JP4061194B2 - 6−置換アルキルアミノ−3−ピリジルホウ酸誘導体またはその塩およびそれらの製造法 - Google Patents

6−置換アルキルアミノ−3−ピリジルホウ酸誘導体またはその塩およびそれらの製造法 Download PDF

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Description

技術分野
本発明は、抗感染症治療薬として有用なキノロンカルボン酸誘導体またはその塩を製造するための中間体である6−置換アルキルアミノ−3−ピリジルホウ酸誘導体またはその塩およびそれらの工業的製造法に関する。
背景技術
キノロンカルボン酸の7位置換基としての6−置換アルキルアミノ−3−ピリジルホウ酸誘導体については、例えば、国際公開WO99/51588に記載されている。
国際公開WO99/51588に記載されたキノロンカルボン酸誘導体またはその塩は、抗感染症治療薬として有用な化合物であり、この化合物の7位置換基に使用する6−置換アルキルアミノ−3−ピリジルホウ酸誘導体の工業的製造法が求められている。
発明の開示
本発明は、抗菌剤として有用なキノロンカルボン酸誘導体の中間体およびそれらの工業的製造法を提供するものである。
本発明者らは、次の一般式[1]
Figure 0004061194
「式中、Rは、置換されていてもよいアルキルカルボニル、アリールカルボニルまたはアルアルキル基を;Rは、アルキル基を;RおよびRは、同一もしくは異なって水素原子またはアルキル基を;RおよびRは、同一もしくは異なって、水素原子、アルキル基またはRおよびRが一緒になって形成されるホウ酸原子を含有する環の一部を、それぞれ示す。」で表わされる6−置換アルキルアミノ−3−ピリジルホウ酸誘導体またはその塩を製造するために、次の(1)、(2)、(3)、(4)または(5)の製造ルートが工業的製造法として適した方法であることを見出し、本発明を完成させた。
(1)一般式[2]
Figure 0004061194
「式中、Xは、ハロゲン原子を示し、RおよびRは、上記と同じ意味を有する。」で表わされる2−アミノ−5−ハロゲノピリジン誘導体またはその塩のアミノ基をアルキル化し、次の一般式[3]
Figure 0004061194
「式中、R、R、RおよびXは、上記と同様の意味を有する。」で表わされる2−アルキルアミノ−5−ハロゲノピリジン誘導体またはその塩を得、次いで一般式[4]
Figure 0004061194
「式中、R1aは、水素原子、置換されていてもよいアルキルカルボニル、アリールカルボニルまたはアルアルキル基を;Xは、ハロゲン原子を;Rは、上記と同様の意味をそれぞれ示す。」で表される化合物と反応させ、一般式[5]
Figure 0004061194
「式中、R、R、R、RおよびXは、上記と同様の意味を有する。」で表わされる2−(N−アルキル−N−アルキルカルボニルアミノ)−5−ハロゲノピリジン誘導体、2−(N−アルキル−N−アリールカルボニルアミノ)−5−ハロゲノピリジン誘導体もしくは2−(N−アルキル−N−アルアルキルアミノ)−5−ハロゲノピリジン誘導体またはそれらの塩を得、次いで、アルキルリチウム、金属マグネシウムまたはグリニャール試薬のいずれかを反応させた後、ホウ酸化反応に付して、一般式[1]の化合物またはその塩を製造する方法。
(2)一般式[2]
Figure 0004061194
「式中、R、RおよびXは、上記と同じ意味を有する。」で表わされる2−アミノ−5−ハロゲノピリジン誘導体またはその塩のアミノ基を保護し、一般式[9b]
Figure 0004061194
「式中、R7aは、水素原子、アルコキシ基またはアルアルコキシ基を;R、RおよびXは、上記と同じ意味を有する。」で表わされる2−置換アミノ−5−ハロゲノピリジン誘導体またはその塩を得、次いで、アルキル化し、一般式[3b]
Figure 0004061194
「式中、R、R、R、R7aおよびXは、上記と同じ意味を有する。」で表わされる化合物を得、次いで脱保護し、一般式[3]
Figure 0004061194
「式中、R、R、RおよびXは、上記と同様の意味を有する。」で表わされる2−アルキルアミノ−5−ハロゲノピリジン誘導体またはその塩を得、次いで、一般式[4]
Figure 0004061194
「式中、R、R1aおよびXは、上記と同様の意味をそれぞれ示す。」で表される化合物と反応させ、一般式[5]
Figure 0004061194
「式中、R、R、R、RおよびXは、上記と同様の意味を有する。」で表わされる2−(N−アルキル−N−アルキルカルボニルアミノ)−5−ハロゲノピリジン誘導体、2−(N−アルキル−N−アリールカルボニルアミノ)−5−ハロゲノピリジン誘導体もしくは2−(N−アルキル−N−アルアルキルアミノ)−5−ハロゲノピリジン誘導体またはそれらの塩を得、次いで、アルキルリチウム、金属マグネシウムまたはグリニャール試薬のいずれかを反応させた後、ホウ酸化反応に付して、一般式[1]の化合物またはその塩を製造する方法。
(3)一般式[2]
Figure 0004061194
「式中、R、RおよびXは、上記と同じ意味を有する。」で表わされる2−アミノ−5−ハロゲノピリジン誘導体またはその塩を一般式[4]
Figure 0004061194
「式中、R1aは、水素原子、置換されていてもよいアルキルカルボニル、アリールカルボニルまたはアルアルキル基を;Xは、ハロゲン原子を;Rは、上記と同様の意味をそれぞれ示す。」で表される化合物と反応させ、一般式[9c]
Figure 0004061194
「式中、R、R、R、およびXは、上記と同じ意味を有する。」で表わされる2−置換アミノ−5−ハロゲノピリジン誘導体またはその塩を得、次いで、アルキル化し、一般式[5]
Figure 0004061194
「式中、R、R、R、RおよびXは、上記と同じ意味を有する。」で表わされる2−(N−アルキル−N−アルキルカルボニルアミノ)−5−ハロゲノピリジン誘導体、2−(N−アルキル−N−アリールカルボニルアミノ)−5−ハロゲノピリジン誘導体、2−(N−アルキル−N−アルアルキルアミノ)−5−ハロゲノピリジン誘導体またはそれらの塩を得、次いで、アルキルリチウム、金属マグネシウムまたはグリニャール試薬のいずれかを反応させた後、ホウ酸化反応に付すことを特徴とする方法
(4)一般式[6]
Figure 0004061194
「式中、Xは、ハロゲン原子を;R、RおよびXは、上記と同じ意味を有する。」で表わされる2,5−ジハロゲノピリジン誘導体またはその塩に、次の一般式[7]
Figure 0004061194
「式中、Rは、上記と同じ意味を有する。」で表わされるアルキルアミノホルミル化合物を反応させ、
次の一般式[3]
Figure 0004061194
「式中、R、R、RおよびXは、上記と同じ意味を有する。」で表わされる2−アルキルアミノ−5−ハロゲノピリジン誘導体またはその塩を得、一般式[4]
Figure 0004061194
「式中、R、R1aおよびXは、上記と同様の意味をそれぞれ示す。」で表される化合物と反応させ、一般式[5]
Figure 0004061194
「式中、R、R、R、RおよびXは、上記と同じ意味を有する。」で表わされる2−(N−アルキル−N−アルキルカルボニルアミノ)−5−ハロゲノピリジン誘導体、2−(N−アルキル−N−アリールカルボニルアミノ)−5−ハロゲノピリジン誘導体もしくは2−(N−アルキル−N−アルアルキルアミノ)−5−ハロゲノピリジン誘導体またはそれらの塩を得、次いで、アルキルリチウム、金属マグネシウムまたはグリニャール試薬のいずれか反応させた後、ホウ酸化反応に付すことを特徴とする方法。
(5)一般式[6]
Figure 0004061194
「式中、R、R、XおよびXは、上記と同じ意味を有する。」で表わされる2,5−ジハロゲノピリジン誘導体またはその塩に、次の一般式[8]
Figure 0004061194
「式中、R1cは、置換されていてもよいアルアルキル基を;Rは、上記と同じ意味を有する。」で表わされるアルキルアミノ化合物を反応させ、
次の一般式[5a]
Figure 0004061194
「式中、R1c、R、R、RおよびXは、上記と同じ意味を有する。」で表わされる2−(N−アルキル−N−アルアルキルアミノ)−5−ハロゲノピリジン誘導体またはその塩を得、次いで、アルキルリチウム、金属マグネシウムまたはグリニャール試薬のいずれかを反応させた後、ホウ酸化反応に付すことを特徴とする方法。
さらに、一般式[1d]
Figure 0004061194
「式中、R1dは、置換されていてもよいアリールカルボニルまたはアルアルキル基を;Rは、アルキル基を;RおよびRは、同一もしくは異なって水素原子またはアルキル基を;RおよびRは、同一もしくは異なって、水素原子、アルキル基またはRおよびRが一緒になって形成されるホウ酸原子を含有する環の一部を、それぞれ示す。」で表わされる6−置換アルキルアミノ−3−ピリジルホウ酸誘導体またはその塩および[5c]
Figure 0004061194
「式中、R1bは、置換されていてもよいベンゾイルまたはアルアルキル基を;Rは、アルキル基を;R3aは、アルキル基を;Xは、ハロゲン原子を、それぞれ示す。」で表わされる2−置換アルキルアミノ−5−ハロゲノピリジン誘導体またはその塩が中間体として優れた化合物であることを見出し、本発明を完成させた。
また、一般式[9d]
Figure 0004061194
「式中、Rは、置換されていてもよいアルキルカルボニル、アリールカルボニルまたはアルアルキル基を;R3aは、アルキル基を;Xは、ハロゲン原子を、それぞれ示す。」で表わされる2−置換アミノ−5−ハロゲノピリジン誘導体またはその塩も、一般式[5c]の化合物の製造中間体として有用である。
以下、本発明化合物について詳述する。
本明細書において特に断らない限り、ハロゲン原子とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を;アルキル基とは、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチルおよびペンチルなどの直鎖状または分枝鎖状C1−6アルキル基を;シクロアルキル基とは、シクロプロピル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルなどのC3−6シクロアルキル基を;アルコキシ基とは、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシおよびペンチルオキシなどの直鎖状または分枝鎖状C1−6アルコキシ基を;アルキルチオ基とは、メチルチオ、エチルチオ、n−プロピルチオ、イソプロピルチオ、n−ブチルチオ、イソブチルチオ、sec−ブチルチオ、tert−ブチルチオおよびペンチルチオなどの直鎖状または分枝鎖状C1−6アルキルチオ基;
アルキルカルボニル基とは、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、ヘキサノイルなどの直鎖状または分枝鎖状C1−6アルキル−CO−基を;アリールカルボニル基とは、ベンゾイル、o−メトキシベンゾイル、m−メトキシベンゾイル、p−メトキシベンゾイル、2,4−ジメトキシベンゾイル、2,4,6−トリメトキシベンゾイル、o−メチルベンゾイル、m−メチルベンゾイル、p−メチルベンゾイル、2,4−ジメチルベンゾイル、2,4,6−トリメチルベンゾイル、o−ニトロベンゾイル、m−ニトロベンゾイル、p−ニトロベンゾイル、o−フルオロベンゾイル、m−フルオロベンゾイル、p−フルオロベンゾイル、2,4−ジフルオロベンゾイル、2,4,6−トリフルオロベンゾイルなどのアリール−CO−基を;アルアルキル基とは、ベンジル、o−、m−、p−メトキシベンジル、2,4−ジメトキシベンジル、2,4,6−トリメトキシベンジル、o−、m−、p−メチルベンジル、2,4−ジメチルベンジル、2,4,6−トリメチルベンジル、o−、m−、p−ニトロベンジル、o−、m−、p−フルオロベンジル、2,4−ジフルオロベンジル、2,4,6−トリフルオロベンジル、ジフェニルメチル、ジ(4−メトキシフェニル)メチル、トリフェニルメチルなどを;アルアルコキシ基とは、アルアルキル−O−(アルアルキル基は、上記したと同様の意味を有する。)で表されるアルアルキル−オキシ基を;それぞれ意味する。
カルボキシル保護基としては、通常のカルボキシル基の保護基として使用し得るすべての基を含み、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、1,1−ジメチルプロピル、n−ブチルおよびtert−ブチルなどのアルキル基;フェニルおよびナフチルなどのアリール基;ベンジル、ジフェニルメチル、トリチル、p−ニトロベンジル、p−メトキシベンジルおよびビス(p−メトキシフェニル)メチルなどのアルアルキル基;アセチルメチル、ベンゾイルメチル、p−ニトロベンゾイルメチル、p−ブロモベンゾイルメチルおよびp−メタンスルホニルベンゾイルメチルなどのアシル−アルキル基;2−テトラヒドロピラニルおよび2−テトラヒドロフラニルなどの含酸素複素環式基;2,2,2−トリクロロエチルなどのハロゲノ−アルキル基;2−(トリメチルシリル)エチルなどのアルキルシリルアルキル基;アセトキシメチル、プロピオニルオキシメチルおよびピバロイルオキシメチルなどのアシルオキシアルキル基;フタルイミドメチルおよびスクシンイミドメチルなどの含窒素複素環式−アルキル基;シクロヘキシルなどのシクロアルキル基;メトキシメチル、メトキシエトキシメチルおよび2−(トリメチルシリル)エトキシメチルなどのアルコキシ−アルキル基;ベンジルオキシメチルなどのアル−アルコキシ−アルキル基;メチルチオメチルおよび2−メチルチオエチルなどのアルキルチオ−アルキル基;フェニルチオメチルなどのアリールチオ−アルキル基;1,1−ジメチル−2−プロペニル、3−メチル−3−ブテニルおよびアリルなどのアルケニル基;並びにトリメチルシリル、トリエチルシリル、トリイソプロピルシリル、ジエチルイソプロピルシリル、tert−ブチルジメチルシリル、tert−ブチルジフェニルシリル、ジフェニルメチルシリルおよびtert−ブチルメトキシフェニルシリルなどの置換シリル基などが挙げられる。
アミノ基の保護基としては、通常のアミノ基の保護基として使用し得るすべての基を含み、例えば、トリクロロエトキシカルボニル、トリブロモエトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、p−ニトロベンジルカルボニル、o−ブロモベンジルオキシカルボニル、(モノ−、ジ−、トリ−)クロロアセチル、トリフルオロアセチル、フェニルアセチル、ホルミル、アセチル、ベンゾイル、tert−アミルオキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、p−メトキシベンジルオキシカルボニル、3,4−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、4−(フェニルアゾ)ベンジルオキシカルボニル、2−フルフリルオキシカルボニル、ジフェニルメトキシカルボニル、1,1−ジメチルプロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、フタロイル、スクシニル、アラニル、ロイシル、1−アダマンチルオキシカルボニルおよび8−キノリルオキシカルボニルなどのアシル基;ベンジル、ジフェニルメチルおよびトリチルなどのアルアルキル基;2−ニトロフェニルチオおよび2,4−ジニトロフェニルチオなどのアリールチオ基;メタンスルホニルおよびp−トルエンスルホニルなどのアルキル−もしくはアリール−スルホニル基;N,N−ジメチルアミノメチレンなどのジアルキルアミノ−アルキリデン基;ベンジリデン、2−ヒドロキシベンジリデン、2−ヒドロキシ−5−クロロベンジリデンおよび2−ヒドロキシ−1−ナフチルメチレンなどのアルアルキリデン基;3−ヒドロキシ−4−ピリジルメチレンなどの含窒素複素環式アルキリデン基;シクロヘキシリデン、2−エトキシカルボニルシクロヘキシリデン、2−エトキシカルボニルシクロペンチリデン、2−アセチルシクロヘキシリデンおよび3,3−ジメチル−5−オキシシクロヘキシリデンなどのシクロアルキリデン基;ジフェニルホスホリルおよびジベンジルホスホリルなどのジアリール−もしくはジアルアルキルホスホリル基;5−メチル−2−オキソ−2H−1,3−ジオキソール−4−イル−メチルなどの含酸素複素環式アルキル基;並びにトリメチルシリルなどの置換シリル基などが挙げられる。
ヒドロキシル基の保護基としては、通常のヒドロキシル基の保護基として使用し得るすべての基を含み、例えば、ベンジルオキシカルボニル、4−ニトロベンジルオキシカルボニル、4−ブロモベンジルオキシカルボニル、4−メトキシベンジルオキシカルボニル、3,4−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、1,1−ジメチルプロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、イソブチルオキシカルボニル、ジフェニルメトキシカルボニル、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、2,2,2−トリブロモエトキシカルボニル、2−(トリメチルシリル)エトキシカルボニル、2−(フェニルスルホニル)エトキシカルボニル、2−(トリフェニルホスホニオ)エトキシカルボニル、2−フルフリルオキシカルボニル、1−アダマンチルオキシカルボニル、ビニルオキシカルボニル、アリルオキシカルボニル、S−ベンジルチオカルボニル、4−エトキシ−1−ナフチルオキシカルボニル、8−キノリルオキシカルボニル、アセチル、ホルミル、クロロアセチル、ジクロロアセチル、トリクロロアセチル、トリフルオロアセチル、メトキシアセチル、フェノキシアセチル、ピバロイルおよびベンゾイルなどのアシル基;メチル、tert−ブチル、2,2,2−トリクロロエチルおよび2−トリメチルシリルエチルなどのアルキル基;アリルなどのアルケニル基;ベンジル、p−メトキシベンジル、3,4−ジメトキシベンジル、ジフェニルメチルおよびトリチルなどのアルアルキル基;テトラヒドロフリル、テトラヒドロピラニルおよびテトラヒドロチオピラニルなどの含酸素および含硫黄複素環式基;メトキシメチル、ベンジルオキシメチル、2−メトキシエトキシメチル、2,2,2−トリクロロエトキシメチル、2−(トリメチルシリル)エトキシメチルおよび1−エトキシエチルなどのアルコキシ−アルキル基;メタンスルホニルおよびp−トルエンスルホニルなどのアルキル−およびアリール−スルホニル基;並びにトリメチルシリル、トリエチルシリル、トリイソプロピルシリル、ジエチルイソプロピルシリル、tert−ブチルジメチルシリル、tert−ブチルジフェニルシリル、ジフェニルメチルシリルおよびtert−ブチルメトキシフェニルシリルなどの置換シリル基などが挙げられる。
、R1a、R1b、R1c、R1dにおける各置換基は、さらに、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、シクロアルキル基、アルアルキル基およびアルキルチオ基から選ばれる1つ以上の基で置換されていてもよい。
[製造法1]
Figure 0004061194
「式中、R、R、R、R、R、RおよびXは、前記と同様の意味を有し;Rは、水素原子またはアルキル基を;R7aは、水素原子、アルコキシ基またはアルアルコキシ基をそれぞれ示す。」
一般式[1]の化合物は、塩とすることができ、その塩としては、通常知られているアミノ基などの塩基性基またはヒドロキシルもしくはカルボキシル基などの酸性基における塩が挙げられる。
塩基性基における塩としては、例えば、塩酸、臭化水素酸および硫酸などの鉱酸との塩;酒石酸、ギ酸、クエン酸、トリクロロ酢酸およびトリフルオロ酢酸などの有機カルボン酸との塩;並びにメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、メシチレンスルホン酸およびナフタレンスルホン酸などのスルホン酸との塩が挙げられる。
また、酸性基における塩としては、例えば、ナトリウムおよびカリウムなどのアルカリ金属との塩;カルシウムおよびマグネシウムなどのアルカリ土類金属との塩;アンモニウム塩;並びにトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピペリジン、N−メチルモルホリン、ジエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、プロカイン、ジベンジルアミン、N−ベンジル−β−フェネチルアミン、1−エフェナミンおよびN,N’−ジベンジルエチレンジアミンなどの含窒素有機塩基との塩などが挙げられる。
上記の塩の中で、好ましい塩としては、例えば、塩酸塩、硫酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、メタンスルホン酸塩、ナトリウム塩、カリウム塩などの塩が挙げられる。
製造法1の各工程について詳細に説明する
(1−1A)
一般式[9a]の化合物は、一般式[2]の化合物を用い、ジャーナル・オブ・ケミカルソサイアテイ・パーキンI(J.Chem.Soc.Perkin I)、第1569〜1573頁、1981年;ヘテロサイクルズ(Heterocycles)、第38巻、第567〜573頁、1994年;ジャーナル・オブ・ケミカルソサイアテイ・ケミカルコミュニケーション(J.Chem.Soc.,Chem.Commun.)、第1334〜1335頁、1984年などに記載の方法またはそれに準じた方法で製造することができる。
具体的には、例えば、塩基の存在下、一般式[2]の化合物とパラホルムアルデヒドを反応させることによって、一般式[9a]の化合物を得ることができる。
この反応で使用される溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさないものであれば特に限定されないが、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、tert−ブタノール、n−ヘキサノール、シクロペンタノール、シクロヘキサノールなどのアルコール類;ベンゼン、トルエンおよびキシレンなどの芳香族炭化水素類;ジオキサン、テトラヒドロフラン、アニソール、ジエチレングリコールジエチルエーテルおよびジメチルセロソルブなどのエーテル類;アセトニトリルなどのニトリル類;N,N−ジメチルホルムアミドおよびN,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類;並びにジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類などが挙げられ、また、これらの溶媒は、混合して使用してもよい。
この反応で用いられる塩基としては、例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムtert−ブトキシド、ナトリウムtert−ブトキシド、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミンおよびピリジンなどが挙げられる。
この反応における塩基の使用量は、一般式[2]の化合物に対して、等モル以上であればよく、好ましくは、2〜5倍モルである。
パラホルムアルデヒドの使用量は、一般式[2]の化合物に対して、等モル以上であればよく、好ましくは、1〜2倍モルである。
この反応は、通常、0〜80℃、好ましくは10〜40℃で10分〜24時間実施すればよい。
(1−1B)
一般式[9b]の化合物は、一般式[2]の化合物を用い、ケミカル・ファーマシューテイカル・ブレチン(Chem.Pharm.Bull.)、第33巻、第52〜60頁、1985年;ジャーナル・オブ・ヘテロサイクリック・ケミストリー(J.Heterocycl.Chem.)、第22巻、第313〜318頁、1985年;ジャーナル・オブ・ヘテロサイクリック・ケミストリー(J.Heterocycl.Chem.)、第31巻、第1641〜1645頁、1994年などに記載の方法またはそれに準じた方法で製造することができる。具体的には、例えば、R7aが水素原子の化合物は、以下の方法により製造することができる。
一般式[2]の化合物を混合酸無水物またはギ酸と反応させることによって、一般式[9b]のR7aが水素原子の化合物を得ることができる。
この反応で使用される溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさないものであれば特に限定されないが、例えば、n−ヘキサンおよびシクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエンおよびキシレンなどの芳香族炭化水素類;塩化メチレンおよび1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類;ジオキサン、テトラヒドロフラン、アニソール、ジエチレングリコールジエチルエーテルおよびジメチルセロソルブなどのエーテル類;アセトニトリルなどのニトリル類;酢酸エチルなどのエステル類;アセトンおよびメチルエチルケトンなどのケトン類;N,N−ジメチルホルムアミドおよびN,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類;並びにジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類などが挙げられ、また、これらの溶媒は、混合して使用してもよい。
この反応で用いられる混合酸無水物としては、例えば、ギ酸と酢酸の混合酸無水物およびギ酸とピバリン酸の混合酸無水物などが挙げられる。
この反応における混合酸無水物またはギ酸の使用量は、一般式[2]の化合物に対して、等モル以上であればよく、好ましくは、2〜5倍モルである。
この反応は、通常、−30〜80℃、好ましくは、10〜30℃で10分〜24時間実施すればよい。
(1−1C)
一般式[9c]の化合物は、一般式[2]の化合物を用い、プロテクティブ・グループス・イン・オーガニック・シンセシス(Protective Groups in Organic Synthesis)、サードエディション(Third Edition)[セオドラ・ダブリュー・グリーン(Theodora W.Greene)(1999年)、ジョン・ウィリー・アンド・サンズ・インコーポレイテッド(John Wiley & Sons.Inc.)]、第550〜564頁などに記載の方法またはそれに準じた方法で製造することが出来る。
具体的には、例えば、塩基の存在下、一般式[2]の化合物と一般式[4]の化合物を反応させることによって、一般式[9c]の化合物を得ることができる。
この反応で使用される一般式[4]の化合物としては、例えば、酸ハライド、酸無水物、混合酸無水物、活性酸アミドおよび活性エステルが挙げられ、好ましくは、一般式[4a]
Figure 0004061194
「式中、RおよびXは、前記と同様の意味を有する。」で表される化合物が挙げられ、より好ましくは、アセチルクロライド、ピバリン酸クロライド、ベンゾイルクロライド、ベンジルブロマイドなどが挙げられる。
この反応で使用される溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさないものであれば特に限定されないが、例えば、n−ヘキサンおよびシクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエンおよびキシレンなどの芳香族炭化水素類;塩化メチレンおよび1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類;ジオキサン、テトラヒドロフラン、アニソール、ジエチレングリコールジエチルエーテルおよびジメチルセロソルブなどのエーテル類;アセトニトリルなどのニトリル類;酢酸エチルなどのエステル類;アセトンおよびメチルエチルケトンなどのケトン類;N,N−ジメチルホルムアミドおよびN,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類;並びにジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類などが挙げられ、また、これらの溶媒は、混合して使用してもよい。
この反応で用いられる塩基としては、例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムtert−ブトキシド、ナトリウムtert−ブトキシド、水素化ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミンおよびピリジンなどが挙げられる。
この反応における塩基の使用量は、一般式[2]の化合物に対して、等モル以上であればよく、好ましくは、2〜5倍モルである。
この反応における一般式[4]の化合物の使用量は、一般式[2]の化合物に対して、等モル以上であればよく、好ましくは、1〜2倍モルである。
この反応は、通常、0〜80℃、好ましくは10〜40℃で10分〜24時間実施すればよい。
(1−2A)
一般式[3]の化合物は、一般式[9a]または[9b]の化合物を用い、ジャーナル・オブ・ケミカルソサイアテイ・ケミカルコミュニケーション(J.Chem.Soc.,Chem.Commun.)、第1334〜1335頁、1984年;ヘテロサイクルズ(Heterocycles)、第38巻、第567〜573頁、1994年;ジャーナル・オブ・ヘテロサイクリックケミストリー(J.Heterocycl.Chem.)第31巻、第1641〜1645頁1994年などに記載の方法またはそれに準じた方法で製造することができる。
具体的には、例えば、一般式[9a]または[9b]の化合物を還元反応に付すことによって、一般式[3]の化合物を得ることができる。
この反応で使用される溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさないものであれば特に限定されないが、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、tert−ブタノール、n−ヘキサノール、シクロペンタノール、シクロヘキサノールなどのアルコール類;n−ヘキサンおよびシクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエンおよびキシレンなどの芳香族炭化水素類;ジオキサン、テトラヒドロフラン、アニソール、ジエチレングリコールジエチルエーテルおよびジメチルセロソルブなどのエーテル類;アセトニトリルなどのニトリル類;N,N−ジメチルホルムアミドおよびN,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類;並びにジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類などが挙げられ、また、これらの溶媒は、混合して使用してもよい。
この反応で用いられる還元剤としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属;マグネシウム、カルシウムなどのアルカリ土類金属;亜鉛;アルミニウム、クロム、チタン、鉄、コバルト、白金、ロジウム、パラジウム、ルテニウム、サマリウム、セレンハイドロサファイトナトリウムなどの金属または金属塩;水素化ジイソブチルアルミニウム、水素化トリアルキルアルミニウム、水素化スズ化合物、ヒドロシランなどの金属水素化物;水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウム、水素化ホウ素カリウム、水素化ホウ素カルシウムなどの水素化ホウ素錯化合物;水素化アルミニウムリチウムなどの水素化アルミニウム錯化合物;ボラン、アルキルボランなどが挙げられる。
この反応に用いられる還元剤の使用量は、還元剤の種類により異なるが、例えば、水素化ホウ素錯化合物の場合、一般式[9a]または[9b]の化合物に対して0.25倍モル以上であればよく、好ましくは1〜2倍モルである。
この還元反応は、通常−20〜120℃、好ましくは0〜80℃で、10分〜24時間実施すればよい。
(1−2C)
一般式[3b]の化合物は、塩基の存在下、一般式[9b]の化合物にアルキル化剤を反応させることによって製造することができる。
この反応で使用される溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさないものであれば特に限定されないが、例えば、n−ヘキサンおよびシクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエンおよびキシレンなどの芳香族炭化水素類;塩化メチレンおよび1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類;ジオキサン、テトラヒドロフラン、アニソール、ジエチレングリコールジエチルエーテルおよびジメチルセロソルブなどのエーテル類;アセトニトリルなどのニトリル類;酢酸エチルなどのエステル類;アセトンおよびメチルエチルケトンなどのケトン類;N,N−ジメチルホルムアミドおよびN,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類;並びにジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類などが挙げられ、また、これらの溶媒は、混合して使用してもよい。
この反応で用いられる塩基としては、例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムtert−ブトキシド、ナトリウムtert−ブトキシド、水素化ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミンおよびピリジンなどが挙げられる。
塩基の使用量は、一般式[9b]の化合物に対して、等モル以上であればよく、好ましくは、2〜10倍モルである。
この反応で使用されるアルキル化剤としては、ヨウ化メチル、ジメチル硫酸およびジアゾメタンなどのメチル化剤が挙げられる
アルキル化剤の使用量は、一般式[9b]の化合物に対して、等モル以上であればよく、好ましくは、2〜10倍モルである。
この反応は、通常、0〜200℃、好ましくは0〜100℃で10分〜10時間実施すればよい。
(1−2B)
一般式[3]の化合物は、一般式[3b]の化合物を用い、プロテクティブ・グループス・イン・オーガニック・シンセシス(Protective Groups in Organic Synthesis)、サードエディション(Third Edition)[セオドラ・ダブリュー・グリーン(Theodora W.Greene)(1999年)、ジョン・ウィリー・アンド・サンズ・インコーポレイテッド(John Wiley & Sons.Inc.)]、第550〜564頁などに記載の方法またはそれに準じた方法で製造することが出来る。
具体的には、例えば、一般式[3b]において、R7aが水素原子である化合物を酸性条件下、加水分解することによって、一般式[3]の化合物を得ることが出来る。
この反応で使用される溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさないものであれば特に限定されないが、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、tert−ブタノール、n−ヘキサノール、シクロペンタノール、シクロヘキサノールなどのアルコール類;n−ヘキサンおよびシクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエンおよびキシレンなどの芳香族炭化水素類;塩化メチレンおよび1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類;ジオキサン、テトラヒドロフラン、アニソール、ジエチレングリコールジエチルエーテルおよびジメチルセロソルブなどのエーテル類;アセトニトリルなどのニトリル類;N,N−ジメチルホルムアミドおよびN,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類;並びに水などが挙げられ、また、これらの溶媒は、混合して使用してもよい。
この反応で使用される酸としては、例えば、塩酸、硫酸、リン酸などの鉱酸類;ギ酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸などの有機酸類が挙げられる。
この反応における酸の使用量は、一般式[3b]の化合物に対して等モル以上であればよく、好ましくは5〜10倍モルである。
この反応は通常、0〜150℃、好ましくは、20〜100℃で10分〜24時間実施すればよい。
(1−2C)
一般式[5]の化合物は、塩基の存在下、一般式[9c]の化合物にアルキル化剤を反応させることによって製造することができる。
この反応で使用される溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさないものであれば特に限定されないが、例えば、n−ヘキサンおよびシクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素類;塩化メチレンおよび1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、トルエンおよびキシレンなどの芳香族炭化水素類;ジオキサン、テトラヒドロフラン、アニソール、ジエチレングリコールジエチルエーテルおよびジメチルセロソルブなどのエーテル類;アセトニトリルなどのニトリル類;酢酸エチルなどのエステル類;アセトンおよびメチルエチルケトンなどのケトン類;N,N−ジメチルホルムアミドおよびN,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類;並びにジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類などが挙げられ、また、これらの溶媒は、混合して使用してもよい。
この反応で用いられる塩基としては、例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムtert−ブトキシド、ナトリウムtert−ブトキシド、水素化ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミンおよびピリジンなどが挙げられる。
塩基の使用量は、一般式[9c]の化合物に対して、等モル以上であればよく、好ましくは、2〜10倍モルである。
この反応で使用されるアルキル化剤としては、ヨウ化メチル、ジメチル硫酸およびジアゾメタンなどのメチル化剤が挙げられる。
アルキル化剤の使用量は、一般式[9c]の化合物に対して、等モル以上であればよく、好ましくは、2〜10倍モルである。
この反応は、通常、0〜200℃、好ましくは0〜100℃で10分〜10時間実施すればよい。
(1−3)
一般式[5]の化合物は、塩基存在下、一般式[3]の化合物を一般式[4]の化合物と反応させることによって、得ることができる。
この反応で使用される一般式[4]の化合物としては、例えば、酸ハライド、酸無水物、混合酸無水物、活性酸アミドおよび活性エステルが挙げられ、好ましくは、一般式[4a]
Figure 0004061194
「式中、RおよびXは、前記と同様の意味を有する。」で表される化合物が挙げられ、より好ましくは、アセチルクロライド、ピバリン酸クロライド、ベンゾイルクロライド、ベンジルブロマイドなどが挙げられる。
この反応で使用される溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさないものであれば特に限定されないが、例えば、n−ヘキサンおよびシクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエンおよびキシレンなどの芳香族炭化水素類;塩化メチレンおよび1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類;ジオキサン、テトラヒドロフラン、アニソール、ジエチレングリコールジエチルエーテルおよびジメチルセロソルブなどのエーテル類;アセトニトリルなどのニトリル類;酢酸エチルなどのエステル類;アセトンおよびメチルエチルケトンなどのケトン類;N,N−ジメチルホルムアミドおよびN,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類;並びにジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類などが挙げられ、また、これらの溶媒は、混合して使用してもよい。
この反応で用いられる塩基としては、例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムtert−ブトキシド、ナトリウムtert−ブトキシド、水素化ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミンおよびピリジンなどが挙げられる。
この反応における塩基の使用量は、一般式[3]の化合物に対して、等モル以上であればよく、好ましくは、2〜5倍モルである。
一般式[4]の化合物の使用量は、一般式[3]の化合物に対して、等モル以上であればよく、好ましくは、2〜5倍モルである。
この反応は、通常、0〜200℃、好ましくは50〜200℃で10分〜24時間実施すればよい。
(1−4)
一般式[1]の化合物は、一般式[5]の化合物に、アルキルリチウム、金属マグネシウムまたはグリニャール試薬を反応させた後、ホウ酸化反応に付すことにより製造することができる。
この反応は、例えば、第4版実験化学講座、第24巻、第61〜90頁、1992年;ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー(J.Org.Chem)、第58巻、第2201〜2208頁、1993年およびテトラヘドロン・レターズ(Tetrahedron Letters)、第40巻、第4339〜4342頁、1999年などに記載の方法またはそれに準じた方法で実施すればよい。
具体的には、例えば、一般式[1]の化合物は、一般式[5]の化合物にアルキルリチウム、金属マグネシウムまたはグリニャール試薬を反応させた後、ホウ酸トリアルキルと反応させることによって得ることができる。
この反応に使用される溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさないものであればよく、例えば、n−ヘキサンおよびシクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素類;ジエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフランおよびジオキサンなどのエーテル類などが挙げられ、これらの溶媒は、混合して使用してもよい。
この反応に使用されるアルキルリチウムとしては、例えば、n−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウムおよびメチルリチウムなどが挙げられ、また、グリニャール試薬は、金属マグネシウムと一般式[5]の化合物を反応させることにより得ることができる。
この反応に使用されるホウ酸トリアルキルとしては、例えば、ホウ酸トリメチル、ホウ酸トリエチル、ホウ酸トリイソプロピルおよびホウ酸トリブチルなどが挙げられる。
アルキルリチウム、金属マグネシウム、グリニャール試薬およびホウ酸トリアルキルの使用量は、一般式[5]の化合物に対して等モル以上、好ましくは、1〜2倍モルである。
この反応は通常、アルキルリチウムを使用する場合、−70〜−50℃で10分〜24時間;金属マグネシウムおよびグリニャール試薬を使用する場合、0℃〜溶媒の還流温度、好ましくは、0〜50℃で、10分〜24時間実施すればよい。
製造法1において一般式[2]の化合物は、例えば、新実験化学講座、第14巻[I]、第386頁、1978年;オーガニック・シンセシーズ(Organic Syntheses)、第5巻、第346〜355頁、1973年などに記載の方法またはそれに準じた方法により製造することができる。
製造法1において、一般式[2]、[3]、[3b]、[5]、[9a]、[9b]および[9c]の化合物は、塩として使用することもでき、その塩としては、一般式[1]と同様の塩が挙げられる。
また、一般式[2]、[3]、[3b]、[5]、[9a]、[9b]および[9c]の化合物またはそれらの塩において、光学異性体、幾何異性体および互変異性などの異性体;溶媒和物;水和物並びに種々の結晶形が存在する場合、それらを使用することができる。
[製造法2]
Figure 0004061194
「式中、R、R、R、R、R、R、XおよびXは、前記と同様の意味を有する。」
製造法2の各工程について詳細に説明する
(2−1)
一般式[3]の化合物は、一般式[6]の化合物を用い、シンセシス(Synthesis)、第39〜41頁、1980年に記載の方法またはそれに準じた方法で製造することができる。
具体的には、例えば、一般式[3]の化合物は、塩基存在下、一般式[6]の化合物にN−アルキルホルムアミドを反応させることによって得ることができる。
この反応で使用される溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさないものであれば特に限定されないが、例えば、n−ヘキサンおよびシクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエンおよびキシレンなどの芳香族炭化水素類;塩化メチレンおよび1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類;ジオキサン、テトラヒドロフラン、アニソール、ジエチレングリコールジエチルエーテルおよびジメチルセロソルブなどのエーテル類;アセトニトリルなどのニトリル類;酢酸エチルなどのエステル類;アセトンおよびメチルエチルケトンなどのケトン類;N,N−ジメチルホルムアミドおよびN,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類;並びにジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類などが挙げられ、また、これらの溶媒は、混合して使用してもよい。
この反応で用いられる塩基としては、例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムtert−ブトキシド、ナトリウムtert−ブトキシド、水素化ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミンおよびピリジンなどが挙げられる。
この反応における塩基の使用量は、一般式[6]の化合物に対して、等モル以上であればよく、好ましくは、2〜10倍モルである。
N−アルキルホルムアミドの使用量は、一般式[6]の化合物に対して、等モル以上であればよく、好ましくは、2〜10倍モルである。
この反応は、通常、0〜200℃、好ましくは20〜200℃で10分〜10時間実施すればよい。
(2−2)
一般式[5]の化合物は、製造法1の(1−3)に記載の方法と同様にして、一般式[3]の化合物を一般式[4]の化合物と反応させることによって得ることができる。
(2−3)
一般式[1]の化合物は、製造法1の(1−4)に記載の方法と同様にして、一般式[5]の化合物に、アルキルリチウム、金属マグネシウムまたはグリニャール試薬を反応させた後、ホウ酸化反応に付すことにより製造することができる。
製造法2において、一般式[3]、[5]、[6]および[7]の化合物は、塩として使用することもでき、その塩としては、一般式[1]と同様の塩が挙げられる。
また、一般式[3]、[5]、[6]および[7]の化合物またはそれらの塩において、光学異性体、幾何異性体および互変異性などの異性体;溶媒和物;水和物並びに種々の結晶形が存在する場合、それらを使用することができる。
[製造法3]
Figure 0004061194
「式中、R1c、R、R、R、R、R、XおよびXは、前記と同様の意味を有する。」
一般式[1a]の化合物は、塩とすることもでき、その塩としては、一般式[1]と同様の塩が挙げられる。
製造法3の各工程について詳細に説明する
(3−1A)
一般式[5a]の化合物は、塩基存在下または非存在下、一般式[6]の化合物に一般式[8]の化合物を反応させることによって得ることができる。
この反応で使用される溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさないものであれば特に限定されないが、例えば、n−ヘキサンおよびシクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエンおよびキシレンなどの芳香族炭化水素類;塩化メチレンおよび1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類;ジオキサン、テトラヒドロフラン、アニソール、ジエチレングリコールジエチルエーテルおよびジメチルセロソルブなどのエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類;アセトンおよびメチルエチルケトンなどのケトン類;アセトニトリルなどのニトリル類;N,N−ジメチルホルムアミドおよびN,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類;並びにジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類などが挙げられ、また、これらの溶媒は、混合して使用してもよい。
この反応で用いられる塩基としては、例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムtert−ブトキシド、ナトリウムtert−ブトキシド、水素化ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミンおよびピリジンなどが挙げられる。
この反応における塩基の使用量は、一般式[6]の化合物に対して、等モル以上であればよく、好ましくは、2〜5倍モルである。
一般式[8]の化合物の使用量は、一般式[6]の化合物に対して、等モル以上であればよく、好ましくは、2〜5倍モルである。
この反応は、通常、0〜200℃、好ましくは50〜200℃で10分〜24時間実施すればよい。
(3−1B)
一般式[5a]の化合物は、塩基およびパラジウム触媒の存在下、リガンドの存在下または不存在下、一般式[6]の化合物に一般式[8]の化合物を反応させることにより製造することができる。
この反応は、例えば、ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー(J.Org.Chem.)第61巻、第21号、第7240〜7241頁、1996年などに記載の方法またはそれに準じた方法で製造することができる。
この反応で使用される溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさないものであれば特に限定されないが、例えば、n−ヘキサンおよびシクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素類;トルエン、キシレン、ベンゼンなどの芳香族炭化水素類;塩化メチレンおよび1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類;ジオキサン、テトラヒドロフラン、アニソール、ジエチレングリコールジエチルエーテルおよびジメチルセロソルブなどのエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類;アセトンおよびメチルエチルケトンなどのケトン類;アセトニトリルなどのニトリル類;N,N−ジメチルホルムアミドおよびN,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類;並びにジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類などが挙げられ、また、これらの溶媒は、混合して使用してもよい。
この反応で使用されるパラジウム触媒としては、例えば、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)などが挙げられる。
この反応で所望により使用されるリガンドとしては、例えば、プロパン−1,3−ジイルビス(ジフェニルホスファン)などが挙げられる。
この反応で使用される塩基としては、例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムtert−ブトキシド、カリウムtert−ブトキシドなどが挙げられる。
この反応におけるパラジウム触媒の使用量は、一般式[6]の化合物に対して、0.00001倍モル以上であればよく、好ましくは、0.001〜0.05倍モルである。
この反応おけるリガンドの使用量は、一般式[6]の化合物に対して、0.01倍以上であればよく、好ましくは、1〜5倍モルである。
この反応における塩基の使用量は、一般式[6]の化合物に対して、等モル以上であればよく、好ましくは、1〜2倍モルである。
この反応は、通常、0〜200℃、好ましくは50〜120℃で3〜5時間実施すればよい。
(3−2)
一般式[1a]の化合物は、製造法1の(1−4)に記載の方法と同様にして、一般式[5a]の化合物に、アルキルリチウム、金属マグネシウムまたはグリニャール試薬を反応させた後、ホウ酸化反応に付すことにより製造することができる。
製造法3において、一般式[6]の化合物は、例えば、大有機化学、第16巻[III]、第19〜25頁、1969年;新実験化学講座、第14巻[IV]、第2056頁、1978年;新実験化学講座、第14巻[I]、第386頁、1978年;シンセシス(Synthesis)、第87〜92頁、1994年などに記載の方法またはそれに準じた方法により製造することができる。
製造法3において、一般式[5a]、[6]および[8]の化合物は、塩として使用することもでき、その塩としては、一般式[1]と同様の塩が挙げられる。
また、一般式[5a]、[6]および[8]の化合物またはそれらの塩において、光学異性体、幾何異性体および互変異性などの異性体;溶媒和物;水和物並びに種々の結晶形が存在する場合、それらを使用することができる。また、上記した製造法で使用される化合物において、保護しうる置換基、例えば、アミノ基、ヒドロキシル基またはカルボキシル基などを有している化合物は、予めこれらの基を通常の保護基で保護しておき、反応後、自体公知の方法でこれらの保護基を脱離することもできる。
上記の製造ルートにおいて(1)、(3)、(4)の方法が好ましく、(1)、(4)の方法がより好ましい。
これらの製造ルートの一般式[1]の化合物において、Rが、アリールカルボニル基、アルアルキル基;Rがアルキル基;Rが水素原子である化合物が好ましく、Rが、アリールカルボニル基;RおよびRが、水素原子である化合物がより好ましい。
一般式[1d]の代表的化合物としては、以下の化合物が挙げられる。尚、以降の表中、Meは、メチルを;Phは、フェニルを;Ph(p−Cl)は、パラクロロフェニルを;Ph(p−OMe)は、パラメトキシフェニルを意味する。
Figure 0004061194
これらの製造ルートの一般式[5c]の化合物において、Rが、置換されていてもよいベンゾイル基またはフェニル環が置換されていてもよいベンジル基である化合物が好ましく;Rが、ベンゾイル基またはベンジル基を;Rが、メチル;R3aが、メチル基;Xが臭素原子をそれぞれ示す化合物がより好ましい。
一般式[5c]の代表的化合物としては、以下の化合物が挙げられる。
Figure 0004061194
Figure 0004061194
一般式[1]の化合物またはその塩を原料として、国際公開WO99/51588に記載されたキノロンカルボン酸誘導体またはその塩を製造することができる。その製造法は、例えば、国際公開WO96/05192およびWO99/51588などに記載の方法またはそれに準じた方法により製造することが出来る。また、以下の方法により得ることも出来る。
このようにして得られた一般式[1]の化合物を、例えば、酸化、還元、転位、置換、ハロゲン化、脱水または加水分解などの自体公知の反応に付すかあるいはそれらを適宜組み合わせることによって、他の一般式[1]の化合物に誘導することができる。また、一般式[1]の化合物またはその塩は、抽出、晶出および/またはカラムクロマトグラフィーなどの常法にしたがって単離精製することができる。
[製造法A]
Figure 0004061194
「式中、Rは、水素原子またはカルボキシル保護基を;R10は、置換されていてもよいシクロアルキル基を;R11は、置換されていてもよいアルキルまたはアルコキシ基を;R12は、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよいアルキル、アルコキシもしくはアルキルチオ基、保護されていてもよいヒドロキシルもしくはアミノ基またはニトロ基を;それぞれ示し、R、R、R、R、RおよびRは、前記と同様の意味を有する。」
10のシクロアルキル基;R11のアルキル基およびアルコキシ基;R12のアルキル基、アルコキシ基およびアルキルチオ基の置換基として、ハロゲン原子、保護されていてもよいヒドロキシル基、保護されていてもよいアミノ基、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノなどのジエチルアミノなどのアルキルアミノ基、アルキル基、アルコキシ基、フェニル、ナフチルなどのアリール基、シクロアルキル基、ビニル、プロペニルなどアルケニル基およびクロルメチル、ジフルオロメチルなどのハロゲノアルキル基が挙げられ、それらは一つ以上の基で置換されていてもよい。
一般式[9]および一般式[10]の化合物の塩としては、通常知られているアミノ基などの塩基性基またはヒドロキシルもしくはカルボキシル基などの酸性基における塩が挙げられる。
塩基性基における塩としては、例えば、塩酸、臭化水素酸および硫酸などの鉱酸との塩;酒石酸、ギ酸、クエン酸、トリクロロ酢酸およびトリフルオロ酢酸などの有機カルボン酸との塩;並びにメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、メシチレンスルホン酸およびナフタレンスルホン酸などのスルホン酸との塩が挙げられる。
また、酸性基における塩としては、例えば、ナトリウムおよびカリウムなどのアルカリ金属との塩;カルシウムおよびマグネシウムなどのアルカリ土類金属との塩;アンモニウム塩;並びにトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピペリジン、N−メチルモルホリン、ジエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、プロカイン、ジベンジルアミン、N−ベンジル−β−フェネチルアミン、1−エフェナミンおよびN,N’−ジベンジルエチレンジアミンなどの含窒素有機塩基との塩などが挙げられる。
上記の塩の中で、好ましい一般式[10]の化合物の塩としては、薬理学的に許容される塩が挙げられる。
以下に製造法Aについて説明する。
(A−1)
一般式[10]の化合物またはその塩は、塩基の存在下または不存在下、相間移動触媒の存在下または不存在下、リガンドの存在下または不存在下、パラジウム触媒またはニッケル触媒を用いて、一般式[1]の化合物またはその塩と一般式[9]の化合物またはその塩をカップリング反応に付すことによって得ることができる。
この反応で使用される溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさないものであれば特に限定されないが、例えば、水;メタノール、エタノールおよびプロパノールなどのアルコール類;ベンゼン、トルエンおよびキシレンなどの芳香族炭化水素類;塩化メチレン、クロロホルムおよびジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類;1,2−ジメトキシエタン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、アニソール、ジエチレングリコールジエチルエーテルおよびジメチルセロソルブなどのエーテル類;酢酸エチルおよび酢酸ブチルなどのエステル類;アセトンおよびメチルエチルケトンなどのケトン類;アセトニトリルなどのニトリル類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドおよび1−メチル−2−ピロリドンなどのアミド類;並びにジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類などが挙げられ、これらは混合して使用してもよい。
この反応で所望により使用される塩基としては、例えば、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、リン酸三カリウム、炭酸セシウム、フッ化セシウム、フッ化カリウム、フッ化ナトリウムおよびトリエチルアミンなどが挙げられ、塩基の使用量は、一般式[9]の化合物またはその塩に対して、2モル以上であればよく、好ましくは、2〜5倍モルである。
この反応で所望により使用される相間移動触媒としては、4級アンモニウム塩、4級ホスホニウム塩、アミン、アミンオキシド、ピリジニウム塩、クラウンエーテル、クリプタンド、鎖状ポリエーテルまたはホスホロアミドなどが挙られ、好ましくは4級アンモニウム塩およびピリジニウム塩が挙げられる。
上記4級アンモニウム塩としては、窒素原子上の4つの置換基が同一でも異なっていてもよく、キラルでもアキラルでもよく、複数の置換基をもって環構造をなしていてもよく、1種以上の置換基が複数の4級アンモニウム塩の窒素と結合していてもよい。好ましい例として、テトラメチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリブチルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムブロミド、テトラブチルアンモニウムハイドロゲンサルフェートおよびトリオクチルメチルアンモニウムクロリドなどが挙げられる。
またピリジニウム塩としては、ピリジン環は複数の置換基を有していてもよく、ピリジン窒素原子の置換基はキラルでもアキラルでもよく、複数のピリジン窒素原子と結合していてもよい。好ましい例として、N−ラウリルピリジニウムクロリド、N−ラウリル−4−ピコリニウムクロリド、N−ラウリルピコリニウムクロリドおよびN−ベンジルピコリニウムクロリドなどが挙げられる。
この反応で所望により使用されるリガンドとしては、トリアルキルホスフィン、トリシクロアルキルホスフィンおよびトリアリールホスフィンなどのホスフィン類;トリアルキルホスファイト、トリシクロアルキルホスファイトおよびトリアリールホスファイトなどのホスファイト類;1,3−ビス(2,4,6−トリメチルフェニル)イミダゾリウムクロリドなどのイミダゾリウム塩;アセチルアセトンおよびオクタフルオロアセチルアセトンなどのジケトン類並びにトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミンおよびトリイソプロピルアミンなどの第三アミン類などが挙げられる。
なお、上記のホスフィン類およびホスファイト類はリン原子上の3つの置換基が同一でも異なっていてもよく、キラルでもアキラルでもよく、一種以上のリガンドが複数のホスフィンまたはホスファイト類のリン群を結合していてもよく、さらにこの結合の一部が1種以上の金属原子のものであってもよい。具体例として、トリメチルホスフィン、トリ−tert−ブチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリトリルホスフィン、トリ(2−フリル)ホスフィン、トリス(4−ジメチルアミノフェニル)ホスフィン、ビス(ジフェニルホスフィノ)メタン、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン、1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン、1,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)ペンタン、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、ビス(2−ジフェニルホスフィノフェニル)エーテル、2−(ジ−tert−ブチルホスフィノ)ビフェニル、2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニル、2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル、2−ジメチルアミノ−2’−ジシクロヘキシルホスフィノビフェニル、2−(2’−ジシクロヘキシルホスフィノ)−1,3−ジオキソラン、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイトなどが挙げられる。
この反応で用いられるパラジウム触媒としては、パラジウム−活性炭素、パラジウム黒などの金属パラジウムおよび支持体物質に担持された形の金属パラジウム;塩化パラジウム、ナトリウムテトラクロロパラデート、酢酸パラジウム、パラジウムアセチルアセトネート(II)、トリフルオロ酢酸パラジウム(II)などの無機および有機パラジウム塩;トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、ビス(アセトニトリル)パラジウム(II)クロリド、テトラキス(アセトニトリル)パラジウム(II)テトラフルオロボレート、ビス(ベンゾニトリル)パラジウム(II)クロリド、アリルパラジウムクロリドダイマー、(1,5−シクロオクタジエン)パラジウム(II)クロリドなどの有機パラジウム錯体並びにトランス−ジ(ミュー−アセタート)−ビス[オルト−(ジ−オルト−トリルホスフィノ)ベンジル]ジパラジウム(II)、ビス(トリオルトトリルホスフィン)パラジウム(II)クロリド、ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)パラジウム(0)、ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)パラジウム(II)クロリド、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)アセテート、[1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン]パラジウム(II)クロリド、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)クロリドなど、上記のリガンドから調製される有機パラジウム錯体が挙げられる。
この反応で用いられるニッケル触媒としては、金属ニッケル、塩化ニッケル、酢酸ニッケル、ニッケルアセチルアセトネートなどの無機および有機ニッケル塩;ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル、ニッケルテトラカルボニルなどの有機ニッケル錯体並びにビス(ジフェニルホスフィノ)エタンニッケル(II)クロリド、ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパンニッケル(II)クロリド、ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタンニッケル(II)クロリド、ビス(トリフェニルホスフィン)ニッケル(II)クロリド、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンニッケル(II)クロリドなど、上記のリガンドから調製される有機ニッケル錯体が挙げられる。
この反応において一般式[1]の化合物またはその塩の使用量は、一般式[9]の化合物またはその塩に対して等モル以上であればよく、好ましくは、1.0〜1.5倍モルである。
パラジウム触媒またはニッケル触媒の使用量は、一般式[9]の化合物またはその塩に対して、それぞれ、0.00001倍モル以上であればよく、好ましくは、0.001〜0.05倍モルである。
この反応において相間移動触媒を使用する場合、その使用量は、一般式[9]の化合物またはその塩に対して0.01倍モル以上であればよく、好ましくは、1〜5倍モルである。
この反応においてリガンドを使用する場合、その使用量は、一般式[9]の化合物またはその塩に対して0.01倍モル以上であればよく、好ましくは、1〜5倍モルである。
このカップリング反応は、通常、不活性気体(例えば、アルゴン、窒素)雰囲気下、50〜170℃で、1分〜24時間実施すればよい。
一般式[9]の化合物は、例えば、国際公開WO96/05192および同WO99/51588などに記載の方法またはそれに準じた方法により製造することができる。また、以下の方法により得ることもできる。
[製造法B]
Figure 0004061194
「式中、R13aおよびR13bは、アルキル基を;XおよびXは、ハロゲン原子を;R、R10、R11およびR12は、前記と同様の意味を有する。」
(B−1)
一般式[14]の化合物は、一般式[11]の化合物に、塩基の存在下、一般式[12]のエナミン化合物を反応させた後、一般式[13]の化合物を反応させることによって得ることができる。
この反応における一般式[12]の化合物の使用量は、一般式[11]の化合物に対して、等モル以上であればよく、好ましくは、1〜10倍モルである。
この反応は、通常、0〜150℃、好ましくは、50〜150℃で、20分〜50時間実施すればよい。
この反応に使用される塩基としては、例えば、トリメチルアミンおよびトリエチルアミンなどのトリアルキルアミン類、ピリジン、ピコリン並びに炭酸カリウムが挙げられる。
塩基の使用量は、一般式[11]の化合物に対して、等モル以上であればよく、好ましくは1〜5倍モルである。
続く反応において、一般式[13]の化合物の使用量は、一般式[11]の化合物に対して、等モル以上であればよく、通常、0〜100℃、好ましくは、10〜80℃で、20分〜30時間実施すればよい。
これらの反応で使用される溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさないものであれば特に限定されないが、例えば、n−ヘキサンおよびシクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエンおよびキシレンなどの芳香族炭化水素類;ジオキサン、テトラヒドロフラン、アニソール、ジエチレングリコールジエチルエーテルおよびジメチルセロソルブなどのエーテル類;メタノール、エタノールおよびプロパノールなどのアルコール類;塩化メチレン、クロロホルムおよび1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類;N,N−ジメチルホルムアミドおよびN,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類;ギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、酪酸エチル、イソ酪酸メチル、イソ酪酸エチル、シュウ酸ジメチル、シュウ酸ジエチル、安息香酸メチル、安息香酸エチルなどのエステル類並びにジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類などが挙げられ、これらの溶媒は、混合して使用してもよい。
(B−2)
一般式[9]の化合物は、一般式[14]の化合物を、フッ化塩もしくは塩基の存在下または不存在下に閉環反応に付すことによって得ることができる。
この反応で使用される溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない溶媒であれば特に限定されないが、例えば、N,N−ジメチルホルムアミドおよびN,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類;ジオキサン、アニソール、ジエチレングリコールジメチルエーテルおよびジメチルセロソルブなどのエーテル類;並びにジメチルスルホキシドなどのスルホキシドなどが挙げられ、これらの溶媒は、混合して使用してもよい。
この反応で所望に応じて用いられるフッ化塩としては、例えば、フッ化ナトリウムおよびフッ化カリウムなどが挙げられる。また、所望に応じて用いられる塩基としては、例えば、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、カリウムtert−ブトキシドおよび水素化ナトリウムなどが挙げられる。
フッ化塩および塩基の使用量は、一般式[14]の化合物に対して、それぞれ、等モル以上であればよく、好ましくは、1.0〜3.0倍モルである。
この反応は、通常、0〜180℃で、5分〜30時間実施すればよい。
一般式[11]の化合物は、例えば、特開昭57−85336、同60−193936、同60−193967などに記載の方法またはそれに準じた方法により製造することが出来る。
製造法AおよびBにおいて、一般式[9]、[11]および[14]の化合物は、塩として使用することもでき、その塩としては、一般式[10]と同様の塩が挙げられる。
また、一般式[9]、[11]、[12]、[13]および[14]の化合物またはそれらの塩において、光学異性体、幾何異性体および互変異性などの異性体;溶媒和物;水和物並びに種々の結晶形が存在する場合、それらを使用することができる。また、上記した製造法で使用される化合物において、保護しうる置換基、例えば、アミノ基、ヒドロキシル基またはカルボキシル基などを有している化合物は、予めこれらの基を通常の保護基で保護しておき、反応後、自体公知の方法でこれらの保護基を脱離することもできる。
発明を実施するための最良の方法
次に、本発明について実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
ナトリウムメトキシド(28%メタノール溶液)495g、メタノール120mLの混合物にパラホルムアルデヒド116gを添加し、室温で1時間撹拌した。次いで、2−アミノ−5−ブロモ−3−メチルピリジン240gのメタノール600mL溶液を1時間要して滴下し、同温度で4時間撹拌した。得られた混合物に水1440mLを1時間要して滴下後、10℃まで冷却した。同温度で1時間撹拌し、析出物を濾取し、無色固形物のN−(5−ブロモ−3−メチル−2−ピリジル)−N−(メトキシメチル)アミン259gを得た。
IR(KBr)cm−1:3357,1592,1515,1397,1066NMR(CDCl)δ値:2.11(3H,s),3.37(3H,s),4.6−5.4(3H,m),7.39(1H,d,J=2.3Hz),8.08(1H,d,J=2.3Hz)
実施例2
(1)N−(5−ブロモ−3−メチル−2−ピリジル)−N−(メトキシメチル)アミンをテトラヒドロフラン475mLに溶解させ、室温で水素化ホウ素ナトリウム31.1gを45分間要して分割添加した。同温度で2時間、還流下1時間撹拌した。室温まで冷却後、同温度で水950mL、アセトン181mLを順次滴下し、1時間撹拌後、トルエン950mLを添加し、有機層を分取した。分取した有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去し、淡黄色固形物のN−(5−ブロモ−3−メチル−2−ピリジニル)−N−メチルアミンを得た。
(2)得られた固形物をトルエン950mLに溶解させ、室温でピリジン130g、ピバリン酸クロライド129gを順次添加し、9時間加熱還流した。室温まで冷却後、同温度で水950mLを添加し、5mol/L水酸化ナトリウムでpH11.0に調整し、有機層を分取した。分取した有機層に室温で水950mLを添加し、6mol/L塩酸でpH1.5に調整し、有機層を分取した。分取した有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧蒸留し、淡黄色油状物のN−(5−ブロモ−3−メチル−2−ピリジニル)−N,2,2−トリメチルプロパンアミド215gを得た。
IR(ニート)cm−1:2958,1648,1125
NMR(CDCl)δ値:1.06(9H,s),2.28(3H,s),3.15(3H,s),7.75(1H,d,J=2.3Hz),8.39(1H,d,J=2.3Hz)
実施例3
tert−ブトキシカリウム13.5gをジメチルスルホキシド100mLに懸濁し、室温でN−メチルホルムアミド7.08gを10分間要して滴下した。同温度で1時間攪拌後、2,5−ジブロモ−3−メチルピリジン10.0gのジメチルスルホキシド50mL溶液を5分間要して滴下した。50〜60℃で1時間攪拌後、水500mL、酢酸エチル200mLを加え、有機層を分取した。分取した有機層を水で洗浄後、有機層に水400mLを加え、6mol/L塩酸でpH1.0に調整し、水層を分取した。分取した水層に酢酸エチル300mLを加え、6mol/L水酸化ナトリウム水溶液でpH10.0に調整し、有機層を分取した。分取した有機層を水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去し、淡黄色固形物のN−(5−ブロモ−3−メチル−2−ピリジニル)−N−メチルアミン6.90gを得た。
IR(KBr)cm−1:3320,1591,1568,1506,1403,1374,1175,890
NMR(CDCl)δ値:2.05(3H,s),3.00(3H,d,J=4.9Hz),4.2(1H,brs),7.3(1H,d,J=2.2Hz),8.06(1H,d,J=2.2Hz)
実施例4
2,5−ジブロモ−3−メチルピリジン36.8gをN−メチルベンジルアミン180mLに溶解させ、110〜120℃で20時間攪拌後、水1000mL、トルエン300mLを加え、6mol/L塩酸でpH1.0に調整し、有機層を分取した。分取した有機層に水500mLを加え、再度6mol/L塩酸でpH1.0に調整し、有機層を分取した。分取した有機層に水500mLを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液でpH8.0に調整し、有機層を分取した。分取した有機層を水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。得られた残留物を減圧蒸留し、淡黄色油状物のN−ベンジル−N−(5−ブロモ−3−メチル−2−ピリジニル)−N−メチルアミン29.7gを得た。IR(ニート)cm−1:3028,2955,1473,1457,1406,1359,1231,876,729,697
NMR(CDCl)δ値:2.31(3H,s),2.74(3H,s),4.32(2H,s),7.33(5H,s),7.51(1H,d,J=2.2Hz),8.17(1H,d,J=2.2Hz)
実施例5
窒素雰囲気下、N−(5−ブロモ−3−メチル−2−ピリジニル)−N,2,2−トリメチルプロパンアミド26.0gをテトラヒドロフラン65mLに溶解させ、室温でホウ酸トリイソプロピル20.6gを添加した。−60℃まで冷却後、n−ブチルリチウム(1.59mol/L n−ヘキサン溶液)70mLを1時間要して滴下し同温度で1時間撹拌した。15℃まで昇温後、同温度で2mol/L塩酸130mLを30分間要して滴下し、pH4.5に調整後、同温度で1時間撹拌した。次いで、5mol/L水酸化ナトリウムでpH11.0に調整し、水層を分取した。分取した水層を6mol/L塩酸でpH4.5に調整し、析出物を濾取し、無色固形物の6−[(2,2−ジメチルプロパノイル)(メチル)アミノ]−5−メチル−3−ピリジニルホウ酸18.2gを得た。
IR(KBr)cm−1:3368,2965,1625,1585,1561,1407,1364,1106,992,793,716,677
NMR(CDCl)δ値:1.04(9H,brs),2.29(3H,brd,J=4.2Hz),3.16(3H,brs),5.3(2H,brs),8.0−9.0(2H,m)
実施例6
6−[(2,2−ジメチルプロパノイル)(メチル)アミノ]−5−メチル−3−ピリジニルホウ酸18.2gを酢酸エチル73mLに溶解させ、1,3−プロパンジオール5.54g、無水硫酸マグネシウム3.64gを順次添加し、室温で2時間撹拌した。無水硫酸マグネシウムを濾去後、減圧下に溶媒を留去し、シクロヘキサンを加え、濾取し、無色固形物のN−[(5−(1,3,2−ジオキサボリナン−2−イル)−3−メチル−2−ピリジニル)]−N,2,2−トリメチルプロパンアミド17.9gを得た。
IR(KBr)cm−1:2954,1638,1593,1560,1480,1430,1323,1273,1171,1153,1109,941,724,678
NMR(CDCl)δ値:1.01(9H,s),2.09(2H,t,J=5.4Hz),2.27(3H,s),3.14(3H,s),4.19(4H,t,J=5.4Hz),7.92(1H,d,J=1.2Hz),8.63(1H,d,J=1.2Hz)
実施例7
窒素雰囲気下、N−ベンジル−N−(5−ブロモ−3−メチル−2−ピリジニル)−N−メチルアミン12.0gをテトラヒドロフラン60mLに溶解させ、−60℃まで冷却し、n−ブチルリチウム(1.59mol/L n−ヘキサン溶液)28mLを20分間要して滴下後、同温度で15分間撹拌した。次いでこの反応混合物に同温度でホウ酸トリイソプロピル8.15gを15分間要して滴下後、同温度で15分間撹拌した。反応混合物を4℃まで昇温後、水24mLを加え、6mol/L塩酸によりpH4.5に調整後、同温度で30分間撹拌した。反応混合物を炭酸水素ナトリウムでpH7.0に調整後、有機層を分取した。分取した有機層に水36mLを加え、5mol/L水酸化ナトリウム水溶液でpH13.5に調整後、トルエン36mLを加え、水層を分取した。分取した水層を6mol/L塩酸でpH7.0に調整し、析出物を濾取し、無色固形物の6−[ベンジル(メチル)アミノ]−5−メチル−3−ピリジニルホウ酸8.10gを得た。
IR(KBr)cm−1:3374,1598,1342,1071,699
NMR(d−DMSO)δ:2.28(3H,s),2.76(3H,s),4.40(2H,s),7.31(5H,s),7.77(1H,brs),7.98(2H,s),8.40(1H,brs)
実施例8
2,5−ジブロモ−3−メチルピリジン200gをN,N−ジメチルホルムアミド600mLに溶解させ、氷冷下、カリウムtert−ブトキシド107gおよびN−メチルホルムアミド56.5gを順次添加した後、80℃まで昇温し、2時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、トルエン400mLおよび水800mLを加え、氷冷下、濃塩酸でpH1.2に調整し、水層を分取した。分取した水層に酢酸エチル1000mLおよび20%水酸化ナトリウム水溶液200mLを加え、有機層を分取した。分取した有機層に水400mLを加え、2mol/L塩酸でpH7.2に調整し、再度有機層を分取後、常圧下に溶媒を留去した。得られた残留物に酢酸エチル500mLを加えて溶解させ、トリエチルアミン96.8gおよびベンゾイルクロライド115gを加え、3時間加熱還流した。反応混合物を室温まで冷却後、水400mLを加え、濃塩酸で水層をpH1.1に調整し、酢酸エチル400mLを加え、有機層を分取した。分取した有機層を飽和食塩水で洗浄後、活性炭20gを加え、室温で30分間撹拌した。活性炭を濾去後、常圧下溶媒を留去し、シクロヘキサン900mLを加え、析出物を濾取し、無色固形物のN−(5−ブロモ−3−メチル−2−ピリジニル)−N−メチルベンズアミド175gを得た。
IR(KBr)cm−1:3052,1636,1558,1367,1314,1123,792,724,699,574
NMR(CDCl)δ:2.06(3H,brs),3.43(3H,s),7.15−7.45(5H,m),7.56(1H,brs),8.39(1H,brs)
実施例9
窒素雰囲気下、N−(5−ブロモ−3−メチル−2−ピリジニル)−N−メチルベンズアミド30.0gをテトラヒドロフラン150mLに溶解させ、ホウ酸トリイソプロピル22.0gを添加した。反応混合物を−60℃まで冷却後、n−ブチルリチウム(1.56mol/L n−ヘキサン溶液)69mLを20分間を要して滴下し、同温度で15分間撹拌した。反応混合物を−20℃まで昇温後、水390mLを滴下し、室温で30分間撹拌し、水層を分取した。分取した水層を1mol/L塩酸でpH4.5に調整した後、析出物を濾取し、無色固形物の6−[ベンゾイル(メチル)アミノ]−5−メチル−3−ピリジニルホウ酸18.5gを得た。
IR(KBr)cm−1:3407,1649,1594,1571,1445,1413,1364,1314,1159,1104,724,696,677
NMR(d−DMSO)δ:2.09(3H,s),3.29(3H,s),7.10−7.40(5H,m),7.89(1H,brs),8.37(2H,s),8.56(1H,brs)
実施例10
2,5−ジブロモ−3−ピコリン0.50gをトルエン15mLに溶解させ、N−メチルベンジルアミン0.29g、ナトリウムtert−ブトキシド0.28g、トリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム(O)0.04gおよび1,3−ビス(ジフェニルフォスフィノ)プロパン0.030gを順次加え、窒素雰囲気下、80℃で2時間加熱還流した。反応混合物を室温まで冷却後、氷水中に投入し、1mol/L塩酸10mLでpH3.0に調整し、有機層を分取した。分取した有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶離液;ヘキサン:酢酸エチル=20:1]で精製し、N−ベンジル−N−(5−ブロモ−3−メチル−2−ピリジニル)−N−メチルアミン0.20gを得た。
本化合物の物性値は、実施例4で得られた化合物の物性値と一致した。
実施例11
室温で無水酢酸30mLにギ酸18mLを5分間要して滴下し、70℃に昇温した後、同温度で2時間撹拌した。反応混合物を−10℃まで冷却後、同温度で5−ブロモ−3−メチル−2−ピリジニルアミン30.0gの塩化メチレン150mL溶液を1時間要して滴下し、同温度で30分間室温で10時間撹拌した。反応混合物を10℃まで冷却し、1時間攪拌後、析出物を濾取し、無色固形物の5−ブロモ−3−メチル−2−ピリジニルホルムアミド32.5gを得た。
IR(KBr)cm−1:3212,3126,1691,1482,1459,1389,1282,1238
NMR(d−DMSO)δ:2.23(3H,s),7.88(1H,brs),8.24(1H,brs),9.17(1H,brs),10.25(1H,d,J=8.8Hz)
実施例12
5−ブロモ−3−メチル−2−ピリジニルホルムアミド3.00gをジメチルスルホキシド25mLに懸濁し、10℃で水素化ナトリウム0.78gを加え、室温で30分間撹拌した。この溶液にヨードメタン1.2mLのジメチルスルホキシド5.0mL溶液を同温度で5分間要して滴下し、1時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル50mLおよび氷水100mLの混合溶媒中へ投入し、有機層を分取した。分取した有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去し、淡黄色油状物の5−ブロモ−3−メチル−2−ピリジニル(メチル)ホルムアルデヒドを得た。
IR(ニート)cm−1:3448,2926,1686,1458,1332,1120,879
NMR(CDCl)δ:2.32(3H,s),3.28(3H,s),7.78(1H,d,J=2.3Hz),8.36(1H,s),8.41(1H,d,J=2.3Hz)
得られた油状物に1,4−ジオキサン15mLおよび6mol/L塩酸15mLを加え、1時間加熱還流後、室温まで冷却した。反応混合物にクロロホルム50mLを加え、炭酸カリウムでpH10.0に調整後、有機層を分取した。分取した有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶離液;ヘキサン:酢酸エチル=5:1]で精製し、淡黄色固形物のN−(5−ブロモ−3−メチル−2−ピリジニル)−N−メチルアミン2.40gを得た。本化合物の物性値は、実施例3で得られた化合物の物性値と一致した。
実施例13
2−アミノ−5−ブロモ−3−メチルピリジン15.0gを酢酸エチル150mLに懸濁し、氷冷下でトリエチルアミン9.72g、ピバリン酸クロライド11.7gを順次添加した後、室温で5時間撹拌した。同温度で水150mLを添加し、5mol/L水酸化ナトリウムでpH11.0に調整し、有機層を分取した。分取した有機層に水150mLを添加し、6mol/L塩酸でpH1.5に調整し、有機層を分取した。分取した有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。得られた残留物にイソプロピルエーテル75mLを加え、析出物を濾取し、無色固形物のN−(5−ブロモ−3−メチル−2−ピリジニル)−2,2−ジメチルプロパンアミド15.2gを得た。
IR(KBr)cm−1:3307,2969,1662,1499,1456,1392,1275,1176
NMR(CDCl)δ:1.34(9H,s),2.21(3H,s),7.70(1H,d,J=2.4Hz),7.92(1H,brs),8.28(1H,d,J=2.4Hz)
実施例14
N−(5−ブロモ−3−メチル−2−ピリジニル)−2,2−ジメチルプロパンアミド1.0gをジメチルスルホキシド5mLに溶解させ、15℃で水素化ナトリウム0.18gを加え、室温で30分間撹拌した。ついで、ヨードメタン0.28mLを同温度で5分間要して滴下し1時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル20mLおよび氷水20mLの混合溶媒中へ投入後、6mol/L塩酸でpH1.5に調整し、有機層を分取した。分取した有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶離液;ヘキサン:酢酸エチル=4:1]で精製し、淡黄色油状物のN−(5−ブロモ−3−メチル−2−ピリジニル)−N,2,2−トリメチルプロパンアミド0.12gを得た。
本化合物の物性値は、実施例2で得られた化合物の物性値と一致した。
実施例15
6−[(2,2−ジメチルプロパノイル)(メチル)アミノ]−5−メチル−3−ピリジニルホウ酸3.00gを酢酸エチル15mLに溶解し、ジエタノールアミン1.26gのイソプロパノール3mL溶液を添加し、室温で1時間、還流下で30分間撹拌した。反応混合物を10℃に冷却し、同温度で30分間撹拌後、析出物を濾取し、無色固形物のN−[5−(1,3,6,2−ジオキシアザボリカン−2−イル)−3−メチル−2−ピリジニル]−N,2,2−トリメチルプロパンアミド3.09gを得た。
IR(KBr)cm−1:3088,2995,2963,2877,1634,1588,1560,1483,1300,1216,1102,1056,990,853
NMR(CDCl)δ値:0.91(9H,s),2.11(3H,s),2.74(3H,s),2.8−3.0(2H,m),3.31(1H,brs),3.51(1H,brs),4.0−4.2(4H,m),7.37(1H,brs),7.75(1H,brs),8.28(1H,brs)
実施例16
実施例2(1)で得られたN−(5−ブロモ−3−メチル−2−ピリジニル)−N−メチルアミンを実施例2(2)と同様にして、4−メトキシベンジルブロマイドと反応させ、N−(5−ブロモ−3−メチル−2−ピリジニル)−N−(4−メトキシベンジル)−N−メチルアミンを得た。
NMR(CDCl)δ値:2.30(3H,s),2.71(3H,s),3.80(3H,s),4.24(2H,s),6.86(2H,d,J=8.7Hz),7.25(2H,d,J=8.7Hz),7.49(1H,d,J=2.1Hz),8.16(1H,d,J=2.1Hz)
実施例17
実施例2(1)で得られたN−(5−ブロモ−3−メチル−2−ピリジニル)−N−メチルアミンを実施例2(2)と同様にして、4−メトキシベンゾイルクロライドと反応させ、N−(5−ブロモ−3−メチル−2−ピリジニル)−4−メトキシ−N−メチルベンズアミドを得た。
NMR(CDCl)δ値:2.02(3H,s),3.42(3H,s),3.76(3H,s),6.70(2H,d,J=9.0Hz),7.31(2H,d,J=9.0Hz),7.56(1H,d,J=2.3Hz),8.41(1H,d,J=2.3Hz)
製造例1
2,4−ジクロロ−3−メチル安息香酸30.0gを酢酸エチル150mLに溶解させ、室温で塩化チオニル19.1g、N,N−ジメチルホルムアミド0.6mLを順次加え、2時間加熱還流した。室温まで冷却後、減圧下に溶媒を留去し、無色固形物の2,4−ジクロロ−3−メチル安息香酸クロリドを得た。得られた固形物を酢酸エチル150mLに溶解させ、室温でトリエチルアミン16.3g、3−ジメチルアミノアクリル酸エチル23.0gを順次加え、3時間加熱還流した。室温まで冷却後、水60mLを加え、有機層を分取した。分取した有機層にシクロプロピルアミシ9.20gを加え、室温で3時間撹拌した。減圧下に溶媒を留去し、得られた残留物にイソプロパノール90mLを加え、析出物を濾取し、無色固形物の3−(シクロプロピルアミノ)−2−(2,4−ジクロロ−3−メチルベンゾイル)−2−アクリル酸エチルエステル32.5gを得た。IR(KBr)cm−1:2989,1688,1627,1542,1425,1404,1318,1247
NMR(CDCl)δ値:0.6−1.2(7H,m),2.47(3H,s),2.8−3.2(1H,m),3.90(2H,q,J=7.1Hz),6.92(1H,d,J=8.3Hz),7.28(1H,d,J=8.3Hz),8.25(1H,d,J=13.9Hz),10.7−11.3(1H,brs)
製造例2
3−(シクロプロピルアミノ)−2−(2,4−ジクロロ−3−メチルベンゾイル)−2−アクリル酸エチルエステル30.0gをジメチルスルホキシド120mLに溶解させ、無水炭酸カリウム15.8gを加え、95〜100℃で3時間撹拌した。室温まで冷却後、反応混合物に6mol/L塩酸22mL、イソプロパノール60mL、水240mLを順次加え、析出物を濾取し、淡黄色固形物の7−クロロ−1−シクロプロピル−8−メチル−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸エチルエステル25.1gを得た。
IR(KBr)cm−1:1684,1637,1602,1576,1548,1449,1420,1324,1243,794
NMR(CDCl)δ値:0.8−1.3(4H,m),1.41(3H,t,J=7.1Hz),2.83(3H,s),3.8−4.2(1H,m),4.39(2H,q,J=7.1Hz),7.41(1H,d,J=8.7Hz),8.25(1H,d,J=8.7Hz),8.67(1H,s)
製造例3
窒素気流下、7−クロロ−1−シクロプロピル−8−メチル−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノロンカルボン酸エチルエステル5.00g、6−[(2,2−ジメチルプロパノイル)(メチル)アミノ]−5−メチル−3−ピリジニルホウ酸5.11g、炭酸水素ナトリウム4.12g、ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)パラジウム(II)クロリド0.36gをトルエン50mL、水10mLの混合溶媒に加え、9.5時間加熱還流した。室温に冷却した後、水20mLを加え、10℃で30分間撹拌後、固形物を濾取した。得られた固形物を塩化メチレン50mL、水20mL、25%アンモニア水10mLの混合液に加え、25℃で30分間撹拌後、有機層を分取した。分取した有機層を水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下に溶媒を留去した。残留物にイソプロパノールを加え、析出物を濾取し、無色固形物の1−シクロプロピル−7−{6−[(2,2−ジメチルプロパノイル)(メチル)アミノ]−5−メチル−3−ピリジニル}−8−メチル−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸エチルエステル6.60gを得た。
IR(KBr)cm−1:2987,2965,1727,1652,1611,1542,1427,1314,1136,1119,798
NMR(CDCl)δ値:0.8−1.3(13H,m),1.43(3H,t,J=7.1Hz),2.38(3H,s),2.65(3H,s),3.27(3H,s),3.9−4.2(1H,m),4.41(2H,q,J=7.1Hz),7.31(1H,d,J=8.1Hz),7.64(1H,d,J=2.2Hz),8.37(1H,d,J=2.2Hz),8.38(1H,d,J=8.1Hz),8.74(1H,s)
製造例4
窒素気流下、7−クロロ−1−シクロプロピル−8−メチル−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノロンカルボン酸エチルエステル8.00g、N−[(5−(1,3,2−ジオキサボリナン−2−イル)−3−メチル−2−ピリジニル)]−N,2,2−トリメチルプロパンアミド9.49g、炭酸水素ナトリウム6.59g、ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)パラジウム(II)クロリド0.62gをトルエン80mLおよび水16mLの混合溶媒に加え、11時間加熱還流した。反応混合物を冷却後、水32mLを加え、10℃で30分間撹拌後、固形物を濾取した。得られた固形物を塩化メチレン90mL、水60mL、25%アンモニア水24mLの混合液に加え、25℃で30分間撹拌後、有機層を分取した。分取した有機層を水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下に溶媒を留去した。得られた残留物にイソプロパノールを加え、析出物を濾取し、無色固形物の1−シクロプロピル−7−{6−[(2,2−ジメチルプロパノイル)(メチル)アミノ]−5−メチル−3−ピリジニル}−8−メチル−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸エチルエステル11.2gを得た。
本化合物の物性値は、製造例3で得られた化合物の物性値と一致した。
製造例5
窒素気流下、7−クロロ−1−シクロプロピル−8−メチル−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノロンカルボン酸エチルエステル1.00gをトルエン10mLに懸濁し、N−[(5−(1,3,2−ジオキサボリナン−2−イル)−3−メチル−2−ピリジニル)]−N,2,2−トリメチルプロパンアミド1.19g、トランス−ジ(ミュー−アセタート)−ビス[オルト−(ジ−オルト−トリルホスフィノ)ベンジル]ジパラジウム(II)0.0153g、テトラn−ブチルアンモニウムブロミド1.05gおよび炭酸水素カリウム0.650gを順次加え、14時間加熱還流した。室温まで冷却後、反応混合物に水10mLを加え、30分間攪拌後、析出晶を濾取した。得られた固形物、シリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出液;クロロホルム:エタノール=50:1]で精製し、無色固形物の1−シクロプロピル−7−{6−[(2,2−ジメチルプロパノイル)(メチル)アミノ]−5−メチル−3−ピリジニル}−8−メチル−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸エチルエステル1.30gを得た。
本化合物の物性値は、製造例3で得られた化合物の物性値と一致した。
製造例6
窒素雰囲気下、7−クロロ−1−シクロプロピル−8−メチル−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸エチルエステル6.00g、6−[ベンジル(メチル)アミノ]−5−メチル−3−ピリジニルホウ酸6.10g、炭酸水素ナトリウム4.20g、ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)パラジウム(II)クロリド0.440gをトルエン60mLおよび水12mLの混合溶媒に加え、13時間加熱還流した。反応混合物にエタノール6mLおよび水6mLを加え、有機層を分取した。分取した有機層の溶媒量が1/5になるまで減圧下に溶媒を留去した。得られた残留物にtert−ブチルメチルエーテル36mLを加え、24℃で30分間撹拌した後、析出物を濾取し、無色固形物の7−{6−[ベンジル(メチル)アミノ]−5−メチル−3−ピリジニル}−1−シクロプロピル−8−メチル−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸エチルエステル8.70gを得た。
IR(KBr)cm−1:2949,1724,1686,1628,1603,1541,1426,1244,799
NMR(CDCl)δ値:0.9−1.3(4H,m),1.42(3H,t,J=7.1Hz),2.41(3H,s),2.66(3H,s),2.86(3H,s),3.9−4.1(1H,m),4.40(2H,q,J=7.1Hz),4.46(2H,s),7.1−7.4(7H,m),8.19(1H,d,J=2.1Hz),8.34(1H,d,J=2.1Hz),8.73(1H,s)
製造例7
1−シクロプロピル−7−{6−[(2,2−ジメチルプロパノイル)(メチル)アミノ]−5−メチル−3−ピリジニル}−8−メチル−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸エチルエステル3.00gをメタンスルホン酸4.85g、水6.0Lの混合物に加え、95℃で3時間撹拌した。冷却後、イソプロパノール54.0mLを加え、10℃で30分間撹拌した後、析出晶を濾取した。得られた結晶を水11.5mL、1mol/L水酸化ナトリウムおよび塩化メチレン11.5mLの混合液に加え、室温で30分間撹拌後、水層を分取した。分取した水層に水4.6mL、エタノール14.0mLを加えた後、室温で二酸化炭素ガスを吹き込み、析出晶を濾取すれば、淡黄色結晶の1−シクロプロピル−8−メチル−7−[5−メチル−6−(メチルアミノ)−3−ピリジニル]−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸1.63gを得た。
IR(KBr)cm−1:3416,2930,1717,1618,1506,1450,1396,1372,1322,1308,804
NMR(d−DMSO)δ値:0.9−1.5(4H,m),2.14(3H,s),2.71(3H,s),2.91(3H,d,J=4.6Hz),4.2−4.6(1H,m),6.2−6.4(1H,m),7.40(1H,d,J=2.2Hz),7.49(1H,d,J=8.3Hz),8.04(1H,d,J=2.2Hz),8.19(1H,d,J=8.3Hz),8.89(1H,s),15.01(1H,brs)
製造例8
7−{6−[ベンジル(メチル)アミノ]−5−メチル−3−ピリジニル}−1−シクロプロピル−8−メチル−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸エチルエステル5.00gに水10mLおよびメタンスルホン酸5.4mLを加え、4時間加熱還流した。反応混合物を室温まで冷却後、不溶物を濾去し、酢酸エチル10mLを加え、水層を分取した。分取した水層にエタノール20mL、20%水酸化ナトリウム水溶液20mLを加え、不溶物を濾去した。得られた濾液に二酸化炭素ガスを吹き込み、生じた析出晶を濾取し、淡黄色結晶の1−シクロプロピル−8−メチル−7−[5−メチル−6−(メチルアミノ)−3−ピリジニル]−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸3.20gを得た。
本化合物の物性値は、製造例7で得られた化合物の物性値と一致した。
製造例9
7−{6−[ベンジル(メチル)アミノ]−5−メチル−3−ピリジニル}−1−シクロプロピル−8−メチル−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸1.80gに酢酸45mLおよび5%パラジウムカーボン0.900gを加え、水素雰囲気下、1時間撹拌した。パラジウムカーボンを濾去し、減圧下に溶媒を留去した。得られた残留物に1mol/L水酸化ナトリウム水溶液12mLおよびエタノール6mLの混合溶液を加え、室温で二酸化炭素ガスを吹き込み、生じた析出晶を濾取し、淡黄色結晶の1−シクロプロピル−8−メチル−7−[5−メチル−6−(メチルアミノ)−3−ピリジニル]−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸1.40gを得た。
本化合物の物性値は、製造例7で得られた化合物の物性値と一致した。
製造例10
窒素雰囲気下、7−クロロ−1−シクロプロピル−8−メチル−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸エチルエステル10.0gを、6−[ベンゾイル(メチル)アミノ]−5−メチル−3−ピリジニルホウ酸10.2g、炭酸水素ナトリウム6.60g、ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)パラジウム(II)クロリド0.120gをトルエン60mLおよび水20mLの混合溶媒に加え、11時間加熱還流した。反応混合物を室温まで冷却後、水50mLを加え、同温度で1時間、10℃で1時間撹拌し、析出物を濾取し、無色固形物の7−{6−[ベンゾイル(メチル)アミノ]−5−メチル−3−ピリジニル}−1−シクロプロピル−8−メチル−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸エチルエステル13.9gを得た。
IR(KBr)cm−1:3566,1721,1634,1542,798
NMR(CDCl)δ:0.9−1.0(2H,m),1.2−1.3(2H,m),1.42(3H,t,J=7.1Hz),2.15(3H,brs),2.55(3H,s),3.55(3H,s),3.9−4.0(1H,m),4.40(2H,q,J=7.1Hz),7.2−7.5(7H,m),8.3−8.4(2H,m),8.75(1H,s)
製造例11
7−{6−[ベンゾイル(メチル)アミノ]−5−メチル−3−ピリジニル}−1−シクロプロピル−8−メチル−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸エチルエステル1.00gに水4.0mLおよびメタンスルホン酸1.3mLを加え、4時間加熱還流した。反応混合物に酢酸エチル6.0mLを加え、水層を分取した。分取した水層の不溶物を濾去後、エタノール4.0mL、20%水酸化ナトリウム水溶液6.0mLを加えた。不溶物を濾去した後、得られた濾液に二酸化炭素ガスを吹き込み、生じる析出晶を濾取し、淡黄色結晶の1−シクロプロピル−8−メチル−7−[5−メチル−6−(メチルアミノ)−3−ピリジニル]−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸0.630gを得た。
本化合物の物性値は、製造例7で得られた化合物の物性値と一致した。
製造例12
7−{6−[ベンゾイル(メチル)アミノ]−5−メチル−3−ピリジニル}−1−シクロプロピル−8−メチル−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸エチルエステル3.00gにエタノール6.0mLおよび4mol/L水酸化ナトリウム水溶液7.6mLを加え、5時間加熱還流した。反応混合物を室温まで冷却後、反応混合物にエタノール3.3mL、水3.2mLおよび1mol/L塩酸12mLを加え、不溶物を濾去した。得られた濾液に二酸化炭素ガスを吹き込み、生じる析出晶を濾取し、淡黄色結晶の1−シクロプロピル−8−メチル−7−[5−メチル−6−(メチルアミノ)−3−ピリジニル]−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸2.10gを得た。
本化合物の物性値は、製造例7で得られた化合物の物性値と一致した。
製造例13
製造例4と同様の方法により、実施例15で得られた化合物を用い、1−シクロプロピル−7−{6−[(2,2−ジメチルプロパノイル)(メチル)アミノ]−5−メチル−3−ピリジニル}−8−メチル−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸エチルエステルを得た。
本化合物の物性値は、製造例4で得られた化合物の物性値と一致した。
製造例14
7−{6−[ベンゾイル(メチル)アミノ]−5−メチル−3−ピリジニル}−1−シクロプロピル−8−メチル−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸エチルエステル50.0gにエタノール100mL、水100mLおよび水酸化ナトリウム16.1gを加え、5時間加熱還流した。反応混合物を50℃まで冷却後、反応混合物に水500mLおよびイソプロパノール150mLを加えた後、不溶物を濾去し、ついで水25mLおよびイソプロパノール100mLの混合溶媒で洗浄した。得られた濾液を50℃まで昇温後、酢酸12.1gを加え、さらに70℃まで昇温した。同温度で種晶を添加し、酢酸6.1gの水25mL溶液を滴下し、同温度で30分間攪拌後、20℃まで冷却した。同温度で30分間攪拌後、析出晶を濾取し、淡黄色結晶の1−シクロプロピル−8−メチル−7−[5−メチル−6−(メチルアミノ)−3−ピリジニル]−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸31.2gを得た。
本化合物の物性値は、製造例7で得られた化合物の物性値と一致した。
製造例15
7−{6−[ベンゾイル(メチル)アミノ]−5−メチル−3−ピリジニル}−1−シクロプロピル−8−メチル−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸エチルエステル4.00gにエタノール8.0mLおよび20%水酸化ナトリウム水溶液6.5mLを加え、4時間加熱還流した。反応混合物を20℃まで冷却後、反応混合物にエタノール10.2mLを加え、不溶物を濾去し、35%エタノール水8.0mLで洗浄した。得られた濾液を55℃まで昇温した後、1mol/L塩酸を滴下し、pH7.0に調整後、20℃に冷却した。同温度で1時間攪拌後、析出晶を濾取し、淡黄色結晶の1−シクロプロピル−8−メチル−7−[5−メチル−6−(メチルアミノ)−3−ピリジニル]−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸2.50gを得た。
本化合物の物性値は、製造例7で得られた化合物の物性値と一致した。
産業上の利用可能性
本発明は、一般式[10]で表されるキノロンカルボン酸誘導体またはその塩を製造するための中間体である一般式[1]で表される6−置換アルキルアミノ−3−ピリジルホウ酸誘導体またはその塩は、製造中間体として有用であり、これらを含んだ製造方法は、一般式[10]で表されるキノロンカルボン酸誘導体またはその塩の工業的製造法として有用である。

Claims (3)

  1. 一般式
    Figure 0004061194
    「式中、Rは、置換されていてもよいアルキルカルボニル、アリールカルボニルまたはアルアルキル基を;Rは、アルキル基を;RおよびRは、同一もしくは異なって水素原子またはアルキル基を;RおよびRは、同一もしくは異なって、水素原子、アルキル基またはRおよびRが一緒になって形成されるホウ酸原子を含有する環の一部を、それぞれ示す。」で表わされる6−置換アルキルアミノ−3−ピリジルホウ酸誘導体またはその塩を製造するために使用される下記の(1)、(2)、(3)、(4)または(5)の方法。
    (1)
    一般式
    Figure 0004061194
    「式中、RおよびRは、同一もしくは異なって水素原子またはアルキル基を;Xは、ハロゲン原子を、それぞれ示す。」で表わされる2−アミノ−5−ハロゲノピリジン誘導体またはその塩のアミノ基を、アルキル化し、次の一般式
    Figure 0004061194
    「式中、Rは、アルキル基を;RおよびRは、同一もしくは異なって水素原子またはアルキル基を;Xは、ハロゲン原子を、それぞれ示す。」で表わされる2−アルキルアミノ−5−ハロゲノピリジン誘導体またはその塩を得、次いで、一般式
    Figure 0004061194
    「式中、Rは、置換されていてもよいアルキルカルボニル、アリールカルボニルまたはアルアルキル基を;R1aは、水素原子、置換されていてもよいアルキルカルボニル、アリールカルボニルまたはアルアルキル基を;Xは、ハロゲン原子をそれぞれ示す。」で表される化合物を反応させ、一般式
    Figure 0004061194
    「式中、Rは、置換されていてもよいアルキルカルボニル、アリールカルボニルまたはアルアルキル基を;Rは、アルキル基を;RおよびRは、同一もしくは異なって水素原子またはアルキル基を;Xは、ハロゲン原子を、それぞれ示す。」で表わされる2−(N−アルキル−N−アルキルカルボニルアミノ)−5−ハロゲノピリジン誘導体、2−(N−アルキル−N−アリールカルボニルアミノ)−5−ハロゲノピリジン誘導体もしくは2−(N−アルキル−N−アルアルキルアミノ)−5−ハロゲノピリジン誘導体またはそれらの塩を得、次いで、アルキルリチウム、金属マグネシウムまたはグリニャール試薬のいずれかを反応させた後、ホウ酸化反応に付すことを特徴とする方法。
    (2)
    一般式
    Figure 0004061194
    「式中、RおよびRは、同一もしくは異なって水素原子またはアルキル基を;Xは、ハロゲン原子を、それぞれ示す。」で表わされる2−アミノ−5−ハロゲノピリジン誘導体またはその塩のアミノ基を保護し、一般式
    Figure 0004061194
    「式中、R7aは、水素原子、アルコキシ基またはアルアルコキシ基を;RおよびRは、同一もしくは異なって水素原子またはアルキル基を;Xは、ハロゲン原子を、それぞれ示す。」で表わされる2−置換アミノ−5−ハロゲノピリジン誘導体またはその塩を得、次いで、アルキル化し、一般式
    Figure 0004061194
    「式中、R7aは、水素原子、アルコキシ基またはアルアルコキシ基を;Rは、アルキル基を;RおよびRは、同一もしくは異なって水素原子またはアルキル基を;Xは、ハロゲン原子を、それぞれ示す。」で表わされる化合物を得、次いで脱保護し、一般式
    Figure 0004061194
    「式中、Rは、アルキル基を;RおよびRは、同一もしくは異なって水素原子またはアルキル基を;Xは、ハロゲン原子を、それぞれ示す。」で表わされる2−アルキルアミノ−5−ハロゲノピリジン誘導体またはその塩を得、次いで、一般式
    Figure 0004061194
    「式中、Rは、置換されていてもよいアルキルカルボニル、アリールカルボニルまたはアルアルキル基を;R1aは、水素原子、置換されていてもよいアルキルカルボニル、アリールカルボニルまたはアルアルキル基を;Xは、ハロゲン原子をそれぞれ示す。」で表される化合物と反応させ、一般式
    Figure 0004061194
    「式中、Rは、置換されていてもよいアルキルカルボニル、アリールカルボニルまたはアルアルキル基を;Rは、アルキル基を;RおよびRは、同一もしくは異なって水素原子またはアルキル基を;Xは、ハロゲン原子を、それぞれ示す。」で表わされる2−(N−アルキル−N−アルキルカルボニルアミノ)−5−ハロゲノピリジン誘導体、2−(N−アルキル−N−アリールカルボニルアミノ)−5−ハロゲノピリジン誘導体もしくは2−(N−アルキル−N−アルアルキルアミノ)−5−ハロゲノピリジン誘導体またはそれらの塩を得、次いで、アルキルリチウム、金属マグネシウムまたはグリニャール試薬のいずれかを反応させた後、ホウ酸化反応に付すことを特徴とする方法。
    (3)
    一般式
    Figure 0004061194
    「式中、RおよびRは、同一もしくは異なって水素原子またはアルキル基を;Xは、ハロゲン原子を、それぞれ示す。」で表わされる2−アミノ−5−ハロゲノピリジン誘導体またはその塩を一般式
    Figure 0004061194
    「式中、Rは、置換されていてもよいアルキルカルボニル、アリールカルボニルまたはアルアルキル基を;R1aは、水素原子、置換されていてもよいアルキルカルボニル、アリールカルボニルまたはアルアルキル基を;Xは、ハロゲン原子をそれぞれ示す。」で表される化合物を反応させ、一般式
    Figure 0004061194
    「式中、Rは、置換されていてもよいアルキルカルボニル、アリールカルボニルまたはアルアルキル基を;RおよびRは、同一もしくは異なって水素原子またはアルキル基を;Xは、ハロゲン原子を、それぞれ示す。」で表わされる2−置換アミノ−5−ハロゲノピリジン誘導体またはその塩を得、次いで、アルキル化し、一般式
    Figure 0004061194
    「式中、Rは、置換されていてもよいアルキルカルボニル、アリールカルボニルまたはアルアルキル基を;Rは、アルキル基を;RおよびRは、同一もしくは異なって水素原子またはアルキル基を;Xは、ハロゲン原子を、それぞれ示す。」で表わされる2−(N−アルキル−N−アルキルカルボニルアミノ)−5−ハロゲノピリジン誘導体、2−(N−アルキル−N−アリールカルボニルアミノ)−5−ハロゲノピリジン誘導体もしくは2−(N−アルキル−N−アルアルキルアミノ)−5−ハロゲノピリジン誘導体またはそれらの塩を得、次いで、アルキルリチウム、金属マグネシウムまたはグリニャール試薬のいずれかを反応させた後、ホウ酸化反応に付すことを特徴とする方法。
    (4)
    一般式
    Figure 0004061194
    「式中、RおよびRは、同一もしくは異なって水素原子またはアルキル基を;XおよびXは、ハロゲン原子を、それぞれ示す。」で表わされる2,5−ジハロゲノピリジン誘導体またはその塩に、次の一般式
    Figure 0004061194
    「式中、Rは、アルキル基を示す。」で表わされるアルキルアミノホルミル化合物を反応させ、
    次の一般式
    Figure 0004061194
    「式中、Rは、アルキル基を;RおよびRは、同一もしくは異なって水素原子またはアルキル基を;Xは、ハロゲン原子を、それぞれ示す。」で表わされる2−アルキルアミノ−5−ハロゲノピリジン誘導体またはその塩を得、ついで、一般式
    Figure 0004061194
    「式中、Rは、置換されていてもよいアルキルカルボニル、アリールカルボニルまたはアルアルキル基を;R1aは、水素原子、置換されていてもよいアルキルカルボニル、アリールカルボニルまたはアルアルキル基を;Xは、ハロゲン原子をそれぞれ示す。」で表される化合物と反応させ、一般式
    Figure 0004061194
    「式中、Rは、置換されていてもよいアルキルカルボニル、アリールカルボニルまたはアルアルキル基を;Rは、アルキル基を;RおよびRは、同一もしくは異なって水素原子またはアルキル基を;Xは、ハロゲン原子を、それぞれ示す。」で表わされる2−(N−アルキル−N−アルキルカルボニルアミノ)−5−ハロゲノピリジン誘導体、2−(N−アルキル−N−アリールカルボニルアミノ)−5−ハロゲノピリジン誘導体もしくは2−(N−アルキル−N−アルアルキルアミノ)−5−ハロゲノピリジン誘導体またはそれらの塩を得、次いで、アルキルリチウム、金属マグネシウムまたはグリニャール試薬のいずれかを反応させた後、ホウ酸化反応に付すことを特徴とする方法。
    (5)
    一般式
    Figure 0004061194
    「式中、RおよびRは、同一もしくは異なって水素原子またはアルキル基を;XおよびXは、ハロゲン原子を、それぞれ示す。」で表わされる2,5−ジハロゲノピリジン誘導体またはその塩に、次の一般式
    Figure 0004061194
    「式中、R1cは、置換されていてもよいアルアルキル基を;Rは、アルキル基を、それぞれ示す。」で表わされるアルキルアミノ化合物を反応させ、
    次の一般式
    Figure 0004061194
    「式中、R1cは、置換されていてもよいアルアルキル基を;Rは、アルキル基を;RおよびRは、同一もしくは異なって水素原子またはアルキル基を;Xは、ハロゲン原子を、それぞれ示す。」で表わされる2−(N−アルキル−N−アルアルキルアミノ)−5−ハロゲノピリジン誘導体またはその塩を得、次いで、アルキルリチウム、金属マグネシウムまたはグリニャール試薬のいずれかを反応させた後、ホウ酸化反応に付すことを特徴とする方法。
  2. 一般式
    Figure 0004061194
    「式中、R1dは、置換されていてもよいアリールカルボニルまたはアルアルキル基を;Rは、アルキル基を;RおよびRは、同一もしくは異なって水素原子またはアルキル基を;RおよびRは、同一もしくは異なって、水素原子、アルキル基またはRおよびRが一緒になって形成されるホウ酸原子を含有する環の一部を、それぞれ示す。」で表わされる6−置換アルキルアミノ−3−ピリジルホウ酸誘導体またはその塩。
  3. 一般式
    Figure 0004061194
    「式中、R1bは、置換されていてもよいベンゾイルまたはアルアルキル基を;Rは、アルキル基を;R3aは、アルキル基を;Xは、ハロゲン原子を、それぞれ示す。」で表わされる2−置換アルキルアミノ−5−ハロゲノピリジン誘導体またはその塩。
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