JP4066759B2 - ダイバーシチ受信装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数本のアンテナを備えた移動体通信等に有用なダイバーシチ受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
移動体通信等に有用なダイバーシチ受信装置としては、例えば、下記の特許文献1、特許文献2に記載されているもの等が一般にも広く知られている。
例えば、前者は主に最大比合成法を実行するものであり、後者はOFDM信号を受信して周波数スペクトル信号を生成し、加重平均処理(重み付け等)を行って復調部に出力するものである。
これらの受信方式は、移動体通信において、受信情報の品質を高めるのに一定以上の効果をもたらす。
【0003】
図6は、従来のダイバーシチ受信装置800の論理的なシステム構成図である。チューナ10は、例えばVHFやUHF等の受信帯域を選択する。受信帯域制限機能の他にも周波数変換機能、A/D変換機能、増幅機能等の各種機能を持ったものがある。合成装置20(到来波生成部)は、例えば最大比合成法等により、各アンテテAn (1≦n≦N)からの受信波を合成する。本図6のダイバーシチ受信装置800では、N=4となっている。
【0004】
この合成装置20(到来波生成部)は、下記の特許文献1中に記載されているダイバーシチ回路100(特許文献1の図1)、ダイバーシチ回路200(特許文献1の図2)、或いは特許文献1中に記載されているダイバーシチ回路300(特許文献1の図4)に相当し得る部分である。
尚、本図6の符号30はFFT演算装置(FFT演算部)を示しており、符号50は復調器(復調部)を示している。
【0005】
この方式は信号の全帯域を一括して各アンテナ素子からの受信信号に対して位相を制御して合成する方式であり、構成が簡単である。また、信号の変調方式に依存せず、信号同期が必須ではないことから、低コストで効果が高い。ただし、随時算定すべき複素重み係数W11,W12,W13,W14等の最適値は、厳密には周波数依存性を有するので、受信信号が広帯域に渡る場合には必ずしも最適な制御方式とは言えない。
【0006】
図7は、従来のダイバーシチ受信装置900の論理的なシステム構成図である。FFT演算装置30(FFT演算部)は、離散的なフーリエ変換処理を高速に実行する装置で、前段に直列/並列変換器を、後段に並列/直列変換器をそれぞれ具備(内蔵)して構成することができる。図7のFFT演算装置30(FFT演算部)と、周波数スペクトル合成部40は、それぞれ、例えば下記の特許文献2中に記載されているフーリエ変換部11(特許文献2の図1〜図4)や、特許文献2中に記載されている周波数スペクトル合成部104(特許文献2の図1〜図4)に相当し得る部分である。
【0007】
この方式はOFDM専用の方式で、FFT演算装置30(FFT演算部)によって分離されたTVチャンネル等の各キャリア単位に合成処理を行う。この方式は広帯域の信号に対して各キャリア(或いは各サブキャリア)毎に重みを決定することができるので、ダイバーシチ効果が高い。しかし、同期確立の状態の善し悪しにより受信品質が影響される。また、FFT演算装置30(FFT演算部)がアンテナ数必要なため、アンテナの本数が大きいと装置全体として比較的大きく高価なハードウェア構成となってしまう。
【0008】
【特許文献1】
特開2001−156689号公報 (第3〜5頁、図1〜図4)
【特許文献2】
特開平11−205208号公報 (第5〜16頁、図1〜図11)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
図6、図7に例示される上記の従来技術は、それぞれ動作原理が異なるので、両者を巧く組み合わせることにより、更に受信品質を改善することができるのではないかと期待される。
【0010】
図1は、上記の2つの従来技術から応用が連想され得るダイバーシチ受信装置110の論理的なシステム構成図である。例えばこの様に、上記の2つの従来技術の各々の長所を備えたこの様な装置を構成した場合、勿論、従来よりも更に受信品質を改善することができる。
しかしながら、この様な構成によれば、各FFT演算装置30(FFT演算部)毎にそれぞれ4本ものアンテナが必要となってしまう。
【0011】
より一般には、図1の構成に習えば、(合成装置20の入力配線本数)×(FFT演算装置30の台数)分のアンテナ本数が必要となる。即ち、期待できる受信品質の割に、多くのアンテナが必要となってしまう。
したがって、図1の様な単純な構成では、期待できる受信品質の割に、大きく高価なシステムを構成しなくてはならない。
【0012】
図2は、上記の2つの従来技術から応用が連想され得るもう一つのダイバーシチ受信装置120の論理的なシステム構成図である。この構成は、各合成装置20の間でアンテナ(A1 〜A4 )を共有させたものである。この様な構成に従えば、従来よりも大幅にアンテナ本数を削減することができる。
しかしながら、この様な構成に従えば、各FFT演算装置30(FFT演算部)に入力される信号の周波数特性が全く同じになってしまうため、周波数スペクトル合成を実行する意義が失われてしまう。
【0013】
本発明は、上記の課題を解決するために成されたものであり、その目的は、図6、図7に例示される上記の従来技術を巧く組み合わせることにより、従来よりも受信品質の高いダイバーシチ受信装置、或いは、受信品質の割に比較的安価又は小規模なダイバーシチ受信装置を実現することである。
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【課題を解決するための手段、並びに、作用及び発明の効果】
上記の課題を解決するためには、以下の手段が有効である。
本発明の第1の手段は、計N本(N≧2)のアンテナを備えた移動体通信等に有用なダイバーシチ受信装置において、入力された受信波X1n(1≦n≦N)を複素重み係数W1n(1≦n≦N)を用いて合成することにより1次到来波Y1 を生成する到来波生成部1と、受信波X1nからそれぞれ1次到来波成分を差し引くことにより各2次到来波成分X2n(1≦n≦N)を抽出する2次成分抽出部と、2次到来波成分X2nに基づいて、2次到来波Y2 を構成する各2次到来波成分X2nの複素重み係数W2n(1≦n≦N)を推定する2次到来波推定部と、受信波X1n(1≦n≦N)を複素重み係数W2nを用いて合成することにより仮想到来波Yv を生成する到来波生成部2と、1次到来波Y1 をフーリエ変換するFFT演算部1と、仮想到来波Yv をフーリエ変換するFFT演算部2と、FFT演算部m(m=1,2)から出力される計2個の周波数スペクトル信号を1つの周波数スペクトル信号に合成する周波数スペクトル合成部と、周波数スペクトル合成部により合成された1つの周波数スペクトル信号を復調する復調部とを備えることである。
【0018】
受信波X1nからそれぞれ1次到来波成分を差し引くことにより各2次到来波成分X2n(1≦n≦N)を抽出すると、2次到来波Y2 の指向性は、1次到来波Y1 の到来方向に対する感度を弱めたものとなってしまう。このため、1次到来波Y1 の到来方向と2次到来波Y2 の到来方向とが接近している場合には、2次到来波Y2 の受信レベル(強度)が非常に小さくなってしまい、その結果、適当な受信レベルの信号をFFT演算部2に入力することができなくなる。
【0019】
しかしながら、上記の第1の手段によれば、遅延波(2次到来波Y2 )の指向性(複素重み係数W2n(1≦n≦N))を有する仮想到来波Yv が、受信波X1n(1≦n≦N)に基づいて、例えば2次成分抽出部等により途中で、特段弱められることなく生成される。この仮想到来波Yv は、遅延波(2次到来波Y2 )とは一致しないが、複素重み係数W2n(1≦n≦N)を用いて直接受信波X1nから合成されるため、遅延波のスペクトル成分を十分に含んでおり、受信レベル(強度)も途中で特段弱められることなく高く維持されている。
【0020】
したがって、この様な手段によれば、遅延波が到来した場合に、FFT演算部2にはその遅延波のスペクトル成分を十分に含んだ上記の仮想到来波Yv が入力されることになる。この様な仮想到来波Yv は、上記の1次到来波Y1 とは異なる周波数スペクトルを有するものと期待できるので、各FFT演算装置30(FFT演算部)に入力される信号の周波数特性は相異なる結果となり、よって、周波数スペクトル合成を実行する意義は維持される。
【0021】
即ち、上記の手段に従えば、図6、図7に例示される上記の2つの従来技術(或いは、図1、図2で考察された装置)の利点を共に引き出すことができるため、従来よりも受信品質の高いダイバーシチ受信装置、或いは、受信品質の割に比較的安価又は小規模なダイバーシチ受信装置を構成することができる。
【0022】
また、本発明の第2の手段は、上記の第1の手段において、複素重み係数W1n(1≦n≦N)と複素重み係数W2n(1≦n≦N)に基づいて1次到来波Y1 の到来方向と2次到来波Y2 の到来方向が互いに接近しているか否かを判定する方位判定手段を設け、1次到来波Y1 と2次到来波Y2 の到来方向が一定以上離れている場合に、FFT演算部2に、仮想到来波Yv の代わりに、2次到来波Y2 を入力することである。
【0023】
例えば、複素重み係数W1n(1≦n≦N)が規格化されている場合、1次到来波Y1 の到来方向は、複素重み係数W1n(1≦n≦N)の各値の組から推定することができる。2次到来波Y2 の到来方向についても、同様に複素重み係数W2n(1≦n≦N)の各値の組から推定することができる。
したがって、この2つの到来方向を比較することにより、上記の方位判定手段を構成することができる。
【0024】
2つの到来波の到来方向が、所定の閾値よりも大きくずれている場合には、遅延波の指向性(複素重み係数W2n(1≦n≦N))を有する2次到来波Y2 を、2次到来波成分X2nに基づいて、特段大きく弱めることなく生成することができる。この2次到来波Y2 は遅延波と略一致するので、遅延波のスペクトル成分を十分に含んでおり、かつ、受信レベル(強度)も高く維持されている。
【0025】
例えば4本のアンテナを用いて指向性ダイバーシチ受信を行う場合、この2つの到来波の到来方向が、所定の閾値(例:30°〜60°程度)よりも大きくずれている時に、FFT演算部2に、仮想到来波Yv の代わりに2次到来波Y2 を入力すれば良い。この時、到来方向が離れているため生成される2次到来波Y2 は極端に弱まることはない。
【0026】
また、本発明の第3の手段は、上記の第1又は第2の手段において、複素重み係数W1n(1≦n≦N)と複素重み係数W2n(1≦n≦N)に基づいて、1次到来波Y1 の受信レベルに対する2次到来波Y2 の相対的な受信レベルを判定する強度判定手段を設け、1次到来波Y1 の受信レベルと2次到来波Y2 の受信レベルがある程度接近している場合に、FFT演算部2に、仮想到来波Yv の代わりに、2次到来波Y2 を入力することである。
【0027】
この様な手段によっても、上記の2次到来波Y2 か仮想到来波Yv の何れかから、適当な受信レベルを有するどちらか一方の信号を常時FFT演算部2に入力することができる。
【0028】
また、本発明の第4の手段は、上記の第1乃至第3の何れか1つの手段において、複素重み係数W1n(1≦n≦N)を最大比合成法に従って決定することである。
この様な構成に従えば、本発明に適合し得る最も合理的な方法(最大比合成法)により、上記の複素重み係数W1n(1≦n≦N)が決定できるので、高いダイバーシチ効果を得ることができる。
【0029】
また、本発明の第5の手段は、上記の第1乃至第4の何れか1つの手段において、複素重み係数W2n(1≦n≦N)を最大比合成法に従って決定することである。
この様な構成に従えば、本発明に適合し得る最も合理的な方法(最大比合成法)により、上記の複素重み係数W2n(1≦n≦N)が決定できるので、高いダイバーシチ効果を得ることができる。
以上の本発明の手段により、前記の課題を効果的、或いは合理的に解決することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体的な実施例に基づいて説明する。ただし、本発明は以下に示す実施例に限定されるものではない。
〔第1実施例〕
図3は、本第1実施例のダイバーシチ受信装置200の論理的なシステム構成図である。
【0031】
即ち、合成装置201は、図6の従来のダイバーシチ受信装置800の合成装置20と同等のものであり、到来波生成部1を構成している。また、合成装置203も、図6の従来のダイバーシチ受信装置800の合成装置20と同等のものであり、到来波生成部2を構成している。
【0032】
上記の到来波生成部1と到来波生成部2は、それぞれ、1次到来波Y1 、及び2次到来波Y2 を生成して出力する。
2次成分抽出部202は、受信波X1nからそれぞれ1次到来波成分を差し引くことにより各2次到来波成分X2n(1≦n≦N)を抽出する。より具体的には、X2n(1≦n≦N)は、2次成分抽出部202により、次式(1)の通りに算出される。
【0033】
【数1】
X2n=X1n−W1n * Y1 (1≦n≦N) …(1)
ただし、ここで、W1n * は複素重み係数W1nの複素共役であり、nは整数、Nはアンテナの全本数(=4)である。複素共役を取るのは位相を元に戻してから差し引くためである。この演算処理により、受信波X1nから1次到来波成分が差し引かれるので、各2次到来波成分X2n(1≦n≦N)だけが残って抽出される。
【0034】
合成装置203(到来波生成部2)は、合成装置201(到来波生成部1)と同等の合成処理を実行するので、2次到来波Y2 (遅延波)は1次到来波Y1 と全く同様にして生成される。
FFT演算装置231(FFT演算部1)及びFFT演算装置232(FFT演算部2)を含め、それ以降の処理については、図1、図2或いは図7の従来の処理と全く同じである。
【0035】
例えばこの様な装置によれば、遅延波が到来した場合に、その遅延波は上記の2次到来波Y2 として抽出されるため、FFT演算部2にはその遅延波が入力されることになる。この様な遅延波は、上記の1次到来波Y1 とは異なる周波数スペクトルを有するものと期待できるので、各FFT演算装置(FFT演算部1,2)に入力される信号の周波数特性は相異なる結果となり、よって、周波数スペクトル合成を実行する意義は維持される。
【0036】
〔第2実施例〕
図4は、本第2実施例のダイバーシチ受信装置300の論理的なシステム構成図であり、本発明の第1の手段を例示するものである。
言い換えれば、本図4のダイバーシチ受信装置300は、第1実施例のダイバーシチ受信装置200(図3)の合成装置203を、「2次到来波推定部303と、本発明の第1の手段の到来波生成部2に相当する合成装置304」で置き換えたものであり、その他の例えば合成装置301(到来波生成部1),2次成分抽出部302,FFT演算装置331(FFT演算部1),FFT演算装置332(FFT演算部2)等の各部は、それぞれ、図3の合成装置201(到来波生成部1),2次成分抽出部202,FFT演算装置231(FFT演算部1),FFT演算装置232(FFT演算部2)等の各部と同じものである。
【0037】
本実施例の2次到来波推定部303の構造は、図3の合成装置203と殆ど同じものであるが、生成した2次到来波Y2 を出力する代わりに、2次到来波Y2 を決定付ける複素重み係数W2n(1≦n≦N)を出力する点が異なっており、大きな特徴となっている。
【0038】
本発明の第1の手段の到来波生成部2に相当する合成装置304は、2次到来波推定部303から与えられる複素重み係数W2nを用いて受信波X1n(1≦n≦N)を合成することにより仮想到来波Yv を生成する。合成装置304に入力される信号(受信波X1n)は2次成分抽出部302を経由しないので、仮想到来波Yv は途中で特段弱められることなく生成される。この仮想到来波Yv は、遅延波(2次到来波Y2 )とは一致しないが、複素重み係数W2n(1≦n≦N)を利用することにより、ピーク等の到来時刻に係わる相関や位相が、遅延波(2次到来波Y2 )を基準として揃えられて合成されるため、2次到来波Y2 が比較的強く強調された信号となる。
したがって、この仮想到来波Yv は、遅延波のスペクトル成分を十分に含んでおり、受信レベル(強度)も特段弱められることなく高く維持されている。
例えばこの様な装置構成に従えば、1次到来波Y1 と2次到来波Y2 の到来方向が接近している場合にも、効果的に周波数スペクトル合成を実行することができる。
【0040】
〔第3実施例〕
図5は、本第3実施例のダイバーシチ受信装置400の論理的なシステム構成図であり、本発明の第2の手段を例示している。
接近判定手段405は、複素重み係数W1n(1≦n≦N)と複素重み係数W2n(1≦n≦N)に基づいて、1次到来波Y1 の到来方向と2次到来波Y2 の到来方向が互いに接近しているか否かを判定する。
【0041】
例えば、複素重み係数W1n(1≦n≦N)が規格化されている場合、1次到来波Y1 の到来方向は、複素重み係数W1n(1≦n≦N)の各値の組から推定することができる。2次到来波Y2 の到来方向についても、同様に複素重み係数W2n(1≦n≦N)の各値の組から推定することができる。
【0042】
2つの到来波の到来方向が、所定の閾値よりも大きくずれている場合には、遅延波の指向性(複素重み係数W2n(1≦n≦N))を有する2次到来波Y2 が、2次到来波成分X2nに基づいて、大きく弱められることなく生成可能である。この2次到来波Y2 は遅延波と略一致するので、遅延波のスペクトル成分を十分に含んでおり、かつ、受信レベル(強度)も高く維持されている。
【0043】
例えば4本のアンテナを用いて指向性ダイバーシチ受信を行う場合、この2つの到来波の到来方向が、所定の閾値(例:30°〜60°程度)よりも大きくずれている時に、FFT演算部2に、仮想到来波Yv の代わりに2次到来波Y2 を入力する。
【0044】
即ち、本第3実施例のダイバーシチ受信装置400の作用は、1次到来波Y1 と2次到来波Y2 の到来方向が一定以上離れている場合には前述の第1実施例のダイバーシチ受信装置200の作用と一致し、1次到来波Y1 と2次到来波Y2 の到来方向がある程度接近している場合には前述の第2実施例のダイバーシチ受信装置300の作用と一致する。
【0045】
このため、本第3実施例のダイバーシチ受信装置400によれば、1次到来波Y1 と2次到来波Y2 の到来方向が接近しているか否か等の受信状態に適合した好適或いは最適な周波数スペクトル合成を実施することができる。
【0046】
また、接近判定手段405における判定では、到来方向の接近状況だけでなく、更に、2次到来波(遅延波)の1次到来波に対する相対的な受信レベルをも加味する様にした方がより望ましい。例えば、2次到来波Y2 の強度(受信レベル)が1次到来波Y1 の強度に対し、比較的或いは圧倒的に弱い場合には、例え1次到来波Y1 と2次到来波Y2 の到来方向が接近していなくとも、FFT演算部432には、符号404の到来波生成部2から出力される仮想到来波Yv の方を入力した方が良いことがある。これらの判定は、アンテナの本数や配置関係、配向関係等を総合的に考慮して、定量的に実施することができる。
【0047】
或いは、接近判定手段405における判定では、到来方向の接近状況を判定する代わりに、2次到来波(遅延波)の1次到来波に対する相対的な受信レベルを判定する様にしても良い。例えば、2次到来波Y2 の強度(受信レベル)が1次到来波Y1 の強度に対し、比較的或いは圧倒的に弱い場合には、FFT演算部432には、符号404の到来波生成部2から出力される仮想到来波Yv の方を入力する。例えばこの様な方式によっても、1次到来波Y1 と2次到来波Y2 の相対的な受信状態に適合した好適或いは最適な周波数スペクトル合成を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来技術から応用が連想され得るダイバーシチ受信装置110の論理的なシステム構成図。
【図2】 従来技術から応用が連想され得るダイバーシチ受信装置120の論理的なシステム構成図。
【図3】 本発明の第1実施例に係わるダイバーシチ受信装置200の論理的なシステム構成図。
【図4】 本発明の第2実施例に係わるダイバーシチ受信装置300の論理的なシステム構成図。
【図5】 本発明の第3実施例に係わるダイバーシチ受信装置400の論理的なシステム構成図。
【図6】 従来のダイバーシチ受信装置800の論理的なシステム構成図。
【図7】 従来のダイバーシチ受信装置900の論理的なシステム構成図。
【符号の説明】
N … 全アンテナ本数
10 … チューナ
20 … 合成装置(受信波合成部)
30 … FFT演算装置(FFT演算部)
40 … 周波数スペクトル合成部
50 … 復調器(復調部)
200 … ダイバーシチ受信装置(第1実施例)
201 … 到来波生成部1
202 … 2次成分抽出部
203 … 到来波生成部2
300 … ダイバーシチ受信装置(第2実施例)
301 … 到来波生成部1
302 … 2次成分抽出部
303 … 2次到来波推定部
304 … 到来波生成部2
400 … ダイバーシチ受信装置(第3実施例)
405 … 接近判定手段
Y1 … 1次到来波
Y2 … 2次到来波
Yv … 仮想到来波
Claims (5)
- 計N本(N≧2)のアンテナを備えた移動体通信等に有用なダイバーシチ受信装置において、
入力された受信波X1n(1≦n≦N)を複素重み係数W1n(1≦n≦N)を用いて合成することにより、1次到来波Y1 を生成する到来波生成部1と、
前記受信波X1nからそれぞれ1次到来波成分を差し引くことにより、各2次到来波成分X2n(1≦n≦N)を抽出する2次成分抽出部と、
前記2次到来波成分X2nに基づいて、2次到来波Y2 を構成する各2次到来波成分X2nの複素重み係数W2n(1≦n≦N)を推定する2次到来波推定部と、
前記受信波X1n(1≦n≦N)を前記複素重み係数W2nを用いて合成することにより、仮想到来波Yv を生成する到来波生成部2と、
前記1次到来波Y1 をフーリエ変換するFFT演算部1と、
前記仮想到来波Yv をフーリエ変換するFFT演算部2と、
前記FFT演算部m(m=1,2)から出力される計2個の周波数スペクトル信号を1つの周波数スペクトル信号に合成する周波数スペクトル合成部と、
前記周波数スペクトル合成部により合成された前記1つの周波数スペクトル信号を復調する復調部と
を有する
ことを特徴とするダイバーシチ受信装置。 - 前記複素重み係数W1n(1≦n≦N)と前記複素重み係数W2n(1≦n≦N)に基づいて、前記1次到来波Y1 の到来方向と前記2次到来波Y2 の到来方向が互いに接近しているか否かを判定する方位判定手段を有し、
前記1次到来波Y1 と前記2次到来波Y2 の到来方向が一定以上離れている場合に、
前記FFT演算部2は、
前記仮想到来波Yv の代わりに、前記2次到来波Y2 を入力する
ことを特徴とする請求項1に記載のダイバーシチ受信装置。 - 前記複素重み係数W1n(1≦n≦N)と前記複素重み係数W2n(1≦n≦N)に基づいて、前記1次到来波Y1 の受信レベルに対する前記2次到来波Y2 の相対的な受信レベルを判定する強度判定手段を有し、
前記1次到来波Y1 の受信レベルと前記2次到来波Y2 の受信レベルがある程度接近している場合に、
前記FFT演算部2は、
前記仮想到来波Yv の代わりに、前記2次到来波Y2 を入力する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のダイバーシチ受信装置。 - 前記複素重み係数W1n(1≦n≦N)を最大比合成法に従って決定する
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のダイバーシチ受信装置。 - 前記複素重み係数W2n(1≦n≦N)を最大比合成法に従って決定する
ことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載のダイバーシチ受信装置。
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