JP2007054418A - 遊技機 - Google Patents

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史高 早川
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Abstract

【課題】 遊技機に取り付けられた主基板のコネクタにIDリーダを接続することなく、証紙番号とROMのIDコードとの対応づけ作業を行うことができる遊技機を提供する。
【解決手段】 ROM42が実装された主基板23を備えるパチンコ機10であって、ROM42には、主基板23を識別するIDコードが格納され、主基板23は、ケース41に収納され、ケース41の表面には、IDコードと対応づけられた識別情報である基板ケースIDが印刷された主基板機種名シール35が貼り付けられている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、パチンコ機、遊技盤、スロットマシン等の遊技機に関し、特に、遊技機に貼り付けられた証紙シールに印刷された証紙番号と遊技機の固体番号との対応づけ作業を効率化する技術に関する。
遊技機の一例であるパチンコ機を製造して出荷する際には、所定の発行機関(例えば、日本遊技機工業組合)から予め発行されている証紙番号を印刷した証紙シールをパチンコ機の所定位置に貼り付け、その証紙番号とパチンコ機の固体番号(具体的には、主基板が備えるROM(読み出し専用メモリ)に格納されたIDコード)とを対応づけて記録し、管理しておく必要がある。
従来、このような対応づけをする技術として、パチンコ機の組立ライン工程で、主基板等の基板ケースを盤・枠等の所定位置に組み立てた後、情報読み取り工程で、証紙シールを盤前面と主基板ケースに貼り付け、その後、主基板に実装されたROMのIDコード(以下、ROMのIDコードを単に「IDコード」という。)を専用の読み取り装置であるIDリーダで読み取るとともに、証紙シールに印刷された証紙番号(QRコード)をバーコードリーダで読み取り、それらIDコードと証紙番号とを対応づけて記録しておく技術が提案されている(例えば、特許文献1記載の「遊技機の生産設備」参照。)。
上記従来の技術によれば、遊技機の製造会社は、遊技機の出荷後において公安機関等から証紙番号に基づく機種の照会を受けたときに、その証紙番号に対応するIDコード、つまり、出荷時において主基板に実装されていたROMの種類(ひいては、その遊技機の機種)を特定し、回答することができる。よって、公安機関等は、遊技機に貼り付けられた証紙シールの証紙番号から、その遊技機の出荷後にROMが交換される不正行為等があったか否か等を判断することができる。
特開2005−13374号公報
しかしながら、上記従来の技術では、主基板が遊技機に取り付けられた状態でROMのIDコードを読み取る必要があるために、証紙番号とROMのIDコード(ひいては、その遊技機の機種)との対応づけ作業が煩雑になるという問題がある。主基板にはIDリーダを接続するためのコネクタが設けられているが、主基板が取り付けられている遊技機の背面には、主基板ケースの他に、電源基板ケース、音声基板ケース、表示サブ基板ケース等の各種基板ケースが密集する状態で取り付けられているので、主基板のコネクタにIDリーダを接続したり取り外したりする作業が煩雑化しやすい。つまり、遊技機背面のレイアウト設計に依存して証紙番号とROMのIDコードとの対応づけ作業における作業効率が悪化してしまう問題がある。
そこで、本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、遊技機に取り付けられた主基板のコネクタにIDリーダを接続することなく、証紙番号とROMのIDコードとの対応づけ作業を行うことができる遊技機等を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る遊技機は、読み出し専用メモリが実装された制御基板を備える遊技機であって、前記読み出し専用メモリには、前記制御基板を識別するIDコードが格納され、前記制御基板は、ケースに収納され、前記ケースの表面には、前記IDコードと対応づけられた識別情報である基板ケースIDが印刷されたシールが貼り付けられていることを特徴とする。
これにより、制御基板のケースには読み出し専用メモリに格納されたIDコードに対応づけられた基板ケースIDが印刷されたシールが貼り付けられているので、そのような制御基板が取り付けられた遊技機を出荷する段階においては、証紙シールを遊技機の所定位置に貼り付け、貼り付けた証紙シール及び既に制御基板に貼り付けられているシールそれぞれに印刷された基板ケースIDと証紙番号とをバーコードリーダを用いて非接触で読み取り、読み取った基板ケースIDと証紙番号とを対応づけて記録しておくだけで、証紙番号と基板ケースIDとの対応づけ、及び、基板ケースIDとROMのIDコードとの対応づけの2つの関係から、結果として、証紙番号とROMのIDコードとの対応づけが可能となる。つまり、出荷段階においては、遊技機に取り付けられた制御基板のコネクタにIDリーダを接続することなく、証紙番号とROMのIDコードとの対応づけ作業を行うことができる。
ここで、前記遊技機は、例えば、パチンコ機であり、前記制御基板として、入賞時における遊技機の動作を制御する主基板又はパチンコ球の払い出し動作を制御する払出基板であってもよい。また、遊技機としては、遊技盤のみの構成であってもよいし、遊技盤と枠を含む構成であってもよい。
なお、本発明は、このような遊技機として実現できるだけでなく、上記制御基板単体として実現したり、以下のようなステップを含む遊技機の管理方法として実現することもできる。つまり、遊技機を管理する方法であって、読み出し専用メモリが実装された制御基板を遊技機に取り付ける前に、前記制御基板を収納しているケースの表面に基板ケースIDを印刷した機種名シールを貼り付け、貼り付けられた機種名シールから当該機種名シールに印刷された基板ケースIDを読み取るとともに、前記読み出し専用メモリから前記制御基板を識別するIDコードを読み取り、読み取った基板ケースIDとIDコードとを対応づけて記録しておく第1対応づけステップと、前記制御基板を遊技機に取り付けた後に、前記制御基板を収納しているケースの表面に証紙シールを貼り付け、前記ケースの表面に貼り付けられた機種名シール及び証紙シールから当該機種名シール及び証紙シールそれぞれに印刷された基板ケースID及び証紙番号を読み取り、読み取った基板ケースIDと証紙番号とを対応づけて記録しておく第2対応づけステップとを含むことを特徴とする遊技機の管理方法として実現することもできる。これにより、上記遊技機と同じ目的を達成することができる。
ここで、前記遊技機の管理方法はさらに、証紙番号の入力を受け付ける証紙番号受付ステップと、前記第2対応づけステップで記録された基板ケースIDと証紙番号との対応づけを参照することで、前記証紙番号受付ステップで受け付けた証紙番号から、対応する基板ケースIDを特定する基板ケースID特定ステップと、前記第1対応づけステップで記録された基板ケースIDとIDコードとの対応づけを参照することで、前記基板ケースID特定ステップで特定された基板ケースIDから、対応するIDコードを特定するIDコード特定ステップとを含む構成であってもよい。つまり、証紙番号による照会に対して対応するROMのIDコードを検索するステップが付加されていてもよい。
さらに、本発明は、このような遊技機の管理方法に含まれるステップをコンピュータに実行させるプログラムとして実現したり、そのプログラムをコンピュータに実行させることによって実現される遊技機の管理装置・生産設備として実現したり、そのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能なCD−ROM等の記録媒体として実現することもできる。
本発明により、遊技機に取り付けられた主基板等の制御基板のコネクタにIDリーダを接続することなく、容易に、遊技機に貼り付けられた証紙シールの証紙番号と制御基板に実装されたROMのIDコードとの対応づけ、ひいては、証紙番号と遊技機の固体番号との対応づけ作業を行うことができる。つまり、証紙番号とIDコード(あるいは、遊技機固体)との対応づけ作業が効率化される。
また、本発明により、証紙番号と基板ケースIDとの対応づけ、及び、基板ケースIDとROMのIDコードとの対応づけという2つの対応関係から、結果として、証紙番号とROMのIDコードとの対応づけが可能となるので、一方の対応づけデータだけが紛失した場合であっても。証紙番号とROMのIDコードとの対応づけという重要な情報が流出されてしまうことが回避される。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明に係るパチンコ機10及び遊技盤12の外観を示す斜視図であり、図1(a)は、パチンコ機10の正面を示し、図1(b)は、パチンコ機10の背面を示している。ここでは、製造会社で製造され、検査工程等を経て出荷される状態となったパチンコ機10が示されている。
このパチンコ機10は、図1(a)に示されるように、木製の枠11、その枠11に固定された盤面(遊技盤)12、盤面12の前面を覆う開閉可能なガラス扉13等から構成されている。パチンコ機10の背面には、図1(b)に示されるように、装飾ランプや液晶ディスプレイによる表示制御をする表示サブ基板21、各種音声の出力制御をする音声基板22、入賞時における遊技機の動作等を含む遊技機の主要な動作を制御する主基板23、パチンコ球の払い出し動作を制御する払出基板24、各基板等に電源を供給する電源基板25等の各種基板が透明ケースに収納された状態で取り付けられている。
このパチンコ機10の3ヶ所(前面の1ヶ所、背面の2ヶ所)には、予め発行機関から発行された証紙番号が印刷された証紙シール30〜32が貼り付けられている。つまり、ガラス扉13を開いて見える盤面12の右下コーナーの位置に盤面証紙シール30が貼り付けられ(図1(a))、パチンコ機10の背面に取り付けられた主基板23のケース表面の中央部に主基板証紙シール31が貼り付けられ(図1(b))、パチンコ機10の背面における右下コーナーに位置する枠11に枠証紙シール32が貼り付けられている。これら盤面証紙シール30、主基板証紙シール31及び枠証紙シール32は、図2に示されるように、発行機関から発行された一つの証紙番号33が2次元コード(ここではQRコード)で印刷されたシールである。
また、このパチンコ機10の主基板23のケース表面の上部には、本発明に特有の主基板機種名シール35が貼り付けられている(図1(b))。図3は、主基板23の外観を示す斜視図である。図3に示されるように、主基板23は、IDコードを格納するROM(読み出し専用メモリ、いわゆる「チップID」)42、そのROM42からIDコードを読み出す専用の読み取り装置であるIDリーダを接続するための照合端子43、外部から電源を供給するための電源端子44等を備える電子回路基板40が樹脂性の透明ケース41に収納されたモジュールであり、そのケース41の上面の表面には、主基板証紙シール31と主基板機種名シール35とが貼り付けられている。
主基板機種名シール35には、図4に示されるように、その主基板23に実装されたROM42に格納されたIDコードに一義的に対応づけられた基板ケースID35aが2次元コード(ここではQRコード)で印刷されている。ここで、IDコードは、その主基板23に固有の識別コードであり、その主基板23を識別する情報、つまり、その主基板23が取り付けられたパチンコ機10を識別する情報であり、そのパチンコ機10の固体番号に対応する。
主基板機種名シール35は、後述するように、主基板23がパチンコ機10に取り付けられた状態でROM42からIDコードを読み出す手間、つまり、主基板23の照合端子43にIDリーダを接続することによってROM42に格納されたIDコードを読み出すという繁雑な作業を回避するために、主基板23をパチンコ機10に取り付ける前に主基板23に貼り付けられたシールである。そして、この主基板機種名シール35に印刷された基板ケースID35aは、ROMコードと一義的に対応づけられ、記録して管理されている。
この主基板機種名シール35に印刷された基板ケースID35aは、パチンコ機10の出荷時において、主基板23のケース表面に貼り付けられた主基板証紙シール31に印刷された証紙番号33と対応づけられ、記録して管理される。このようにして、主基板23がパチンコ機10に取り付けられる前の段階において、主基板23のケース表面に主基板機種名シール35に貼り付けられるとともに、その主基板23のROM42に格納されたIDコードと主基板機種名シール35に印刷された基板ケースID35aとが対応づけられて記録され、主基板23がパチンコ機10に取り付けられて出荷される段階において、主基板23のケース表面にさらに主基板証紙シール31が貼り付けられるとともに、主基板23のケース表面に貼り付けられた主基板機種名シール35と主基板証紙シール31それぞれに印刷された基板ケースID35aと証紙番号33とが対応づけられて記録される。
これによって、パチンコ機10の出荷時においては、主基板23にIDリーダを接続するという繁雑な作業をすることなく、バーコードリーダを用いて主基板機種名シール35と主基板証紙シール31それぞれに印刷された基板ケースID35aと証紙番号33とを非接触で読み取って対応づけるという簡単な作業で済む。そして、パチンコ機10の出荷後において公安機関等から証紙番号に基づく機種の照会を受けたときには、2つの対応関係(IDコードと基板ケースID35aとの対応関係、基板ケースID35aと証紙番号33との対応関係)から、基板ケースID35aを介して照合することで、照会を受けた証紙番号に対応するIDコード、つまり、出荷時において主基板に実装されていたROMの種類を特定し、回答することができる。つまり、証紙番号33から対応する基板ケースID35aを特定し、特定した基板ケースID35aから対応するIDコードを特定することができる。
次に、以上のように構成された本実施の形態におけるパチンコ機10の製造工程について説明する。図5は、本実施の形態におけるパチンコ機10の製造工程の概略を示す図である。ここでは、パチンコ機10に取り付けられる主基板23のROM42に格納されたIDコードの管理に関連する工程を中心とした製造から出荷までの工程が示されている。
図5に示されるように、各種基板の製造工程において(S10)、主基板23が製造され、完成すると、第1関連づけ工程において(S11)、主基板23のケース41表面に基板ケースID35aが印刷された主基板機種名シール35を貼り付けるとともに、その主基板23に実装されているROM42に格納されたIDコードと基板ケースID35aとの対応づけを行う。具体的には、主基板23の電源端子44及び照合端子43ぞれぞれに電源47及びIDリーダ45を接続し、IDリーダ45でROM42からIDコードを読み出すとともに、バーコードリーダで主基板機種名シール35に印刷された基板ケースID35aを読み取り、それらIDコードと基板ケースID35aとを対応づけて記録しておく。
続いて、組み立て工程において(S12)、主基板23を含む各種基板を盤面12の背面等に取り付けたり結線したりすることでパチンコ機10を組み立てた後に、検査工程において(S13)、パチンコ球を用いた動作試験等の検査を行う。
そして、証紙貼り付け工程において(S14)、検査に合格したパチンコ機10の3ヶ所に証紙シール30〜32を貼り付けた後に、第2関連づけ工程において(S15)、主基板23のケース41に貼り付けられた主基板機種名シール35と主基板証紙シール31それぞれに印刷された基板ケースID35aと証紙番号33との対応づけを行う。具体的には、第2関連づけ工程では、主基板23のケース41に貼り付けられた主基板機種名シール35と主基板証紙シール31それぞれに印刷された基板ケースID35aと証紙番号33とをバーコードリーダ46で順次読み取り、それら基板ケースID35aと証紙番号33とを対応づけて記録しておく。
このような第2関連づけ工程によって、パチンコ機10に取り付けられた主基板23のROM42からIDコードを読み出して証紙番号と対応づけておくという従来技術における繁雑な作業が回避される。つまり、パチンコ機10の背面に各種基板が密集した状態で取り付けられている状況において主基板23の照合端子43にIDリーダ45を接続したり外したりするという繁雑な作業を行うことなく、主基板23のケース41に貼り付けられた2枚のシール(主基板機種名シール35と主基板証紙シール31)に対してバーコードリーダを用いて非接触でスキャンするだけで、基板ケースIDと証紙番号との対応づけ、ひいては、ROM42のIDコードと証紙番号との対応づけ作業が完了する。
最後に、このような第2関連づけ工程が終了したパチンコ機10は、パチンコ店に向けて出荷される(S16)。
図6は、図5に示された基板製造工程(S10)と第1関連づけ工程(S11)における具体的な作業を示す図である。ここでは、パチンコ機10の製造会社内に、製造に関連する組織として、製造部と組み立て部とが設けられ、製造部による管理下において組み立て部が主基板を組み立てる場合における作業の流れが示されている。
まず、製造部において、IDコードが格納されたROM(チップID)42が準備され、組み立て部に渡される(S20)。
組み立て部では、製造部から渡されたROM42を実装した主基板23を組み立て(S21の(i))、そのケース41の上面に、ユニークな基板ケースID35aが印刷された主基板機種名シール35を貼り付ける(S21の(ii))。そして、受入関連づけ用コンピュータ50に接続されたIDリーダ45aを主基板23に接続することで、主基板23に実装されたROM42に格納されたIDコードを読み出し、受入関連づけ用コンピュータ50に接続されたバーコードリーダ46aで、主基板23に貼り付けられた主基板機種名シール35に印刷された基板ケースID35aを読み出し、受入関連づけ用コンピュータ50において、それらIDコードと基板ケースID35aとを対応づけた受入データ60を作成する(S21の(iii))。その後に、主基板23を製造部に納入するとともに、受入関連づけ用コンピュータ50に保存されている受入データ60を製造部に転送する(S21の(iv))。
製造部では、組み立て部から転送されてきた受入データ60を製造部サーバ52に格納しておくとともに(S22の(i))、組み立て部から納品された主基板23の受入検査を実施する(S22の(ii))。具体的には、組み立て部から納品された主基板23に対して、受入検査用コンピュータ51に接続されたIDリーダ45を主基板23に接続することで、主基板23に実装されたROM42に格納されたIDコードを読み出し、受入検査用コンピュータ51に接続されたバーコードリーダ46で、主基板23に貼り付けられた主基板機種名シール35に印刷された基板ケースID35aを読み出し、それらIDコードと基板ケースID35aとを受入検査用コンピュータ51を介して製造部サーバ52に転送する。そして、製造部サーバ52において、受入検査用コンピュータ51から転送されてきた現物(主基板23)のIDコード及び基板ケースID35aと、組み立て部から転送されてきた受入データ60とが一致することを確認する。
図7(a)〜(c)は、図5に示された証紙貼り付け工程(S14)〜出荷(S16)における具体的な作業を示す図である。ここでは、枠11と盤面12を含むパチンコ機10全体を製品として出荷する新台出荷における作業と(図7(a))、盤面12だけを製品として出荷する盤面出荷における作業と(図7(b))、主基板だけを部品として出庫する部品出庫における作業(図7(c))とが示されている。
新台出荷においては、図7(a)に示されるように、製造部は、図6に示される工程によって完成した主基板23等の全ての基板が取り付けられて検査を通過したパチンコ機10の3ヶ所に証紙シール30〜32を貼り付ける(S23の(i))。その結果、主基板23のケース41の表面には、既に貼り付けられていた主基板機種名シール35と併せて、2つのシール(主基板機種名シール35と主基板証紙シール31)が貼り付けられた状態となるので、それら2つのシール(主基板機種名シール35と主基板証紙シール31)それぞれに印刷された基板ケースID35aと証紙番号33とを新台出荷用コンピュータ53に接続されたバーコードリーダ46で順次読み取り、それら基板ケースID35aと証紙番号33とを対応づけた出荷データ61として新台出荷用コンピュータ53から製造部サーバ52に転送し保存しておく(S23の(ii))。
盤面出荷においては、図7(b)に示されるように、製造部は、図6に示される工程によって完成した主基板23に主基板証紙シール31を貼り付ける(S24の(i))。その結果、主基板23のケース41の表面には、既に貼り付けられていた主基板機種名シール35と併せて、2つのシール(主基板機種名シール35と主基板証紙シール31)が貼り付けられた状態となるので、それら2つのシール(主基板機種名シール35と主基板証紙シール31)それぞれに印刷された基板ケースID35aと証紙番号33とを盤面出荷用コンピュータ54に接続されたバーコードリーダ46で順次読み取り、それら基板ケースID35aと証紙番号33とを対応づけた出荷データ61として盤面出荷用コンピュータ54から製造部サーバ52に転送し保存しておく(S24の(ii))。
部品出庫においては、図7(c)に示されるように、製造部は、図6に示される工程によって完成した主基板23に主基板証紙シール31を貼り付ける(S25の(i))。その結果、主基板23のケース41の表面には、既に貼り付けられていた主基板機種名シール35と併せて2つのシール(主基板機種名シール35と主基板証紙シール31)が貼り付けられた状態となるので、それら2つのシール(主基板機種名シール35と主基板証紙シール31)それぞれに印刷された基板ケースID35aと証紙番号33とを部品出庫用コンピュータ55に接続されたバーコードリーダ46で順次読み取り、それら基板ケースID35aと証紙番号33とを対応づけた出荷データ61として部品出庫用コンピュータ55から製造部サーバ52に転送し保存しておく(S25の(ii))。
以上のような図6及び図7に示される作業によって製造部サーバ52には、受入データ60と出荷データ61とが蓄積される。
図8は、このような受入データ60と出荷データ61を蓄積して管理する製造部サーバ52の構成を示す機能ブロック図である。この製造部サーバ52は、受入データ60と出荷データ61とを保存・管理するとともに、証紙番号による問い合わせに対して対応するIDコードを検索して出力するコンピュータであり、記憶部64、入力部65、照会部66及び出力部67を備える。
記憶部64は、受入関連づけ用コンピュータ50及び受入検査用コンピュータ51等から転送されてくる受入データ60と、新台出荷用コンピュータ53、盤面出荷用コンピュータ54及び部品出庫用コンピュータ55等から転送されてくる出荷データ61とを蓄積するハードディスク等である。入力部65は、操作者から、問い合わせの対象となる証紙番号の入力等を受け付けるキーボード等である。照会部66は、記憶部64に蓄積された受入データ60及び出荷データ61を参照することによって、入力部65が受け付けた証紙番号に対応するIDコードを検索するCPU等である。出力部67は、照会部66によって検索されたIDコードを出力するディスプレイ装置等である。
図9は、図8に示された製造部サーバ52の動作(ここでは、照会された証紙番号から対応するIDコードを検索して出力する処理)の手順を示すフローチャートである。まず、入力部65は、操作者が入力した証紙番号を取得すると、その証紙番号を照会部66に通知する(S30)。照会部66は、出荷データ61を参照することで(S31)、入力部65から通知された証紙番号に対応する基板ケースIDを特定する(S32)。続いて、照会部66は、受入データ60を参照することで(S33)、いま特定した基板ケースIDに対応するIDコードを特定する(S34)。そして、照会部66は、特定したIDコードを出力部67に出力する(S35)。
このようにして、製造部サーバ52により、照会を受けた証紙番号から対応するIDコードが特定される。よって、パチンコ機10の出荷後において公安機関等から証紙番号に基づく機種の照会を受けたときには、照会を受けた証紙番号に対応するIDコード、つまり、出荷時において主基板に実装されていたROMの種類を特定し、回答することができる。
以上のように、本実施の形態におけるパチンコ機、その製造方法及びIDコードの管理方法によれば、主基板23がパチンコ機10に取り付けられる前の段階において、主基板23のケース表面に主基板機種名シール35に貼り付けられるとともに、その主基板23のROM42に格納されたIDコードと主基板機種名シール35に印刷された基板ケースID35aとが対応づけられて記録され、図10に示されるパチンコ機10の背面図のように、主基板23がパチンコ機10に取り付けられ(図10(a)、(b))、出荷される段階において、主基板23のケース表面にさらに主基板証紙シール31が貼り付けられるとともに、主基板23のケース表面に貼り付けられた主基板機種名シール35と主基板証紙シール31それぞれに印刷された基板ケースIDと証紙番号とが対応づけられて記録される(図10(c))。
このような基板ケースIDを介した2段階の対応づけによって、パチンコ機10の出荷段階においては、パチンコ機10を通電したり、パチンコ機10の背面に各種基板が密集した状態で取り付けられている状況において主基板23の照合端子43にIDリーダ45を接続したり外したりするという繁雑な作業を行うことなく、主基板23のケース41に貼り付けられた2枚のシールに対してバーコードリーダを用いて非接触でスキャンするだけで、基板ケースIDと証紙番号との対応づけ、ひいては、ROM42のIDコードと証紙番号との対応づけ作業を終えることができる。したがって、検査を終えたパチンコ機10の電源コードを収納して出荷待ち状態にしておいた場合であっても、出荷時においては、その電源コードを取り出して通電することなく、証紙シールの貼り付けと、バーコードリーダを用いたQRコードの読み取り作業だけで済み、作業効率が向上される。
また、本実施の形態によれば、受入データ60と出荷データ61の2つのデータベースが結ばれたときにのみ、証紙番号とIDコードとの関連が判明するしくみになっているので、例えば、一方のデータだけが紛失した場合であっても、証紙番号とIDコードとの関連という重要な情報の流出が回避される。
以上、本発明に係るパチンコ機、その製造方法及びIDコードの管理方法について実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されない。本発明の主旨を逸脱しない範囲で本実施の形態に対して各種変形を施したものも本発明に含まれる。
たとえば、本実施の形態では、主基板23について2段階によるIDコード等の関連づけが行われたが、本発明は、主基板23だけに限定されるものではなく、パチンコ機10の主要な機能を決定づける他の基板、あるいは、遊技者にとって重要度の高い他の基板、例えば、払出基板24等についても同様の関連づけをしてもよい。このときには、払出基板24がパチンコ機10に取り付けられる前の段階において、払出基板24のケース表面に、払出基板の種類・機能を識別する基板ケースIDが印刷された払出基板シールを貼り付けるとともに、その払出基板24に実装されたROMに格納されたIDコードと払出基板シールに印刷された基板ケースIDとを対応づけて記録しておき、払出基板24をパチンコ機10に取り付けて出荷する段階において、バーコードリーダ46を用いて、そのパチンコ機10に貼り付けられた証紙シールと払出基板24のケース表面に貼り付けられた払出基板シールそれぞれに印刷された証紙番号と基板ケースIDとを対応づけて記録しておく。これによって、2つの対応づけデータから、証紙番号に対応する払出基板24内のROMのIDコードが特定される。
また、本実施の形態では、主基板機種名シール35には基板ケースID35aがQRコードで印刷されていたが、本発明に係る主基板機種名シール35に印刷される情報としては基板ケースID35aだけに限られず、例えば、図11に示される主基板機種名シール35のように、パチンコ機の機種名、型式、消費電力、製造会社、S/N(製造番号)等の各種管理情報も併せてQRコードに格納しておいてもよい。その場合に、S/Nを本実施の形態における基板ケースID35aとして管理してもよい。これによって、証紙番号によるIDコードの照会に対応するだけでなく、証紙番号を含むパチンコ機10の各種製造情報を管理することで、パチンコ機の流通・回収段階においてもパチンコ機の所在を明確に管理することもできる。
さらに、本実施の形態では、遊技機としてパチンコ機の例が説明されたが、本発明に係る遊技機は、パチンコ機等の弾球遊技機だけでなく、スロットマシン等の回胴式遊技機も含まれる。
本発明に係る遊技機は、パチンコ機、遊技盤、スロットマシン等の遊技機として、特に、遊技機に貼り付けられた証紙シールに印刷された証紙番号と遊技機との対応づけ作業を効率化することを可能にした遊技機や、証紙番号と遊技機(あるいは、ROMのIDコード)との対応づけを管理する管理装置や生産設備等として、利用することができる。
本発明に係るパチンコ機及び遊技盤の外観を示す斜視図であり、(a)は正面図、(b)は背面図。 (a)は盤面証紙シール、(b)は主基板証紙シール、(c)は枠証紙シールの例を示す図。 主基板の外観を示す斜視図。 主基板機種名シールの例を示す図。 パチンコ機の製造工程の概略を示す図。 図5に示された基板製造工程と第1関連づけ工程における具体的な作業を示す図。 図5に示された証紙貼り付け工程〜出荷における具体的な作業を示し、(a)は新台出荷、(b)は盤面出荷、(c)は部品出庫の場合の作業工程を示す図。 製造部サーバの構成を示す機能ブロック図。 製造部サーバの動作手順を示すフローチャート。 主基板がパチンコ機に取り付けられて証紙シールが貼り付けられる過程を示すパチンコ機の背面図。 主基板機種名シールの他の例を示す図。
符号の説明
10…パチンコ機、11…枠、12…盤面、13…ガラス扉、21…表示サブ基板、22…音声基板、23…主基板、24…払出基板、25…電源基板、30〜32 証紙シール、35…主基板機種名シール、35a 基板ケースID、40…電子回路基板、41…ケース、42…ROM、43…照合端子、44…電源端子

Claims (2)

  1. 読み出し専用メモリが実装された制御基板を備える遊技機であって、
    前記読み出し専用メモリには、前記制御基板を識別するIDコードが格納され、
    前記制御基板は、ケースに収納され、
    前記ケースの表面には、前記IDコードと対応づけられた識別情報である基板ケースIDが印刷されたシールが貼り付けられている
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 前記遊技機は、パチンコ機であり、
    前記制御基板は、入賞時における遊技機の動作を制御する主基板又はパチンコ球の払い出し動作を制御する払出基板である
    ことを特徴とする請求項1記載の遊技機。
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