JP4064082B2 - 錠構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、扉面から突出したシリンダ錠の外周に、化粧リングを外挿してなる錠構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
シリンダ錠は、外筒の内側に、キー挿入孔を有した内筒を備え、キー挿入方向に配設した複数のピンを、キー溝の深さに合わせて内外筒の直径方向所定位置に移動することで、挿入キーとともに内筒を回転可能にし、扉内に設けた錠箱内施錠機構へ施解錠操作力を入力し、扉の木口からデッドボルトを進退させて扉の施解錠を可能にしている。
【0003】
このシリンダ錠1は、図6に示すように、固定筒3の内部に、スペーサ5を介して収容される。固定筒3の内壁には軸線方向の溝7を設けてあり、溝7はシリンダ錠1の外周に軸線方向で突設した突起9と嵌合してシリンダ錠1の回動を規制している。また、固定筒3の後部内周には周溝11を設けてあり、この周溝11には止めリング13を嵌入している。止めリング13は、リング状のライナー15を介してシリンダ錠1の後端面を押さえ、シリンダ錠1の軸線方向後方(図6の右方)への移動を阻止している。
【0004】
固定筒3は、扉面17aに穿設した錠挿入穴19に後部を挿入し、扉17内に設けた図示しない錠箱に基端3aを固定する。扉面17aから突出した固定筒3の先端側外周には、先端側を切除した円錐状の化粧リング21を、先端部がシリンダ錠1の先端側となるように外挿している。固定筒3の外周にはコイルバネ23を外挿支持してあり、コイルバネ23は付勢力によって化粧リング21を付勢し、その後端部を扉面17aに当接させている。
【0005】
このような化粧リング21の付勢構造を採用することで、シリンダ錠1の扉面17aからの突出長さが異なる場合であっても、常に化粧リング21の後端面を扉面17aに当接して錠挿入穴19を覆うことができ、厚みの異なる扉17に対する同一シリンダ錠1の取り付けを可能にしていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の錠構造に用いていた化粧リングは、板金加工により製作した薄板素材の円錐状の筒体であることから、断面内に中空部21a(図6参照)を有し、固定筒に外挿した場合、固定筒との間に空洞を形成する。このため、化粧リングを潰して変形させれば、工具を用いて挟み持つことが可能となり、この状態で化粧リングとともに、固定筒及びシリンダ錠を無理やり回転し、錠装置を破壊することも可能になる。
【0007】
また、化粧リングは、厚みの異なる扉に対して同一シリンダ錠を取り付け可能にすることから、固定筒に外挿支持したコイルバネの付勢力によって後端部を扉面に当接させている。このため、コイルバネが収縮する距離だけ扉表面から浮き上がらせることが可能となり、それによって化粧リングをこじあけ、表出したシリンダ錠に大きな外力を加えることで、シリンダ錠をもぎ取る暴力的な不正解錠も想定できる。
【0008】
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、その第一の目的は、化粧リングを掴み回転することによる破壊を阻止できる錠構造を提供することにある。
また、その第二の目的は、化粧リングをこじあけ、表出したシリンダ錠に大きな外力を加えることによる破壊を阻止できる錠構造を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
次に、上記の課題を解決するための手段を、実施の形態に対応する図面を参照して説明する。
この発明の請求項1記載の錠構造は、シリンダ錠31を固定筒43の内周に係着し、扉内に設けた錠箱に、扉面に穿設した錠挿入穴を介して該固定筒43の基端を固定し、前記扉面から突出した前記固定筒43の先端側外周に、先端側を開口した略円錐状の化粧リング67を、先端部が前記固定筒43の先端側となるように外挿し、かつ前記固定筒43に外挿した付勢手段73の付勢力によって該化粧リング67の後端部を前記扉面に当接させた錠構造において、
前記固定筒43は、内固定筒45と、外固定筒47との二重構造で構成され、
前記内固定筒45は、後端部が、前記錠箱に回動不能に固定されるとともに、前記シリンダ錠31の軸線方向の移動を阻止し且つ回動不能に該シリンダ錠31が固定され、
前記外固定筒47は、前記内固定筒45の外周に、軸線方向に移動不能とされ且つ相対回転可能に係着されており、
前記シリンダ錠31を、前記内固定筒45を介して前記錠箱に固定するとともに、
前記扉面より突出する前記外固定筒47の先端側外周に、前記化粧リング67が脱落を阻止されて且つ相対回転可能に係着され、
前記外固定筒47の先端に、前記化粧リング67の先端に当接して該化粧リング67の固定筒43先端からの脱落を阻止するフランジ部55を設け、
該フランジ部55と前記化粧リング67との間で前記化粧リング67を前記扉面に当接させる方向に付勢する前記付勢手段であるウェーブワッシャー73を前記外固定筒47に外挿して設け、
前記フランジ部55と前記化粧リング67との間の前記外固定筒47に、任意の数に選択される隙間調整用スペーサリング75を外挿したことを特徴とする。
【0010】
この錠構造では、シリンダ錠31を内設して錠箱に固定した内固定筒45に対し、外固定筒47が抜脱は阻止されて回動自在となる。つまり、外固定筒47に係着した化粧リング67がシリンダ錠31,錠箱に対して回動することになる。したがって、外部から化粧リング67を挟持して回しても、化粧リング67自体、或いは外固定筒47とともに空転することになり、化粧リング67を介してシリンダ錠31を回すことは不可能になる。これにより、シリンダ錠31を無理やり回すことによる錠機構の破壊が防止可能になる。
また、この錠構造では、隙間調整用スペーサリング75の枚数を変えてフランジ部55と化粧リング67との間隙に挟入することで、扉の厚みに対応して化粧リング67を取り付けでき、しかも、微小な調整をウェーブワッシャー73によって行うので、化粧リング67の浮き上がり距離が小さくなり、化粧リング67を浮き上がらせることによるこじあけを行い難くできる。これにより、化粧リング67をこじあけ、表出したシリンダ錠31に大きな外力を加えることによる破壊が阻止可能になる。
【0011】
請求項2記載の錠構造は、前記化粧リング67が、断面内に中空部を有しない中実の略円錐状筒体であることを特徴とする。
【0012】
この錠構造では、化粧リング67が中実の略円錐状筒体となって、中空部がないので、化粧リング67を潰して変形することが困難になり、化粧リング67が円錐形状のままを維持する。これにより、化粧リング67が掴み難くなって、変形させた化粧リング67を掴み、シリンダ錠31を無理やり回転することによる錠装置の破壊が防止可能になる。
【0016】
この錠構造では、化粧リング67が外固定筒47の外周を空転することとなり、化粧リング67を掴み、回転させても、この化粧リング67のみが回転してしまうことから、化粧リング67を介してシリンダ錠31を回すことは不可能となる。これにより、シリンダ錠31を無理やり回すことによる錠機構の破壊が防止可能になる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る錠構造の好適な実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係る錠構造の分解斜視図、図2は図1に示した錠構造の縦断面図、図3は図1に示した錠構造の水平断面図、図4は図3のA−A矢視図、図5は図1に示した錠構造に用いる鍵の平面図である。
なお、図2,図3は、軸線を境に上部と下部で、異なる厚みの扉にシリンダ錠を取り付けた場合の化粧リングの位置を表している。
【0018】
シリンダ錠31は、外筒33の内側に、図示しないキー挿入孔を有した内筒35を備える。シリンダ錠31は、外筒33と内筒35との間に亘って複数の図示しないピンをキー挿入方向に配設している。図5に示す本実施の形態でのキー37は、複数の凹部39を有し、キー挿入孔に挿入されることで、凹部39によってピンを内外筒直径方向の所定位置に移動し、シアーラインを外筒33と内筒35との境界に一致させることで、ピンによる外筒33と内筒35との回転規制を解除する。
【0019】
また、本実施の形態のキー37は、挿入方向に複数の磁石片41を備えている。磁石片41は、シリンダ錠31内に設けた複数の図示しない磁気可動子を磁力によって、内外筒直径方向に移動し、外筒33と内筒35との回転規制を解除する。従って、キー37をキー挿入孔に挿入することで、ピン及び磁気可動子による規制が解除されて、内筒35は、キー37とともに、外筒33に対して回転可能となる。これにより、扉内に設けた図示しない錠箱内の施錠機構へ施解錠操作力を入力し、扉の木口から図示しないデッドボルトを進退させて施解錠を可能にしている。
【0020】
このシリンダ錠31は、固定筒43の内周に係着している。固定筒43は、シリンダ錠31を係着する内固定筒45と、この内固定筒45の外周に回動自在に係着する外固定筒47との二重構造となっている。外固定筒47は、内周に円周方向の係着溝49を有している。一方、内固定筒45には直径方向に貫通する一対の係着穴51,51を有している。内固定筒45と外固定筒47とは、図3,図4に示すように、係着穴51,51に挿入した係着ピン53,53を、係着溝49に係合することで、軸線方向に移動不能となってかつ相対回転可能に係着している。なお、係着ピン53,53は、内固定筒45にシリンダ錠31が装着されることにより、内固定筒45よりの脱落が阻止される。
【0021】
外固定筒47の前端側には、中央に貫通孔48aを有した所定厚さの円板状に形成される前面板48が形成されるともに、その周縁部分に外固定筒47の外径より大径となるフランジ部55を設けている。フランジ部55には環状の前面化粧板57を固設してあり、前面化粧板57は中央部の穴が貫通孔48aと一致し、これら穴と貫通孔48aから内筒35のキー挿入孔を表出させる。
【0022】
内固定筒45の後部内周には周溝59を設けてあり、この周溝59には止めリング61を嵌入する。止めリング61は、リング状のライナー63を介してシリンダ錠31の後端面を押さえ、シリンダ錠31の軸線方向後方(図2の左方)への移動を阻止している。
【0023】
内固定筒45は、図2に示すように、後端部に、軸線に直交方向の一対の凸部45aを外周の上下に有し、これら凸部45aに固定穴65が形成されている。固定筒43は、扉面に穿設した図示しない錠挿入穴に、この内固定筒45の後部を挿入し、扉内に設けた図示しない錠箱にこの固定穴65を介して固定する。これにより、シリンダ錠31は、内固定筒45を介して錠箱に回動不能に固定されることになる。
【0024】
一方、固定筒43の外固定筒47は、この内固定筒45を介して、軸線周りに回動自在に錠箱に設けられることになる。
【0025】
扉面から突出する固定筒43の外周(すなわち、外固定筒47)の先端側外周には、先端側を切除した略円錐状の化粧リング67を、先端部がシリンダ錠31の先端側となるように外挿している。つまり、固定筒43は、シリンダ錠31を、内固定筒45を介して錠箱に固定するとともに、化粧リング67を外固定筒47の外周に係着している。
【0026】
化粧リング67は、断面内に中空部を有しない中実の略円錐状筒体として形成される。化粧リング67は、例えば、ステンレス、鋳鉄等の金属を切削加工して製作することができる。化粧リング67は、外固定筒47の軸線方向に、若干量移動可能となっている。また、この化粧リング67は、フランジ部55に当接することで、外固定筒47からの脱落が阻止される。なお、この化粧リング67は、外固定筒47の外周に対し、相対回転可能となって係着される。
【0027】
化粧リング67の先端側内周には、拡径部69を設けている。化粧リング67の内径と拡径部69との境は、段部71となっている。外固定筒47の外周には、板面が波状となった付勢手段であるウェーブワッシャー73を外挿している。ウェーブワッシャー73は、波面の凹凸の高さ範囲で弾性変形可能となっている。ウェーブワッシャー73は、外固定筒47のフランジ部55と、化粧リング67の段部71との間で、化粧リング67を扉面に当接させる方向に付勢する。
【0028】
また、フランジ部55と、化粧リング67の段部71との間の外固定筒47には、任意の数に選択される隙間調整用スペーサリング75を外挿可能に備えている。この隙間調整用スペーサリング75は、扉の厚みによって変化する段部71とフランジ部55との間の間隙に挟入される。
【0029】
ウェーブワッシャー73は、一方の面をフランジ部55に当接し、他方の面を隙間調整用スペーサリング75に当接している。従って、化粧リング67は、適宜に調整して挟入した隙間調整用スペーサリング75の厚みと、ウェーブワッシャー73の付勢力とによって、後端部を扉面に当接する。
これにより、化粧リング67は、シリンダ錠31の扉面からの突出長さが異なる場合であっても、化粧リング67をシリンダ錠31の軸線方向に移動し、常に後端面を扉面に当接して錠挿入穴を覆うことができ、厚みの異なる扉に対する同一シリンダ錠31の取り付けを可能にしている。
【0030】
なお、隙間調整用スペーサリング75は、扉厚が厚い場合には、図2の下部に示すように装着されない場合もあるが、この場合においても、ウェーブワッシャー73は装着されることになる。
【0031】
次に、このような構成を有する錠構造の組み付け手順を説明する。
この錠構造では、先ず、前面化粧板57を、外固定筒47の前面板48を覆うように取り付けフランジ部55にかしめ加工等により固定しておく。この前面化粧板57を固定した外固定筒47の内周に、後部から内固定筒45を挿入する。挿入した内固定筒45の内周からは、係着穴51,51に係着ピン53,53を挿入し、係着ピン53,53を外固定筒47の係着溝49に係合させて、外固定筒47と内固定筒45とを係着する。
【0032】
次いで、内固定筒45にシリンダ錠31を後部から挿入した後、その後方にライナー63を挿入する。ライナー63を挿入した後、内固定筒45の周溝59に、さらに止めリング61を嵌入し、ライナー63を介してシリンダ錠31の後端面を押さえ、シリンダ錠31の後方への移動を阻止して、シリンダ錠31と固定筒43とを一体に組み立てる。
【0033】
次いで、隙間調整用スペーサリング75の枚数を、予め扉の厚みに合わせて決定しておき、ウェーブワッシャー73とともに、その枚数の隙間調整用スペーサリング75を、外固定筒47の後方から挿入する。その後、外固定筒47の後方から更に化粧リング67を挿入する。これにより、ウェーブワッシャー73と隙間調整用スペーサリング75とは、フランジ部55と段部71とに挟まれた状態となる。
【0034】
次いで、このようにして化粧リング67を外挿した外固定筒47とともに内固定筒45の後部を、扉面に穿設した図示しない錠挿入穴に挿入し、扉内に設けた図示しない錠箱に、内固定筒45の固定穴65を固定する。この際、化粧リング67は、後端面が扉面に当接し、ウェーブワッシャー73を弾性変形させることで、軸線方向に僅かに移動する。これにより、化粧リング67は、ガタツキ無く扉に固定されることになる。
【0035】
上記した錠構造によれば、化粧リング67とシリンダ錠31との間に介在される固定筒43を互いに回動自在となる内固定筒45と外固定筒47とで構成したので、外固定筒47に係着した化粧リング67が、内固定筒45に係着したシリンダ錠31に対して回動することになる。したがって、外部から化粧リング67を挟持して回しても、外固定筒47ととともに化粧リング67が空転し、かつ、化粧リング67が外固定筒47に対して空転することになり、化粧リング67を介してシリンダ錠31を回すことは不可能になる。これにより、シリンダ錠31を無理やり回すことによる錠機構の破壊を防止することができる。
【0036】
また、化粧リング67が中実であるので、化粧リング67を潰して変形することが困難になり、化粧リング67を円錐形状のままに維持できる。これにより、化粧リング67が掴み難くなって、変形させた化粧リング67を掴み、シリンダ錠31を無理やり回転することによる錠装置の破壊が防止できる。
【0037】
さらに、外固定筒47の前面板48を所定厚さの板状に形成し、シリンダ錠31の内筒35のキー挿入孔の周囲に位置した構成としたことで、前面板48を掴む若しくはこの前面板48を引っ掛け、内部のシリンダ錠31とともに回転させるような破壊行為を行おうとしても、この前面板48は、シリンダ錠31が固定される内固定筒45に対して回転する外固定筒47の一部であり、前面板48はシリンダ錠31に対して回転してしまい、シリンダ錠31を無理やり回転することによる錠装置の破壊を防止でき、かつ、十分な厚さを有した板状部材とすることで、この前面板48を損壊させるような破壊に対しても防止される。
【0038】
また、隙間調整用スペーサリング75の枚数を変えることで、扉の厚みに対応して化粧リング67を取り付けでき、しかも、微小な調整をウェーブワッシャー73によって行うので、従来のコイルバネを使用した構造に比べ、化粧リング67の浮き上がり距離を小さくでき、化粧リング67を浮き上がらせることによるこじあけを行い難くできる。これにより、化粧リング67をこじりあけ、表出したシリンダ錠31に大きな外力を加えることによる破壊を阻止することができる。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る錠構造によれば、固定筒を、内固定筒と、この内固定筒の外周に回動自在に係着する外固定筒との二重構造で構成し、シリンダ錠を、内固定筒を介して錠箱に固定し、化粧リングを外固定筒の外周に係着したので、シリンダ錠を内設して錠箱に固定した内固定筒に対し、外固定筒が回動自在となり、その結果、外固定筒に係着した化粧リングがシリンダ錠側に対して空転することになる。これにより、外部から化粧リングを挟持してシリンダ錠を回すことは不可能になり、シリンダ錠を無理やり回すことによる錠機構の破壊を防止して錠構造の防犯性を高めることができる。
【0040】
また、本発明に係る錠構造によれば、化粧リングを、中空部のない中実の略円錐状筒体で形成しているので、化粧リングを潰して変形することが困難になり、化粧リングが円錐形状のままを維持する。これにより、化粧リングが掴み難くなって、変形させた化粧リングを掴み、シリンダ錠を無理やり回転することによる錠装置の破壊を防止することができる。
【0041】
さらに、本発明に係る錠構造によれば、外固定筒の先端に、フランジ部を設け、このフランジ部と化粧リングとの間に化粧リングを付勢するウェーブワッシャーを外固定筒に外挿して設け、フランジ部と化粧リングとの間の外固定筒に、任意の数に選択される隙間調整用スペーサリングを外挿可能に備えたので、隙間調整用スペーサリングの枚数を変えて扉の厚みに対応でき、しかも、微小な調整をウェーブワッシャーによって行うので、化粧リングの浮き上がり距離が小さくなり、化粧リングを浮き上がらせることによるこじあけを行い難くできる。この結果、化粧リングをこじりあけ、表出したシリンダ錠に大きな外力を加えることによる錠装置の破壊を阻止することができる。
【0042】
また、本発明に係る錠構造によれば、化粧リングを外固定筒の外周に対し回動自在に係着する構成としたので、化粧リングが外固定筒の外周を空転することとなり、化粧リングを掴み、回転させても、この化粧リングのみが回転してしまうことから、化粧リングを介してシリンダ錠を回すことはさらに不可能となる。これにより、シリンダ錠を無理やり回すことによる錠機構の破壊が防止可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る錠構造の分解斜視図である。
【図2】図1に示した錠構造の縦断面図である。
【図3】図1に示した錠構造の水平断面図である。
【図4】図3のA−A矢視図である。
【図5】図1に示した錠構造に用いる鍵の平面図である。
【図6】従来の錠構造の断面図である。
【符号の説明】
31…シリンダ錠
43…固定筒
45…内固定筒
47…外固定筒
55…フランジ部
67…化粧リング
73…付勢手段(ウェーブワッシャー)
75…隙間調整用スペーサリング
Claims (2)
- シリンダ錠を固定筒の内周に係着し、扉内に設けた錠箱に、扉面に穿設した錠挿入穴を介して該固定筒の基端を固定し、前記扉面から突出した前記固定筒の先端側外周に、先端側を開口した略円錐状の化粧リングを、先端部が前記固定筒の先端側となるように外挿し、かつ前記固定筒に外挿した付勢手段の付勢力によって該化粧リングの後端部を前記扉面に当接させた錠構造において、
前記固定筒は、内固定筒と、外固定筒との二重構造で構成され、
前記内固定筒は、後端部が、前記錠箱に回動不能に固定されるとともに、前記シリンダ錠の軸線方向の移動を阻止し且つ回動不能に該シリンダ錠が固定され、
前記外固定筒は、前記内固定筒の外周に、軸線方向に移動不能とされ且つ相対回転可能に係着されており、
前記シリンダ錠を、前記内固定筒を介して前記錠箱に固定するとともに、
前記扉面より突出する前記外固定筒の先端側外周に、前記化粧リングが脱落を阻止されて且つ相対回転可能に係着され、
前記外固定筒の先端に、前記化粧リングの先端に当接して該化粧リングの固定筒先端からの脱落を阻止するフランジ部を設け、
該フランジ部と前記化粧リングとの間で前記化粧リングを前記扉面に当接させる方向に付勢する前記付勢手段であるウェーブワッシャーを前記外固定筒に外挿して設け、
前記フランジ部と前記化粧リングとの間の前記外固定筒に、任意の数に選択される隙間調整用スペーサリングを外挿したことを特徴とする錠構造。 - 前記化粧リングが、断面内に中空部を有しない中実の略円錐状筒体であることを特徴とする請求項1記載の錠構造。
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