JP4075379B2 - フッ素樹脂の表面処理方法およびフッ素樹脂を用いたプリント配線基板の製造方法 - Google Patents

フッ素樹脂の表面処理方法およびフッ素樹脂を用いたプリント配線基板の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ミリ波やマイクロ波といった高周波用のプリント配線基板に用いられるフッ素樹脂の表面処理方法およびフッ素樹脂を用いたプリント配線基板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に電子部品を実装するプリント配線基板には安価な樹脂基板が用いられる。特にミリ波帯にまでなると、誘電率が低く高周波損失の小さいポリテトラフロオロエチレン(PTFE)といったフッ素樹脂基板が用いられる。
【0003】
一般的な高周波用のPTFEプリント基板の製造工程は、両面に銅箔が形成された両面銅張積層基板にスルーホール形成、スルーホールメッキ、回路パターン焼き付け、回路パターンエッチング、その他表面処理工程などから構成される。
【0004】
ここで、プリント基板に用いる銅張積層基板への銅箔の形成は、銅箔、ガラスクロス入りのPTFE基板、銅箔を順に積層し、熱圧着することによって行われる。この工程が成り立つためには、銅箔をシートとして扱う必要があり、その厚さは18μm(1/2OZ)以上となるのが一般的である。さらに、電子部品用のプリント基板ではスルーホールメッキが施されるため、PTFE上の銅の膜厚は30μm以上となる。
【0005】
従って、従来のPTFEプリント基板上の配線の微細加工限界はラインアンドスペースで100μm程度となっている。これは、配線幅に対して高さが大きくなってくると、サイドエッチ量の制御が困難になるからである。このため、プリント基板上のパターンの自由度が小さくなるとともに、プリント基板のサイズが大きくなるという問題がある。
【0006】
一方、プリント基板上に実装するチップ、特にミリ波帯チップにおいては、マイクロストリップ線路型、コプレーナ線路型チップともに、シグナル線路が数十μm程度となっており、プリント基板上のシグナル線幅とのミスマッチが生じる。このため、チップの実装方法としてはフェイスアップ実装とワイヤボンディングによる接続をとらざるを得ず、低損失化に有利なフリップチップ実装を適用できないという問題もあった。
【0007】
こうした問題を解決する方法として、銅の形成をPTFE基板上に直接メッキすることにより薄膜化し、プリント基板上の微細配線化を図る方法が考えられる。しかし、PTFEは疎水性が高く、薄膜の密着強度が確保できないため、従来より、PTFE表面を物理的または化学的に改質して、薄膜の密着性を上げる方法が提案されている。
【0008】
例えば、不活性ガスを用いたプラズマ処理により表面に凹凸を設け、接触面積を上げて密着性を向上する方法や、特開平4−36587にあるように、PTFE表面に極性基を導入する工程と、続いて行われるエッチングにより表面に凹凸を形成する工程を併用して密着性を向上する方法などがある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前者では基板表面は化学的には何ら変化しておらず、疎水を保ったままであるまた、後者では表面を化学的にも改質する事によって親水性を増しているものの、依然密着性は十分ではない。このように、従来より、PTFE上の薄膜の密着強度をあげるために、いくつかの表面改質方法が提案されているが、その効果が十分ではないという課題がある。また、プリント配線基板上の導体膜厚が厚いために、配線パターンの微細化が難しいという課題がある。
【0010】
本発明は、上記点に鑑み、フッ素樹脂表面と薄膜との密着強度を向上させることができるフッ素樹脂の表面処理方法を提供することを目的とし、さらに、フッ素樹脂を用いたプリント配線基板の製造方法においてプリント配線基板上の配線パターンの密着強度向上を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明ではフッ素樹脂の表面処理方法であって、フッ素樹脂の表面からフッ素原子を脱離する親水化処理工程と、親水化処理されたフッ素樹脂の表面にプラズマ処理を行うことによりフッ素樹脂の表面の粗面化とさらなる親水化を同時に行うプラズマ処理工程とを備えることを特徴としている。
【0012】
このように、親水化処理とプラズマ処理を組み合わせることで、フッ素樹脂表面を親水化するとともに粗面化することができ、フッ素樹脂表面における薄膜の密着強度を向上させることができる。
【0013】
また、請求項2に記載の発明のように、親水化処理工程はフッ素樹脂を金属ナトリウム−ナフタレン錯体含有溶液に浸漬することで行うことができる。
【0014】
また、請求項3に記載の発明では、プラズマ処理工程では、酸素ガスを用いることを特徴としている。これにより、フッ素樹脂表面にさらに親水基を導入することができ、さらなる親水化処理を行うことができる。これにより、フッ素樹脂表面における薄膜の密着強度をより向上させることができる。
【0015】
また、請求項4に記載の発明のように、フッ素樹脂としてポリテトラフルオロエチレンを用いることができる。
【0016】
また、請求項5に記載の発明では、フッ素樹脂を用いたプリント配線基板の製造方法であって、フッ素樹脂をベースにしたフッ素樹脂基板(1)を用意する工程と、フッ素樹脂基板の少なくとも一方の面の表面においてフッ素を脱離するとともに親水基を導入する親水化処理を行う親水化処理工程と、親水化処理されたフッ素樹脂基板の表面にプラズマ処理を行うことによりフッ素樹脂の表面の粗面化とさらなる親水化を同時に行うプラズマ処理工程と、フッ素樹脂基板の表面に金属膜(3〜6)からなる配線を形成する配線形成工程とを備えることを特徴としている。
【0017】
このように、親水化処理とプラズマ処理を組み合わせることで、フッ素樹脂基板表面を親水化するとともに粗面化することができ、フッ素樹脂基板表面における配線の密着強度を向上させることができる。これにより、配線を構成する金属膜を薄膜化することができ、配線を容易に微細化することが可能となる。
【0018】
また、請求項6に記載の発明のように、親水化処理工程はフッ素樹脂基板を金属ナトリウム−ナフタレン錯体含有溶液に浸漬することで行うことができる。
【0019】
また、請求項7に記載の発明では、プラズマ処理工程では、酸素ガスを用いることを特徴としている。これにより、フッ素樹脂基板表面にさらに親水基を導入することができ、さらなる親水化処理を行うことができる。これにより、フッ素樹脂基板表面における薄膜の密着強度をより向上させることができる。
【0020】
また、請求項8に記載の発明のように、フッ素樹脂としてポリテトラフルオロエチレンを用いることができる。
【0021】
また、請求項9に記載の発明のように、金属膜の形成方法は、無電解メッキ法、蒸着あるいはスパッタ法のいずかれ1つを用いることができ、または金属膜が積層構造の場合にはこれらの組み合わせて用いることができる。
【0022】
また、請求項10に記載の発明のように、配線パターンの形成方法は、エッチングあるいは選択メッキのいずれかあるいはこれらの組み合わせて用いることができる。さらに、請求項11に記載の発明のように、配線パターンの形成方法としてメタルリフトオフ法を用いることもできる。
【0023】
また、請求項12に記載の発明のように、金属膜(3)として銅を用いることができる。あるいは、請求項13に記載の発明のように、金属膜は銅を最下層とした複数の金属層からなる積層構造とすることができ、具体的には、請求項14に記載の発明のように、フッ素樹脂基板側から銅、ニッケル、金の順に積層されたものとすることができる。
【0024】
また、請求項15に記載の発明のように、金属膜(6)としてチタンを用いることができる。あるいは、請求項16に記載の発明のように、金属膜はチタンを最下層とした複数の金属層からなる積層構造とすることもできる。
【0025】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0026】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、本発明を適用した第1実施形態を図1〜図4に基づいて説明する。本第1実施形態は、疎水性を有しかつ化学的に安定なフッ素樹脂をベースにしたフッ素樹脂基板を用いて、ミリ波やマイクロ波といった高周波用のプリント配線基板を製造するものである。
【0027】
図1は、本第1実施形態の高周波用プリント配線基板の製造方法を示す工程図である。
【0028】
まず、図1(a)に示すように、任意のサイズにカットしたフッ素樹脂基板1を用意する。本第1実施形態では、フッ素樹脂基板1として、ガラスクロス入りのPTFE基板(ポリテトラフルオロエチレン)を用いている。なお、図1中上側をフッ素基板1の主表面、下側を裏面とする。
【0029】
次に、図1(b)に示すように、フッ素樹脂基板1の必要箇所にスルーホール2を形成する。これは、後工程でスルーホール2の側壁に金属配線を付着させ、基板主表面のグランドパターンと基板裏面のグランドパターンとの導通をとるために必要となる。スルーホール2形成後、有機溶剤等を用いて基板1の表面を清浄化するための脱脂処理を行う。
【0030】
次に、図1(c)に示すように、水洗により有機溶剤を除去した後、フッ素樹脂基板1を金属ナトリウム−ナフタレン錯体含有溶液に浸漬する親水化処理工程を行う。金属ナトリウム−ナフタレン錯体含有溶液として、例えば潤工社製のテトラエッチを用いることができる。親水化処理工程は、処理温度25℃で5秒間行う。この工程では、金属ナトリウム−ナフタレン錯体含有溶液によりフッ素樹脂基板1の表面からフッ素原子が脱離し、代わりに水酸基を主とした親水基が導入される。
【0031】
次に、図1(d)に示すように、水洗により金属ナトリウム−ナフタレン錯体含有溶液を除去し乾燥させた後、フッ素樹脂基板1の両面にプラズマ処理を行う。本第1実施形態のプラズマ処理工程は、酸素ガスを用いた酸素プラズマ処理を行っている。この酸素プラズマ処理により、フッ素樹脂基板1の表面を粗面化することができる。また、酸素ガスを用いることで、フッ素樹脂基板1の表面にさらに親水基を導入してさらなる親水化することができる。
【0032】
酸素プラズマ処理の処理装置として、アルパック社製のUNA−2000を用いた。処理条件は、5×5cmのPTFE基板に対して、基板温度50℃、高周波パワー800W、圧力266Pa、02流量4L/min、H2/N2流量0.24L/min、時間15秒とした。
【0033】
図2は、フッ素樹脂表面をXPS分析した結果のC1sスペクトルを示している。図2中Aは上記の親水化処理工程および酸素プラズマ処理工程を施したフッ素樹脂表面のC1sスペクトルである。図2中Bは、比較のための親水化処理を行っていない未処理フッ素樹脂表面のスペクトルである。
【0034】
図2に示すように、未処理フッ素樹脂Bで見られる−CF2−に対応する292eV付近のスペクトルが親水化処理フッ素樹脂Aでは消失しており、代わりに285〜290eV付近にスペクトルが見られる。これは、アルコールに共通する−OH基およびC=O基等に対応するスペクトルである。この結果から、本第1実施形態の親水化処理および酸素プラズマ処理により、フッ素樹脂基板1表面においてフッ素の脱離および親水基の導入が行われていることがわかる。
【0035】
図3は、フッ素樹脂表面における水の接触角θを示している。図3中左側より、未処理、硫酸処理のみ、酸素プラズマ処理のみ、親水化処理のみ、親水化処理+硫酸処理、本第1実施形態の親水化処理+酸素プラズマ処理をそれぞれ施したフッ素樹脂表面における水の接触角θを示している。フッ素除去処理では金属ナトリウム−ナフタレン錯体含有溶液にフッ素樹脂を25℃で5秒間浸漬し、硫酸処理では80%硫酸水溶液に25℃で5分間浸漬した。
【0036】
図3に示すように、本第1実施形態の親水化処理および酸素プラズマ処理を行ったフッ素樹脂は、他のいずれの処理よりも水の接触角θが小さくなっている。水の接触角θが小さいほど親水性が大きいので、本第1実施形態の親水化処理および酸素プラズマ処理を行ったフッ素樹脂は親水性が向上している事がわかる。
【0037】
続いて、フッ素樹脂基板1の表面に配線となる金属膜を無電解メッキするための前処理として、コンディショニング、ブリディッビング、キャタライジング、アクセレーティングを順次行い、触媒としてのパラジウムの付与および活性化を行う。なお、無電解メッキの前処理は一般に用いられる前処理であれば、任意の方法で行うことができる。
【0038】
次に、図1(e)に示すように、無電解メッキによりフッ素樹脂基板1の両面およびスルーホール2側壁にCu層3を5μm形成する。
【0039】
次に、図1(f)に示すように、Cu層3にエッチングを施して、所望の配線パターンを形成する。エッチングは、レジスト塗布、べーク、露光、現像から成るフォト工程を行った後、塩化第二鉄水溶液を用いることにより行う。このエッチング工程では、フッ素樹脂基板1の両面にレジストマスクを形成するが、パターニングは必要な面だけでいい。本第1実施形態では、フッ素樹脂基板1の主表面側(図1中上側)のみをパターニングしている。
【0040】
次に、図1(g)に示すように、レジストを剥離した後、パターニングしたCu配線および裏面電極上に無電解メッキにより、Ni層4を2μm、Au層5を0.3μm順次形成する。これにより配線は、Cu層3を最下層とした金属膜3〜5の積層構造となる。
【0041】
以上の工程により、フッ素樹脂基板を用いた高周波用プリント配線基板が完成する。
【0042】
図4は、フッ素樹脂表面における金属膜の付着強度の測定結果を示している。図4中左側から、未処理、親水化処理工程、親水化処理工程+硫酸処理、本第1実施形態の親水化処理工程+酸素プラズマ処理をそれぞれ施したフッ素樹脂基板の薄膜付着強度を示している。親水化処理工程は金属ナトリウム−ナフタレン錯体含有溶液処理にフッ素樹脂を25℃で5秒間浸漬し、硫酸処理は80%硫酸水溶液に25℃で5分間浸漬した。金属膜としてフッ素樹脂基板上に銅を1μm蒸着により形成した。測定装置はquad group製のセバスチャン型強度テスタを用いた。
【0043】
図4に示すように、親水化処理処理と酸素プラズマ処理を施したフッ素樹脂基板の銅付着強度は、他のフッ素樹脂基板よりも向上することが確認できた。従って、親水化処理および酸素プラズマ処理によりフッ素樹脂基板の表面を改質して親水化し、さらに、酸素プラズマ処理で基板表面を粗面化して基板表面積を拡大させていることにより、フッ素樹脂基板と薄膜との密着強度を向上させることができる。
【0044】
以上の製造方法で製造されたプリント配線基板では、基板表面の親水性が向上し、基板表面における薄膜の密着強度が向上している。従って、フッ素樹脂基板上の配線のトータル膜厚を、一般に市販されている基板の35μm程度に対して任意に低減して薄膜化することが可能となる。この結果、配線の微細化を容易に行うことができる。また、配線の密着強度が向上することで、配線の微細化を行ってもエッチング時に配線パターンが飛んでしまうといった問題も防止できる。
【0045】
(第2実施形態)
以下、本発明の第2実施形態について図5に基づいて説明する。本第2実施形態は、上記第1実施形態に比較して、フッ素樹脂基板の表面に形成する金属配線の材質が異なるものである。以下、上記第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
【0046】
図5は、本第2実施形態の高周波用プリント配線基板の製造方法を示す工程図である。
【0047】
図5(a)〜(c)に示す工程で、上記第1実施形態の図1(a)〜(d)に示す工程と同様に、フッ素樹脂基板1の表面に金属ナトリウム−ナフタレン錯体含有溶液処理および酸素プラズマ処理を行い親水化処理を施す。
【0048】
次に、図5(d)に示すように、親水化処理を施したフッ素樹脂基板1上に、酸素に対して活性な金属薄膜を形成する。本第2実施形態では、Ti層6をフッ素樹脂1基板の両面に0.5μm蒸着している。
【0049】
次に、図5(e)に示すように、レジスト塗布、べーク、露光、現像から成るフォト工程を行った後、フッ酸水溶液にてTi層6をエッチングすることにより所望の配線パターンを形成する。このとき、両面にレジストマスクを形成するが、パターニングは必要な面だけでいい。本第2実施形態では、フッ素樹脂基板1の主表面側(図5中上側)のみをパターニングしている。
【0050】
次に、図5(f)に示すように、レジストを剥離した後、無電解メッキによりパターニングしたTi配線および裏面電極上にNi層4を2μm、Au層5を0.3μmを順次形成する。これにより配線は、Ti層6を最下層とした金属膜4〜6の積層構造となる。
【0051】
本第2実施形態によれば、表面改質されたフッ素樹脂基板1上の酸素と結合しやすいTi層6を最下層にしているため、フッ素樹脂基板1と配線との強固な密着を得ることができる。これにより、信頼性を向上させることができ、配線パターンの微細化がさらに進んだ場合にも、配線パターンが飛んでしまうことを防止できる。
【0052】
(他の実施形態)
なお、上記各実施形態では、フッ素樹脂基板としてPTFEを用いたが、これに限らず、例えばETFE(エチレン・四フッ化エチレン)、FEP(四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン)、PFA(パーフロロアルコキシ)、PVdF(フッ化ビニリデン)等を用いることもできる。
【0053】
また、上記各実施形態では、金属膜を形成する方法として、無電解メッキや蒸着を用いたが、これらに限らず、例えばスパッタ法を用いることもできる。金属膜が多層構造の場合には、これらの無電解メッキ、蒸着、スパッタ法を適宜組み合わせて用いることができる。
【0054】
また、上記各実施形態では、配線パターンを形成する際に、ウェットエッチングを用いたが、これに限らずドライエッチングも同様に用いることができる。さらに、メッキを行わない箇所をレジストでマスクして行う選択メッキやメタルリフトオフといった方法を用いて配線パターンを形成してもよい。
【0055】
また、上記各実施形態では、フッ素樹脂基板1の両面に親水化処理を施したが、少なくとも金属膜を形成する面に親水化処理を施せばよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態のプリント配線基板の製造方法を示す工程図である。
【図2】フッ素樹脂表面をXPS分析した結果を示す特性図である。
【図3】フッ素樹脂表面の水の接触角θを示す特性図である。
【図4】フッ素樹脂表面における薄膜の付着強度を示す特性図である。
【図5】第2実施形態のプリント配線基板の製造方法を示す工程図である。
【符号の説明】
1…フッ素樹脂基板、2…スルーホール、3…Cu層、4…Ni層、5…Au層、6…Ti層。

Claims (16)

  1. フッ素樹脂の表面においてフッ素原子を脱離するとともに親水基を導入して親水化処理を行う親水化処理工程と、
    前記親水化処理された前記フッ素樹脂の表面にプラズマ処理を行うことにより前記フッ素樹脂の表面の粗面化とさらなる親水化を同時に行うプラズマ処理工程とを備えることを特徴とするフッ素樹脂の表面処理方法。
  2. 前記親水化処理工程では、前記フッ素樹脂を金属ナトリウム−ナフタレン錯体含有溶液に浸漬することを特徴とする請求項1に記載のフッ素樹脂の表面処理方法。
  3. 前記プラズマ処理工程では、酸素ガスを用いることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のフッ素樹脂の表面処理方法。
  4. 前記フッ素樹脂は、ポリテトラフルオロエチレンであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載のフッ素樹脂の表面処理方法。
  5. フッ素樹脂をベースにしたフッ素樹脂基板(1)を用意する工程と、
    前記フッ素樹脂基板の少なくとも一方の面の表面においてフッ素を脱離するとともに親水基を導入して親水化処理を行う親水化処理工程と、
    親水化処理された前記フッ素樹脂基板の表面にプラズマ処理を行うことにより前記フッ素樹脂の表面の粗面化とさらなる親水化を同時に行うプラズマ処理工程と、
    前記フッ素樹脂基板の表面に金属膜(3〜6)からなる配線を形成する配線形成工程とを備えることを特徴とするフッ素樹脂を用いたプリント配線基板の製造方法。
  6. 前記親水化処理工程では、前記フッ素樹脂基板を金属ナトリウム−ナフタレン錯体含有溶液に浸漬することを特徴とする請求項5に記載のフッ素樹脂を用いたプリント配線基板の製造方法。
  7. 前記プラズマ処理工程では、酸素ガスを用いることを特徴とする請求項5または請求項6に記載のフッ素樹脂を用いたプリント配線基板の製造方法。
  8. 前記フッ素樹脂は、ポリテトラフルオロエチレンであることを特徴とする請求項5ないし7のいずれか1つに記載のフッ素樹脂を用いたプリント配線基板の製造方法。
  9. 前記金属膜の形成方法は、無電解メッキ法、蒸着あるいはスパッタ法のいずかれ1つまたはこれらの組み合わせであることを特徴とする請求項5ないし8のいずれか1つに記載のフッ素樹脂を用いたプリント配線基板の製造方法。
  10. 前記配線パターンの形成方法は、エッチングあるいは選択メッキのいずれかあるいはこれらの組み合わせであることを特徴とするプリント請求項5ないし9のいずれか1つに記載のフッ素樹脂を用いたプリント配線基板の製造方法。
  11. 前記配線パターンの形成方法は、メタルリフトオフ法であることを特徴とする5ないし9のいずれか1つに記載のフッ素樹脂を用いたプリント配線基板の製造方法。
  12. 前記金属膜(3)は銅からなることを特徴とする5ないし11のいずれか1つに記載のフッ素樹脂を用いたプリント配線基板の製造方法。
  13. 前記金属膜は銅を最下層とした複数の金属層からなる積層構造であることを特徴とする請求項5ないし11のいずれか1つに記載のフッ素樹脂を用いたプリント配線基板の製造方法。
  14. 前記金属膜の積層構造は、前記フッ素樹脂基板側から銅、ニッケル、金の順に積層されたものであることを特徴とする請求項13に記載のフッ素樹脂を用いたプリント配線基板の製造方法。
  15. 前記金属膜(6)はチタンからなることを特徴とする5ないし11のいずれか1つに記載のフッ素樹脂を用いたプリント配線基板の製造方法。
  16. 前記金属膜はチタンを最下層とした複数の金属層からなる積層構造であることを特徴とする請求項5ないし11のいずれか1つに記載のフッ素樹脂を用いたプリント配線基板の製造方法。
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