JP4063552B2 - 弾球遊技機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、パチンコ玉のような遊技球を前面の遊技盤に打ち出し、所定の入賞口に遊技球が入ったことに応じて、賞球の払出を行ったり、シンボルの変動表示を開始するなどのゲームを展開する弾球遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
典型的な弾球遊技機であるパチンコ機には、近年、ゲームの主要な流れを制御するための制御装置(以下、これを「主制御装置」という。)に加えて、シンボル表示部,音声出力部,電飾用のランプやLED,賞球の払出装置などの個々の駆動部毎に、専用の制御装置(以下、「副制御装置」という。)が組み込まれている。これら主制御装置および副制御装置は、いずれも独立した基板上にマイクロコンピュータなどが搭載されて成るもので、各副制御装置が、主制御装置の指令に応じて管轄の駆動部の動作を制御することにより、一連のゲーム処理が実行される。なお、現行のパチンコ機では、主制御装置への不正な信号入力を防止するために、各制御装置間の通信を、主制御装置から副制御装置への一方通行の通信に限定している
【0003】
上記構成のパチンコ機の装置本体には、前記各制御装置や駆動部に電源を供給するための電源装置が組み込まれている。この電源装置は、外部から24Vの交流電圧の供給を受けて、複数の直流電圧を生成し、これらを各制御装置や駆動部に個別に供給する。
【0004】
さらに近年のパチンコ機は、外部電源に停電などの異常状態が生じた場合にも、電源の復帰によって異常発生時直前の遊技状態に戻ることができるように構成されている。
ここで外部電源の異常状態に対応するための構成および装置動作を簡単に説明する。前記電源装置には、外部からの供給電圧の低下を検知する回路や、バックアップ用の電源を生成する回路が組み込まれており、前記供給電圧の低下を検知したときに、主制御装置や払出制御装置にNMI(Non Maskable Interrupt)信号を出力する。主制御装置や払出制御装置は、このNMI信号を受け付けると、前記バックアップ用の電源の供給を受けながら、実行中の処理に復帰するのに必要な各種データをRAMなどに待避させる。
【0005】
外部電源が通常の電圧に復帰すると、電源装置は、主制御装置および払出制御装置を含む各副制御装置に、リセット信号を出力する。各制御装置は、このリセット信号によって初期状態に戻り、さらに主制御装置および払出制御装置では、前記バックアップ処理により待避させたデータを復帰させることによって、異常発生時直前の処理状態に復帰する。なお、払出制御装置以外の副制御装置も、初期状態に復帰した後、主制御装置からのコマンドに応じて異常発生時直前の処理状態に復帰することができる。
【0006】
このように、外部電源に異常が生じた場合には、主制御装置におけるゲーム制御の進行状態が保存されるとともに、払出制御装置に設定された賞球の払出数や払出状態が保存され、異常状態の解除によって、保存された状態に復帰するようになる。したがって、万一、大当たり状態下で停電が発生しても、復電後に元の大当たり状態に復帰して、賞球の払出を再開することができる。
【0007】
さらに従来のパチンコ機では、主制御装置における復帰処理を、副制御装置においてリセット処理が行われるタイミングよりも所定時間遅延させて実行することによって、主制御装置からのコマンドが各副制御装置に確実に受け付けられるように設定している(特開2001−198329号公報)。
【0008】
また近年のパチンコ機では、遊技球を盤面に打ち出すための発射装置の駆動機構が払出制御装置の制御下に置かれている。このような構成は、パチンコホールに、金額価値が付与されたカードを受け付けてパチンコ玉の貸出を行うシステム(以下、「玉貸しシステム」という。)が導入されたことによる。この玉貸しシステムは、各パチンコ機の隣に、前記カードの処理機能を持つカードユニットを配備して成る。カードユニットは、パチンコ機に電気的に接続されており、受け付けたカードから金額価値を引き落として所定数の遊技球の貸出を指示する貸出指示信号をパチンコ機に送信する。またパチンコ機においては、前記払出制御装置がカードユニットの制御部に接続されており、前記貸出指示信号に応じて払出装置を駆動することで、貸出し用のパチンコ玉を受け皿に放出している。
【0009】
上記カードユニットに接続される現行のパチンコ機(いわゆるCRパチンコ機)は、カードユニットに接続されている場合に限り、パチンコ玉の発射が可能になるように、カードユニットに接続される払出制御装置により前記発射装置を制御するように構成されている。払出制御装置は、電源投入時や、前記リセット信号により初期状態に復帰した後には、カードユニットとの接続を確認した上で発射装置を作動可能な状態に設定するようにしている。(特開平5−177054号,特開平7−116317号)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
外部電源に異常が発生した場合のパチンコ機では、前記したように、払出制御装置が主制御装置よりも先に復帰処理を実行する。このような設定では、発射装置が払出制御装置の制御下にある場合、主制御装置の復帰処理が行われる前に、払出制御装置によって発射装置の作動が有効化され、盤面へのパチンコ玉の打出しが可能となる。しかしながら、ここで打ち出された遊技球が入賞口に入っても、その入賞口のセンサからの出力を主制御装置に認識させることができないので、前記の入賞球は無効となる。このように、異常発生後の復帰処理にかかる従来の方法では、遊技者の持ち玉が無駄に消費されてしまう、という不具合が発生する。
【0011】
この発明は上記問題点に着目してなされたもので、停電などの異常発生後に異常発生時直前の状態に復帰する場合に、主制御装置の復帰処理が完了するより前に遊技球が発射されるのを防止し、遊技球の無駄な消費を防止することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明にかかる弾球遊技機は、賞球の払出装置の動作を制御するとともに、遊技球の発射装置を作動可能または作動不可能な状態のいずれかに設定する払出制御装置と、前記払出制御装置を含む複数の副制御装置の動作を制御しつつ遊技を進行させる主制御装置と、外部電源を用いて前記主制御装置および各副制御装置にそれぞれ動作用の電源を供給する電源装置とを具備する。電源装置には、前記外部電源の電圧異常を検知して、少なくとも主制御装置および払出制御装置に異常時割込み信号を出力するとともに、前記外部電源の電圧異常が解消したことに応じて、前記主制御装置および払出制御装置にリセット信号を出力する異常検知手段と、異常検知手段により外部電源の電圧異常が検知されたことに応じて、前記主制御装置および払出制御装置に動作用の電源を供給するバックアップ電源とが含まれる。前記主制御装置および払出制御装置は、それぞれ、前記異常検知手段からの異常時割込み信号に応じてバックアップ処理を実行した後に、前記リセット信号に応じて、異常時割込み信号を受ける前の状態に復帰する復帰処理を実行する。また、リセット信号に応じた復帰処理後に主制御装置から払出制御装置に指令を送信したときに、当該指令を払出制御装置が受け付けることができるように、主制御装置の復帰処理を払出制御装置よりも遅いタイミングで実行する。
さらに、この発明では、主制御装置は、払出制御装置に対し、前記発射装置の作動を許可する場合にオフとなり、作動を禁止する場合にオンとなる発射禁止信号を出力し、払出制御装置は、前記発射禁止信号がオン状態の場合には前記発射装置を作動不能にする一方、前記発射禁止信号がオフ状態の場合には発射装置を作動可能とする。また、主制御装置は、前記異常検知手段からの異常時割込み信号に応じて前記発射禁止信号をオン状態に設定した後に、前記リセット信号に応じた復帰処理が完了したことに応じて前記オン状態の発射禁止信号をオフ状態に設定する。
【0013】
前記主制御装置および各副制御装置は、いずれも、制御主体となるマイクロコンピュータやその周辺回路を搭載した基板により提供することができる。また各副制御装置は、主制御装置に個別に接続されるのが望ましい。電源装置は、種々の電圧を生成するための回路が搭載された基板として構成することができる。これらの制御装置や電源装置は、いずれも盤面の裏側など、機体本体の適所に組み付けられる。
【0014】
前記発射装置には、たとえば遊技者の発射操作に応じて回転するモータを含めることができる。またこの発射装置に対しては、電源の供給や発射速度の制御のための回路が搭載された制御装置(以下、「発射制御装置」という。)を配備することができる。払出制御装置は、前記発射装置または発射制御装置に、たとえば駆動用の電源もしくは駆動制御信号、または前記電源および駆動制御信号の双方を供給することによって、発射装置を作動可能な状態にすることができる。
【0015】
異常検知手段が出力する異常時割込み信号とは、たとえば前記したNMI信号のように、他の処理に優先させて処理される割込み信号とするのが望ましい。一方、リセット信号とは、各制御装置のCPUを初期状態に復帰させるための信号を意味する。
【0016】
主制御装置や払出制御装置は、異常時割込み信号に応じて実行中の処理を中止し、その処理状態に復帰するのに必要な各種データをメモリに待避させるように設定される。またリセット信号を受けると、初期状態に復帰した後、前記待避させたデータを復元し、異常発生時直前の処理状態に戻るように設定される。なお、払出制御装置以外の副制御装置にも、リセット信号を与えることができる。この場合、各副制御装置は、リセット信号に応じて初期状態に戻った後、主制御装置からのコマンドに応じて異常発生時直前の状態に復帰することができる。ただしこれに限らず、これら副制御装置についても、前記主制御装置や払出制御装置と同様に、異常時割込み信号を与えることによって、独自のバックアップ処理や復帰処理を行うように設定することが可能である。
【0017】
主制御装置では、たとえばCPUの前段部に前記リセット信号を遅延させるためのラッチ回路を設けることによって、CPUへのリセット信号の入力を所定時間遅延させることができる。なお、主制御装置でのリセット信号の遅延時間は、すべての副制御装置およびその制御対象の駆動系が初期状態に戻るのに必要な時間よりも長く設定されるのが望ましい。
このような構成により、外部電源の異常発生によりバックアップ処理が行われた後に、電源装置より各制御装置にリセット信号が送信された場合には、各副制御装置の初期状態への復帰処理が完了してから、主制御装置において、初期状態への復帰処理および異常発生時直前の状態への復帰処理を実行することができる。
【0018】
上記構成の弾球遊技機によれば、外部電源の電圧異常が検出されてから主制御装置の復帰処理が完了するまでの間、発射装置が作動不可能な状態に設定されるので、異常発生後の外部電源が正常状態に復帰しても、主制御装置の復帰処理が完了するまでは遊技球の打ち出しを禁止することができ、遊技球が無駄に使用されるのを防止することができる。
【0021】
さらに好ましい態様の弾球遊技機では、前記払出制御装置は、遊技球の貸出を指示する機能を有する外部装置に接続され、この外部装置からの貸出指示に応じて貸出し用の遊技球の払出を実行するとともに、前記電源装置からの電源供給下で前記外部装置に接続されていることを条件として、前記発射装置を作動可能な状態に設定するように構成される。
【0022】
上記態様によれば、前記したカードユニットのような外部装置からの貸出指示に応じて球貸し処理を行うタイプの弾球遊技機において、外部装置に接続されていないとき、および外部電源が異常発生後に正常に復帰した場合において、発射装置の不適正な作動を防止することが可能となり、安定した制御を実行することができる。
【0023】
この発明は、パチンコ機に適用されるのが望ましいが、これに限らず、アレンジボールゲーム機のように、盤面に遊技球を打ち出すタイプの遊技機全般に適用することが可能である。
【0024】
【発明の実施の形態】
図1は、この発明が適用されたパチンコ機の外観を示す。
このパチンコ機1の機体前面には、遊技盤2が設けられ、さらにその下方に、パチンコ玉の投入皿10や受け皿11,玉発射用の操作ハンドル12,玉払出口13などが設けられる。前記遊技盤2は、ガラス板により保護されており、その盤面2Aには、入賞口3,役物4,および図示しない障害釘などが多数配備される。また遊技盤2の中央部には、シンボル表示窓6が開設され、さらにこのシンボル表示窓6の下方に、始動入賞口7,特別入賞口8,パチンコ玉のアウト口9などが設けられる。
【0025】
前記遊技盤2の背後には、前記シンボル表示窓6の位置に合わせてリールユニット14(図2に示す。)が配備される。このリールユニット14は、周面に複数のシンボルが配設された3個のリール14a,14b,14cや、これらリール14a,14b,14cの駆動源となるステッピングモータ(図示せず。)などを含む。前記シンボル表示窓6は、これらリール14a,14b,14cが停止しているときに、各リールのシンボルを1個ずつ表示可能な大きさに形成される。
【0026】
各リール14a,14b,14cは、前記始動入賞口7にパチンコ玉が入ったことに応じて一斉に始動してシンボルの変動表示を実行し、所定時間が経過すると、順に停止する。すべてのリール14a,14b,14cが停止したときにシンボル表示窓6内に所定のシンボルが整列すると、大当たりとなり、特別入賞口8が連続的に開口状態となる特別遊技状態に移行する。
なお、シンボルの変動表示中に新たなパチンコ玉が始動入賞口7に入ると、この入賞玉は先の入賞玉に対する処理が終了するまで保留される。この保留玉は4個まで設定可能であり、前記シンボル表示窓7の上方に設けられた4個の保留玉ランプ15の点灯状態によって、遊技者に現在の保留玉数が報知される。
【0027】
この実施例のパチンコ機1は、前記した玉貸しシステムに対応するタイプのものである。すなわちパチンコホールにおいては、隣接するカードユニット25(図2に示す。)に電気的に接続された状態で設置され、このカードユニット25に接続されていることを条件として前記操作ハンドル12の操作が有効化されるように設定されている。
【0028】
図2は、上記パチンコ機1の制御系の構成を示す。このパチンコ機1には、ゲームの主要な流れを制御するための主制御装置16のほかに、主要な駆動系について、それぞれその駆動系に専用の副制御装置が設けられる。これら主制御装置16および各副制御装置は、いずれもマイクロコンピュータやその周辺回路が搭載された基板として構成される。
主制御装置16は、前記各入賞口3,8や役物4の内部に取り付けられるパチンコ玉センサ(図示せず。)などの入力部に接続されており、これら入力部からの信号に基づき、各副制御装置を制御しながらゲームを進行させる。
【0029】
図2では、副制御装置として、前記したリールユニット14の動作を制御するためのシンボル表示制御装置19と払出制御装置17とを示す。ただし、副制御装置はこれらの装置に限らず、効果音出力用の音声回路,盤面2A上に配備される電飾用のランプの駆動回路,前記保留玉ランプ15の駆動回路などに対しても、それぞれ個別の副制御装置を設定することができる。
【0030】
前記払出制御装置17は、パチンコ玉の払出装置21の動作を制御するためのもので、主制御装置16から賞球としてのパチンコ玉の払出指示を受けて、前記払出装置21を駆動し、所定数のパチンコ玉を払い出す。またこの払出制御装置17は、前記カードユニット25に接続されている。払出制御装置17は、カードユニット25に24Vの交流電圧を供給し、カードユニット25は、この交流電圧を、たとえば18Vの直流電圧に変換し、この電圧を接続状態信号として払出制御装置17に供給する。払出制御装置17は、この接続状態信号によりカードユニット25に接続されていることを認識した上で、カードユニット25からの貸出指示信号に応じて払出装置21を駆動し、貸出用のパチンコ玉を払い出す。なお、カードユニット25への24Vの交流電源は、電源装置20から供給してもよい。
【0031】
さらにこの払出制御装置17は、発射制御装置18にも接続される。この発射制御装置18は、パチンコ玉の発射装置22を構成するステッピングモータ(図示せず。)の回転量を前記操作ハンドル12の回転操作に応じて調整するためのもので、ステッピングモータ駆動用の回路を含むASIC(特定用途向けIC)などによる制御回路が搭載された基板として構成される。なお、発射装置22はステッピングモータに限らず、電磁力駆動方式の発射装置にしてもよい。
【0032】
払出制御装置17は、前記接続状態信号がオフの状態下においては、前記払出装置21を駆動しない状態になるとともに、前記発射制御装置18に発射駆動禁止信号を出力する。発射制御装置18は、この発射駆動禁止信号によって作動不可能となるので、このときに操作ハンドル12が操作されても、その操作は無効化される。
【0033】
前記主制御装置16および各副制御装置を含むすべての制御装置には、電源装置20からの電源が供給される。この電源装置20は、外部電源から24Vの交流電圧の供給を受けて、各制御装置や駆動系に対する複数種の直流電圧(図4の(b)〜(f)に示す。)を生成する。さらにこの電源装置20には、外部電源の電圧の異常を検出する異常検知回路26のほか、前記外部電圧の異常状態が解除されたことに応じてリセット信号を生成する回路、バックアップ電源(いずれも図示せず。)などが組み込まれる。なお、この電源装置20も、前記各制御装置と同様に、各種回路が搭載された基板として構成される。
【0034】
前記異常検知回路26による異常検知信号は、主制御装置16および払出制御装置17の各CPUのNMI端子に与えられる。(以下、この信号を「NMI信号」と呼ぶ。)一方、前記リセット信号は、主制御装置16,払出制御装置17のほか、シンボル表示制御装置19を含む各副制御装置のリセット端子に与えられる。また主制御装置16,払出制御装置17には、異常検知後も、前記バックアップ電源により電源供給が維持される。
【0035】
主制御装置16,払出制御装置17は、前記バックアップ電源供給下において、前記NMI信号に応じて実行中の処理を中断し、異常発生時直前の処理状態に復帰するのに必要なデータを待避させるバックアップ処理を実行する。そしてこのバックアップ処理の後は、リセット信号により初期状態に復帰した後、待避させたデータを復元することにより、NMI信号入力時の状態に復帰する。
【0036】
なお、シンボル表示制御装置19および図示しない他の副制御装置は、リセット信号により初期状態に復帰した後、データの復帰処理を完了した主制御装置16からのコマンドに応じて、異常発生時直前の状態に復帰する。
たとえばシンボル表示制御装置19は、リセット信号に応じて各リール14a,14b,14cを初期位置にセットするが、たとえば異常発生時の直前にシンボルの変動表示を実行していた場合には、主制御装置16からのコマンドに応じて、各リール14a,14b,14cを再回転させる。
【0037】
この実施例の主制御装置16では、図3に示すような遅延処理回路33により、前記電源装置20からのリセット信号を所定時間遅延させてCPUに入力するようにしている。この遅延処理回路33は、カウンタ31とラッチ回路32とから成るもので、前記リセット信号に応じてカウンタ31による計数動作を開始させるとともに、ラッチ回路32によりリセット信号をラッチさせ、カウンタ31のカウンタアップに応じてラッチ回路32よりリセット信号を出力するようにしている。(以下、このラッチ回路32からのリセット信号を「システムリセット信号」と呼ぶ。)
【0038】
前記遅延処理回路33によるシステムリセット信号の遅延時間は、前記電源装置20からのリセット信号に応じて復帰処理を行った各副制御装置が主制御装置16からのコマンドを確実に受け付けることができるのに必要な時間長さに応じて定められる。たとえばシンボル表示制御装置19が各リール14a,14b,14cを初期位置に復帰させる処理時間に合わせて、4〜5秒程度に設定するとよい。なお、シンボルの変動表示装置として、前記リールユニット14に代えて、液晶パネルのような表示装置を使用する場合には、応答処理の関係から、リセット信号の遅延時間は600ミリ秒程度でよい。
【0039】
さらにこの実施例の主制御装置16は、NMI信号に応じたバックアップ処理を行った後、システムリセット信号が入力されるまで、払出制御装置17に、前記発射制御装置18の作動を禁止する信号(以下、「発射禁止信号」と呼ぶ。)を出力するようにしている。前記払出制御装置17は、前記NMI信号の入力に応じて前記発射制御装置18に発射駆動禁止信号を出力し、前記リセット信号による復帰処理の後も、前記発射禁止信号が与えられている間は、前記発射駆動禁止信号の出力を維持するように設定されている。これにより、前記NMI信号が出力されてから主制御装置16が復帰するまでの間、盤面2Aにパチンコ玉を打ち出すことができない遊技禁止状態が設定される。
【0040】
図4は、各制御装置や駆動系への供給電圧、および前記NMI信号,リセット信号,システムリセット信号の各信号について、異常発生後の外部電源が復帰した時の変化の状態を示す。なお、この実施例のNMI信号は、ローレベル(図中、「L」で示す。)のときにオン状態となるものとする。また外部電源の通常のオン時にも、各部への供給電圧や信号は、この図4と同様の状態に変化する。
【0041】
図4において、(a)は、前記電源装置20に与えられる24Vの交流電圧である。電源装置20は、この交流電圧から12V,5Vの直流電圧をそれぞれ2系統生成するとともに、32Vの直流電圧を1系統生成する。
【0042】
12Vの直流電圧の一方は、入賞玉検知用のセンサに、他方は前記リールユニット14のステッピングモータや電飾用のランプに、それぞれ供給される(図4の(b)(c))。また5Vの直流電圧の一方は、前記主制御装置16および払出制御装置17に供給され、他方はその他の副制御装置に供給される(図4の(d)(e))。32Vの直流電圧は、前記役物4や特別入賞口8を開閉させるためのソレノイドに供給される(図4の(f))。
【0043】
電源装置20は、外部電源の復帰に応じて各駆動系や副制御装置への供給電圧の生成を開始する。前記異常検知回路26は、異常発生による外部電圧の低下に応じてNMI信号をオンにした後、外部電源の復帰後も、センサや各副制御装置への供給電圧が安定したレベルに達するのに必要な時間T1が経過するまで、NMI信号をオン状態に維持する。
【0044】
このNMI信号のオン状態が解除され、さらに所定時間T2が経過すると、前記リセット信号が立ち上げられる。さらに前記カウンタ31への設定値に応じた時間T3が経過すると、主制御装置16内のシステムリセット信号が立ち上げられる。
【0045】
主制御装置16および払出制御装置17は、異常発生時に前記NMI信号がオン状態になったことに応じてバックアップ処理を行う。また払出制御装置17では、前記NMI信号によるバックアップ処理を開始すると同時に、前記発射制御装置18に発射駆動禁止信号を出力して、異常発生時の操作ハンドル12の操作を無効化する。この後、外部電源が復帰すると、払出制御装置17は、前記リセット信号の立ち上がりに応じて初期状態に復帰した後、バックアップ期間に待避させたデータを復帰させることにより元の処理状態に戻る。
【0046】
一方、主制御装置16のCPUは、前記バックアップ処理後に前記発射禁止信号をオン状態に設定した後、この発射禁止信号のオン状態を、システムリセット信号が入力されるまで維持する。払出制御装置17は、リセット信号の入力後も、発射禁止信号に応じて前記発射駆動禁止信号のオン状態を維持する。これにより払出制御装置17の復帰動作が完了した後も、操作ハンドル12の操作は引き続き無効化される。
【0047】
図5は、前記外部電源の異常発生時に主制御装置16のCPUが実行する処理の一連の手順を示す。なお、図5および以下の説明では、各処理のステップをSTとして示す。
【0048】
この図5の手順は、前記NMI信号のオン状態への転換を受けてスタートするもので、まず最初のST1で、バックアップ処理用のプログラムに基づき、現在の処理状態を復帰するのに必要なデータの待避処理が実行される。なお、この実施例では、払出制御装置17以外の副制御装置に対しても、NMI信号の立ち上がり後、所定時間の間、電源を供給するようにしているので、CPUは、この電源供給期間内に、必要に応じて各副制御装置にコマンドを送信し、データの待避処理などを行わせることができる。
【0049】
一連のバックアップ処理が終了すると、つぎのST2では、発射禁止信号をオン状態に設定する。この後、外部電源が復帰し、前記遅延処理回路により生成されたシステムリセット信号の入力を受けると、ST3が「YES」となってST4に進み、所定の復帰処理が実行される。
この復帰処理が終了すると、ST5において、発射禁止信号がオフ状態に戻り、しかる後に処理が終了する。
【0050】
上記の処理によれば、電源装置20からのリセット信号がオンとなった後も、主制御装置16が異常発生時直前の状態に復帰するまでの間、発射制御装置18が作動するのを防止することができるから、主制御装置16が入賞玉検知用センサからの検知信号を受け付けることができない状態下でのパチンコ玉の打出しを禁止することができ、パチンコ玉の無駄な消費を防止することができる。なお、払出制御装置17および払出装置21は、前記発射禁止信号に関わらず、主制御装置16より先に元の状態に復帰することができるので、たとえば異常発生時に賞球の払出処理を行っていた場合には、主制御装置16の復帰を待たずに払出処理を再開することができる。
【0051】
さらにこの実施例では、主制御装置16から払出制御装置17に発射禁止信号を出力することで、発射装置22の動作を間接的に規制するようにしたが、これに代えて、発射制御装置18または発射装置22に、直接、発射禁止信号を与えるようにしてもよい。
【0052】
【発明の効果】
この発明によれば、外部電源の電圧異常に応じてバックアップ処理が行われた後に、外部電源の復帰に応じて異常発生時直前の状態に状態に復帰する場合に、異常が検出されてから主制御装置が復帰するまでの間、発射装置の作動が禁止されるから、主制御装置が復帰していない状態下での遊技球の発射動作を禁止することができ、遊技球の無駄な消費を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明が適用されたパチンコ機の外観を示す正面図である。
【図2】パチンコ機の制御系の構成を示すブロック図である。
【図3】主制御装置の遅延処理回路の構成を示す回路図である。
【図4】異常発生後の外部電源の復帰に応じて各制御装置および駆動系への供給電圧に生じる変化を、NMI信号,リセット信号,システムリセット信号とともに示すタイミングチャートである。
【図5】外部電源に異常が発生した場合の主制御装置における処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 パチンコ機
16 主制御装置
17 払出制御装置
18 発射制御装置
19 シンボル表示制御装置
20 電源装置
21 払出装置
22 発射装置
25 カードユニット
26 異常検知回路
33 遅延処理回路
Claims (2)
- 賞球の払出装置の動作を制御するとともに、遊技球の発射装置を作動可能または作動不可能な状態のいずれかに設定する払出制御装置と、前記払出制御装置を含む複数の副制御装置の動作を制御しつつ遊技を進行させる主制御装置と、外部電源を用いて前記主制御装置および各副制御装置にそれぞれ動作用の電源を供給する電源装置とを具備し、
前記電源装置には、前記外部電源の電圧異常を検知して、少なくとも主制御装置および払出制御装置に異常時割込み信号を出力するとともに、前記外部電源の電圧異常が解消したことに応じて、前記主制御装置および払出制御装置にリセット信号を出力する異常検知手段と、異常検知手段により外部電源の電圧異常が検知されたことに応じて、前記主制御装置および払出制御装置に動作用の電源を供給するバックアップ電源とが含まれており、
前記主制御装置および払出制御装置は、それぞれ、前記異常検知手段からの異常時割込み信号に応じてバックアップ処理を実行した後に、前記リセット信号に応じて、前記異常時割込み信号を受ける前の状態に復帰する復帰処理を実行し、
前記リセット信号に応じた復帰処理後に主制御装置から払出制御装置に指令を送信したときに、当該指令を払出制御装置が受け付けることができるように、主制御装置の復帰処理を払出制御装置よりも遅いタイミングで実行するようにした弾球遊技機において、
前記主制御装置は、前記払出制御装置に対し、前記発射装置の作動を許可する場合にオフとなり、作動を禁止する場合にオンとなる発射禁止信号を出力し、
前記払出制御装置は、前記発射禁止信号がオン状態の場合には前記発射装置を作動不能にする一方、前記発射禁止信号がオフ状態の場合には前記発射装置を作動可能とし、
前記主制御装置は、前記異常検知手段からの異常時割込み信号に応じて前記発射禁止信号をオン状態に設定した後に、前記リセット信号に応じた復帰処理が完了したことに応じて前記オン状態の発射禁止信号をオフ状態に設定する、
ことを特徴とする弾球遊技機。 - 前記払出制御装置は、遊技球の貸出を指示する機能を有する外部装置に接続され、この外部装置からの貸出指示に応じて貸出し用の遊技球の払出を実行するとともに、前記電源装置からの電源供給下で前記外部装置に接続されていることを条件として、前記発射装置を作動可能な状態に設定して成る請求項1に記載された弾球遊技機。
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