JP4067077B2 - 遊技機主要構成品搭載現況管理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技機主要構成品搭載現況管理方法に関する。
詳しくは、パチンコ遊技機等の射幸心を煽るおそれのある遊技機に搭載して用いられる遊技用演算処理装置、または、その遊技用演算処理装置と一体的に交換可能な遊技制御基板ないしは遊技制御ユニットなどの主要構成品の搭載現況(遊技店等においてどの遊技機にどの主要構成品が搭載されているかの状況)を正確に把握し、たとえば、その主要構成品の不正交換発見に威力を発揮するとともに、遊技機の商品管理、中古機市場での流通管理、廃棄処理ルートの管理、不正に流用された廃棄部品の出所追跡などにも応用できる遊技機主要構成品搭載現況管理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
パチンコ遊技機等のように、射幸心を煽るおそれのある遊技機を市場に投入するに際は、所定の法律等(例えば、風俗営業等の規則及び業務の適正化等に関する法律等)に則した性能基準を満たしているかの検査を第三者機関で受け、所定の基準(例えば、「遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則」に定められ基準)を充足している場合に限り、販売許可を取得し、市場への投入が可能になっており、遊技店では上記のような所定の基準を満たした遊技機を設置してはじめて営業が可能になる。
【0003】
一方、上記の検査を受けた遊技機であっても、遊技店に設置された後の遊技機の中には不正に改造された遊技機の存在が指摘されており、社会問題ともなっているが、今日では遊技機製造業者の努力もあって、稚拙な不正行為(例えば、磁石などを使った行為)は相当少なくなってきているものの、技術力と組織力を背景にした犯罪者集団による不正行為、例えば、遊技機の遊技制御を管理する遊技制御基板に備えられているプログラムROM(遊技プログラムが格納されたROM)の改造ROM(大当りが出現しやすいように改造したもの;裏ROMともいう)を製作し、その改造ROMを正規のプログラムROMと交換するといった行為は、完全に一掃されていないのが実情である。
【0004】
かかる背景を踏まえ、プログラムROMをCPUや周辺回路と一緒に1チップ化してROM交換を行えないようにした遊技用チップの提案が行われており、これによれば、プログラムROMが単独で基板上に存在しないために、裏ROMを製造したり交換したりすることが物理的に不可能になるという不正防止効果が得られる。しかしながら、このように1チップ化した遊技用チップであっても、完全に不正が行えないとの断言はできない。例えば、1チップ化したCPU自体をそっくり真似て偽造(不正な遊技プログラムを内蔵)された場合、その偽造チップを遊技制御基板に取り付けるという行為は可能だからである。
【0005】
そこで、上記1チップ化した遊技用演算処理装置のそれぞれに、チップ固有の識別情報(チップID)を書き込み、このチップIDを遊技機の外部から読み出して確認できるようにした改良技術が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記の改良技術によれば、▲1▼遊技店に納入した遊技機のチップIDを記録しておき、▲2▼事後、適宜に当該遊技機の遊技用演算処理装置からチップIDを読み出して、▲3▼記録しておいたチップIDと照合をとることにより、偽造チップであるか否かの判定(遊技用演算処理装置の真贋判定)を行うことが可能である。
【0007】
しかしながら、上記の改良技術にあっては、これらの▲1▼〜▲3▼についてのシステムが確立されていなかったため、遊技用演算処理装置に書き込まれたチップIDの活用が難しく、上記の不正行為、すなわち、偽造チップの遊技制御基板への取り付け行為を、遊技店等のユーザレベルで容易に見抜くことができないという問題点があった。
【0008】
そこで、本発明は、遊技店等においてどの遊技機にどの主要構成品が搭載されているかの状況を正確に把握でき、その主要構成品の不正交換発見等に威力を発揮する遊技機主要構成品搭載現況管理方法の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、ユニークなチップIDが内部に書き込まれた遊技用演算処理装置を実装した遊技制御基板を遊技制御基板収納ボックスに収納する前に、
前記遊技制御基板を通電状態にして前記チップIDを読み出す工程と、
ユニークな情報を含む識別票情報を生成する工程と、
前記生成した識別票情報と前記読み出した前記チップIDとの関連付けを行う工程と、
前記生成した識別票情報をステルス方式で印刷した封印型シールを、前記遊技制御基板と前記遊技用演算処理装置に跨って貼り付ける工程と、を行い、
前記遊技制御基板を遊技制御基板収納ボックスに収納した後に、
前記チップIDと一対一の関係にある基板管理番号を、遊技制御基板収納ボックスにステルス方式で印刷する工程と、
前記基板管理番号及び識別票情報を読み取る工程と、
前記読み取られた基板管理番号と前記識別票情報との関連付けを行う工程と、を行い、
前記識別票情報を仲立ちとして前記基板管理番号と前記チップIDとの対応関係を把握可能にしたことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、例えば、パチンコ遊技機を例にして、図面を参照しながら説明する。
【0013】
<パチンコ遊技機の外観構成>
図1は、遊技装置10の正面構成図である。遊技装置10は、パチンコ遊技機(以下「遊技機」と省略する。)11と、この遊技機11に併設される球貸機12とにより構成されている。球貸機12は、赤外線受光窓13やプリペイドカードの挿入口14およびプリペイドカードの未使用金額や不正状態を表示するための表示窓15などを有し、プリペイドカードの残高範囲内で遊技機11へ球貸しを行う。
【0014】
遊技機11は、額縁状の前面枠16および前面ガラスを支持する金枠17ならびに遊技領域が形成された遊技盤18を有すると共に、その下に中間パネル19や操作パネル20などを有している。中間パネル19には賞球や貸球を受けるための上皿21が取り付けられており、操作パネル20には球発射用の操作ハンドル22、球貯留皿23および灰皿24などが取り付けられている。
【0015】
なお、上皿21には上皿21の球を球貯留皿23に移すために両者を接続する通路を開閉するための開閉レバー21a、プリペイドカードの未使用金額を表示する残高表示器21b、球貸機12に対して所定数量の球貸を要求する際に操作される球貸スイッチ21c、球貸可能状態を表示する球貸可能表示器21dおよびプリペイドカードの返却(球貸機12からの排出)を要求する際に操作される返却スイッチ21eなどが設けられており、球貯留皿23には貯留球を外部下方に抜くための球抜きレバー23aが設けられている。
【0016】
遊技盤18には前面の略円形領域をガイドレール25で取り囲んだ遊技領域が形成されており、この遊技領域には、複数の識別情報(いわゆる特別図柄;以下「特図」という)を複数列で変動表示する特図表示装置26、大入賞口を有する特別変動入賞装置27、特図始動口28、複数の一般入賞口29、風車と呼ばれる複数の打球方向変換部材30、左右のサイドランプ31、アウト穴32などが備えられているほか、特図表示装置26の上部に複数の一般入賞口29の一つが配置され、その下に特図の始動記憶数を表示するための4個の特図始動記憶表示器33が設けられている。さらに、上述の各入賞口、すなわち、特図始動口28、一般入賞口29および特別変動入賞装置27には図示しない入賞スイッチが設けられており、各入賞口への入賞球を検出する。なお、遊技盤18の遊技領域には図示を略しているが天釘やヨロイ釘などと呼ばれる多数の障害釘が設けられていると共に、その他の各種装飾ランプやLEDなども設けられている。
【0017】
図2は、遊技装置10の裏機構を示す図である。遊技機11の裏面に向かって左側には遊技制御ユニット101が設けられており、その下側には音制御ユニット102と排出制御ユニット103が設けられ、さらにその下側には発射機構ユニット104と発射制御ユニット105が設けられている。また、裏機構の中央部付近には装飾制御ユニット106と表示制御ユニット107が設けられており、その下側には電源供給ユニット108が設けられている。これらのユニットはいずれも中身が透けて見えるケース内に、各々の制御機能を実現するための制御基板を実装してユニット化したものであるが、特に役物遊技に必要な各種制御を行う遊技制御ユニット101については、一般にそのユニット全体を指して“基板”と呼ぶことが多いので、本明細書においても単に“基板”と略称する場合は、遊技制御ユニット101の全体を指すものとする。
【0018】
遊技機11の裏機構の上部付近から右側端部付近を経由して下部付近に至る経路上には、貯留タンク109、横方向の誘導路110、屈曲接続ユニット111、排出ユニット112、縦方向の誘導路113、入賞球集合棚(他の部材に隠れて見えない)、入賞球流下樋(同様に見えない)および球排出口114が順番に設けられている。貯留タンク109は排出される前の球を予め貯留しておくもので、この貯留タンク109の球数不足は不図示の補給センサによって検出され、不足のときは遊技店の島設備から球が補給されるようになっている。貯留タンク109に貯留された球は誘導路110と屈曲接続ユニット111によって排出ユニット112に導かれ、排出ユニット112は導かれた球を所定の球排出指令信号(排出制御ユニット103からの信号)に従って遊技機11の前面に設けられた上皿21へと排出する。
【0019】
排出ユニット112は例えば2条の排出通路を有し、各通路に設けられた不図示のソレノイドを上記球排出指令信号に従って駆動して賞球用の球排出と球貸し用の球排出を行い、且つ、各通路から排出された排出球を不図示のセンサで検出して排出制御ユニット103に通知するとともに、さらに、賞球用の球排出数(賞球払い出し数)を専用のセンサ112eで検出して遊技制御ユニット101に通知する。
【0020】
遊技盤18の各入賞口に入った球(入賞球)ならびにアウト穴32に入った球(アウト球)は、遊技盤18の裏面に設けられた不図示の入賞球集合棚に集められ、同じく不図示の入賞球流下樋を介して球排出口114から遊技店の島設備に戻されるようになっており、同様に、排出ユニット112の上流側に待機中の球も遊技店の営業終了時等に不図示の球抜きソレノイドを駆動することによって球排出口114から島設備に戻されるようになっている。なお、排出ユニット112の上流側に待機球が有るかどうかは、屈曲接続ユニット111の内部に設けられた半端センサ111aによって検出されるようになっている。
【0021】
117は基枠体(遊技枠ともいう)である。この基枠体117は合成樹脂製の一体成型品で形成されており、遊技機11の前面枠16の裏側に固定された金属フレーム119に着脱可能に取り付けられている。そして、この基枠体117に上記各構成品のうちのいくつかの構成品、すなわち、排出制御ユニット103、発射機構ユニット104、発射制御ユニット105、貯留タンク109、誘導路110、屈曲接続ユニット111、排出ユニット112、誘導路113、入賞球集合棚(不図示)、入賞球流下樋(不図示)および球排出口114などが着脱可能に取り付けられていると共に、球貸し機接続ユニット121やセンサケーブル接続ユニット122および遊技店用第1ケーブル接続ユニット123なども着脱可能に取り付けられている。
【0022】
金属フレーム119には遊技盤収納部120が形成されており、この遊技盤収納部120には遊技盤18が着脱可能に取り付けられている。そして、遊技盤18の裏側には上記各構成品のうち基枠体117に取り付けられた構成品以外のもの、すなわち、遊技制御ユニット101、音制御ユニット102、装飾制御ユニット106、表示制御ユニット107および電源供給ユニット108などが着脱可能に取り付けられているとともに、遊技店用第2ケーブル接続ユニット124や検査用ケーブル接続ユニット125なども着脱可能に取り付けられている。
【0023】
<遊技制御ユニット101の内部ブロック構成とその動作>
図3は、遊技制御ユニット101の電気的構成を示すブロック図である。遊技制御ユニット101は、パチンコ遊技等に必要な役物制御を行うアミューズメントチップ(遊技用演算処理装置200)と、高精度な発振周波数を分周して所定のクロック信号CLKを発生する発振器131と、各種センサ信号を入力する入力インターフェース133と、各種駆動信号を出力する出力インターフェース134と、外部の情報管理装置(例えば球貸機12や後述の検査端末101g;図6(b)参照)との間のデータ接続を行う外部通信端子138とを含んで構成されている。
【0024】
入力インターフェース133は、遊技盤18に設けられた各入賞センサ、すなわち、特図始動スイッチ139や入賞スイッチ140、継続スイッチ141およびカウントスイッチ142からの信号を選択的に取り込んで遊技用演算処理装置200の外部バスインターフェース204(図4参照)に入力するものであり、その選択動作は遊技用演算処理装置200からのチップセレクト信号CS0〜CS7(図4参照)に従って行われる。なお、入賞スイッチ140を表す矩形状図形の中に記載した“1〜n”は、この入賞スイッチ140がn個設けられていることを表している。但し、nは一般入賞口の数である。
【0025】
出力インターフェース134は、遊技用演算処理装置200の外部バスインターフェース204(図4参照)から取り出された信号を、例えば、外部情報端子143(図4の遊技店用第1ケーブル接続ユニット123および第2ケーブル接続ユニット124ならびに検査用ケーブル接続ユニット125に相当)を介して遊技店コンピュータ(不図示)に出力したり、また、大入賞口ソレノイド144や、表示制御ユニット107、排出制御ユニット103、装飾制御ユニット106および音制御ユニット102などに選択的に出力したりするものであり、その選択動作は入力インターフェース133と同様に遊技用演算処理装置200からのチップセレクト信号CS0〜CS7(図4参照)に従って行われる。
【0026】
<遊技用演算チップの内部ブロック構成とその動作>
図4は、遊技用演算処理装置200の内部構成を示すブロック図である。遊技用演算処理装置200は共通の半導体基板上に所要の電子回路を集積してワンチップ化し、パッケージングして製造されたアミューズメントチップである。なお、遊技用演算処理装置200は単に「遊技用演算チップ」または「遊技用チップ」と呼ばれることもある。
【0027】
図示の遊技用演算処理装置200は、特に限定しないが、遊技制御を行う遊技ブロック200Aと、情報管理を行う管理ブロック200Bとに区分されており、各ブロックごとに以下に説明する様々な構成要素を実装する。
まず、遊技ブロック200Aは、CPUコア201やプログラムROM202およびユーザーワークRAM203といった構成要素を含むとともに、外部バスインターフェース204、クロックジェネレータ205、リセットコントローラ206、アドレスデコーダ207、入出力制御回路208、乱数生成回路209、ユーザー定期リセット発生回路210およびアトリビュートレジスタ211などの構成要素を含み、さらに、これらの構成要素間を接続するためのCPUバス212を含む。
【0028】
CPUコア201は、図示は略すが、各種のレジスタ群、算術・論理演算ユニット(ALU:Arithmetic and Logic Unit)、命令レジスタ(IR:Instruction Register)、デコーダ、プログラムカウンタ(PC:Program Counter)、スタックポインタ(SP:Stack Pointer)、これらを結ぶデータバス、アドレスバスおよび各種の制御部などをコア内に含み、例えば、Z80アーキテクチャなどの汎用CPUコアが用いられる。プログラムROM202は、データの書き込み回数が1回だけの不揮発性半導体メモリ(例えば、ワンタイムPROM)であり、その記憶内容は遊技プログラムおよびチェックコードなどである。なお、チェックコードとは遊技プログラムを所定の符号化アルゴリズムで符号化する際に生成されるデータのことである。ユーザーワークRAM203は、CPUコア201の主記憶に相当し、例えば、SRAM等の高速半導体デバイスで構成され、遊技ブロック200Aにおける遊技プログラムに基づく処理を実行する際にワークエリア(作業領域)として用いられる。
【0029】
外部バスインターフェース204は、図3の入力インターフェース133や出力インターフェース134との間で、複数ビット(例えば、16ビット)の外部アドレス信号A0〜A15、複数ビット(例えば、8ビット)の外部データ信号D0〜D7、メモリリクエスト信号MREQ、入出力リクエスト信号IORQ、メモリ書込み信号WR、メモリ読み出し信号RDおよびモード信号MODEなどの信号インターフェース処理を行うものである。
【0030】
例えば、MODE信号をアクティブにした状態で、外部アドレス信号A0〜A15を順次にインクリメントしながら、外部データ信号D0〜D7を外から加えると、プログラムROM202への書き込みモードとなって遊技機のメーカあるいは第三者機関による遊技プログラムの書き込みが可能になる。但し、プログラムROM202への遊技プログラムの書き込みが終了すると、後述のハードウェアパラメータROM214(図ではハードウェアを“HW”と略記している)の所定領域に書込終了コードが記録されるようになっており、ハードウェアパラメータROM214に書込終了コードが記録されている場合には、プログラムROM202への遊技プログラムの書き込みができないようになっている。
【0031】
また、MREQ信号またはIOREQ信号をアクティブにした状態でWR信号をアクティブにすると、所定の外部I/Oに外部データ信号D0〜D7を書き込むことができ、RD信号をアクティブにすると、所定の外部I/Oから外部データ信号D0〜D7を取り込むことができるようになっている。なお、所定の外部I/Oとは、図3の入力インターフェース133の各ポートまたは出力インターフェース134の各ポートのうち、チップセレクト信号CS0〜CS7の状態とWR信号またはRD信号の状態に応じて選択される一つの要素のことである。
【0032】
クロックジェネレータ205は外部(図3の発振器131)からのクロック信号CLKを基に内部クロック信号iCLKを発生してCPUコア201やユーザー定期リセット発生回路210などの各ブロックに供給する。リセットコントローラ206はCPUコア201のリセット端子に加えるCPUリセット信号CPU_RSTを発生するものであり、このCPUリセット信号CPU_RSTは、電源投入時に外部(図3の電源供給ユニット108)から入力するパワーオンリセット信号PWR_RSTに同期し、さらに、電源投入後にユーザー定期リセット発生回路210から周期的に入力するユーザー定期リセット信号USR_RSTにも同期する。アドレスデコーダ207はCPUバス212のアドレスバスの情報をデコードし、そのデコード結果に応じたI/Oリソース選択用の内部信号を発生する。
【0033】
入出力制御回路208はアドレスデコーダ207からのI/Oリソース選択用内部信号に基づいてチップセレクト信号CS0〜CS7のアクティブ/インアクティブ状態をコントロールし、図3の入力インターフェース133のポートの一つ、または、出力インターフェース134のポートの一つ、もしくは、サウンドジェネレータ135を選択する。乱数生成回路209は、遊技の実行過程において遊技価値(例えば、大当り)を付加するか否か等に係わる乱数(乱数は、大当たりの決定や停止時の図柄の決定等に使用)を生成するもので、例えば、一様性乱数を生成する数学的手法(例えば、合同法あるいはM系列法等)を利用する。ユーザー定期リセット発生回路210は、CPUコア201に対するユーザー定期リセット信号USR_RSTを発生するもので、その発生間隔(ユーザー定期リセット間隔)は、アトリビュートレジスタ211に設定された値で決められる。
【0034】
アトリビュートレジスタ211は、ユーザー定期リセット間隔などのハードウェアパラメータ設定値を保持するもので、アトリビュートレジスタ211の出力ポートは少なくともユーザー定期リセット発生回路210に接続され、入力ポートは管理バス221を介して管理ブロック200Bに接続されている。アトリビュートレジスタ211へのユーザー定期リセット間隔設定値の書き込みは、管理バス221を介して管理ブロック200Bから行われるようになっており、その設定タイミングは、遊技用演算処理装置200のシステムリセット(パワーオンリセットと同義語)時である。
【0035】
CPUバス212は、図示は略すがデータバス、アドレスバスおよびコントロールバスを含み、CPUコア201と周辺回路、すなわち、プログラムROM202、ユーザーワークRAM203、外部バスインターフェース204、クロックジェネレータ205、リセットコントローラ206、アドレスデコーダ207および乱数生成回路209との間を接続するとともに、管理ブロック200Bの一部の構成要素(ブートROM213、ハードウェアパラメータROM214およびバスモニタ回路216)にも接続されている。
【0036】
次に、遊技用演算処理装置200における情報管理を行う管理ブロック200Bの構成を説明する。管理ブロック200Bは、ブートROM213、ハードウェアパラメータROM214、管理用ワークRAM215、バスモニタ回路216、セキュリティメモリ217、IDプロパティRAM218、制御回路219、外部通信制御回路220および管理バス221を含むとともに、遊技ブロック200Aから延びるCPUバス212の一部を含んで構成されており、CPUバス212は、ブートROM213、ハードウェアパラメータROM214およびバスモニタ回路216に接続されている。
【0037】
ブートROM213はブートプログラムや管理ブロックの自己診断プログラムを格納しており、遊技用演算処理装置200のシステムリセット時(正確には、システムリセット直後に実行される管理ブロック200Bの初期化処理の正常完了後に)、このブートプログラムが立ち上がって、遊技プログラムの正当性判定処理を行い、遊技プログラムの正当性が確認(言い換えれば改竄された遊技プログラムでないことが確認)された場合に遊技プログラムのスタートアドレス(CPUコア201のアドレス空間内における所定アドレス;一般に当該アドレス空間の先頭番地0000h;実際にはCPUコア201のプログラムカウンタの値を0に戻す)に処理を渡すようになっている。
【0038】
ハードウェアパラメータROM214は所定の書込終了コードを格納するとともに、システムリセット時に遊技ブロック200Aのアトリビュートレジスタ211などにセットするためのハードウェアパラメータ設定情報を格納している。書込終了コードとは、先にも述べたとおり、プログラムROM202に遊技プログラムを書き込んだことを明示する情報である。また、ハードウェアパラメータ設定情報とは、CPUコア201の動作速度(いわゆるクロックスピード)、プログラムROM202やユーザーワークRAM203の使用アドレス範囲(アドレス上下限値)、チップセレクト信号CS0〜CS7の使用用途(入力用/出力用)およびユーザー定期リセット間隔の設定値などである。
【0039】
これらのハードウェアパラメータは、遊技用演算処理装置200のシステムリセット時にCPUバス212、バスモニタ回路216を介して管理ブロック200Bの制御回路219に読み込まれ、遊技制御に必要なハードウェアパラメータ設定値として各部にセットされるようになっており、例えば、ユーザー定期リセット間隔の設定値は、管理バス221を介して遊技ブロック200Aのアトリビュートレジスタ211にセットされるようになっている。
【0040】
管理用ワークRAM215は、バスモニタ回路216を介して読み込まれた遊技ブロック200Aの情報(プログラムROM202の記憶内容やユーザーワークRAM203の記憶内容など)を一時的に保持するための記憶領域である。バスモニタ回路216は、CPUバス212の状態監視を行い、CPUバス212がCPUコア201によって使用されていないとき(例えば、遊技用演算処理装置200のシステムリセット期間やユーザーワークRAM203のリフレッシュ期間)に、必要に応じてCPUバス212を介して遊技ブロック200AのプログラムROM202やユーザーワークRAM203などをアクセスし、所要のデータ(遊技プログラムやユーザーワークRAM203の内容など)を管理ブロック200Bに取り込む。
【0041】
セキュリティメモリ217は、遊技用演算処理装置200の個体識別情報、すなわち、あらかじめチップメーカ(その遊技用演算処理装置200の製造者)によって割り当てられたユニークな“チップID”(少なくとも遊技用演算処理装置200の全製造個体の中でユニークなチップIDであること)を書き換え不能な状態で格納しており、さらに、このチップIDに加えて、遊技種別コード、ランクコード、メーカコード、機種コードおよび検査番号などの情報を書き換え不能に格納している。なお、遊技種別コードとはパチンコ機や回胴式遊技機等を区別するための情報であり、例えば、パチンコ機の場合は“P”、回胴式遊技機の場合は“G”を表す情報である。また、ランクコードとは遊技機の機種ランクコード(第1種、第2種、第3種または他種を区別するためのコード)を表す情報であり、メーカコードとは当該遊技機またはアミューズメントチップの製造者を識別するためのメーカID(またはメーカ番号)を表す情報であり、機種コードとはメーカが設定する当該遊技機の製品コードを表す情報であり、検査番号(または検定コード)とは第三者機関による検査に合格した遊技機に付与される番号を表す情報である。
【0042】
IDプロパティRAM218は、セキュリティメモリ217の記憶内容のうち少なくともチップIDをコピーして揮発的に記憶するとともに、ブート処理の中で行われる遊技プログラムの正当性判定処理の結果情報を記憶し、且つ、その記憶内容を電源オンの期間中保持する。なお、上記情報記憶のタイミングは、遊技用演算処理装置200のシステムリセット時であり、例えば、システムリセット直後に管理ブロック200Bで実行される初期化処理の中で情報記憶が行われる。
【0043】
制御回路219は所定のシーケンスを実行して、管理ブロック200Bの動作を制御するもので、例えば、システムリセット時に(正確にはシステムリセット直後に管理ブロック200Bで実行される初期化処理で)セキュリティメモリ217に保持されているチップIDをIDプロパティRAM218にコピーして記憶させたり、遊技中にバスモニタ回路216を介してCPUコア201のバス解放期間を検出し、同期間中に遊技ブロック200AのプログラムROM202の内容(特に遊技プログラム)やユーザーワークRAM203の内容を読み出して管理用ワークRAM215に書き込んだりするほか、球貸機12やその他の検査装置(例えば、後述の検査端末101g;図6(b)参照)からの情報要求指令に応答して管理用ワークRAM201の記憶内容やIDプロパティRAM218の記憶内容(特にチップIDや遊技プログラムの正当性判定結果情報)を外部に転送するために、外部通信制御回路220の不図示の通信バッファに設定したりする。
【0044】
外部通信制御回路220は外部通信端子138(図3参照)を介して行われる球貸機12やその他の検査装置(例えば、後述の検査端末101g;図6(b)参照)と遊技用演算処理装置200との間の通信を制御するもので、例えば、後述の検査端末101gからの管理情報要求に応答して、不図示の通信バッファの内容、すなわち、管理用ワークRAM215の記憶内容やIDプロパティRAM218の記憶内容(特にチップIDや遊技プログラムの正当性判定結果情報)を読み出し、その読み出した情報を要求元の検査端末101gに送信するという制御を行ったりする。
【0045】
<遊技用演算処理装置200の状態遷移>
図5は、遊技用演算処理装置200の動作状態遷移図である。図において、230〜233は状態、234〜243は遷移線である。まず、電源投入によってシステムリセットが発生(遷移線234)すると、管理ブロック200Bで初期化処理を実行し(状態230)、その結果がNG(遷移線235)であれば、所要の警報等を発生して待機状態に移行し、OK(遷移線236、237)であれば、管理ブロック200Bをアイドル状態(遷移線238:管理情報要求の待ち受け状態)にするとともに、ブートROM213に格納されているブートプログラムをCPUコア201で実行する(状態232)。
【0046】
そして、ブート結果がNG(遷移線241)であれば、所要の警報等を発生して待機状態に移行し、OK(遷移線242)であれば、ブートリセット(遊技プログラムのスタートアドレス発生)を発生してプログラムROM202に格納されている遊技プログラムをCPUコア201で実行し(状態233)、以降、ユーザー定期リセット信号USR_RSTが発生(遷移線243)する度に遊技プログラムを繰り返す。
【0047】
ここで、状態231に入力する遷移線239は、球貸機12や後述の検査端末101gからの管理情報要求を表し、状態231から出力する遷移線240は、要求元(球貸機12や後述の検査端末101g)への管理情報応答を表す。例えば、後述の検査端末101gからの管理情報要求であれば、遊技プログラムの正当性判定結果情報とチップIDを管理情報応答として要求元(検査端末101g)に返送する。
【0048】
<遊技制御ユニット101の外観構成とそのチップIDの読み出し>
図6は、遊技制御ユニット101の外観構成を示す図である。遊技制御ユニット101は、透明なケース101a(「遊技制御基板収納ボックス」ともいう。)で覆われた遊技制御基板101bの端子形成部分101cをケース101aから引き出した状態で組み立てられている。ケース101aは、遊技制御基板101bを収納した状態で透明な裏板(図示略)により閉鎖されているが、この閉鎖は特殊な“かしめ機構”により数回だけ解除(ケース101aを開けて遊技制御基板101bに手を触れることができる状態にすること)することが可能になっており、かつ、その“かしめ機構”は閉鎖解除の度に所定の破壊状態を示す破壊表示部分をn個備え(nの数は上記許容された解除回数に対応する)ており、破壊箇所の数を調べることによって、ケース101aを何回開けたか即座に目視確認できるようになっている。
【0049】
また、端子形成部分101cには、遊技機12の各部に接続するための端子群が設けられているほか、検査端子101dが設けられており、この検査端子101dに、専用ケーブル101fを介して所定の検査端末101gを接続することにより、たとえば、検査端末101gのディスプレイ101hに遊技用演算処理装置200のチップIDを読み出して確認できるようになっている。
【0050】
ケース101aのよく見える面には、遊技制御ユニット101の固有識別情報(又は識別票情報)であるユニットIDを印刷したラベル101eが貼付(貼付面はケース101aの表面でもよいが内面の方がユニットIDの不正書き換え等を防止できるので好ましい)されており、このユニットIDは、例えば、遊技制御ユニット101の組み立て時にメーカによって割り当てられたユニークな値を持っている。ユニットIDは、その遊技制御ユニット101に実装された遊技用演算処理装置200のチップIDとの対応関係がとられており、且つ、その対応関係情報が当該メーカによって厳重に記録管理されている(後述)。
【0051】
例えば、ある遊技制御ユニット101に貼付されたラベル101eに“UNT12345”というユニットIDが印刷されていたとし、さらに、当該遊技制御ユニット101に実装された遊技用演算処理装置200のチップIDを“CHP12345”とすると、これらの対応関係(“UNT12345”←→ “CHP12345”)は当該メーカによって記録管理されており、もし、遊技店で読み出されたチップIDとユニットIDとの対応関係が上記記録管理されているものと異なっていた場合に、遊技用演算処理装置200または遊技制御基板101bが不正交換された可能性のあることを知ることができるようになっている。
【0052】
<遊技機メーカにおける情報管理の仕組み>
図7は、遊技機メーカにおけるチップIDとユニットIDの対応関係情報の収集管理システムを示す概念図である。図示のシステムは発明の要旨に記載の「遊技機主要構成品搭載現況管理システム」に相当する。この遊技機主要構成品搭載現況管理システム244(以下、単に「管理システム244」という。)は、センサ245、ユニットID読み取り部246、パーソナルコンピュータ247、チップID読み取り部248、データベース249及び情報問い合わせ応答部250などで構成されている。
【0053】
各部の機能を説明すると、センサ245は、遊技制御ユニット101のケース101aに貼付されたラベル101eの印刷面を光学的またはその他の非接触技術で読み取り、その読み取り画像をユニットID読み取り部246に出力するものであり、ユニットID読み取り部246は、センサ245の読み取り画像から文字列を抽出して、その抽出文字列(図示の例では“UNT12345”)を当該遊技制御ユニット101のユニットIDとしてパーソナルコンピュータ247に出力するものである。
【0054】
一方、チップID読み取り部248は、前述(図6参照)の検査端末101gと同様に、遊技制御ユニット101の検査端子101dに接続して用いられるものであり、当該遊技制御ユニット101の遊技制御基板101bに実装された遊技用演算処理装置200のチップIDを読み出し、読み取ったチップIDをパーソナルコンピュータ247に出力するものである。
【0055】
パーソナルコンピュータ247は、ユニットID読み取り部246とチップID読み取り部248からの二つの読み取り情報(ユニットID及びチップID)を互いに関連付けしてデータベース249に格納する。データベース249は、これらの関連付けられた情報(ユニットID及びチップID)を同一のデータレコードに格納するための複数のレコードからなるデータベーステーブル249aを有し、データベーステーブル249aの各レコードには、遊技制御ユニット101の製品ごとの関連付け情報(ユニットIDとチップID)が個別読み出し可能に格納されている。
【0056】
また、データベース249は、情報問い合わせ応答部250を介して外部(たとえば遊技店等)からのアクセスが可能になっており、任意のユニットIDとチップIDの問い合わせに応答して、データベーステーブル249aを検索し、その検索結果を問い合わせ元に返送できるようになっている。たとえば、図示の例では、データベーステーブル249aの同一レコードに“CHP12345”と“UNT12345”が格納されているため、その組み合わせの問い合わせに対しては「OK」(組み合わせあり)を返し、また、その組み合わせ以外の問い合わせに対しては「NG」(組み合わせなし)を返すことができる。したがって、特に、NG応答の場合に、遊技店等でその問い合わせの元となった遊技機の主要構成品の不正組み合わせを知ることができ、所要の対策を講じて損害等の未然防止を図ることができる。
【0057】
すなわち、図8に示すように、遊技店等で前述の検査端末101gを用いてチップID(“CHP12345”)を読み出すとともに、ユニットID(“UNT12345”)を目視確認し、これらの情報を管理システム244に問い合わせると、情報管理システム244は、データベース249のデータベーステーブル249aを検索して該当する情報対(“UNT12345”←→ “CHP12345”)の有無を調べ(300)、該当する情報対が格納されていない場合は遊技用演算処理装置200(または遊技制御基板101bもしくは遊技制御ユニット101)の不正交換の可能性を示唆するNG応答を問い合わせ元に返す(301の“NG”)一方、該当する情報対が格納されている場合はその可能性がないことことを問い合わせ元に返す(301の“OK”)。これにより、問い合わせ元の遊技店等はこれらの応答(OK/NG)に基づいて、不正可能性台の使用禁止等の対策(302)や正常台を営業に使用する(303)等の適切な処置を講じることができる。
【0058】
このように、本実施の形態によれば、遊技機製造段階のチップIDとユニットIDとの情報対を簡単に収集してデータベース249に蓄積記録することができ、しかも、遊技店等への納入後はその情報対を容易にデータベース249に問い合わせることができる。したがって、遊技用演算処理装置200に書き込まれたチップIDを有効活用し、遊技店等への納入後における遊技機11の主要構成品、すなわち、遊技用演算処理装置200またはその遊技用演算処理装置200と一体的に交換可能な遊技制御基板101bないしは遊技制御ユニット101の搭載現況を確実に把握して、これら主要構成品の不正交換防止対策を効果的に講じることができるという格別のメリットが得られる。
【0059】
本発明の思想は、以上の実施の形態に限定されることなく、様々な変形例を含むことはもちろんである。
<パッケージIDの併用>
たとえば、上記の情報対は、チップIDとユニットIDとの関係のみならず、図9に示すように、遊技用演算処理装置200のパッケージID(便宜的に“PKG12345”)を印刷したシール304を遊技用演算処理装置200の表面に貼り付け、このパッケージIDと遊技用演算処理装置200に書き込まれたチップIDとを関連付けてもよい。あるいは、パッケージIDとユニットIDとを関連付けてもよい。パッケージIDもユニットIDと同様に発明の要旨に記載の識別票に相当する。
【0060】
なお、パッケージIDはシールへの印刷のみならず、遊技用演算処理装置200の表面への直接的印刷ないしは刻印でもよい。通常はパッケージIDを用いて遊技用演算処理装置200の固体識別を行い、特別な場合(不正の疑いを持った場合など)にのみチップIDを読み出してパッケージIDやユニットIDとの対応関係を調べることができる。したがって、最も保全を要するチップIDの読み取り(取り扱い)を必要最小限にして、チップIDの予期しない漏洩を防止することができる。または、上記のパッケージIDの代わりに、遊技用演算処理装置200の表面に印刷または刻印されるユニーク情報を利用することも可能である。一般に遊技用演算処理装置200のような半導体集積装置では、製造番号やシリアル番号などのユニーク情報をパッケージ表面に印刷しまたは刻印して出荷されるからである。
【0061】
また、シール304は、いわゆる封印型のシールであってもよい。図10は、封印型シール305の一例を示す図である。図において、遊技制御ユニット101に収容された遊技制御基板101bには遊技用演算処理装置200が実装されており、この遊技用演算処理装置200に貼付された封印型シール305の両端は遊技制御基板101bの表面にも貼付され、遊技用演算処理装置200を遊技制御基板101bから取り外す際に、その取り外し時の外力によって封印型シール305が破られるようになっている。したがって、封印型シール305に破損箇所がある場合、または、封印型シール306が失われている場合、遊技用演算処理装置200が取り外されたことを知ることができ、たとえば、不正交換が行われた可能性があることを知ることができる。
【0062】
また、封印型シール305は印刷等によってパッケージIDを直読可能に表示するものに限定されない。たとえば、パッケージIDを電子的または物理的に記録し、電波や磁気などによって外部読み出しできるように構成したものであってもよい。封印型シール305と同様に、遊技用演算処理装置200を取り外す際に、その記録情報の読み出しができないような仕組み、たとえば、物理的な破壊になっていればよい。
【0063】
<ユニットIDの秘匿>
実施の形態では、ユニットIDを印刷したシール101eを遊技制御ユニット101の表面または内面に貼り付けており、ユニットIDは目視確認できるようになっているが、セキュリティの観点からは、このユニットIDの存在を秘匿化しまたは直読できなくすることが望ましい。例えば、図11(a)に示すように、遊技制御ユニット101のケース101aの表面または内面にバーコードによって記号化されたユニットID印刷部306を設けてもよい。少なくとも、バーコードの仕組みを知らなければユニットIDを読み取ることができない。あるいは、図11(b)に示すように、特殊な光線を当てなければ見えないような、いわゆるステルスバーコード方式のユニットID印刷部307を設けてもよい。ユニットIDの存在そのものを秘匿化することができる。
【0064】
<チップIDを内蔵しない通常の遊技用演算処理装置への適用>
また、本発明は、チップIDを内蔵しない(または内蔵してもそのチップIDを外部に読み出すための手段を備えない)通常の遊技用演算処理装置に対しても適用可能である。遊技用演算処理装置のパッケージID(または製造番号やシリアル番号などのユニーク情報)と、その遊技用演算処理装置を収納する遊技制御基板収納ボックスのユニットIDとを関連付けることにより、この関連付け情報を用いて、少なくとも遊技用演算処理装置と、その遊技用演算処理装置を収納する遊技制御ユニットとの対応関係を簡易的に管理することができるからである。
【0065】
<チップメーカ、基板メーカ及び遊技機メーカの作業分担例>
図12は、遊技用演算処理装置200を製造するチップメーカ、当該遊技用演算処理装置200を遊技制御基板101bに実装しケース101aで覆って遊技制御ユニット101を組み立てる基板メーカ、及び、遊技制御ユニット101を遊技盤18に取り付けて遊技機11を組み立てる遊技機メーカの間における作業分担例を示す概念図である。
【0066】
この図において、チップメーカは、遊技用演算処理装置200(図では“遊技用チップ”と略称している。)を製造し(400)、その遊技用演算処理装置200にあらかじめ第三者機関等で発行されたユニークなチップIDを書き込む(401)。
【0067】
基板メーカは、チップメーカからチップIDが書き込まれた遊技用演算処理装置200を受け取ると、まず、遊技用演算処理装置200を遊技制御基板101bに実装する(402)。そして、その遊技制御基板101bを通電状態にすると共に、遊技制御基板101bの検査端子101dに検査端末101gを接続してチップIDを読み出した後(403)、その遊技制御基板101bをケース101aで覆って遊技制御ユニット101を組み立てる(404)。
【0068】
一方、基板メーカは、第三者機関等から基板管理シール(このシールには遊技用演算処理装置200に書き込まれたチップIDと一対一に対応する基板管理番号が印刷されている。“開封履歴シール”と呼ばれることもある。)を受領すると共に(405)、識別票としてのステルスバーコード(ユニークな情報を含むバーコードデータである。バーコードデータの生成場所は基板メーカに限定されない。)の生成を行い(406)、このステルスバーコードと上記で読み出されたチップIDとの関連付け(第1の関連付け)を行ってその関連付け情報(チップID←→ステルスバーコード)を出力すると共に(407)、組立が終わった遊技制御ユニット101のケース101aに基板管理シールの貼り付け(408)とステルスバーコードの印刷又はシール張り付け(409)を行う。なお、識別票は、バーコード方式のものに限らない。要は識別のためのデータをコード化したものであればよく、たとえば、二次元バーコードやQRコードなどであってもよい。
【0069】
遊技機メーカは、基板管理シールの張り付けとステルスバーコードの印刷(又はシール張り付け)が行われた遊技制御ユニット101を受け取り、その他の構成品と共に遊技盤18に取り付けて遊技機11を組み立てるが、その組立に際し、基板管理シールの情報(基板管理番号)とステルスバーコードの情報(ユニーク情報)との読み取り(410、411)を行い、且つ、これら二つの読み取り情報の関連付け(第2の関連付け)を行う(412)。
【0070】
ここで、遊技機メーカには、遊技制御ユニット101と一緒に上記の第1の関連付け情報(チップID←→ステルスバーコード情報)が基板メーカから渡されており、結局、遊技機メーカは、一つの遊技制御ユニット101について、第1の関連付け情報と第2の関連付け情報の二つの情報を把握収集することとなる。したがって、第1の関連付け情報は、当該一つの遊技制御ユニット101に関するチップIDとステルスバーコード情報の情報対を含み、且つ、第2の関連付け情報は、当該一つの遊技制御ユニット101に関する基板管理番号とステルスバーコード情報の情報対を含むから、要するに、遊技機メーカにおいては、第1及び第2の関連付け情報の双方を参照することにより、ステルスバーコード情報を仲立ちとして、基板管理番号とチップIDとの一対一の対応関係を把握する(基板管理番号←→ステルスバーコード←→チップID)ことができ、その結果、遊技制御ユニット101からいちいちチップIDを読み出す必要がないという作業工程の簡素化に結びつく格別なメリットを得ることができる。
【0071】
すなわち、基板管理番号とチップIDとは第三者機関等において一対一の関係になければならないものと規定されており、遊技機メーカはこの関係を把握して管理しなければならないが、基板メーカから納入された遊技制御ユニット101からチップID読み出すためには、少なくとも、遊技制御ユニット101を通電状態にした上で、検査端末101dと検査端末101gとを接続しなければならず、手間がかかるために、遊技機11の組み立て作業の効率化を阻害する要因となるが、図示のようにすれば、遊技制御ユニット101のケースaに張り付け又は印刷された基板管理番号とステルスバーコードとを読みとるだけでよくなり、かかる読み取り作業は、OCR(光学的文字読み取り)装置やバーコード端末を利用して簡単且つ速やかに行うことができるので、上記のような不都合はなく、遊技機11の組み立て作業を大幅に効率化できるという格別有益な効果が得られるのである。なお、遊技制御ユニット101への基板管理シールの張り付け、及び、ステルスバーコードの印刷(又はシール張り付け)は、遊技制御ユニット101の同一面に対して行うことが望ましい。上記の読み取り作業を簡素化できるからである。
【0072】
上記の管理番号(基板管理シールに印刷された情報)やバーコード情報(ステルスバーコードの情報)は、遊技制御ユニット101の個体識別にも利用できるものであるから、前述のユニットIDの一形態ということができるものである。したがって、これらの管理番号やバーコード情報の一方又は両方もまた、発明の要旨に記載のユニットIDに相当するものである。
【0073】
なお、図12の例では、基板管理シールの遊技制御ユニット101への張り付けを基板メーカで行っているが、これに限らず、例えば、遊技機メーカで行うようにしてもよい。また、ステルスバーコードの生成を基板メーカで行っているが、これも、例えば、ラベルメーカ等の第三者が生成するようにしてもよい。
【0074】
本発明の実施の形態は、上記のような実施の形態に限らず、以下に述べるような各種の変形実施が可能である。本発明は実施の形態のような例のパチンコ遊技機に限らず、他の遊技機であってもよいことはいうまでもない。例えば、他の機種タイプのパチンコ機、アレンジボール機、雀球遊技機等にも適用することができる。さらに、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0075】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、基板管理番号と識別票情報とを、例えば、OCRやバーコード端末などで簡単に読み取ることができ、且つ、その読み取り情報(識別票情報)から、基板管理番号とチップIDとの対応関係を把握することができる。したがって、いちいち遊技用演算処理装置からチップIDを読み取ることなく、上記対応関係を把握することができ、例えば、遊技機メーカの組立工程の簡素化を図ることができる。
また、識別票情報をステルス方式で印刷した封印型シールを遊技制御基板と遊技用演算処理装置に跨って貼り付けるので、遊技用演算処理装置を遊技制御基板から取り外す際に、その取り外し時の外力によって封印型シールが破られるようになっている。したがって、封印型シールに破損箇所がある場合、または、封印型シールが失われている場合、遊技用演算処理装置が取り外されたことを知ることができ、例えば、不正交換が行われた可能性があることを知ることができる。
さらに、チップIDと一対一の関係にある基板管理番号を、遊技制御基板収納ボックスにステルス方式で印刷するので、基板管理番号の存在そのものを秘匿化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】遊技装置10の正面構成図である。
【図2】遊技装置10の裏機構を示す図である。
【図3】遊技制御ユニット101の電気的構成を示すブロック図である。
【図4】遊技用演算処理装置200の内部構成を示すブロック図である。
【図5】遊技用演算処理装置200の動作状態遷移図である。
【図6】遊技制御ユニット101の外観構成を示す図である。
【図7】遊技機メーカにおけるチップIDとユニットIDの対応関係情報の収集管理システムを示す概念図である。
【図8】遊技用演算処理装置200または遊技制御基板101bの不正交換判定のタイムチャートである。
【図9】パッケージIDを印刷したシール304を遊技用演算処理装置200の表面に貼り付けた状態図である。
【図10】封印型シール305の一例を示す図である。
【図11】遊技制御ユニットのケース101aに設けられたバーコード方式のユニットID印刷部306の一例図である。
【図12】チップメーカ及び基板メーカ並びに遊技機メーカの間における作業分担例を示す概念図である。
【符号の説明】
101a ケース(遊技制御基板収納ボックス)
101b 遊技制御基板
200 遊技用演算処理装置
244 遊技機主要構成品搭載現況管理システム
245 センサ(ユニットID読み取り手段)
246 ユニットID読み取り部(ユニットID読み取り手段)
248 チップID読み取り部(チップID読み取り手段)
249 データベース(記憶手段)
250 情報問い合わせ応答部(アクセス許容手段)
Claims (1)
- ユニークなチップIDが内部に書き込まれた遊技用演算処理装置を実装した遊技制御基板を遊技制御基板収納ボックスに収納する前に、
前記遊技制御基板を通電状態にして前記チップIDを読み出す工程と、
ユニークな情報を含む識別票情報を生成する工程と、
前記生成した識別票情報と前記読み出した前記チップIDとの関連付けを行う工程と、
前記生成した識別票情報をステルス方式で印刷した封印型シールを、前記遊技制御基板と前記遊技用演算処理装置に跨って貼り付ける工程と、を行い、
前記遊技制御基板を遊技制御基板収納ボックスに収納した後に、
前記チップIDと一対一の関係にある基板管理番号を、遊技制御基板収納ボックスにステルス方式で印刷する工程と、
前記基板管理番号及び識別票情報を読み取る工程と、
前記読み取られた基板管理番号と前記識別票情報との関連付けを行う工程と、を行い、
前記識別票情報を仲立ちとして前記基板管理番号と前記チップIDとの対応関係を把握可能にしたことを特徴とする遊技機主要構成品搭載現況管理方法。
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