JP4061783B2 - 軟質磁性金属粉末の製造方法及び軟質磁性金属粉末 - Google Patents

軟質磁性金属粉末の製造方法及び軟質磁性金属粉末 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、軟質磁性金属粉末の製造方法、及びこの製造方法によって製造された軟質磁性金属粉末とに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
高周波磁気回路等で使用される磁性体のコア(以下、「磁心」という)には高透磁率及び低鉄損が要求されている。
また、最近のテレビジョンの大画面化、高輝度化に対応するための高周波化が進むのに伴い、従来のフェライト製鉄心では飽和磁束密度が低いということがあり、そのために軟質磁性金属粉末による高磁束密度化を行い、かつ高透磁率、低鉄損とさせることが要求されてきている。
【0003】
高透磁率を得るためには、
(1)磁心においてその構成材としての磁性体粉末による高密度化を図ること、
及び
(2)磁性体粉末単体としての反磁界係数を小さくすること
が必要とされている。
上記(1)の実現には、磁性体粉末において粒径(または粒度)的見地から球状粉末との理想配分を求めつつバインダーの混合量を可及的少量に抑える材料調整を行うことにより、圧縮成形時に金型の振動やプレス圧を起因とする粉末移動を促し、もって粉末相互間の隙間を埋めるようにする方法や、磁性体粉末の粉末形状を薄片状乃至鱗片状にしたうえでバインダーと混合して材料とし、これで圧縮成形を行う方法等が試みられている。
【0004】
また上記(2)の実現には、磁性体粉末の粉末形状において、そのアスペクト比(縦・横比,偏平比)を高くすることが肝要であることが判っている。
そこで、アトマイズ法、遠心急冷法、ロール法等によって偏平形状の薄片状粉末を得ることや、薄帯(リボン)を粉砕することによって鱗片状粉末を得ること等が提案されている。しかし、これらにより得られた磁性体粉末では、そのアスペクト比が約30〜100というように高いということがあった(例えば、特開平5−295402号公報等参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
高密度成形を行うのに理想的な磁性体粉末は、球形粉末の粒径(粒度)を理想配分し且つバインダー混合量を可及的少量にしたものであり、またその圧縮成形時にはむしろ意図的に金型に振動を加えたり高圧をかけたりすることで粉末同士が押し合って粉末相互間隙間を埋めるようになり、それらの結果として、高密度成形ができることは確かめられている。
しかしながら、磁性体粉末の粉末形状が球体を主体としたものであると、その反磁界係数は0.33と大きくなってしまい、このため磁心としての実効透磁率が低下してしまうということがあった。
【0006】
一方、磁性体粉末単体の反磁界係数を小さくするために、磁性体粉末の粉末形状を薄片状や鱗片状等とした場合では、これらの磁性体粉末に対するバインダー混合量を調整したり、或いは、圧縮成形時に金型へ振動や高圧力を加えたりしたところで、高透磁率化にとって重要な高密度の磁心を得ることはできないということがあった。
これは、薄片状や鱗片状等の磁性体粉末では元々の厚みが数ミクロンと薄いため、この磁性体粉末の厚みと粉末相互間隙間で形成され得るバインダーの収容厚み或いは実際のバインダー厚みとの差が小さいことや、磁性体粉末はその厚み方向で千鳥状に堆積する傾向にあるところ、この磁性体粉体の厚み方向に沿って圧力をかけても薄片状や鱗片状の形体からはそれらの長さ方向に動く力が生じ難く、従って粉末相互間隙間を十分には埋めることができないためと推測される。
【0007】
上記した従来の磁性体粉末において、その粉末形状を高アスペクト比にすることはできるものであるが、その厚さは数μmにすぎないので、バインダーと混合後に圧縮成形して得られる圧縮成形体としてはバインダーの占める体積が大きくなり、換言すれば、圧縮成形体に占める磁性体粉末の割合が低下したものとなっており、これでは高飽和磁束密度と高透磁率とを同時に達成することは難しいということがあった。
本発明は、上記従来の問題点乃至課題を解決したものであって、磁心においてその構成材としての磁性体粉末による高密度化を図ることができ、なお且つ、磁性体粉末単体としての反磁界係数を小さくすることができるようにした、すなわち偏平楕円体及び球体の磁性体粉末よりも反磁界係数を小さくすることができると共に偏平楕円体の磁性体粉末よりも体積比率を高くすることができるようにした軟質磁性金属粉末について、これを確実に得られるようにした製造方法、及びこの製造方法により製造された軟質磁性金属粉末を提供することを目的としたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明では、上記目的を達成するために、次の技術的手段を講じた。
即ち、本発明に係る軟質磁性金属粉末の製造方法は、ルツボ55の溶湯孔57から流下する溶融金属59へ前記溶湯孔57に同心のガス噴出口71からガスジェット73を噴射圧力15〜70kg/cm2で逆円錐状に噴射させて、ガスジェット73の交差点である集束位置Pにおいて前記溶融金属59を微細な溶滴に分断し、この分断直後の溶滴を冷却用筒体51の内周面に沿って水流初速30〜100m/secで旋回しながら流下する旋回冷却液層66に向けて集束位置Pを頂点として集束位置Pから旋回冷却液層66までの距離が10〜200mmとされた円錐状に拡散させ、溶滴を旋回冷却液層66に筒内面側に対する前端側及び後端側で交差する入射角α,βが30°以上90°以下で突入させることにより、非晶質磁性金属粉末を得るものである。
【0009】
このような数値範囲は、製造された軟質磁性金属粉末1としてアモルファス状態の粉末になっていることが望ましいということから規定されたもので、旋回冷却液層66の水流初速が30m/secに満たない場合にはアモルファス粉末になり難いということがあり、また旋回冷却液層66の水流初速が100m/secを超える場合では、この旋回冷却液層66に対して溶融金属59が突入したときに粉末形状が不揃いな状態に破壊されてしまうおそれが生ずる。
また、製造された軟質磁性金属粉末1の粉末形状を細長回転楕円体形状とさせるにあたり、溶融金属59が旋回冷却液層66へ突入後、迅速且つ確実な急冷凝固を起こすようにさせることから規定されたものである。
【0010】
入射角α、βが30°に満たない場合には旋回冷却液層66に対して溶融金属59が突入し難い状態となり、また入射角α、βが90°を超える場合では、旋回冷却液層66に対して溶融金属59が流れに逆らうかたちとなって突入抵抗となるために、突入時間(冷却に必要となる沈下状態となるまでの時間)を長く要し、結果、溶融金属59が自らの表面張力で球状になってしまうことになる。
上記したような本発明の製造方法により製造された軟質磁性金属粉末1(本発明の軟質磁性金属粉末)では、その粉末形状が細長回転楕円体形状に形成されたものとなり、従って、磁心においてその構成材としての磁性体粉末による高密度化を図ることができるばかりでなく、磁性体粉末単体としての反磁界係数を小さくすることができるものである。
【0011】
また更に、前記長軸Lの最大長さL1、前記短軸Dの最大径長をD1としたとき、アスペクト比L1/D1が1.5以上10以下とされている。
このように構成された軟質磁性金属粉末であると、球状粉末10に比べて反磁界係数が低くできて、また、アスペクト比を上記範囲中に規定することによってバインダーの混合比率を少なくできるのである。
また、上記のようにして得た軟質磁性金属粉末は、アモルファス粉末であることが望ましい。
【0012】
このようにアモルファス状態の粉末(非結晶性粉末)であれば、構成原子配列が不規則のため結晶磁気異方性がなく高い透磁率を示すからである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図6乃至図9は、本発明に係る軟質磁性金属粉末1の代表例を示しており(但し、これらの軟質磁性金属粉末1は粒子径が3μm〜300μmであることから拡大図としている)、いずれもその粉末形状は細長回転楕円体形状に形成されており、それ故、磁心においてその構成材としての磁性体粉末による高密度化を図ることができるばかりでなく、磁性体粉末単体としての反磁界係数を小さくすることができるものである。
【0014】
まず、上記のような軟質磁性金属粉末1を製造するために必要とされる金属粉末製造装置として、図1及び図2に一例を示した本発明に係る金属粉末製造装置50について説明する。
この本発明に係る金属粉末製造装置50は、冷却用筒体51と溶融金属供給手段52とガス噴射手段53とを有している。
溶融金属供給手段52は、その主要構成としてルツボ55を具備したもので、このルツボ55の底部中央には下方へ延びる出湯ノズル56が設けられ、この出湯ノズル56が有するノズル孔をして、ルツボ55の底部を上下貫通する溶湯孔57が形成されている。
【0015】
また、このルツボ55のまわりには高周波コイル等よりなる加熱手段58が巻回状に設けられており、ルツボ55内で、原料金属を溶解した状態としての溶融金属59を保持できるようになっている。
従って、このルツボ55からは、底部の溶湯孔57からその鉛直下方へ向けて溶融金属59を細流状に流出可能になっている。
なお、出湯ノズル56のまわりに対して、溶融金属59の温度低下を防止するための保温ヒータ(図示略)等を設けてもよい。
【0016】
冷却用筒体51は円筒状に形成されたもので、その一端側(上側端)をルツボ55の下端部へ臨ませるかたちで、筒軸がルツボ55から遠ざかるほど低位となる向きに傾いて配置されている。
そして、この冷却用筒体51におけるルツボ55寄りの端面には、ドーナツ板型をした蓋体61が取り付けられている。また、この冷却用筒体51におけるルツボ55から遠い方の端部には、冷却用液体排出管62が接続されている。
更に、この冷却用筒体51において、その内周面のうち蓋体61寄りとなる周方向複数箇所には冷却液供給孔63が設けられており、また中央部からやや下流寄り(ルツボ55から遠い方の端部寄り)となる部分には、その全周にわたり旋回冷却液層66が形成されている。
【0017】
複数の冷却液供給孔63は、いずれも、冷却用筒体51の内周面に対する接線方向に沿うようなかたちで傾き成分を有して設けられており、ポンプ等を介設した適宜配管(図示略)により冷却用液体タンク(図示略)に接続配管されている。
従って、上記ポンプを作動させれば、加圧された冷却用液体が各冷却液供給孔63から冷却用筒体51の内周面を伝う方向へ高速で噴射され、この噴射後には強力な遠心力作用で冷却用筒体51の内周面に張りついたかたちを保持しつつ、この内周面に沿った一方旋回方向の旋回流層、即ち、旋回冷却液層66を形成するようになっている。
【0018】
このようにして形成される旋回冷却液層66は、後続的に噴射される冷却用液体と合流する際、この後続冷却用液体に押しのけられて軸方向への移動を伴うようになり、冷却用筒体51の軸心側に空洞部67を形成させたまま、冷却用筒体51の下流側端部へと軸移動することになる。
軸方向の移動を続ける旋回冷却液層66は、冷却用筒体51に接続された冷却用液体排出管62を介して図示省略した遠心分離機等の脱液装置へと送られ、その後、前記した冷却用液体タンクに戻されるようになっている。従って、結果として旋回冷却液層66は、この冷却用液体タンクと冷却用筒体51との間を循環して使用されるものである。
【0019】
この旋回冷却液層66として用いられる冷却用液体には、多くの場合、水(水中の溶存酸素を除去したものが好ましい)が選ばれるが、油等の他の液体が使用される場合もある。
ガス噴射手段53は、ルツボ55の下方部であり且つ冷却用筒体51における上側の端部で、出湯ノズル56の下端部を取り囲むようにして設けられたドーナツ盤型のガスジェットノズル70を、その主要構成として具備している。
このガスジェットノズル70の内周部には、ルツボ55の溶湯孔57と同心となるリング配置で、この周方向に等配された多数の孔状又は連続したスリット状に開口するガス噴射口71が設けられており、このガス噴射口71は、ガスジェットノズル70の内部でそのドーナツ盤型の外形状に即して設けられた(即ち、出湯ノズル56を取り囲む状態で)ガス通路72を介して、別置きされる適宜ガス供給部(図示略)と接続されている。
【0020】
従って、ガス通路72へ不活性ガス等の圧縮ガスを供給すると、この圧縮ガスは、ガス噴射口71から出湯ノズル56より下方位置でその軸心へと向けた逆円錐状を呈しつつ噴出されることになる。そして、この出湯ノズル56の軸心上の一点(P)で集束した後、この集束位置Pを頂点とした下側で今度は拡散に転じ、徐々に正立の円錐状を呈するガスジェット73として噴射される状態となる。
このように噴射されるガスジェット73は、出湯ノズル56から鉛直下方に流下する細流状の溶融金属59に対して、その所定高さ位置の一か所(上記集束位置P)に、外周全部から一様に斜め下方へ吹き散らすような作用を生じさせることになるため、溶融金属59は、この一か所(上記集束位置P)を起点として微細な溶滴へと分断されることになる。
【0021】
そして、この微細に分断された溶滴は、ガスジェット73と共にその下方側の旋回冷却液層66の筒内面側へと勢いよく突入されることになる。
このような構成の金属粉末製造装置50を用いて、図6乃至図9に示したような細長回転楕円体形状の粉末形状を有した軟質磁性金属粉末(以下、単に「金属粉末」と言う)1を製造する場合に基づき、本発明に係る第1の製造方法を説明する。
なお、冷却用液体としては水を用いるものとする。また、製造する金属粉末1としては、例えばFe−Cr−C系(中でもFe−Cr−Si−B−C系)のアモルファス(非晶質)粉末であるものとする。アモルファス粉末とすることにより、構成原子配列が不規則のため結晶磁気異方性がなくなり、高い透磁率を示すことから推奨される。
【0022】
まず、冷却用筒体51の冷却液供給孔63に対して冷却用液体を供給するためのポンプ(図示略)を起動して、全ての冷却液供給孔63から冷却用液体を噴出させ、この冷却用筒体51の内周面に沿った旋回冷却液層66を形成させるが、ここにおいてこの第1の製造方法では、旋回冷却液層66の水流初速を、30m/sec以上100m/sec以下となるように設定しておく。
このような設定は、製造しようとする金属粉末1を確実にアモルファス状態の粉末とさせるためのものである。
【0023】
すなわち、旋回冷却液層66の水流初速が30m/secに満たない場合にはアモルファス粉末になり難いということが、これまでの実験により確かめられているからであり、また旋回冷却液層66の水流初速が100m/secを超える場合では、この旋回冷却液層66に対し、微細に分断された後の溶融金属59が突入したときに粉末形状が不揃いな状態に破壊されてしまうおそれが生ずることも、これまでの実験により確かめられているからである。
また、旋回冷却液層66が冷却用筒体51の内周面に沿って旋回するときの回転速度が、冷却用筒体51の内径との関係において3000rpm以上30000rpm以下となるように設定しておく。
【0024】
この範囲は、冷却用筒体51内において旋回冷却液層66が確実で、且つ金属粉末1の製造にとって安定的に得られるようにするための条件となる。
一方、ルツボ55に対しては、図示は省略するが、予め棒状の栓を上方から差し込んで溶湯孔57を塞いだ状態とし、ルツボ55内で溶融金属59を収容させた状態で、加熱手段58へ通電してこの溶融金属59が所定の溶融温度を保持するようにしておく。
このような準備段階が整ったところで、適宜ガス供給部(図示略)により、ガスジェットノズル70のガス通路72に対して所定圧力に加圧した不活性ガス等の圧縮ガスを供給し、これによってガス噴射口71からその下方へ逆円錐状及び集束位置Pを超えて正立円錐状に噴射するガスジェット73を得る。
【0025】
このときのガスジェット73の噴射圧力は、15kg/cm2 〜70kg/cm2 程度となるように設定しておくのが好適である。
そして、ルツボ55の溶湯孔57から前記の栓を引き上げて、ルツボ55内の溶融金属59が溶湯孔57の開口径に応じた細流状を呈するように流下させる。この細流状に流下する溶融金属59は、ガスジェットノズル70から噴射されたガスジェット73と一点で交差する位置、即ち、集束位置Pに達した時点で、このガスジェット73によって微細な溶滴へと分断される。
【0026】
そして、この溶滴は、上記したようにこの集束位置Pの下側で正立円錐状に拡がるガスジェット73に乗って、これと一緒にその下方へと運ばれ、旋回冷却液層66の筒内面側へと勢い良く突入されることになる。
このようにして旋回冷却液層66に突入された溶滴は、旋回冷却液層66によって更に微細に分断され、且つ急冷凝固されることになる。
このように旋回冷却液層66中で所定状態に形づくられた金属粉末1は、冷却用液体と共に旋回しながら冷却用筒体51を軸移動し、冷却用液体排出管62を経て冷却用液体と共に脱液装置(図示略)に送られる。
【0027】
従って、この脱液装置にて金属粉末1が冷却用液体から分離され、この金属粉末1は更に乾燥装置(図示略)により乾燥された後に、回収されることになる。一方、金属粉末1が分離された冷却用液体は、前記した冷却用液体タンク(図示略)に戻されて循環使用される。
なお、上記のような一連の金属粉末1の製造を繰り返してゆき、ルツボ55内の溶融金属59の量が減少してくれば、ルツボ55に対して適宜タイミングを図りながら溶融金属59の補給を行えばよく、これによって作業を中断することなく金属粉末1の製造を続けることができる。
【0028】
製造された金属粉末1として、その粉末形状は、図6乃至図9に示したような細長回転楕円体形状を有したものであることが確かめられた。
なお、この本発明に係る第1の製造方法では、図3に概略的に示すように、冷却用筒体51の筒軸を垂直方向へ向けた縦型の金属粉末製造装置80や、図4に概略的に示すように、冷却用筒体51の筒軸を水平方向へ向けた横型の金属粉末製造装置81等を用いることもできる。
次に、図1及び図2に示した構成を基本構成とする金属粉末製造装置50を用いて、金属粉末1を製造する、本発明に係る第2の製造方法を説明する。
【0029】
この第2の製造方法では、上記金属粉末製造装置50の基本構成に対して、冷却用筒体51における筒軸の傾き、及びこの冷却用筒体51とガスジェットノズル70とが成す相対角度として、後述する所定状況が得られるように設定する第1追加構成と、ガスジェットノズル70と冷却用筒体51との相対設置高さを設定する第2追加構成とが付加される。
すなわち、第1追加構成は、図5に示すように、ガスジェット73の噴射が冷却用筒体51の筒軸方向に沿って広がる領域にあって、上記旋回冷却液層66の筒内面側に対する前端側で交差する入射角α、及び後端側で交差する入射角β(いずれも旋回冷却液層66に対する突入角度である)が30°以上90°以下となるように設定するものである。
【0030】
このような数値範囲は、製造しようとする金属粉末1の粉末形状を所定の細長回転楕円体形状にするにあたり、溶融金属59が旋回冷却液層66へ突入後、迅速且つ確実な急冷凝固を起こすように導くための条件として規定されたものである。
もし、この入射角α及びβが30°に満たない場合には、旋回冷却液層66に対して溶融金属59の突入角度が平行状態に近づくことを意味しており、勢力不足により突入し難いか、又は突入不可となるものである。
【0031】
また、入射角α及びβが90°を超える場合では、旋回冷却液層66が冷却用筒体51の筒軸に沿って軸移動するのに対して溶融金属59がこの流れに逆らうかたちとなる(図1で言えば後端側突入位置が更に右側方向へ移行する)ことを意味しており、突入抵抗となるために、突入時間(冷却に必要となる沈下状態となるまでの時間)を長く要し、結果、溶融金属59が自らの表面張力で球状になってしまうことになる。
そのうえ、入射角α及びβが30°〜90°を超える広い範囲になると、溶融金属59が旋回冷却液層66に対して突入するまでの対空時間、即ち、冷却時間にバラツキが生じることになるため、均質の金属粉末1を得るうえで不利となるということもある。
【0032】
一方、上記第2追加構成において、ガスジェットノズル70と冷却用筒体51との相対設置高さは、集束位置Pから旋回冷却液層66までの距離として、10mm以上200mm以下となるように設定しておく。
このような数値範囲は、集束位置Pでの分断によって生じた溶滴が旋回冷却液層66に突入するまでの対空時間(冷却時間)と、この集束位置Pを頂点とした溶滴の拡散領域の広さとを、制限するためのもので、上記した入射角α及びβの数値限定に付随する。
【0033】
従って、集束位置Pで形成された溶滴は、旋回冷却液層66に突入するまでの距離がその殆ど全部において等しくなり、また略全部の溶滴が旋回冷却液層66の流れに逆らわない状態で旋回冷却液層66へと突入することになる。
その結果、全体として冷却速度のバラツキがなくなり、これに伴って均質の金属粉末1を得ることができる。また、集束位置Pから旋回冷却液層66までの距離を制限することで、溶滴の表面に凝固殻が形成される前に旋回冷却液層66へと突入させれるようになるので、得られた金属粉末1は、表面酸化膜や酸素・水素などの含有量の小さな良質なものとなるといった利点もある。
【0034】
なお、ガスジェットノズル70から上記集束位置Pまでの高さがあまり高くならないようにしておくと、集束位置Pにおいて溶融金属59に対するガスジェット73の衝突角度が急角度に近づくので、衝突エネルギーを有効活用でき、結果、得られる金属粉末1として、この衝突圧や遠心力によって一様な偏平性を有したものにできる利点がある。
旋回冷却液層66の旋回時における回転速度は、前記した第1の製造方法の場合と略同じとすればよく、ただその上限に関しては、50000rpm以下まで広げることができる。
【0035】
また、ガスジェット73の噴射圧力についても、前記した第1の製造方法の場合と略同じとすればよく、ただその上限に関しては、100kg/cm2 を超えない範囲で広げることができる。
その他の細部については、前記した第1の製造方法の場合と略同じである。
製造された金属粉末1として、その粉末形状は、図6乃至図9に示したような細長回転楕円体形状を有したものであることが確かめられた。
次に、上記した本発明に係る第1の製造方法又は第2の製造方法により製造された、本発明に係る軟質磁性金属粉末1(図6乃至図9参照)について説明する。
【0036】
図6に示した金属粉末1は、長軸Lとこの長軸Lと直交する短軸Dとを有し、前記長軸Lを横切る短軸D方向における断面の外郭形状が曲線Qとされていてこの曲線Qが前記長軸Lの方向で連続することで外表面が曲面形状とされているとともに前記長軸Lの両端部分が凸曲面1A,1Bに形成され、更に、前記長軸L方向の断面形状が細長楕円体(長軸Lを中心として回転させたときの外郭形状は細長回転楕円体)とされている。
図7に示す金属粉末1は、外郭形状が凸曲面1A,1Bが一方が他方に対して大きく形成されているとともに、長軸L方向の中途、図では凸曲面1A側寄りにおいてくびれた凹曲面部1Cを有するものであり、所謂フランスパン形状とされている。
【0037】
図8に示す金属粉末1は、外郭形状が凹曲面部1Cを有する所謂ナマコ形状にされたものであり、図9に示す金属粉末1は、外郭形状が凹曲面部1Cを有する所謂ヒョウタン(瓢箪)形状とされたものである。
これら図6乃至図9に示した金属粉末1のいずれも、長軸Lの最大長さをL1、前記短軸Dの最大径長さD1としたとき、アスペクト比L1/D1が1.5〜10望ましくは3〜8とされている。
なお、軟質磁性材料としては、Fe−Si−B系の金属材料、Fe−Cr−Si−B−C系の金属材料若しくは、Fe−Si−B系の材料に、Nb,C、Zr,Cuの一種又は2種以上を含む材料を挙げることができる。
【0038】
図12を参照すると、アスペクト比(L1/D1)が実質的に1である球形(球体)の軟質磁性金属粉末10の一例が示してあり、この金属粉末10がガスアトマイズ法によって得られることが知られている。
すなわち、この金属粉末10は、凝固と冷却が同時に進行することによって融液の表面張力によって球状化が進んだ結果物である。
また、図13を参照すると、回転軸心0を中心とする細長楕円体であるが、厚みtが数μmという薄い偏平楕円体の外郭形状を有する金属粉末11の一例が示してあり、この金属粉末11にアスペクト比L1/D1が30〜100というように高いアスペクト比を有するけれども偏平であるが故に、バインダーの占める割合が高くなるのである。
【0039】
図10及び図11は、図6乃至図9に示した本発明に係る金属粉末1(以下、「第1粉末」と言う)と、図12に示した球状粉末10(以下、「第2粉末」と言う)と、図13に示した偏平楕円体粉末11(以下、「第3粉末」と言う)とを比較した図を示したものであって、このうち図10は、第1粉末1と第3粉末11とのアスペクト比と反磁界係数Nとの関係であり、図11は、第1粉末1と第2粉末との高周波と透磁率との関係である。
図10から明らかなように、第1粉末1は第3粉末11に比べて反磁界係数が低くなっている(第2粉末10についてはアスペクト比が1であることから、反磁界係数が低くなることは当然にない)。
【0040】
また、図11から明らかなように、第1粉末1は第2粉末10に比較して透磁率が高くなっている。
更に、第1粉末1は、アスペクト比L1/D1が1.5〜10望ましくは3〜8とされているため、この第1粉末1に絶縁用バインダーを混練して成形材料としたうえで、この成形材料を用いて圧縮成形を行い、例えば図14に示すドーナツ形の圧縮成形体20を製造したとき、球状粉とほぼ同等の粉末比率の圧縮成形体20を得ることができる。
【0041】
従って、この得られた圧縮成形体20として、高飽和磁束密度と高透磁率を共に具備したものとできることになる。
すなわち、本発明に係る第1粉末1については、その体積比率が約90%ともなり、第3粉末11では体積比率が約50%程度であるのに対し体積比率が高いことから、高飽和磁束密度と高透磁率をともに確保できたことになる。
更に、本発明に係る第1粉末1は、長軸Lとこの長軸Lと直交する短軸Dとを有し、前記長軸Lを横切る短軸D方向における断面の外郭形状が曲線Qとされていてこの曲線Qが前記長軸Lの方向で連続することで外表面が曲面形状とされているとともに前記長軸Lの両端部分が凸曲面1A,1Bに形成され、更に、前記長軸L方向の断面形状が細長回転楕円体又はこの細長楕円体の長軸L方向の中途にくびれた凹曲面部1Cを有する形状とされた軟質磁性金属粉末である。
【0042】
そのため、この第1粉末1に絶縁用のバインダーを混練して成形材料としたうえで、この成形材料を用いて圧縮成形を行った場合も、粉末粒子同士が絶縁層(バインダー層)を突き破り難いといった状況が得られ、粉末粒子相互間の絶縁を良好にするのである。
なお、上記成形材料は、粒径(粒度)が3μm〜300μmでその粒度分布が広範囲であることから、第1粉末1とバインダーとだけで構成することもできる。しかし、第1粉末1に対して第2粉末10及び第3粉末11のいずれか一方又は双方を混練して粉末集合体を得たうえで、これにバインダーを混練させた全体として、成形材料を構成させてもよい(但し、混練の順番は限定されるものではない)。
【0043】
この場合、第1粉末1に対し、第2粉末10や第3粉末11のいずれか一方又は双方が混合されていることを条件として、薄片状粉末や鱗片状粉末等々の従来公知の金属粉末を、第4、第5粉末或いは第6以上の粉末として混合することもできる。
また、第1粉末1の混合率(混合百分率)は、この粉末1の粒度、第2以降の各種粉末10,11,…の粒度によって異なることになるが、いずれの場合も、この第1粉末1の混合百分率は30%以上であることが望ましい。
【0044】
以下に、第1粉末1に対し、この第1粉末1としての範疇内の複数種のもの、或いは、第2以降の各種粉末10,11,…を混合することによって粉末集合体とした実施例を示す。
【0045】
【実施例1】
この実施例1は、粒径250〜400μmで、アスペクト比が約3.5とされた第1粉末1と、(以下、この実施例1ではイという)と、粒径150〜250μmで、アスペクト比が1.7〜3.6とされた第1粉末1(以下、この実施例1ではロという)と、粒径80〜150μmで、アスペクト比が1.1〜1.7とされた第1粉末1と(以下、この実施例1ではハという)とを混合された粉末集合体の顕微鏡写真1(倍率×70)であり、イは8%の混合率、ロは55%の混合率、ハは37%の混合率とされている。
【0046】
【実施例2】
この実施例2は、粒径25〜100μmで、アスペクト比が2.6〜4とされた第1粉末1(以下、この実施例2ではイという)と、粒径5〜50μmでアスペクト比が1とされた球形の第2粉末10(以下、この実施例2ではロという)とが混合された粉末集合体の顕微鏡写真2(倍率×150)であり、イの混合率は60%とされている。
【0047】
【実施例3】
この実施例3は、粒径150〜500μmで、アスペクト比が2〜6とされた第1粉末1(以下、この実施例3ではイという)と、粒径150〜300μmでアスペクト比が2〜4とされた偏平楕円体の第3粉末11(以下、この実施例3ではロという)とが混合された粉末集合体の顕微鏡写真3(倍率×30)であり、イの混合率は65%とされている。
【0048】
【実施例4】
この実施例4は、粒径150〜500μmで、アスペクト比が約3とされた第1粉末1(以下、この実施例4ではイという)と、粒径50〜150μmで、アスペクト比が1とされた球形の第2粉末10(以下、この実施例4ではロという)と、粒径135〜300μmで、アスペクト比が2〜4とされた偏平楕円体の第3粉末11(以下、この実施例4ではハという)とを混合させた粉末集合体の顕微鏡写真4(倍率×30)であり、イの混合率は45%、ロの混合率は10%、ハの混合率は45%とされている。
【0049】
次に、上記のように本発明に係る第1粉末1を含んだ状態の粉末集合体を用いて、本発明に係る圧縮成形体を製造する方法、及びこの製造方法で得られる圧縮成形体を説明する。
本発明に係る圧縮成形体の製造方法では、まずその第1段階として、第1粉末1に対して第2以降の各種粉末10,11,…を混合するか、又は混合せずに第1粉末1の単体として粉末集合体を得ると共に、この粉末集合体に対して絶縁用バインダーを混練することにより、成形材料を得る。
【0050】
バインダーには、低軟化点ガラスをはじめ、PVAやPVB等の樹脂等を用いればよい。
ここにおいて混練の順番は何ら限定されるものではない。すなわち、いちいち粉末集合体としての形体を形成させてから、これとバインダーとの混練を行う必要はなく、はじめから第1粉末1をはじめとする各種粉末10,11,…及びバインダーの必要量を同時に混練したり、第1粉末1とバインダーとの混練を先に行ってから第2以降の各種粉末10,11,…を混合してゆくといった手順にすることもできる。
【0051】
但し、第1粉末1に第2以降の各種粉末10,11,…を混合する場合では、この混合した結果としての粉末集合体を基本におき、また第1粉末1をそれ単体として粉末集合体とする場合では、これ(即ち、第1粉末1自体)を基本において、この基本に対するバインダーの体積混合比を、90:10〜99:1とさせる。
このようにバインダーの混合比率が多くなり過ぎないようにして、第1粉末1の体積比率を十分に高めておく。そうすることにより、得られる圧縮成形体として、高い飽和磁束密度及び良好な粒子間絶縁を兼備したものとなり、高周波領域でも粒子間渦電流の発生が小さいといった特性を得るに至る。
【0052】
また、バインダーの体積比率を抑えることで、製造コストの抑制が図れることになる。
次に、図示は省略するが上記のようにして得た成形材料を、所望する成形凹部を具備する金型に対して投入し、合型した後、この金型内の成形材料を、少なくとも第1粉末1の結晶化温度以下で加熱しつつ加圧して、例えば図14に示すドーナツ形の圧縮成形体20へと圧縮成形を行う。
ここにおいて、金型内の成形材料を加熱する温度としては、400℃以上550℃以下望ましくは400℃以上500℃以下とする。
【0053】
このようにして得られた圧縮成形体20では、高飽和磁束密度と高透磁率を共に具備したものとなる。
以下に、圧縮成形体20を製造した実施例を示す。
【0054】
【実施例5】
前記実施例1によって得た粉末集合体に対し、これにバインダーとしてホウケイ酸ガラスを10重量%混練して、成形材料を得、この成形材料を、図14に示すドーナツ形圧縮成形体20用の金型(図示略)へ投入した。
そして、この金型において合型を行い、金型内の成形材料が400℃になるように加熱しつつ、1.25GPa、723kの条件下でホットプレスを行った。
その結果、図14に示した圧縮成形体20を得た。
【0055】
この圧縮成形体20は、良好な粒子間絶縁を示し、高周波領域でも粒子間渦電流の発生が小さく高い高周波透磁率を有していた。
【0056】
【実施例6】
前記実施例2によって得た粉末集合体に対し、これにバインダーとしてホウケイ酸ガラスを3重量%混練して成形材料を得、この成形材料を実施例5と同型の金型へ投入して合型し、金型内の成形材料が450℃になるように加熱しつつ、1.25GPa、723kの条件下でホットプレスを行った。
得られた圧縮成形体20としても、所望する特性、状態を具備するものであった。
【0057】
【実施例7】
前記実施例3によって得た粉末集合体に対し、これにバインダーとしてPVBを5重量%混練して成形材料を得、この成形材料を実施例5と同型の金型へ投入して合型し、金型内の成形材料が425℃になるように加熱つつ、1.25GPa、723kの条件下でホットプレスを行った。
得られた圧縮成形体20としても、所望する特性、状態を具備するものであった。
【0058】
【実施例8】
前記実施例4によって得た粉末集合体に対し、これにバインダーとしてPVAを7重量%混練して成形材料を得、この成形材料を実施例5と同型の金型へ投入して合型し、金型内の成形材料が500℃になるように加熱つつ、1.25GPa、723kの条件下でホットプレスを行った。
得られた圧縮成形体20としても、所望する特性、状態を具備するものであった。
【0059】
【発明の効果】
以上の説明により明らかなように、本発明によれば、磁心においてその構成材としての磁性体粉末による高密度化を図ることができ、なお且つ、磁性体粉末単体としての反磁界係数を小さくすることができるようにした軟質磁性金属粉末を提供できるものであり、またこの軟質磁性金属粉末を確実に得られるようにした製造方法及びこの製造方法に使用可能な製造装置を提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る軟質磁性金属粉末の製造装置を示す側断面図である。
【図2】 図1に示した製造装置の主要部を拡大して示す側断面図である。
【図3】 縦型の軟質磁性金属粉末製造装置を概略的に示す側断面図である。
【図4】 横型の軟質磁性金属粉末製造装置を概略的に示す側断面図である。
【図5】 図1に示した製造装置を用いて本発明に係る軟質磁性金属粉末の第2の製造方法を実施する場合の主作用を説明した図である。
【図6】 本発明に係る軟質磁性金属粉末(第1粉末)の第1例を示す拡大図である。
【図7】 本発明に係る軟質磁性金属粉末(第1粉末)の第2例を示す拡大図である。
【図8】 本発明に係る軟質磁性金属粉末(第1粉末)の第3例を示す拡大図である。
【図9】 本発明に係る軟質磁性金属粉末(第1粉末)の第4例を示す拡大図である。
【図10】 第1粉末と第3粉末(偏平楕円体粉末)とを対比して示したアスペクト比と反磁界係数の関係図である。
【図11】 第1粉末と第2粉末(球形粉末)とを対比して示した高周波と透磁率の関係図である。
【図12】 第2粉末の拡大図である。
【図13】 第3粉末の拡大図である。
【図14】 圧縮(圧密)成形体の一例を示す斜視図である。
【図15】 実施例1に係る粉末集合体の顕微鏡写真1である。
【図16】 実施例2に係る粉末集合体の顕微鏡写真2である。
【図17】 実施例3に係る粉末集合体の顕微鏡写真3である。
【図18】 実施例4に係る粉末集合体の顕微鏡写真4である。
【符号の説明】
1 第1粉末(本発明の軟質磁性金属粉末
0 軟質磁性金属粉末の製造装置
51 冷却用筒体
52 溶融金属供給手段
53 ガス噴射手段
57 溶湯孔
59 溶融金属
66 旋回冷却液層
70 ガスジェットノズル
73 ガスジェット
P 集束位置

Claims (3)

  1. ルツボ(55)の溶湯孔(57)から流下する溶融金属(59)へ前記溶湯孔(57)に同心のガス噴出口(71)からガスジェット(73)を噴射圧力15〜70kg/cm2で逆円錐状に噴射させて、ガスジェット(73)の交差点である集束位置(P)において前記溶融金属(59)を微細な溶滴に分断し、
    この分断直後の溶滴を冷却用筒体(51)の内周面に沿って水流初速30〜100m/secで旋回しながら流下する旋回冷却液層(66)に向けて集束位置(P)を頂点として集束位置(P)から旋回冷却液層(66)までの距離が10〜200mmとされた円錐状に拡散させ、
    溶滴を旋回冷却液層(66)に筒内面側に対する前端側及び後端側で交差する入射角(α,β)が30°以上90°以下で突入させることにより、非晶質磁性金属粉末を得ることを特徴とする軟質磁性金属粉末の製造方法。
  2. 請求項1に記載の軟質磁性金属粉末の製造方法に基づいて製造されることを特徴とする軟質磁性金属粉末。
  3. 長軸Lの最大長さL1、前記短軸Dの最大径長をD1としたとき、アスペクト比L1/D1が1.5以上10以下とされていることを特徴とする請求項記載の軟質磁性金属粉末。
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