JP4074424B2 - ブラインド - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブラインドに関し、特に、ラダーコードのボトムレールへの連結を向上させたブラインドに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の横型ブラインドでは、図6(a)に示すように、スラット16を整列状態に支持するラダーコード14の下端部において、その最下段にあるラダーコード14の中段コード14aに、ボトムレール24が支持されている。そして、最下段の中段コード14aよりも下方にある垂直コード14b、14bは、ボトムレール24の底部に形成された貫通孔24a内に収容され、この貫通孔24aを覆うテープホルダ40をボトムレール24に取り付け(図6(b))、テープホルダ40とボトムレール24との間でラダーコード14を挟着することにより、ラダーコード14とボトムレール24とを連結している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このテープホルダ40を取り付ける際には、ラダーコード14の最下段の中段コード14aの前後方向中心が、ボトムレール24の中心に一致するように注意しながら作業を行わなければならず、テープホルダ40を取付る瞬間にラダーコード14がずれてしまうと、ラダーコード14の垂直コード14bの長さが前後で異なり、ボトムレール24が傾いたりするおそれがある。テープホルダ40は、ボトムレール24とでラダーコード14を確実に挟着するために、ボトムレール24に対して比較的堅く係止されるため、一度取り付けたテープホルダ40をボトムレール24から取り外すのは手間がかかり、作業性が良くない。
【0004】
また他の問題として、通常、ブラインドの高さ寸法は約1cm単位で製造されるが、取付場所によっては、ブラインドを完全に下降させたときに、ボトムレール24の下面が窓枠下部や床面に接触してしまうことがあり、そのまま接触を気にせず使用するか、窓枠下部または床面に接触する手前でストッパーを作動させて、ブラインドがそれ以上下降しないように操作するかしなければならない。しかしながら、ブラインド下降時に細心の注意を払わないと、ボトムレール24が窓枠下部または床面に接触したときに衝突音を発したりして好ましくない。
【0005】
または、最下段のスラット16を1枚抜いてそこにボトムレール24を載置して、ボトムレール24を保持するラダーコード14の中段コード14aを1ピッチ上方に移動することで、ブラインドの高さ寸法を詰めることを行うこともできるが、この場合、1ピッチ以下の微調整を行うことができないという課題がある。
【0006】
本発明はかかる課題に鑑みなされたもので、本発明の第1の目的は、簡単な操作でラダーコードをボトムレールに連結することができるブラインドを提供することである。
【0007】
また、本発明の第2の目的は、簡単な操作で従来例よりも細かいブラインド高さ寸法の微調整を行うことができるブラインドを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、請求項1記載の発明によるブラインドは、ヘッドボックスから吊り下げられたラダーコードによって多数のスラットを整列状態に支持し、ラダーコードの上端をヘッドボックス内に設けられるラダーコード支持装置に連結し、ラダーコード支持装置の作動によってスラットを傾動させるようにし、スラット列の下方に配置されラダーコードの下端部が連結されるボトムレールに昇降コードの一端を連結すると共に昇降コードの他端をスラット列を挿通してヘッドボックス内に導入し、該昇降コードを昇降させることによってスラット列及びボトムレールを昇降させるようにしたブラインドにおいて、ラダーコードの下端部の前後の垂直コードまたは該前後の垂直コードを連結する中段コードを、ボトムレールに取付け及び取り外し可能となったホルダに一体に形成される係止部に固定し、該ホルダの前後に形成された第2係止部をボトムレールの前後に突設された被係止部に係止することでホルダをボトムレールに取り付けることにより、ラダーコードにボトムレールを連結すると共に、ボトムレールから取り外された状態のホルダを回転することによって、ラダーコードの前記ホルダの係止部に係止される部分の長さを可変とすることができることを特徴とする。ラダーコードのボトムレールへの取付を、予めホルダの係止部にラダーコードを固定した状態で、ホルダをボトムレールに取り付けることで行う。これにより、ホルダをボトムレールに取り付ける瞬間に、ラダーコードがボトムレールに対して位置ずれしたりすることがなく、簡単に取り付けることができる。
【0009】
ホルダの係止部に係止されるラダーコードの長さを変化させて、ホルダとボトムレールとの間に収容されるラダーコードの量を変化させる。これにより、ホルダから導出されるラダーコードの垂直コードの長さを変化させ、簡単にブラインドの高さ寸法を微調整することができる。この係止部に係止させるラダーコードの長さの調整は、ボトムレールから取り外したホルダを、例えば水平面内で半回転毎に回転させることで行うことができる。
【0010】
請求項記載の発明は、請求項記載の前記ホルダの係止部に巻取部を設け、該巻取部にラダーコードを1巻き以上、巻取り可能とすることを特徴とする。巻取部に巻取る巻数を変えることで、ホルダの係止部に係止されるラダーコードの長さを変化させることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。図1ないし図3は本発明に係るブラインドの第1の実施形態を表す図である。
【0012】
この横型ブラインド10は、壁面または天井面にブラケット11を介して取り付けられるヘッドボックス12を有しており、ヘッドボックス12内のラダーコード支持装置17から吊下られるラダーコード14によって、多数段のスラット16が傾動可能に支持されている。ラダーコード支持装置17は、例えば、ヘッドボックス12内に長手方向に伸びて、回動可能に軸支されるシャフト18と、ラダーコード14の上端が巻き取り及び巻き解き可能に連結されるドラム20とからなる。シャフト18は図示しない回転伝達機構を介して、ヘッドボックス12から下方に伸びる操作棒22に連結されている。
【0013】
スラット16の下方には、ボトムレール24が配置されている。ボトムレール24には、昇降コード26の一端が連結され、昇降コード26の他端は各スラット16を挿通して、ヘッドボックス12内に導入され、ヘッドボックス12の幅方向一端側へ案内されてヘッドボックス12から導出されて操作つまみ27に連結される。
【0014】
図2に拡大して示したように、ラダーコード14は、前後の垂直コード14bと、該垂直コード14bを連結する中段コード14aとを有している。ラダーコード14及び昇降コード26が配索されるブラインドの幅方向位置に対応してボトムレール24には、その下面と上面にそれぞれ貫通孔24a、24bが形成されている。昇降コード26の一端26aは貫通孔24bを貫通しており、当該一端26aに形成された結び目26bがボトムレール24内で貫通孔24bに係止されている。また、ラダーコード14の最下段の中段コード14aよりさらに下方に伸びている前後の垂直コード14bのそれぞれの下端は、クリップ28によって互いに結合されて、テープホルダ30に固定されている(図3参照)。即ち、テープホルダ30は、その上面の中央部に係止部30aが形成されており、この係止部30aにクリップ28が圧入等の方法により固定されている。また、テープホルダ30には、係止部30aから前後端に向かって伸びるガイド溝30bが形成され、さらに、テープホルダ30の前後端には、ボトムレール24に係止するべく、やや内側に折れ曲がった第2係止部30cが形成されている。図2(a)に示すように、垂直コード14bの下端がテープホルダ30に固定された状態で、テープホルダ30の第2係止部30cをボトムレール24の下端部に前後に突設するようにして形成された被係止部24cに係止する。これにより、係止部30aが貫通孔24aの中に、ラダーコード14の下端にあるクリップ28と共に収容され、また、それ以外のラダーコード14がガイド溝30bに沿って外方へ導出される。このテープホルダ30をボトムレール24に取り付ける際に、予めラダーコード14の下端がテープホルダ30に固定されているため、係止する瞬間にラダーコード14がずれたりすることなく、また、ラダーコード14の前後の垂直コード14b、14bの連結部となるクリップ28がかならずボトムレール24の前後方向中心位置に位置づけられるため、ボトムレール24が傾いたりすることを防ぐことができる。
【0015】
ところで、ブラインドの高さ寸法が適正な寸法よりも大きく、そのままの状態では、ボトムレール24が窓枠下部または床面に接触する場合には、テープホルダ30を一旦ボトムレール24から取り外し、図2(c)に示すように、テープホルダ30を水平面内で180度回転させる。これにより、係止部30aにおいて、ラダーコード14の前後の垂直コード14b、14bが絡み合って捻れ、係止部30aに係止される部分を大きくとることができる。この後、再びテープホルダ30をボトムレール24に取り付ける(図2(d))。捻れた垂直コード14b、14bが係止部30aに係止されている分、ボトムレール24から導出された垂直コード14b、14bの垂直方向の長さは短くなり、高さを詰めることができる。それでもなお、高さ調整が十分でない場合には、図2(e)に示すように、テープホルダ30をボトムレール24から外して、さらに180度、またはその整数倍、回転させる。これにより、係止部30aにおいて、ラダーコード14の前後の垂直コード14b、14bの捻れが増加して、これらがボトムレール24内に収容されるので、その分ボトムレール24から導出された垂直コード14b、14bの垂直方向の長さは短くなり、ブラインドの高さの微調整を行うことができる。
【0016】
図4は、本発明の他の実施形態を表す部分断面図である。第1実施形態のようにテープホルダ30を回転させて、前後の垂直コード14b、14b同士を捻る代わりに、テープホルダ30の係止部30aには、その周囲に巻取部30dが形成されており、巻取部30dに垂直コード14b、14bを巻回させることにより、長さ調整を行う点で、前実施形態と異なっている。巻取部30dは、垂直コード14bの巻取を容易にするべく、曲線状を呈しており(図5参照)、垂直コード14bの複数巻きを確実に受けるために、その高さがある程度高いものとなっていると良い。
【0017】
テープホルダ30を回転させて、垂直コード14b、14bを巻取部30dに巻き取り、その状態でテープホルダ30をボトムレール24に取り付けることにより、ブラインド高さ寸法を調整することができる。テープホルダ30の回転数を変えて、垂直コード14bの巻取量を変えることにより、ブラインドの高さ寸法を微調整することができる。この実施形態では、テープホルダ30を180度回転させるたびに、垂直コード14b、14bが巻取部30dの略、半外周の長さ分だけ巻き付けられるため、その長さ分に相当する長さだけブラインドの高さ寸法を変化させることができ、テープホルダ30の180度回転毎のブラインドの高さ寸法変化量を第1実施形態よりも大きくとることができるという利点がある。
【0018】
以上の各実施形態では、ラダーコード14が予めテープホルダ30に固定されており、従って、従来のようにラダーコード14をテープホルダ30とボトムレール24とで挟着する必要はないため、テープホルダ30のボトムレール24への係止は軽いものでよく、従って、テープホルダ30のボトムレール24への着脱も簡単に行うようにすることができる。
【0019】
また、以上の各実施形態は、従来のテープホルダ30に一体に形成された係止部30aにラダーコード14を係止させており、ラダーコード14を係止させるために別の部材を用いていないので、従来と同様の部品点数で構成することができる。
【0020】
なお、以上の実施形態では、垂直コード14b、14bをテープホルダ30に固定する例について説明したが、これに限るものではなく、中段コード14aをテープホルダ30に固定するものとしても、同様に作用させることができ、また、中段コード14a自身を係止部に係止させることでも、その分、テープホルダ30内に引き込まれる垂直コード14b、14bの長さが変わり、結果として、ブラインドの高さ寸法の微調整を行うことができるようになる。
【0021】
【発明の効果】
以上説明したように、発明によれば、ラダーコードのボトムレールへの取付を、予めホルダの係止部にラダーコードを固定した状態で、ホルダをボトムレールに取り付けることで行うことができるため、ホルダをボトムレールに取り付ける瞬間に、ラダーコードがボトムレールに対して位置ずれしたりすることがなく、簡単に取り付けることができる。
【0022】
また、ホルダの係止部に係止させるラダーコードの長さを変化させることにより、ホルダから導出されるラダーコードの垂直コードの長さを変化させて、ブラインドの高さ寸法を従来例よりも細かく調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のブラインドの一例を表す全体斜視図である。
【図2】(a)〜(f)は、図1のテープホルダをボトムレールへ取り付ける際の動作を表す部分断面図である。
【図3】図2(a)のラダーコードが固定された状態でのテープホルダの平面図である。
【図4】本発明の第2実施形態を表す部分断面図である。
【図5】図4のラダーコードが固定された状態でのテープホルダの平面図である。
【図6】(a)及び(b)は従来のラダーコードをボトムレールに連結する際の動作を表す部分断面図である。
【符号の説明】
10 ブラインド
12 ヘッドボックス
14 ラダーコード
14a 中段コード
14b 垂直コード
16 スラット
17 ラダーコード支持装置
24 ボトムレール
26 昇降コード
30 テープホルダ(ホルダ)
30a 係止部
30d 巻取部

Claims (2)

  1. ヘッドボックス(12)から吊り下げられたラダーコード(14)によって多数のスラット(16)を整列状態に支持し、ラダーコード(14)の上端をヘッドボックス(12)内に設けられるラダーコード支持装置(17)に連結し、ラダーコード支持装置(17)の作動によってスラット(16)を傾動させるようにし、スラット(16)列の下方に配置されラダーコード(14)の下端部が連結されるボトムレール(24)に昇降コード(26)の一端を連結すると共に昇降コード(26)の他端をスラット(16)列を挿通してヘッドボックス(12)内に導入し、該昇降コード(26)を昇降させることによってスラット(16)列及びボトムレール(24)を昇降させるようにしたブラインドにおいて、
    ラダーコード(14)の下端部の前後の垂直コード(14b、14b)または該前後の垂直コード(14b、14b)を連結する中段コード(14a)を、ボトムレール(24)に取付け及び取り外し可能となったホルダ(30)に一体に形成される係止部(30a)に固定し、該ホルダ(30)の前後に形成された第2係止部(30c、30c)をボトムレール(24)の前後に突設された被係止部(24c、24c)に係止することでホルダ(30)をボトムレール(24)に取り付けることにより、ラダーコード(14)にボトムレール(24)を連結すると共に、ボトムレール(24)から取り外された状態のホルダ(30)を回転することによって、ラダーコード(14)の前記ホルダ(30)の係止部(30a)に係止される部分の長さを可変とすることができることを特徴とするブラインド。
  2. 前記ホルダ(30)の係止部(30a)に巻取部(30d)を設け、該巻取部(30d)にラダーコード(14)を1巻き以上、巻取り可能とする請求項記載のブラインド。
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