JP4074499B2 - チャイルドシート - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ベルトの緩み動作を阻止するベルト固定装置が設けられたチャイルドシートに関する。
【0002】
【従来の技術】
車両のシートベルトを利用してチャイルドシートを車両の座席に固定するための手段として、表面に凹凸が付された一対のカム状部材の間に車両のシートベルトを挟み込み、シートベルトの締め付け方向の通過は許容し、反対方向(緩み方向)へのシートベルトの通過は阻止するようにカム状部材の動作を規制することにより、シートベルトとベースとを相互に固定するベルト固定装置が知られている。
【0003】
上記のベルト固定装置はシートベルトを一方向にしか拘束できない。一方、一般的な三点式シートベルトが設けられた車両では、右側の座席にチャイルドシートを設置したときと、左側の座席にチャイルドシートを設置したときとでは、ショルダーベルトを締める方向(格納する方向)が反対になる。従って、従来は一つのシートベルトに対して二つのベルト固定装置を、それらの拘束方向が互いに反対になるようにして取り付けている(例えば特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−120617号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、単一のチャイルドシートに複数のベルト固定装置を設けた場合には部品点数や組み付け工数が増加してコストアップの要因となる。ベルト固定装置を設けるために必要なスペースも拡大し、設計上の制約が増える。チャイルドシートを左右いずれかの列にしか取り付けない場合には、一方のベルト固定装置が無駄になる。
【0006】
そこで、本発明は、シートベルトを一方向にしか拘束できないベルト固定装置を一つ使用するだけで、左右いずれの座席に設置されてもシートベルトを固定することが可能なチャイルドシートを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
以下、本発明のチャイルドシートについて説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
【0008】
本発明のチャイルドシート(1,60)は、車両のシートベルト(111,112)により当該車両の座席(100)上に拘束されるべきシート支持部(2,61)と、前記シート支持部に取り付けられ、内部に挿通されたシートベルトの一方向への移動を許容し、前記一方向に対する反対方向への前記シートベルトの移動を阻止するベルト固定装置(40)とを備えたチャイルドシートであって、前記ベルト固定装置は、本体ケース(41)と該本体ケースに対して開閉自在なクランパー(43)とを備え、前記シートベルトを構成するショルダーベルト(111)及びラップベルト(112)を束ねた状態で前記本体ケースと前記クランパーとの間に通して前記クランパーの開放を阻止することが可能であって、該開放を阻止した状態で前記ショルダーベルトが前記一方向に移動するときには前記クランパーに設けられたフラップ(46)が当該フラップ及び前記本体ケースのそれぞれの挟持部(48)の間隔が広がる方向に回転して前記ショルダーベルト及び前記ラップベルトの移動が許容され、前記ショルダーベルトの前記反対方向への移動に対しては、前記フラップが前記挟持部の間隔を狭める方向に回転して前記ショルダーベルト及び前記ラップベルトが前記挟持部間に挟み込まれて前記ショルダーベルトの緩みが阻止されるように構成され、前記挟持部の間隔を狭める方向への前記フラップの回転方向を、前記車両の左右方向に関して反転できるように、前記本体ケースと前記クランパーとが前記シート支持部に対して回転可能に取り付けられることにより、上述した課題を解決する。
【0009】
本発明のチャイルドシートによれば、ベルト固定装置の本体ケースとクランパーを回転させることにより、車両の左右方向と、ベルト固定装置のベルトを拘束する方向との対応関係を切り替えることができる。従って、チャイルドシートが左右いずれの座席に設置されるかに拘わりなく、同一のベルト固定装置を使用してシートベルトとシート支持部とを固定してチャイルドシートを車両の座席に拘束することができる。
【0010】
本発明のチャイルドシートは、前記シート支持部として設けられたベース(2)と、前記ベースを覆うように設けられ、前記ベースに対するリクライニング動作が可能な状態で前記ベースに取り付けられるシェル(4)とを備え、前記ベース上には、前記シェルのリクライニング動作を許容しつつ前記シェルを表面側から左右方向にまたぐように配置され、かつ両端(51)が前記シェルを貫いて前記ベースに固定されたブリッジ(50)が設けられ、前記ベルト固定装置の前記本体ケース及び前記クランパーが前記ブリッジ上に回転可能に取り付けられてもよい。このような取付構造によれば、ベースがシェルに覆われていても、ベルト固定装置をシェルの表面側から操作できるので、シートベルトの締め付け操作や緩め操作を容易に行うことができる。
【0011】
なお、前記シェルの表面側には凹部(4d)が設けられ、その凹部に前記ブリッジ及び前記ベルト固定装置が収容されてもよい。このようにすれば、凹部を適当なカバーや蓋により開閉可能とすることにより、必要な時だけベルト固定装置をシェルの表面側に露出させ、不必要なときは凹部を塞いでシェルの表面の連続性を確保することができる。
【0012】
本発明のチャイルドシート(60)は、前記シート支持部として設けられたベース(61)と、前記ベースに対して分離可能に設けられたシート本体(62)とを備え、前記ベルト固定装置(40)は前記ベースの前記シート本体によって覆われる部分(65)に取り付けられてもよい。例えばベビーシートと呼ばれる乳児用のチャイルドシートにおいては、シート本体をキャリーとして兼用するためにシート本体がベースに対して分離可能とされる。このような構造を持っているチャイルドシートに対しては、シート本体を分離すればベルト固定装置が露出してシートベルトの締め付け操作や緩め操作を行える。従って、シート本体の表面側にベルト固定装置を露出させる構造を別途採用する必要がなく、構造を簡素化できる。
【0013】
本発明のチャイルドシートにおいては、前記ベルト固定装置が前記左右方向に関する中央に配置されることが望ましい。ベルト固定装置を左右方向の中央に配置すれば、左右いずれの側からシートベルトが取り付けられても、ベルト固定装置により等しくシートベルトを固定することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の一実施形態のチャイルドシートを示している。チャイルドシート1は、ベース2と、そのベース2に支持されるシート本体3とを備えている。シート本体3は、座部4a、背部4b、側壁部4c、4cが一体に成形された硬質樹脂製のシェル4を備えている。シェル4には、ベルトハーネス、ベルト調節機構、表皮材等の各種の付属品が取り付けられるが、付属品の図示は省略した。
【0015】
図2〜図4に示したように、ベース2は、下ベース部10と上ベース部20とを備えている。各ベース部10,20はいずれも樹脂成形品である。図4によく示されているように、下ベース部10はその前端11から後端12に向かうに従って厚みが増加する楔形状に形成されている。下ベース部10の上下面13、14の中央には凹部13a,14aがそれぞれ形成されている。上面13側の凹部13aはほぼ円形状に窪んでおり、そこには上ベース部20の下面21に設けられたボス21aが嵌合される。
【0016】
上ベース部20の上面22にはボス21aに対応して凹部22aが形成されている。下ベース部10の凹部14aには連結ボルト15が装着されており、その連結ボルト15はベース部10,20を貫通して凹部22a内のナット23にねじ込まれる。これにより、上下ベース部10,20が連結ボルト15を軸として旋回可能に連結される。従って、図5(a)〜(c)に示すように、下ベース部10に対して上ベース部20を旋回させて上ベース部20の向きを車両の前後方向(図4の左右方向)に反転させることができる。
【0017】
なお、上ベース部20を図5(a)及び(c)の位置にて適度に拘束するため、下ベース部10の上面13と上ベース部20の下面21との間に、図5(a)及び(c)の位置でそれぞれ嵌合するボス及び凹部等の位置決め手段を設けるとよい。そのような位置決め手段を設ける場合には、連結ボルト15とナット23との間に適度な余裕を設け、下ベース部10に対して上ベース部20を持ち上げて位置決め手段の嵌合を解除可能とすることが望ましい。さらに、連結ボルト15と凹部14aの底面との間にコイルばね等を圧縮状態で装着して、連結ボルト15とナット23との間の余裕による連結ボルト15の遊びを規制することが望ましい。
【0018】
図4及び図5(a)〜(c)から明らかなように、上ベース部20の上面22は下方に膨らむような弧を描きつつ前後方向に延びている。上面22の左右方向の中心部には左右一対の突条部24,24が形成されている。連結ボルト15の中心線(旋回中心線)Qは、下ベース部10の下面14の垂線Vに対して、その上側ほど下ベース部10の前端11側にずれるように傾けられている。上ベース部20の下面21から突条部24の上面迄の厚さ(以下、これを上ベース部20の基本的肉厚と呼ぶ。)は旋回中心線Qから離れるほど増加する。上ベース部20の基本的肉厚の変化は、旋回中心線Qに関して前後方向(図4の左右方向)にほぼ対称的であるが、非対称としてもよい。
【0019】
上ベース部20の突条部24には、図3に示すリクライニング機構30の固定側レール31が固定される。固定側レール31は突条部24に沿って湾曲しており、その上側には可動側レール32が長手方向(湾曲方向)に沿って摺動可能に取り付けられている。可動側レール32は適当なクランプ手段、例えば自身の持つばね作用を利用したクランプ機構によって固定側レール31上に拘束される。可動側レール32にはレバー33が取り付けられている。レバー33の先端部を持ち上げ操作することによりクランプ手段による可動側レール32の拘束が解除され、可動側レール32が固定側レール31に沿って移動可能となる。さらに、図6に示すように可動側レール32はシェル4に固定される。これにより、シェル4を固定側レール31の湾曲に沿って移動させてシート本体3をリクライニングさせることができる。
【0020】
図6に示すように、ベース2はその下ベース部10の下面14を車両の座席100の座面101に密着させつつ、下ベース部10の後端12をシートバック102側に向けた状態で座席100に取り付けられる。そして、上ベース部20を下ベース部10に対して旋回させることにより、シート本体3の向きを図7(a)に示した前向き姿勢と、図7(b)に示した後向き姿勢との間で反転させることができる。
【0021】
上述したように、下ベース部10の厚さは後端12ほど増加して上ベース部20の旋回中心線Qが下ベース部10の下面14と直交する方向に対して傾けられている。従って、旋回中心線Qを下面14の法線方向と平行に設定した場合と比較して、後向き姿勢(図7(b))における背部4bの鉛直方向からの傾きを大きくとることができる。つまり、一般に、車両の座面101には後端から前端に向かって上り勾配が付されているため、仮に旋回中心線Qをベース下面14の法線方向と平行に設けた場合には、前向き姿勢よりも後向き姿勢の方が背部4bが起き加減になる。これに対して、旋回中心線Qを上記のように傾けた場合には後向き姿勢における背部4bが水平方向により大きく倒れるようになる。さらに、リクライニング機構30を利用すれば図7(b)に想像線で示すように背部4bをより大きく倒し込むことができる。なお、座面101の角度にもよるが、車両への取付状態において、旋回中心線Qがその上側が下側よりも前方にずれるように傾いていることが望ましい。
【0022】
次に、車両のシートベルトを利用してチャイルドシート1を座席100に固定するための構成を説明する。図1に示すように、シェル4の座部4aと背部4bとの境界付近にはベルト固定装置40が設けられている。但し、ベルト固定装置40はシェル4には固定されず、ブリッジ50を介して上ベース部20に支持されている。
【0023】
図6はブリッジ50を取り外した状態の断面図であり、図8はこれに対応する斜視図である。これらの図から明らかなように、シェル4の座部4aと背部4bとの境界付近にはブリッジ取付用の凹部4dが形成されており、側壁部4cにはシートベルトを挿通させるベルト通し孔4eが凹部4dに通じるように形成されている。一方、図3及び図4によく示されているように、上ベース部20の上面22の側壁部25,25には切欠部26が形成されている。そして、図6及び図7(a)に示すように、チャイルドシート1の左右方向からみて側壁部25の切欠部26とベルト通し孔4eとの位置は一致している。
【0024】
シェル4と上ベース部20とがリクライニング機構30を介して連結された後、図1に示したようにシェル4の凹部4dにブリッジ50が配置される。そのブリッジ50の両端部51,51がベルト通し孔4eを貫いて上ベース部20の切欠部26に嵌め込まれることにより、ブリッジ50がシェル4をまたぐようにして上ベース部20の側壁部25,25の間に架け渡される。そして、不図示の固定手段により、ブリッジ50の両端部51が切欠部26から抜けないようにブリッジ50と上ベース部20とが相互に固定される。なお、ブリッジ50に邪魔されることなく上ベース部20に対してシェル4をリクライニングさせるため、ベルト通し孔4eの前後方向の長さはブリッジ50よりも十分に広く確保されている。
【0025】
図9〜図11はベルト固定装置40の詳細を示している。これらの図に示すように、ベルト固定装置40は、本体ケース41と、本体ケース41の一端にヒンジ42を介して開閉自在に設けられたクランパー43と、本体ケース41の他端にヒンジ44を介して開閉自在に設けられたロック45とを備えている。クランパー43の内部にはフラップ46が設けられている。フラップ46は、図12に示すように旋回軸47を中心として微小角度回転可能な状態でクランパー43に取り付けられている。旋回軸47の方向はクランパー43の長手方向と一致する。フラップ46の先端と、本体ケース41の内面とにはそれぞれ鋸刃状の凹凸が付された挟持部48,48が設けられている。
【0026】
図11及び図12に示すように、車両のシートベルトを構成するショルダーベルト111及びラップベルト112を束ねた状態で本体ケース41とクランパー43との間に通し、その状態でクランパー43を降ろして図9のようにロック45を閉じることにより、ベルト111,112が挟持部48の間に挟み込まれる。ショルダーベルト111を締める方向(矢印F方向)に引き上げたときはフラップ46が図12の矢印A方向に回転し、挟持部48の間隔が僅かに広がってベルト111,112の移動が許容される。しかし、ショルダーベルト111が緩み方向(矢印R方向)に移動しようとすると、フラップ46が挟持部48の間隔を狭める方向に移動し、ベルト111,112が挟持部48の間に挟み込まれてベルト111の緩みが阻止される。このように、ベルト固定装置40は、一方向に限ってベルト111,112を拘束可能である。なお、ロック45を本体ケース41と連結するヒンジ44には、ロック45を図9のように閉じた位置に適度な力で拘束してベルト111,112へのテンションによるクランパー43の開放を阻止する開放阻止手段が組み込まれる。このような開放阻止手段は例えばカムを利用して構成することができる。
【0027】
図11に示すように、本体ケース41の長手方向中心部には取付孔49aが形成され、その取付孔49aの両側には位置決め孔49b、49bが取付孔49aの中心に関して対称に形成されている。図13に示すように、ブリッジ50の中央には円形の浅い凹部52が形成されている。その凹部52にベルト固定装置40の本体ケース41を配置し、取付孔49aに固定ねじ53を通し、その固定ねじ53の先端部をブリッジ50にねじ込んで固定することにより、ベルト固定装置40が固定ねじ53を中心として回転可能な状態でブリッジ50に取り付けられる。これにより、ベルト固定装置40は上下方向の向きを反転可能な状態でチャイルドシート1の左右方向の中央に取り付けられる。
【0028】
凹部52の底面には、本体ケース41が図13の向きで正しく取り付けられたときに位置決め孔49bと嵌合する位置決め用の突部54が設けられている。突部54はベルト固定装置40の本体ケース41の向きを図13の位置、又は180°回転した位置に位置決めできればよく、その突出高さは僅かでよい。なお、固定ねじ53による本体ケース41のブリッジ50への取り付けは、本体ケース41が突部54を乗越えて回転できる程度の隙間が本体ケース41とブリッジ50との間に空くように余裕を持たせておく。そのような余裕があったとしても、ベルト111,112を締めることによって本体ケース41がブリッジ50に押し付けられるので、チャイルドシート1の使用中にベルト固定装置40がブリッジ50に対して回転するおそれはない。
【0029】
以上のようなベルト固定装置40を備えたチャイルドシート1によれば、図14に示すように、ベルト111,112をベルト固定装置40に通してクランパー43及びロック45を順次閉じ、その状態でショルダーベルト111を締める方向に引き上げることにより、ベース2を座席100に強固に固定することができる。ショルダーベルト111を締める方向とベルト固定装置40がベルト111、112を拘束する方向とが一致しているときは図15に矢印Cで示すようにベルト固定装置40をブリッジ50上で180°回転させることにより、ショルダーベルト111を緩める方向とベルト固定装置40がベルト111、112を拘束する方向とを一致させてベース2を座席100に固定することができる。ベース2を座席100に固定した後は、不図示カバーにて凹部4dを塞ぐことにより、シェル4の表面の連続性を確保する。
【0030】
なお、ベルト固定装置40によるベース2の固定はシェル4を図7(a)のように前向き姿勢で取り付ける場合にのみ有効である。図7(b)に示すようにシェル4を後向き姿勢で取り付ける場合には、シェル4の側壁部4cの前端部に設けられたベルト通し孔4f(図1参照)を利用してシェル4を座席100に固定すればよい。
【0031】
以上の実施形態のチャイルドシート1には次のような利点がある。まず、ベース2を下ベース部10と上ベース部20とに分離し、上ベース部20を旋回させることによってシート本体3の向きを前後方向に反転させるようにしたので、ベース2とシェル4との間にはリクライニング機構30を配置するだけでよい。このため、リクライニング機構30の設計に関する制約が小さい。下ベース部10と上ベース部20とをリクライニング機構30に邪魔されることなく広い範囲で接触させることができる。従って、シート本体3が旋回可能な構造であっても、旋回運動の固定側と可動側との間の支持面積を十分に確保して旋回部分の安定性を向上させることができる。
【0032】
単一のベルト固定装置40により、ショルダーベルト111を左右いずれの側から締める場合でも対応できるようにしたので、ベルト固定装置40の個数を減らしてコストダウンを行える。
【0033】
また、図8に示すように、本実施形態のチャイルドシート1では、側面衝突時の対衝撃性能を向上させるため、側壁部4cの頭部保護部4gを幼児の頭部がほぼ隠れる程度の深さに形成するとともに、側壁部4cのアームレスト部4hをシェル4の前端4iに向かうほど高くなるように形成して幼児の膝部がほぼ隠れるようにしている。
【0034】
さらに、図7(b)に示すように、シェル4を後向き姿勢で取り付けたとき、シェル4の前端4iを下ベース部10の後端12の延長線上にほぼ位置させている。なお、図7(b)はシェル4の傾きを、リクライニング機構30による調整範囲のほぼ中央に設定した状態である。このようにシェル4の前端4iをベース2の後端12と揃えた場合、シートバック102に対するチャイルドシート1の接触範囲が拡大してチャイルドシート1の安定性が向上する。特に、アームレスト部4hが前端4iに向かうほど高くなるので、前端4iとシートバック102との接触長さを増加し、これらの相乗効果で高い安全性を実現することができる。
【0035】
本発明は上述した実施形態に限定されず、その技術的範囲に含まれる限りにおいて種々の形態で実施してよい。例えば、本発明のベルト固定装置の取り付け構造は、シート本体の旋回機構やリクライニング機構が設けられず、シート支持部としてのベースやフレームとシート本体とが一体化されたチャイルドシートにも適用可能である。
【0036】
本発明のチャイルドシートは、新生児、乳児を対象としたいわゆるべビーシートもその範疇に含む。ベビーシートに本発明のベルト固定装置の取付構造を適用した実施形態を図16及び図17により説明する。
【0037】
図16に示すベビーシート60では、ベース61に対してシート本体62を分離してキャリーとして使用可能とされている。図17に示すように、ベース61の一端側にはシート本体62に対する取付部63よりも上方に突出する拡大部64が形成されている。その拡大部64の途中の傾斜面がベルト取付面65として使用され、そのベルト取付面65の左右方向の中央にベルト固定装置40が回転自在に取り付けられている。ベルト取付面65はシート本体62の装着時にはシート本体62に覆われて見えないが、シート本体62をベース61から取り外すことにより露出して操作可能となる。なお、ベルト固定装置40とベース61との連結構造は図13の例と同様でよい。
【0038】
さらに、ベルト固定装置40の両側にはシートベルト111,112の上方へのずれを防止するフック66,66が形成されている。図16に示すように、シート本体62が後向きとなるようにしてベビーシート60を座席100に取り付けたとき、ベルト取付面65に掛けられたラップベルト112の水平面Hに対する角度θがほぼ45°となるようにベルト取付面65の傾きが調整されている。そして、拡大部64の後端67はシートバック102に突き当てられる。このように拡大部64を設けてシートバック102に突き当てることにより、ベビーシート60とシートバック102との接触範囲を上下方向に拡大してベビーシート60の安定性を向上させることができる。
【0039】
以上の他にも、本発明のベルト固定装置の取付構造は各種の構造のチャイルドシートに適用できる。
【0040】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明のチャイルドシートによれば、ベルト固定装置を回転させることにより、車両の左右方向と、ベルト固定装置のベルトを拘束する方向との対応関係を切り替えることができる。従って、チャイルドシートが左右いずれの座席に設置されるかに拘わりなく、同一のベルト固定装置を使用して車両の座席にチャイルドシートを取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るチャイルドシートの斜視図。
【図2】ベースの下面側の斜視図。
【図3】ベースの上面側の斜視図。
【図4】ベースの前後方向に沿った縦断面図。
【図5】上ベース部の旋回動作を示す斜視図。
【図6】ベースにシート本体を取り付けた状態の前後方向に沿った縦断面図。
【図7】シート本体の向きを前後に変化させた様子を示す図。
【図8】図1からベルト固定装置及びその取り付けのためのブリッジを取り除いた状態を示す図。
【図9】ベルト固定装置の斜視図。
【図10】クランパーを開いた状態のベルト固定装置の斜視図。
【図11】ベルト固定装置の内部構造を示す斜視図。
【図12】ベルト固定装置の作用を示す図。
【図13】ベルト固定装置の近傍を拡大して示す図。
【図14】ベルト固定装置に車両のシートベルトを通した状態を示す斜視図。
【図15】ベルト固定装置の向きを変更している途中の状態を示す斜視図。
【図16】ベースに対してシート本体を分離可能としたベビーシートの実施形態を示す図。
【図17】ベビーシートのベースの斜視図。
【符号の説明】
1 チャイルドシート
2 ベース(シート支持部)
3 シート本体
4 シェル
4a シェルの座部
4b シェルの背部
4c シェルの側壁部
4e,4f ベルト通し孔
4g 頭部保護部
4h アームレスト部
4i シェルの前端
10 下ベース部
11 下ベース部の前端
12 下ベース部の後端
13 下ベース部の上面
14 下ベース部の下面
15 連結ボルト
20 上ベース部
21 上ベース部の下面
22 上ベース部の上面
23 ナット
30 リクライニング機構
31 固定側レール
32 可動側レール
40 ベルト固定装置
41 本体ケース
43 アーム
45 ロック
46 フラップ
50 ブリッジ
60 ベビーシート
61 ベース(シート支持部)
62 シート本体
64 突出部
65 ベルト取付面
100 車両の座席
101 座面
102 シートバック
111 ショルダーベルト
112 ラップベルト
Q 旋回中心線

Claims (5)

  1. 車両のシートベルトにより当該車両の座席上に拘束されるべきシート支持部と、前記シート支持部に取り付けられ、内部に挿通されたシートベルトの一方向への移動を許容し、前記一方向に対する反対方向への前記シートベルトの移動を阻止するベルト固定装置とを備えたチャイルドシートにおいて、
    前記ベルト固定装置は、本体ケースと該本体ケースに対して開閉自在なクランパーとを備え、前記シートベルトを構成するショルダーベルト及びラップベルトを束ねた状態で前記本体ケースと前記クランパーとの間に通して前記クランパーの開放を阻止することが可能であって、該開放を阻止した状態で前記ショルダーベルトが前記一方向に移動するときには前記クランパーに設けられたフラップが当該フラップ及び前記本体ケースのそれぞれの挟持部の間隔が広がる方向に回転して前記ショルダーベルト及び前記ラップベルトの移動が許容され、前記ショルダーベルトの前記反対方向への移動に対しては、前記フラップが前記挟持部の間隔を狭める方向に回転して前記ショルダーベルト及び前記ラップベルトが前記挟持部間に挟み込まれて前記ショルダーベルトの緩みが阻止されるように構成され、
    前記挟持部の間隔を狭める方向への前記フラップの回転方向を、前記車両の左右方向に関して反転できるように、前記本体ケースと前記クランパーとが前記シート支持部に対して回転可能に取り付けられていることを特徴とするチャイルドシート。
  2. 前記シート支持部として設けられたベースと、前記ベースを覆うように設けられ、前記ベースに対するリクライニング動作が可能な状態で前記ベースに取り付けられるシェルとを備え、
    前記ベース上には、前記シェルのリクライニング動作を許容しつつ前記シェルを表面側から左右方向にまたぐように配置され、かつ両端が前記シェルを貫いて前記ベースに固定されたブリッジが設けられ、
    前記ベルト固定装置の前記本体ケース及び前記クランパーが前記ブリッジ上に回転可能に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のチャイルドシート。
  3. 前記シェルの表面側には凹部が設けられ、その凹部に前記ブリッジ及び前記ベルト固定装置が収容されていることを特徴とする請求項2に記載のチャイルドシート。
  4. 前記シート支持部として設けられたベースと、前記ベースに対して分離可能に設けられたシート本体とを備え、前記ベルト固定装置は前記ベースの前記シート本体によって覆われる部分に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のチャイルドシート。
  5. 前記ベルト固定装置が前記左右方向に関する中央に配置されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のチャイルドシート。
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