JP4069621B2 - 改質装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、水蒸気改質反応により水素に富んだ改質ガスを生成する改質部と、この反応の熱エネルギーとなる燃焼ガスを供給する燃焼部を備えた改質装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、燃料電池を構成する装置として、天然ガスやナフサ等の原料ガスを用い、この原料ガスと水蒸気とから水蒸気改質反応により水素に富んだ改質ガスを生成する改質部、及び、上記水蒸気改質反応の熱エネルギーとなる燃焼ガスを供給する燃焼部を下部に備えた内炎型の改質装置が知られている(例えば、特開平8―155291号公報等)。上記改質ガスは、改質部に改質用触媒が充填した改質触媒層を備え、原料ガスと水蒸気を導入し、燃焼ガスにより加熱され、水蒸気改質反応により生成される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
近年、燃料電池の使用範囲の拡大に伴い、小型化、軽量化が求められている。改質装置にあっても、例えば、改質ガスの原料ガスとしてブタンガスを用いた場合、このブタンガスの水蒸気改質反応は、500℃以上の高温で反応を行うことが好ましく、上記燃焼部において、500℃以上の高温の燃焼ガスが発熱する。小型化、軽量化、さらに省エネルギーの観点から、燃焼部で発熱した燃焼ガスの熱エネルギーを効率的に利用する改質装置が求められている。
【0004】
上記内炎型の改質装置は、燃焼部の天井部から原料ガスを供給するものが汎用され、このような改質装置は、燃焼部の上部で水蒸気改質反応を行うものでなく、効率的な熱エネルギー利用としては、十分と言えない。
【0005】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、燃焼ガスの熱エネルギーを効率的に利用することのできる改質装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、燃焼部の上部を覆い、改質装置の側壁上部に連接している天井部を設けると共に、その天井部に、内側壁、中間壁、及び、外側壁を有する三重の壁面を形成して、天井部の貫通孔で折り返す、改質ガスの往路、及び、改質ガスの復路を形成することで、改質装置の天井部を有効に利用して熱エネルギーの利用効率を高めると共に、この壁面が、改質装置が備える側壁との境界周縁から頂部近傍まで曲面とすることで改質ガスの流路が、応力を緩和される構造であるため、円滑な改質ガスの流れを形成できることを見出し、本発明の完成に至ったものである。
【0007】
請求項1に係る改質装置は、原料と水蒸気とから水蒸気改質反応により水素に富んだ改質ガスを生成する改質用触媒を備える改質部と、上記水蒸気改質反応の熱エネルギーとなる燃焼ガスを供給する燃焼部を下部に備えた改質装置において、上記燃焼部の上部を覆い、改質装置の側壁上部に連接している天井部を設けるとともに、その天井部に、内側壁、中間壁、及び、外側壁を有する三重の壁面を形成し、さらに上記中間壁に貫通孔が形成されていて、上記内側壁と中間壁で形成される第1の流路が改質ガスの往路、上記中間壁と外側壁で形成される第2の流路が、貫通孔で折り返した改質ガスの復路を形成すると共に、上記天井部の三重の壁面は、少なくとも改質装置の側壁との境界周縁から頂部近傍まで曲面で形成されていることを特徴としている。
【0008】
請求項2に係る改質装置は、請求項1記載の改質装置において、上記改質装置の側壁に、上記天井部の三重の壁面に連接して改質ガスが流れる往路と復路を形成することを特徴としている。
【0009】
請求項3に係る改質装置は、請求項1又は請求項2記載の改質装置において、上記改質ガスの往路に、改質用触媒を充填した改質触媒層が形成されていることを特徴としている。
【0010】
請求項4に係る改質装置は、請求項1又は請求項2記載の改質装置において、上記天井部の内側壁と中間壁との間及び中間壁と外側壁との間に、改質用触媒を充填した改質触媒層が形成されることを特徴としている。
【0011】
請求項5に係る改質装置は、請求項1乃至請求項4いずれかに記載の改質装置におてい、上記天井部の内側壁に連接した改質装置の側壁の内側に沿って、天井部で折り返した燃焼ガスの復路が形成されていることを特徴としている。
【0012】
請求項6に係る改質装置は、請求項1乃至請求項5いずれかに記載の改質装置におてい、上記天井部の壁面が、全域にわたって曲面であることを特徴としている。
【0013】
請求項7に係る改質装置は、請求項6記載の改質装置において、上記天井部の壁面が、略半球状であることを特徴としている。
【0014】
請求項8に係る改質装置は、請求項1乃至請求項7いずれかに記載の改質装置において、上記天井部の壁面の断面が、逆U字状であることを特徴としている。
【0015】
請求項9に係る改質装置は、請求項1乃至請求項8いずれかに記載の改質装置において、上記改質ガスの復路に、シフト反応用触媒を充填したシフト触媒層及び選択酸化反応用触媒を充填した選択酸化触媒層が、この順で形成されると共に、上記改質触媒層で生成した改質ガスが、上記シフト触媒層及び選択酸化触媒層へ順次流れるようにしたことを特徴としている。
【0016】
請求項10に係る改質装置は、請求項9記載の改質装置において、上記改質ガスの復路の上記改質触媒層と上記シフト反応触媒層のと間及び/又は上記シフト反応触媒層と上記選択酸化触媒層との間に、空気よりも熱伝導率が大きい熱伝達材が充填されていることを特徴としている。
【0017】
請求項11に係る改質装置は、請求項9又は請求項10記載の改質装置において、上記改質ガスの往路に、空気よりも熱伝導率が大きい熱伝達材が充填されていることを特徴としている。
【0018】
請求項12に係る改質装置は、請求項9又は請求項10記載の改質装置において、上記中間壁に沿って、ステンレスより熱伝導率が小さい断熱材が設けられていることを特徴としている。
【0019】
請求項13に係る改質装置は、請求項9乃至請求項12いずれかに記載の改質装置において、改質触媒層とシフト触媒層との間を通過する改質ガス又は/及びシフト触媒層と選択酸化触媒層との間を通過する改質ガスを冷却する冷却手段が設けられていることを特徴としている。
【0020】
請求項14に係る改質装置は、請求項1乃至請求項13いずれかに記載の改質装置において、上記燃焼部の燃焼手段を、上記天井部の内側壁に連接した側壁のの内側で上下に移動させる移動手段が設けられたことを特徴としている。
【0021】
請求項15に係る改質装置は、請求項1乃至請求項14いずれかに記載の改質装置において、上記天井部の内側壁の温度を均一化する温度均一化手段が、上記天井部の内側壁と上記燃焼部の燃焼手段との間に設けられていることを特徴としている。
【0022】
【発明の実施の形態】
図1〜2は、本発明の請求項1〜3、5、8に対応する実施の形態の一例を示し、図1は改質装置の断面図、図2は斜視図である。
【0023】
上記改質装置は、原料ガスと水蒸気とから水蒸気改質反応により水素に富んだ改質ガスを生成する改質部3と、上記水蒸気改質反応の熱エネルギーとなる燃焼ガスを供給する燃焼部11を備えている。上記改質装置は、略円筒状の形状をした改質装置の側壁1と、その断面が逆U字状の壁面からなる天井部2を有している。上記天井部2は、頂部10が平らで側壁1との境界周縁から頂部10近傍まで曲面で形成されている。
【0024】
上記燃焼部11は、改質装置の中心部の下部に配置されており、軸方向を上下として上方に開口して、燃焼ガスの往路14が形成されている。上記燃焼部11は、バーナー等の燃焼手段25を備えており、下端には、燃料ガスと燃焼用の空気を導入する燃料供給路12が接続されている。上記燃焼部11は、燃料供給路12から導入された燃料ガスと空気をバーナーで燃焼し、発生した高温の燃焼ガスを、燃焼部11の上方に形成された燃焼ガスの往路14に供給する。なお、上記燃焼手段25としては、Pt、Ru、Pd、Rh等の燃焼触媒を担持させたものを使用してもよい。
【0025】
上記改質装置は、燃焼部11の上部を覆い改質装置の側壁上部に連接している天井部2を設けるとともに、その天井部2に、内側壁21、中間壁22、及び、外側壁23を有する三重の壁面を形成している。また、上記中間壁22は、燃焼部11の真上に位置する個所に貫通孔7が形成されている。上記改質装置は、上記内側壁21と中間壁22で形成される第1の流路を改質ガスの往路5とし、上記中間壁22と外側壁23で形成される第2の流路を上記貫通孔7で折り返した改質ガスの復路6としている。また、上記改質装置の側壁1も、上記天井部2の三重の壁面に連接して改質ガスが流れる往路5と復路6を形成する構造となっている。上記改質装置は、改質ガスが流れる往路5と復路6で改質部3を構成している。そして、上記改質装置は、改質ガスの往路5に改質用触媒を充填した改質触媒層4が形成されている。上記改質装置は、側壁1を通って改質触媒層4の上流に接続して、原料ガスと水蒸気を供給する原料ガス導入路8が備えられている。また、上記改質装置は、側壁1を通って改質ガスの復路6の終端に改質ガスを装置外に導入する改質ガス出口9が備えられている。なお、ここで、改質ガスの往路とは、原料ガス導入路8から天井部2の貫通孔7までの経路を、また、改質ガスの復路とは、天井部2の貫通孔7から改質ガス出口9までをいうものとする。
【0026】
上記改質触媒層4を構成する改質用触媒は、原料ガスと水蒸気を高温下で接触させることで、水素に富んだ改質ガスを生成させる、いわゆる水蒸気改質反応を起こすもので、ニッケル系、ルテニウム系、ロジウム系等の金属をアルミナやジルコニア等からなる担体に担持させたものが例示される。上記改質部3では、改質用触媒の粒子間の隙間を、上記原料ガスと水蒸気の混合ガスが通り抜けるようになっており、このとき、上記混合ガスが改質用触媒に接触することにより水蒸気改質反応が行われ、改質ガスを生成する。この水蒸気改質反応は、吸熱反応であって、燃焼ガスの熱エネルギーによって加熱され、反応熱が供給されるものである。上記原料としては、メタノール等のアルコール系燃料や天然ガス、ブタン、プロパン等の炭化水素系燃料のガスが利用される。因みに、上記水蒸気改質反応は、原料ガスとしてブタンガスを用いた場合、反応温度を500℃以上とすると良好な反応が行えるものである。
【0027】
また、上記改質装置は、天井部2の内側壁21に連接した側壁の内側に沿って、天井部2で折り返した燃焼ガスの復路15が形成されている。上記改質装置は、側壁1を通って、燃焼ガスの復路15の終端に燃料ガスを装置外に導入する燃料ガス排出路13が形成されている。
【0028】
上記略円筒状の形状をした改質装置は、燃焼部11の上方に、内側から、燃焼ガスの往路14、環状の燃焼ガスの復路15、環状の改質ガスの往路5、環状の改質ガスの復路6を形成する。一方、天井を覆う天井部2は、下方の内側から、燃焼ガスが往路14から復路15に織り返す燃焼ガス織り返し室16、内側壁21と中間壁22で形成される改質ガスの往路5、上記中間壁22と外側壁23で形成される改質ガスの復路6が形成されている。
【0029】
上記改質装置は、燃焼部11の天井を覆う天井部2に、三重の壁面で天井部2の貫通孔7で折り返す、改質ガスの往路5、及び、改質ガスの復路6を形成しているので、この天井部2を有効に利用して、燃焼部11で生成した燃焼ガスの熱エネルギーのロスを少なくして、効率的に燃焼ガスの熱を利用することができるものである。
【0030】
上記改質装置は、天井部2の三重の壁面が側壁1との境界周縁から頂部10近傍まで曲面とすることで、改質ガスの流路を、応力集中が起き難い緩やかな形状とするものである。上記改質装置は、天井部2の三重の壁面が、緩やかな形状であるので、水蒸気改質反応が、例えば500℃以上で行われ、高温の環境下で使用されても、温度変化に伴う熱応力が生じ難い構造となっている。また、上記改質装置は、天井部2に外部との接続用に開口部を有していないので、材料強度の点で信頼性の高い構造となっている。
【0031】
図3は、本発明の請求項6、7に対応する実施の形態の一例を示した断面図である。上記実施の形態と異なる点のみ説明する。上記改質装置は、天井部2の3重の壁面が、全域にわたって略半球状の曲面で構成している。上記改質装置は、改質ガスの流路が、より応力集中が起き難い構造となっているものである。
【0032】
改質装置の天井部2の3重の壁面の形状としては、全域にわたって曲面であるのが好ましく、例えば、図3に示すような略半球状の壁面、すなはち、断面視で逆U字状である壁面からなるもの、頂部10が曲面状の窪みを形成した断面視でM字状の壁面からなるもの等を挙げることができる。
【0033】
また、改質装置の天井部2は、鋳造やプレス加工によって一体的に形成することができる。また、上記改質装置は、改質装置の側壁1と天井部2の三重の壁面を個別に溶接等を用いて接続してもよい。その際、溶接する個所は、接続の信頼性を高めるため、天井部2ではなく、側壁1側で行うことが望ましい。なお、必要に応じて、これら接続個所には、フランジを設けておくと継ぎ手具で用意に接続できて好ましい。
【0034】
図4は、請求項4、9〜10、13〜15に対応する実施形態の一例の断面図を示している。以下は図1〜図3で説明した実施の形態と異なる点のみを説明する。
【0035】
本改質装置は、天井部2の内側壁21と中間壁22との間及び中間壁22と外側壁23との間に、改質用触媒を充填した改質触媒層4が形成される。この構成により、上記改質装置は、水蒸気改質反応に必要な空域を天井部2を利用することで確保できるため、より小型化した改質装置にすることが可能となるので、好ましい。
【0036】
燃料電池の燃料ガスとして、改質装置で生成する改質ガスを用いる場合、改質装置の改質部で生成する水素に富んだ改質ガス中には、約3〜10%程度の一酸化炭素を含むが、改質ガス中に含まれる一酸化炭素が、燃料電池の性能低下を引き起こす傾向にあるので、この改質ガス中に含まれる一酸化炭素を低減させることが、特に重要となる。改質ガス中の一酸化炭素は、水と反応させて約1%以下まで低減させる、いわゆるシフト反応と、約1%以下まで低減した一酸化炭素をさらに約100ppm以下に低減させる、いわゆる選択酸化反応とを組み合わせた反応を利用して低減させることができる。
【0037】
本改質装置では、改質ガスの往路6に、上記シフト反応をさせるシフト反応用触媒を充填したシフト触媒層31及び、上記選択酸化反応をさせる選択酸化反応用触媒を充填した選択酸化触媒層32が、この順で形成されると共に、改質触媒層4で生成した改質ガスが、シフト触媒層31及び選択酸化触媒層32へ、順次、流れるようにしても良い。この構成をとることで、改質装置の改質部で生成する水素に富んだ改質ガス中の一酸化炭素を低減することができると共に、改質装置が改質反応を行う改質触媒層4のみでなく、シフト反応を行うシフト触媒層31及び選択酸化反応を行う選択酸化触媒層32が一体化となっているために、コンパクトな改質装置とすることができるので、好ましい。
【0038】
上記シフト触媒層31を構成するシフト反応用触媒は、例えば、銅―亜鉛系触媒等が例示される。また、上記選択酸化触媒層32を構成する選択酸化反応用触媒は、白金系、ルテニウム系、ロジウム系等の金属をアルミナやジルコニア等からなる担体に担持させたものが例示される。
【0039】
また、シフト触媒層31及び選択酸化触媒層32をそれぞれ所定の温度に調節するために、改質触媒層4とシフト触媒層31との間及び/又はシフト触媒層31と選択酸化触媒層32の間に、空気よりも熱伝達率の大きい熱伝達材である、例えば、アルミナボール等を充填することもできる。さらに、シフト触媒層31及び/又は選択酸化触媒層32の温度が、所定の温度より低くなる場合には、対応する改質ガス往路に、空気よりも熱伝達率の大きい熱伝達材である、例えばアルミナボール、シリカボール等のセラミック系ボールを充填することもでき、逆に、所定の温度より高くなる場合には、対応する中間壁に沿って、ステンレスよりも熱伝導率の小さい断熱材、例えば、アルミナファイバー、シリカファイバー等のセラミック系ファイバーを設けることで所定の温度となるように調節しても良い。
【0040】
また、改質触媒層4とシフト触媒層31との間を通過する改質ガス及び/又はシフト触媒層31と選択酸化触媒層31との間を通過する改質ガスを冷却する冷却手段として、冷却用の水を通すためのパイプ33を外壁23の対応する場所に設けることもできる。また、改質ガスが通過する改質ガスの復路内の改質触媒層4とシフト触媒層31との間及び/又はシフト触媒層31と選択酸化触媒層32との間に、冷却用の水を通すためのパイプを内臓させても良い。冷却用の水を通すためのパイプを改質ガスの復路内に内臓する方が、冷却効果が高くなる傾向にあるので好ましい。
【0041】
この冷却用の水は、最終的に、改質触媒層4に供給され、水蒸気改質反応の原料である水として使用することもできる。
【0042】
さらに燃焼部11の燃焼手段25からの熱を改質触媒層4へ有効に伝え、反応温度を所定の温度域に制御するために、燃焼手段25を天井部2の内側壁に連接した側壁の内側で、上下に移動させる移動手段を設けることもできる。
【0043】
また、天井部2の内側壁21の温度を均一化するために、例えば穴の空いた板材等の温度均一化手段34を設けることもできる。この構成を用いることにより、改質触媒層4の全域へ、効率良く熱を供給できる傾向にあるので好ましい。
【0044】
【発明の効果】
請求項1〜15に係る発明の改質装置は、原料ガスと水蒸気とから水蒸気改質反応により水素に富んだ改質ガスを生成する改質用触媒を備える改質部と、上記水蒸気改質反応の熱エネルギーとなる燃焼ガスを供給する燃焼部を下部に備えた改質装置において、上記燃焼部の上部を覆い、改質装置の側壁上部に連接している天井部を設けるとともに、その天井部に、内側壁、中間壁、及び、外側壁を有する三重の壁面を形成し、さらに上記中間壁に貫通孔が形成されていて、上記内側壁と中間壁で形成される第1の流路が改質ガスの往路、上記中間壁と外側壁で形成される第2の流路が、貫通孔で折り返した改質ガスの復路を形成すると共に、上記天井部の三重の壁面は、少なくとも改質装置の側壁との境界周縁から頂部近傍まで曲面で形成されている改質装置であるので、請求項1〜15に係る改質装置は、燃焼部で生成した燃焼ガスの熱エネルギーを効率的に利用することのできる改質装置となる。
【0045】
さらに、請求項9〜13に係る発明の改質装置は、上記改質ガスの復路に、シフト反応用触媒を充填したシフト触媒層及び選択酸化反応用触媒を充填した選択酸化触媒層が、この順で形成されると共に、上記改質触媒層で生成した改質ガスが、上記シフト触媒層及び上記選択酸化触媒層へ順次流れるようにした改質装置であるので、改質反応を行う改質触媒層のみでなく、シフト反応を行うシフト触媒層及び選択酸化反応を行う選択酸化触媒層が一体化されたコンパクトな改質装置となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る改質装置の実施の形態の一例を示した断面図である。
【図2】同上の斜視図である。
【図3】本発明に係る改質装置の他の実施の形態の一例を示した断面図である。
【図4】本発明に係る改質装置のさらに他の実施形態の一例を示した断面図である。
【符号の説明】
1 側壁
2 天井部
3 改質部
4 触媒層
5 改質ガスの往路
6 改質ガスの復路
7 貫通孔
8 原料導入路
10 頂部
11 燃焼部
14 燃焼ガスの往路
15 燃焼ガスの復路
16 燃焼ガス織り返し室
21 内側壁
22 中間壁
23 外側壁
25 燃焼手段
31 シフト触媒層
32 選択酸化触媒層
33 パイプ
34 温度均一化手段
Claims (15)
- 原料ガスと水蒸気とから水蒸気改質反応により水素に富んだ改質ガスを生成する改質用触媒を備える改質部と、上記水蒸気改質反応の熱エネルギーとなる燃焼ガスを供給する燃焼部を下部に備えた改質装置において、上記燃焼部の上部を覆い、改質装置の側壁上部に連接している天井部を設けるとともに、その天井部に、内側壁、中間壁、及び、外側壁を有する三重の壁面を形成し、さらに上記中間壁に貫通孔が形成されていて、上記内側壁と中間壁で形成される第1の流路が改質ガスの往路、上記中間壁と外側壁で形成される第2の流路が、貫通孔で折り返した改質ガスの復路を形成すると共に、上記天井部の三重の壁面は、少なくとも改質装置の側壁との境界周縁から頂部近傍まで曲面で形成されていることを特徴とする改質装置。
- 上記改質装置の側壁に、上記天井部の三重の壁面に連接して改質ガスが流れる往路と復路を形成することを特徴とする請求項1記載の改質装置。
- 上記改質ガスの往路に、改質用触媒を充填した改質触媒層が形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の改質装置。
- 上記天井部の内側壁と中間壁との間及び中間壁と外側壁との間に、改質用触媒を充填した改質触媒層が形成されることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の改質装置。
- 上記天井部の内側壁に連接した改質装置の側壁の内側に沿って、天井部近傍で折り返した燃焼ガスの復路が形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4いずれか記載の改質装置。
- 上記天井部の壁面が、全域にわたって曲面であることを特徴とする請求項1乃至請求項5いずれか記載の改質装置。
- 上記天井部の壁面が、略半球状であることを特徴とする請求項6記載の改質装置。
- 上記天井部の壁面の断面が、逆U字状であることを特徴とする請求項1乃至請求項7いずれか記載の改質装置。
- 上記改質ガスの復路に、シフト反応用触媒を充填したシフト触媒層及び選択酸化反応用触媒を充填した選択酸化触媒層が、この順で形成されると共に、上記改質触媒層で生成した改質ガスが、上記シフト触媒層及び選択酸化触媒層へ順次流れるようにしたことを特徴とする請求項1乃至請求項8いずれか記載の改質装置。
- 上記改質ガスの復路の上記改質触媒層と上記シフト反応触媒層との間及び/又は上記シフト反応触媒層と上記選択酸化触媒層との間に、空気よりも熱伝導率の大きい熱伝達材が充填されていることを特徴とする請求項9記載の改質装置。
- 上記改質ガスの往路に、空気より熱伝導率の大きい熱伝達材が充填されていることを特徴とする請求項9又は請求項10記載の改質装置。
- 上記中間壁に沿って、ステンレスより熱伝導率の小さい断熱材が設けられていることを特徴とする請求項9又は請求項10記載の改質装置。
- 改質触媒層とシフト触媒層との間を通過する改質ガス及び/又はシフト触媒層と選択酸化触媒層との間を通過する改質ガスを冷却する冷却手段が設けられていることを特徴とする請求項9乃至請求項12いずれか記載の改質装置。
- 上記燃焼部の燃焼手段を、上記天井部の内側壁に連接した側壁の内側で、上下に移動させる移動手段が設けられたことを特徴とする請求項1乃至請求項13いずれか記載の改質装置。
- 上記天井部の内側壁の温度を均一化する温度均一化手段が、上記天井部の内側壁と上記燃焼部の燃焼手段との間に設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項14いずれか記載の改質装置。
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