第二下部室3となるようにしてある。
【0054】
また、第一下部室2を形成する天板部9aに前記第一連通部4が形成され、第二下部室3を形成する天板部9aに前記第二連通部5が形成されている。
【0055】
また、第一下部室2の底板部9cよりも第二下部室3の底板部9cが上方に位置されるようになっている。
【0056】
図示の例では、かかる第一下部室2の底板部9cに燃料の流入孔2aが形成されている。また、第一下部室2の上部側には、通気孔2bが形成されている。
【0057】
また、下部構成体9の上部側の外径は、上部構成体8の内径とほぼ等しいか、やや、小さくなるようにしてあると共に、この下部構成体9の上部側の外面部には、係合爪9eが形成されており、上部構成体8の下方からこの上部構成体8内に入れ込まれた下部構成体9の上部は、この上部構成体8のフランジ8aより下方に形成された窓穴8cにこの下部構成体9の係合爪9eを弾性的に入れ込ませて、上部構成体8に組み付け合わされている。また、下部構成体9の上部には、シールリング9fがはめ付けられており、このように上部構成体8に組み付け合わされた下部構成体9の上部外面と上部構成体8の内面との間を液密状態にシールさせるようになっている。
【0058】
そして、このように上部構成体8に組み付け合わされる下部構成体9の天板部9aの外面の上方に、前記上部空間1が形成されるようになっている。
【0059】
そして、このように構成される第一下部室2に、外郭形状を円柱状をなすようにしたフロート体6が納められている。かかるフロート体6は、その上端に形成された弁体部6aによって、第一連通部4を、その上昇位置において下方から塞ぐように構成されている。
【0060】
また、かかるフロート体6は、その底部側において開放された圧縮コイルバネ6bの入れ込み空間をその内部に有しており、この入れ込み空間の内奥部と第一下部室2の底板部9cとの間に介装された圧縮コイルバネ6bによって、下降位置においても上向きの一定の付勢力を常時作用されるようになっている。
【0061】
また、かかるフロート体6は、第一下部室2の内面との間に常時隙間を作る太さを持つように、構成されており、その下降位置においては、第一下部室2に形成された流入孔2a、通気孔2bを通じて、第一下部室2内に入り込む燃料タンクT内の気体が第一連通部4を通じて上部空間1に抜け出すようになっている。
【0062】
また、図示の例にあっては、第二下部室3に、少なくとも、車両が所定角以上に傾き、ないしは、転倒した際に、この第二下部室3側から第二連通部5を閉塞するように動作する閉鎖部材10が納められている。
【0063】
これにより、こうした車両が所定角以上に傾いたり、転倒した場合に、前記オリフィス7を通じて第二下部室3内に入り込んだ燃料が、第二連通部5から上部空間1に入り込み、キャニスター側に送られてしまわないようにすることができる。
【0064】
特に、図示の例にあっては、かかる閉鎖部材10を、少なくとも、第二下部室3への燃料の流入により上昇してこの第二下部室3側から第二連通部5を閉塞するようにこの第二下部室3に納められたフロート体10aによって構成させている。
【0065】
図示の例では、そして、この第二下部室3に納められているフロート体10aも外郭形状を円柱状とするように構成されている。かかるフロート体10aは、その上端に形成された弁体部10bによって、第二連通部5を、その上昇位置において下方から塞ぐように構成されている。
【0066】
また、かかるフロート体10aは、その底部側において開放された圧縮コイルバネ10cの入れ込み空間をその内部に有しており、この入れ込み空間の内奥部と第二下部室3の底板部9cとの間に介装された圧縮コイルバネ10cによって、下降位置においても上向きの一定の付勢力を常時作用されるようになっている。
【0067】
また、かかるフロート体10aは、第二下部室3の内面との間に常時隙間を作る太さを持つように、構成されており、その下降位置においては、第二下部室3に形成されたオリフィス7を通じて、第二下部室3内に入り込む燃料タンクT内の気体が第二連通部5を通じて上部空間1に抜け出すようになっている。
【0068】
これにより、図示の例にあっては、前記のように車両が所定角以上に傾いたり、転倒した場合には、前記フロート体10aを前記オリフィス7を通じて第二下部室3内に入り込んだ燃料により、あるいは、前記フロート体10aの自重により、あるいは、このフロート体10aの自重と前記バネ10cの付勢力とにより、第二連通部5を塞ぐ位置に移動させることができ、これにより、このような場合に、前記オリフィス7を通じて第二下部室3に入り込んだ燃料が第二連通部5から上部空間1に入り込み、キャニスター側に送られてしまわないようにすることができる。
【0069】
図示の例では、第二液面レベルL2の検知を、第二下部室3に形成させたオリフィス7によって行わしめるようにしていることから、前記フロート体10aは、必要最小限の大きさを持っていれば足り、この結果、第二下部室3も必要最小限の大きさで足り、これによりバルブを全体に支障なく小型化することができる。
【0070】
燃料タンクT内の液面レベルが、第二液面レベルL2に達した後、燃料が消費されてこの液面レベルが第二液面レベルL2以下となると、前記オリフィス7を通じて燃料タンクT側とキャニスター側との通気が確保される。さらに、燃料が消費されてこの液面レベルが第一液面レベルL1以下となると、既に、前記オリフィス7により燃料タンクT側とキャニスター側との通気は確保されていることから、燃料タンクT内外の圧力差は低く、前記フロート体6は自重によりスムースに落下される。
【0071】
【発明の効果】
この発明にかかる過給油防止バルブによれば、燃料タンクの最終満タンレベル、つまり、追加給油の許容量を、第二下部室に形成されるオリフィスの形成位置を変えるだけで、容易かつ確実に変更することができ、種類の異なる燃料タンクの過給油防止バルブとして基本構造を変えることなく用いることができる特長を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】バルブの断面構成図
【図2】バルブの断面構成図
【図3】バルブの断面構成図
【図4】図1ないし図3に示されるバルブの構成の一部を変更させた例を示す断面構成図
【符号の説明】
T 燃料タンク
P 通気路
1 上部空間
2 第一下部室
3 第二下部室
3a 底部
3b 側部
4 第一連通部
5 第二連通部
6 フロート体
7 オリフィス

Claims (3)

  1. キャニスターへの通気路に連通される上部空間と、
    燃料タンク内に配される第一下部室と、
    燃料タンク内に配される第二下部室と、
    上部空間と第一下部室とを連通させる第一連通部と、
    上部空間と第二下部室とを連通させる第二連通部と、
    第一下部室内への燃料の流入により上昇してこの第一下部室側から前記第一連通部を閉塞するようにこの第一下部室に納められたフロート体とを有しており、
    燃料タンク内の燃料の液面レベルが、フロート体を上昇させる第一液面レベルに達することによるこのフロート体の上昇により燃料タンクの内圧を上昇させて給油ノズル側のセンサに初回満タン検知をさせるようにしてあると共に、
    第二下部室は、その底部を、前記第一液面レベルよりも上方に位置させ、かつ、この底部又はこの底部と第二下部室の側部に形成されたオリフィスによってのみ燃料タンク内に連通されており、
    このオリフィスにより、燃料タンク内の燃料の液面レベルがこのオリフィスに達する第二液面レベルとなるまでの追加給油を許容していることを特徴とする過給油防止バルブ。
  2. 第二下部室に、少なくとも、車両が所定角以上に傾き、ないしは、転倒した際に、この第二下部室側から第二連通部を閉塞するように動作する閉鎖部材が納められていることを特徴とする請求項1記載の過給油防止バルブ。
  3. 閉鎖部材が、少なくとも、第二下部室への燃料の流入により上昇してこの第二下部室側から第二連通部を閉塞するようにこの第二下部室に納められたフロート体であることを特徴とする請求項2記載の過給油防止バルブ。
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