JP4074185B2 - エネルギーフィルタ及び電子顕微鏡 - Google Patents

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    • H01J37/153Electron-optical or ion-optical arrangements for the correction of image defects, e.g. stigmators

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特定のエネルギーを持った荷電粒子を選択的に通過させるエネルギーフィルタ及びそれを用いた電子顕微鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、試料を透過した電子ビームを蛍光板に拡大投射する電子光学系内にエネルギーフィルタを配置した透過型電子顕微鏡が開発されている。かかるエネルギーフィルタを有する透過型電子顕微鏡によれば、試料によって影響を受けた透過電子(透過荷電粒子)のうち、特定エネルギーの荷電粒子のみに基づく顕微鏡像を形成することができる。
【0003】
このようなエネルギーフィルタを備えた電子顕微鏡においてエネルギー分解能を高めるには、試料に照射する電子ビームのエネルギー幅が狭くなければならない。例えば、数百キロボルトの加速電圧を有する電子顕微鏡において、0.1eVのオーダーのエネルギー幅が望まれる。このように、エネルギーフィルタを透過した電子ビームは、エネルギー分散を消滅したアクロマティックな状態であることが求められる。
【0004】
このため、電子ビームが加速前で低エネルギーの状態にある位置にエネルギーフィルタを配置してエネルギー選択を行い、その後加速して高エネルギーを与える方法が開発されている。このようにエネルギーを選択するエネルギーフィルタをモノクロメータと称している。
【0005】
低エネルギーの電子ビームがエネルギーフィルタを通過する場合、ベルシュ(Boersch)効果による影響を配慮しなければならない。このベルシュ効果とは、近接して飛行する電子(一般には荷電粒子)同士のクーロン相互作用によって、各電子の速度に従ってエネルギーが相互に影響を受ける現象をいう。従って、低エネルギーの電子ビームがエネルギーフィルタを通過する場合、特にフィルタ内の収束点で電子が近接して飛行する時に相互に影響を与え合い、エネルギーが変化して拡がりをもってしまい、エネルギー幅の狭い電子ビームを困難にする。
【0006】
従来、電子ビームの加速前の位置に設置されるエネルギーフィルタでベルシュ効果を避けるには、非点型結像によってクロスオーバを避けるのが唯一の方法であった。
【0007】
図8は、非点型結像を作る第1のエネルギーフィルタの構成を示す図である。なお、これらの図は第1のエネルギーフィルタ110の説明の便宜上、実際の寸法の比率を正確に反映していない。以下でも同様とする。
【0008】
図8(a)に示すように、第1のエネルギーフィルタ110は、光軸L0方向のZ軸方向に、スリット113位置に対して前後非対称な2段のウィーンフィルタ112,114を備えるものである(例えば、特許文献1参照。)。すなわち、第1のエネルギーフィルタ110は、電子銃201から出射された電子ビームがZ軸方向に進行する順序で、第1の静電レンズ111、1段目ウィーンフィルタ112、スリット113、2段目ウィーンフィルタ114、及び第2の静電レンズ115を備える。
【0009】
第1のエネルギーフィルタ110においては、分散方向となるX方向の電子ビームの軌道(図8(b))とそれに直交するY方向の電子ビームの軌道(図8(c))、さらに電子ビームの分散軌道(図8(d))から分かるように、スリット113の位置でX方向の電子ビームは収束しているが、Y方向の電子ビームは収束していない。
【0010】
図9は、第1のエネルギーフィルタのスリット113上に結像された電子ビームの形状を示す図である。
【0011】
スリット113上に結像された電子ビームは、Y方向に伸びた楕円状の形状を呈している。第1のエネルギーフィルタ110は、X方向を分散方向とするので、エネルギーの異なる電子ビームはX方向に異なった位置に結像する。図中には、X方向に異なる位置に結像したエネルギーの異なる電子ビームの形状117,118が示されている。
【0012】
第1のエネルギーフィルタ110においては、Y方向への電子ビームの収束位置を調整することができるので、スリット113上における電子ビームの幅Wと高さHの比率を調整することができる。
【0013】
しかしながら、第1のエネルギーフィルタ110によると、2段目ウィーンフィルタ114の後方の加速は加速電極より後方での電子ビームの収束点において、1段目及び2段目ウィーンフィルタ112,114によって作られた収差の影響を除去できず、最終的な電子ビームの形状は収差を含んだものとなる。
【0014】
図10は、第2のエネルギーフィルタの構成を示す図である。
【0015】
図10(a)に示すように、第2のエネルギーフィルタ120は、光軸L0方向のZ軸方向に、スリット113位置に対して前後対称な2段のウィーンフィルタ122,124を備える。すなわち、第2のエネルギーフィルタ120は、電子銃201から出射された電子ビームがZ軸方向に進行する順序で、第1の静電レンズ121、1段目ウィーンフィルタ122、スリット123、スリット123について1段目ウィーンフィルタ122と対称な形状の2段目ウィーンフィルタ124、及び第2の静電レンズ125を備える。
【0016】
第2のエネルギーフィルタ120は、分散方向となるX方向の電子ビームの軌道(図10(b))とそれに直交するY方向の電子ビームの軌道(図10(c))から分かるように、スリット123位置に対してウィーンフィルタ122,124の電子ビームの軌道が対称である。具体的には、電子ビームの軌道はスリット123上の収束位置に対して反転している。このような対称性を有する場合、2段目フィルタ124の後方の電子ビームの収束点においては、1段目及び2段目ウィーンフィルタ122,124の収差が互いにキャンセルし、収差の小さいビームが得られる。なお、図10(d)は、電子ビームの分散軌道を示す。
【0017】
第2のエネルギーフィルタ120においても、スリット123上での電子ビーム形状は、前記第1のエネルギーフィルタ110の場合と同様に、幅より高さが大きい。しかしながら、この第2のエネルギーフィルタ120の構成では、スリット123上における電子ビームの幅と高さのの比率は電子ビームの入射角によってのみ決まる。この比率をあまり大きくしないためには、なるべく平行なビームを小さい絞りを通して入射させなければならない。
【0018】
前述の非点型結像によってスリット上でX方向(幅)に収束、Y方向(高さ)に非収束とすることによって電子ビームの形状をY方向に伸びた形とする場合には、その縦横の比率が大きくなりすぎて、スリット上でエネルギー選択を行うときに電子ビームのロスが大きくなったり、期待したほどにエネルギー幅が小さくならなかったりした。
【0019】
細長い電子ビームの形状にする目的は、ベルシュ効果などのクーロン相互作用を減少させることにあるので、それほど細長い電子ビームの形状ではなく、1:2以上にする必要はあるものの、1:10といった大きな比率にする必要はない。これらの中間の横幅と縦の長さの比に取ればよい。
【0020】
図8に示した第1のエネルギーフィルタ110のようにスリット113について前後非対称なウィーンフィルタを有するエネルギーフィルタの場合には、スリット113における電子ビームの形状における形状を前記比率に設定することができる。しかし、前述のように、第1のエネルギーフィルタ110によると、1段目及び2段目ウィーンフィルタ112,114の収差のキャンセルができず、第1のエネルギーフィルタ110から出た後の電子ビームは収差を含んだものとなる。
【0021】
もちろん、エネルギーフィルタの収差は第2のエネルギーフィルタ120に示したように、スリット123について対称な1段目及び2段目ウィーンフィルタ122,124によってキャンセルするばかりではなく、1段のフィルタそれ自身で小さくすることができる。
【0022】
図11は、収差の小さいウィーンフィルタを示す図である。
【0023】
このウィーンフィルタ130は、8個の極P1〜P8で電場及び磁場を発生させることにより、フリンジ場の電場分布と磁場分布とを一致させて収差を小さくしている(例えば、特許文献2参照。)。図中の符号C1〜C8は、コイルである。
【0024】
しかしながら、このように8個の極を有するウィーンフィルタを用いてもなお収差が残り、この収差を低減することが求められている。
【0025】
【特許文献1】
特開2001−23558号公報
【特許文献2】
特許3040245号公報
【0026】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前述の実情に鑑みて提案されるものであって、収差の発生の小さいエネルギーフィルタ及びこのようなエネルギーフィルタを備える電子顕微鏡を提供することを目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】
前述の課題を解決するために、本発明に係るエネルギーフィルタは、光軸に沿って荷電粒子が入射され、前記荷電粒子を前記光軸に垂直な一方向に収束する第1のフィルタと、前記光軸に沿って前記第1のフィルタの後段に配置され、前記第1のフィルタによって一旦収束された荷電粒子が入射され、前記荷電粒子の軌道が前記収束位置について反転するようになされた、前記光軸に沿って前記第1のフィルタと同じ長さを有する第2のフィルタと、を有し、前記第1及び第2のフィルタは、それぞれ、前記光軸に沿って、電気及び磁気4極場を有し、前記第1及び第2のフィルタは、前記電気及び磁気4極場によってそれぞれ非点なし収束を実現する。
【0028】
好ましくは、前記電気及び磁気4極場は、前記光軸について互いに45度の角度をなすことが好ましい。
【0029】
好ましくは、前記荷電粒子は、電子である。
【0030】
好ましくは、前記第1及び第2のフィルタは、ウィーンフィルタである。
【0031】
好ましくは、前記第1及び第2のフィルタは、前記光軸について12回対称な12極を有する。
【0032】
好ましくは、前記光軸に沿って、前記第1のフィルタによって前記荷電粒子が収束される位置に配置されたスリットを有する。
【0033】
好ましくは、前記光軸に沿って前記荷電粒子が進む方向に、前記第1のフィルタ、前記スリット、前記第2のフィルタを有し、前記荷電粒子は、前記第1及び第2のフィルタの中間の位置に配置されたスリット上において収束する。前記荷電粒子は、この収束する位置に対して反転した軌跡を有し、前記第1及び第2のフィルタによって、前記スリット上に結像した前記荷電粒子の収差はキャンセルされる。
【0034】
好ましくは、前記第1及び第2のフィルタは、次の式を満たすことにより非点なし収束を実現する。
【0035】
f(E1)+g(B2)=1
ただし、ウィーン条件を満たす電気2極場及び磁気2極場をそれぞれE1及びB1と、電気4極場及び磁気4極場をそれぞれE2及びB2と、サイクロトロン半径をRとし、次の式により定義される関数f(E2)及びg(B2)を用いた。
【0036】
f(E2)=−4RE2/E1
g(B2)=4RB2/B1
好ましくは、前記電気4極場E2及び磁気4極場B2は、次の式を満たす。
【0037】
1<f(E2)<4
−3<g(B2)<0
好ましくは、前記第1のフィルタによって前記荷電粒子が収束される位置における前記光軸に垂直な面を前記荷電粒子が通過する範囲(電子ビームがスリット上に結像する形状)は、前記第1のフィルタの分散方向に対して前記分散方向に直交する方向が2倍以上長い。したがって、前記荷電粒子が収束される位置においても荷電粒子が一点に収束されることはない。したがって、荷電粒子が一点に集中するため互いにクーロン斥力によって排斥し、荷電粒子のビームが広がったりエネルギー幅が増大したりするベルシュ効果が抑制されている。
【0038】
本発明に係る電子顕微鏡は、前記エネルギーフィルタを前記荷電粒子を発生する荷電粒子源と観測する試料の間に配置したものである。前記エネルギーフィルタは、前記荷電粒子が高圧で加速される前に前記エネルギーフィルタで選択されるので、高いエネルギー分解能を確保することができる。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るエネルギーフィルタ及び電子顕微鏡の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0040】
図1は、本実施の形態のエネルギーフィルタの構成を示す図である。
【0041】
本実施の形態のエネルギーフィルタ10は、光軸L0に沿って電子ビームが進む順序で、電子銃(荷電粒子源)から出射された電子ビームが入射され、この電子ビームを光軸L0に垂直な一方向に収束する1段目ウィーンフィルタ12と、電子ビームの収束位置に配置されたスリット13と、1段目ウィーンフィルタ12によってスリット13の位置に収束された電子ビームが入射され、電子ビームの軌道が前記スリット13における収束位置について反転するようになされた、1段目ウィーンフィルタ12と同じ形状を有し、光軸L0に沿って1段目ウィーンフィルタ12と同じ長さを有する2段目ウィーンフィルタ14と、を有している。
【0042】
また、1段目ウィーンフィルタ12の前段に第1のクランプ11、2段目ウィーンフィルタ14の後段に第2のクランプ15が、それぞれ配置されている。
【0043】
前記1段目及び2段目ウィーンフィルタ12,14は、それぞれ、光軸L0に沿って、光軸L0について互いに45度回転した、電気及び磁気4極場を有し、これらによって非点なし収差を実現している。
【0044】
また、これら電気4極場及び磁気4極場は、電子ビームにフォーカス収差を起こさせて、スリット13上に収束する電子ビームの幅を広げている。これによって、電子ビームのクロスオーバーによるベルシュ効果が抑制されている。
【0045】
エネルギーフィルタ10においては、光軸L0に沿って、同一な形状を有する1段目及び2段目ウィーンフィルタ12,14をスリット13について対称に配置し、電子ビームの軌道は、前記スリット13上の収束位置に対して反転している。したがって、1段目及び2段目ウィーンフィルタ12,14による収差は、キャンセルされるので、エネルギーフィルタ10の後方での電子ビームの収束点における収差は小さく非点なし結像が実現されている。
【0046】
図2は、1段目ウィーンフィルタ12の構成を示す図である。なお、2段目ウィーンフィルタ14も同様の構成を有するので説明を省略する。
【0047】
なお、説明の便宜のため、電子ビームが進む光軸L0方向をZ軸方向としてXYZ座標軸を設定する。
【0048】
1段目ウィーンフィルタ12は、光軸L0について12回対称な1乃至12の極P1〜P12を有している。磁性材料からなる各極P1〜P12は、それぞれ電圧が印加されると共にコイルが巻回されている。各極P1〜P12の順序は、例えばX軸方向からZ軸について半時計回りに設定する。
【0049】
本実施の形態では、電気4極場を発生させるために、各極P1〜P12に次の式(1)で与えられるような電気を印加している。ここで、第i極Piに印加する電圧をV2(i)とした。これらの電圧V2(i)は、第1極P1の電圧V2(1)を基準として与えられる。
【0050】
V2(2)=2×V2(1),V2(3)=V2(1),V2(4)=−V2(1),V2(5)=−2×V2(1),V2(6)=−V2(1),V2(7)=V2(1),V2(8)=2×V2(1),V2(9)=V2(1),V2(10)=−V2(1),V2(11)=−2×V2(1),V2(12)=−V2(1) ・・・ (1)
【0051】
また、本実施の形態では、磁気4極場を発生させるために、各極P1〜P12に次の式(2)で与えられるようなアンペアターン(電流とコイル巻き数の積)を与えている。ここで、第i極PiのアンペアターンをNI2(i)とした。これらのアンペアターンNI2(i)は、第1極P1のアンペアターンNI2(1)を基準として与えられる。
【0052】
NI2(2)=0,NI2(3)=−NI2(2),NI2(4)=−NI2(1),NI2(5)=0,NI2(6)=NI2(1),NI2(7)=NI2(1),NI2(8)=0,NI2(9)=−NI2(1),NI2(10)=−NI2(1),NI2(11)=0,NI2(12)=NI2(1) ・・・ (2)
【0053】
図3は、1段目ウィーンフィルタ12における電気4極場及び磁気4極場のポテンシャル分布を示す図である。図3(a)は電気4極場の分布を示し、図3(b)は磁気4極場の分布を示す。図中には、等ポテンシャルを表す曲線が示されている。
【0054】
本実施の形態では、電気4極場については、X方向に対向する第12及び第1の極P12,P1と第6及び第7の極P6,P7、Y方向に対向する第3及び第4の極P3,P4と第9及び第10の極P9,P10は、それぞれ同じ極性を有している。
【0055】
また、磁気4極場については、電気4極場の分布を45度回転したように、第1乃至第3の極P1〜P3及び第7乃至第9の極P7〜P9、第4乃至第6の極P4〜P6及び第10乃至第12の極P10〜P12が、それぞれ同じ極性を有している。
【0056】
本実施の形態では、1段目及び2段目ウィーンフィルタ12,14は、電気2極場及び磁気2極場によりウィーン条件を満たすことに加え、電気4極場及び磁気4極場によってフォーカス収差を起こさせている。
【0057】
ここで、電気2極場及び磁気2極場をそれぞれE1及びB1と、電子の速度をvとすると、ウィーン条件は次の式(3)で与えられる。
【0058】
E1=vB1 ・・・ (3)
【0059】
また、電気4極場及び磁気4極場をそれぞれE2及びB2と、サイクロトロン半径をRとすると、非点なし収束条件は次の式(4)で与えられる。
【0060】
f(E2)+g(B2)=1 ・・・ (4)
ただし、f(E2)=−4RE2/E1,g(B2)=4RB2/B1とおいた。
【0061】
さらに、本実施の形態では、電気4極場及び磁気4極場を、次の式(5)及び(6)で与えられる範囲に設定している。
【0062】
1<f(E2)<4 ・・・ (5)
−3<g(B2)<0 ・・・ (6)
【0063】
図4は、本実施の形態においてスリット13上に結像された電子ビームの形状を示す図である。
【0064】
図4(a)は、f(E2)=2.0,g(B2)=−1.0に設定した第1の具体例を示すものである。図4(b)は、f1(E2)=2.2,f2(B2)=−1.2に設定した第2の具体例を示すものである。
【0065】
これらは、本実施の形態のエネルギーフィルタ10に半値角0.2度を有する加速電圧1kVの電子を入射させた場合に得られる。図中左側の形状21はエネルギーロスのない電子ビームが結像したものであり、右側の形状22は0.4eVのエネルギーロスのある電子ビームが結像したものである。以下の図5及び図6においても同様とする。
【0066】
第1及び第2の具体例のいずれにおいても、Y方向に伸びたほぼ楕円状の電子ビームの形状21,22が形成されている。このような楕円状の形状21,22は、電気4極場及び磁気4極場によるフォーカス差によって発生させたものである。
【0067】
前記電子ビームの形状21,22は、それぞれ十分に離れている。したがって、本実施の形態のエネルギーフィルタ10によると、0.4eVより小さいエネルギー分解能が達成されている。図から見積もると、エネルギー分解能は0.1eV以下である。
【0068】
このように、本実施の形態においては、非点なし収束の条件である式(4)に、さらに式(5)及び(6)によって与えられる条件を課している。後述するように、式(5)及び(6)の条件により、スリット13に結像する電子ビームにフォーカス誤差を起こさせ、Y方向に伸びた形状21,22を形成させている。分散方向はX方向であるので、Y方向に伸びた形状21,22によって高い分解能が確保される。
【0069】
ここで、式(4),(5)及び(6)によって与えられる条件の意義について説明する。
【0070】
図5は、参考例として、式(4)は満たす一方、式(5)及び(6)の条件を満たさない場合に前記スリット13上に結像される電子ビームの形状を示す図である。
【0071】
図5(a)は非点なし収束条件(4)を満たすように電気4極場のみを発生させた場合を示す。このように電気4極場のみによって非点なし収束条件(4)を実現する方法は、8極型のウィーンフィルタで行われている。
【0072】
この場合、スリット113上に結像した電子ビームの形状21,22は分散方向であるX方向に伸びた楕円形である。図から見積もると、エネルギー分解能はエネルギー差0.4eVより小さいが、0.2eVには達していない。
【0073】
図5(b)は4極場磁場B2のみによって非点なし収束条件(4)を実現した場合を示す。このように磁気4極場のみによって非点なし収束条件(4)を実現する方法は、傾斜したポールピースを有するウィーンフィルタで行われている。
【0074】
この場合、スリット13上に結像した電子ビームの形状21,22は分散方向であるX方向に長く伸びている。両方の形状21,22は重なり合っているので、エネルギー分解能は0.4eVより低い。
【0075】
本実施のエネルギーフィルタ10において、X軸方向への分散量は、電気4極場及び磁気4極場の値にかかわらず殆ど一定である。したがって、エネルギー分解能に対しては、スリット13における電子ビームの形状21,22の寄与が大きい。
【0076】
すなわち、前記第1及び第2の具体例においては、スリット13上に結像した電子ビームの形状21,21はX方向に伸びている。そこで、エネルギー解像度を高くするには、前記形状21,22をY方向に伸びるようにすればよいことが分かる。
【0077】
例えば、次の式(7)に示すローズ(Rose)が提案した収差補正条件(H. Rose, The retarding Wien filter as a high-performance imaging filter, Optik 77, (1987) 26-34)を適用してみる。
【0078】
f(E2)=4, g(B2)=−3 ・・・ (7)
図6は、参考例として、ローズの条件(7)の下でスリット13上に結像した電子ビームの形状である。
【0079】
図5に示した参考例と比較すると、スリット13上に結像した電子ビームの形状21,22はY方向に伸びて円に近くなるが、形状のサイズ自体が大きくなって互いに重なり合う。したがって、エネルギー分解能は、0.4eVより大きい。
【0080】
本実施の形態においては、図5及び図6に示した参考例における電子ビームの形状21,22をY方向にさらに伸ばすため、前記(5)及び(6)の条件を課している。
【0081】
これら式(5)及び(6)の条件を満たすように、前記第1の具体例においてはf(E2)=2.0及びg(B2)=−1.0と、前記第2の具体例においてはf(E2)=2.2及びg(B2)=−1.2と、ローズの条件(7)より小さい値を用いている。ローズの条件(7)と共通するのはg(B2)の値を負に設定していることである。
【0082】
これは、図5(a)及び(b)の比較から分かるように、磁気4極場をそれ単独で非点を作らないように与えた場合には、X方向に伸びた電子ビームの形状が形成される。したがって、磁気4極場はむしろ非点を増すように逆の方向に与え、非点なし収束条件(4)は電気4極場を過剰に与えることにより達成される。
【0083】
すなわち、g(B2)を負に設定すると電子ビームがY方向に延びるようにする効果があり、g(B2)=−4に達したところでその効果が失われる。したがって、電子ビームがスリット13状に結像した形状21,22がY方向に伸びるということから前記条件(6)が導出される。さらに、前記条件(6)及び非点なし収束条件(4)を併せると、前記条件(5)が導出される。
【0084】
以上説明したように、実施の形態のエネルギーフィルタ10は、スリット13に対称な構造及び電子ビームの軌道を有するので、収差が小さく抑えられている。また、電気4極場及び磁気4極場を条件(5)及び(6)に設定することにより、スリット13上に結像した電子ビームの形状21,22を分散方向と直交するY方向に伸ばしている。したがって、高いエネルギー解像度を実現している。
【0085】
図7は、前記エネルギーフィルタ10を組み込んだ電子顕微鏡の構成を示す図である。
【0086】
図7(a)は、電界放射型電子銃(FEG)と加速器の間に前記エネルギーフィルタを配置した例を示す。
【0087】
FEG51から発射された1keV〜数keV程度の比較的低いエネルギーの電子ビームは、入射アパーチャ52、減速部53、エネルギーフィルタ部54、加速部55、出射アパーチャ56からなる減速型エネルギーフィルタ57へ入射される。
【0088】
この減速型エネルギーフィルタ57において、入射電子は減速部53で数100eV程度のエネルギーに減速された後、フィルタ部54において所定のエネルギーを持つもののみが選択され、加速部55によって再び元のエネルギーを持つように加速されて出射アパーチャ56から出射する。ここにエネルギーフィルタ部54は、図1に示したエネルギーフィルタ10に対応している。
【0089】
出射アパーチャ56から出射された電子ビームは、加速器58によって所望の高エネルギー(例えば200keV程度)まで加速された後、コンデンサレンズ群59及び対物レンズ60を介して試料61へ照射される。
【0090】
図7(b)は、本発明のエネルギーフィルタを加速器の後段に配置した例を示す。
【0091】
この例では、FEG51から発射された1keV〜数keV程度の比較的低いエネルギーの電子ビームは、加速器58によって所望の高エネルギー(例えば200ekV程度)まで加速された後、コンデンサレンズ62を介して減速型エネルギーフィルタ57へ入射される。この減速型エネルギーフィルタ57は、入射アパーチャ52、減速部53、エネルギーフィルタ部54、加速部55、出射アパーチャ56からなる。
【0092】
この減速型エネルギーフィルタ57において、入射電子は減速部53で数100eV程度のエネルギーに減速された後、エネルギーフィルタ部54において所定のエネルギーを持つもののみが選択され、加速部55によって再び元のエネルギーに加速されて出射アパーチャ57から出射する。エネルギーフィルタ部54は、図1に示したエネルギーフィルタ10に対応している。
【0093】
出射アパーチャ56から出射された電子ビームは、コンデンサレンズ群59及び対物レンズ60を介して試料61へ照射される。
【0094】
なお、上記減速型エネルギーフィルタ57の減速部53及び加速部55は、高エネルギーの電子を数100eV程度のエネルギーに減速し、更に元の高エネルギーに加速することが必要なため、本来の加速器58と同様多段加速とするのが好ましい。
【0095】
上記電子顕微鏡によれば、FEG51から放射された電子ビームは、加速管を通りすぎて高電圧に加速されるまでの間にモノクロメータを通過したにも拘わらず、スリット位置において、X方向に1回だけしかフォーカスせず、フォーカス回数が少ないことによって、同種のエネルギーフィルタに比して、クーロン相互作用によるエネルギーの広がりやビーム径の増大を抑えることができる。
【0096】
また、収差の少ない前記エネルギーフィルタ10をモノクロメータとして用いることにより、フィルタを通過したビームの大きさを増大させないで、小さいビーム径のままで、試料を照射することができる。
【0097】
なお、前述の実施の形態は、本発明の具体例を示すものであって、本発明は前述の実施の形態に限定されない。本技術分野の専門家には、本発明を逸脱しない範囲で前記実施の形態の変形等が可能なことは明らかであろう。
【0098】
【発明の効果】
本発明によると、収差の小さいエネルギーフィルタ及びこのようなエネルギーフィルタを備える電子顕微鏡を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態のエネルギーフィルタの構成を示す図である。
【図2】1段目ウィーンフィルタの構成を示す図である。
【図3】1段目ウィーンフィルタにおける電気4極場及び磁気4極場のポテンシャル分布を示す図である。
【図4】本実施の形態においてスリット上に結像された電子ビームの形状を示す図である。
【図5】式(5)及び(6)の条件を満たさない場合にスリット上に結像される電子ビームの形状を示す図である。
【図6】ローズの条件のもとでスリット上に結像した電子ビームの形状である。
【図7】エネルギーフィルタを組み込んだ電子顕微鏡の構成を示す図である。
【図8】第1のエネルギーフィルタの構成を示す図である。
【図9】第1のエネルギーフィルタのスリット上に結像された電子ビームの形状を示す図である。
【図10】第2のエネルギーフィルタの構成を示す図である。
【図11】図11は、収差の小さいウィーンフィルタを示す図である。
【符号の説明】
10 エネルギーフィルタ
11 第1のクランプ
12 1段目ウィーンフィルタ
13 スリット
14 2段目ウィーンフィルタ
15 第2のクランプ

Claims (6)

  1. 光軸に沿って荷電粒子線が入射され、前記光軸に沿って配置されたスリット上に前記荷電粒子線を収束する第1のフィルタと、
    前記光軸に沿って前記スリットの後段に配置され、前記第1のフィルタによって一旦収束された荷電粒子線が入射され、前記荷電粒子線の軌道が前記収束位置について反転するようになされた、前記光軸に沿って前記第1のフィルタと同じ長さを有する第2のフィルタと、
    を有し、
    前記第1及び第2のフィルタは、それぞれ、前記光軸に沿って、電気及び磁気4極場を有し、次の式を満たすことによりそれぞれ非点なし収束を実現すると共に、
    f(E2)+g(B2)=1
    ただし、ウィーン条件を満たす電気2極場及び磁気2極場をそれぞれE1及びB1と、電気4極場及び磁気4極場をそれぞれE2及びB2と、サイクロトロン半径をRとし、次の式により定義される関数f(E2)及びg(B2)を用いた
    f(E2)=−4RE2/E1
    g(B2)=4RB2/B1
    前記第1のフィルタは、次の式を満たすことにより、前記第1のフィルタの荷電粒子分散方向に直交する方向に伸びた楕円形の荷電粒子線を前記スリット上に形成させるようにした
    1<f(E2)<4
    −3<g(B2)<0
    ことを特徴とする請求項エネルギーフィルタ。
  2. 前記第1及び第2のフィルタは、ウィーンフィルタであることを特徴とする請求項1記載のエネルギーフィルタ。
  3. 前記第1及び第2のフィルタは、前記光軸について12回対称な12極を有することを特徴とする請求項2記載のエネルギーフィルタ。
  4. 前記第1のフィルタによって前記荷電粒子が収束される位置における前記光軸に垂直な面を前記荷電粒子が通過する範囲は、前記第1のフィルタの分散方向に対して前記分散方向に直交する方向が2倍以上長いことを特徴とする請求項1記載のエネルギーフィルタ。
  5. 前記請求項1乃至の少なくともいずれか1項に記載のエネルギーフィルタを前記荷電粒子を発生する荷電粒子源と観測する試料の間に配置したことを特徴とする電子顕微鏡。
  6. 前記電気及び磁気4極場は、前記光軸について互いに45度の角度をなすことを特徴とする請求項1記載のエネルギーフィルタ。
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