JP4069793B2 - 踏切内停止車両検出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、踏切内でエンスト、脱輪等を起こして立ち往生した車両を検出する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
踏切内で車両がエンスト、脱輪等を起こして立ち往生し、列車が衝突を起こす事故がしばしば発生する。このような踏切内で立ち往生した車両の検出方法としては、従来より踏切内にループコイルを埋設して障害物によるコイルインダクタンスの変化を検出する方法(例えば、特許文献1参照)、超音波、遠赤外線、レーザ光、マイクロ波などの遮断により検出する方法(例えば、特許文献2参照)などが提案されている。
【0003】
しかし、ループコイルによる方法には、温度変化、地面の水分量変化の影響を受けて検出感度が変化してしまう問題がある。また、超音波、光等の遮断による方法は、気象条件が悪い場合に誤動作を生じ易い。マイクロ波の遮断による方法は、比較的天候の影響を受けにくいが、温度変化による回路素子の特性変化が比較的大きく、検出感度が変化しやすい問題がある。
【0004】
これらの検出感度の不安定、誤動作を防止するための種々の提案(例えば、特許文献3参照)もなされているが、何れも踏切内に車両が存在することにより変化する何らかの物理量を計測して、立ち往生した車両を検出することに変わりはない。こうした物理量を計測する方法では、計測結果から曖昧さ(計測誤差)を取り除くことは原理的に無理であり、立ち往生した車両の有無を確実に検出することは無理といえる。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−255432号公報
【0006】
【特許文献2】
特開平10−167073号公報
【0007】
【特許文献3】
特開平9−290756号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来技術のかかる問題点を解決するためになされたもので、その目的は、踏切内に車両が存在することにより変化する物理量を検出することによって車両を検出するのではなく、踏切内に向けて発射した電波に対する車両の応答信号を受信して、踏切内で停止した車両を検出すると同時に、該車両の種類までも確実に検出する踏切内停止車両検出装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するための請求項1に記載の発明は、踏切内で停止した車両を検出して警報を発する踏切内停止車両検出装置であって、踏切内または踏切隣接地に設置した複数の路側通信装置と、制御装置とにより構成される。複数の路側通信装置は、踏切内車両に搭載された電子ナンバープレートに向けて短い第1の周期で問いかけ電波を発し、問いかけ電波に対する電子ナンバープレートからの応答信号を受信した場合には、該電子ナンバープレートとリンクを確立して該電子ナンバープレートに格納されている車両情報を取得して前記制御装置に知らせるように構成されている。そして、その複数の路側通信装置の発する電波の受信可能エリアは、その全ての電波を受信できるエリアが、踏切内エリアに略一致するように各路側通信装置のアンテナの指向性が調整されている。また、前記制御装置は、前記第1の周期より長い第2の周期内に前記複数の路側通信装置の全てから同じ車両情報を受け取った場合には、その車両情報を記憶しておき、該記憶した車両情報と同じ車両情報を全ての路側通信装置から受け取る前記第2の周期が所定回数連続した場合に踏切内に停止車両ありの警報を発する。このように構成されていることを特徴とする踏切内停止車両検出装置である。
【0010】
このような構成によれば、天候の影響を受けずに、踏切内で所定時間以上停止した車両をその車種等の情報も含めて確実に検出することができる。そして、それに基づいて警報を発するため、車両による踏切事故防止に効果を発揮する。
【0011】
また、請求項2に記載の発明は、踏切内で停止した車両を検出して警報を発する踏切内停止車両検出装置であって、踏切内または踏切隣接地に設置した1ないし複数の路側通信装置と、制御装置とにより構成される。1ないし複数の路側通信装置は、踏切内車両に搭載された電子ナンバープレートに向けて短い第1の周期で問いかけ電波を発し、問いかけ電波に対する電子ナンバープレートからの応答信号を受信した場合には、該電子ナンバープレートとリンクを確立して該電子ナンバープレートに格納されている車両情報を取得して前記制御装置に知らせるように構成されている。そして、その1ないし複数の路側通信装置の発する電波の受信可能エリアは、その何れかの電波を受信できるエリアが、踏切内エリアに略一致するように各路側通信装置のアンテナの指向性が調整されている。そして、前記制御装置は、前記第1の周期より長い第2の周期内に前記1ないし複数の路側通信装置の何れかから車両情報を受け取った場合には、その車両情報を記憶しておき、該記憶した車両情報と同じ車両情報を前記1ないし複数の路側通信装置の何れかから受け取る前記第2の周期が所定回数連続した場合に、踏切内に停止車両ありの警報を発する。このように構成されていることを特徴とする踏切内停止車両検出装置である。
【0012】
このような構成による場合も、天候の影響を受けずに、踏切内で所定時間以上停止した車両をその車種等の情報も含めて確実に検出することができる。そして、それに基づいて警報を発するため、車両による踏切事故防止に効果を発揮する。
【0013】
また、請求項3に記載の発明は、前記制御装置を、踏切警報が鳴っているか否かの信号を踏切警報装置から受信できるように構成し、踏切警報が鳴っている場合には、前記踏切内に停止車両ありの警報を発するまでの前記第2の周期の所定回数を、踏切警報が鳴っていない場合よりも少なくすることを特徴とする請求項1または2に記載の踏切内停止車両検出装置である。
【0014】
このようにすれば、列車が近づいている時には、短時間で踏切内停止車両ありの警報が発せられる。一方、列車が近づいていない時には、警報を出す時間が遅らせられるので、エンスト等で停止した車両には警報が発せられる前に踏切外に出る時間余裕が与えられることになり、不必要な警報が発せられることを抑制できる効果がある。
【0015】
また、請求項4に記載の発明は、前記制御装置を、踏切警報が鳴っているか否かの信号を踏切警報装置から受信できるように構成し、該踏切警報が鳴り出してから所定時間経過した以降の前記第2の周期内に、前記複数の路側通信装置の全てから同じ車両情報を受け取った場合には、直ちに踏切内に停止車両ありの警報を発するように構成したことを特徴とする請求項1または3に記載の踏切内停止車両検出装置である。
【0016】
このようにすれば、信号を無視して車両が踏切内に進入した場合などに、衝突事故を回避できる可能性が高まる効果がある。
【0017】
また、請求項5に記載の発明は、前記制御装置を、踏切警報が鳴っているか否かの信号を踏切警報装置から受信できるように構成し、該踏切警報が鳴り出してから所定時間経過した以降の前記第2の周期内に、前記1ないし複数の路側通信装置の何れかから車両情報を受け取った場合には、直ちに踏切内に停止車両ありの警報を発するように構成したことを特徴とする請求項2または3に記載の踏切内停止車両検出装置である。
【0018】
この場合も、請求項4に記載の発明と同様の効果を奏することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
図1〜図8を参照して本発明の第1の実施形態を説明する。図2は本発明に関連する各種装置の踏切付近の配置を示す平面図、図3はその正面図である。本踏切内停止車両検出装置は、踏切を通過する車両1が電子ナンバープレート2を装着していることを前提としている。この電子ナンバープレート2は、車両の登録管理、交通量管理等を行なうことを目的として、全ての車両に取り付けることが検討されているものである。
【0020】
電子ナンバープレート2は、現用の金属材等のナンバープレートの登録番号表示部分の余白部分にIDタグを取り付けた電子的なナンバープレートであり、車両の前後部に取り付けられる。IDタグ3は、図4に示すようにCPU4、ROM5、RAM6、通信回路7、アンテナ8、電源回路9により構成されている。
【0021】
ROM5内には、車両所有者、車両番号、車種、外形寸法、その他の車検証記載事項等、当局(国土交通省、警察庁等)により定められた車両固有の情報と、それら情報を定められた方法で扱うプログラムとが書換え不能に記憶される。このROM5は、IDタグ3が一旦ナンバープレートに装着された後に取り外されると、ROM5に書き込まれている情報が読み出し不能となるか、または破壊される構造となっており、車両情報の改ざんや再使用を防止している。
【0022】
通信回路7はアンテナ8を介し、後述する路上通信装置との間で双方向のDSRC(Dedicated Short Range Communication)通信により情報の送受信を行なうためのものである。電源回路9は、IDタグ3内の各回路に電源を供給する回路で、電源供給には内蔵電池方式、外部電源方式、電源供給を受けずにパッシブに信号電波を反射させる方式などある。
【0023】
次に、本実施形態に係る踏切内停止車両検出装置の構成を図5を参照して説明する。本実施形態の踏切内停止車両検出装置10は、制御装置11と複数の路側通信装置により構成される。図5は、路側通信装置が2式(12a、12b)の場合を例示したものである。
【0024】
制御装置11はマイクロコンピュータで制御される装置で、CPU11a、ROM11b、RAM11cと通信ポート11d〜11gを備えて構成される。この内、通信ポート11d、11eは、路側通信装置12a、12bとの通信に用いられる。通信ポート11fは、踏切警報装置13と接続され、警報が鳴っているか否かの信号の受信に用いられる。通信ポート11gは、制御装置11が踏切内に停止車両ありと判定した時に警報を出力するためのもので、警報は運転司令室やATC(自動列車制御装置)に送られる。
【0025】
路側通信装置12a、12bは、同じ構成をなしている。路側通信装置12aで説明すれば、CPU12a1、ROM12a2、RAM12a3、通信回路12a4、アンテナ12a5、通信ポート12a6を備えて構成される。
【0026】
通信回路12a4は、アンテナ12a5を介して、車両1に装着された電子ナンバープレート2との間で双方向のDSRC通信による交信を行ない、車両1の電子ナンバープレート2に書き込まれている固有の車両情報を取得するためのものである。
【0027】
通信ポート12a6は、取得した車両情報を制御装置11に伝達するためのものである。路側通信装置12aを動作させるプログラムは、ROM12a2に書き込まれている。このような踏切内停止車両検出装置10は、図2、図3に示すように、踏切の側に設置される。
【0028】
次に、路側通信装置12a、12bのアンテナ12a5、12b5の配置と、その通信エリアについて説明する。路側通信装置12a、12bは、踏切内に車両が存在するか否か、より具体的には、踏切内に電子ナンバープレートが存在するか否かを検出するための通信装置である。従って、路側通信装置12a、12bの発する電波の受信範囲は、踏切内エリアと一致することが望ましい。
【0029】
しかしながら、受信可能エリアを踏切内エリアに完全に一致させることは不可能に近い。従って、本実施形態では、複数の路側通信装置を用い、それらの各アンテナから発する電波の受信可能エリアの重なり部分、即ち、全ての路側通信装置からの電波を受信できるエリアが、踏切内エリアと略一致するように、各アンテナの配置と指向性を調整して取り付けている。
【0030】
図1は、路側通信装置を2式使用する場合における、路側通信装置12a、12bの配置とその電波の受信可能エリアを例示したものである。路側通信装置12a、12bのアンテナ12a5、12b5は、踏切を挟むようにして遮断機14a、14bの内側、上方にそれぞれ設置してある。アンテナ12a5、12b5から発する電波の受信可能エリアは、それぞれ図中の斜線で示したエリア12a7、12b7となり、それらエリアの重なり部分15が、アンテナ12a5、12b5から発せられる両方の電波を受信できる範囲である。この両方の電波を受信できるエリア15の範囲が、踏切内エリアと略一致するようにアンテナ12a5、12b5の取り付け位置と指向性、電波出力が調整してある。
【0031】
このように電波受信可能エリアが調整してあるため、この双方の電波受信可能エリア15内に存在する電子ナンバープレートのみが、双方の路側通信装置12a、12bによって存在を認識され、その保有する車両情報が読み取られる。反対に、このエリア15の外に存在する電子ナンバープレートは、何れか一方の路側通信装置のみによって認識されるか、あるいはいずれの電波も受信できないために全く認識されない。従って、双方の路側通信装置12a、12bが、同じ車両情報を取得したか否かを判断することにより、双方の電波受信可能エリア15内に電子ナンバープレートが存在するか否か、換言すれば双方の電波受信可能エリア15内に車両が存在するか否かを検出することができる。
【0032】
次に、このような考えにより踏切内停止車両検出装置10が踏切内に立ち往生した車両を検出する処理フローについて、図6、図7を参照して説明する。図6は、路側通信装置12a、12bの処理フローを示したもので、各路側通信装置は全て同じ処理を行なう。
【0033】
各路側通信装置は、自己の発する電波の届く範囲内に存在する電子ナンバープレートを検出し、その電子ナンバープレートが有する固有の車両情報を取得して制御装置10に知らせる処理を行なう。そのために、ステップS1では、計時をスタートさせる。計時は内部クロックを使用してソフト的に行なう。これは、ステップS1からステップS7までの一連の処理を、短い第1の周期T1に1回の割で繰り返し実行させるためである。
【0034】
次のステップS2では、通信エリア内の電子ナンバープレート(車両)を検出するためのポーリング信号を発する。ステップS3にて応答信号の有無を判定し、応答があった場合(ステップS3:YES)には、応答のあった電子ナンバープレートとの間で認証確認を行なってリンクを確立し、車両情報の送信を要求する(ステップS5)。要求に対して電子ナンバープレートが、自己のROM内に格納されている固有の車両情報を読み出して返信すると、路側通信装置はそれを受信し(ステップS6)、制御装置10に伝送する(ステップS7)。
【0035】
伝送を終えた後は、ステップS8で第1の周期T1の時間だけ待機した後、ステップS1に戻って同じ動作を繰り返す。ステップS3にて応答信号がなかった場合(ステップS3:NO)は、直ちにステップS8に移る。このような処理により、電子ナンバープレートが存在する場合には、短い第1の周期T1に1回の割で検出された車両の車両情報が制御装置10に送られる。なお、ステップS2、S3におけるポーリング信号に対する応答が複数あった場合には、それら複数の応答に対して順番にリンクを確立して処理することにより、その通信エリア内にある全ての電子ナンバープレート(車両)の車両情報を取得する。
【0036】
次に、制御装置10が踏切内停止車両を検出する処理フローを図7を参照して説明する。最初のステップS1では、計時をスタートさせる。計時は内部クロックを使用してソフト的に行なう。これは、ステップS6からステップS9までの処理を、前記路側通信装置の処理周期である短い第1の周期T1より長い第2の周期T2に1回の割で繰り返し実行させるためである。
【0037】
続くステップS2からステップS5までの処理は、各路側通信装置から送られてくる車両情報を、第2の周期T2の期間中、受け取って集積を続ける処理である。ステップS2では、路側通信装置からの車両情報の送信の有無を判定し、送信があった場合(ステップS2:YES)には、それを受信して(ステップS3)、送信してきた路側通信装置の番号に対応づけて記憶する(ステップS4)。
【0038】
続くステップS5では、ステップS1の計時開始から第2の周期T2の時間が経過したか否かを判定し、経過していなければ(ステップS5:NO)、ステップS2に戻る。従って、ステップS2からステップS4までの処理は、周期T2の期間中だけ繰り返し実行され、周期T2の時間中に検出された車両情報が、検出した路側通信装置の番号と対応づけて集積される。
【0039】
ステップS5において、第2の周期T2の時間が経過していた場合(ステップS5:YES)は、ステップS6に移る。ステップS6では、周期T2の時間中に受け取って集積した検出車両の車両情報を調べ、全ての路側通信装置で検出された車両情報が存在するか否かを判定する。そのような車両情報が存在すれば、踏切内(正確には、双方の路側通信装置の電波を受信できるエリア15内)に車両が存在し、そうでない場合は踏切内に車両は存在しなかった判断できる。
【0040】
ここで、制御装置10は、内部に図8に示すような踏切内車両一覧表を設けておく。この一覧表は、踏切内に存在することが検出された車両の車両番号と、その検出回数とを対応づけて記憶しておくものである。
【0041】
ステップS6において、踏切内に車両なしと判定された場合(ステップS6:NO)には、ステップS7に移り、前記図8の踏切内車両一覧表内の車両番号を全てクリアする。即ち、車両が踏切内に存在しない状態にする。そして、ステップS1に戻って再び路側通信装置からの車両情報の受信を開始する。
【0042】
ステップS6において、踏切内に車両ありと判定された場合(ステップS6:YES)には、ステップS8に移り、前記図8の踏切内車両一覧表に車両番号の追加を行なう。この車両番号の追加は次のように行なう。踏切内に存在と判定された車両番号が、踏切内車両一覧表に登録されていない場合には、新たに追加してその検出回数を1とする。踏切内に存在と判定された車両番号が、踏切内車両一覧表に既に登録されている場合には、その車両番号の検出回数をプラス1する。そして、ステップS9に移る。
【0043】
ステップS9では、踏切内車両一覧表内に残っている車両番号の中に、検出回数が所定の検出回数N以上である車両番号があるか否かを判定する。そのような車両番号が存在しない場合には(ステップS9:NO)、最初のステップS1に戻る。ここで、検出回数が所定の検出回数N以上である車両番号が存在しないことは、踏切内に時間(T2×N)以上に渡り、継続して検出された車両が存在しないことを意味する。従って、第2の周期T2と所定の検出回数Nの値を適当に設定すれば、所定時間(T2×N)以上、踏切内に連続して存在(停止)している車両があるか否かを検出することができる。
【0044】
ステップS9において、検出回数が所定の検出回数N以上である車両番号が存在する場合には(ステップS9:YES)、ステップS10に移る。この場合は、所定時間(T2×N)以上、踏切内に連続して存在(停止)している車両があることになるので警報を発する。警報は、運転司令室やATC(自動列車制御装置)に送られ、踏切に接近する列車に緊急停止指令が送られることになる。
【0045】
このように、本実施形態によれば、踏切内に所定時間以上、停止している車両を検出することができる。この検出は、路側通信装置と電子ナンバープレートとの間の短距離の無線通信により行なわれるので、天候の影響を殆ど受けることがなく確実な検出が可能である。所定時間以上、踏切内に停止している車両を検出した場合には警報が発せられるので、列車の衝突事故を防止することが可能になる。
【0046】
(第2の実施形態)
図9、図10を参照して本発明の第2の実施形態を説明する。前記第1の実施形態の場合は、複数の路側通信装置を設置して、それらの路側通信装置の発する電波の受信可能エリアの重なり部分、即ち、全ての電波を受信できるエリアが、踏切内エリアに略一致するように各アンテナの取り付け位置と指向性、電波出力を調整した。そして、全ての路側通信装置が同じ車両情報を受信した場合に、踏切内に車両ありと判断した。
【0047】
これに対して、本第2の実施形態の場合は、踏切内または踏切に隣接した位置に1ないし複数の路側通信装置を設置して、それら路側通信装置の発する電波の何れか少なくとも一つの電波を受信できるエリアが、踏切内エリアと略一致するように各アンテナの取り付け位置と指向性、電波出力を調整する。そして、何れか少なくとも一つの路側通信装置が車両(電子ナンバープレート)を検出した場合に、踏切内に車両ありと判断する。本第2の実施形態は、この点が第1の実施形態と異なるのみで、その他の点は第1の実施形態と同じである。
【0048】
図9は、路側通信装置を1式のみ使用し、一つのアンテナ12a5の発する電波の受信可能エリア12a7を踏切内エリアに略一致させる場合の例である。
【0049】
また、図10は、路側通信装置を2式使用し、2つのアンテナ12a5、12b5の発する電波の受信可能エリア12a7、12b7でもって、略、踏切内エリアをカバーする場合の例である。受信可能エリアをこのように調整することにより、何れかの少なくとも一つの路側通信装置が車両(電子ナンバープレート)を検出すれば、踏切内に車両ありと判断することができる。
【0050】
制御装置10の処理フローは、第1の実施形態で説明した図7の処理フローの中のステップS6の処理内容のみが、第1の実施形態の場合と異なる。即ち、第2の実施形態においては、ステップS6においては、何れか少なくとも一つの路側通信装置が車両情報を受信したか否かを判断する。その他のステップの処理は第1の実施形態の場合と同じである。
【0051】
このような実施形態によっても踏切内に所定時間以上、停止している車両を検出することができ、そのような車両を検出して警報を発することにより列車の衝突事故を防止することができる。
【0052】
(第3の実施形態)
本実施形態は、前記第1、第2の実施形態の変形であって、踏切内に車両が停止していると判定する前記所定時間(T2×N)を、踏切警報が鳴っている場合と鳴っていない場合とで異なる時間とする実施形態である。
【0053】
警報が鳴っていない時は、列車が接近してきていないのであるから、少し長く踏切内に車両が停止していても問題はない。しかし、警報が鳴り出し時は、列車が接近してきているのであるから、速やかに踏切の外に出る必要がある。このように車両が踏切内に停止していると判断する時間を、警報が鳴っている場合と鳴っていない場合とで変えるには、図7のステップS9における判定条件を、警報が鳴っている場合と鳴っていない場合とで異なる条件とすればよい。
【0054】
具体的には、警報装置13の信号を制御装置10に取り込み、車両が踏切内に停止していると判定する検出回数Nの値として、警報が鳴っている場合には鳴っていない場合の値よりも小さい値を用いる。
【0055】
このようにすれば、列車が近づいている時には、短時間で踏切内車両停止の警報が発せられる。一方、列車が近づいていない時には、警報を出す時間が遅らせられるので、エンスト等で停止した車両には警報が発せられる前に踏切外に出る時間余裕が与えられることになり、不必要な警報が発せられることを抑制することができる。
【0056】
(第4の実施形態)
本実施形態は、列車が踏切にかなり接近した状態の時に踏切内に車両ありと検出された場合には、即座に踏切内に停止車両ありの警報を発する実施形態である。具体的には、踏切警報装置13の信号を制御装置10に取り込み、警報が鳴り始めた瞬間から計時を開始する。そして、所定時間経過した以降に踏切内に車両(電子ナンバープレート)が存在することが検出された場合には、即座に踏切内停止車両ありの警報を発するようにする。
【0057】
踏切内停止車両ありの判定は、前記第1の実施形態のように複数の路側通信装置で車両を検出する方式の場合には、全ての路側通信装置が第2の周期T2内に同じ車両情報を検出した場合に踏切内に車両ありと判定し、前記第2の実施形態のように何れか一つ以上の路側通信装置で検出する場合には、何れか一つの路側通信装置が車両(電子ナンバープレート)を検出したときに踏切内に車両ありと判定する。
【0058】
このようにすれば、信号無視の車両が踏切内に進入した場合などに、衝突事故を回避できる可能性が高まる効果がある。
【0059】
以上、本発明者によってなされた発明を4つの実施形態を挙げて具体的に説明したが、本発明は、上記した実施形態のみに限定されるものでなく、次のように変形または拡張することができる。例えば、制御装置10が警報を発する場合、踏切内に停止車両が存在する旨のみでなく、停止している車両の具体的な車両情報も運転司令室に伝達するとよい。そのようにすれば、停止車両の車種が運転司令室で分かるため、踏切内から停止車両を撤去するための手配に便利である。
【0060】
また、制御装置10が警報を発する際、踏切内停止車両の運転者に向けても、スピーカ等により列車が接近している旨を伝え、速やかに車両から退避するように呼びかけるようにするとよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態に係るアンテナの配置とその通信可能エリアの例を説明する図である。
【図2】 本発明の第1の実施形態に係る装置の配置状況を説明する平面図である。
【図3】 図1の正面図である。
【図4】 電子ナンバープレートの電気的構成を示すブロック図である。
【図5】 本発明に係る踏切内停止車両検出装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図6】 路側通信装置の処理フロー図である。
【図7】 制御装置の処理フロー図である。
【図8】 踏切内に存在する車両番号と検出回数を記憶する表である。
【図9】 本発明の第2の実施形態に係る図1相当図である。
【図10】 本発明の第2の実施形態に係る図1相当の別図である。
【符号の説明】
図面中、1は車両、2は電子ナンバープレート、10は踏切内停止車両検出装置、11は制御装置、12a、12bは路側通信装置、12a5、12b5はアンテナ、12a7、12b7は受信可能エリア、13は踏切警報装置、14a、14bは遮断機、15は共通する受信可能エリア、T1は第1の周期、T2は第2の周期を示す。

Claims (5)

  1. 踏切内で停止した車両を検出して警報を発する踏切内停止車両検出装置であって、踏切内または踏切隣接地に設置した複数の路側通信装置と、制御装置とにより構成され、
    前記複数の路側通信装置は、踏切内車両に搭載された電子ナンバープレートに向けて短い第1の周期で問いかけ電波を発し、問いかけ電波に対する電子ナンバープレートからの応答信号を受信した場合には、該電子ナンバープレートとリンクを確立して該電子ナンバープレートに格納されている車両情報を取得して前記制御装置に知らせるように構成されたものであり、
    前記複数の路側通信装置の発する電波の全てを受信できるエリアが、踏切内エリアに略一致するように各路側通信装置のアンテナの指向性が調整されており、前記制御装置は、前記第1の周期より長い第2の周期内に前記複数の路側通信装置の全てから同じ車両情報を受け取った場合には、その車両情報を記憶しておき、該記憶した車両情報と同じ車両情報を全ての路側通信装置から受け取る前記第2の周期が所定回数連続した場合に、踏切内に停止車両ありの警報を発するように構成されていることを特徴とする踏切内停止車両検出装置。
  2. 踏切内で停止した車両を検出して警報を発する踏切内停止車両検出装置であって、踏切内または踏切隣接地に設置した1ないし複数の路側通信装置と、制御装置とにより構成され、
    前記1ないし複数の路側通信装置は、踏切内車両に搭載された電子ナンバープレートに向けて短い第1の周期で問いかけ電波を発し、問いかけ電波に対する電子ナンバープレートからの応答信号を受信した場合には、該電子ナンバープレートとリンクを確立して該電子ナンバープレートに格納されている車両情報を取得して前記制御装置に知らせるように構成されたものであり、
    前記1ないし複数の路側通信装置の発する電波の何れかを受信できるエリアが、踏切内エリアに略一致するように各路側通信装置のアンテナの指向性が調整されており、
    前記制御装置は、前記第1の周期より長い第2の周期内に前記1ないし複数の路側通信装置の何れかから車両情報を受け取った場合には、その車両情報を記憶しておき、該記憶した車両情報と同じ車両情報を前記1ないし複数の路側通信装置の何れかから受け取る前記第2の周期が所定回数連続した場合に、踏切内に停止車両ありの警報を発するように構成されていることを特徴とする踏切内停止車両検出装置。
  3. 前記制御装置は、踏切警報が鳴っているか否かの信号を踏切警報装置から受信し、踏切警報が鳴っている場合には、前記踏切内に停止車両ありの警報を発するまでの前記第2の周期の所定回数を、踏切警報が鳴っていない場合よりも少なくすることを特徴とする請求項1または2に記載の踏切内停止車両検出装置。
  4. 前記制御装置は、踏切警報が鳴っているか否かの信号を踏切警報装置から受信し、該踏切警報が鳴り出してから所定時間経過した以降の前記第2の周期内に、前記複数の路側通信装置の全てから同じ車両情報を受け取った場合には、直ちに踏切内に停止車両ありの警報を発するように構成されていることを特徴とする請求項1または3に記載の踏切内停止車両検出装置。
  5. 前記制御装置は、踏切警報が鳴っているか否かの信号を踏切警報装置から受信し、該踏切警報が鳴り出してから所定時間経過した以降の前記第2の周期内に、前記1ないし複数の路側通信装置の何れかから車両情報を受け取った場合には、直ちに踏切内に停止車両ありの警報を発するように構成されていることを特徴とする請求項2または3に記載の踏切内停止車両検出装置。
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