JP4076052B2 - わさび風味のつるむらさきの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、つるむらさきの若いつると葉の部分を加工し、冷凍食品として提供されるわさび風味のつるむらさきの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、わさびの茎は、一般的にはわさび漬けの原料として用いたり、ペースト状に加工されて、辛みの薬味として食されている。又、つるむらさきの若いつると葉は、ボイルしてから水気を取り除いて、ゴマあえやおしたし等の小皿料理として食されている。
【0003】
特に、つるむらさきの葉は、カロチン、ビタミンC、E、カルシュウムを多く含み、食物繊維にも富んでいることから、近年では、糖尿病や高血圧予防効果のある健康野菜として注目されるようになり、いろいろな料理の具として重宝されている。
【0004】
例えば、このつるむらさきの葉は肉厚で、しかも、他の葉もの野菜と比べ、ボイルしても葉の形が崩れ難いことから、カレーライス等の煮込み料理の具として使われたり、生のままサラダにして食されたりしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、つるむらさきのつると葉は短時間にボイルすると、つるむらさき独特の土臭さは和らぎ、食べやすくなるものの、今一つ味が物足りなく、さらに、つるむらさきの食材としての旬は盛夏であるため、収穫後のつるむらさきのつると葉は傷み易く、新鮮さが求められるつるむらさきの生サラダ等は、収穫後すぐに調理されるのが一般的である。また、近年は、前述したように、健康野菜として注目され、消費量が伸びているものの、生産量が伴っていないために、食材としての旬を過ぎると市場に出回る量は極めて少量となり値段も高くなり、さらに、若つると葉には独特の土臭さとぬめりがあるため、好んで、食されることは極めて稀である。
【0006】
なお、わさびの茎を利用したわさび風味を混入した加工食品はあるものの、つるむらさきとわさびの茎を和えたものは知られていない。
【0007】
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、収穫時期に関係なく、調理されたわさびの風味と辛みを効かしたわさび風味のつるむらさきの製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、つるむらさきの若いつると葉の部分を適度の大きさに整え、続いて弱塩水で、所定時間ボイルした後に、急速冷凍処理し、続いて凍結状態のつるむらさきに対してアブラナ科に属するわさびの根茎の粉砕片とを常温のもとで容器に入れ、更に容器に調味料を適量加えて混ぜ合わせ、凍結状態のつるむらさきを常温解凍することにより、つるむらさき内の水分と、加えた調味料とによって決まる濃さの調味料液をつるむらさき内に染み込ませることを特徴としている。
この特徴によれば、つるむらさきの若いつると葉を弱塩水で所定時間ボイルすることで、独特の土臭さは和らぐとともに、若いつるや葉は柔らかくなり、次にこの若いつるや葉を急速冷凍し、凍結させる。この凍結された若いつるや葉を解凍するとともに、わさびと調味料を混ぜ合わせることにより、これらわさび風味や辛みと調味料とがつるむらさきの若つると葉内に容易に染み込み、このわさび風味や辛みによって、つるむらさきのもつ独特の土臭さを感じることなく食することができる。
【0009】
本発明のわさび風味のつるむらさきの製造方法は、前記調味料が化学調味料及びだし調味料であることが好ましい。
このようにすれば、つるむらさきの若つると葉の味に、調味料の質や量を加減することで、味に濃淡を加えることができる。
【0010】
本発明のわさび風味のつるむらさきの製造方法は、前記原材料及び前記調味料を袋詰めした後に真空包装することが好ましい。
このようにすれば、原材料及び調味料が空気に触れないため、長期間の保存が可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明すると、図1〜図5は本発明の実施例としてのわさび風味のつるむらさきを作るための装置と手順であり、適当な大きさにカットされたつるむらさきの若いつると葉からわさび風味のつるむらさきが出来るまでの全工程が順に示されている。
【0012】
図1に示されているように、つるむらさき1の、若いつる2と葉3との部分を適当な大きさにカットし、さらに、水洗いした後、この若いつる2と葉3との部分を次の図2に示されているメッシュ篭17に投入するとともに、70℃〜90℃に保たれた弱塩水の湯7が入っているボイル機6で2分〜5分ボイルする。なお、つるむらさき1は、火を通しすぎると逆に臭みが増し食感も悪くなるため、短時間のボイルが望ましい。
【0013】
この短時間のボイル工程によって、つるむらさき1の独特の臭みは和らぎ、若いつる2と葉3は適度に柔らかくなり、食べやすくなる。このつるむらさき1は、図中上方に示されているように、ボイル処理後、つるむらさき1の色合いと鮮度とを保つために急速冷凍される。この急速冷凍は−10℃〜−30℃が適当である。
【0014】
図3には、わさびの根茎8の粉砕片11を製造するための工程が示されており、わさびの根茎8は、図中央に示されているミキサー機9に投入されると、ミキサー機内の回転刃10の回転によって粉砕される。この粉砕状態は、わさびの根茎8小片が残る程度が好ましい。
【0015】
図4には、つるむらさきにわさび風味付けと味付けとの工程が示されており、前述のわさびの根茎8の粉砕片11と冷凍されたつるむらさき1とを常温のもとで適量づつ容器20に入れ、化学調味料14及びだし調味料15を適量投入し、混ぜ合わせる。
【0016】
この容器20に化学調味料14及びだし調味料15を投入することにより、冷凍つるむらさき1の常温解凍により浸みだした水分と前記調味料14,15とが解け合い、この調味料液とつるむらさき1内の水分との浸透圧の関係で適度な調味料液がつるむらさき1内に染み込むことになる。
【0017】
また、上述したように、わさびの根茎8は小片が残る程度に粉砕されているため、わさびの根茎8を擦りおろしたときに発生する繊維質がつるむらさき1の若つる2と葉3にまとわり付くことがなく、わさびの根茎8の粉砕片11から浸み出るわさび風味や辛みのエキスのみがつるむらさき1の若つる2と葉3内に染み込むことになり、これらわさび風味や辛みによって、つるむらさき1のもつ独特の土臭さを感じることなく食することができる。
【0018】
さらに、上述の調味料14、15の質や量を加減することで、例えば、味の濃い和風だしや味の薄い和風だしを使用する等、消費者の所望する味のつるむらさき料理を取り揃えることができる。
【0019】
また、混ぜ合わされたわさびの根茎8の粉砕片11と冷凍されたつるむらさき1と化学調味料14及びだし調味料15は、図5に示されているように、所定の量を計測されて小袋13に分けられ、この小袋13内を真空状態に処理されるとともに、冷凍庫で冷凍処理される。
【0020】
この小袋13は、上方に開口部を有し、この開口部周囲近傍に開閉自在のジッパー16が形成されており、さらに、小袋13内のわさび風味のつるむらさき1を食するために開封されるまでは、密封状態を維持することができるように、熱処理された密封帯18がジッパー16に沿うように形成されている。なお、小袋13上方の開口部周囲近傍の表面には商品名19(つるむらさきわさび)等を印刷することで広告効果も期待できる。
【0021】
このように小袋13は真空包装されるとともに、冷凍処理されることで、小袋13を開封するまでは、調理済みわさび風味のつるむらさきは空気に触れないことと、わさびの根茎8が本来有している抗菌作用とで、長期間の保存が可能となる。
【0022】
また、小袋13は上述のように冷凍真空パックに処理されているため、小袋13内のつるむらさき1、調味料14、15それぞれの風味が損なわれることなく保存することが可能となるとともに、冷凍真空パックを解凍処理するだけで、収穫時期以外の季節にも糖尿病や高血圧予防効果のある調理済みのわさび風味のつるむらさき料理を、つるむらさき1の土臭さを感ずることなく食することができる。
【0023】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0024】
【発明の効果】
本発明は以下の効果を奏する。
【0025】
(a)請求項1項の発明によれば、つるむらさきの若いつると葉を弱塩水で所定時間ボイルすることで、独特の土臭さは和らぐとともに、若いつるや葉は柔らかくなり、次にこの若いつるや葉を急速冷凍し、凍結させる。この凍結された若いつるや葉を解凍するとともに、わさびと調味料を混ぜ合わせることにより、これらわさび風味と調味料とがつるむらさきの若つると葉内に容易に染み込み、このわさび風味や辛みによって、つるむらさきのもつ独特の土臭さを感じることなく食することができる。
【0026】
(b)請求項2項の発明によれば、つるむらさきの若つると葉の味に、調味料の質や量を加減することで、味に濃淡を加えることができる。
【0027】
(c)請求項3項の発明によれば、原材料及び調味料が空気に触れないため、長期間の保存が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のわさび風味のつるむらさきの製造方法に適用されたつるむらさきの若いつると葉の斜視図である。
【図2】本発明のわさび風味のつるむらさきの製造方法に適用されたつるむらさきのボイル機の断面図である。
【図3】本発明のわさび風味のつるむらさきの製造方法に適用されたわさびの根茎加工の概略図である。
【図4】つるむらさきにわさび風味付けと味付けとの工程の概略図である。
【図5】調理済みわさび風味のつるむらさきの小袋の冷凍真空包装の概略図である。
【符号の説明】
1 つるむらさき
2 若いつる
3 葉
6 ボイル機
7 湯
8 わさびの根茎
9 ミキサー機
10 回転刃
11 粉砕片
13 小袋
14 化学調味料
15 だし調味料
16 ジッパー
17 メッシュ篭
18 密封帯
19 商品名
20 容器
Claims (3)
- つるむらさきの若いつると葉の部分を適度の大きさに整え、続いて弱塩水で、所定時間ボイルした後に、急速冷凍処理し、続いて凍結状態のつるむらさきに対してアブラナ科に属するわさびの根茎の粉砕片とを常温のもとで容器に入れ、更に容器に調味料を適量加えて混ぜ合わせ、凍結状態のつるむらさきを常温解凍することにより、つるむらさき内の水分と、加えた調味料とによって決まる濃さの調味料液をつるむらさき内に染み込ませることを特徴とするわさび風味のつるむらさきの製造方法。
- 前記調味料は化学調味料及びだし調味料である請求項1に記載のわさび風味のつるむらさきの製造方法。
- 前記原材料及び前記調味料を袋詰めした後に真空包装した請求項1または2に記載のわさび風味のつるむらさきの製造方法。
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