JP4804575B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
このような従来の遊技機としては、例えば以下の特許文献1に開示のものがある。
前記遊技媒体貸出装置から前記排出制御部に送信される球貸信号を中継する接続端子を設けた中継基板を備え、
前記遊技制御部は、遊技プログラムに従い遊技制御を行う遊技ブロックと、情報管理を行う管理ブロックと、に区分され、
前記管理ブロックは、
前記遊技ブロックによる前記遊技プログラムの正当性判定処理の実行を指示する正当性判定処理実行指示手段と、
前記遊技ブロックに設けたCPUコアによってバスが解放されているときに、前記遊技ブロックにおける遊技制御の内容を読みだして一時的に保持する一時記憶手段と、
当該遊技制御部に割り当てられたユニークな識別情報を前記遊技媒体貸出装置へ送信する情報送信手段と、を備え、
前記遊技ブロックは、
前記管理ブロックからの指示に基づいて前記正当性判定処理を実行する正当性判定処理実行手段と、
前記正当性判定処理の判定結果が正当であれば遊技プログラムを実行する遊技プログラム実行手段と、
前記正当性判定処理の判定結果が不当であれば遊技プログラムを実行せずに当該遊技ブロックにおける遊技制御を停止する遊技制御停止手段と、
遊技機外部の管理装置に遊技情報を出力する遊技情報外部出力手段と、を備え、
前記情報送信手段は、前記遊技情報外部出力手段を介さず、かつ、前記中継基板に設けられた前記接続端子とは異なる端子から前記識別情報を、当該識別情報の正当性を判定可能な前記遊技媒体貸出装置へ送信し、前記遊技プログラム実行手段により遊技ブロックにおける遊技制御が実行されている場合、又は、前記遊技制御停止手段により遊技ブロックにおける遊技制御が停止されている場合のいずれであっても、前記遊技媒体貸出装置からの要求に基づいて前記識別情報を当該遊技媒体貸出装置へ送信することを特徴とする。
したがって、遊技機または遊技制御部が不正に交換されたものであるかを、遊技機外部の遊技媒体貸出装置で確実に判定できるようになる。
A.遊技店の全体構成
図1において、1は遊技装置である。遊技装置1は遊技機2(この実施の形態ではパチンコ機)と、この遊技機2に併設された球貸機(発明の要旨に記載の遊技媒体貸出装置に相当)3とから構成されており、遊技店内に複数台(遊技機2と球貸機3の対を1台と数える)設置されている。遊技装置1は所定の台数で一つの島(パチンコ島)を構成し、島ごとに各々の遊技機2に対する遊技球の補給や回収を行っている。
遊技店内には、各々1台の球貸管理装置(発明の要旨に記載の貸出情報管理装置に相当)4と主中継装置5が設けられており、さらに、各々1台または複数台のカード発行機6および金額付加機7ならびに副中継装置8が設けられている。これらの球貸管理装置4、主中継装置5、カード発行機6、金額付加機7および副中継装置8は、遊技装置1ごとの球貸機3とともに、一体として、プリペイドカード(発明の要旨に記載の記憶媒体に相当)9による付加金額情報や球貸金額情報を収集管理するための球貸ネットワーク10を構成する。
球貸ネットワーク10の伝送制御手順は、冒頭で説明したポーリング・セレクティング方式であり、球貸管理装置4は同方式の制御局、各々の球貸機3は同方式の端末として動作する。すなわち、球貸管理装置4は各々の球貸機3に対して順次にポーリングを行いながら最新の球貸情報を収集取得するとともに、必要に応じて任意の球貸機3に対してセレクティングを行って判定用IDコードを設定する。
なお、上記前払式証票は、代価弁済の都度その金額の減算更新しかできないものと、さらに、適宜の対価支払いと引き換えにその金額の加算更新をできるものの二種類ある。本実施の形態におけるプリペイドカード9は、そのいずれの種類であってもよいが、本実施の形態においては後者の種類に属するものとする。すなわち、本実施の形態におけるプリペイドカード9は、代価弁済の度に証票等に記録された金額を減算更新するとともに、適宜の対価支払いの度に証票等に記録された金額を加算更新することができる種類の前払式証票に相当するものである。
球貸管理装置4は、詳細な構成は後述するが、カード発行機6から当該カード発行機6によって発行されたプリペイドカード9の情報(カード識別情報、発行者情報および金額情報等)を取得するとともに、金額付加機7によって発行済みプリペイドカード9に追加記録された金額情報(カード識別情報や発行者情報を含む)を取得し、これらの情報から遊技店のカード総売上金額(カード発行機6によって発行されたプリペイドカード9に記録された金額の総額と、金額付加機7によって発行済みプリペイドカード9に追加記録された金額の総額とを加算した金額)情報(以下「総売上金額情報」という)を掌握管理するとともに、各々の球貸機3から球貸情報を取得して遊技店の球貸金額の総計情報(以下「総球貸金額情報」という)として掌握管理し、さらに、各々の球貸機3から遊技機2(正確には遊技機2の遊技用演算処理装置)の正当性情報(正当な遊技用演算処理装置が使用されているか否かまたは正当な遊技プログラムを搭載した遊技用演算処理装置であるか否かの情報)も取得して掌握管理するほか、必要に応じ、任意の球貸機3に対して判定用IDコードの設定を行うことができるものである。
図2は球貸管理装置4のブロック図であり、球貸管理装置4は、CPU(発明の要旨に記載の遊技媒体貸出情報収集手段、判定用識別情報設定手段に相当)4a、表示部4b、表示制御部4c、キー入力部4d、第1通信制御部4e、第2通信制御部4f、情報管理部4gおよび電源バックアップ部4hを備えている。
CPU4aは所定の制御プログラム(後述の球貸管理制御プログラム;図14〜図16参照)を実行し、表示制御部4c、キー入力部4d、第1通信制御部4e、第2通信制御部4fおよび情報管理部4gの各部を制御しながら、前述の総売上金額情報、総球貸金額情報および正当性情報の掌握管理を行うとともに、必要に応じ任意の球貸機3に対して判定用IDコードの設定を行う。表示部4bは、表示制御部4cの制御を受けて、総売上金額情報、総球貸金額情報および正当性情報やエラー発生時の警告などを表示するほか、ID設定モード実行時に、設定先アドレスや判定用IDコードの入力確認表示および操作案内などを表示する。キー入力部4dは上記ID設定モードへの切り換用機能キーや設定先アドレスおよび判定用IDコードを入力するための入力キーなどを備える。第1通信制御部4eはカード会社11との間の通信を制御する例えばデータモデムである。第2通信制御部4fは主中継装置5との間の通信を制御する通信ボードであり、例えば、9600bps(ビット/秒)の速度でポーリング・セレクティング方式の伝送制御を行うものである。情報管理部4gは上述の総売上金額情報、総球貸金額情報および正当性情報などの情報管理テーブル(以下「TBL1」という)を有するとともに、上記ID設定モードを実行する際にキー入力部4dから入力された設定先アドレスおよび判定用IDコードの情報を一時的に保持するセレクティング情報テーブル(以下「TBL2」という)を有するものである。電源バックアップ部4hは情報管理部4gの電源をバックアップして遊技店の営業終了後もその情報を保持させるものである。
という判定用IDコードが、またj=12に“ABCDEF”という判定用IDコードが設定されている)を格納するための判定用IDコードフィールドを備える。
球貸管理装置4は、TBL1のアドレスフィールドの情報を読み出しながら、各々のアドレスiで示されたカード発行機6、金額付加機7および球貸機3にポーリングを行い、そのポーリング先からの取得情報をTBL1の各フィールドに格納する。例えば、球貸機3から遊技機良否情報と球貸情報を取得してTBL1の遊技機良否情報フィールドおよび球貸情報フィールドに格納する。また、球貸管理装置4は、判定用IDコードの設定モード(以下「ID設定モード」という)が選択されたとき、TBL2の設定先アドレスjに示された球貸機3に対してセレクティングを行い、TBL2の判定用IDコードフィールドの情報をその球貸機3に設定する。
なお、球貸管理装置4は、カード会社11からのアクセス(例えば、遊技店閉店後のアクセス)に応答して、TBL1の情報(総売上金額情報および総球貸金額情報)を通知する。カード会社11は、この通知情報を管理するとともに、遊技店に対して総売上金額情報で示された金額の支払いを求め、一方、遊技店はカード会社11に対して総球貸金額情報に示された金額の支払いを求める。これにより、遊技店とカード会社11の間で決済が行われる。
図4は遊技装置1を示す図(図1に示された遊技装置1の拡大図に相当する)であり、遊技装置1は既述のとおり遊技機2とこの遊技機2に併設された球貸機3とにより構成されている。遊技機2は額縁状の前面枠71と、ガラスを支持する金枠(ガラス枠)72と、遊技領域が形成された遊技盤73と、前面表示パネル74と、前面表示パネル74の下方に設けられた操作パネル75とを有しており、前面枠71は遊技機2を設置している木製の機枠(図示略)に対して開閉可能に支持され、金枠72は前面枠71に開閉可能に支持されている。
表示パネル74は一端側が前面枠71に開閉可能に支持され、賞球および貸球を受ける上皿81が形成されるとともに、上皿81の球を球貯留皿(受皿ともいう)82に移すために両者を接続する通路を開閉するための開閉レバー83が設けられている。上皿81にはプリペイドカード9の未使用金額を表示する残高表示器81a、球貸可能状態(プリペイドカード9に未使用金額があり且つ不正が検出されていない状態)を表示する球貸可能表示器81b、球貸機3に対して所定数量の球貸を要求する際に操作される球貸スイッチ(発明の要旨に記載の貸出操作部に相当)81cおよびプリペイドカード9の返却(球貸機3からの排出)を要求する際に操作される返却スイッチ81dが設けられている。
特図始動口91には特図始動スイッチ101(スイッチの符号は図6参照;以下同様)が設けられており、複数の一般入賞口94には各入賞口ごとの入賞スイッチ102が設けられている。また、特別変動入賞装置90の大入賞口内における継続入賞流路には継続スイッチ103が設けられており、特別変動入賞装置90の一般入賞流路にはカウントスイッチ104が設けられている。
特図始動スイッチ101は特図始動口91に球が入賞したことを検出し、入賞スイッチ102は複数の一般入賞口94の各々に球が入賞したことを検出する。また、カウントスイッチ104は特別変動入賞装置90の大入賞口に入った全ての球を検出し、継続スイッチ103は大入賞口に入った球のうち継続入賞(いわゆるV入賞)した球を検出する。
なお、遊技盤73の遊技領域には、図示しない天釘やヨロイ釘などと呼ばれる多数の障害釘が設けられており、また、遊技盤73には、その他の各種装飾ランプやLED等が設けられている。さらに、遊技盤73における遊技領域の種類は、本実施の形態では、いわゆる「第1種」に属するものを例示するが、他の種類、すなわち、「第2種」や「第3種」または「他種」に属するものであってもよい。
図5は遊技機2と球貸機3を含む遊技装置1のブロック図であり、遊技機2は、遊技制御装置12(詳細は後述)を備えるとともに、遊技制御装置12に設けられた外部通信端子13、排出制御装置(発明の要旨に記載の排出制御部に相当)14、排出装置15、中継基板16、中継基板16に設けられた接続端子17を備え、さらに、上皿81に設けられた例えば3桁の7セグメント素子からなる残高表示器81a、例えばLEDからなる球貸可能表示器81b、球貸スイッチ81cおよび返却スイッチ81dを備える。なお、これら以外にも、電源装置や発射ユニット、発射制御装置、表示制御装置、装飾制御装置などを備えるが、図示の都合上、省略している。
ワンチップマイクロコンピュータ18は、後述の球貸制御プログラム(図11〜図13参照)を実行して球貸制御およびアミューズメントチップ(後述の遊技用演算処理装置200)の不正交換判定処理等を行い、発振器19はワンチップマイクロコンピュータ19の動作クロックを発生する。不揮発性メモリ20は、電源をオフにしている間も記憶内容を保持できる記憶デバイスであり、例えば、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Memory)やバッテリバックアップされた揮発性半導体メモリ(SRAM:Static Random Access Memoryなど)で構成され、アミューズメントチップの不正交換判定基準情報としての判定用IDコード(球貸機3に併設された遊技機2の遊技制御装置12に実装されたアミューズメントチップの個体識別情報と同一の情報)を格納する。
遊技機2と球貸機3の間は、各々所要数の信号線で構成された二つのハーネス31、32で接続されている。第1ハーネス31の両端に設けられたコネクタ(接続端子)31a、31bはそれぞれ、遊技機2の外部通信端子(遊技制御装置12に設けられた外部通信端子13)と球貸機3のチップ用端子28に接続され、第2ハーネス32の両端に設けられたコネクタ(接続端子)32a、32bはそれぞれ、遊技機2の接続端子(中継基板16に設けられた接続端子17)と球貸機3の球貸用端子29に接続されている。
遊技者が残高表示器81aの表示を確認して球貸スイッチ81cを押すと、その情報が第2ハーネス32を介して球貸機3に伝えられ、ワンチップマイクロコンピュータ18の制御の下、カードR/W装置26によりプリペイドカード9の金額情報が球貸スイッチ81cの操作に応じて減らされて(例えば、1操作ごとに200円;この金額は遊技店ごとに設定可能)更新されるとともに、第2ハーネス32を介して遊技機2の排出制御装置14に上記操作に応じた球貸信号が送出され、排出制御装置14からの指令に応答して排出装置15から上記操作に応じた数量の遊技球が遊技機2の上皿81に排出される。
なお、プリペイドカード9の金額情報がゼロになった場合は、残高表示器81aの未使用金額をゼロにするとともに、カードR/W装置26からプリペイドカード9を排出し、且つ、球貸可能表示器81bを非球貸し状態(例えば、消灯)にする。また、返却スイッチ81dが押された場合も当然ながらカードR/W装置26からプリペイドカード9を排出する。
図6は遊技制御装置12のブロック図である。遊技制御装置12は、パチンコ遊技等に必要な役物制御を行うアミューズメントチップ(遊技用演算処理装置200;発明の要旨に記載の遊技制御部に相当)と、高精度な発振周波数を分周して所定のクロック信号CLKを発生する発振器111と、電源投入を検出してパワーオンリセット信号PWR_RSTを発生するパワーオンリセット発生器112と、各種センサ信号を入力する入力インターフェース113と、各種駆動信号を出力する出力インターフェース114と、遊技に必要な効果音(電子音や音声合成音)を生成するサウンドジェネレータ115と、サウンドジェネレータ115からの効果音信号を増幅して遊技機2の適宜箇所に設けられたスピーカー116に出力するアンプ117と、外部通信端子13とを含んで構成されている。
出力インターフェース114は、遊技用演算処理装置200の外部バスインターフェース204(図7参照)から取り出された信号を遊技機2の各部、すなわち、外部情報端子118、表示制御装置119、特図始動記憶表示器105、大入賞口ソレノイド121、排出制御装置14、装飾制御装置123などに選択的に出力するものであり、その選択動作は入力インターフェース113と同様に遊技用演算処理装置200からのチップセレクト信号CS0〜CS7(図7参照)に従って行われる。因みに、各部の機能を説明すると、外部情報端子118は遊技店コンピュータ30に対して遊技情報を出力するためのもの、表示制御装置119は特図表示装置89の表示制御を行うためのもの、特図始動記憶表示器105は特図の始動記憶数を表示するためのもの、大入賞口ソレノイド121は特別変動入賞装置90の大賞口の開閉を行うためのもの、排出制御装置14は排出装置15を駆動して遊技媒体(遊技球)の排出制御を行うためのもの、装飾制御装置123は遊技盤各部の装飾ランプやLED等の点灯制御を行うためのものである。
図7は遊技用演算処理装置200のブロック図である。遊技用演算処理装置200は遊技制御を行う遊技ブロック200Aと、情報管理を行う管理ブロック200Bとに区分され、以下に説明する各ブロックの構成要素を共通の半導体基板上に実装してワンチップ化し、パッケージングして製造されたアミューズメントチップである。
遊技ブロック200Aは、CPUコア201やプログラムROM202およびユーザーワークRAM203といった構成要素を含むとともに、外部バスインターフェース204、クロックジェネレータ205、リセットコントローラ206、アドレスデコーダ207、入出力制御回路208、乱数生成回路209、ユーザー定期リセット発生回路210およびアトリビュートレジスタ211などの構成要素を含み、且つ、これらの構成要素を接続するCPUバス212を含む。
Counter)、スタックポインタ(SP:Stack Pointer)、これらを結ぶデータバス、アドレスバスおよび各種の制御部などをコア内に含む、例えば、Z80アーキテクチャのCPUコアである。
ユーザーワークRAM203は、CPUコア201の主記憶に相当し、例えば、SRAM等の高速半導体デバイスで構成され、遊技ブロック200Aにおける遊技プログラムに基づく処理を実行する際にワークエリア(作業領域)として用いられるものである。
また、MREQ信号またはIOREQ信号をアクティブにした状態でWR信号をアクティブにすると、所定の外部I/Oに外部データ信号D0〜D7を書き込むことができ、RD信号をアクティブにすると、所定の外部I/Oから外部データ信号D0〜D7を取り込むことができるようになっている。なお、所定の外部I/Oとは、図6の入力インターフェース113の各ポートまたは出力インターフェース114の各ポートもしくはサウンドジェネレータ115のうち、チップセレクト信号CS0〜CS7の状態とWR信号またはRD信号の状態に応じて選択される一つの要素のことである。
リセットコントローラ206はCPUコア201のリセット端子に加えるCPUリセット信号CPU_RSTを発生するものであり、このCPUリセット信号CPU_RSTは、電源投入時に外部(図6のパワーオンリセット発生器112)から入力するパワーオンリセット信号PWR_RSTに同期し、さらに、電源投入後にユーザー定期リセット発生回路210から周期的に入力するユーザー定期リセット信号USR_RSTにも同期する。
入出力制御回路208はアドレスデコーダ207からのI/Oリソース選択用内部信号に基づいてチップセレクト信号CS0〜CS7のアクティブ/インアクティブ状態をコントロールし、図6の入力インターフェース113のポートの一つまたは出力インターフェース114のポートの一つもしくはサウンドジェネレータ115を選択する。
乱数生成回路209は遊技の実行過程において遊技価値(例えば、大当り)を付加するか否か等に係わる乱数(乱数は、大当たりの決定や停止時の図柄の決定等に使用)を生成するもので、例えば、一様性乱数を生成する数学的手法(例えば、合同法あるいはM系列法等)を利用している。
CPUバス212は図示は略すがデータバス、アドレスバスおよびコントロールバスを含み、CPUコア201と周辺回路、すなわち、プログラムROM202、ユーザーワークRAM203、外部バスインターフェース204、クロックジェネレータ205、リセットコントローラ206、アドレスデコーダ207および乱数生成回路209との間を接続するとともに、管理ブロック200Bの一部の構成要素(ブートROM213、ハードウェアパラメータROM214およびバスモニタ回路216)にも接続されている。
これらのハードウェアパラメータは、遊技用演算処理装置200のシステムリセット時にCPUバス212、バスモニタ回路216を介して管理ブロック200Bの制御回路219に読み込まれ、遊技制御に必要なハードウェアパラメータ設定値として各部にセットされるようになっており、例えば、ユーザー定期リセット間隔の設定値は、管理バス221を介して遊技ブロック200Aのアトリビュートレジスタ211にセットされるようになっている。
バスモニタ回路216は、CPUバス212の状態監視を行い、CPUバス212がCPUコア201によって使用されていないとき(例えば、遊技用演算処理装置200のシステムリセット期間やユーザーワークRAM203のリフレッシュ期間)に、必要に応じてCPUバス212を介して遊技ブロック200AのプログラムROM202やユーザーワークRAM203などをアクセスし、所要のデータ(遊技プログラムやユーザーワークRAM203の内容など)を管理ブロック200Bに取り込む。
次に、遊技用演算処理装置200のシステムリセット(システムリセットとは先にも述べたとおりCPUコア201のパワーオンリセットと同義語である)の動作について説明する。図8は、遊技用演算処理装置200の状態遷移図である。図において、230〜233は状態、234〜243は遷移線である。まず、電源投入によってシステムリセットが発生(遷移線234)すると、管理ブロック200Bで初期化処理を実行し(状態230)、その結果がNG(遷移線235)であれば、所要の警報等を発生して待機状態に移行し、OK(遷移線236、237)であれば、管理ブロック200Bをアイドル状態(遷移線238:管理情報要求の待ち受け状態)にするとともに、ブートROM213に格納されているブートプログラムをCPUコア201で実行する(状態232)。
ここで、状態231に入力する遷移線239は、球貸機3(または球貸管理装置4)からの管理情報要求を表し、状態240から出力する遷移線240は、要求元への管理情報応答を表す。例えば、球貸機3からの管理情報要求であれば、遊技プログラムの正当性判定結果情報とIDコードを管理情報応答として球貸機3に返送し、また、球貸管理装置4からの管理情報要求であれば、遊技プログラムを管理情報応答として球貸管理装置4に返送する。
次に、遊技用演算処理装置200の管理ブロック200Bの動作と遊技ブロック200Aの動作について、その詳細を説明する。図9は、管理ブロック200Bと遊技ブロック200Aの動作を示すフローチャートであり、左側が管理ブロック200Bの動作フロー、右側が遊技ブロック200Aの動作フローである。
上記「遊技用演算処理装置200のシステムリセット動作」でも説明したように、遊技用演算処理装置200の二つのブロック(遊技ブロック200A、管理ブロック200B)は、電源投入時のシステムリセットに応答して、まず、管理ブロック200Bが動作を開始する。管理ブロック200Bの動作は制御回路219によって以下のとおりシーケンス的に制御される。すなわち、制御回路219は、まず、ステップC0で管理ブロック200Bの自己診断を実行し、診断結果がOKであれば、ステップC1でハードウェアパラメータROM214に書込終了コードが記録されているか否かを判定する。
初期化処理を終了すると、次に、ステップC4でブートROM213に格納されたブートプログラムを起動(図8の状態232参照)するとともに、ステップC5の「管理処理」で管理ブロック200Bをアイドル状態(図8の遷移線238参照)にする。
なお、遊技プログラムの判定結果がNGの場合、遊技ブロック200Aの制御(遊技制御)は停止されるが、管理ブロック200Bの制御(アイドル状態)はそのまま維持される。このため、遊技プログラムの判定結果がNGの場合であっても、球貸機3からの管理情報要求に従って、所要の管理情報応答(特に、遊技プログラムの正当性判定結果情報とIDコード)を要求元に支障なく返送することができる。
次に、球貸機3の動作を説明する。図11〜図13は、球貸機3のワンチップマイクロコンピュータ18で実行される球貸制御プログラムのフローチャートを示す図である。球貸機3は、電源投入後、まず、ステップS21で初期化処理を実行する。この初期化処理では、例えば、通信制御装置23、カードR/W制御装置25などの初期化処理を行う。
初期化処理を完了すると、次に、ステップS22で球貸管理装置4からのアクセスの有無を判定し、アクセス有りであれば、ステップS23でそのアクセス種別(ポーリング/セレクティング)に応じた処理を行った後、ステップS24に進み、アクセス無しであれば、そのままステップS24に進む。なお、球貸管理装置4からのアクセスの有無判定は、例えば、球貸ネットワーク10を流れるデータパケットをモニタして、そのパケットの宛先部に当該球貸機3に併設された遊技機2のアドレスが含まれている場合にアクセス有りとする。
一方、アクセス種別コードが「ポーリング」を表すコードである場合は、ステップS23cで、ワンチップマイクロコンピュータ18の内部メモリに記憶保持されている「遊技機良否判定情報」および「球貸情報」(これらの情報の内容については後述する)を球貸管理装置4に送信する。なお、球貸機3の電源投入直後においては、上記「遊技機良否判定情報」と「球貸情報」はワンチップマイクロコンピュータ18にまだ記憶保持されていない。「遊技機良否判定情報」は後述のステップS25の実行時に記憶保持され、「球貸情報」は後述のステップS28およびステップS29の実行時に記憶保持されるからである。
したがって、仮に、後述のステップS25またはステップS28およびステップS29を1度も実行していないときに、球貸管理装置4からポーリングがあった場合は、有効な送信情報が記憶保持されていないため、球貸管理装置4に対して、有効な送信情報が記憶保持されていない旨を示すメッセージ(NAK信号)を送信する。球貸管理装置4はこのNAK信号を受け取ると、その回の情報応答を無視し、次順の球貸機3のポーリングに移行する。
情報の取得手順は、まず、ワンチップマイクロコンピュータ18で管理情報要求の信号を生成し、その信号を遊技用演算処理装置200の管理ブロック200Bに伝える。
アイドル状態にある管理ブロック200Bは、上記信号(管理情報要求の信号)を受信すると、管理用ワークRAM215やIDプロパティRAM218の記憶情報(特に、IDコードと遊技プログラムの正当性判定結果情報)を読み出し、その情報を管理情報応答として要求元の球貸機3に返送する。ステップS25aで取得された遊技機情報は、このようにして遊技機2から返送された情報である。
次に、ステップS25dとステップS25fで、IDコードの判定結果がNGであるか、または、遊技機情報中の「遊技プログラムの正当性判定結果情報」がNGであるかを判定し、いずれか一方もしくは両方がNGの場合に、異常フラグをONにする(ステップS25e、ステップS25g)。
次に、ステップS26に進み、異常フラグがONになっている場合に、ステップS27の異常処理を実行し、ONになっていない場合に、通常の処理、すなわち、ステップS28のプリペイドカード処理とステップS29の球貸処理を実行した後、再び、前述のステップS22以降を繰り返し実行する。
ステップS28のプリペイドカード処理では、プリペイドカードのセキュリティ情報のチェック処理、プリペイドカードの金額情報(未使用金額)の読み込み処理、遊技機2の残高表示器81aの表示更新処理、プリペイドカードの排出処理(但し未使用金額ゼロの場合または遊技機2の返却スイッチ81dが操作された場合)、遊技機2の球貸可能表示器81bの表示処理などを行う。
ステップS29の球貸処理では、遊技機2の球貸スイッチ81cの操作に応じて遊技球数の排出を指示する信号(球貸信号)を生成して、遊技機2の排出制御装置14に出力する処理を行い、さらに、プリペイドカードの金額情報(未使用金額)をその排出遊技球数に応じて減算・更新する処理を行うとともに、排出遊技球数(すなわち、球貸数)を金額に換算した情報を、ワンチップマイクロコンピュータ18の内部メモリに「球貸情報」として記憶保持する処理を行う。
図14〜図16は球貸管理装置4で実行される球貸管理制御プログラムの好ましいフローチャートを示す図である。このプログラムは、起動時に一度だけステップS111の初期化処理を実行し、以降、ステップS112〜ステップS116からなるループを繰り返すというものである。すなわち、プログラムを起動すると、ステップS111でループ変数i(iはポーリングアドレス)に1をセットして初期化し、その後、ステップS112のセレクティング処理とステップS113のポーリング処理を実行した後、ステップS114でループ変数iを+1し、ステップS115で式「i>imax」の評価結果を判定して偽(“NO”)であればそのままループを繰り返し、真(“YES”)であればステップS116でループ変数iを1に戻して再びループを繰り返すというものである。なお、imaxはポーリングアドレスiの最大値である。
図15はステップS112のセレクティング処理を示す図である。図15において、ステップS112aはID設定モードであるか否かを判定する判定部であり、通常モード時(ID設定モードでない場合)は、このステップS112aの判定結果は常に“NO”である。したがって、通常モード時は、ステップS112bからステップS112kまでの実質的なセレクティング処理実行部をパスして、セレクティング処理を行うことなく、ステップS113のポーリング処理を実行するようになっている。実質的なセレクティング処理実行部の説明は後述する。
すなわち、ID設定モードへの変更を判定(ステップS112aの“YES”判定)したときは、まず、ステップS112bでキー入力部4dからのセレクティングアドレスの入力と判定用IDコードの入力を受け付け、セレクティング情報(図3のTBL2に例示するように判定用IDコードとセレクティングアドレスを対にして記憶させたもの。例示のものはセレクティングアドレス6番に対して“123456”という判定用IDコードが、またセレクティングアドレス12番に対して“ABCDEFG”という判定用IDコードが記憶されている。)を生成する。そして、ステップS112cで入力終了操作(例えば、キー入力部4dのID設定終了キーの操作)を判定すると、ステップS112dでTBL2の第一レコードのアドレスjと判定用IDコードを読み出し、ステップS112eでアドレスj(j=6)の球貸機3に対して判定用IDコード(“123456”)のセレクティングを実行する。
そして、ステップS112fで所定時間経過またはNAK受信を判定し、所定時間が経過しておらず、且つ、NAKも受信されない場合は、ステップS112iでACK(設定完了通知)受信を待ち、ACKが受信されると、ステップS112jでTBL2に設定記憶されたセレクティング情報分のセレクティングが終了したか否かを判断(この判断は例えばTBL2のEOFを検出することにより行う)して全て終了していれば、ステップS112kでTBL2のセレクティング情報をクリアして、図14のループ処理に復帰する。一方、セレクティングが終了していなければステップS112dに戻って次順のセレクティングを実行する。すなわち、TBL2のカレントレコードを一つ進めた後、ステップS112eでアドレスj(j=12)の球貸機3に対して判定用IDコード(“ABCDEF”)のセレクティングを実行する。
そして、ステップS112iでACKが受信されず、且つ、ステップS112fで所定時間が経過しても情報が受信されない場合、または、所定時間の経過前であってもNAKが受信された場合は、セレクティングのリトライをn回まで繰り返し、n回繰り返してもACKが受信されない場合は、ステップS112hで所要のエラー処理(例えば、表示部4bに“アドレスjへのIDコード設定を失敗しました”旨のメッセージを表示する)を行った後、セレクティング処理を中止して、図14のループ処理に復帰する。
以上のとおり、上記球貸管理制御プログラムを実行する球貸管理装置4を備えた本実施の形態の遊技システムは、通常モードで動作している間、すなわち、ID設定モードに切り換えない限り、セレクティング処理を実行せず、その間、各々の端末(カード発行機6、金額付加機7および球貸機3)に対するポーリング処理だけを順次に実行する。これは、ポーリングアドレスiを更新しながら繰り返されるループ内にセレクティング処理のステップS112とポーリング処理のステップS113を置き、且つ、通常モード時(ID設定モードでない場合)に、実質的なセレクティング処理実行部(ステップ112b〜ステップS112k)をパスするようにしたからである。そして、ID設定モードに切り換えた場合は、ポーリング処理の1単位(ポーリングアドレスiの端末に対する情報要求からその取得情報の記録まで)の完了を待ってから実質的なセレクティング処理実行部(ステップS112b〜ステップS112k)を実行する。これは、ポーリングの一単位を同一のステップ(S113)内で完結させているからであり、且つ、次順のアドレスiの端末に対するポーリング処理を行う前に、ステップS112のセレクティング処理を行っているからである。
また、本発明の実施の形態は、プリペイドカードを用いた球貸システムを例にし、そのプリペイドカードに記録された情報の読み取りや書き換えを行う際に、プリペイドカードをカードR/W装置26の挿入口3bに差し込み、カードR/W装置26の情報読み書き部(不図示)とプリペイドカードの情報記録部とを接触させるタイプ(接触型)を例にしたが、これに限定されない。カードR/W装置26は、前述のとおり、電子的方法または磁気的方法もしくは人の知覚によって認識できないその他の方法、例えば、目に見えない光線を照射することによってその記録情報の読み取りが可能となる当該記録情報を印刷するための方法を用いて、情報の読み取りや書き換えを行うことができるものであればよく、上記の接触型はもちろんのこと、情報読み書き部の上にプリペイドカードを載置するタイプ、または、情報読み取り部とプリペイドカードの情報記録部とを近づける非接触のタイプであってもよい。発明の要旨に記載の“装着”という用語は、これらのタイプを全て包含する意味で用いられている。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。すなわち、本発明の範囲は、上記の実施の形態における説明に基づいて制限的に解釈されるものであってはならない。あくまでも、特許請求の範囲の記載によって示され、且つ、特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
3 球貸機(遊技媒体貸出装置)
4 球貸管理装置(貸出情報管理装置)
4a CPU(遊技媒体貸出情報収集手段、判定用識別情報設定手段)
9 プリペイドカード(記憶媒体)
14 排出制御装置(排出制御部)
18 ワンチップマイクロコンピュータ(貸出制御手段、遊技媒体貸出情報応答手段、判定手段)
81c 球貸スイッチ(貸出操作部)
200 遊技用演算処理装置(遊技制御部)
Claims (1)
- 遊技に必要な制御を行う遊技制御部と、前記遊技制御部と接続されるとともに、有価価値情報が記憶された記憶媒体の装着に基づいて遊技媒体の貸出制御を行う遊技媒体貸出装置からの球貸信号に基づいて遊技媒体の排出制御を行う排出制御部と、を備えた遊技機において、
前記遊技媒体貸出装置から前記排出制御部に送信される球貸信号を中継する接続端子を設けた中継基板を備え、
前記遊技制御部は、遊技プログラムに従い遊技制御を行う遊技ブロックと、情報管理を行う管理ブロックと、に区分され、
前記管理ブロックは、
前記遊技ブロックによる前記遊技プログラムの正当性判定処理の実行を指示する正当性判定処理実行指示手段と、
前記遊技ブロックに設けたCPUコアによってバスが解放されているときに、前記遊技ブロックにおける遊技制御の内容を読みだして一時的に保持する一時記憶手段と、
当該遊技制御部に割り当てられたユニークな識別情報を前記遊技媒体貸出装置へ送信する情報送信手段と、を備え、
前記遊技ブロックは、
前記管理ブロックからの指示に基づいて前記正当性判定処理を実行する正当性判定処理実行手段と、
前記正当性判定処理の判定結果が正当であれば遊技プログラムを実行する遊技プログラム実行手段と、
前記正当性判定処理の判定結果が不当であれば遊技プログラムを実行せずに当該遊技ブロックにおける遊技制御を停止する遊技制御停止手段と、
遊技機外部の管理装置に遊技情報を出力する遊技情報外部出力手段と、を備え、
前記情報送信手段は、前記遊技情報外部出力手段を介さず、かつ、前記中継基板に設けられた前記接続端子とは異なる端子から前記識別情報を、当該識別情報の正当性を判定可能な前記遊技媒体貸出装置へ送信し、前記遊技プログラム実行手段により遊技ブロックにおける遊技制御が実行されている場合、又は、前記遊技制御停止手段により遊技ブロックにおける遊技制御が停止されている場合のいずれであっても、前記遊技媒体貸出装置からの要求に基づいて前記識別情報を当該遊技媒体貸出装置へ送信することを特徴とする遊技機。
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