JP4062823B2 - ウオータジェットルームにおける緯入れ水切り換え装置 - Google Patents

ウオータジェットルームにおける緯入れ水切り換え装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧力水の噴射によって緯糸を射出する複数の緯入れノズル、及び緯入れタイミングに同期して圧力水を供給する複数のポンプを備え、前記複数のポンプのうちのいずれか1つから前記複数の緯入れノズルのうちのいずれか1つに圧力水を供給するウオータジェットルームにおける緯入れ水切り換え装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
複数の緯入れノズルを用いて複数種類の緯糸を緯入れするウオータジェットルームとしては、例えば特開昭50−48260号公報、実公平3−29344号公報に開示されるものがある。特開昭50−48260号公報のウオータジェットルームでは、一対の緯入れノズルのうちのいずれか一方が緯糸を射出する位置(緯入れ位置)に切り換え配置される。緯入れ位置に切り換え配置された緯入れノズルは、圧力水供給用の中空通路に連通し、圧力水が緯入れ位置に配置された緯入れノズルに供給される。中空通路は単一の圧力源に繋がっている。
【0003】
実公平3−29344号公報のウオータジェットルームでは、不動配置された一対の緯入れノズルがそれぞれ第1の制御弁を介して別々のポンプに繋げられている。各ポンプは、緯入れタイミングに同期して水を圧送するようになっている。従って、緯入れタイミングに圧力水を噴射しない、即ち緯糸を射出しない側の緯入れノズルに繋がるポンプから圧送される圧力水は、第2の制御弁を介して排水される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
特開昭50−48260号公報のウオータジェットルームでは、単一の圧力源から圧送される圧力水が一対の緯入れノズルのいずれか一方で必ず使用される。従って、緯入れノズルに供給されない圧力水の排水の問題は生じない。緯糸の緯入れは、その緯糸種類に適した圧力の圧力水で緯入れノズルから射出するのが望ましく、性状に大きな違いのある2つの緯糸を緯入れする場合には、それぞれの緯糸種類に適した圧力の圧力水で緯入れノズルから射出するのがよい。しかし、単一の圧力源しか持たないウオータジェットルームでは、緯糸種類に応じた圧力の圧力水の使い分けという緯入れの仕方はできない。
【0005】
実公平3−29344号公報のウオータジェットルームでは、少なくとも2種類の緯糸をそれぞれの種類に応じた圧力の圧力水で緯入れすることができる。しかし、そのためには一対の第1の制御弁及び1つの第2の制御弁が必要となり、配管構成が複雑となって装置のコンパクト化が難しく、かつ装置コストが高価となる。
【0006】
本発明は、配管構成が簡素でコンパクト化が容易、かつ装置コストも低減できるウオータジェットルームにおける緯入れ水切り換え装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そのために本発明は、圧力水の噴射によって緯糸を射出する複数の緯入れノズルへ圧力水を供給する複数のポンプを備え、前記複数のポンプのうちのいずれか1つから前記複数の緯入れノズルのうちのいずれか1つに圧力水を供給する緯入れ水切り換え装置を対象とし、請求項1及び2の発明では、前記複数のポンプに1対1に連通する複数の供給水路を備えた供給部と、前記複数の緯入れノズルの個数と同数の中間水路、及び中間排水路を備えた選択部と、前記複数の供給水路のうちの1つと前記複数の中間水路のうちの1つとを連通することにより、供給水路からの圧力水を中間水路を介して緯入れノズルに供給するように前記供給部と前記選択部との相対位置を切り換える切り換え手段とを備えた緯入れ水切り換え装置を構成し、前記複数の供給水路のうちの1つと前記複数の中間水路のうちの1つとを連通する前記供給部と前記選択部との特定の相対位置のそれぞれに対応して、前記中間水路に連通する前記供給水路以外の供給水路が前記中間排水路に連通するようにした。
【0008】
緯入れタイミングにおいて前記供給部と前記選択部との相対位置が複数の特定の相対位置のうちのいずれかである場合には、前記複数の緯入れノズルのうちのいずれか1つのみが圧力水を噴射する。圧力水を噴射している緯入れノズルへ圧力水を供給しているポンプ以外のポンプから圧送されている圧力水は、中間排水路を経由して排水される。
【0009】
また、請求項1及び2の発明では、前記選択部の中間水路及び中間排水路は、不動部を持つ外部配管に直接結合しない水路とし、前記切り換え手段は、前記選択部を動かして前記供給部と前記選択部との相対位置を切り換えるものとした。
【0010】
選択部を動かして供給部と選択部との相対位置を切り換える構成は、配管構成の上で簡便である。
とくに、請求項の発明では、前記選択部の中間排水路に連通可能な集合排水路を備えた前記供給部を構成し、前記複数の特定の相対位置の状態では、前記緯入れノズルに供給されない圧力水の供給水路に連通する中間排水路と前記集合排水路とが連通するようにした。
【0011】
圧力水を噴射している緯入れノズルへ圧力水を供給しているポンプ以外のポンプから圧送されている圧力水は、中間排水路及び集合排水路を経由して排水される。
【0012】
とくに、請求項の発明では、前記供給部は、ロッド形状であって前記複数の供給水路の流出口を側面に持つフレーム側に固定された不動体とし、前記選択部は、前記不動体の前記側面に摺接して直線移動するように嵌合されたパイプ形状の摺動体とし、前記流出口は、前記不動体の側面に接合する前記摺動体の内側面上で前記中間水路又は前記中間排水路に接続するようにした。
【0013】
ロッド形状の不動体とパイプ形状の摺動体との嵌合構成は、装置のコンパクト化に有利である。又、選択部を直線的に動かす構成は、供給部と選択部との相対位置を円滑に切り換える上で簡便である。
【0014】
請求項の発明では、請求項1及び請求項のいずれか1項において、前記複数の緯入れノズルは前記選択部側に止着し、前記複数の特定の相対位置の状態では、前記供給水路に連通した中間水路から圧力水が供給される緯入れノズルが所定の緯入れ位置に位置するようにした。
【0015】
複数の緯入れノズルと選択部とを一体的に移動させた構成は、緯入れすべき緯入れノズルの移動と圧力水の供給タイミングとをコンパクトな装置で同期させる上で最適である。
【0016】
請求項の発明では、請求項1乃至請求項のいずれか1項において、前記複数のポンプのうちの少なくとも1つに連通する供給水路は、複数の緯入れノズルに圧力水を供給するよう、複数の中間水路に選択的に連通し得るようにした。
【0017】
種類の異なる複数の緯糸の性状が大きく異ならない場合には、同じ圧力の圧力水で前記複数の緯糸の緯入れを行なっても問題はない。複数の緯入れノズルに同一のポンプから圧力水を供給する構成は、複数の緯糸の性状が大きく異ならない場合の緯入れに有効である。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した第1の実施の形態を図1〜図7に基づいて説明する。
【0019】
図1(a)に示すポンプ11,12は、織機主軸(図示略)に連動して駆動されるカム機構(図示略)により駆動される。ポンプ11,12は、定水位タンク13内の水を汲み取り、ポンプ11,12は、定水位タンク13から汲み取った水を織機1回転中の緯入れタイミングに緯入れノズル14,15,16,17側に圧送する。ポンプ11,12と定水位タンク13との間の給水管路18,19上にはチャージバルブ20,21が介在されており、チャージバルブ20,21には水道管22,23が接続されている。チャージバルブ20,21は、常には水道管22,23から給水管路18,19へ水道水が流入しないように閉状態になっている。しかし、織機を長時間停止させた後に再始動する際には、チャージバルブ20,21は閉状態から開状態に切り換えられ、水道水がポンプ11,12を経由して緯入れノズル14,15,16,17側に供給される。緯入れ開始時における緯入れノズル内の水の干上がりは緯入れ不良をもたらすが、織機の長時間停止後の再始動時のこのようなチャージバルブ20,21の切り換えは、緯入れ開始時における緯入れノズル内の水の干上がりを防止する。
【0020】
ポンプ11,12の下流側の給水管路24,25には選択弁26が接続されている。選択弁26は、サイドフレーム57(図3参照)側に固定されたロッド形状の不動体27と、不動体27に摺動可能に嵌合されたパイプ形状の摺動体28とからなる。摺動体28は、不動体27の側面に摺接する内筒29と、内筒29に嵌合固定された外筒30とからなる。図4に示すように、外筒30はねじ43の締め付けによって内筒29に固定されている。ねじ43を外筒30から外せば、外筒30から内筒29を外すことができる。ねじ43のロッド部431は、外筒30の外周面に形成された位置規制凹部301に嵌まり込んでおり、位置規制凹部301に嵌まり込んだロッド部431が外筒30と内筒29との相対位置を規制している。
【0021】
外筒30にはホルダ31がねじ32により締めつけて止着されており、ホルダ31には緯入れノズル14,15,16,17が取り付けられている。図1(a)、図2及び図3にRで示す高さ位置は、緯糸Y1,Y2,Y3,Y4を緯入れするために緯入れノズル14,15,16,17が位置する緯入れ位置である。
【0022】
図2及び図3に示すように、織機のサイドフレーム57にはサポート板58がボルト59により締め付け固定されており、サポート板58にはベース60が止着されている。不動体27はベース60に立設して固定されている。ベース60内には給水管路24,25が引き入れられている。サポート板58にはガイドロッド61が立設して固定されている。ガイドロッド61は不動体27と平行にしてあり、摺動体28の外筒30に止着されたブラケット62がガイドロッド61に摺接して上下に案内されるようになっている。これにより摺動体28は、不動体27の軸心回りに回転することなく緯入れノズル14,15,16,17の向きを常に一定としたまま上下動可能である。
【0023】
図4(a),(b)に示すように、ホルダ31内には複数の給水通路311が緯入れノズル14,15,16,17と1対1に対応して形成されている。図4(a)は図1(b)のA1−A1線断面図を表し、図4(b)は図1(b)のA2−A2線断面図を表し、図4(c)は図1(b)のB−B線断面図を表す。各給水通路311は、各緯入れノズル14,15,16,17の周囲に形成された環状室33に連通している。給水通路311に供給された圧力水は、環状室33、緯糸案内用ニードル34の周囲の水路341を経由して噴射口35から噴射される。緯糸案内用ニードル34に通された緯糸Y1,Y2,Y3,Y4は、圧力水の噴射によって図示しない経糸開口内へ緯入れされる。なお、緯糸Y1と緯糸Y2とは、性状(圧力水の噴射圧力、流量に対する牽引力)に大きな違いのないものであり、緯糸Y3と緯糸Y4とは、性状に大きな違いのないものである。
【0024】
図1(b)及び図6(b)に示すように、不動体27の下部側には第1の供給水路36及び第2の供給水路37が不動体27の軸線L1の方向に形成されている。不動体27の上部側には集合排水路38が軸線L1の方向に形成されている。第1の供給水路36には給水管路24が接続されており、第2の供給水路37には給水管路25が接続されている。不動体27の側面には一対の流出口361,371及び一対の流入口381,382が形成されている。流出口361は第1の供給水路36の流出口であり、流出口371は第2の供給水路37の流出口である。一対の流入口381,382は集合排水路38の流入口である。
【0025】
図6(a),(b)に示すように、摺動体28を構成する内筒29には一対の中間水路291,292及び一対の中間排水路293,294がこの順に上から配列して形成されている。同様に、内筒29には一対の中間排水路295,296及び一対の中間水路297,298がこの順に上から配列して形成されている。中間水路291は、図4(a)に示すホルダ31内の複数の給水通路311のうちの1つを介して緯入れノズル14の環状室33に連通している。中間水路292は、図4(b)に示すホルダ31内の複数の給水通路311のうちの1つを介して緯入れノズル15の環状室33に連通している。中間水路297は、図4(c)ホルダ31内の複数の給水通路311のうちの1つを介して緯入れノズル16の環状室33に連通している。中間水路298は、図4(c)に示すホルダ31内の複数の給水通路311のうちの1つを介して緯入れノズル17の環状室33に連通している。図6(b)に示す第1の供給水路36の流出口361は、摺動体28の上下動によって一対の中間水路291,292及び一対の中間排水路293,294に接続可能である。第2の供給水路37の流出口371は、摺動体28の上下動によって一対の中間排水路295,296及び一対の中間水路297,298に接続可能である。
【0026】
図1(a)に示すように、集合排水路38には排水管路41が接続されており、排水管路41には大気開放型貯水タンク42が分岐接続されている。貯水タンク42は、サイドフレーム57上に立設されたドビースタンド65(図2及び図3に図示)上に設置されている。貯水タンク42は、下部に設けられた突出管421と、上部に設けられた大気開放孔422と、大気開放孔422の直下に配置された遮蔽板423とを備えている。排水管路41には分岐管411が接続されており、分岐管411は突出管421に接続されている。排水管路41は定水位タンク13に接続されている。
【0027】
図3に示すように、サイドフレーム57の側面にはヘルドガイドブラケット63が止着されており、ヘルドガイドブラケット63の上部にはヘルドガイド64が止着されている。ヘルドガイドブラケット63の上部にはサーボモータ型の切り換えモータ39が設けられている。切り換えモータ39の出力軸392にはクランク円板391が止着されている。クランク円板391にはクランクロッド40の一端が連結されており、クランクロッド40の他端がブラケット62に連結されている。切り換えモータ39が回転すると摺動体28が上下動し、摺動体28と不動体27との相対位置が切り換えられる。切り換えモータ39、出力軸392、クランク円板391及びクランクロッド40は、不動体27と摺動体28との相対位置を切り換える切り換え手段を構成する。不動体27に対する摺動体28の相対位置は、図5(a),(b),(c),(d)に示す4つの相対位置に特定される。
【0028】
図5(a)に示す不動体27と摺動体28との第1の特定の相対位置の状態では、第1の供給水路36の流出口361と中間水路291とが連通し、第2の供給水路37の流出口371と中間排水路295とが連通すると共に、中間排水路295と集合排水路38の流入口382とが連通する。第1の特定の相対位置の状態では、緯入れノズル14が緯糸Y1を経糸開口内へ緯入れするための緯入れ位置Rに位置する。ポンプ11から圧送された圧力水は、第1の供給水路36及び中間水路291を経由して緯入れノズル14に供給される。又、ポンプ12から圧送された圧力水は、第2の供給水路37、中間排水路295、集合排水路38及び排水管路41を経由して定水位タンク13に還流する。
【0029】
図5(b)に示す不動体27と摺動体28との第2の特定の相対位置の状態では、第1の供給水路36の流出口361と中間水路292とが連通し、第2の供給水路37の流出口371と中間排水路296とが連通すると共に、中間排水路296と集合排水路38の流入口382とが連通する。第2の特定の相対位置の状態では、緯入れノズル15が緯糸Y2を経糸開口内へ緯入れするための緯入れ位置Rに位置する。ポンプ11から圧送される圧力水は、第1の供給水路36及び中間水路292を経由して緯入れノズル15に供給される。又、ポンプ12から圧送される圧力水は、第2の供給水路37、中間排水路296、集合排水路38及び排水管路41を経由して定水位タンク13に還流する。
【0030】
図5(c)に示す不動体27と摺動体28との第3の特定の相対位置の状態では、第1の供給水路36の流出口361と中間排水路293とが連通し、第2の供給水路37の流出口371と中間水路297とが連通すると共に、中間排水路293と集合排水路38の流入口381とが連通する。第3の特定の相対位置の状態では、緯入れノズル16が緯糸Y3を経糸開口内へ緯入れするための緯入れ位置Rに位置する。ポンプ12から圧送される圧力水は、第2の供給水路37及び中間水路297を経由して緯入れノズル16に供給される。又、ポンプ11から圧送される圧力水は、第1の供給水路36、中間排水路293、集合排水路38及び排水管路41を経由して定水位タンク13に還流する。
【0031】
図5(d)に示す不動体27と摺動体28との第4の特定の相対位置の状態では、第1の供給水路36の流出口361と中間排水路294とが連通し、第2の供給水路37の流出口371と中間水路298とが連通すると共に、中間排水路294と集合排水路38の流入口381とが連通する。第4の特定の相対位置の状態では、緯入れノズル17が緯糸Y4を経糸開口内へ緯入れするための緯入れ位置Rに位置する。ポンプ12から圧送される圧力水は、第2の供給水路37及び中間水路298を経由して緯入れノズル17に供給される。又、ポンプ11から圧送される圧力水は、第1の供給水路36、中間排水路294、集合排水路38及び排水管路41を経由して定水位タンク13に還流する。
【0032】
なお、排水管路41を流れる水の一部が図1(a)に示す分岐管411から貯水タンク42内へ噴出するが、遮蔽板423が大気開放孔422からの水流出を防止する。貯水タンク42内には水が所定量溜まり、一部は排水管路41を介して定水位タンク13へ排出される。
【0033】
第1の実施の形態では以下の効果が得られる。
(1-1)ポンプ11から圧送される圧力水は、選択弁26を介して2つの緯入れノズル14,15の一方に供給されるか、あるいは排水される。ポンプ12から圧送される圧力水は、選択弁26を介して2つの緯入れノズル16,17の一方に供給されるか、あるいは排水される。即ち、緯入れに供されない圧力水は、選択弁26を介して定水位タンク13に還流して排水される。緯入れに供される圧力水及び緯入れに供されない圧力水を単一の選択弁26で切り換え選択する構成は、緯入れ水切り換え装置全体の配管構成の簡素化、低コスト化、コンパクト化をもたらす。
【0034】
(1-2)供給部となる不動体27と選択部となる摺動体28との相対位置の切り換えは、摺動体28を上下動させて行なう。摺動体28内の中間水路291,292,297,298及び中間排水路293,294,295,296は、不動部を持つ外部配管に直接結合しない水路である。不動体27内の供給水路36,37及び集合排水路38は、不動部を持つ外部配管(実施の形態では、給水管路24,25及び排水管路41であり、ポンプ11,12、貯水タンク42が不動部となる)に直接結合する水路である。外部配管に直接結合する水路を持たない摺動体28を移動させる構成は、外部配管に直接結合する水路を持つ不動体27を移動させる構成に比べて配管構成上で簡便である。即ち、外部配管の高速振動に関する問題(配管損傷、配管外れ等)を考慮した配管構成が不要である。従って、選択部である摺動体28を動かして供給部と選択部との相対位置を切り換える構成は、配管構成の上で簡便である。
【0035】
(1-3)不動体27内の集合排水路38は、ポンプ11,12から圧送されても緯入れに供されない圧力水を定水位タンク13に導く。従って、排水用の外部配管を1本のみ不動体27に接続すればよく、配管構成が簡素になる。
【0036】
(1-4)パイプ形状の摺動体28を直線的に動かせば、不動体27と摺動体28との複数の特定の相対位置のうちの1つが容易にもたらされる。選択部である摺動体28を直線的に動かす構成は、供給部である不動体27と摺動体28との特定の相対位置を円滑に切り換える上で簡便である。
【0037】
(1-5)ロッド形状の不動体27とパイプ形状の摺動体28との嵌合構成は、緯入れ水切り換え装置のコンパクト化に有利である。
(1-6)上下に多段に配置された複数の緯入れノズル14,15,16,17は、ホルダ31を介して摺動体28に止着されている。従って、摺動体28を動かせば複数の緯入れノズル14,15,16,17も一体的に移動し、前記複数の特定の相対位置の状態では、供給水路36,37に連通した中間水路から圧力水が供給される緯入れノズルが所定の緯入れ位置Rに位置する。複数の緯入れノズル14,15,16,17と摺動体28とを一体的に移動させた構成は、緯入れすべき緯入れノズルの移動と圧力水の供給タイミングとをコンパクトな装置で同期させる上で最適である。
【0038】
(1-7)図7(a),(b),(c),(d)は、図1〜図6に示すものとは異なる形状の内筒29Aを不動体27に嵌合した状態を示す。内筒29Aでは中間水路292と中間排水路296とが内筒29の場合に対して左右入れ換えてある。図7(a)の特定の相対位置の状態は、ポンプ11の圧力水を緯入れノズル14に供給する状態にあり、図7(b)の特定の相対位置の状態は、ポンプ12の圧力水を緯入れノズル15に供給する状態にある。なお、図6(b)ではポンプ11の圧力水を緯入れノズル15に供給するようになっている点が異なっている。図7(c)の特定の相対位置の状態は、ポンプ12の圧力水を緯入れノズル16に供給する状態にあり、図7(d)の特定の相対位置の状態は、ポンプ12の圧力水を緯入れノズル17に供給する状態にある。内筒29と内筒29Aとの入れ換えは、ねじ43を外すことによって簡単に行なえる。従って、ポンプ11,12と緯入れノズル14,15,16,17との間の圧力水の供給関係の組み換えは、異なる内筒の入れ換えによって容易に行える。
【0039】
(1-8)織機が停止した際には図1(a)に示す定水位タンク13側へ流れる水により貯水タンク42より下流側の排水管路41内が負圧になることもある。貯水タンク42より下流側の排水管路41内の負圧が緯入れノズル14,15,16,17に波及すれば、緯入れノズル14,15,16,17内の水が吸い出され、圧力水の良好な噴射が阻害される。大気開放型の貯水タンク42の存在は、貯水タンク42より下流側の排水管路41内の負圧が緯入れノズル14,15,16,17に波及し、吸い出されることを防止する。
【0040】
(1-9)貯水タンク42内に溜まっている水は分岐管411を経由して排水管路21にゆっくりと流れ込むので、集合排水路38及び供給水路36,37内は常に水で満たされたままとなる。従って、停台の後、特に長期間停台の後、ポンプ11,12からの圧力水で緯入れが行われる際、緯入れノズル14,15,16,17内の水が干上がってしまっていることはなく、緯入れノズル14,15,16,17内の水の干上がりによる緯入れ不良の発生は阻止される。
【0041】
(1-10 )高圧力水(50〜100kg/cm2 )の管路のフレキシブルな配管構成は難しい。複数の緯入れノズル14,15,16,17の上下動を案内する不動体27をサイドフレーム57に止着した構成は、高圧力水(50〜100kg/cm2 )の管路を不動とする配管構成を可能にする。
【0042】
次に、図8、図9、図10(a),(b),(c),(d)及び図11(a),(b),(c),(d)の第2の実施の形態を説明する。第1の実施の形態と同じ構成部には同じ符号が付してある。
【0043】
この実施の形態における選択弁51は、ロッド形状の不動体44と、不動体44に嵌合されたパイプ形状のロータ48とからなる。不動体44の軸線L2を中心にして回動可能なロータ48は、3つの筒52,53,54からなる3層構造である。ロータ48にはホルダ55がねじ56により止着されており、ホルダ55には緯入れノズル14,15,16,17が環状に配列して止着されている。
【0044】
ロッド形状の不動体44内には第1の供給水路45及び第2の供給水路46が形成されており、第1の供給水路45の流出口451及び第2の供給水路46の流出口461が不動体44の周面に設けられている。第1の供給水路45はポンプ11に連通しており、第2の供給水路46はポンプ12に連通している。不動体44の周面には排水路形成フランジ441が一体形成されており、不動体44の周面には排水路形成リング47が螺着されている。排水路形成フランジ441及び排水路形成リング47は、環状の集合排水路442を形成する。排水路形成フランジ441には2つの流入口443,444が軸線L2を中心とした対称な位置に形成されている。流入口443,444は集合排水路442に連通している。ホルダ55の周面には歯車部551が形成されており、歯車部551には切り換えモータ50の駆動ギヤ501が噛合している。
【0045】
不動体44の先端側には位置規制リング49が螺着されている。ロータ48は、位置規制リング49と排水路形成フランジ441との間に位置規制される。ロータ48には4つの緯入れノズル14,15,16,17が不動体44の周りに配列して止着されている。ロータ48には緯入れノズル14,15,16,17の個数と同数の中間水路481,482,483,484が形成されている。中間水路481,482,483,484は緯入れノズル14,15,16,17と1対1に対応して連通している。中間水路481,482,483,484の流入口はロータ48を構成する筒52に設けられている。ロータ48には緯入れノズル14,15,16,17の個数と同数の中間排水路485,486,487,488が形成されている。図9は、ロータ48の各筒52,53,54を展開した分解斜視図を表す。
【0046】
切り換えモータ50が回転するとロータ48が回動し、選択部となるロータ48と供給部となる不動体44との相対位置が切り換えられる。不動体44に対するロータ48の相対位置は、図10(a),(b),(c),(d)に示す4つの相対位置に特定される。これら特定の相対位置の状態では、中間排水路485,486,487,488のうちのいずれか1つが流入口443を介して集合排水路442に連通する。図10(a),(b),(c),(d)における矢印Qは、軸線L2の方向に見たときの緯入れノズル14,15,16,17に供給される圧力水の流れ方向を表す。
【0047】
図10(a)に示す不動体44とロータ48との第1の特定の相対位置の状態では、第1の供給水路45の流出口451と中間水路481とが連通し、第2の供給水路46の流出口461と中間排水路485とが連通する。第1の特定の相対位置の状態では、緯入れノズル14が緯入れ位置Rに位置する。ポンプ11から圧送された圧力水は、第1の供給水路45及び中間水路481を経由して緯入れノズル14に供給される。又、ポンプ12から圧送された圧力水は、第2の供給水路46、中間排水路485及び集合排水路442を経由して定水位タンク13に還流する。
【0048】
図10(b)に示す不動体44とロータ48との第2の特定の相対位置の状態では、第1の供給水路45の流出口451と中間水路482とが連通し、第2の供給水路46の流出口461と中間排水路486とが連通する。第2の特定の相対位置の状態では、緯入れノズル15が緯入れ位置Rに位置する。ポンプ11から圧送される圧力水は、第1の供給水路45及び中間水路482を経由して緯入れノズル15に供給される。又、ポンプ12から圧送される圧力水は、第2の供給水路46、中間排水路486及び集合排水路442を経由して定水位タンク13に還流する。
【0049】
図10(c)に示す不動体44とロータ48との第3の特定の相対位置の状態では、第1の供給水路45の流出口451と中間排水路487とが連通し、第2の供給水路46の流出口461と中間水路483とが連通する。第3の特定の相対位置の状態では、緯入れノズル16が緯入れ位置Rに位置する。ポンプ12から圧送される圧力水は、第2の供給水路46及び中間水路483を経由して緯入れノズル16に供給される。又、ポンプ11から圧送される圧力水は、第1の供給水路45、中間排水路487及び集合排水路442を経由して定水位タンク13に還流する。
【0050】
図10(d)に示す不動体44とロータ48との第4の特定の相対位置の状態では、第1の供給水路45の流出口451と中間排水路488とが連通し、第2の供給水路46の流出口461と中間水路484とが連通する。第4の特定の相対位置の状態では、緯入れノズル17が緯入れ位置Rに位置する。ポンプ12から圧送される圧力水は、第2の供給水路46及び中間水路484を経由して緯入れノズル17に供給される。又、ポンプ11から圧送される圧力水は、第1の供給水路45、中間排水路488及び集合排水路442を経由して定水位タンク13に還流する。
【0051】
図11(a),(b),(c),(d)は別のロータ48Aを不動体44に嵌合した状態を示す。図12は、ロータ48Aの各筒52,53,54を展開した分解斜視図を表す。ロータ48Aでは中間水路482と中間排水路486とが入れ換えてある。図11(a)の特定の相対位置の状態は、ポンプ11の圧力水を緯入れノズル14に供給する状態にあり、図11(b)の特定の相対位置の状態は、ポンプ12の圧力水を緯入れノズル15に供給する状態にある。図11(c)の特定の相対位置の状態は、ポンプ12の圧力水を緯入れノズル16に供給する状態にあり、図11(d)の特定の相対位置の状態は、ポンプ12の圧力水を緯入れノズル17に供給する状態にある。ロータ48とロータ48Aとの入れ換えは、位置規制リング49及びねじ56を外すことによって簡単に行なえる。従って、ポンプ11,12と緯入れノズル14,15,16,17との間の圧力水の供給関係の組み換えは、異なるロータの入れ換えによって容易に行える。
【0052】
この実施の形態においても、第1の実施の形態における(1-1)項〜(1-3)項、(1-5)項〜(1-7)項と同様の効果が得られる。又、選択部となるロータ48を回動すれば、供給部となる不動体44とロータ48との複数の特定の相対位置のうちの1つが容易にもたらされる。選択部であるロータ48を回動する構成は、不動体44とロータ48との特定の相対位置を円滑に切り換える上で簡便である。
【0053】
次に、図13〜図16の第3の実施の形態を説明する。第1の実施の形態と同じ構成部には同じ符号が付してある。
この実施の形態では、3つの緯入れノズル14,15,16及び3つのポンプ10,11,12が用いられている。摺動体67と共に選択弁73を構成する不動体66には3つの供給水路69,70,71が形成されている。外筒30と共に摺動体67を構成する内筒68には中間水路681,682,683及び中間排水路684,685,686,687,688,689が形成されている。
【0054】
図13(a),(b)及び図14(a),(b),(c)は、ポンプ10からの圧力水を緯入れノズル14に供給すると共に、他のポンプ11,12からの圧力水を排水する場合を示す。なお、図13(b)は図13(a)のC−C線断面図、図14(a)は図13(a)のD−D線断面図、図14(b)は図13(a)のE−E線断面図、図14(c)は図13(a)のF−F線断面図である。特に、第3の実施の形態では、図14(a),(b),(c)に示すように、摺動体67の内筒68は第1の実施の形態と異なっており、また内筒68と外筒30との間には、給水通路311部位が穿孔された薄肉の筒体75が介在されている。
【0055】
図13(a),(b)に示す不動体66と摺動体67との第1の特定の相対位置の状態では、供給水路69の流出口691と中間水路681とが連通する。又、供給水路70の流出口701と中間排水路684とが連通すると共に、中間排水路684と集合排水路72の流入口722とが連通し、供給水路71の流出口711と中間排水路685とが連通すると共に、中間排水路685と集合排水路72の流入口723とが連通する。第1の特定の相対位置の状態では、緯入れノズル14が緯入れ位置Rに位置する。ポンプ10から圧送された圧力水は、図14(a)をも参照し、供給水路69及び中間水路681、給水通路311を経由して緯入れノズル14に供給される。又、ポンプ11から圧送された圧力水は、供給水路70、中間排水路684、集合排水路72及び排水管路41を経由して定水位タンク13に還流し、ポンプ12から圧送された圧力水は、供給水路71、中間排水路685、集合排水路72及び排水管路41を経由して定水位タンク13に還流する。
【0056】
図15(a),(b)に示す不動体66と摺動体67との第2の特定の相対位置の状態では、供給水路70の流出口701と中間水路682とが連通する。又、供給水路69の流出口691と中間排水路686とが連通すると共に、中間排水路686と集合排水路72の流入口721とが連通し、供給水路71の流出口711と中間排水路687とが連通すると共に、中間排水路687と集合排水路72の流入口723とが連通する。第2の特定の相対位置の状態では、緯入れノズル15が緯入れ位置Rに位置する。ポンプ11から圧送された圧力水は、供給水路70、中間水路682及び給水通路311を経由して緯入れノズル15に供給される。又、ポンプ10から圧送された圧力水は、供給水路69、中間排水路686、集合排水路72及び排水管路41を経由して定水位タンク13に還流し、ポンプ12から圧送された圧力水は、供給水路71、中間排水路687、集合排水路72及び排水管路41を経由して定水位タンク13に還流する。
【0057】
図16(a),(b)に示す不動体66と摺動体67との第3の特定の相対位置の状態では、供給水路71の流出口711と中間水路683とが連通する。又、供給水路69の流出口691と中間排水路688とが連通すると共に、中間排水路688と集合排水路72の流入口721とが連通し、供給水路70の流出口701と中間排水路689とが連通すると共に、中間排水路689と集合排水路72の流入口722とが連通する。第3の特定の相対位置の状態では、緯入れノズル16が緯入れ位置Rに位置する。ポンプ12から圧送された圧力水は、供給水路71及び中間水路683を経由して緯入れノズル16に供給される。又、ポンプ10から圧送された圧力水は、供給水路69、中間排水路688、集合排水路72及び排水管路41を経由して定水位タンク13に還流し、ポンプ11から圧送された圧力水は、供給水路70、中間排水路689、集合排水路72及び排水管路41を経由して定水位タンク13に還流する。
【0058】
各緯入れノズル14,15,16に引き通される各緯糸の性状が大幅に異なる場合にポンプを共有する構成は、緯入れ性能の確保、布品位の確保の面で支障を生じ易い。緯入れノズルとポンプとを1対1に対応させる構成は、各緯入れノズル14,15,16に引き通される各緯糸の性状が大幅に異なる場合に有効である。
【0059】
本発明では以下のような実施の形態も可能である。
(1)図5に示す第1の実施の形態において、中間排水路293,294を一体化した単一の中間排水路、及び中間排水路295,296を一体化した単一の中間排水路を備えた摺動体を用いること。
(2)2つ、あるいは4つ以上の緯入れノズルを備えた織機において、緯入れノズル1つに対して1つのポンプを対応させること。
(3)3つ以上のポンプでポンプの個数よりも多い緯入れノズルに圧力水を供給するようにすること。
(4)複数の緯入れノズルを固定配置した織機に本発明を適用すること。
【0060】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明では、複数の供給水路のうちの1つと複数の中間水路のうちの1つとを連通する供給部と選択部との特定の相対位置を中間水路の個数と同数とし、前記複数の特定の相対位置のそれぞれの状態では、前記複数の特定の相対位置のそれぞれに対応して中間水路に連通する供給水路以外の供給水路が中間排水路に連通するようにしたので、配管構成が簡素でコンパクト化が容易、かつ装置コストも低減できるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態を示し、(a)は全体配管図。(b)は要部断面図。
【図2】緯入れノズルを示す要部正面図。
【図3】選択弁及び緯入れノズルを示す要部側面図。
【図4】(a)は図1(b)のA1−A1線断面図。(b)は図1(b)のA2−A2線断面図。(c)は図1(b)のB−B線断面図。
【図5】(a)は第1の特定の相対位置の状態を示す要部断面図。(b)は第2の特定の相対位置の状態を示す要部断面図。(c)は第3の特定の相対位置の状態を示す要部断面図。(d)は第4の特定の相対位置の状態を示す要部断面図。
【図6】(a)は要部分解斜視図。(b)は要部分解破断斜視図。
【図7】別の摺動体を不動体に装着した状態を示し、(a)は第1の特定の相対位置の状態を示す要部断面図。(b)は第2の特定の相対位置の状態を示す要部断面図。(c)は第3の特定の相対位置の状態を示す要部断面図。(d)は第4の特定の相対位置の状態を示す要部断面図。
【図8】第2の実施の形態を示す要部断面図。
【図9】ロータ48の各筒を展開した分解斜視図。
【図10】(a)は第1の特定の相対位置の状態を示す要部断面図。(b)は第2の特定の相対位置の状態を示す要部断面図。(c)は第3の特定の相対位置の状態を示す要部断面図。(d)は第4の特定の相対位置の状態を示す要部断面図。
【図11】別の摺動体を不動体に装着した状態を示し、(a)は第1の特定の相対位置の状態を示す要部断面図。(b)は第2の特定の相対位置の状態を示す要部断面図。(c)は第3の特定の相対位置の状態を示す要部断面図。(d)は第4の特定の相対位置の状態を示す要部断面図。
【図12】ロータ48Aの各筒を展開した分解斜視図。
【図13】第3の実施の形態を示し、(a)は第1の特定の相対位置の状態を示す要部縦断面図。(b)は(a)のC−C線断面図。
【図14】(a)は図13(a)のD−D線断面図。(b)は図13(a)のE−E線断面図。(c)は図13(a)のF−F線断面図。
【図15】(a)は第2の特定の相対位置の状態を示す要部縦断面図。(b)は(a)のG−G線断面図。
【図16】(a)は第3の特定の相対位置の状態を示す要部縦断面図。(b)は(a)のH−H線断面図。
【符号の説明】
10,11,12…ポンプ。14,15,16,17…緯入れノズル。26,51,73…選択弁。27,44,66…供給部となる不動体。28,28A,67…選択部となる摺動体。291,292,297,298…中間水路。293,294,295,296…中間排水路。36,37…供給水路。38…集合排水路。39,50…切り換え手段を構成する切り換えモータ。45,46…供給水路。48,48A…選択部となるロータ。481,482,483,484…中間水路。485,486,487,488…中間排水路。681,682,683…中間水路。684,685,686,687,688,689…中間排水路。69,70,71…供給水路。

Claims (4)

  1. 圧力水の噴射によって緯糸を射出する複数の緯入れノズル、及び緯入れタイミングに同期して圧力水を供給する複数のポンプを備え、前記複数のポンプのうちのいずれか1つから前記複数の緯入れノズルのうちのいずれか1つに圧力水を供給する緯入れ水切り換え装置において、
    前記複数のポンプに1対1に連通する複数の供給水路を備えた供給部と、
    前記複数の緯入れノズルの個数と同数の中間水路、及び同数の中間排水路を備えた選択部と、
    前記複数の供給水路のうちの1つと前記複数の中間水路のうちの1つとを連通することにより、供給水路からの圧力水を中間水路を介して緯入れノズルに供給するように前記供給部と前記選択部との相対位置を切り換える切り換え手段とを備え、
    前記複数の供給水路のうちの1つと前記複数の中間水路のうちの1つとを連通する前記供給部と前記選択部との特定の相対位置のそれぞれに対応して、前記中間水路に連通する前記供給水路以外の供給水路が前記中間排水路に連通するようにし
    前記選択部の中間水路及び中間排水路は、不動部を持つ外部配管に直接結合しない水路であり、前記切り換え手段は、前記選択部を動かして前記供給部と前記選択部との相対位置を切り換え、
    前記供給部は、前記選択部の中間排水路に連通可能な集合排水路を備えており、前記複数の特定の相対位置の状態では、前記緯入れノズルに供給されない圧力水の供給水路に連通する中間排水路と前記集合排水路とが連通するようにしたウオータジェットルームにおける緯入れ水切り換え装置。
  2. 圧力水の噴射によって緯糸を射出する複数の緯入れノズル、及び緯入れタイミングに同期して圧力水を供給する複数のポンプを備え、前記複数のポンプのうちのいずれか1つから前記複数の緯入れノズルのうちのいずれか1つに圧力水を供給する緯入れ水切り換え装置において、
    前記複数のポンプに1対1に連通する複数の供給水路を備えた供給部と、
    前記複数の緯入れノズルの個数と同数の中間水路、及び同数の中間排水路を備えた選択部と、
    前記複数の供給水路のうちの1つと前記複数の中間水路のうちの1つとを連通することにより、供給水路からの圧力水を中間水路を介して緯入れノズルに供給するように前記供給部と前記選択部との相対位置を切り換える切り換え手段とを備え、
    前記複数の供給水路のうちの1つと前記複数の中間水路のうちの1つとを連通する前記供給部と前記選択部との特定の相対位置のそれぞれに対応して、前記中間水路に連通する前記供給水路以外の供給水路が前記中間排水路に連通するようにし、
    前記選択部の中間水路及び中間排水路は、不動部を持つ外部配管に直接結合しない水路であり、前記切り換え手段は、前記選択部を動かして前記供給部と前記選択部との相対位置を切り換え
    前記供給部は、ロッド形状であって前記複数の供給水路の流出口を側面に持つフレーム側に固定された不動体であり、前記選択部は、前記不動体の前記側面に摺接して直線移動するように嵌合されたパイプ形状の摺動体であり、前記流出口は、前記不動体の側面に接合する前記摺動体の内側面上で前記中間水路又は前記中間排水路に接続するようにしたウオータジェットルームにおける緯入れ水切り換え装置。
  3. 前記複数の緯入れノズルは前記選択部側に止着されており、前記複数の特定の相対位置の状態では、前記供給水路に連通した中間水路から圧力水が供給される緯入れノズルが所定の緯入れ位置に位置するようにした請求項1及び請求項のいずれか1項に記載のウオータジェットルームにおける緯入れ水切り換え装置。
  4. 前記複数のポンプのうちの少なくとも1つに連通する供給水路は、複数の緯入れノズルに圧力水を供給するよう、複数の中間水路に選択的に連通し得る請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のウオータジェットルームにおける緯入れ水切り換え装置。
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