JP4069863B2 - 電力開閉器 - Google Patents
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従来の電力開閉器においては、例えば特許文献1「回路遮断器」の段落番号[0002]に示されるように、接触抵抗による発熱(ジュール熱)を抑制するために、開閉接触子を分割して接触点を多くし、これにより接触抵抗を低減している。さらに、段落番号[0007]および図11に示されるように、下辺が略V字状に切欠かれた複数の磁性鋼板からなる消弧板9bが、左右一対の絶縁板(消弧側板)9aの間に保持されることにより、分割された開閉接触子を有する回路遮断器の消弧装置が構成され、この消弧板9bに近接して第1接点6と第2接点5との接触部(接触子対の接触部)が位置するように取り付けられている。
また、別の従来の電力開閉器では、例えば特許文献2「電力開閉装置」第3頁左上欄第7行〜左下欄第13行および図6に示されるように、アークがアークボックス内壁近傍に駆動され、前記内壁近傍のグリッド(消弧板)の波型先端部とアークランナとの間でアークが膠着して、アークボックスを著しく損傷させることを防ぐために、アークボックスに吊懸されて先端が波形状を呈するグリッドの波形山部の高さを、アークボックス内壁近傍においてこの部分がグリッド中央部より低く設定し、アークをアークボックス内壁側から隔離している。
特に、他極と隣接する端部接触子片に発生したアークは当該他極の電流の影響で当該他極側に電磁吸引されることがあるので、このような場合には、アークは当該他極と隣接する消弧側板側へと一層駆動され、消弧側板を更に大きく損耗させる。
図1〜3は本発明の実施の形態1による電力開閉器を説明するための図であり、より具体的には、図1は電力開閉器の要部を示す上面図、図2は図1の右端の1極を拡大して示す上面図、図3は図1のA−A線における断面図である。
第1の接触子(本実施の形態では可動側接触子すなわち可動子である。)1は、複数の 接触子片1a、1b、1c、1d、1e、1fに分割され、接触子片1a〜1fが互いに電気的に並列接続されている。各接触子片1a〜1fの一端部には、可動接点2(接触部に相当する。)が固着され、他端部には回転軸3を連通する穴が設けられおり、この他端部には、可とう導体(図示せず)が接続される。この第1の接触子(可動子)1と対をなす第2の接触子(本実施の形態では固定側接触子すなわち固定子である。)4の一端部には固定接点5(接触部に相当する。)が固着される。
固定接点5近傍からは消弧板6に向かってアークランナ7が延伸している。アークランナ7の接触子の端部71と固定子4は電気的に直接接続されており、アークランナ7の他端部(先端部と言うこともある。)72は、可動子1の開極方向を上方とした場合、消弧板6の下方に配置される。
なお、本実施の形態では、接点2、5対のすぐ横には消弧側板8の一端部81が位置しており、隔壁92および筐体側壁91は、この一端部81により両接点2と5間で発生したアーク10の熱を直接受けないように構成されている。
すなわち、エッジ部6a(上記任意の点)は、端部接触子片1aの反対側側面102の延長線と、中心線104の延長線との間に位置している。
これは端部接触子片1fの側についても同じである。
この隣極電流による電磁力成分の他に、端部接触子片1aに発生したアーク10には、磁性体である消弧板6に起因する電磁吸引力が働く。本実施の形態では、消弧板6の端部接触子片1aの端面101と対向する任意の点(すなわち、端部接触子片1aの消弧側板8側の側板側側面103の延長線と、消弧側板8と反対側の反対側側面102の延長線との間に位置する任意の点であり、本実施の形態ではエッジ部6aに相当する。)より消弧側板8側(端部側)の部位を後退させているので、上記端部接触子片1aに発生したアーク10に働く磁性体(消弧板6)による電磁吸引力は、消弧側板8と平行してアーク10を端部接触子片1aから遠ざける成分と、消弧側板8と直交してアーク10を消弧側板8から遠ざける成分にて構成され、上述の隣極による電磁吸引力を打ち消す効果がある。
さらに詳細に説明すると、上記エッジ部6a(上記任意の点)が側面103の延長線から側面102の延長線の間の領域にあれば、端部接触子片1aの先端部と上記エッジ部6a(上記任意の点)との最短距離は増加しないが、b<aの領域では、エッジ部6a(上記任意の点)をその極の中央部側に設置すること(aが大きくなること)により、上記最短距離が大きくなっていく。この最短距離の増加にともない、端部接触子片1aのアークに働く消弧板6の電磁吸引力の大きさが急激に減少する。
また、エッジ部6aでは電界集中が発生するので、アーク10はエッジ部6aに移りや移りやすく、この電界集中の効果も、b<aの領域では、aが大きくなることにより急激に減少する。
一方、図2では、消弧板6を略凸字状としており、消弧板6と接触子片1b、1eとの最短距離を結ぶ線分は、接触子片1b、1eの長手方向(図2に向かって上下方向)の延長線上にあるので、接触子片1b、1eで発生したアーク10は消弧側板8側へと電磁吸引されず、端部接触子片1a、1fへ移行することがなくなる。
これにより、消弧側板8のアーク10による損耗を確実に低減できる。
勿論、V字状の切り欠きは必ずしも設けなくてもよい。
一般に、複数の接触子片1a〜1fに分割された接触子(可動子1)を有する大電流容量の回路遮断器では、短絡遮断時の大電流アークを確実に消弧板6にて分断して消弧するために、消弧板6下部に位置するアークランナ先端部72の幅を固定子4近傍での幅より狭くする。端部接触子片1a、1fで発生したアーク10の固定子4側アークスポットはアークランナ7の端部に沿って走行することが多いが、アークランナ7の幅が狭くなり始める位置(すなわち走行方向が変化する位置であり、図2ではP1およびP2で示す位置である。)では、アークスポットの移行速度が低下する。従って、アークランナ7の幅が狭くなり始める位置(P1)が、端部接触子片1a、1fの先端部101と消弧板6のエッジ部6aとの間に位置していれば、端部接触子片1a、1fで発生したアーク10が消弧板6に触れて分断される前に消弧側板8の近傍で停滞することとなり、この停滞時間中に例えば隣極電流による電磁吸引力を受けてアーク10が消弧側板8側へと移動し、消弧側板8の損耗低減効果が十分得られないことがある。
また、その分割数(接触子片の数)は上記実施の形態で示した6に限るものではないのは言うまでもない。
図5〜図10は本発明の実施の形態2による電力開閉器を説明するための図であり、より具体的には、消弧板の構成を示す上面図である。
実施の形態1では、消弧板6の端部接触子片1aの端面101と対向する任意の点より消弧側板8側(端部側)の部位を後退させるのに、任意の点を、角度が90度であるエッジ部6aとし、エッジ部6aより端部側が矩形状に切り欠かれている場合を示したが、これに限るものではない。
また、消弧板6の凸部6cに設けたV字状の切り欠きは必ずしも無くてもよい。
さらに、複数に分割された接触子片1a〜1fの端部に位置する端部接触子片1a、1fの内、特に、他極と隣接している端部接触子片1aに発生したアーク10は、隣極の接触子に流れる電流が端部接触子片1aに流れる電流と同方向である場合に、隣極との相互作用(電磁吸引力)により隔壁92側へと駆動されて隔壁92に貫通穴が発生し、極間短絡が発生して遮断不能となるなど重大な悪影響を及ぼすことがある。そこで、これを防止するために、エッジ部6aおよび切り欠きは、3極以上の多極電力開閉器において、他極と隣接している端部接触子片側1aのみに設けてもよい。
図5〜図10では具体的実施の形態のほんの一例を示している。
図6では、消弧板6のエッジ部6aの角度を90度未満としており、切り欠きの形状は後退部6bの方が広がった台形状である。
図10では、他極と隣接している端部接触子片側のみにエッジ部6aおよび切り欠きを設けている。
Claims (6)
- 複数の接触子片に分割され、上記接触子片が互いに電気的に並列接続された第1の接触子、この第1の接触子と対をなす第2の接触子、上記第1、2の接触子の接触部が配置される側の先端部と対向する位置に上記接触子の開極方向に間隙を介して積層配置される磁性体からなる複数の消弧板、上記接触子の開極方向に沿って対向配置され、上記消弧板を両側から挟み込んで保持する対をなす電気絶縁性の消弧側板、並びに上記第1、2の接触子、消弧板、および消弧側板を収納する筺体を備え、
上記消弧板は、上記複数の接触子片の内、端部に位置する端部接触子片の接触部が配置される側の先端部に対向し、端部接触子片の消弧側板側の側板側側面と消弧側板と反対側の反対側側面との中心に位置する中心線の延長線と、上記反対側側面の延長線との間に位置する任意の点より中央部側に上記端部接触子片との最短距離部が設けられ、且つ、上記任意の点より端部側が切り欠かれて上記端部接触子片に対向する面が後退していることを特徴とする電力開閉器。 - 任意の点は電界集中部となっていることを特徴とする請求項1記載の電力開閉器。
- 電界集中部は角部であることを特徴とする請求項2記載の電力開閉器。
- 消弧板は略凸字状であり、その凸部側が接触子対と対向するように配置されていることを特徴とする請求項1または2記載の電力開閉器。
- 略凸字状の消弧板の凸部中央に略V字状の切り欠きを設けたことを特徴とする請求項4記載の電力開閉器。
- 第1および第2の接触子の内、一方が固定、他方が可動であり、可動側接触子の開極方向を上方とした場合、固定側接触子近傍から消弧板の下方まで延びるアークランナを設け、上記アークランナの上記固定側接触子近傍における幅は、少なくとも上記固定側接触子の接触部の幅と略同じまたはそれよりも広くし、且つ、上記アークランナの上記任意の点近傍における幅は、上記固定側接触子近傍における幅と略同じであることを特徴とする請求項1または2記載の電力開閉器。
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