JP4066517B2 - 電子装置の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は電子装置の製造方法に関し、さらに詳しくは、パターン密度に疎密を有するエッチングマスクを用いて被エッチング層を異方性エッチングする際の、寸法変換差を低減した電子装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
各種電子装置の微細構造を形成する際に、エッチングマスクを用いて被エッチング層を異方性エッチングする手法が用いられる。その一例として、MIS(Metal Insulator Semiconductor) トランジスタを含む高集積度半導体装置におけるゲート電極エッチングがある。
【0003】
ゲート電極長は近年ディープサブミクロンの微細幅となり、エッチングマスク幅との寸法変換差(CD Loss ; Critical Dimensional Loss, あるいは CD Gain) の少ないパターニングを施すことが、チャネル抵抗等のデバイス性能を均一化する上で重要である。またゲート電極材料としては、シート抵抗を低減するために多結晶シリコンとWSi2 等の高融点金属シリサイドを積層した高融点金属ポリサイドが用いられる。
【0004】
ゲート電極エッチングにおいては、通常Cl2 やHBr等のハロゲン系ガスにO2 を微量添加した混合ガスを高周波電界等でプラズマ化し、エッチングに必要なイオンとラジカルを発生させている。異方性エッチングを達成するためには、被エッチング基板にバイアスを印加して電界を発生させ、イオンを被エッチング基板に垂直入射させる手法が採られる。
エッチング装置としては平行平板型RIE (Reactive Ion Etching) 装置、ECR (Electron Cyclotron Resonance) プラズマエッチング装置、ICP (Inductively Coupled Plasma) エッチング装置あるいはヘリコン波プラズマエッチング装置等が代表的に用いられる。
【0005】
しかし通常のエッチング工程においては、イオンと同時に化学的に活性なラジカルもプラズマ中に発生する。ラジカルは電気的に中性で、電界の影響を受けないので等方的に振る舞い、アンダカットあるいはサイドエッチングの原因ともなる。したがって、異方性エッチングを確実なものとするために、被エッチングパターンの側面に側壁保護膜を堆積して、この面へのラジカルのアタックによるアンダカットを防止する手法を併用している。
【0006】
側壁保護膜は、エッチング反応によって生じる反応生成物のうち、比較的蒸気圧の小さなものを被エッチング基板上全面に堆積させ、イオン入射の少ないパターン側面に残す方法により形成される。被エッチング基板上に堆積する反応生成物の総量については、被エッチング基板温度が低ければ多く、逆に高ければ少ないので、被エッチング基板温度により制御することが可能である。したがって、被エッチング基板全体としては、反応生成物の堆積量を制御することが容易であり、異方性加工を確保できる最小限の厚さの側壁保護膜を堆積し、寸法変換差を最小限に抑えてエッチングすればよい。
【0007】
しかしながら、1枚の被エッチング基板内において、場所により側壁保護膜の厚さが異なり、寸法変換差が発生する現象がある。側壁保護膜の厚さは、エッチングマスクのパターン密度に大きく依存する。この問題を、ゲート電極エッチングを例にとって図7を参照して説明する。
【0008】
同図は半導体基板1上のゲート絶縁膜2上に形成された多結晶シリコン層3と高融点金属シリサイド層4からなるゲート電極層5を、エッチングマスク6をマスクとしてエッチングする工程を示す。これらのうち、図7(a1)は被エッチング基板の中の疎なパターン領域すなわち孤立パターンを、図7(a2)は同じく密なパターン領域すなわちラインアンドスペースパターンを示す。エッチングマスク6のパターン幅LPRは、どちらも同一である。
【0009】
図7(a1)に示す疎なパターン領域のエッチング工程では、被エッチング層の露出表面積が大きいため大量のエッチング反応生成物が生じる。このうち蒸気圧が比較的小さな反応生成物7が、図7(b1)に示すようにエッチングされつつあるゲート電極8のわずかな露出側面に堆積し、厚い側壁保護膜9を形成する。したがって、ゲート電極8は順テーパ形状となり、ゲート絶縁膜2と接する部分のゲート電極長LG はエッチングマスク6のパターン幅LPRより大きくなる。すなわち、CD Gain は大きくなる。
【0010】
一方、図7(a2)に示す密なパターン領域のエッチング工程では、被エッチング層の露出面積が小さく、反応生成物の量が少ない。これに対し反応生成物が堆積するゲート電極8の側面は多数存在する。これに加え、アスペクト比の大きな微細スペース間には、図7(b2)に示すようにエッチングマスク6の影となって反応生成物7が堆積しずらい。したがって、密なパターン領域では側壁保護膜9の厚さは薄く、ゲート電極8の側面は比較的垂直形状にパターニングされ、ゲート電極長LG はエッチングマスク6のパターン幅LPRとほぼ同等となる。すなわち、CD Gain は小さく、あるいは0であり、CD Loss を発生する場合もありうる。
【0011】
ラインアンドスペース状のゲート電極をエッチングした際の寸法変換差の一例を図8に示す。図8(a)は、図8(b)に示すようにライン幅LLINE=0.35μmのエッチングマスクを用い、スペース幅LSPACE を変化させた場合のLSPACE /LLINEを横軸とし、縦軸に寸法変換差をとったグラフである。横軸の値は大きい程、パターン密度は疎となる。これから明らかなように、パターン密度が疎である程、寸法変換差が大きくなる傾向にある。
【0012】
ところで、エッチングマスクを後退させてリソグラフィの解像限界以下の微細パターンを形成する方法がある。例えばレジストマスクをアッシングで後退させる方法が、"Deep Submicrometer MOS Device Fabrication Using a Photoresist-Ashing Technique" IEEE Electron Device Lett., vol.EDL-9, pp.186〜188 (1988) に報告されている。また無機エッチングマスクをウェットエッチングにより後退させ、微細パターンを形成する方法も特開平7−169964号公報に開示されている。
【0013】
しかしながら、これらの方法ではエッチングマスク幅がその疎密にかかわらず均等に後退する。この結果、エッチング時に発生する寸法変換差のパターン密度依存性を解決することはできなかった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述した従来の技術に付随する問題点を解決し、同一被エッチング基板内でパターン密度に疎密を有するエッチングマスクを用いても、エッチング加工における寸法変換差が発生することのない電子装置の製造方法を提供することを課題とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述の課題を解決するために提案するものである。すなわち本発明の電子装置の製造方法は、被エッチング層上に、疎なパターン領域と密なパターン領域とが混在するエッチングマスクを形成する工程、このエッチングマスクに等方性ドライエッチングを施すことにより、疎なパターン領域のパターン幅を、密なパターン領域のパターン幅より大きく後退させる工程、後退したエッチングマスクをマスクとして、被エッチング層に異方性ドライエッチングを施すことにより、疎なパターン領域と密なパターン領域とが混在する被エッチング層パターンを得る工程を具備し、前記エッチングマスクの等方性ドライエッチングは、エッチングマスクのエッチング種となるラジカルを発生するガスと、前記ラジカルを消費するガスとの混合ガスにより施し、前記エッチングマスクの等方性ドライエッチングは、エッチングマスクのエッチング種となるラジカルを発生するガスと、前記ラジカルを消費するガスとの混合ガスにより施し、前記ラジカルを発生するガスは酸素ガスであるとともに、前記ラジカルを消費するガスは、CHF系ガス、N2ガス、NO系ガス、CO系ガス、アルコール、またはカルボン酸系ガスであることを特徴とする。
【0016】
前記被エッチング層の等方性ドライエッチングは、エッチング反応生成物を前記被エッチング層パターンの側面に堆積しつつエッチングすることが望ましい。
【0017】
本発明においては、被エッチング層の寸法変換差のパターン依存性を低減するため、エッチングマスクをパターン密度に応じて後退させ、このエッチングマスクにより被エッチング層をエッチングすることにより、最終的な被エッチング層パターンのパターン幅を略一定とするものである。
【0018】
すなわち、疎なパターン領域のエッチングマスクを大きく後退させるとともに、密なパターン領域のエッチングマスクの後退量は小さく設定する。このようにして形成した、パターン幅のパターン密度依存性のあるエッチングマスクを用いて被エッチング層をエッチングする。すると、疎なパターン領域の被エッチング層パターンの側面には側壁保護膜が厚く形成されるので、寸法変換差は0に近づく。
一方密なパターン領域の被エッチング層パターンの側面には側壁保護膜は薄く形成されることから、ここでも寸法変換差は0に近似される。
【0019】
このようにパターンの疎密に起因する寸法変換差が低減されることにより、特に被エッチング層パターンのパターン幅がサブミクロン、例えばゲート電極長が0.35μm世代以下の半導体装置を製造する場合に、均一なデバイス特性を得ることができる。パターン幅の下限は特に限定はなく、電子装置の機能や目的、露光装置の解像度、あるいは量子効果の出現等の物性に依存する設計事項である。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の電子装置の製造方法を、半導体装置のゲート電極加工を例とした実施形態例につき添付図面を参照しつつ説明する。なお実施形態例の説明で参照する図面中で、従来技術の説明で参照した図7中の構成要素部分と同様の構成要素部分には同じ参照符号を付すものとする。また図面中の各構成部分の厚さや幅は、説明を容易にするためのものであり、実際の半導体装置を反映したものではない。
【0021】
まず実際の工程の説明の前に、以下の実施形態例で用いたエッチング装置の構成を説明する。図5はエッチングマスクの等方性エッチングに用いる装置の一例としてのCDE(Chemical Dry Etching)装置を示す概略断面図である。すなわち、エッチングガスが導入され、2.45GHzのマイクロ波が印加されるプラズマ発生装置14で発生したプラズマ15は、プラズマ輸送管16を経由してチャンバ13内に導入される。チャンバ13内のグリッドを通過する際に、イオン等の荷電粒子を除去されたプラズマは、ラジカル等の中性活性種のみが基板ステージ12上の被エッチング基板11に到達し、ここでエッチングマスクの等方性エッチングが施される。基板ステージ12はその内部に不図示のヒータ、冷媒循環路、あるいは熱媒体ガス導入路や静電チャック等の機構を有し、被エッチング基板11を高精度に温度制御することができる。
【0022】
図6は被エッチング層の異方性エッチングに用いる装置の一例としてのECRプラズマエッチング装置を示す概略断面図である。すなわち、マイクロ波導波管17から導入される2.45GHzのマイクロ波は、ソレノイドコイル19が発生する0.0875Tの磁界との相互作用によって、石英等の誘電体材料からなるベルジャ18内にプラズマ15を発生する。べルジャ18下部のエッチング室には被エッチング基板11が基板ステージ12に載置されている。この基板ステージ12には基板バイアス電源20による2MHzの基板バイアスが印加され、プラズマ15中のイオンを被エッチング基板11に対して略垂直に入射させ、異方性エッチングを施すことができる。なお本エッチング装置の基板ステージ12も高精度の温度制御機構や、メカニカルチャック機構等を有している。
なお、図5に示した等方性エッチング装置と、図6に示した異方性エッチング装置とを、真空ゲートバルブ等で連接し、被エッチング基板を両装置間で搬送可能に構成すれば、一連の工程のスループットを向上することができる。また、図8に示したエッチング装置の基板バイアス電源20をオフにして、イオン入射を断った状態で疑似的な等方性エッチング装置とし、一連の工程を施すことも可能である。
【0023】
〔実施形態例〕
本実施形態例は、エッチングマスクの等方性エッチング工程において、ラジカルを消費するガスを添加してエッチングして、最終的な被エッチング層パターンのパターン幅を均一化した例であり、この一連の工程を図1を参照して説明する。
【0024】
採用した被エッチング基板は、図1(a1)および図1(a2)に示すように、シリコン等の半導体基板1上に、ゲート絶縁膜2、多結晶シリコン層3およびWSi2 の高融点金属シリサイド層4からなるゲート電極層5、そしてフォトレジストからなるエッチングマスク6が形成されたものである。これらのうち図1(a1)は同一被エッチング基板上の疎なパターン領域を示し、図1(a2)は密なパターン領域を示している。
各層は、ゲート絶縁膜2が熱酸化により9nmの厚さに形成したもの、多結晶シリコン層3と高融点金属シリサイド層4は減圧CVD法により各100nmの厚さに形成したものである。またエッチングマスク6のパターン幅LPRは0.35μmであり、疎なパターン領域および密なパターン領域ともに一定である。このパターン疎密は、例えばDRAMにおけるメモリセル領域と周辺回路領域におけるパターンレイアウト等に通常見られるものである。
【0025】
多結晶シリコン層3の減圧CVD条件は一例として
SiH4 500 sccm
PH3 0.35 sccm
ガス圧力 100 Pa
基板温度 500 ℃であり、また高融点金属シリサイド層4の減圧CVD条件は一例として
WF6 3 sccm
SiH4 300 sccm
He 500 sccm
ガス圧力 70 Pa
基板温度 360 ℃である。
【0026】
この被エッチング基板を、図5にその概略断面図を示す、CDE装置の基板ステージ12上に載置し、次の条件でエッチングマスク6を等方性エッチング(プリエッチング)する。
O2 270 sccm
CF4 270 sccm
圧力 40 Pa
マイクロ波電力 700 W
基板ステージ温度 15 ℃
【0027】
この等方性エッチング工程においては、エッチングマスクのエッチング種である酸素ラジカルを消費するガスとしてCF4 を添加することにより、被エッチング基板表面での酸素ラジカル濃度が減少する。この酸素ラジカルを消費するガスには、CHF3 ,CH2 F2 等のCHF系ガス、N2 ガス、N2 O,NO,NO2 ,NO3 等のNO系ガス、CO,CO2 等のCO系ガス、CH3 OHやCH3 COOH等のアルコールやカルボン酸系ガスがあり、いずれもその混合比等の等方性エッチング条件の設定により用いることができる。特に図1(a2)に示す密なパターン領域においては、エッチングマスク6によっても酸素ラジカルが活発に消費される状態であるので、この領域での酸素ラジカルは欠乏状態となる。一方図1(a1)に示す疎なパターン領域では、エッチングマスクの存在確率が小さく、したがってこの領域では酸素ラジカルが欠乏するには至らない。
【0028】
したがって、図1(b1)に示すように疎なパターン領域では、エッチングマスクは後退してそのパターン幅LISO に縮小する。一方、図1(b2)に示す密なパターン領域ではエッチングマスクはわずかに後退してそのパターン幅LISO’となる。すなわち、LISO <LISO ’の関係となる。
【0029】
図2はこの関係を示すグラフである。同図はエッチングマスクのパターン幅をLLINE、スペース幅をLSPACE とした場合、LSPACE /LLINEを横軸にとり、エッチングマスクの寸法変換差、すなわち後退量を縦軸にとった場合、寸法変換差のパターン密度依存性を各エッチングガスにより調べたものである。
LSPACE /LLINEの値は、言うまでもなく小さい方が密なパターン領域であり、大きい方が疎なパターン領域に相当する。
【0030】
同図にみられるように、O2 のみによる等方性エッチングでは寸法変換差のパターン密度依存性は小さなものである。
一方、本実施形態例のように酸素ラジカルを消費するガスを添加すると、エッチングマスクの寸法変換差のパターン密度依存性が極めて大きくなる。図2には酸素ラジカルを消費するガスとして、CF4をO2 に等量混合した場合と、その他の例として、N2 をO2 に等量混合した場合の結果を示す。この場合もCF4 と同様の傾向を示す。
エッチングマスク6の等方性エッチング後のパターン幅LISO の値は、図3のグラフに示すようにエッチング時間や酸素ラジカルを消費するガスの添加量等により制御できる。
なお図2および図3はLLINE(LPR)=0.35μmの例である。
【0031】
つぎに被エッチング基板を、図6にその概略断面図を示す、ECRエッチング装置の基板ステージ12上に載置し、次の3ステップでゲート電極層5を異方性エッチングする。この異方性エッチング条件は、反応生成物を被エッチング基板上に積極的に堆積し、側壁保護膜を形成し得る条件である。
ステップ1(ブレークスルー)
Cl2 78 sccm
O2 6 sccm
圧力 0.4 Pa
マイクロ波電流 120 mA
基板バイアス電力 70 W
基板ステージ温度 20 ℃
エッチング時間 10 sec
ステップ2(メインエッチング)
Cl2 78 sccm
O2 6 sccm
圧力 0.4 Pa
マイクロ波電流 120 mA
基板バイアス電力 50 W
基板ステージ温度 20 ℃
エッチング時間 ジャストエッチング迄
ステップ3(オーバーエッチング)
HBr 120 sccm
O2 4 sccm
圧力 1.0 Pa
マイクロ波電流 120 mA
基板バイアス電力 50 W
基板ステージ温度 20 ℃
エッチング時間 30 sec
【0032】
この異方性エッチング工程では、図8を参照して説明したように、密なパターン領域では寸法変換差がほとんどなく、疎なパターン領域では正の寸法変換差が発生する。この結果、図1(c1)で示す疎なパターン領域では、後退によりLISO のパターン幅に細ったエッチングマスク幅より広がり、LANISO のパターン幅のゲート電極8がパターニングされる。このため、ゲート電極8のパターン幅LANISO は、最初のエッチングマスクのパターン幅LPRに近いものとなる。
【0033】
一方、図1(c2)に示す密なパターン領域では、もともと後退量がほとんど無いLISO ’のパターン幅のエッチングマスクを用い、寸法変換差の少ない異方性エッチングを施したため、ゲート電極8のパターン幅LANISO ’のパターン幅は、最初のエッチングマスクのパターン幅LPRとほとんど変わらない。結果として、LANISO ≒LANISO ’となる。
【0034】
図4はこの関係を示すグラフである。同図も横軸にエッチングマスクのLSPACE /LLINEの値を、縦軸にはエッチングマスクの等方性エッチングにおける寸法変換差(後退量)と、ゲート電極層を異方性エッチングした場合の寸法変換差、そして両者の合成として得られるゲート電極の最終的な寸法変換差を示している。このように、エッチングマスクのパターン密度の疎密にかかわらず、最終的には均一なパターン幅の被エッチング層パターンが得られる。
【0035】
本実施形態例によれば、エッチングマスクをパターン密度依存性のある等方性エッチングにより後退させた後に、被エッチング層を異方性エッチングすることにより、最終的に得られる被エッチング層パターンのパターン幅を、パターン密度にかかわらずほぼ一定値とすることができる。
【0036】
以上、本発明を実施形態例により説明したが、本発明はこれら形態例に何ら限定されるものではない。例えば半導体装置のゲート電極加工を例にとったが、パターンの疎密を有する配線層エッチングにも適用できる。被エッチング層の材料も高融点金属ポリサイド以外に各種材料に適用できる。またエッチングマスクとしてフォトレジスト以外にも感光性のないポリマ等を用いた多層レジストや、ハードマスクであってもよい。その他エッチング装置や被エッチング基板構造等、適宜変更が可能である。本発明は半導体装置以外に被エッチング層のパターン密度に疎密を有する電子装置の製造方法、例えば薄膜磁気ヘッド装置や薄膜インダクタ、マイクロマシン等の製造に適用することができる。
【0037】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の電子装置の製造方法によれば、同一被エッチング基板内でパターン密度に疎密を有するエッチングマスクを用いて、寸法変換差のないエッチング加工を施すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態例の工程を示す概略断面図である。
【図2】 エッチングマスクの寸法変換差のパターン密度依存性を示すグラフである。
【図3】 エッチングマスクの寸法変換差のエッチング時間依存性を示すグラフである。
【図4】 被エッチング層の最終的な寸法変換差のパターン密度依存性を示すグラフである。
【図5】 等方性エッチング装置の一構成例を示す概略断面図である。
【図6】 異方性エッチング装置の一構成例を示す概略断面図である。
【図7】 寸法変換差のパターン密度依存性を説明する概略断面図である。
【図8】 被エッチング層の概略断面図および寸法変換差のパターン密度依存性を示すグラフである。
【符号の説明】
1…半導体基板、2…ゲート絶縁膜、3…多結晶シリコン層、4…高融点金属シリサイド層、5…ゲート電極層、6…エッチングマスク、7…反応生成物、8…ゲート電極、9…側壁保護膜、10…堆積膜、11…被エッチング基板、12…基板ステージ、13…チャンバ、14…プラズマ発生装置、15…プラズマ、16…プラズマ輸送管、17…マイクロ波導波管、18…べルジャ、19…ソレノイドコイル、20…基板バイアス電源
Claims (2)
- 被エッチング層上に、疎なパターン領域と密なパターン領域とが混在するエッチングマスクを形成する工程、
前記エッチングマスクに等方性ドライエッチングを施すことにより、前記疎なパターン領域のパターン幅を、前記密なパターン領域のパターン幅より大きく後退させる工程、
後退した前記エッチングマスクをマスクとして、前記被エッチング層に異方性ドライエッチングを施すことにより、疎なパターン領域と密なパターン領域とが混在する被エッチング層パターンを得る工程
を順に具備し、
前記エッチングマスクの等方性ドライエッチングは、
エッチングマスクのエッチング種となるラジカルを発生するガスと、
前記ラジカルを消費するガスとの混合ガスにより施し、
前記ラジカルを発生するガスは酸素ガスであるとともに、前記ラジカルを消費するガスはCHF系ガス、N2ガス、NO系ガス、CO系ガス、アルコール、またはカルボン酸系ガスであること
を特徴とする電子装置の製造方法。 - 前記被エッチング層の等方性ドライエッチングは、
エッチング反応生成物を前記被エッチング層パターンの側面に堆積しつつエッチングすること
を特徴とする請求項1記載の電子装置の製造方法。
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