JP4075042B2 - 半導体装置の製造方法およびこの方法で得られる半導体装置 - Google Patents

半導体装置の製造方法およびこの方法で得られる半導体装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置の製造方法およびこの方法で得られる半導体装置に関する。特に、基板上の絶縁膜等に穴を設けてその上に非晶質珪素膜(又は多結晶珪素膜)を形成し、この非晶質珪素膜にレーザ照射を行い、前記穴の底部内の非晶質珪素を結晶核として略単結晶状態の珪素膜を成長させることにより、基板の所定位置に略単結晶状態の珪素膜を形成し、この珪素膜を半導体膜として使用して半導体装置を形成する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
多結晶珪素薄膜トランジスタ(p−SiTFT)に代表される薄膜半導体装置を、汎用ガラス基板の使用し得る600℃程度以下、或いは非晶質珪素薄膜トランジスタ(a−SiTFT)の製造温度と同程度の425℃程度以下の低温にて製造する場合、従来は以下の製造方法が採用されている。
【0003】
まず、ガラス基板上に下地保護膜として絶縁膜である酸化珪素膜を堆積し、この上に半導体膜となる非晶質珪素膜を堆積する。次に、この非晶質珪素膜に対してXeClパルスエキシマレーザ(波長308nm)を照射し、前記非晶質珪素膜を多結晶珪素膜とする(レーザ熱処理工程)。このレーザ熱処理工程では、レーザ光を吸収した非晶質珪素膜の温度が上昇して、非晶質珪素膜が溶融し、その後、温度が低下するに従って、溶融した珪素膜が結晶化することによって、多結晶珪素膜が形成される。
【0004】
このレーザ熱処理工程の後、ゲート絶縁膜となる酸化珪素膜を化学気相堆積法(CVD法)や物理気相堆積法(PVC)によって形成する。次に、タンタルなどでゲート電極を形成することにより、金属(ゲート電極)−酸化膜(ゲート絶縁膜)−半導体(多結晶珪素膜)からなる電界効果トランジスタ(MOS−FET)を得る。最後に、これらの膜上に層間絶縁膜を堆積し、コンタクトホールを開孔した後に、金属薄膜にて配線を施す。これにより、薄膜半導体装置が完成する。
【0005】
しかしながら、上記従来の薄膜半導体装置の製造方法では、エキシマレーザ光のエネルギー密度制御が困難であるため、レーザ熱処理時にエネルギー密度の変動があり、これによって半導体膜質に大きなばらつきがあった。特にこの半導体膜質のばらつきは、比較的良好な多結晶半導体膜が得られるレーザ照射条件、すなわち照射エネルギー密度の付近で顕著である。そのため、実際の製造工程では、このばらつきの影響を低減するために、エネルギー密度を最適値よりもやや低く設定してレーザ照射が行われていた。したがって、エネルギー密度の不足により、良好な多結晶薄膜を得ることが困難であった。
【0006】
また、仮に比較的良好な多結晶膜が得られる最適な照射エネルギー密度でレーザ照射を行っても、得られる珪素膜は多結晶であり、粒界の存在によって、そこに形成される薄膜半導体装置の特性は単結晶珪素のものに比べて劣っていた。更に、その粒界が生成される場所は制御できないために、この多結晶珪素膜に形成される薄膜半導体装置の特性は、同一基板内でも大きなばらつきを有することが多かった。
【0007】
これに対して、「Single Crystal Thin Film Transistors」 (IBM TECHNICAL DISCLOSURE BULLETIN Aug.1993 pp257-258) および 「Advanced Excimer-Laser Crystallization Techniques of Si Thin-Film For Location Control of Lage Grain on Glass 」 (R.Ishihara 等 proc.SPIE 2001, vol.4295 p.14〜23) には、基板上の絶縁膜に穴を開けて、この絶縁膜上に非晶質珪素膜を形成した後、この非晶質珪素膜に所定条件でレーザを照射して、前記穴の底部内の非晶質珪素を非溶融状態に保持しながら、その他の部分の非晶質珪素膜を溶融状態にすることにより、非溶融状態に保持された非晶質珪素を結晶核とした結晶成長を生じさせて、非晶質珪素膜の面内の前記穴を中心とした領域を略単結晶状態の珪素膜とすることが記載されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
前記両文献に形成された方法では、穴の断面を十分に小さくしないと、穴の底部で複数の結晶核が発生するため、穴の形成には、高価で精密な露光装置およびエッチング装置が必要である。しかしながら、大型液晶ディスプレー等のように、大きなガラス基板上に多数の薄膜トランジスタを形成する場合等には、前述の装置による穴の形成は困難である。
【0009】
本発明は、このような従来技術の問題点に着目してなされたものであり、レーザ照射を行って、前記穴の底部内の非晶質珪素を結晶核として略単結晶状態の珪素膜を成長させることにより、基板の所定位置に略単結晶状態の珪素膜を形成し、この珪素膜を半導体膜として使用して半導体装置を形成する方法において、前記穴の形成に高価で精密な露光装置およびエッチング装置を使用する必要のない方法を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、基板上に絶縁膜を形成し、前記絶縁膜の面内の所定位置に、前記面に対して垂直に延びる穴(基板の内側に向かって延在する穴)を、この穴の前記面と平行な断面が基板側に向けて小さくなるように開けた後、前記絶縁膜上に、所定厚さで非晶質珪素膜を形成し、前記非晶質珪素膜に所定条件でレーザを照射して、前記穴の底部内の非晶質珪素を非溶融状態に保持しながら、その他の部分の非晶質珪素膜を溶融状態にすることにより、非溶融状態に保持された非晶質珪素を結晶核とした結晶成長を生じさせて、非晶質珪素膜の面内の前記穴を中心とした領域を略単結晶状態の珪素膜とし、この略単結晶状態の珪素膜を半導体膜として使用して半導体装置を形成することを特徴とする半導体装置の製造方法を提供する。この方法を本発明の第1の方法と称する。
【0011】
本発明はまた、基板面内の所定位置に、前記面に対して垂直に延びる穴(基板の内側に向かって延在する穴)を、この穴の前記面と平行な断面が穴の底側に向けて小さくなるように開けた後、前記基板上に所定厚さで絶縁膜を形成し、前記絶縁膜上に、所定厚さで非晶質珪素膜を形成し、前記非晶質珪素膜に所定条件でレーザを照射して、前記絶縁膜で覆われた穴の底部内の非晶質珪素を非溶融状態に保持しながら、その他の部分の非晶質珪素膜を溶融状態にすることにより、非溶融状態に保持された非晶質珪素を結晶核とした結晶成長を生じさせて、非晶質珪素膜の面内の前記穴を中心とした領域を略単結晶状態の珪素膜とし、この略単結晶状態の珪素膜を半導体膜として使用して半導体装置を形成することを特徴とする半導体装置の製造方法を提供する。この方法を本発明の第2の方法と称する。
【0012】
本発明の第1の方法および第2の方法によれば、前記穴の形状を絶縁膜面または基板面と平行な断面が基板側に向けて小さくなるように開けるため、穴の開口端の断面が比較的大きくても底部の断面を極めて小さくすることができる。これにより、前記文献に記載の方法の場合のように、単結晶を成長させる目的で、穴の形成に高価で精密な露光装置およびエッチング装置を使用する必要がない。
【0013】
本発明の第1の方法および第2の方法においては、前記略単結晶状態の珪素膜の面内の、前記穴を含まない部分を、半導体膜として使用して半導体装置を形成することが好ましい。
【0014】
本発明の第1の方法および第2の方法においては、前記絶縁膜を酸化珪素膜と窒化珪素膜とを含む多層構造とし、非晶質珪素膜を形成する側に酸化珪素膜を設けることが好ましい。
【0015】
本発明の第1の方法および第2の方法においては、非晶質珪素膜に代えて、多結晶珪素膜を絶縁膜上に形成することも好ましい。
【0016】
本発明の第1の方法および第2の方法においては、前記穴は、この穴の底部側に形成された結晶核成長部とこの上側に形成された結晶成長方向変更部とを含み、結晶核成長部は、絶縁膜の面と平行な断面の大きさがほぼ一定となるように形成されて、穴の結晶核の1つを優先的に成長させ、結晶成長方向変更部は、断面の大きさが穴の上部に向けて徐々に大きくなるようにして形成されて、結晶成長の進む方向を上下方向から左右方向へ滑らかに変化させることが好ましい。断面の大きさを適宜設定して結晶核成長部を設けることにより、この部分において実質的に単一の結晶核を発生、成長するようにさせること、もしくは、複数の結晶核が発生、成長した場合にはそれぞれの結晶核の成長を競合させて、最終的にほぼ単一の結晶粒が穴の内部を占めて成長するようにさせることが可能になる。また、断面の大きさが緩やかに拡大するように形成した結晶成長方向変更部を設けることにより、結晶成長の方向が上下方向から左右方向へ急激に変化することを回避し、急激な成長方向の変化に起因する結晶欠陥の発生を抑制することが可能になる。
【0017】
本発明はまた、本発明の第1の方法および第2の方法において、前記半導体装置は薄膜トランジスタであり、前記穴を薄膜トランジスタを形成する位置に対応させて設けることを特徴とする半導体装置の製造方法を提供する。
【0018】
本発明の第1の方法によれば、基板上に絶縁膜を介して形成された略単結晶状態の珪素膜を半導体膜として備えた半導体装置において、前記絶縁膜には、膜面と平行な断面が基板側に向けて小さくなる形状の穴が形成されている半導体装置が得られる。
【0019】
本発明の第2の方法によれば、基板上に絶縁膜を介して形成された略単結晶状態の珪素膜を半導体膜として備えた半導体装置において、前記基板には、基板面と平行な断面が基板側に向けて小さくなる形状の穴が形成されている半導体装置が得られる。
【0020】
前記半導体膜をなす略単結晶状態の珪素膜は、基板面内の前記穴を含まない部分に配置されていることが好ましい。前記絶縁膜は、酸化珪素膜と窒化珪素膜とを含む多層構造であり、略単結晶状態の珪素膜側に酸化珪素膜が形成されていることが好ましい。
【0021】
また、上述した穴は、断面の大きさがほぼ一定となるようにして、穴の底部から上部に向けて形成された第1の領域と、この第1の領域の上部に、断面の大きさが前記穴の上部に向けて徐々に大きくなるようにして形成された第2の領域と、を含むことが好ましい。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について説明する。
〔第1実施形態〕
図1〜4を用いて本発明の第1の方法に相当する第1実施形態を説明する。
【0023】
先ず、図1(a)に示すように、ガラス基板1上に酸化珪素膜(絶縁膜)2を形成する。ガラス基板1上への酸化珪素膜2の形成方法には、プラズマ化学気相堆積法(PECVD法)、低圧化学気相堆積法(LPCVD法)、スパッタリング法等の気相堆積法が挙げられる。酸化珪素膜2の膜厚は例えば100nm〜10μmとする。ここでは、PECVD法により厚さ1μmの酸化珪素膜2を形成した。
【0024】
次に、図1(b)に示すように、フォトリソグラフィ技術により酸化珪素膜2上にレジストパターン3を形成する。このレジストパターン3は、酸化珪素膜2の面内の穴を形成する位置に貫通穴31を有する。次に、図1(c)に示すように、貫通穴31の下側の酸化珪素膜2をエッチングして、酸化珪素膜2の所定位置に穴21を開ける。
【0025】
このエッチングは、CF4 ガスとH2 ガスのプラズマを用いた反応性イオンエッチングにより行った。また、このエッチング中にレジスト剥離用のガス(例えば、酸素の放電ガスまたはNF3 ガスの放電ガスと、水蒸気との混合ガス等)を導入することにより、酸化珪素膜2上のレジストパターン3を徐々に剥離(灰化)させて、酸化珪素膜2のエッチングの進行に伴って、酸化珪素膜2の穴21の断面が大きくなるようにした。
【0026】
その結果、図1(d)に示すように、レジストパターン3の貫通穴31の位置に、酸化珪素膜2の面に対して垂直に延びる、四角錐状の(すなわち、酸化珪素膜2の面と平行な断面が基板1側に向けて小さくなる形状の)穴21が酸化珪素膜2に形成された。穴21の寸法は、例えば深さ:500nm、開口端をなす正方形の一辺の長さ:1μmとする。なお、穴21の形状は、四角錐状の他に、三角錐状や円錐状などにしてもよい。
【0027】
次に、レジストパターン3を剥離した後、図1(e)に示すように、酸化珪素膜2上に所定厚さ(穴21の深さより厚い寸法、例えば50nm〜500nm)で非晶質珪素膜4を形成する。非晶質珪素膜4の形成方法としては、PECVD法やLPCVD法、常圧化学気相堆積法(APCVD法)、スパッタリング法が採用できる。ここでは、高純度の珪素膜を容易に、しかも四角錐状の穴21の底部の先端まで確実に堆積させるためにLPCVD法を採用した。なお、非晶質珪素膜4に代えて、多結晶珪素膜を形成するようにしてもよい。
【0028】
次に、図1(f)に示すように、非晶質珪素4膜にレーザを照射する。ここでは、XeClパルスエキシマレーザ(波長308nm、パルス幅30nsec)を用い、エネルギー密度:0.4〜1.5J/cm2 (非晶質珪素膜4の膜厚50nm〜500nmに対応)でレーザ照射を行った。これにより、図2(a)に示すように、酸化珪素膜2の穴21の底部内の非晶質珪素41を非溶融状態に保持しながら、その他の部分の非晶質珪素膜4を完全に溶融状態にした。
【0029】
すなわち、照射されたXeClパルスエキシマレーザは非晶質珪素膜4の表面近傍でほとんどが吸収される。これはXeClパルスエキシマレーザの波長(308nm)における非晶質珪素および結晶性珪素の吸収係数が其々0.139nm-1と0.149nm-1と大きいためである。
【0030】
これにより、レーザ照射後に非晶質珪素膜4の温度が低下して結晶成長する際に、酸化珪素膜2の穴21の底部内の非溶融状態に保持された非晶質珪素41を結晶核とした結晶成長が生じて、図2(b)に示すように、非晶質珪素膜4の面内の前記穴21を中心とした領域42が略単結晶状態の珪素膜となる。
【0031】
すなわち、四角錐状として穴21の底部を狭くすることにより、溶融状態の珪素の体積に対する非溶融状態の珪素41の体積の比は極めて小さくなり、溶融珪素膜に対して結晶核の場所は定められた場所となる。また、特に非溶融状態の珪素41の体積が十分小さくなるように、穴21の形状とレーザの照射エネルギー密度を選ぶことにより、結晶成長に寄与する結晶核は実質的に一つとみなすことができ、穴21内はこの結晶核から成長した結晶粒に占められて略単結晶状態となる。そして、この結晶成長は、穴21上部の溶融状態である珪素膜に対しても進み、最終的に穴21を中心とした大きな略単結晶粒42が形成される。
【0032】
この方法によって、穴21を中心として4μm程度の大結晶粒の成長が実現可能である。また、レーザ熱処理工程の際に試料の温度を例えば400℃程度に制御することにより、6μm程度の更に大きな結晶粒を得ることもできる。
【0033】
この穴21を中心とした結晶粒の内部には欠陥が少なく、この結晶粒は略単結晶状態にある。これにより、半導体膜の電気特性の点では、エネルギーバンドにおける禁制帯中央部付近の捕獲準位密度が少なくなる効果が得られる。また、結晶粒界が無いために、電子や正孔といったキャリアが流れる際の障壁を大きく減少できる効果が得られる。このような半導体膜を薄膜トランジスタの能動層(ソース領域やドレイン領域、チャネル形成領域)に用いると、オフ電流値が小さく移動度の大きな優良なトランジスタが得られる。
【0034】
次に、以下のようにして薄膜トランジスタTを形成する。この工程を図3および4を用いて説明する。図3は平面図であり、図4(a)〜(d)は図3のA−A線断面図に相当する。
【0035】
先ず、図4(a)に示すように、略単結晶状態の珪素膜42を含む珪素膜をパターニングして、各薄膜トランジスタT用の半導体領域40を形成した。ここでは、略単結晶状態の珪素膜42の基板面内で酸化珪素膜2の穴21を含まない部分を、チャネル形成領域8に割り当てた。
【0036】
次に、図4(b)に示すように、酸化珪素膜2および半導体領域40の上に、酸化珪素膜5を電子サイクロトロン共鳴PECVD法(ECR−CVD法)またはLPCVD法、又はPECVD法にて形成する。この酸化珪素膜5は薄膜トランジスタのゲート絶縁膜として機能する。
【0037】
次に、図4(c)に示すように、タンタルまたはアルミニウムの金属薄膜をスパッタリング法により形成した後、パターニングすることによって、ゲート電極6を形成する。次に、このゲート電極6をマスクとして、ドナーまたはアクセプターとなる不純物イオンを打ち込み、ソース/ドレイン領域7とチャネル形成領域8を、ゲート電極6に対して自己整合的に作製する。
【0038】
ここでは、NMOSトランジスタを作製し、不純物元素としてリン(P)を1×1016cm-2の濃度でソース・ドレイン領域に打ち込んだ。その後、XeClエキシマレーザを照射エネルギー密度200mJ/cm2以上400mJ/cm2以下程度で照射するか、250℃から450℃程度の温度で熱処理することにより、前記不純物元素の活性化を行う。
【0039】
次に、図4(d)に示すように、酸化珪素膜5およびゲート電極6の上面に、PECVD法で約500nmの酸化珪素膜9を形成する。次に、ソース/ドレイン領域7に至るコンタクトホール91を酸化珪素膜5,9に開けて、コンタクトホール91内および酸化珪素膜9上のコンタクトホール91の周縁部に、スパッタリング法によりアルミニウムを堆積して、ソース/ドレイン電極10を形成した。これと同時に、ゲート電極6に至るコンタクトホールを酸化珪素膜9に開けて、ゲート電極6用の端子電極15(図3参照)を形成した。
【0040】
このように作製された薄膜トランジスタは、略単結晶状態の珪素膜を半導体膜として使用しているため、キャリアが流れる際の大きな障害となる結晶粒界や結晶粒内の欠陥が窮めて少ない領域をチャネル形成領域とすることができる。
【0041】
また、この実施形態の方法では、酸化珪素膜2の穴21の形状を四角錐状としているため、穴21の開口端の断面が比較的大きくても底部の断面を極めて小さくすることができる。これにより、穴の形状が四角柱状等(穴の断面が一定)である場合と比較して、穴21の開口端を大きくすることができる。
【0042】
その結果、従来技術で挙げた文献に記載の方法のように、単結晶を成長させる目的で、穴の形成に高価で精密な露光装置およびエッチング装置を使用する必要がなくなる。そのため、例えば300mm四方を超える大型のガラス基板上に多数の薄膜トランジスタを形成する場合でも、優良な特性が安定的に得られる。
【0043】
また、この実施形態の方法によれば、酸化珪素膜2の穴21の形状を四角錐状としているため、穴の形状が四角柱状等(穴の断面が一定)である場合と比較して、結晶成長する際の結晶核となる穴の底部の非溶融珪素の体積を小さくできる。これにより、単結晶粒の発生と成長が容易になるという効果もある。
【0044】
また、前述のように、結晶の成長方向は穴21の上部で上方から横方向に変化するため、略単結晶状態の珪素膜42の面内の穴21の部分には歪が生じ易い。これに対して、この実施形態の方法では、歪みの生じ易い前記部分ではなく、略単結晶状態の珪素膜42の面内の穴21を含まない部分をチャネル形成領域8として使用して、薄膜トランジスタTを形成しているため、オフ電流値が小さく、急峻な閾値下特性を有し(サブスレショルドスィング値が小さく)、移動度の大きい、特に性能に優れたトランジスタを得ることができる。
【0045】
なお、穴21を所定の間隔で規則正しく配置すると、図5に示すように、穴21の配置に対応して略単結晶状態の珪素膜42が規則正しく並んだ、結晶性珪素膜45を得ることができる。
また、酸化珪素膜2に穴21を形成した後に、再度酸化珪素膜を形成してこの穴21を覆うことにより、この穴21の断面寸法を小さくしてもよい。この方法を採用すれば、フォトリソグラフィおよびエッチング工程で形成する穴21を比較的大きくして、この穴21を酸化珪素膜2で覆うことによって、十分に小さな断面寸法の穴をさらに容易に形成することができる。
【0046】
〔第2実施形態〕
図6に、この実施形態の方法で形成された薄膜トランジスタの断面図を示す。この第2実施形態の方法では、第1実施形態の方法で図1(a)に示すようにガラス基板1上に酸化珪素膜2を形成するのに代えて、ガラス基板1上に窒化珪素膜20を形成する。この窒化珪素膜20の上に酸化珪素膜2を形成して、この酸化珪素膜2に穴21を形成する。これ以外の点は第1実施形態と同じ方法で薄膜トランジスタを作製する。窒化珪素膜20の膜厚は例えば50nmとし、酸化珪素膜2の膜厚は100nm〜10μmとする。
【0047】
この実施形態の方法によれば、基板1の上の絶縁膜を窒化珪素膜20と酸化珪素膜2との2層構造としているため、第1実施形態の方法よりも、レーザ熱処理時に発生する熱を絶縁膜が基板から遮蔽し、基板への熱ダメージを低減する効果が高い。また、半導体膜にとって望ましくない不純物、すなわちナトリウムやアルミニウムあるいはホウ素などが基板に含まれている場合には、基板上の絶縁層を2層構造とすることによって、これらの不純物が基板から半導体膜へ拡散することが効果的に防止される。
【0048】
また、穴21の底部以外にある非晶質珪素膜を完全溶融する条件でレーザ熱処理を実施するため、基板が熱によって大きなダメージを受け易くなるが、基板上の絶縁層を2層構造とすることによって、この熱ダメージが低減される。この熱ダメージ低減効果および前述の不純物拡散防止効果によって、特性の優れた薄膜トランジスタが得られる。
【0049】
本発明の方法においては、穴21の底部から単一の結晶粒を成長させるために、絶縁膜の表面を平坦として、溶融した非晶質珪素膜に結晶核が発生しないようにすることが望ましい。酸化珪素膜と窒化珪素膜を比較すると、酸化珪素膜の方が窒化珪素膜よりも表面の平坦性が良好である。そのため、この実施形態では、穴21を形成する絶縁膜として、表面の平坦性が良好な酸化珪素膜を形成し、基板側に窒化珪素膜を形成している。
【0050】
〔第3実施形態〕
図7を用いて本発明の第2の方法に相当する第3実施形態を説明する。
先ず、図7(a)に示すように、ガラス基板1上に、フォトリソグラフィ技術によりレジストパターン3を形成する。このレジストパターン3は、ガラス基板1の面内の穴を形成する位置に貫通穴31を有する。次に、図7(b)に示すように、貫通穴31の下側のガラス基板1をエッチングして、ガラス基板1の所定位置に穴11を開ける。
【0051】
このエッチングは、CF4 ガスとH2 ガスのプラズマを用いた反応性イオンエッチングにより行った。また、このエッチング中にレジスト剥離用のガス(例えば、酸素の放電ガスまたはNF3 ガスの放電ガスと、水蒸気との混合ガス等)を導入することにより、ガラス基板1上のレジストパターン3を徐々に剥離(灰化)させて、ガラス基板1のエッチングの進行に伴って、ガラス基板1の穴11の断面が大きくなるようにした。
【0052】
その結果、図7(c)に示すように、レジストパターン3の貫通穴31の位置に、基板面に対して垂直に延びる、四角錐状の穴11がガラス基板1に形成された。穴11の寸法は、例えば深さ:1μm、開口端をなす正方形の一辺の長さ:1μmとする。
【0053】
次に、レジストパターン3を剥離した後、PECVD法によりガラス基板1上に、酸化珪素膜(絶縁膜)25を厚さ400nm〜600nmで形成する。これにより、図7(d)に示すように、前記穴11が酸化珪素膜25で覆われて、前記穴11より寸法の小さい四角錐状の穴27が、基板面内の所定位置に形成された。
【0054】
次に、図7(e)に示すように、酸化珪素膜2上に所定厚さ(穴27の深さより厚い寸法、例えば50nm〜500nm)で、LPCVD法により非晶質珪素膜4を形成する。なお、非晶質珪素膜4に代えて、多結晶珪素膜を形成するようにしてもよい。
【0055】
次に、図7(f)に示すように、非晶質珪素4膜にレーザを照射する。ここでは、XeClパルスエキシマレーザ(波長308nm、パルス幅30nsec)を用い、エネルギー密度:0.4〜1.5J/cm2 (非晶質珪素膜4の膜厚50nm〜500nmに対応)でレーザ照射を行った。
【0056】
これにより、酸化珪素膜2で覆われた穴27の底部内の非晶質珪素を非溶融状態に保持しながら、その他の部分の非晶質珪素膜4を完全に溶融状態にした。そして、レーザ照射後に非晶質珪素膜4の温度が低下して結晶成長する際に、酸化珪素膜2で覆われた穴27の底部内の非溶融状態に保持された非晶質珪素を結晶核とした結晶成長が生じて、非晶質珪素膜4の面内の前記穴27を中心とした領域が略単結晶状態の珪素膜となる。この珪素膜を使用して、第1実施形態と同じ方法で薄膜トランジスタを作製した。
【0057】
このように作製された薄膜トランジスタは、略単結晶状態の珪素膜を半導体膜として使用しているため、キャリアが流れる際の大きな障害となる結晶粒界や結晶粒内の欠陥が窮めて少ない領域をチャネル形成領域とすることができる。
【0058】
また、この実施形態の方法では、穴27の形状を四角錐状としているため、穴27の開口端の断面が比較的大きくても底部の断面を極めて小さくすることができる。これにより、穴の形状が四角柱状等(穴の断面が一定)である場合と比較して、穴27の開口端を大きくすることができる。
【0059】
その結果、従来技術で挙げた文献に記載の方法のように、単結晶を成長させる目的で、穴の形成に高価で精密な露光装置およびエッチング装置を使用する必要がなくなる。そのため、例えば300mm四方を超える大型のガラス基板上に多数の薄膜トランジスタを形成する場合でも、優良な特性が安定的に得られる。
【0060】
また、この実施形態の方法によれば、穴27の形状を四角錐状としているため、穴の形状が四角柱状等(穴の断面が一定)である場合と比較して、結晶成長する際の結晶核となる穴の底部の非溶融珪素の体積を小さくできる。これにより、単結晶粒の発生と成長が容易になるという効果もある。
【0061】
さらに、この実施形態の方法では、ガラス基板1に直接、穴11を形成し、この穴11を酸化珪素膜2で覆った穴27の底部で結晶核を発生させている。そのため、フォトリソグラフィおよびエッチング工程で形成する穴11を比較的大きくして、この穴11を酸化珪素膜2で覆うことによって、十分に小さな断面寸法の穴27を形成することができる。したがって、この実施形態の方法によれば、第1実施形態の方法よりも、結晶核を発生させるために設ける穴の大きさを小さくすることが容易に行える。
【0062】
なお、上記各実施形態では、結晶核を発生させるために設ける穴の形状を四角錐状としているが、本発明において前記穴の形状はこれに限定されず、絶縁膜面または基板面と平行な断面が基板側に向けて小さくなる形状であればよい。例えば、図8(a)に示すように、絶縁膜(または基板)18に、結晶核を発生させるために設ける穴として、四角錐の頂点側部分を切り落とした形状の穴19を形成してもよい。
【0063】
また、エッチングによって穴19が形成された絶縁膜(または基板)18の上に、穴19の底部の寸法W1をより小さくする(W1>W2)目的で、穴19の深さ寸法より小さい寸法の厚さで絶縁膜28を形成してもよい。この絶縁膜28としては、前述のように、穴の表面を平滑にする効果のある酸化珪素膜を形成することが好ましい。
【0064】
また、結晶核を発生させるために設ける穴の形成方法は、第1実施形態で説明した方法に限定されない。例えば、CF4 ガスとH2 ガスのプラズマによる絶縁膜(または基板)のエッチングを途中で中断し、レジスト剥離用のガスを導入してレジストを一部剥離した後、再度CF4 ガスとH2 ガスに切り替えて絶縁膜(または基板)をエッチングする工程を繰り返してもよい。この方法によれば、図9に示すように、絶縁膜(または基板)18の面に平行な断面形状が連続的ではなく段階的に変化する穴17が形成される。
【0065】
また、図10に示すように、下部の断面の大きさがほぼ一定で、上部の断面の大きさが徐々に大きくなる漏斗状の穴22を絶縁膜(または基板)18に形成してもよい。この場合には、まず、上述した図1(b)と同様にして、穴22を形成する位置に貫通穴を有するレジストパターン(図示せず)を形成した後に、CF4 ガスとH2 ガスのプラズマによる絶縁膜18のエッチング(反応性イオンエッチング)を行うことにより、穴22の下部に対応する部分を形成する。そして、エッチングの途中から、エッチングガスに対してレジスト剥離用のガス(例えば、酸素の放電ガスまたはNF3 ガスの放電ガスと、水蒸気との混合ガス等)を導入して絶縁膜18上のレジストパターンを徐々に剥離(灰化)させることにより、絶縁膜18のエッチングの進行に伴って穴22の断面が徐々に大きくなるようにする。
【0066】
これにより、図10に示す漏斗状の穴22が形成される。この穴22は、断面の大きさがほぼ一定となるように穴22の下部に形成されており、結晶成長する際の核となるほぼ単一の結晶核を優先的に成長させる結晶核成長部22aと、結晶核成長部22aの上部に、穴22の上部に向けて断面の大きさが徐々に大きくなるようにして形成されており、結晶成長の進む方向を上下方向から左右方向へ滑らかに変化させる結晶成長方向変更部22bとを含んでいる。結晶核成長部22aが第1の領域に、結晶成長方向変更部22bが第2の領域にそれぞれ対応している。
【0067】
断面の大きさを適宜設定して結晶核成長部22aを設けることにより、この部分において実質的に単一の結晶核を発生、成長するようにさせること、もしくは、複数の結晶核が発生、成長した場合にはそれぞれの結晶核の成長を競合させて、最終的にほぼ単一の結晶粒が穴の内部を占めて成長するようにさせることが可能になる。また、断面の大きさが緩やかに拡大するように形成した結晶成長方向変更部22bを設けることにより、結晶成長の方向が上下方向から左右方向へ急激に変化することを回避し、急激な成長方向の変化に起因する結晶欠陥の発生を抑制することが可能になる。
【0068】
なお、上述した結晶核成長部22aと結晶成長方向変更部22bとを滑らかにつないで両者を一体化し、図11に示すように、穴内部の側壁が曲線的に変化する穴23を形成してもよい。また、図8(b)に示した例と同様にして、エッチングによって穴22(または穴23)が形成された絶縁膜18の上に、更に絶縁膜を形成してこの穴22を覆うことにより、穴22の断面寸法を小さくしてもよい。また、結晶核成長部22aの形状については、三角柱状、四角柱状、円柱状などの形状に形成することが可能である。
【0069】
また、上記各実施形態では、基板としてガラス基板1を使用している。このガラス基板1としては、例えば歪点温度が550〜650℃である低耐熱性ガラスを使用することができる。また、この基板としては、ガラス基板ではなく、耐熱性の高いプラスチック基板を用いてもよい。
【0070】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の方法によれば、基板または基板上の絶縁膜に穴を設けてその上に非晶質珪素膜を形成し、この非晶質珪素膜にレーザ照射を行い、前記穴の底部内の非晶質珪素を結晶核として略単結晶状態の珪素膜を成長させることにより、基板の所定位置に略単結晶状態の珪素膜を形成し、この珪素膜を半導体膜として使用して半導体装置を形成する方法において、前記穴の形状を特定することにより、前記穴の形成に高価で精密な露光装置およびエッチング装置を使用する必要がなくなる。
【0071】
その結果、大型液晶ディスプレー等のように、大きなガラス基板上に多数の高性能薄膜トランジスタを形成することが容易にできる。
【0072】
特に、請求項3の方法によれば、特に性能の優れた半導体装置を製造することができる。例えば薄膜トランジスタであれば、オフ電流値が小さく、急峻な閾値下特性を有し、移動度の大きい、特に性能に優れたトランジスタを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の方法に相当する第1実施形態を説明する図であって、レーザ照射工程までの工程図を示す。
【図2】穴の底部内の非晶質珪素を結晶核として略単結晶状態の珪素膜が成長することを説明する断面図である。
【図3】第1実施形態で形成した薄膜トランジスタを示す平面図である。
【図4】本発明の第1の方法に相当する第1実施形態を説明する図であって、薄膜トランジスタの製造方法を示す工程図である。
【図5】穴を所定の間隔で規則正しく配置して結晶成長させた場合に得られる結晶性珪素膜を示す斜視図である。
【図6】第2実施形態で形成した薄膜トランジスタを示す断面図である。
【図7】本発明の第2の方法に相当する第3実施形態を説明する図であって、レーザ照射工程までの工程図を示す。
【図8】結晶核を発生させるために設ける穴の形状の例を示す断面図である。
【図9】結晶核を発生させるために設ける穴の形状の例を示す断面図である。
【図10】結晶核を発生させるために設ける穴の形状の例を示す断面図である。
【図11】結晶核を発生させるために設ける穴の形状の例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ガラス基板
2 酸化珪素膜(絶縁膜)
20 窒化珪素膜(絶縁膜)
3 レジストパターン
31 貫通穴
4 非晶質珪素膜
40 パターンニングされた半導体領域
41 穴の底部内の非溶融状態の非晶質珪素
42 略単結晶状態の珪素膜
5 酸化珪素膜
6 ゲート電極
7 ソース/ドレイン領域
8 チャネル形成領域
9 酸化珪素膜
10 ソース/ドレイン電極
11、15、17、21、22、23、27 穴
22a 結晶核成長部
22b 結晶成長方向変更部
15 ゲート電極用の端子電極
18 絶縁膜(または基板)
28 酸化珪素膜
91 コンタクトホール
T 薄膜トランジスタ

Claims (7)

  1. 基板上に絶縁膜を形成し、前記絶縁膜の面内の所定位置に、前記面に対して垂直に延びる穴を、この穴の前記面と平行な断面が基板側に向けて小さくなるように開けて逆錐体形状に形成した後、前記絶縁膜上に、所定厚さで非晶質珪素膜を形成し、前記非晶質珪素膜に所定条件でレーザを照射して、前記穴の底部内の非晶質珪素を非溶融状態に保持しながら、その他の部分の非晶質珪素膜を溶融状態にすることにより、非溶融状態に保持された非晶質珪素を結晶核とした結晶成長を生じさせて、非晶質珪素膜の面内の前記穴を中心とした領域を略単結晶状態の珪素膜とし、この略単結晶状態の珪素膜を半導体膜として使用して半導体装置を形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 基板面内の所定位置に、前記面に対して垂直に延びる穴を、この穴の前記面と平行な断面が穴の底側に向けて小さくなるように開けて逆錐体形状に形成した後、前記基板上に所定厚さで絶縁膜を形成し、前記絶縁膜上に、所定厚さで非晶質珪素膜を形成し、前記非晶質珪素膜に所定条件でレーザを照射して、前記絶縁膜で覆われた穴の底部内の非晶質珪素を非溶融状態に保持しながら、その他の部分の非晶質珪素膜を溶融状態にすることにより、非溶融状態に保持された非晶質珪素を結晶核とした結晶成長を生じさせて、非晶質珪素膜の面内の前記穴を中心とした領域を略単結晶状態の珪素膜とし、この略単結晶状態の珪素膜を半導体膜として使用して半導体装置を形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  3. 前記略単結晶状態の珪素膜の面内の、前記穴を含まない部分を、半導体膜として使用して半導体装置を形成することを特徴とする請求項1または2記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記絶縁膜を酸化珪素膜と窒化珪素膜とを含む多層構造とし、非晶質珪素膜を形成する側に酸化珪素膜を設けることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法において、前記半導体装置は薄膜トランジスタであり、前記穴を薄膜トランジスタを形成する位置に対応させて設けることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法において、前記非晶質珪素膜に代えて、多結晶珪素膜を前記絶縁膜上に形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  7. 前記逆錐体形状には、四角錐状形状、三角錐状形状及び円錐状形状のいずれかが含まれる、請求項1乃至6のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
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