JP3615952B2 - 電子楽器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、鍵盤を複数の鍵域に分割して演奏可能な電子楽器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、特公昭62−35118号公報に記載されているように、鍵盤を複数の鍵域に分割して演奏可能な電子楽器が知られている。
この公報に記載された電子楽器は、オクターブシフト機能を有しており、鍵盤に割り当てられている本来の音域を基準にして、その音域をスイッチ操作で所定オクターブ数分だけシフトさせて、各鍵域に割り当てられる音域を変更することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、楽器を演奏する際、楽曲によっては、楽器の発音可能な音域の内、中心的な位置にある2〜3オクターブ分の狭い音域しか使わない場合も多い(以下、この狭い音域を基準音域ともいう)。そのような楽曲の演奏を行う場合、上記公報に記載の電子楽器であれば、鍵盤を2〜3オクターブ分ずつの鍵域に分割することができるので、複数の楽器に対応する鍵域を鍵盤上に確保することができる。但し、複数の鍵域に分割しただけでは、各鍵域に既に割り当てられている音域と、上記基準音域が一致していないので、各鍵域に割り当てる音域を変更しなければならない。
【0004】
ここで、上記電子楽器は、上述の通り、オクターブシフト機能を有するので、各鍵域に割り当てる音域を変更すること自体は不可能ではない。
しかしながら、上記電子楽器のオクターブシフト機能は、そもそも所定オクターブ数分の鍵域を移動するための機能に過ぎないため、各鍵域のそれぞれに上記基準音域を割り当てようとすると、かなり面倒な手間がかかるという問題があった。
【0005】
具体的には、例えば、複数の鍵域にそれぞれ同じ音高の基準音域を割り当てたい場合であっても、対象となる鍵域が低音側にあるのか高音側にあるのかにより、音域をシフトさせる方向が変わってしまうし、どの程度低音側(または高音側)にあるのかによって、音域をシフトさせるオクターブ数が変わってしまうので、鍵域の位置と設定すべき音域の関係を考慮しながらオクターブシフト調整を行わざるを得ず、これだけでも十分に面倒である。
【0006】
これに加え、各鍵域に設定する音色が変わる場合には、音色によっても基準音域の絶対的な高さが変わってしまう。すなわち、例えば、ベースの音色であれば基準音域は比較的低音側になるし、ピッコロの音色であれば基準音域は比較的高音側になる。そのため、まず音色を考慮して設定すべき基準音域を判断し、その上で鍵域の位置と設定すべき音域の関係を考慮しながらオクターブシフト調整を行わなければならず、さらに手間が増大することになるのである。
【0007】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、その目的は、鍵盤を複数の鍵域に分割した際、面倒な調整を行わなくても、演奏で多用される基準音域を各鍵域に割り当て可能な電子楽器を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段、および発明の効果】
上述の目的を達成するためになされた本発明は、請求項1に記載の通り、
鍵盤を複数の鍵域に分割可能で、利用者が任意の分割位置を指定可能とされている鍵盤分割手段と、
あらかじめ定められた音域である基準音域と、前記鍵盤分割手段によって分割された各鍵域に分割前に割り当ててあった音域とに基づいて、それら二つの音域のオクターブ単位での音域差であるオクターブシフト量を前記各鍵域毎に算出し、前記各鍵域に分割前に割り当ててあった音域を前記オクターブシフト量分だけシフトさせることにより、前記基準音域内の音を各鍵域に含むように、前記各鍵域に音域を割り当てる音域設定手段と
を備えたことを特徴とする。
【0009】
この電子楽器において、鍵盤分割手段は、鍵盤を複数の鍵域に分割するものである。
鍵盤分割手段によって分割される鍵域の境界は、鍵やその他のスイッチを使って演奏者が任意の位置を指定できるように構成してあり、指定された鍵域の境界をメモリ等に記憶する。
【0010】
鍵域の境界をメモリ等に記憶するに当たっては、境界自体を一意に特定できるようなデータを記憶してもよいが、その他、鍵域の境界を実質的に把握できるようなデータであれば何を記憶してもよく、例えば、各鍵域毎に各鍵域に属する鍵のリストを記憶するようにしてもよいし、各鍵毎にどの鍵域に属するかをテーブル化して記憶してもよい。
【0011】
分割位置を任意に設定可能とするに当たっては、すべての鍵間を境界として設定可能としてもよいし、特定の鍵間だけ(例えばB−C間、E−F間等)を境界として設定可能としてもよい。さらに、最低音側(あるいは最高音側)の1オクターブ分の範囲だけは境界が設定できないものとか、3つの鍵域に分割する場合に2つの境界が1オクターブ分以上離れていないと設定できないものなど、特定の位置条件を満足しないと境界の設定ができないように制限を加えたものであってもよい。
【0012】
このようにして鍵域の境界が定まれば、後は、楽音を発生させる際に、押鍵状態になった鍵がどの鍵域に属するかに応じて、発音の態様(例えば、音高や音色など)が変わるように発音機構が制御される。
音域設定手段は、あらかじめ定められた音域である基準音域と、前記鍵盤分割手段によって分割された各鍵域に分割前に割り当ててあった音域とに基づいて、それら二つの音域のオクターブ単位での音域差であるオクターブシフト量を前記各鍵域毎に算出し、前記各鍵域に分割前に割り当ててあった音域を前記オクターブシフト量分だけシフトさせることにより、前記基準音域内の音を各鍵域に含むように、前記各鍵域に音域を割り当てるものである。
【0013】
基準音域の広さは、最大で1オクターブ分の音域があれば、移調することなく基準音域内の音を鍵域に含むように音域を割り当てることができる。また、鍵域の分割方法等によっては、より狭い音域を基準音域としても、移調しないようにすることはできる。例えば、鍵域分割手段において鍵域の広さが最低でも1オクターブ分は確保されるようになっていれば、基準音域を1音だけとしておいても、移調することなく基準音域内の音を鍵域に含むように音域を割り当てることができる。
【0014】
このような音域設定手段であれば、各鍵域の実位置が低音側にあるのか高音側にあるのか、あるいは、分割前に各鍵域にどのような音域が割り当てられていたのか、分割された鍵域が何オクターブ分の広さを有するのか、といったこととは無関係に、基準音域内の音を含むような音域を各鍵域に割り当てることができる。
【0015】
したがって、本発明の電子楽器によれば、演奏で多用される中心的な音域を、上記基準音域として設定しておくことにより、鍵盤を複数の鍵域に分割した際、鍵域と音域との関係を考慮しながら面倒な調整を行わなくても、演奏で多用される中心的な音域を各鍵域に割り当てることができる。
また、音域設定手段によって各鍵域に割り当てられる音域は、各鍵域に分割前に割り当ててあった音域に対し、オクターブ単位でシフトさせた関係にある音域となり、例えば“C”の音に対応する鍵には、必ず“C”の音が割り当てられることになる。そのため、2以上の鍵域間で互いの音域が移調した関係になることはなく、それら複数の鍵域を同時に使って演奏を行っても違和感のある演奏音になることがない。
【0016】
なお、本発明を適用した電子楽器において多用されると想定される音域は、その電子楽器に固有の音色や音域等、諸条件に応じて異なるので、上記基準音域ないし基準音域内の音が、個々の電子楽器で互いに異なっていてもよいのはもちろんである。
【0017】
次に、請求項2に記載の電子楽器は、
前記鍵盤分割手段によって分割された各鍵域に対し音色を設定可能な音色設定手段を備え、
前記音域設定手段が、音色毎に定められた前記基準音域内の音を各鍵域に含むように、前記各鍵域に音域を割り当てる
ことを特徴とする。
【0018】
この電子楽器において、音色設定手段は、鍵盤分割手段によって分割された各鍵域に対し音色を設定するものである。
具体的には、マニュアル操作等により設定された音色は、各鍵域毎あるいは各鍵毎にメモリに記憶される。後は、楽音を発生させる際に、押鍵状態になった鍵がどの鍵域に属するかに応じて、設定された音色で発音するように発音機構が制御される。
【0019】
音域設定手段は、先に説明した通り、前記鍵盤分割手段によって分割された各鍵域に分割前に割り当ててあった音域と、あらかじめ定められている基準音域とに基づき、両音域のオクターブ単位の音域差であるオクターブシフト量を算出して、各鍵域に分割前に割り当ててあった音域を前記オクターブシフト量分だけシフトさせることにより、前記基準音域内の音を各鍵域に含むように各鍵域に音域を割り当てるが、特に請求項2に記載の電子楽器の場合、基準音域が音色毎に定められているので、ある鍵域に設定された音色が高音域を多用される音色であれば、その鍵域に高音域を割り当て、一方、ある鍵域に設定された音色が低音域を多用される音色であれば、その鍵域に低音域を割り当てる。
【0020】
したがって、請求項2に記載の電子楽器によれば、鍵盤を複数の鍵域に分割して各鍵域に異なる音色を設定した際、鍵域と音域と音色の関係を考慮しながら面倒な調整を行わなくても、演奏で多用される中心的な音域を各鍵域に割り当てることができ、その音域は音色に応じた最適な音域となる。
【0021】
また、同じ鍵域に複数の音色を割り当てて、1つのキーオンで異なる音色を一緒に発音せしめる機能(例えば、シンセサイザ系の電子楽器でいう、いわゆるレイヤー(Layer)機能、あるいは、ディジタルピアノ系の電子楽器でいう、いわゆるデュアル(Dual)機能など)を持った電子楽器が知られているが、このような電子楽器においても、上記請求項2に記載の構成を採用できる。この場合、音域設定手段は、各鍵域あるいは各鍵毎に同時に設定される2つ以上の音色のそれぞれについて、基準音域内の音を各鍵域に含むように各鍵域に音域を割り当てることになる。
【0022】
なお、本発明の電子楽器において、上記請求項2に記載の構成を採用していないものとしては、例えば、2以上の音色を選択できるものの、分割された各鍵域に2以上の音色を個別に設定できないようなもの(つまり、分割しても複数の鍵域で同じ音色を使うことになるもの)を考え得る。このような電子楽器でも、上記基準音域を音色毎に定めておき、その基準音域内の音を各鍵域に含むように各鍵域に音域を割り当てるとよい。また、2以上の音色を選択できるものの、2以上の音色に同じ音域を多用される音色しか含まれないようなものを考え得るが、この場合は、上記基準音域を音色毎に定めておかなくても足りる。
【0025】
次に、請求項3に記載の電子楽器は、
前記音域設定手段が、各鍵域に分割前に割り当ててあった音域に対し、オクターブ単位でシフトさせた関係にある範囲内で、前記基準音域を各鍵域の中心位置に最接近させるように、前記各鍵域に音域を割り当てる
ことを特徴とする。
【0026】
この電子楽器において、音域設定手段は、基準音域を各鍵域の中心位置に最接近させるので、基準音域よりも十分に広い鍵域であれば、その鍵域に基準音域よりも低音側および高音側の双方に広がる音域を割り当てることになる。しかも、この割り当ては、各鍵域に分割前に割り当ててあった音域に対し、オクターブ単位でシフトさせた関係にある範囲内で行われるので、基準音域よりも低音側にある音域の広さと高音側にある音域の広さが正確に一致することはないものの、2以上の鍵域間で互いの音域が移調した関係になることはなく、それら複数の鍵域を同時に使って演奏を行っても違和感のある演奏音になることがない。
【0027】
このように構成された請求項3に記載の電子楽器によれば、請求項1に記載の電子楽器と同様の作用、効果を奏するのはもちろんのこと、基準音域を各鍵域の中心位置に最接近させてあるので、各鍵域の端の方に基準音域を割り当てるものに比べ、鍵域内でも最も使い勝手のよい範囲を使って演奏することができ、例えば、使用する音域の高低差が比較的大きい場合にも何ら問題なく演奏できる可能性が高い。
【0028】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態について一例を挙げて説明する。
以下に説明する電子楽器は、図1に示すように、鍵盤10、操作パネル12、CPU14、ROM16、RAM18、および楽音発生装置20等を備え、これらがバス22を介して相互に接続されている。また、楽音発生装置20には、D/A変換器24、増幅器26、およびスピーカ28が接続されている。
【0029】
鍵盤10は、本電子楽器の場合、88鍵の白鍵および黒鍵を備えてなり、周知のように、演奏時には楽音の音程を指示するための操作子として使用される。また、鍵盤10を複数の鍵域に分割する際に、分割位置を指定するための操作子としても利用される。なお、以下の説明においては、各鍵を個別に特定する際に、各鍵に番号を付して鍵#1〜鍵#88(最低音側の鍵を鍵#1、最高音側の鍵を鍵#88)と呼ぶ。
【0030】
操作パネル12は、各種スイッチ類、各種状態表示用の数値表示器類、ランプ類等が配設されたもので、音色の設定、各種効果の設定、音量の調整などを行う際に操作される。
CPU14は、ROM16に格納されている制御プログラムに従って、本電子楽器全体を制御するもので、本発明に係る鍵盤分割および音域設定等の制御も、このCPU14の処理により実現されている。
【0031】
ROM16は、上述したCPU14を制御するための制御プログラムの他、発生すべき楽音の波形データ、音色データ、その他種々の固定データを格納するものである。このROM16の記憶内容は、CPU14によりバス22を介してアクセスされる。
【0032】
RAM18は、制御プログラムの実行に必要な種々のデータを一時記憶するものであり、各種バッファやフラグとして使うデータ領域が確保されている。RAM18の一部は、内蔵バッテリによって記憶内容が保持されるように構成されており、電源スイッチのオン/オフによらず、音色の設定や分割位置の設定に関する記憶内容が保持されるようになっている。
【0033】
楽音発生装置20は、CPU14からバス22を介して送られてきた音程や音量を指示する楽音情報に従ってデジタル楽音信号を発生するものである。
D/A変換器24は、楽音発生装置20から供給されるデジタル信号を入力して、それをアナログ信号に変換して出力するものである。
【0034】
増幅器26は、D/A変換器24から供給されるアナログ楽音信号を入力して、それを所定の増幅率で増幅して出力するものである。
スピーカ28は、増幅器26から供給されるアナログ楽音信号を入力して、それを音に変換して放音するものである。このスピーカ28により、鍵盤10の鍵の押下に対応した楽音が放音されることになる。
【0035】
次に、この電子楽器における楽音発生処理について、図2に基づいて説明する。この楽音発生処理は、電源スイッチがオンにされた後、電源スイッチがオフにされるまで繰り返し実行される処理である。
楽音発生処理を開始すると、CPU14は、まず、全鍵域設定処理を開始する(S105)。この全鍵域設定処理は、鍵盤10の全鍵域に対して1つの音域を設定する処理であり、詳しくは図3に示すような処理になる。この全鍵域設定処理により、RAM18に記憶された楽音発生用パラメータテーブルPTに初期値が設定される。
【0036】
楽音発生用パラメータテーブルPTは、図4に示すように、鍵#1〜鍵#88に対応する88個の配列要素PT[1]〜PT[88]からなるテーブルで、各配列要素PT[m](m=1〜88)には、それぞれ各鍵に割り当てられた音色および音高の楽音を発生させるのに必要なパラメータ群(ここでは、音色(Tone Code)p1、音階(Note Code)p2、オクターブ値(Octave Code)p3)が記憶されている。各配列要素PT[m]には、さらに上記以外のパラメータ群(例えば、各種効果用のパラメータ等)が含まれていてもよいが、本発明には直接関係しないので詳細な説明は省略する。
【0037】
全鍵域設定処理を開始すると、CPU14は、まず、ループカウンタiに1をセットし(S205)、i≦88であれば(S210:YES)、楽音発生用パラメータテーブルPTの配列要素PT[i]を対象として、配列要素PT[i]中の音色p1に第1音色TC1をセットする(S215)。第1音色TC1は、特定の音色を表す番号で、楽音発生用パラメータテーブルPTとは別にRAM18に確保された記憶領域に記憶されている。この第1音色TC1は、通常は、後述する第1音色設定処理において操作パネル12上で選択された値で、この値は、電源スイッチのオン/オフによらず記憶内容が保持されている。但し、記憶値がバッテリ切れ等の原因で不定値となった場合は、ROM16内に記憶されたプリセット値(本実施例の場合はピアノの音色に相当する番号1)が第1音色TC1として採用される。
【0038】
また、続いて、配列要素PT[i]中の音階p2に鍵盤10本来の音階をセットする(S220)。音階p2にセットされる値は、“C”〜“B”の音階に対応する0〜11の値で、[(i+11−最低オクターブ域の鍵数(本電子楽器の場合は3))/12の剰余]となる。
【0039】
また、続いて、配列要素PT[i]中のオクターブ値p3に鍵盤10本来のオクターブ値をセットする(S225)。オクターブ値p3にセットされる値は、0〜8のいずれかで、小さい値ほど低音域であることを示し、[(i+11−最低オクターブ域の鍵数(本電子楽器の場合は3))/12の整数部]となる。
【0040】
続いて、ループカウンタiに1を加算し(S230)、S210の処理へと戻る。これにより、このS210〜S230の処理が、i≦88の間は繰り返され、楽音発生用パラメータテーブルPT中の配列要素PT[i]すべてに、必要な値がセットされる。そして、i=88になったら(S210:NO)、本処理を終える。これにより、図2におけるS105の処理を終えたことになる。
【0041】
こうしてS105の全鍵域設定処理を終えたら、続いてCPU14は、鍵盤10において押鍵/離鍵操作がなされるまで待機し(S110:NO)、鍵盤10に対する操作がなされた場合(S110:YES)、それが押鍵操作であれば(S115:YES)、押鍵処理を行う(S120)。この押鍵処理では、先に初期化した楽音発生用パラメータテーブルPTから、楽音を発生させるのに必要なパラメータ群を読み出す。すなわち、CPU14は、鍵盤10から出力される押鍵情報中に含まれる鍵番号によって、鍵#1〜鍵#88のいずれであるかを特定し、その鍵番号n(n=1〜88)をキーにして鍵番号nに対応する配列要素PT[n]からパラメータ群を読み出すことにより、必要なパラメータ群を得る。そして、このパラメータ群を楽音発生装置20に与えることにより、所期の音色および音高の楽音をスピーカ28から発生させる。
【0042】
一方、上記S115の処理の結果、押鍵操作でなければ(S115:NO)、離鍵処理を行う(S125)。この離鍵処理でも、鍵盤10から出力される押鍵情報中に含まれる鍵番号nによって、CPU14が、鍵#1〜鍵#88のいずれであるかを特定する。後は、特定した鍵#nに対応する音高の楽音を停止させるためのパラメータ群を楽音発生装置20に与えることにより、所期の楽音についてスピーカ28からの発音を停止させる。
【0043】
以上のような楽音発生処理により、押鍵/離鍵操作に応じた楽音が発生する。次に、この電子楽器における鍵盤分割処理について、図5に基づいて説明する。この鍵盤分割処理は、操作パネル12上にある分割スイッチがオン操作された場合に割込処理として開始される。この鍵盤分割処理により、鍵盤10には、音色や音域が互いに独立に設定されることになる第1,第2の鍵域が設定される。
【0044】
鍵盤分割処理を開始すると、CPU14は、まず、第1鍵域設定処理を実行する(S305)。この第1鍵域設定処理は、分割位置よりも左方(鍵盤10本来の音域でいう低音側)の鍵域(以下、これを第1の鍵域という)に対して音域を設定する処理であり、詳しくは図6に示すような処理になる。
【0045】
第1鍵域設定処理を開始すると、CPU14は、まず、第1の鍵域の中央に位置する鍵#C1の鍵番号C1を算出する(S405)。この鍵番号C1は、分割位置SPに応じて、C1=[SP/2の整数部]となる。分割位置SPは、通常は、後述する分割位置設定処理においてユーザーが設定した値で、この値は、電源スイッチのオン/オフによらず記憶内容が保持されている。但し、記憶値がバッテリ切れ等の原因で不定値となった場合は、ROM16内に記憶されたプリセット値(本実施例の場合は37)が分割位置SPとして採用される。
【0046】
続いて、CPU14は、上記鍵#C1の本来のオクターブ値o1を求める(S410)。具体的には、このオクターブ値o1は、[(C1+11−最低オクターブ域の鍵数(本電子楽器の場合は3))/12の整数部]となる。もちろん、鍵盤10の本来のオクターブ値は不変なので、必ずしもこのような演算をその都度行う必要はなく、例えば図4に示してあるようなp2,p3の初期値を、表にしてROM16内に記憶しておき、この表を参照して鍵#C1の本来のオクターブ値o1を求める方式にしてもよい。
【0047】
引き続いて、第1の鍵域におけるオクターブシフト量SF1を算出する(S415)。オクターブシフト量SF1は、上記オクターブ値o1と第1の鍵域に設定された音色の基準音域のオクターブ値so1とに応じて、SF1=so1−o1となる。基準音域のオクターブ値so1は、音色に対応付けてROM16に記憶されている値で、例えば、低音域で多用される楽器の音色は小さい値(例えば1〜3)、中音域で多用される楽器の音色は中位の値(例えば4〜5)、高音域で多用される楽器の音色は大きい値(例えば6〜7)となっている。
【0048】
続いて、ループカウンタiに1をセットし(S420)、i<SPであれば(S425:YES)、楽音発生用パラメータテーブルPTの配列要素PT[i]を対象として、配列要素PT[i]中の音色p1に第1音色TC1をセットし(S430)、配列要素PT[i]中のオクターブ値p3に新たなオクターブ値no1をセットする(S435)。新たなオクターブ値no1は、鍵#iの本来のオクターブ値にオクターブシフト量SF1を加えた値で、具体的には、[(i+11−最低オクターブ域の鍵数(本電子楽器の場合は3))/12の整数部]+SF1となる。
【0049】
こうして配列要素PT[i]中の値を更新したら、ループカウンタiに1を加算し(S440)、S425の処理へと戻る。これにより、このS425〜S440の処理が、i<SPの間は繰り返され、楽音発生用パラメータテーブルPT中の第1の鍵域に対応する配列要素PT[1]〜PT[SP−1]は、その音色が第1音色TC1に変更され、そのオクターブ値p3が本来の音域に対してオクターブシフト量SF1分だけ変更される。そして、i=SPになったら(S425:NO)、本処理を終える。これにより、図5におけるS305の処理を終えたことになり、その結果、第1の鍵域に対応する音域および音色が設定される。
【0050】
続いてCPU14は、第2鍵域設定処理を実行する(S310)。この第2鍵域設定処理は、分割位置よりも右方(鍵盤10本来の音域でいう高音側)の鍵域(以下、これを第2の鍵域という)に対して音域を設定する処理であり、詳しくは図7に示すような処理になる。
【0051】
第2鍵域設定処理を開始すると、CPU14は、まず、第2の鍵域の中央に位置する鍵#C2の鍵番号C2を算出する(S505)。この鍵番号C2は、第1鍵域設定処理においても利用した分割位置SPに応じて、C2=[(SP+88)/2の整数部]となる。
【0052】
続いて、CPU14は、上記鍵#C2の本来のオクターブ値o2を求める(S510)。具体的には、このオクターブ値o2は、[(C2+11−最低オクターブ域の鍵数(本電子楽器の場合は3))/12の整数部]となる。
引き続いて、第2の鍵域におけるオクターブシフト量SF2を算出する(S515)。オクターブシフト量SF2は、上記オクターブ値o2と第2の鍵域に設定された音色の基準音域のオクターブ値so2とに応じて、SF2=so2−o2となる。基準音域のオクターブ値so2も、オクターブ値so1同様、音色に対応付けてROM16に記憶されている値である。
【0053】
続いて、ループカウンタiに分割位置SPをセットし(S520)、i≦88であれば(S525:YES)、楽音発生用パラメータテーブルPTの配列要素PT[i]を対象として、配列要素PT[i]中の音色p1に第2音色TC2をセットする(S530)。第2音色TC2も、先に説明した第1音色TC1と同様、特定の音色を表す番号で、楽音発生用パラメータテーブルPTとは別にRAM18に確保された記憶領域に記憶されている。この第2音色TC2は、通常は、後述する第2音色設定処理において操作パネル12上で選択された値で、この値は、電源スイッチのオン/オフによらず記憶内容が保持されている。但し、記憶値がバッテリ切れ等の原因で不定値となった場合は、ROM16内に記憶されたプリセット値(本実施例の場合はピアノの音色に相当する番号1)が第2音色TC2として採用される。
【0054】
また、続いて、配列要素PT[i]中のオクターブ値p3に新たなオクターブ値no2をセットする(S535)。新たなオクターブ値no2は、鍵#iの本来のオクターブ値にオクターブシフト量SF2を加えた値で、具体的には、[(i+11−最低オクターブ域の鍵数(本電子楽器の場合は3))/12の整数部]+SF2となる。
【0055】
こうして配列要素PT[i]中の値を更新したら、ループカウンタiに1を加算し(S540)、S525の処理へと戻る。これにより、このS525〜S540の処理が、i≦88の間は繰り返され、楽音発生用パラメータテーブルPT中の第2の鍵域に対応する配列要素PT[SP]〜PT[88]は、その音色が第2音色TC2に変更され、そのオクターブ値p3が本来の音域に対してオクターブシフト量SF2分だけ変更される。そして、i=88になったら(S525:NO)、本処理を終える。これにより、図5におけるS310の処理を終えたことになり、その結果、第2の鍵域に対応する音域および音色が設定され、これをもって鍵盤分割処理を終了する。
【0056】
以上の鍵盤分割処理により、楽音発生用パラメータテーブルPTが書き換えられ、第1,第2の鍵域に対応する音域および音色が設定される。その結果、先に説明した楽音発生処理の中の繰り返し部分に戻ると、2つの鍵域からはそれぞれ異なる音色の楽音が発生し、しかも、2つの鍵域に割り当てられる音域は、音色毎にあらかじめ定められた基準音域が鍵域の略中央にくるようにオクターブシフトされた音域となる。
【0057】
したがって、面倒な調整をマニュアル操作で行わなくても、各鍵域で多用されると思われる音域が最も使い勝手のよい中央付近に自動的に配置されることになる。また、2つの鍵域に設定した音色で、多用される音域が一致している場合、もしくは重なっている場合であっても、それぞれの鍵域に最適な音域を割り当てることができる。さらに、低音域が多用される音色を高音側の鍵域に割り当てたり、逆に、高音域が多用される音色を低音側の鍵域に割り当てたりしても、何ら問題なく適切な音域を各鍵域に割り当てることができる。
【0058】
上記鍵盤分割処理による鍵盤10の分割を解除する場合は、操作パネル12上にある分割スイッチをオフ操作する。この場合は、割込処理として上記全鍵域設定処理(図3参照)が実行され、これにより、鍵盤10上の2つの鍵域の設定は解除される。
【0059】
次に、分割位置設定処理について、図8に基づいて説明する。この分割位置設定処理は、操作パネル12上にある分割位置指定スイッチが押された時に割込処理として実行される処理である。
分割位置設定処理を開始すると、CPU14は、まず、鍵盤10において押鍵操作がなされるのを待ち(S605)、押鍵操作がなされたら、その鍵#nの鍵番号nを分割位置SPとしてRAM18に記憶する(S610)。この分割位置SPは、既に説明した鍵盤分割処理等において利用される。
【0060】
そして、鍵盤を分割している状態にあるか否かをチェックし(S615)、分割中でなければ(S615:NO)、そのまま本処理を終えるが、分割中であれば(S615:YES)、上述の鍵盤分割処理(図5参照)を実行し(S620)、その上で本処理を終える。
【0061】
このS620の処理を実行することにより、新たに設定された分割位置に応じて、鍵域の再設定が行われることになる。その結果、先に説明した楽音発生処理の中の繰り返し部分に戻ると、新たに設定された2つの鍵域からは、それぞれに設定された音色の楽音が発生し、しかも、新たに設定された2つの鍵域に割り当てられる音域は、音色毎にあらかじめ定められた基準音域が鍵域の略中央にくるように、あらためてオクターブシフトされた音域となる。
【0062】
次に、第1音色設定処理について、図9に基づいて説明する。この第1音色設定処理は、操作パネル12上にある第1音色設定スイッチが押された時に割込処理として実行される処理である。
第1音色設定処理を開始すると、CPU14は、音色が指定されるのを待ち(S705)、音色が指定されたら、その音色を第1音色TC1としてRAM18に記憶する(S710)。
【0063】
そして、鍵盤を分割している状態にあるか否かをチェックし(S715)、分割中でなければ(S715:NO)、上述の全鍵域設定処理(図5参照)を実行して(S720)、本処理を終える。これにより、鍵盤10の全鍵域において音色が再設定される。一方、分割中であれば(S715:YES)、上述の第1鍵域設定処理(図6参照)を実行して(S725)、本処理を終える。これにより、第1の鍵域に対応する音域および音色が再設定される。
【0064】
その結果、先に説明した楽音発生処理の中の繰り返し部分に戻ると、鍵盤分割中でなければ、全鍵にわたって新たな音色で楽音が発生し、鍵盤分割中であれば、第1の鍵域について新たな音色および音域で楽音が発生する。
次に、第2音色設定処理について、図10に基づいて説明する。この第2音色設定処理は、操作パネル12上にある第2音色設定スイッチが押された時に割込処理として実行される処理である。
【0065】
第2音色設定処理を開始すると、CPU14は、音色が指定されるのを待ち(S805)、音色が指定されたら、その音色を第2音色TC2としてRAM18に記憶する(S810)。
そして、鍵盤を分割している状態にあるか否かをチェックし(S815)、分割中でなければ(S815:NO)、そのまま本処理を終える。この場合、鍵盤10の音色には変化がない。一方、分割中であれば(S815:YES)、上述の第2鍵域設定処理(図7参照)を実行して(S820)、本処理を終える。これにより、第2の鍵域に対応する音域および音色が再設定される。
【0066】
その結果、先に説明した楽音発生処理の中の繰り返し部分に戻ると、鍵盤分割中でなければ、音色に変化は起こらないが、鍵盤分割中であれば、第2の鍵域について新たな音色および音域で楽音が発生する。
以上説明したように、本電子楽器によれば、演奏で多用される中心的な音域を、基準音域として選んでおくことにより、鍵盤10を2つの鍵域に分割した際、鍵域と音域との関係を考慮しながら面倒な調整を行わなくても、演奏で多用される中心的な音域を各鍵域に割り当てることができる。
【0067】
また特に、基準音域が音色毎に設定してあるので、各鍵域に割り当てる音域を音色に応じた最適な音域とすることができる。
さらに、各鍵域に割り当てる音域を変更するに当たっては、オクターブ単位で音域を変更しているので、2以上の鍵域間で互いの音域が移調した関係になることはなく、それら複数の鍵域を同時に使って演奏を行っても違和感のある演奏音になることがない。
【0068】
加えて、基準音域が各鍵域の中心位置に最接近するように音域を割り当てるので、各鍵域の端の方に基準音域を割り当てるものに比べ、使用する音域の高低差が比較的大きい場合にも何ら問題なく演奏できる可能性が高い。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の実施形態については上記のもの以外にも種々の具体的形態が考えられる。
【0069】
例えば、上記電子楽器においては、基準音域を各鍵域の中央付近に配置するようにしたが、基準音域自体をやや低音側にとった場合、あるいは、基準音域よりも低音側をほとんど使わないと想定される場合等は、基準音域を各鍵域の左端に寄せるように各鍵域に対して音域を割り当ててもよい。
【0070】
また、上記電子楽器に関する説明においては、説明が煩雑になるのを避けるため、特に例外ケースについて言及しなかったが、例えば、鍵盤10の本来のオクターブ値に対してオクターブシフト量SF1,SF2を単に足し合わせた結果、各鍵域の最低音側が本来の音域よりも低音域になってしまう場合、または、各鍵域の最高音側が本来の音域よりも高音域になってしまう場合は、オクターブシフト量SF1,SF2の加算をやめるようにしてもよいし、オクターブシフト量SF1,SF2の加算は行っておいて、過剰に低音域ないし高音域となる範囲についてのみ、鍵を操作しても発音しないようにしてもよい。
【0071】
鍵域の分割位置についても、上記電子楽器では、指定した鍵よりも低音側の鍵域と、それ以外の鍵域に分割しているので、最低音側にある1つ目の鍵を指定すると実質的に鍵域を分割したことにはならない。そこで、1つ目の鍵を分割位置として指定した場合は、その操作をエラーとしたり、あるいは無視するようにしてもよい。あるいは、1つめの鍵だけではなく、最低音側にある複数の鍵(例えば1オクターブ分の鍵)について、分割位置の指定をエラーないし無視することとし、必ず複数鍵分(例えば1オクターブ分)は第1の鍵域として確保されるようにしてもよい。但し、上記電子楽器のように、最低音側にある1つ目の鍵の指定をも許容すれば、その場合には、全鍵域が第2の音域になったものとして扱われ、全鍵域に第2音色TC2が設定されるだけなので、何ら問題はない。なお、このような分割位置の制限は、低音側の鍵域に限らず、高音側の鍵域において行ってもよい。例えば、最高音側にある複数の鍵(例えば1オクターブ分の鍵)について、分割位置の指定をエラーないし無視することとすれば、必ず複数鍵分(例えば1オクターブ分)は第2の鍵域として確保される。
【0072】
この他、分割位置の指定操作、音色の指定操作を受ける際、誤操作等が行われれば、誤操作である旨を報知する処理を加えたり、操作途中で処理がキャンセルされるように構成してもよいのはもちろんである。
また、上記電子楽器では、2つの鍵域に分割する例を示したが、これは、3以上の鍵域に分割可能に構成されていてもよい。例えば、上記電子楽器の場合であれば、分割位置SPの代わりに、第1分割位置SP1、第2分割位置SP2を記憶し、それらの分割位置によって分かれる3つの鍵域を対象にして、各鍵域毎に楽音発生用パラメータテーブルPTの配列要素PT[i]を書き換えるようにすればよい。
【0073】
さらに、上記電子楽器においては、楽音発生用パラメータテーブルPTを用い、その配列要素PT[i]に格納するパラメータ群として、音色p1、音階p2、オクターブ値p3をそのまま記憶するかのように説明したが、これは、説明をいたずらに煩雑にしないため、便宜的にとった措置であり、楽音発生用パラメータテーブルPTに実際に記憶されるパラメータ群は、内部処理を行う上で都合のよい数値データ等で記憶されていればよい。具体的には、このパラメータ群は、上記3種のデータとして明確に区分されていなくてもよく、例えば、音階p2およびオクターブ値p3に代えて、周波数値が記憶されていてもよいし、内部処理上同等なデータに換算できるデータとなっていれば、その他の4以上の数値データであってもよい。
【0074】
加えて、上記電子楽器においては、楽音発生用パラメータテーブルPTを用いて、各鍵に対応するパラメータ群を個別に記憶しておき、楽音発生時に単に読み出すだけとしたが、十分にデータ処理能力の高いCPUであれば、押鍵操作のたびにその鍵域に設定されている音色や音域を判断し、それに応じたパラメータ群をその都度生成するようにしてもよく、この場合は、データをテーブル化して記憶しかなくてもよいので、演奏時に必要な記憶容量を削減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子楽器の概略構成を示すブロック図である。
【図2】楽音発生処理のフローチャートである。
【図3】全鍵域設定処理のフローチャートである。
【図4】楽音発生用パラメータテーブルの構造図である。
【図5】鍵盤分割処理のフローチャートである。
【図6】第1鍵域設定処理のフローチャートである。
【図7】第2鍵域設定処理のフローチャートである。
【図8】分割位置設定処理のフローチャートである。
【図9】第1音色設定処理のフローチャートである。
【図10】第2音色設定処理のフローチャートである。
【符号の説明】
10・・・鍵盤、12・・・操作パネル、14・・・CPU、16・・・ROM、18・・・RAM、20・・・楽音発生装置、22・・・バス、24・・・D/A変換器、26・・・増幅器、28・・・スピーカ。
Claims (3)
- 鍵盤を複数の鍵域に分割可能で、利用者が任意の分割位置を指定可能とされている鍵盤分割手段と、
あらかじめ定められた音域である基準音域と、前記鍵盤分割手段によって分割された各鍵域に分割前に割り当ててあった音域とに基づいて、それら二つの音域のオクターブ単位での音域差であるオクターブシフト量を前記各鍵域毎に算出し、前記各鍵域に分割前に割り当ててあった音域を前記オクターブシフト量分だけシフトさせることにより、前記基準音域内の音を各鍵域に含むように、前記各鍵域に音域を割り当てる音域設定手段と
を備えたことを特徴とする電子楽器。 - 前記鍵盤分割手段によって分割された各鍵域に対し音色を設定可能な音色設定手段を備え、
前記音域設定手段が、音色毎に定められた前記基準音域内の音を各鍵域に含むように、前記各鍵域に音域を割り当てる
ことを特徴とする請求項1に記載の電子楽器。 - 前記音域設定手段が、各鍵域に分割前に割り当ててあった音域に対し、オクターブ単位でシフトさせた関係にある範囲内で、前記基準音域を各鍵域の中心位置に最接近させるように、前記各鍵域に音域を割り当てる
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電子楽器。
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