JP4066583B2 - パラメータ編集装置、及び記録媒体 - Google Patents

パラメータ編集装置、及び記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、データ処理に用いられるパラメータの内容(値)を、ユーザの指示に応じて変更するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば電子キーボード(データ処理装置)では、ユーザの鍵盤への操作に応じて波形データに対する処理を行うことにより、発音させるべき楽音の波形データを生成して楽音を発音させるものがある。その処理には、各種パラメータが用いられており、発音される楽音は、各種パラメータによって管理されている。それに搭載されたパラメータ編集装置は、処理に用いられるパラメータの内容を変更するものである。その編集装置によって、ユーザは発音させる楽音の音色やそれに付加させるエフェクトの種類、その深さといったものを変更させることができる。
【0003】
内容変更可能なパラメータ数が多くなると、演奏内容(楽曲)などを変更する際に、多くのパラメータの設定を一度に変更する必要が生じることがある。その必要が生じると、ユーザは煩雑な操作を行わなければならない。このことから、パラメータ編集装置のなかには、複数のパラメータにそれぞれ設定すべき内容(値)をまとめて保存(登録)しておき、それらの内容を必要に応じて読み出して対応するパラメータに設定する機能(以降、便宜的にレジスト機能と呼ぶ)を備えたものがある。そのレジスト機能により、ユーザは複数のパラメータに迅速に所望の内容を設定することができ、パラメータの設定に関わる煩雑な操作を行う必要性は低減されることになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記レジスト機能を備えた従来のパラメータ編集装置は、保存された内容を単に対応するパラメータに設定するようになっていた。内容が保存された全てのパラメータの内容を変更するようになっていた。このため、それらのなかで内容の変更をユーザが望んでいないパラメータがあっても、それを含めて内容を変更してしまい、パラメータの内容変更を必ずしもユーザが望む形で行えないという問題点があった。
【0005】
その問題点により、ユーザは、パラメータの内容を変更させた後、変更を望んでいなかったパラメータの内容は元に戻さなければならなかった。このため、所望の内容をパラメータに設定するのに長い時間がかかることになって、レジスト機能の利便性の低下を招いていた。
【0006】
上記問題点は、割り当てられたパラメータが一致する操作子(スイッチやスライダー、或いはエンコーダなど)が複数、存在している場合、各操作子への操作に応じて、それに割り当てられているパラメータの内容を単に変更するのでは、必ずしもユーザにとって適切な形でパラメータの内容が変更されないことを意味する。このことから、そのような場合には、パラメータの内容の変更にユーザの意図や傾向などを反映させることが望ましいと考えられる。
【0007】
本発明の課題は、操作子への操作に応じたパラメータの内容変更をユーザが所望する形で行えるパラメータ編集装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明のパラメータ編集装置は、パラメータの内容に従ってデータ処理を行うデータ処理装置に搭載されて、該パラメータの内容の変更を行うことを前提とする。
【0009】
本発明の態様のパラメータ編集装置は、割り当てられたパラメータの内容の変更を指示するための複数種の変更指示手段と、複数種の変更指示手段間におけるパラメータの内容変更上の優先順位を該変更指示手段毎に設定する優先順位設定手段と、データ処理に用いられるパラメータの内容及び該内容に対応した優先順位を記憶した内容記憶手段と、複数種の変更指示手段内のいずれかの変更指示手段により前記パラメータの内容の変更が指示された場合、該変更を指示する変更指示手段に設定された優先順位と前記内容記憶手段に記憶されたパラメータの内容に対応して記憶されている優先順位とを比較し、該比較結果に基づいて該パラメータの内容を変更すべきか否か判定し、該判定結果に従って該内容記憶手段に記憶された該パラメータの内容を変更させる内容変更手段と、該内容変更手段により内容の変更されたパラメータに対応して記憶された優先順位を前記変更を指示した変更指示手段に設定された優先順位に変更する優先順位変更手段と、を具備する。
【0010】
なお、上記の構成において、内容記憶手段は、複数個のパラメータの内容及び各内容に対応した優先順位を記憶し、内容変更手段は、前記内容記憶手段に記憶されている一つ以上のパラメータの内容の変更を前記変更指示手段により指示された場合、パラメータ毎に、当該パラメータに対応して記憶されている優先順位と該変更を指示する変更指示手段に設定された優先順位とを比較し、該比較結果に基づいて前記パラメータの内容を変更すべきか否か判定し、該判定結果に従って該パラメータの内容を変更させる、ことが望ましい。また、優先順位設定手段は、複数種の変更指示手段間における優先順位を、それぞれの変更指示手段の操作頻度を基に設定する、ことが望ましい。
【0012】
本発明の態様の記録媒体は、割り当てられたパラメータの内容の変更を指示するための複数種の変更指示手段と、複数種の変更指示手段間におけるパラメータの内容変更上の優先順位を該変更指示手段毎に設定する優先順位設定手段と、データ処理に用いられるパラメータの内容及び該内容に対応した優先順位を記憶した内容記憶手段と、複数種の変更指示手段内のいずれかの変更指示手段により前記パラメータの内容の変更が指示された場合、該変更を指示する変更指示手段に設定された優先順位と前記内容記憶手段に記憶されたパラメータの内容に対応して記憶されている優先順位とを比較し、該比較結果に基づいて該パラメータの内容を変更すべきか否か判定し、該判定結果に従って該内容記憶手段に記憶された該パラメータの内容を変更させる内容変更手段と、該内容変更手段により内容の変更されたパラメータに対応して記憶された優先順位を前記変更を指示した変更指示手段に設定された優先順位に変更する優先順位変更手段と、コンピュータに実現させるプログラムを記録している。
【0014】
本発明では、操作に応じて内容を変更させるパラメータが予め割り当てられている複数(複種類)の操作子に対して、それぞれ、内容変更上における優先順位を設定し、その設定した優先順位を基に、操作された操作子へのパラメータの割り当てをパラメータ単位で解除し、その操作子への操作に応じてパラメータの内容を変更する。そのようにして、操作子へのパラメータの割り当てを変更することにより、内容の変更をユーザが所望している、或いは所望している可能性が高いと考えられるパラメータのみを抽出(選択)してその内容を変更させる。それにより、操作子への操作に応じたパラメータの内容変更をユーザが所望する形で行えるようになる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
<第1の実施の形態>
図1は、第1の実施の形態によるパラメータ編集装置(以降、編集装置と略す)を搭載した電子楽器の回路構成図である。
【0016】
その電子楽器は、図1に示すように、楽器全体の制御を行うCPU101と、自動演奏などに用いられるタイマ(TIMER)102と、プログラムや各種制御用データ、及び各種演奏データ(シーケンスデータ)等を格納したROM103と、CPU101がワーク用に使用するRAM104と、各種情報を表示するLCD(液晶表示器)105と、複数のLEDからなるLED群106と、複数のスライダーからなるスライダー群107と、複数のスイッチからなるスイッチ群108と、ユーザがテンポを変更するためのエンコーダ109と、CPU101の指示に従って楽音を放音する音源110と、鍵盤111と、フロッピーディスク(FD)120にアクセスするフロッピーディスクドライブ(FDD)112と、を備えて構成されている。なお、RAM104は、特には図示しないバッテリによって不揮発性化されている。
【0017】
以上の構成において、その動作を説明する。
CPU101は、電源がオンされると、ROM103に格納されているプログラムを読み出して実行することにより、楽器全体の制御を開始する。その制御は、演奏者(ユーザ)の鍵盤111やエンコーダ109、スイッチ群108を構成する各種スイッチ、或いはスライダー群107を構成する各スライダーの各種操作子(入力用デバイス)への操作に応じて行う。
【0018】
上記スライダー群107、スイッチ群108、エンコーダ109、及び鍵盤111は、それぞれ、ユーザが操作する操作子、或いは操作子群の他に、それの操作を検出する検出回路を備えた入力装置である。
【0019】
スライダー群107を構成する各スライダーは例えば可変抵抗器である。その検出回路は、例えば各スライダー毎に、そのつまみの位置に応じて変化するA/D変換された電圧値を随時、読み取り、それを操作情報としてCPU101に送る。エンコーダ109の検出回路は、例えばそれが基準となる状態から回転した角度(以降、操作角度と呼ぶ)を検出し、それを示す情報を操作情報としてCPU101に送る。鍵盤111やスイッチ群108の検出回路は、検出対象とする操作子(ここでは鍵、或いはスイッチ)群を随時スキャン(走査)し、そのスキャン結果を解析し、その解析結果を操作情報としてCPU101に送る。その解析は、例えば今回のスキャン結果と前回のそれとを対比して行う。それにより、例えば鍵盤111の検出回路は、状態が変化した鍵、その変化の内容を検出(特定)して、その鍵、及びそれの変化の内容を示す情報を操作情報としてCPU101に送る。他方のスイッチ群108の検出回路は、例えば操作されたスイッチを検出(特定)して、そのスイッチを示す情報を操作情報としてCPU101に送る。
【0020】
スイッチ群108を構成するスイッチの多くは、特には図示しないが、LCD105を囲むようにして配置されている。そのスイッチとしては、例えば、音色の変更を指示するための音色変更スイッチ、エフェクト(音響効果)の変更を指示するためのエフェクト切換スイッチ、2つの異なる種類の操作子に内容(値)の操作対象として割り当てるパラメータを選択するためのパラメータ選択スイッチ、各種入力に用いられるテンキー、及び自動演奏(自動伴奏を含む)の開始/終了を指示するためのスタート/ストップスイッチ、などがある。割り当てるパラメータがパラメータ選択スイッチにより選択される2つの操作子の組み合わせは、例えばスライダーと2つのスイッチからなるスイッチ対である。ここでは、便宜的に、それらの操作子は、それぞれ、操作子A、Bと呼ぶことにする。
【0021】
CPU101は、上記スライダー群107、スイッチ群108、エンコーダ109、及び鍵盤111の各検出回路から送られた操作情報に応じて、以下のような制御を行う。
【0022】
鍵盤111の検出回路から操作情報を受け取った場合、CPU101は、それから発音コマンドを生成して、それを音源110に送出する。その音源110は、例えば楽音の波形データを生成する音源LSI、その波形データをD/A変換してアナログのオーディオ信号を出力するD/Aコンバータ、そのオーディオ信号を増幅するアンプ、及び増幅後のオーディオ信号を音声に変換するスピーカなどから構成されたものである。その音源110に発音コマンドを送出することにより、CPU101は、ユーザの鍵盤111への操作に応じて発音させるべき楽音をリアルタイムで発音させる。
【0023】
スライダー群107、或いはエンコーダ109の検出回路から操作情報を受け取った場合には、CPU101は、その操作情報を解析、例えば今回の操作情報が示す操作子の状態と前回に受け取った操作情報が示す操作子のそれとを対比することにより、状態が変化した操作子を特定(検出)する。そのようにして状態が変化した操作子を検出すると、それに値の操作対象として割り当てたパラメータの値を、状態の変化量に応じて変更する。また、必要に応じて、LCD105の表示内容を変更する。それにより、ユーザのスライダー群107、或いはエンコーダ109への操作に応じて、テンポやエフェクトに関わる各種設定などを変更し、LCD105には表示すべき内容を表示させる。なお、LCD105の画像表示は、例えばCPU101が、RAM104を作業に使用して、ROM103から読み出した表示させるべき画像のデータを用いて1画面分の画像データを生成し、それをLCD105に送出することで行われる。
【0024】
スイッチ群108の検出回路から操作情報を受け取った場合には、CPU101は、その操作情報が示すスイッチに割り当てた機能に応じて、各種設定や変数(パラメータ)の値の変更、或いはFDD112に対するFD120へのアクセス指示などを行う。また、必要に応じて、LCD105の表示内容の変更やLEDの点灯制御なども行う。それにより、自動演奏の対象とする曲やリズムの変更、その実行(開始や終了)、音色、或いはエフェクトに関わる各種設定などを変更させたり、FD120へのアクセスなどを行う。
【0025】
ここで、CPU101が値を変更させるパラメータや各種変数について、図2〜図6を参照して説明する。そのパラメータは、楽音の発音に関わる設定内容を管理するためのものという意味で用いている。
【0026】
図2は、RAM104のマッピングを説明する図である。本実施の形態を説明するうえで特に重要なエリアを抜粋して示したものである。
RAM104には、図2に示すように、複数のエリアが割り当てられている。それらのエリアにおいて、編集エリアは、楽音の発音に実際に用いるパラメータ群を格納するエリアであり、音源110に対する設定は、そのエリアに格納されたパラメータ群に従って行われる。本実施の形態では、図3に示すように、(1)〜(10)を付した計10個のパラメータをそのエリアに格納するようになっている。括弧内の数字については、以降、パラメータ番号と呼ぶことにする。
【0027】
音色エリアは、音色別に登録したパラメータ群を格納するエリアであり、エフェクトエリアはエフェクト(音響効果)別に登録したパラメータ群を格納するエリアである。音色エリアには、図4に示すように、パラメータ群として、編集エリアで(1)〜(8)を付した計8個のパラメータが格納される。他方のエフェクトエリアには、図5に示すように、パラメータ群として、編集エリアで(7)〜(10)を付した計4個のパラメータが格納される。それらのエリアには、予め定めた数のパラメータ群が格納される。具体的には、音色エリアには、予め用意した音色数のパラメータ群を格納することができ、エフェクトエリアには、予め用意したエフェクト数のパラメータ群を格納することができる。
【0028】
音色エリアへのパラメータ群の登録(格納)は、上記音色変更スイッチが操作されて音色が変更される度に、そのエリアの使用状況に応じて編集エリアの対応するパラメータ(1)〜(8)を格納することで行われる。編集エリアの音色と同じ音色が音色エリアに格納されている場合には、音色エリアの音色が一致するパラメータ群に編集エリアのパラメータ(1)〜(8)を上書きする。編集エリアの音色と同じ音色が音色エリアに格納されていない場合には、音色エリアに空きがあれば編集エリアのパラメータ(1)〜(8)を単に格納(追加)する。そのようにして、予め定めた数を越えないようにしつつ、設定されたことのある音色のパラメータ群が音色エリアに格納される。これは、エフェクトエリアにおいても同様である。
【0029】
操作子Aエリア(操作子Bエリア)は、図6に示すように、操作子A(B)への操作によってパラメータ(n)に次に設定すべき値を格納するエリアである。そのパラメータを指定するnは変数であり、その値はパラメータ選択スイッチへの操作により変更される。
【0030】
パラメータ優先順位エリアは、編集エリアに格納されたパラメータ(1)〜(10)をそれぞれ選択的に更新するための配列変数PYを格納するエリアである。図2に示すように、編集エリアに格納されたパラメータ(1)〜(10)に合わせて、要素PY(1)〜(10)がそのエリアに格納されている。
【0031】
上述したように、音色エリアにはパラメータ(1)〜(8)からなるパラメータ群が音色別に格納され、エフェクトエリアにはパラメータ(7)〜(10)からなるパラメータ群が格納される。このため、単に音色、或いはエフェクトの変更に合わせてパラメータ(1)〜(10)を変更すると、エフェクトに関わるパラメータであるパラメータ(7)及び(8)は、音色、或いはエフェクトが変更される度に変更されることになる。例えばユーザが所望のエフェクトを設定した後、所望の音色を設定すると、その音色の設定に伴ってエフェクトの設定まで変更されてしまうことになる。これは非常に望ましくない。上記配列変数PYは、そのようなことを回避するために用いられる。
【0032】
操作優先順位エリアは、編集エリアに格納されたパラメータの値を変更するための操作子に対して、その変更上の優先順位を示す値が代入された配列変数YUSENを格納するエリアである。パラメータの値を変更するための操作子は多数、存在する。しかし、ここでは、混乱を避けるために、その操作子として、音色変更スイッチ、エフェクト切換スイッチ、操作子A、及びBの計4つにのみ着目することにする。それに合わせて、図2に示すように、配列変数YUSENの要素数も4とする。
【0033】
操作フラグエリアは、パラメータの値を変更するための各操作子への操作に応じた処理を行うための配列変数ONFを格納したエリアである。上記したように、ここでは4つのスイッチにのみ着目することから、図2に示すように、その要素数は4としている。
【0034】
次に、上記CPU101の制御動作について、図7〜図19に示す各種動作フローチャートを参照して詳細に説明する。ここでは、パラメータの内容変更に重点を置いて説明する。
【0035】
図7は、全体処理の動作フローチャートである。始めに図7を参照して、全体処理について詳細に説明する。なお、この全体処理は、CPU101が、ROM103に格納されているプログラムを読み出して実行することで実現される。
【0036】
先ず、ステップ701では、電子楽器を予め定めた初期状態に設定するイニシャライズを行う。そのイニシャライズを行うことにより、図2に示す編集エリアには所定の音色に対応するパラメータ(1)〜(8)の値が格納される。
【0037】
ステップ701に続くステップ702では、パラメータの内容を変更するための操作子の間でその内容変更上の優先順位を設定する優先順位設定処理を実行する。それが終了した後、ステップ703に移行する。なお、上述したように、ここでは、優先順位を設定する対象となる操作子として、音色変更スイッチ、エフェクト切換スイッチ、操作子A、及びBの計4つにのみ着目する。
【0038】
ステップ703では、それらの操作子への操作に対応するための操作処理を実行する。続くステップ704では、実際にパラメータを変更するパラメータ変更処理を実行する。それが終了すると、ステップ705に移行して、その他の処理を実行する。その後は上記ステップ702に戻る。
【0039】
ステップ705のその他の処理を実行することにより、LCD105の表示内容の変更やLED群106の点灯制御、FD120へのアクセス、或いは鍵盤111への操作に応じた楽音の放音などが行われる。スライダー群107、スイッチ群108、エンコーダ109、及び鍵盤111からの操作情報の取得もここで行われる。
【0040】
ステップ702〜705で形成される処理ループは、ユーザが電源をオフさせるまでの間、繰り返し実行される。それにより、電子楽器は、スライダー群107、スイッチ群108、エンコーダ109、或いは鍵盤111へのユーザの操作に応じて動作することになる。
【0041】
図8〜図19は、上記全体処理内で実行されるサブルーチン処理の動作フローチャートである。このため、以降は、そのサブルーチン処理について詳細に説明する。
【0042】
図8は、上記ステップ702として実行される優先順位設定処理の動作フローチャートである。次に、図8を参照して、その処理について詳細に説明する。図3に示す操作優先順位エリアに格納された配列変数YUSENの各要素の値は、この処理を実行することで更新される。
【0043】
先ず、ステップ801では、図3の操作フラグエリアに格納された要素ONF(1)が1か否か判定する。その要素ONF(1)は音色変更スイッチに割り当てられており、1はそのスイッチが操作されたことを示す値である。このため、ユーザが音色変更スイッチを操作した場合、判定はYESとなってステップ802に移行し、それの操作回数のカウント用に用意した配列変数CNTの要素CNT(1)の値をインクリメントした後、ステップ803に移行する。そうでない場合には、判定はNOとなってそのステップ803に移行する。
【0044】
ステップ803〜808では、上記と同様にして、他の着目する操作子であるエフェクト切換スイッチ、操作子A、或いはBを対象に、その操作回数のカウントを行う。ステップ809には、それが終了した後に移行する。なお、エフェクト切換スイッチには要素ONF(2)、及び要素CNT(2)が割り当てられ、操作子Aには要素ONF(3)、及び要素CNT(3)、操作子Bには要素ONF(4)、及び要素CNT(4)がそれぞれ割り当てられている。
【0045】
ステップ809では、各要素CNT(1)〜(4)に代入された値のなかで最大値の検出を行う。続くステップ810では、その最大値が代入された要素の引数の値を引数とする要素YUSENに1を代入する。その後、ステップ811に移行する。
【0046】
ステップ811〜816では、各要素CNT(1)〜(4)に代入された値のなかで2番目に大きい値、3番目に大きい値、及び最小値をその順序で順次、検出し、それが代入された要素の引数の値を引数とする要素YUSENに、それぞれ、2、3、及び4を代入していくことが行われる。そのようにしてステップ816の処理が終了、即ち最小値が代入されている要素CNTの引数の値を引数とする要素YUSENに4を代入した後、一連の処理を終了する。
【0047】
上述した優先順位設定処理を実行することにより、各要素YUSEN(1)〜(4)には、それぞれ、1〜4の間の互いに異なる値が代入されることになる。本実施の形態では、その値が小さくなるほど、優先度を低くさせている。それにより、操作頻度が高い操作子ほど、パラメータの値を変更するうえでの優先順位を下げている。これは、他と比較して操作頻度が高い操作子に割り当てられたパラメータの値は変更させることが多いことを意味していることから、その値を維持させる必要性は低いと考えられるためである。そのようにして優先順位を設定することにより、値を変更すべき可能性の高いパラメータの値を変更させても、その可能性の低いパラメータの値の変更を回避させることができる。
【0048】
スライダーやエンコーダといった操作子では、ユーザがそれを操作している間、その操作内容に応じてパラメータの値を随時、変更しなければならない。一回の操作での変更量が定められているスイッチでは、ユーザは所望の値となるまでそれを繰り返し操作しなければならない。本実施の形態では、後述するように、そのような操作子に対応する要素ONFには、それが操作されている間、0と1の代入を繰り返すようになっている。このため、そのような操作子では、特に詳細な説明は省略するが、例えばそれに対応する要素ONFに所定時間以内の時間間隔で1が繰り返し代入される間、それのカウントは行わないようにしている。それにより、そのような操作子では、それが操作している間に、1度だけカウントアップするようにしている。
【0049】
図9は、図7の全体処理内でステップ703として実行される操作処理の動作フローチャートである。次に、図9を参照して、操作処理について詳細に説明する。なお、上述したように、その操作処理は、各種操作子への操作に対応するための処理である。図7に示す全体処理におけるステップ705のその他の処理の実行時に取得されたスライダー群107、スイッチ群108、或いはエンコーダ109の操作情報は、ここで処理される。
【0050】
先ず、ステップ901では、音色変更スイッチへの操作に対応するための音色変更スイッチ(SW)処理を実行する。続くステップ902〜905では、エフェクト切換スイッチ、パラメータ選択スイッチ、操作子A、及び操作子Bの順序で、それへの操作に対応するための処理を実行する。ステップ905の操作子B処理が終了すると、ステップ906に移行して、他の操作子への操作に対応するためのその他の処理を実行する。それを実行した後、一連の処理を終了する。
【0051】
次に、図10〜図14を参照して、上記操作処理内でステップ901〜905として実行される各種サブルーチン処理について詳細に説明する。
図10は、上記ステップ901として実行される音色変更スイッチ(SW)処理の動作フローチャートである。操作処理内で実行されるサブルーチン処理では、始めに、図10を参照して音色変更スイッチ(SW)処理について詳細に説明する。
【0052】
音色変更スイッチによる音色の変更は、例えば、それを操作した後、所望の音色に割り当てられた番号(音色番号)をテンキーで入力することにより行うようになっている。そのテンキーによる音色番号の入力は、音色変更スイッチが操作された後、所定時間だけ有効となる。このことから、音色の変更は、ユーザが音色変更スイッチを操作してから所定時間が経過した後に行われる。その所定時間が経過するまでに音色番号が入力されなければ、音色の変更は行われない。
【0053】
先ず、ステップ1001では、スイッチ群108から送られた操作情報を参照して、音色変更スイッチが操作され、且つその操作後、所定時間が音色番号の入力後に経過したか否か判定する。上述したようにして、ユーザが音色変更スイッチを操作した後、所定時間が経過するまでに音色番号を入力した場合、判定はYESとなってステップ1002に移行する。そうでない場合には、即ちユーザが音色変更スイッチを操作しなかったか、そのスイッチが操作されてから所定時間が経過していないか、或いはその所定時間が経過するまでに音色番号が入力されなかった場合には、判定はNOとなり、ここで一連の処理を終了する。
【0054】
ステップ1002では、音色変更スイッチに割り当てた要素ONF(1)に、それが操作されたこと(音色を変更すべき状況となったこと)を示す値の1を代入する。続くステップ1003では、現在、編集エリアに格納されているパラメータ(1)〜(8)を音色エリアの使用状況に応じてそこに格納する。その後、一連の処理を終了する。
【0055】
上述したように、編集エリアに格納されているパラメータ(1)〜(8)の音色と同じ音色のパラメータ(1)〜(8)が音色エリアに既に格納されている場合、音色エリアのそれらのパラメータ(1)〜(8)に編集エリアのパラメータ(1)〜(8)が上書きされる。そうでない場合には、音色エリアに空きがあれば編集エリアのパラメータ(1)〜(8)がそこに追加される。そのようにして、音色エリアに格納されたパラメータ群の内容は音色変更スイッチが操作される度に更新される。
【0056】
図11は、図9の操作処理でステップ902として実行されるエフェクト切換スイッチ(SW)処理の動作フローチャートである。次に、図11を参照してエフェクト切換スイッチ(SW)処理について詳細に説明する。
【0057】
エフェクト切換スイッチによるエフェクトの切り換えは、例えば、音色の変更と同様に、それを操作した後、所望のエフェクトに割り当てられた番号(エフェクト番号)をテンキーで入力することにより行うようになっている。そのテンキーによるエフェクト番号の入力は、エフェクト切換スイッチが操作された後、所定時間だけ有効となる。このことから、エフェクトの切り換えは、ユーザがエフェクト切換スイッチを操作してから所定時間が経過した後に行われる。その所定時間が経過するまでにエフェクト番号が入力されなければ、エフェクトの切り換えは行われない。
【0058】
先ず、ステップ1101では、スイッチ群108から送られた操作情報を参照して、エフェクト切換スイッチが操作され、且つその操作後、所定時間がエフェクト番号の入力後に経過したか否か判定する。上述したようにして、ユーザがエフェクト切換スイッチを操作した後、所定時間が経過するまでにエフェクト番号を入力した場合、判定はYESとなってステップ1102に移行する。そうでない場合には、即ちユーザがエフェクト切換スイッチを操作しなかったか、そのスイッチが操作されてから所定時間が経過していないか、或いはその所定時間が経過するまでにエフェクト番号が入力されなかった場合には、判定はNOとなり、ここで一連の処理を終了する。
【0059】
ステップ1102では、エフェクト切換スイッチに割り当てた要素ONF(2)に、それが操作されたこと(エフェクトの切り換えを行うべき状況となったこと)を示す値の1を代入する。続くステップ1103では、音色エリアへのパラメータの格納時と同様に、現在、編集エリアに格納されているパラメータ(7)〜(10)をエフェクトエリアの使用状況に応じてそこに格納する。その後、一連の処理を終了する。
【0060】
図12は、図9の操作処理でステップ903として実行されるパラメータ選択スイッチ(SW)処理の動作フローチャートである。次に、図12を参照してパラメータ選択スイッチ(SW)処理について詳細に説明する。
【0061】
パラメータ選択スイッチによる操作子A、Bに割り当てるパラメータの選択も、例えば、音色の変更やエフェクトの切り換えと同様に、それを操作した後、所望のパラメータに割り当てられた番号(ここでは1〜10の間の数字)をテンキーで入力することにより行うようになっている。そのテンキーによるパラメータ番号の入力は、パラメータ選択スイッチが操作された後、所定時間だけ有効となる。このことから、パラメータの変更は、ユーザがパラメータ選択スイッチを操作してから所定時間が経過した後に行われる。その所定時間が経過するまでにパラメータ番号が入力されなければ、操作子A、Bに割り当てるパラメータの変更は行われない。
【0062】
先ず、ステップ1201では、スイッチ群108から送られた操作情報を参照して、パラメータ選択スイッチが操作され、且つその操作後、所定時間がエフェクト番号の入力後に経過したか否か判定する。ユーザがパラメータ選択スイッチを操作した後、所定時間が経過するまでにパラメータ番号を入力した場合、判定はYESとなってステップ1202に移行し、そのパラメータ番号を変数nに代入した後、一連の処理を終了する。そうでない場合には、即ちユーザがパラメータ選択スイッチを操作しなかったか、そのスイッチが操作されてから所定時間が経過していないか、或いはその所定時間が経過するまでにパラメータ番号が入力されなかった場合には、判定はNOとなり、ここで一連の処理を終了する。
【0063】
次に、図9の操作処理でステップ904として実行される操作子A処理について、図13に示すその動作フローチャートを参照して詳細に説明する。なお、操作子Aは、例えばスライダー群108を構成する一個のスライダーである。
【0064】
先ず、ステップ1301では、操作子Aに対応する操作情報から、それが操作されたか否か判定する。ユーザが操作子Aを操作した場合、判定はYESとなってステップ1302に移行する。そうでない場合には、判定はNOとなり、ここで一連の処理を終了する。なお、操作子Aが操作されたか否かの判定は、それがスライダーであれば、今回、スライダー群107から操作情報として送られた、それのつまみの位置を示す電圧値が、前回に送られたそれと異なっているか否かにより行われる。
【0065】
ステップ1302では、操作子Aに割り当てた要素ONF(3)に、それが操作されたことを示す値の1を代入する。続くステップ1303では、操作子Aへの操作の内容を示すデータ(操作データ)を図2に示す操作子Aエリアに格納する。その後、一連の処理を終了する。なお、例えば操作子Aがスライダーであり、そのつまみの移動量をパラメータ(n)の現在値に反映させる場合には、ステップ1303では、その現在値にその移動量に対応する値を加算した値を操作データとして操作子Aエリアに格納する。
【0066】
次に、図9の操作処理でステップ904として実行される操作子B処理について、図14に示すその動作フローチャートを参照して詳細に説明する。なお、操作子Bは、例えばスイッチ群108を構成する、値の増減を指示するための2つのスイッチからなるスイッチ対である。
【0067】
先ず、ステップ1401では、操作子Bに対応する操作情報から、それが操作されたか否か判定する。ユーザが操作子Bを操作した場合、判定はYESとなってステップ1402に移行する。そうでない場合には、判定はNOとなり、ここで一連の処理を終了する。なお、操作子Bが操作されたか否かの判定は、それがスイッチ対であれば、今回、スイッチ群108から、少なくともそれらのうちの一方が操作されたことを示す操作情報が送られてきたか否かにより行われる。
【0068】
ステップ1402では、操作子Bに割り当てた要素ONF(4)に、それが操作されたことを示す値の1を代入する。続くステップ1403では、操作子Bへの操作の内容を示すデータ(操作データ)を図2に示す操作子Bエリアに格納する。その後、一連の処理を終了する。なお、例えば操作子Bがスイッチ対であり、そのなかで操作されたスイッチに応じてパラメータ(n)の現在値を増減させる場合には、ステップ1403では、その現在値に操作されたスイッチに設定した所定値(例えば+1、或いは−1)を加算した値を操作データとして操作子Bエリアに格納する。
【0069】
図9に示す操作処理では、上述したサブルーチン処理が実行される。それにより、スライダー群107、スイッチ群108、或いはエンコーダ109から送られた、音色変更スイッチ、エフェクト切換スイッチ、操作子A、及びBに対応する操作情報が処理される。
【0070】
図15は、図7に示す全体処理内でステップ704として実行されるパラメータ変更処理の動作フローチャートである。次に、図15を参照して、そのパラメータ変更処理について詳細に説明する。編集エリアに格納されたパラメータの値は、その変更処理を実行することにより更新される。
【0071】
先ず、ステップ1501では、編集エリアのパラメータ(1)〜(8)を対象にその値の更新を行う音色切換処理を実行する。続くステップ1502では、編集エリアのパラメータ(7)〜(10)を対象にその値の更新を行うエフェクト切換処理を実行する。ステップ1503には、それを実行した後に移行する。
【0072】
そのステップ1503では、操作子Aへの操作を編集エリアのパラメータ(n)の値の更新に反映させるための操作子A反映処理を実行する。続くステップ1504では、操作子Bへの操作を編集エリアのパラメータ(n)の値の更新に反映させるための操作子B反映処理を実行する。その後は、ステップ1505に移行して、他の操作子への操作に応じて編集エリアで値を更新すべきパラメータの値を更新するためのその他の処理を実行する。それを実行した後、一連の処理を終了する。
【0073】
上記パラメータ処理内でステップ1501〜1504として実行される各種サブルーチン処理では、図8に示す優先順位設定処理で値が更新される配列変数YUSENの要素の値、及び図2に示すパラメータ優先順位エリアに格納された配列変数PYの要素の値が参照される。それにより、編集エリアのパラメータの値は、各操作子に対して設定された優先順位に従って更新するようになっている。以降は、図16〜図19を参照して、それらサブルーチン処理について詳細に説明する。
【0074】
図16は、上記ステップ1501として実行される音色切換処理の動作フローチャートである。パラメータ変更処理内で実行されるサブルーチン処理では、始めに、図16を参照して音色切換処理について詳細に説明する。
【0075】
音色の切り換えは、基本的に、ユーザが指定した音色に対応する音色エリアのパラメータ群(パラメータ(1)〜(8))の各値を編集エリアに書き込む(上書きする)ことで行われる。配列変数YUSENの要素の値、及び配列変数PYの要素の値は、パラメータ毎に、その書き込みを行うべきか否かを判定するために参照される。
【0076】
先ず、ステップ1601では、要素ONF(1)の値が1か否か判定する。ユーザが新たに音色を指定することでその切り換えを指示した場合、判定はYESとなり、ステップ1602で引数として用いる変数Nに1を代入した後、ステップ1603に移行する。そうでない場合には、即ち音色の切り換えをユーザが指示していない場合には、判定はNOとなり、ここで一連の処理が終了する。
【0077】
ステップ1603〜1607では、変数Nの値を順次、インクリメントしながら、その変数Nの値で指定される音色エリアのパラメータ(N)毎に、その値を編集エリアに書き込むべきか否か判定して、その判定結果に従ってそれを書き込んでいくための処理が行われる。
【0078】
先ず、ステップ1603では、要素YUSEN(1)の値が変数Nによって指定される配列変数PYの要素PY(N)の値以上か否か判定する。変数Nによって指定される編集エリアのパラメータ(N)の値が、音色変更スイッチ以下の優先順位となっている操作子により更新されていた場合、判定はYESとなってステップ1604に移行する。そうでない場合には、即ちそのパラメータ(N)が音色変更スイッチの優先順位より高い優先順位となっていた操作子により更新されていた場合には、判定はNOとなり、そのパラメータ(N)の値は更新させるべきではないとして、ステップ1606に移行する。
【0079】
ステップ1604では、編集エリアのパラメータ(N)に、音色エリアのパラメータ(N)の値を代入する。続くステップ1605では、要素PY(N)に要素YUSEN(1)の値を代入する。そのようにして、パラメータ(N)の値の更新に合わせて要素PY(N)の値を更新させた後、ステップ1606に移行する。
【0080】
ステップ1606では、変数Nの値をインクリメントする。続くステップ1607では、その変数Nの値が8より大きいか否か判定する。ユーザが指定した音色に対応する音色エリアのパラメータ群の編集エリアへの格納が終了した場合、判定はYESとなり、ステップ1608で要素ONF(1)に0を代入した後、一連の処理を終了する。そうでない場合には、判定はNOとなってステップ1603に戻る。
【0081】
上述したようにして音色の切り換え、即ち音色エリアのパラメータ群を編集エリアに格納させる。それにより、編集エリアのパラメータ(1)〜(8)のなかで、音色変更スイッチの優先順位より優先順位が高い操作子によって値が更新されたパラメータの値は、音色の切り換えの前後で維持される。
【0082】
図17は、上記ステップ1502として実行されるエフェクト切換処理の動作フローチャートである。次に、図17を参照してエフェクト切換処理について詳細に説明する。
【0083】
エフェクトの切り換えは、音色の切り換えと同様に、基本的にユーザが指定した音色に対応するエフェクトエリアのパラメータ群(パラメータ(7)〜(10))の各値を編集エリアに書き込む(上書きする)ことで行われる。配列変数YUSENの要素の値、及び配列変数PYの要素の値は、パラメータ毎に、その書き込みを行うべきか否かを判定するために参照される。
【0084】
先ず、ステップ1701では、要素ONF(2)の値が1か否か判定する。ユーザが新たにエフェクトを指定することでその切り換えを指示した場合、判定はYESとなり、ステップ1702で変数Nに7を代入した後、ステップ1703に移行する。そうでない場合には、即ちエフェクトの切り換えをユーザが指示していない場合には、判定はNOとなり、ここで一連の処理が終了する。
【0085】
ステップ1703〜1707では、変数Nの値を順次、インクリメントしながら、その変数Nの値で指定されるエフェクトエリアのパラメータ(N)毎に、その値を編集エリアに書き込むべきか否か判定して、その判定結果に従ってそれを書き込んでいくための処理が行われる。
【0086】
先ず、ステップ1703では、要素YUSEN(2)の値が変数Nによって指定される配列変数PYの要素PY(N)の値以上か否か判定する。変数Nによって指定される編集エリアのパラメータ(N)の値が、エフェクト切換スイッチ以下の優先順位となっていた操作子により更新されていた場合、判定はYESとなってステップ1704に移行する。そうでない場合には、即ちそのパラメータ(N)がエフェクト切換スイッチより高い優先順位となっている操作子により更新されていた場合には、判定はNOとなり、そのパラメータ(N)の値は更新させるべきではないとして、ステップ1706に移行する。
【0087】
ステップ1704では、編集エリアのパラメータ(N)に、エフェクトエリアのパラメータ(N)の値を代入する。続くステップ1705では、要素PY(N)に要素YUSEN(2)の値を代入する。そのようにして、パラメータ(N)の値の更新に合わせて要素PY(N)の値を更新させた後、ステップ1706に移行する。
【0088】
ステップ1706では、変数Nの値をインクリメントする。続くステップ1707では、その変数Nの値が10より大きいか否か判定する。ユーザが指定したエフェクトに対応するエフェクトエリアのパラメータ群の編集エリアへの格納が終了した場合、判定はYESとなり、ステップ1708で要素ONF(2)に0を代入した後、一連の処理を終了する。そうでない場合には、判定はNOとなってステップ1703に戻る。
【0089】
上述したようにしてエフェクトの切り換え、即ちエフェクトエリアのパラメータ群を編集エリアに格納させる。それにより、編集エリアのパラメータ(7)〜(10)のなかで、エフェクト切換スイッチの優先順位より優先順位が高い操作子によって値が更新されたパラメータの値は、エフェクトの切り換えの前後で維持される。例えば現在のエフェクト切換スイッチよりも優先順位が高く設定されていた音色変更スイッチへの操作によってパラメータ(7)、及び(8)の値が更新されていたのであれば、それらの値は維持されることになる。
【0090】
図18は、上記ステップ1503として実行される操作子A反映処理の動作フローチャートである。次に、図18を参照して操作子A反映処理について詳細に説明する。
【0091】
ユーザが操作子Aを操作すると、図13に示す操作子A処理の実行時に、操作子Aエリアにはパラメータ(n)に設定すべき値が格納される。操作子A反映処理は、その格納された値を編集エリアにパラメータ(n)として書き込むべきか否か判定し、その判定結果に従ってその書き込みを行うことにより、操作子Aへの操作をパラメータ(n)の値に反映させるための処理である。
【0092】
先ず、ステップ1801では、要素ONF(3)の値が1か否か判定する。ユーザが操作子Aを操作した場合、判定はYESとなってステップ1802に移行する。そうでない場合には、即ち操作子Aをユーザが操作していない場合には、判定はNOとなり、ここで一連の処理が終了する。
【0093】
ステップ1802では、要素YUSEN(3)の値が配列変数PYの要素PY(n)の値以上か否か判定する。編集エリアのパラメータ(n)の値が、操作子A以下の優先順位となっている操作子により更新されていた場合、判定はYESとなってステップ1803に移行する。そうでない場合には、即ちそのパラメータ(n)が操作子Aより高い優先順位となっている操作子により更新されていた場合には、判定はNOとなり、そのパラメータ(n)の値は更新させるべきではないとして、ステップ1805に移行する。
【0094】
ステップ1803では、編集エリアのパラメータ(n)に、操作子Aエリアのパラメータ(n)の値を代入する。続くステップ1804では、要素PY(n)に要素YUSEN(3)の値を代入する。そのようにして、要素PY(n)に、編集エリアのパラメータ(n)の値を操作子Aへの操作によって更新したことを示す値を代入すると、ステップ1805に移行して、要素ONF(3)に0を代入する。一連の処理はその後に終了する。
【0095】
上述したようにして操作子Aエリアのパラメータ(n)を編集エリアに格納させる。それにより、編集エリアのパラメータ(n)が操作子Aより優先順位が高かった操作子によって値が更新されていた場合、そのパラメータ(n)の値はユーザが操作子Aを操作しても維持される(変更されない)ことになる。
【0096】
図19は、上記ステップ1504として実行される操作子B反映処理の動作フローチャートである。次に、図19を参照して操作子B反映処理について詳細に説明する。
【0097】
ユーザが操作子Bを操作すると、図14に示す操作子B処理の実行時に、操作子Bエリアにはパラメータ(n)に設定すべき値が格納される。操作子B反映処理は、その格納された値を編集エリアにパラメータ(n)として書き込むべきか否か判定し、その判定結果に従ってその書き込みを行うことにより、操作子Bへの操作をパラメータ(n)の値に反映させるための処理である。
【0098】
先ず、ステップ1901では、要素ONF(4)の値が1か否か判定する。ユーザが操作子Bを操作した場合、判定はYESとなってステップ1902に移行する。そうでない場合には、即ち操作子Bをユーザが操作していない場合には、判定はNOとなり、ここで一連の処理が終了する。
【0099】
ステップ1902では、要素YUSEN(4)の値が配列変数PYの要素PY(n)の値以上か否か判定する。編集エリアのパラメータ(n)の値が、操作子B以下の優先順位となっている操作子により更新されていた場合、判定はYESとなってステップ1903に移行する。そうでない場合には、即ちそのパラメータ(n)が操作子Bより高い優先順位となっている操作子により更新されていた場合には、判定はNOとなり、そのパラメータ(n)の値は更新させるべきではないとして、ステップ1905に移行する。
【0100】
ステップ1903では、編集エリアのパラメータ(n)に、操作子Bエリアのパラメータ(n)の値を代入する。続くステップ1904では、要素PY(n)に要素YUSEN(4)の値を代入する。そのようにして、要素PY(n)に、編集エリアのパラメータ(n)の値を操作子Bへの操作によって更新したことを示す値を代入すると、ステップ1905に移行して、要素ONF(4)に0を代入する。一連の処理はその後に終了する。
【0101】
上述したようにして操作子Bエリアのパラメータ(n)を編集エリアに格納させる。それにより、編集エリアのパラメータ(n)が操作子Bより優先順位が高かった操作子によって値が更新されていた場合、そのパラメータ(n)の値はユーザが操作子Bを操作しても維持される(変更されない)ことになる。
【0102】
音色変更スイッチ、エフェクト切換スイッチ、操作子A、及び操作子Bの各操作子には、それぞれ、それへの操作に応じて値を変更させるパラメータが予め割り当てられている。そのパラメータの操作子への割り当ては、図15に示すパラメータ変更処理で上述したサブルーチン処理を実行することにより、それの優先順位と、編集エリアのパラメータの値を変更(更新)させた操作子のその当時における優先順位との関係に応じてパラメータ単位で解除される。そのようにして各操作子へのパラメータの割り当てを変更する結果、編集エリアのパラメータ(1)〜(10)の値は図8に示す優先順位設定処理で設定された優先順位に沿った形で更新されることになる。
【0103】
上記優先順位は、各操作子の操作回数をカウントし、その回数が大きいほど低く設定している。そのようにして操作頻度が高い操作子ほど優先順位を低くさせているのは、既に述べたように、それに割り当てられたパラメータの値は変更することが多いことから、その値を維持させておく必要性は低いと考えられるためである。このため、設定された優先順位に沿った形で編集エリアのパラメータ(1)〜(10)の値を変更(更新)すると、ユーザが単に操作子を操作しても、それに予め割り当てられたパラメータのなかから、ユーザが値の変更(更新)を所望している可能性の高いパラメータを自動的に選択(抽出)してその値を変更(更新)させることになる。それにより、例えば音色変更スイッチを操作して音色の変更を指示した場合には、編集エリアのパラメータ(1)〜(8)のなかでユーザが値の変更(更新)を望むパラメータの値だけを高い確率で変更(更新)させることができるようになる。このようなことから、操作子への操作に応じて、ユーザにとってより適切な形でパラメータの値を変更させることができる。その結果、利便性が向上し、全体的に見て、パラメータに対する所望の値の設定はより迅速に行えるようになる。
【0104】
なお、本実施の形態では、操作頻度から各操作子の優先順位を設定しているが、優先順位は、操作頻度だけではなく、他の操作状態を示す情報も考慮して設定するようにしても良い。例えば、或る操作子をユーザが繰り返し操作したのであれば、その操作子を用いてパラメータの値を変更させることをユーザが望んでいると考えることができる。このようなことから、例えば操作時間間隔にも着目することで、比較的に短い時間間隔で操作された操作子では設定された優先順位に関わらず、それに割り当てたパラメータの値を変更するようにしても良い。それに複数のパラメータが割り当てられているのであれば、暫定的に比較的に高い優先順位を設定して、それに割り当てられたパラメータの値を優先的に変更するようにしても良い。そのようにした場合には、様々な状況により適切に対応できるようになって、ユーザにとっては更に適切な形でパラメータの値を変更させることができるようになる。
<第2の実施の形態>
上記第1の実施の形態では、各操作子間の優先順位を自動的に設定している。これに対し、第2の実施の形態は、その優先順位をユーザに設定させることにより、操作子への操作に応じたパラメータの値の変更をユーザが所望する形で行えるようにしたものである。
【0105】
第2の実施の形態による編集装置を搭載した電子楽器の構成は基本的に上記第1の実施の形態におけるそれと同じである。その動作も大部分は同じである。このため、第2の実施の形態の説明は、第1の実施の形態の説明で付した符号をそのまま用いて、その第1の実施の形態から異なる部分についてのみ行うこととする。
【0106】
第2の実施の形態では、音色変更スイッチ、エフェクト切換スイッチ、操作子A、及び操作子Bの各操作子間の優先順位をユーザに設定させるために、スイッチ群108を構成するスイッチとして、優先順位設定スイッチ、及び終了スイッチを更に設けている。その優先順位設定スイッチは、優先順位の設定・変更をユーザに行わせるために設けたモード(以降、優先順位設定モードと呼ぶ)の設定用に用意したスイッチであり、他方の終了スイッチは、そのモードの設定解除用に用意したスイッチである。
【0107】
優先順位設定モード時では、各操作子は優先順位の設定対象を選択するために用いられる。選択された操作子の優先順位は、テンキーを用いて入力するようになっている。それにより、そのモード時では、優先順位の設定・変更を望む操作子を操作する、操作した操作子に設定を望む優先順位をテンキーで入力する、という2種類の操作をセットにして、操作子の優先順位の設定・変更を行うようになっている。
【0108】
CPU101は、優先順位設定スイッチが操作されると、優先順位設定モードに移行させ、図2に示す操作優先順位エリアに格納されている各要素YUSEN(1)〜(4)の値を、操作された操作子、及びテンキーを介して入力された数値に応じて変更する。終了スイッチが操作されると、それまで設定されていたモードに移行させる。そのモードでは、各要素YUSEN(1)〜(4)の値を参照して、第1の実施の形態と同様に、ユーザが設定した優先順位に沿った形で編集エリアのパラメータ(1)〜(10)の値を操作された操作子に応じて変更する。
【0109】
各操作子の優先順位をユーザに設定させることにより、ユーザは、操作してもパラメータの値が変更されない操作子を選択したり、予め割り当てられた複数のパラメータのなかで操作に応じて値を変更させるパラメータを選択するといったことを行うことができる。そのようにして操作子の機能を任意に制限させられるため、ユーザにとっては適切な形でパラメータの値を変更させることができるだけでなく、高い利便性を得ることができる。
【0110】
次に、上述したような優先順位の設定やパラメータ(1)〜(10)の値の変更を行うCPU101の制御動作について、図20〜図23に示す各種動作フローチャートを参照して詳細に説明する。
【0111】
図20は、第2の実施の形態における全体処理の動作フローチャートである。始めに、図20を参照して、その全体処理について詳細に説明する。
第2の実施の形態では、各操作子の優先順位をユーザが設定するようになっている。このため、全体処理では、図20に示すように、最初にステップ2001でイニシャライズを行った後は、ステップ2002の操作処理、ステップ2003のパラメータ変更処理、ステップ2004のその他の処理、という順序でステップの処理を実行するようになっている。ステップ2004のその他の処理の実行後は、ステップ2002の操作処理に戻るようになっており、ステップ2002〜2004によって処理ループが形成されている。
【0112】
上記ステップ2001〜2004の処理では、ステップ2002の操作処理が第1の実施の形態から異なっている。他のステップの処理は第1の実施の形態におけるそれと基本的に同じである。このため、以降は、その操作処理、そこで実行されるサブルーチン処理についてのみ説明することとする。
【0113】
図21は、第2の実施の形態における操作処理の動作フローチャートである。次に、図21を参照して、その操作処理について詳細に説明する。
この操作処理では、図21に示すように、先ず、ステップ2101の音色変更スイッチ(SW)処理を実行する。その後、ステップ2102のエフェクト切換スイッチ(SW)処理、ステップ2103のパラメータ選択スイッチ(SW)処理、ステップ2104の操作子A処理、ステップ2105の操作子B処理、ステップ2106の優先順位設定処理、ステップ2107のその他の処理、の順序でステップの処理を実行するようになっている。
【0114】
上記ステップ2106の優先順位設定処理は、上述したようにしてユーザに各操作子の優先順位を設定させるための処理であり、図9に示す第1の実施の形態の操作処理から新たに追加されている。他のステップの処理は、第1の実施の形態における操作処理のそれと基本的に同じである。このため、次は、その優先設定処理について、図22、及び図23を参照して詳細に説明する。
【0115】
先ず、ステップ2201では、スイッチ群108から送られた操作情報を参照して、優先順位設定スイッチが操作されたか否か判定する。ユーザがそのスイッチを操作した場合、判定はYESとなってステップ2202に移行する。そうでない場合には、判定はNOとなり、ここで一連の処理を終了する。
【0116】
ステップ2201からステップ2202に移行することにより、優先順位設定モードが設定された状態となる。各操作子やテンキーを操作しての優先順位の設定・変更は、ステップ2202以降の処理を実行することにより実現される。
【0117】
先ず、ステップ2202では、スライダー群107、スイッチ群108、及びエンコーダ109から操作情報をそれぞれ取得して、音色変更スイッチが操作(ON)されたか否か判定する。ユーザがそのスイッチを操作した場合、判定はYESとなってステップ2203に移行する。そうでない場合には、判定はNOとなってステップ2205に移行する。
【0118】
ステップ2203では、スイッチ群108から操作情報を順次、取得しながら、優先順位が入力されるのを待つ。ユーザがテンキーを操作して何らかの数値を入力した場合、その判定はYESとなり、ステップ2204に移行して、操作優先順位エリアに格納されている要素YUSEN(1)に入力された優先順位を代入した後、ステップ2205に移行する。
【0119】
なお、ステップ2203での優先順位の入力は、音色変更スイッチが操作されてから所定時間が経過するまで待つようになっている。それまでに優先順位が入力されなければ、特に図示していないが、音色変更スイッチを操作しての操作子の選択自体を無効として、ステップ2205に移行させている。
【0120】
ステップ2205では、ステップ2203で取得したスイッチ群108の操作情報から、エフェクト切換スイッチが操作(ON)されたか否か判定する。ユーザがそのスイッチを操作した場合、判定はYESとなり、ステップ2206、及び2207の各処理を上記ステップ2203、及び2204のそれと同様に実行した後、ステップ2208に移行する。そうでない場合には、判定はNOとなってそのステップ2208に移行する。
【0121】
ステップ2208〜2210、及びステップ2211〜2213は、共に、上記ステップ2205〜2207と同様に行われる。それにより、音色変更スイッチ、エフェクト切換スイッチ、操作子A、及び操作子Bの各操作子に対して、ユーザが上述したようにして優先順位を設定できるようにしている。
【0122】
ステップ2211の判定がNO、即ちユーザが操作子Bを操作していないか、或いは、ステップ2213が終了、即ちユーザがテンキーから入力した数値を優先順位として操作優先順位エリアの要素YUSEN(4)に代入すると、ステップ2214に移行する。そのステップ2214では、ステップ2203で取得したスイッチ群108の操作情報から、終了スイッチが操作(ON)されたか否か判定する。ユーザがそのスイッチを操作した場合、判定はYESとなり、ここで一連の処理を終了する。そうでない場合には、判定はNOとなって上記ステップ2202に戻る。それにより、優先順位設定モードを設定した後は、ユーザが終了スイッチを操作してそのモードを解除させるまでの間、随時、各操作子の優先順位の設定・変更を行えるようにしている。
【0123】
なお、本実施の形態(第1、及び第2の実施の形態)では、優先順位の設定対象として、音色変更スイッチ、エフェクト切換スイッチ、操作子A、及び操作子Bのみに着目しているが、その対象とする操作子はそれらに限定されるものではない。それより多くとも少なくとも良い。また、その種類についても、スイッチやスライダー、或いはエンコーダに限定されるものではない。優先順位の設定対象とする操作子をユーザが任意に選択できるようにしても良い。
【0124】
優先順位の設定対象とする操作子のグループは一つとしているが、そのグループは複数としても良い。そのように操作子をグループ分けした場合には、操作子に割り当てた機能やその特性などを考慮した形で優先順位を設定できるため、ユーザにとっては更に適切な形でパラメータの値を変更させることができるようになる。そのようにした場合でも、設定対象とする操作子は、各グループ毎にユーザが任意に選択できるようにすることが望ましい。
【0125】
本実施の形態では、音色変更スイッチやエフェクト切換スイッチが操作されると、パラメータ(1)〜(10)のなかでパラメータ(7)、及び(8)の値を、それらに設定された優先順位に応じて変更するようになっている。しかし、場合によっては、他のパラメータとの関わりから、パラメータ(7)、及び(8)の値を音色変更スイッチやエフェクト切換スイッチに設定された優先順位に応じて変更すると、それによって不具合が生じることもあり得る。例えば音色変更スイッチよりエフェクト切換スイッチの優先順位が高いが、エフェクト切換スイッチへの操作に応じてパラメータ(7)、及び(8)の値を変更すると、設定されている音色にとって不都合なエフェクトが設定されるといったようなことが生じ得る。このようなことから、各パラメータ間の関わりも考慮してパラメータの値を変更するようにしても良い。
【0126】
本実施の形態を含め、上述したようなことは、パート単位で行うようにしても良く、それを行うべきモードを設け、そのモードの設定時にのみ行っても良い。当然のことながら、それらを組み合わせても良い。
【0127】
本実施の形態では、RAM104を不揮発性化することにより、それに設けた各エリア(図2等参照)の内容や要素CNT(1)〜(4)の値などを電源のオン/オフに関わらずに保持させて、今までユーザが各操作子に対して行った操作をパラメータの値の変更に反映させているが、必ずしもそうしなくても良い。優先順位については、例えば、今回、電源がオンされてから操作子に対して行われた操作のみに着目して設定するようにしても良い。また、各操作子への操作については、過去に遡るほど優先順位に反映させる度合いを低くするようにしても良い。
【0128】
本実施の形態は、電子楽器に搭載されたパラメータ編集装置に本発明を適用させたものであるが、本発明を適用できるのは電子楽器に搭載されたパラメータ編集装置に限定されるものではない。本発明は、割り当てられたパラメータが少なくとも一つ共通している複数の操作子が設けられ、そのパラメータの値をデータ処理に反映させるデータ処理装置に搭載されたパラメータ編集装置に幅広く適用させることができる。
【0129】
上記パラメータ編集装置の動作、或いはその変形例の動作を実現させるようなプログラムは、CD−ROM、フロッピーディスク、或いは光磁気ディスク等の記録媒体に記録させて配布しても良い。或いは、公衆網等の通信回線を用いて、そのプログラムの一部、若しくは全部を配信するようにしても良い。そのようにした場合には、ユーザはプログラムを取得して任意のパラメータ編集装置(データ処理装置)にロードすることにより、その装置に本発明を適用させることができる。このことから、記録媒体は、プログラムを配信する装置がアクセスできるものであっても良い。
【0130】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明は、操作に応じて内容を変更させるパラメータが予め割り当てられている複数(複種類)の操作子に対して、それぞれ、内容変更上における優先順位を設定し、その設定した優先順位を基に、操作された操作子へのパラメータの割り当てをパラメータ単位で解除し、その操作子への操作に応じてパラメータの内容を変更する。そのようにして、操作子へのパラメータの割り当てを状況に応じて変更するため、操作子への操作に応じたパラメータの内容変更をユーザが所望する形で行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態によるパラメータ編集装置を搭載した電子楽器の回路構成図である。
【図2】RAMのマッピングを説明する図である。
【図3】編集エリアに格納されるデータを説明する図である。
【図4】音色エリアに格納されるデータを説明する図である。
【図5】エフェクトエリアに格納されるデータを説明する図である。
【図6】操作子Aエリアに格納されるデータを説明する図である。
【図7】全体処理の動作フローチャートである。
【図8】優先順位設定処理の動作フローチャートである。
【図9】操作処理の動作フローチャートである。
【図10】音色変更スイッチ(SW)処理の動作フローチャートである。
【図11】エフェクト切換スイッチ(SW)処理の動作フローチャートである。
【図12】パラメータ選択スイッチ(SW)処理の動作フローチャートである。
【図13】操作子A処理の動作フローチャートである。
【図14】操作子B処理の動作フローチャートである。
【図15】パラメータ変更処理の動作フローチャートである。
【図16】音色切換処理の動作フローチャートである。
【図17】エフェクト切換処理の動作フローチャートである。
【図18】操作子A反映処理の動作フローチャートである。
【図19】操作子B反映処理の動作フローチャートである。
【図20】全体処理の動作フローチャートである(第2の実施の形態)。
【図21】操作処理の動作フローチャートである(第2の実施の形態)。
【図22】優先順位設定処理の動作フローチャートである(第2の実施の形態)。
【図23】優先順位設定処理の動作フローチャートである(第2の実施の形態:続き)。
【符号の説明】
101 CPU
103 ROM
104 RAM
107 スライダー群
108 スイッチ群
109 エンコーダ

Claims (4)

  1. パラメータの内容に従ってデータ処理を行うデータ処理装置に搭載され、該パラメータの内容の変更を行うパラメータ編集装置において、
    割り当てられたパラメータの内容の変更を指示するための複数種の変更指示手段と、
    前記複数種の変更指示手段間におけるパラメータの内容変更上の優先順位を該変更指示手段毎に設定する優先順位設定手段と、
    前記データ処理に用いられるパラメータの内容及び該内容に対応した優先順位を記憶した内容記憶手段と、
    前記複数種の変更指示手段内のいずれかの変更指示手段により前記パラメータの内容の変更が指示された場合、該変更を指示する変更指示手段に設定された優先順位と前記内容記憶手段に記憶されたパラメータの内容に対応して記憶されている優先順位とを比較し、該比較結果に基づいて該パラメータの内容を変更すべきか否か判定し、該判定結果に従って該内容記憶手段に記憶された該パラメータの内容を変更させる内容変更手段と、
    該内容変更手段により内容の変更されたパラメータに対応して記憶された優先順位を前記変更を指示した変更指示手段に設定された優先順位に変更する優先順位変更手段と、
    を具備したことを特徴とするパラメータ編集装置。
  2. 前記内容記憶手段は、複数個のパラメータの内容及び各内容に対応した優先順位を記憶し、
    前記内容変更手段は、前記内容記憶手段に記憶されている一つ以上のパラメータの内容の変更を前記変更指示手段により指示された場合、前記パラメータ毎に、当該パラメータに対応して記憶されている優先順位と該変更を指示する変更指示手段に設定された優先順位とを比較し、該比較結果に基づいて前記パラメータの内容を変更すべきか否か判定し、該判定結果に従って該パラメータの内容を変更させる、ことを特徴とする請求項1記載のパラメータ編集装置。
  3. 前記優先順位設定手段は、前記複数種の変更指示手段間における優先順位を、それぞれの変更指示手段の操作頻度を基に設定する、ことを特徴とする請求項1、または2記載のパラメータ編集装置。
  4. 割り当てられたパラメータの内容の変更を指示するための複数種の変更指示手段と、
    前記複数種の変更指示手段間におけるパラメータの内容変更上の優先順位を該変更指示手段毎に設定する優先順位設定手段と、
    前記データ処理に用いられるパラメータの内容及び該内容に対応した優先順位を記憶した内容記憶手段と、
    前記複数種の変更指示手段内のいずれかの変更指示手段により前記パラメータの内容の変更が指示された場合、該変更を指示する変更指示手段に設定された優先順位と前記内容記憶手段に記憶されたパラメータの内容に対応して記憶されている優先順位とを比較し、該比較結果に基づいて該パラメータの内容を変更すべきか否か判定し、該判定結果に従って該内容記憶手段に記憶された該パラメータの内容を変更させる内容変更手段と、
    該内容変更手段により内容の変更されたパラメータに対応して記憶された優先順位を前記変更を指示した変更指示手段に設定された優先順位に変更する優先順位変更手段と、
    をコンピュータに実現させるプログラムを記録した記録媒体。
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