JP4063692B2 - 電話機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、着信があると自動応答して、通話相手の声を録音する留守録機能を備えた電話機、主として携帯電話機に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話機において、着信があった場合、自動的に応答し、通話相手の声を自機内のメモリに録音する、いわゆる留守録機能を備えたものが普及しつつある(特許文献1参照)。
この場合、留守録機能が、有効化されている場合には、通話相手の声が録音されるとともに、受話スピーカから相手の声を流すようにしている。スピーカから音声を流すのは、ユーザが相手の声や用件を確認するために、必要とされる場面が多いからである。
【0003】
【特許文献1】
特開2001-251672号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、携帯電話機を携帯したまま、例えば会議等に出席している場合に、留守録機能を有効化しているので安心していると、急にモニターから通話相手の声が流れ、会議の進行の邪魔になることがある。特に重要な会議に出席しているような場合には、尚更、このような事態を避けることが要請される。
【0005】
なお、上記した問題は、携帯電話機に限らず、親子電話機の子機においても生じることが予想される。
本発明は、会議等の静寂を要求される場面に対応するために利用されているマナーモードに着目し、留守録機能が有効となっていても、静寂を要求される場面において、音声が流れるような、悪マナーを合理的に防止する電話機を提供することを主たる目的としている。
本発明の他の目的は、マナーモードに設定されていて無音状態での録音中であっても、ユーザの操作によって無音状態を解除できる電話機を提供することにある。
【0006】
【課題を解決する手段】
上記全ての目的を達成するために本発明は、着信があると自動応答して、通話相手の声を録音する留守録機能を備えた電話機であって、マナーモード設定手段と、マナーモードに設定された状態で、留守録機能が有効とされている場合に、着信があると、通話相手音出力用スピーカーを無音化すると共に、無音化した状態で通話相手の声を録音している場合に、自機がユーザから所定の操作を受け付けると、無音状態を解除する制御手段とを備えたことを特徴としている。
【0007】
ここで、更に、再無音化のために操作する再無音化操作キーを備えると共に、前記ユーザからの所定の操作を受け付けるのが電話機上の所定のキーであり、この所定のキーと、再無音化操作キーとを交互に操作すると、前記制御手段は、無音状態と、無音化解除状態とを交互に切換えることができる。
【0008】
【実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図面に従って説明する。
<全体構造>
図1は、携帯電話機の概略構成を示す側面断面図である。図に示すように、携帯電話機10は折畳型であって、第1筐体11と第2筐体12とが図外の連結体により折畳可能に接続されている。
【0009】
第1筐体11には、受話スピーカ13、リンガ14、及び表示部15を備え、第2筐体12には、状態検出スイッチ16、振動モータ17、操作部18、及びマイク19を備える。
受話スピーカ13は、通話音声の出力や、録音メッセージの再生に使用される。リンガ14は、着信報知音を含む報知用の音声を発生する。表示部15は、カラー液晶パネル、DMD(デジタル・ミラー・デバイス)、有機ELパネル、又はPDP(プラズマ・ディスプレイ・パネル)などで実現され、現在時刻、バッテリ残量、電波強度等を示す状態情報、発信者電話番号、メール内容、各種設定内容等を表示する。
【0010】
状態検出スイッチ16は、携帯電話機10が折畳状態にあるか展開状態にあるかを検出する。振動モータ17は、報知用の振動を発生させる。操作部18は、図2に見られるように、テンキー18a、・・・、OFFフックキー18b、ONフックキー18cの他に、フレキシブルキー18d、メニュー/OKキー18e、4接点キー18f、クリアキー18g、更に留守録キー18h等を含み、電話番号や文字、及び各種設定の入力に使用される。前記留守録キー18hは、第2筐体の側面の一部の凹入された部分に設けられている。留守録キー18hを操作すると、留守録の有効化、解除ができる。
【0011】
前記クリアキー18gは、表示部に表示している内容をリセットする等する機能キーであるが、このキーを長押しすると、マナーモードに設定・解除操作することが出来る。
また、4接点キー18fの、例えば「上」側キーを操作すると、マナーモードで受話スピーカから音が出ない設定になっている状態を解除し、スピーカから音が出るようにすることが出来る。一方、4接点キー18fの「下」側キーを操作すると、スピーカから音が出る状態を解除し、再び無音化に戻すことができる。これら各キーを操作したときの機能・動作の詳細は、後述のフローチャートを用いて説明する。
【0012】
マイク19は、通話音声や音声コマンドの入力に使用される。
ユーザは携帯電話機10を、通話操作、メッセージ録音再生操作、音声コマンド入力操作、及び電子メール操作の際に展開状態にする。特に、通話操作、メッセージ録音再生操作、音声コマンド入力操作では、ユーザは展開状態の携帯電話機を耳に当てて使用する。一方、着信待ち受けとか留守録の際には、折畳状態にしている。
<機能構成>
図3は、携帯電話機10の機能構成を示すブロック図である。
【0013】
携帯電話機10は、受話スピーカ13、リンガ14、表示部15、状態検出スイッチ16、振動モータ17、操作部18、マイク19、アンテナ20、送受信部21、変復調部22、音声処理部23、制御部30から構成される。
図1に示した各構成部品に対応する機能ブロックについては、図1と同一の符号を付して説明を省略する。
【0014】
送受信部21は、フィルタ、増幅器などからなる回路であって、アンテナ20を介し、外部に対して通信データの送信及び受信を行なう。通信データとしては、音声データの他に電子メールなどに含まれる文字データ及び通信制御に用いられる制御データからなる。
変復調部22は、送信するデータの変調、受信データの復調を行う。そして復調したデータに音声データが含まれる場合には、音声データを抽出し、音声処理部23に出力する。残りのデータは、制御データ、文字データを含み、これらは制御部30に出力する。
【0015】
制御部30は、マイクロプロセッサ31と、ROM32、RAM33などを有し、ROM32に格納された制御プログラムにしたがって、マイクロプロセッサ31が、待ち受け中に制御チャンネルを通じて基地局と行う通信、着信検出、着信があったときの処理、発信処理、各種モード設定、電池の残量検出等々、携帯電話機として必要な処理を行う。
【0016】
これらの処理の内、モード設定処理を図4に、着信処理を図5に示す。
図4のモード設定処理は、マナーモード設定と留守録モード設定の処理を示す。携帯電話機としては、文字入力モード、短縮登録モード等々、その他にも多くのモードが設けられているが、本発明の主題と関係が薄いので、図示省略する。
モード設定においては、マナーモード設定キー(クリアキー18gの長押し)が押下されたか、留守録キー18hが押下されたかが判断される(S1、S2)。マナーモードキーが押下された場合には、その時点における携帯電話の状態がマナーモード中にあるか否かが判断され(S3)、マナーモード中であるならマナーモードが解除される(S4)。一方、そのときの携帯電話機の状態がマナーモード中でなければ、マナーモードに設定される(S5)。この設定、設定解除は、具体的には、マナーモード設定用に割り当てられたフラグをON/OFFする処理である。
【0017】
留守録キー18hが操作された場合には、その時点における携帯電話機の状態が、留守録モードになっているか否かが判断され(S6)、留守録モードに入っていれば、留守録モードの解除がなされ、入っていなければ、留守録モードに入る設定がなされる。この設定、解除もやはり留守録モードに割り当てられたフラグをON/OFFする処理である。
【0018】
上記の各種モード設定がなされた後、待ち受け中に着信があると、図5の処理が開始する。まず、留守録が有効でなく(留守録モードの設定が解除されている)(S11)、マナーモードの設定もされていない場合(S12)、リンガを鳴動させて、ユーザに着信を報知し、ユーザがオフフックボタンを操作して、通常の通話処理を行う(S13)。また、マナーモードだけが設定されている場合には(S14)リンガ14を鳴らさず、振動モータ17を駆動してユーザに着信を知らせ、ユーザ操作を通じて通話に入るというマナーモードでの通話を行う(S14)。
【0019】
一方、留守録が有効になっており、マナーモードに設定されている場合には(S11→S15)、リンガ14及び受話スピーカ13をOFFにする(S16)。したがってこの場合は、着信があっても、リンガ14が鳴動することはない。かつ、留守録モードなので、ユーザのオフフック操作を待つことなく、自動的に回線接続し(S17)、応答メッセージを送出し(S18)、通話相手の音声を録音する(S19)。通話相手が伝言を終え、回線断を行うと(S20)、処理を終了する。
【0020】
他方、録音中に、ユーザが無音化解除キー(4接点キー18fの「上」側キー)を操作すると(S21)、操作されたキーが無音化解除キーであることを確認の上(S24)、受話スピーカをONする(S22)。この結果、通話相手の音声を受話スピーカから聞くことができる。この後、操作者が、やはり無音化を希望し、4接点キー18fの「下」側キーを操作すると(S24)、受話スピーカをOFFする(S25)。この結果、再び、スピーカから音声が流れなくなる。
【0021】
このように留守録時に無音化を解除したり、復帰したりできるようにしているのは、あくまでもそれらの操作権限をユーザに委ね、ユーザの使い勝手を拘束することのないようにするためである。
最後に、留守録のみが有効になっている場合(マナーモードはOFF)は、リンガ並びに受話スピーカをONして(S23)、通常の留守録を行う。
【0022】
なお、実施例では、無音化解除操作、復帰操作を別のキーで行なっているが、同一キーで押されるたびに、無音化解除、復帰を交互に繰り返すように設定することも出来る。
また、上記実施例では、携帯電話機に適用した例を示しているが、本発明はこれに限らず、親子電話の子機に適用して実施することも可能である。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、着信があると自動応答して、通話相手の声を録音する留守録機能を備えた電話機であって、マナーモード設定手段と、マナーモードに設定された状態で、留守録機能が有効とされている場合に、着信があると、通話相手音出力用スピーカーを無音化すると共に、無音化した状態で通話相手の声を録音している場合に、自機がユーザから所定の操作を受け付けると、無音状態を解除する制御手段とを備えたものであるから、会議中等、静寂を要求される場所での着信を留守録する場合において、相手音声がスピーカから発せられることが無く、マナーをわきまえた使用が可能となると共に、一方において、ユーザが電話機上で所定の操作をすることにより、無音状態を解除し通常の留守録状態と同様、スピーカから相手音声を発音させながら録音できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す携帯電話機の概略側面断面図。
【図2】携帯電話機の操作部のキー群を示す図。
【図3】携帯電話機の回路ブロック図。
【図4】モード設定操作の処理を示すフローチャート。
【図5】着信時の処理を示すフローチャート。
【符号の説明】
10 携帯電話機
11 第1筐体
12 第2筐体
13 受話スピーカ
14 リンガ
15 表示部
16 状態検出スイッチ
17 振動モータ
18 操作部
18a テンキー
18b オフフックキー
18c オンフックキー
18d フレキシブルキー
18e メニュー/OKキー
18f 4接点キー
18g クリアキー
18h 留守録キー
19 マイク
20 アンテナ
21 送受信部
23 音声処理部
30 制御部
31 CPU
32 ROM
33 RAM
Claims (2)
- 着信があると自動応答して、通話相手の声を録音する留守録機能を備えた電話機であって、
マナーモード設定手段と、
マナーモードに設定された状態で、留守録機能が有効とされている場合に、着信があると、通話相手音出力用スピーカーを無音化すると共に、
無音化した状態で通話相手の声を録音している場合に、自機がユーザから所定の操作を受け付けると、無音状態を解除する制御手段とを備える
ことを特徴とする電話機。 - 更に、再無音化のために操作する再無音化操作キーを備えると共に、前記ユーザから所定の操作を受け付けるのが電話機上の所定のキーであり、
無音状態で通話相手の声を録音中に、前記所定のキーと、再無音化操作キーとを交互に操作すると、前記制御手段は、無音状態と、無音化解除状態とを交互に切換えることを特徴とする請求項1記載の電話機。
Priority Applications (1)
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Family Applications (1)
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