JP2001328979A - イソインドロン誘導体の製造法 - Google Patents

イソインドロン誘導体の製造法

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JP2001328979A
JP2001328979A JP2001070310A JP2001070310A JP2001328979A JP 2001328979 A JP2001328979 A JP 2001328979A JP 2001070310 A JP2001070310 A JP 2001070310A JP 2001070310 A JP2001070310 A JP 2001070310A JP 2001328979 A JP2001328979 A JP 2001328979A
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group
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acid
compound
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JP2001070310A
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English (en)
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Makoto Murakami
誠 村上
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Toyama Chemical Co Ltd
Original Assignee
Toyama Chemical Co Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】優れた抗菌剤であるT-3811に代表されるキノロ
ン誘導体の製造原料として有用なイソインドロン誘導体
又はその塩の工業的製造法の提供。 【解決手段】一般式[2]で表されるイソインドロン誘
導体又はその塩を得る製造方法において、フェニルアル
キルアミン誘導体[1]及び一酸化炭素を金属化合物の
存在下、一段階又は多段階で反応させるイソインドロン
誘導体又はその塩の工業的製造法として有用である。 「式中、Xは、水素原子又はハロゲン原子を;R1はアル
キル基を;R4は水素原子、アミノ保護基、置換されて
いてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニ
ル基をそれぞれ示す。」

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、国際公開WO97/291
02に開示された優れた抗菌剤であるキノロン誘導体の製
造原料として有用なイソインドロン誘導体の製造法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】国際公開WO97/29102に開示されたキノロ
ン誘導体のうち、1−アルキル−5−イソインドリン誘
導体を有する化合物、とりわけ、T-3811と名付けられた
次の化合物
【化12】 は、抗菌剤として優れた化合物である。そして、国際公
開WO99/21849には、T-3811の製造中間体として次式
【化13】 で表される(3R)−6−ブロモ−3−メチル−2,3
−ジヒドロ−1H−イソインドール−1−オンが使用で
きることが記載されている。従来、この3−アルキル−
6−ハロゲノイソインドロン誘導体は、フェニルアルキ
ルアミン誘導体にアルキルリチウムまたはアリールリチ
ウムなどのリチオ化剤によるリチオ化を経由する方法で
製造されていた(特開平11-269179号)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の3−アルキル−
6−ハロゲノイソインドロン誘導体の合成法において
は、その工程数が多く、さらに低温の反応条件が必要と
なるアルキルリチウムまたはアリールリチウムなどのリ
チオ化剤を、原料に対して2等量使用しなければなら
ず、工業的に不利であり、より優れた製造法が求められ
ていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、3−アルキ
ル−6−ハロゲノイソインドロン誘導体を簡便に得る製
造法を見出すべく鋭意研究を行った。その結果、一般式
【化14】 「式中、Xは、水素原子またはハロゲン原子を;R1はア
ルキル基を;R4は水素原子、アミノ保護基、置換され
ていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケ
ニル基を、それぞれ示す。」で表されるイソインドロン
誘導体またはその塩を得る製造方法において、一般式
【化15】 「式中、XおよびR1は、上記の同様の意味を有し;R2
およびR3は、同一または異なって水素原子、アミノ保
護基、置換されていてもよいアルキル基、R2およびR3
が一緒になって置換されていてもよいアルキリデン基ま
たはR2およびR 3が互いに末端で結合し、隣接する窒素
原子とともに形成する飽和もしくは不飽和の置換されて
いてもよい3〜8員の単環式もしくは二環式含窒素複素
環式基を、それぞれ示す。」で表されるフェニルアルキ
ルアミン誘導体に一酸化炭素を金属化合物の存在下、一
段階または多段階で反応させることを特徴とするイソイ
ンドロン誘導体またはその塩の製造方法が優れた工業的
製造法であることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。本明細書
において特に断らない限り、ハロゲン原子とは、フッ素
原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を;アルキ
ル基とは、たとえば、メチル、エチル、n-プロピル、イ
ソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert
-ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチルおよびオクチ
ルなどの直鎖状または分枝鎖状C1-10アルキル基を;低
級アルキル基とは、たとえば、メチル、エチル、n-プロ
ピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチ
ル、tert-ブチルおよびペンチルなどの直鎖状または分
枝鎖状C1-5アルキル基を;アルケニル基とは、たとえ
ば、ビニル、アリル、イソプロペニル、ブテニル、ペン
テニル、ヘキセニル、ヘプテニルおよびオクテニルなど
の直鎖状または分枝鎖状C2-10アルケニル基を;低級
アルケニル基とは、たとえば、ビニル、アリル、イソプ
ロペニル、ブテニルおよびペンテニルなどの直鎖状また
は分枝鎖状C2-5アルケニル基を;シクロアルキル基と
は、たとえば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロ
ペンチルおよびシクロヘキシルなどのC3-6シクロアル
キル基を;アルコキシ基とは、たとえば、メトキシ、エ
トキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、
イソブトキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシ、ペンチ
ルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシおよびオク
チルオキシなどの直鎖状もしくは分枝鎖状のC 1-10アル
コキシ基を;低級アルコキシ基とは、たとえば、メトキ
シ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブト
キシ、イソブトキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシお
よびペンチルオキシなどの直鎖状または分枝鎖状C1-5
アルコキシ基を;
【0006】アルカノイルオキシ基とは、たとえば、ア
セトキシ、プロパノイルオキシ、n−ブタノイルオキ
シ、ピバロイルオキシなどの直鎖状または分枝鎖状C
1-10アルカノイルオキシ基を;アルカノイルオキシアル
キル基とは、たとえば、アセトキシメチル、プロパノイ
ルオキシメチル、n−ブタノイルオキシメチル、ピバロ
イルオキシメチル、1−アセトキシエチル、1−プロパ
ノイルオキシエチル、1−n−ブタノイルオキシエチ
ル、1−ピバロイルオキシエチルなどの直鎖状または分
枝鎖状C1-10アルカノイルオキシ基で置換されたアルキ
ル基を;アルコキシアルキル基とは、たとえば、メトキ
シメチル、エトキシメチル、n-プロポキシメチル、イソ
プロポキシメチル、n-ブトキシメチル、イソブトキシメ
チル、sec-ブトキシメチル、tert-ブトキシメチル、ペ
ンチルオキシメチル、ヘキシルオキシメチル、ヘプチル
オキシメチル、オクチルオキシメチル、1−メトキシエ
チル、1−エトキシエチル、1−n-プロポキシエチル、
1−イソプロポキシエチル、1−n-ブトキシエチルなど
の直鎖状または分枝鎖状C1-10アルコキシ基で置換され
たアルキル基を;
【0007】N,N'−ジアルキルウレイド基とは、たと
えば、N,N'−ジメチルウレイド、N,N'−ジエチルウ
レイドおよびN,N'−ジイソプロピルウレイドを;N,
N'−ジアルキルウレイドアルキル基とは、たとえば、
N,N'−ジメチルウレイドメチル、N,N'−ジエチルウ
レイドメチル、N,N'−ジイソプロピルウレイドメチ
ル、N,N’−ジメチルウレイドエチルおよびN,N'−
ジエチルウレイドエチルなどのN,N'−ジアルキルウレ
イド基で置換されたアルキル基を;
【0008】アルキリデン基とは、たとえば、エチリデ
ン、n-プロピリデンおよびイソプロピリデンなどのC
1-10アルキリデン基を;低級アルコキシカルボニル基と
は、たとえば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニ
ル、n-プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニ
ル、n-ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、
sec-ブトキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニルお
よびペンチルオキシカルボニルなどの直鎖状または分枝
鎖状C1-5アルコキシ−CO−基を;低級アルキルアミ
ノ基とは、たとえば、メチルアミノ、エチルアミノ、プ
ロピルアミノ、ブチルアミノ、ペンチルアミノ、ジメチ
ルアミノ、ジエチルアミノ、メチルエチルアミノ、ジプ
ロピルアミノ、ジブチルアミノおよびジペンチルアミノ
などの直鎖状または分枝鎖状C1-5アルキル基で置換さ
れたアミノ基を;アリール基とは、たとえば、フェニル
およびナフチル基を;
【0009】含窒素複素環式基とは、たとえば、アジリ
ジニル、アゼチジニル、ペルヒドロアゼピニル、ペルヒ
ドロアゾシニル、ピロリル、ピロリジニル、ピペリジ
ル、ピペラジニル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジ
ル、ピリミジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、
キノリル、ジヒドロキノリル、ジヒドロイソキノリル、
キノリジニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロ
イソキノリニル、キヌクリジニル、チアゾリル、テトラ
ゾリル、チアジアゾリル、ピロリニル、イミダゾリニ
ル、イミダゾリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリジニ
ル、プリニル、インダゾリルおよびトリアジナノニル基
などの該環を形成する異項原子として1つ以上の窒素原
子を含み、さらに1つ以上の酸素原子または硫黄原子を
含んでいてもよい3員〜8員環、縮合環または架橋環の
複素環式基を;複素環式基とは、該環を形成する異項原
子として酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選ばれ
る1つ以上の異項原子を含む4員、5員もしくは6員環
またはそれらの縮合環、たとえば、オキセタニル、チエ
タニル、アゼチジニル、フリル、ピロリル、チエニル、
オキサゾリル、イソオキサゾリル、イミダゾリル、チア
ゾリル、イソチアゾリル、ピロリジニル、ベンゾフラニ
ル、ベンゾチアゾリル、ピリジル、キノリル、ピリミジ
ニル、モルホリニル、モルホリノ、ピペリジノ、ピペラ
ジニル、ピロリジノニル、ピペリジノニル、ヘキサヒド
ロトリアジニル、トリアジナノニル、ジヒドロキノニ
ル、テトラヒドロキノニルおよびイミダゾリジニル基
を;金属原子とは、パラジウム、白金、コバルト、ルテ
ニウム、ロジウムおよびニッケルなどの遷移金属原子な
どをそれぞれ意味する。
【0010】アミノ基および低級アルキルアミノ基のア
ミノ保護基としては、通常のアミノ基の保護基として使
用し得るすべての基を含み、たとえば、トリクロロエト
キシカルボニル、トリブロモエトキシカルボニル、ベン
ジルオキシカルボニル、p-ニトロベンジルオキシカルボ
ニル、o-ブロモベンジルオキシカルボニル、(モノ−、
ジ−、トリ−)クロロアセチル、トリフルオロアセチ
ル、フェニルアセチル、ホルミル、アセチル、ベンゾイ
ル、tert-アミルオキシカルボニル、tert-ブトキシカル
ボニル、p-メトキシベンジルオキシカルボニル、3,4
−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、4−(フェニ
ルアゾ)ベンジルオキシカルボニル、2−フルフリルオ
キシカルボニル、ジフェニルメトキシカルボニル、1,
1−ジメチルプロポキシカルボニル、イソプロポキシカ
ルボニル、フタロイル、スクシニル、アラニル、ロイシ
ル、1−アダマンチルオキシカルボニル、8−キノリル
オキシカルボニルおよびピバロイルなどのアシル基;ベ
ンジル、ジフェニルメチルおよびトリチルなどのアルア
ルキル基;2−ニトロフェニルチオおよび2,4−ジニ
トロフェニルチオなどのアリールチオ基;メタンスルホ
ニルおよびp-トルエンスルホニルなどのアルキル−もし
くはアリール−スルホニル基;N,N-ジメチルアミノメチ
レンなどのジ−低級アルキルアミノ−低級アルキリデン
基;ベンジリデン、2−ヒドロキシベンジリデン、2−
ヒドロキシ−5−クロロベンジリデンおよび2−ヒドロ
キシ−1−ナフチルメチレンなどのアル−低級アルキリ
デン基;3−ヒドロキシ−4−ピリジルメチレンなどの
含窒素複素環式アルキリデン基;シクロヘキシリデン、
2−エトキシカルボニルシクロヘキシリデン、2−エト
キシカルボニルシクロペンチリデン、2−アセチルシク
ロヘキシリデンおよび3,3−ジメチル−5−オキシシ
クロヘキシリデンなどのシクロアルキリデン基;ジフェ
ニルホスホリルおよびジベンジルホスホリルなどのジア
リール−もしくはジアル−低級アルキルホスホリル基;
5−メチル−2−オキソ−2H−1,3−ジオキソール
−4−イル−メチルなどの含酸素複素環式アルキル基;
1,3−ジメチル−1,3,5−トリアジナノニルなどの
含窒素複素環式基;ならびにトリメチルシリルなどの置
換シリル基などが挙げられる。
【0011】カルボキシル保護基としては、通常のカル
ボキシル基の保護基として使用し得るすべての基を含
み、たとえば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピ
ル、1,1−ジメチルプロピル、ブチルおよびtert-ブチ
ルなどのアルキル基;フェニルおよびナフチルなどのア
リール基;ベンジル、ジフェニルメチル、トリチル、p-
ニトロベンジル、p-メトキシベンジルおよびビス(p-メ
トキシフェニル)メチルなどのアルアルキル基;アセチ
ルメチル、ベンゾイルメチル、p-ニトロベンゾイルメチ
ル、p-ブロモベンゾイルメチルおよびp-メタンスルホニ
ルベンゾイルメチルなどのアシル−低級アルキル基;2
−テトラヒドロピラニルおよび2−テトラヒドロフラニ
ルなどの含酸素複素環式基;2,2,2−トリクロロエチ
ルなどのハロゲノ−低級アルキル基;2−(トリメチル
シリル)エチルなどの低級アルキルシリル−低級アルキ
ル基;アセトキシメチル、プロピオニルオキシメチルお
よびピバロイルオキシメチルなどのアシルオキシ−低級
アルキル基;フタルイミドメチルおよびスクシンイミド
メチルなどの含窒素複素環式−低級アルキル基;シクロ
ヘキシルなどのシクロアルキル基;メトキシメチル、メ
トキシエトキシメチルおよび2−(トリメチルシリル)
エトキシメチルなどの低級アルコキシ−低級アルキル
基;ベンジルオキシメチルなどのアル−低級アルコキシ
−低級アルキル基;メチルチオメチルおよび2−メチル
チオエチルなどの低級アルキルチオ−低級アルキル基;
フェニルチオメチルなどのアリールチオ−低級アルキル
基;1,1−ジメチル−2−プロペニル、3−メチル−
3−ブテニルおよびアリルなどの低級アルケニル基;な
らびにトリメチルシリル、トリエチルシリル、トリイソ
プロピルシリル、ジエチルイソプロピルシリル、tert-
ブチルジメチルシリル、tert-ブチルジフェニルシリ
ル、ジフェニルメチルシリルおよびtert-ブチルメトキ
シフェニルシリルなどの置換シリル基などが挙げられ
る。
【0012】ヒドロキシル保護基としては、通常のヒド
ロキシル基の保護基として使用し得るすべての基を含
み、たとえば、ベンジルオキシカルボニル、4−ニトロ
ベンジルオキシカルボニル、4−ブロモベンジルオキシ
カルボニル、4−メトキシベンジルオキシカルボニル、
3,4−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、メトキ
シカルボニル、エトキシカルボニル、tert-ブトキシカ
ルボニル、1,1−ジメチルプロポキシカルボニル、イ
ソプロポキシカルボニル,イソブチルオキシカルボニ
ル、ジフェニルメトキシカルボニル、2,2,2−トリク
ロロエトキシカルボニル、2,2,2−トリブロモエトキ
シカルボニル、2−(トリメチルシリル)エトキシカル
ボニル、2−(フェニルスルホニル)エトキシカルボニ
ル、2−(トリフェニルホスホニオ)エトキシカルボニ
ル、2−フルフリルオキシカルボニル、1−アダマンチ
ルオキシカルボニル、ビニルオキシカルボニル、アリル
オキシカルボニル、S−ベンジルチオカルボニル、4−
エトキシ−1−ナフチルオキシカルボニル、8−キノリ
ルオキシカルボニル、アセチル、ホルミル、クロロアセ
チル、ジクロロアセチル、トリクロロアセチル、トリフ
ルオロアセチル、メトキシアセチル、フェノキシアセチ
ル、ピバロイルおよびベンゾイルなどのアシル基;メチ
ル、tert-ブチル、2,2,2−トリクロロエチルおよび
2−トリメチルシリルエチルなどの置換低級アルキル
基;アリルなどの低級アルケニル基;ベンジル、p-メト
キシベンジル、3,4−ジメトキシベンジル、ジフェニ
ルメチルおよびトリチルなどのアルアルキル基;テトラ
ヒドロフリル、テトラヒドロピラニルおよびテトラヒド
ロチオピラニルなどの含酸素および含硫黄複素環式基;
メトキシメチル、メチルチオメチル、ベンジルオキシメ
チル、2−メトキシエトキシメチル、2,2,2−トリク
ロロエトキシメチル、2−(トリメチルシリル)エトキ
シメチル、1−エトキシエチルおよび1−メチル−1−
メトキシエチルなどの低級アルザキシ−および低級アル
キルチオ−低級アルキル基;メタンスルホニルおよびp-
トルエンスルホニルなどの低級アルキル−およびアリー
ル−スルホニル基;ならびにトリメチルシリル、トリエ
チルシリル、トリイソプロピルシリル、ジエチルイソプ
ロピルシリル、tert-ブチルジメチルシリル、tert-ブチ
ルジフェニルシリル、ジフェニルメチルシリルおよびte
rt-ブチルメトキシフェニルシリルなどの置換シリル基
などが挙げられる。
【0013】RおよびRのアルキル基、Rおよび
が一緒になったアルキリデン基ならびにRおよび
が互いに末端で結合して、隣接する窒素原子ととも
に形成する飽和または不飽和の3〜8員の単環式もしく
は二環式含窒素複素環式基;Rのアルキル基およびア
ルケニル基;Yのアセタト基;Zのアセタト基の置換基
としては、ハロゲン原子、シアノ基、保護されていても
よいカルボキシル基、保護されていてもよいヒドロキシ
ル基、保護されていてもよいアミノ基、保護されていて
もよい低級アルキルアミノ基、低級アルキル基、低級ア
ルコキシ基、低級アルコキシカルボニル基、アリール
基、シクロアルキル基、低級アルケニル基、アルコキシ
基、アルカノイルオキシ基、イソインドロニル基、N,
N'−ジアルキルウレイド基およびハロゲン原子で置換
された低級アルキル基などが挙げられ、これらの一つ以
上の基でR、RおよびRの各置換基がさらに置換
されていてもよい。
【0014】本発明の製造法において、好ましくは、R
およびRが、同一または異なって、水素原子、低級
アルキル基またはRおよびRが、一緒になって置換
されていてもよいアルキリデン基もしくはRおよびR
3が、互いに末端で結合して、隣接する窒素原子ととも
に形成する飽和または不飽和の置換されていてもよい3
〜8員の単環式もしくは二環式含窒素複素環式基が挙げ
られる。さらに好ましくは、RおよびRが、同一ま
たは異なって、メチル基、エチル基、RおよびR
が、一緒になって置換されていてもよいアルキリデン
基ならびにRおよびR3が、互いに末端で結合して、
隣接する窒素原子とともに形成する飽和または不飽和の
置換されていてもよい3〜8員の単環式もしくは二環式
含窒素複素環式基が挙げられ、よりさらに好ましくは、
N,N'−ジアルキルトリアジナノニル基が挙げられる。
さらに一層好ましくは、N,N'−ジメチルトリアジナノ
ニル基が挙げられる。また、好ましくは、Rが、水素
原子、置換されていてもよい低級アルキル、イソインド
ロニルおよびアルケニル基並びにN,N'−ジアルキルウ
レイドアルキル基が挙げられ、さらに好ましくは、メチ
ル基、エチル基、イソインドロニルメチル基、置換され
ていてもよいアルケニル、アルコキシアルキルおよびア
ルカノイルオキシアルキル基ならびにN,N'−ジアルキ
ルウレイドメチル基が挙げられる。よりさらに好ましく
は、N,N'−ジアルキルウレイドメチル基が挙げられ、
さらに一層好ましくは、N,N'−ジメチルウレイドメチ
ル基が挙げられる。また、好ましくは、Mがパラジウ
ム、白金が挙げられ、より好ましくは、パラジウムが挙
げられる。また、好ましくは、Yが、ハロゲン原子で置
換されていてもよいアセタト基が挙げられ、より好まし
くは、フッ素原子で置換されていてもよいアセタト基が
挙げられ、よりさらに好ましくはアセタト基が挙げられ
る。また、好ましくは、Zが、ハロゲン原子で置換され
ていてもよいアセタト基が挙げられ、より好ましくは、
フッ素原子で置換されていてもよいアセタト基が挙げら
れ、よりさらに好ましくはアセタト基が挙げられる。
【0015】次に、本発明の製造方法について説明す
る。なお、本発明の製造法の説明においてAcは、アセ
チル基を;Phは、フェニル基を示す。 [製造法1]
【式1】 「式中、R1、R、R、R4およびXは、上記と同じ
意味を有する。」
【0016】(1)一般式[2]の化合物またはその塩
の製法 一般式[2]の化合物またはその塩は、一般式[1]の
化合物またはその塩を金属化合物の存在下、酸化剤の存
在下または非存在下に一酸化炭素と反応させることによ
り製造することができる。この反応に使用される溶媒と
しては、反応に悪影響及ぼさないものであればよく、た
とえば、n−ヘキサンおよびシクロヘキサンなどの脂肪
族炭化水素類;塩化メチレンおよびクロロホルムなどの
ハロゲン化炭化水素類;テトラヒドロフラン、1,2−
ジメトキシエタンおよびジオキサンなどのエーテル類;
ベンゼン、トルエンおよびキシレンなどの芳香族炭化水
素類;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類;
N,N−ジメチルホルムアミドなどのアミド類;酢酸エ
チルなどのエステル類;酢酸およびトリフルオロ酢酸な
どの有機酸類;ならびにアセトニトリルなどのニトリル
類などが挙げられ、これらの溶媒は、混合して使用して
もよい。この反応に使用される金属化合物とは、パラジ
ウム、白金、コバルト、ルテニウム、ロジウムおよびニ
ッケルなどの遷移金属原子とギ酸、酢酸、プロピオン
酸、トリフルオロ酢酸、酪酸、イソ酪酸、ピバル酸、フ
ェニル酢酸、ジフェニル酢酸、トリフェニル酢酸、安息
香酸、ヒドロキシ安息香酸、メチル安息香酸、ジメチル
安息香酸およびトリフルオロ安息香酸などのカルボン酸
系;ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、ピバ
ル酸、フェニル酢酸、ジフェニル酢酸、トリフェニル酢
酸、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、メチル安息香酸、
ジメチル安息香酸およびトリフルオロ安息香酸などのカ
ルボン酸から導かれたアミド系;トリフェニルホスフィ
ン、トリ-o-トリルホスフィン、炭素数1〜6のアルキ
ル基を有するトリアルキルホスフィンおよび炭素数1〜
6のアルキル基を有するトリアルコキシホスフィンなど
のホスフィン系;アセチルおよびアセトンなどの1,3
−ジケトン系;フッ素、塩素、臭素およびヨウ素などの
ハロゲン系;一酸化炭素などの配位子ならびにそれらか
ら誘導される陰イオンから構成されるものであり、たと
えば、Pd(OAc)2、PdCl2、Pd(PPh3)4、PdCl2(PPh3)2、Li
2PdCl4、Na 2PdCl4、Pd(OCOCF3)2、Pd[CH3COCH=C(O-)C
H3]2、PtCl2、Co2(CO)8、[Rh(OAc)2]2、RhCl(PPh3)3、R
u3(CO)12などが挙げられ、好ましくは、Pd(OAc)2、Pd(O
COCF3) 2、PdCl2、Co2(CO)8、[Rh(OAc)2]2およびPd[CH3C
OCH=C(O-)CH3]2などが挙げられ、より好ましくは、Pd(O
Ac)2およびPd(OCOCF3)2が挙げられる。この反応に使用
される金属化合物の使用量は、一般式[1]の化合物ま
たはその塩に対して、0.001〜3倍モルであり、好ましく
は、0.01〜等モルである。また、必要に応じて使用され
る酸化剤としては、通常使用されるものがすべて含まれ
るが、たとえば、塩化銅(II)、酢酸銅(II)、二酸化
マンガン(IV)、ペルオキソ二硫酸カリウム、過塩素
酸、塩化銀(I)、酢酸銀(I)およびベンゾキノンなど
が挙げられ、好ましくは、塩化銅(II)、酢酸銅(II)
および二酸化マンガン(IV)が挙げられ、より好ましく
は、二酸化マンガン(IV)が挙げられる。また、本発明
の製造法においては、酸化剤は、必要に応じて使用され
るが、酸化剤を使用する方法が好ましい。必要に応じて
使用される酸化剤の使用量は、一般式[1]の化合物ま
たはその塩に対して、0.001〜10倍モルであり、好まし
くは0.01〜3倍モルである。この反応は、一酸化炭素雰
囲気下、常圧で実施すればよいが、必要に応じ、200気
圧まで加圧して実施してもよい。この反応は、通常、20
〜200℃、好ましくは50〜120℃で10分〜24時間実施すれ
ばよい。
【0017】[製造法2]一般式[2]の化合物または
その塩は、一般式[3]の金属錯体を経由する次の製造
法2のルートにより、一般式[1]の化合物またはその
塩から製造することができる。
【式2】 「式中、R、R、R、R、M、YおよびXは、
上記と同じ意味を意味する。」
【0018】(1)一般式[3]の金属錯体の製法 一般式[3]の金属錯体は、一般式[1]の化合物また
はその塩を金属化合物と反応させることにより製造する
ことができる。この反応に使用される溶媒としては、反
応に悪影響及ぼさないものであればよく、たとえば、n
−ヘキサンおよびシクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素
類;塩化メチレンおよびクロロホルムなどのハロゲン化
炭化水素類;テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシ
エタンおよびジオキサンなどのエーテル類;ベンゼン、
トルエンおよびキシレンなどの芳香族炭化水素類;ジメ
チルスルホキシドなどのスルホキシド類;N,N-ジメチル
ホルムアミドなどのアミド類;酢酸エチルなどのエステ
ル類;酢酸およびトリフルオロ酢酸などの有機酸類;な
らびにアセトニトリルなどのニトリル類などが挙げら
れ、これらの溶媒は、混合して使用してもよい。また、
この反応に使用される金属化合物としては、たとえば、
Pd(OAc)2およびPd(OCOCF3)などが挙げられ、その使用
量は、一般式[1]の化合物またはその塩に対して等モ
ル以上であればよい。この反応は、通常、0〜150℃で10
分〜24時間実施すればよい。また、この反応で得られた
一般式[3]の金属錯体は、単離せずに次の反応に用い
てもよい。
【0019】(2)一般式[2]の化合物またはその塩
の製法 一般式[2]の化合物またはその塩は、一般式[3]の
金属錯体を一酸化炭素と反応させることにより製造する
ことができる。この反応に使用される溶媒としては、反
応に悪影響及ぼさないものであればよく、たとえば、n
−ヘキサンおよびシクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素
類;塩化メチレンおよびクロロホルムなどのハロゲン化
炭化水素類;テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシ
エタンおよびジオキサンなどのエーテル類;ベンゼン、
トルエンおよびキシレンなどの芳香族炭化水素類;ジメ
チルスルホキシドなどのスルホキシド類;N,N-ジメチル
ホルムアミドなどのアミド類;酢酸エチルなどのエステ
ル類;酢酸およびトリフルオロ酢酸などの有機酸類;メ
タノールおよびエタノールなどのアルコール類;ならび
にアセトニトリルなどのニトリル類などが挙げられ、こ
れらの溶媒は、混合して使用してもよい。この反応は、
通常、0〜150℃で10分〜24時間実施すればよい。この反
応は、一酸化炭素雰囲気下、常圧で実施すればよいが、
必要に応じ、200気圧まで加圧して実施してもよい。
【0020】[製造法3]一般式[2]の化合物または
その塩は、一般式[4]および[5]の金属錯体を経由
する次の製造法3のルートにより、一般式[1]の化合
物またはその塩から製造することができる。
【式3】 「式中、R、R、R、R、M、XおよびZは、
上記と同じ意味を有する。」
【0021】(1)一般式[4]の金属錯体の製法 一般式[4]の金属錯体は、一般式[1]の化合物また
はその塩を金属化合物と反応させることにより製造する
ことができる。この反応に使用される溶媒としては、反
応に悪影響及ぼさないものであればよく、たとえば、n
−ヘキサンおよびシクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素
類;塩化メチレンおよびクロロホルムなどのハロゲン化
炭化水素類;テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシ
エタンおよびジオキサンなどのエーテル類;ベンゼン、
トルエンおよびキシレンなどの芳香族炭化水素類;ジメ
チルスルホキシドなどのスルホキシド類;N,N-ジメチル
ホルムアミドなどのアミド類;酢酸エチルなどのエステ
ル類;酢酸およびトリフルオロ酢酸などの有機酸類;メ
タノールおよびエタノールなどのアルコール類;ならび
にアセトニトリルなどのニトリル類などが挙げられ、こ
れらの溶媒は、混合して使用してもよい。この反応に使
用される金属化合物としては、たとえば、Pd(OAc)2、Pd
(OCOCF3)2、PdCl2およびPtCl2などが挙げられ、その使
用量は、一般式[1]の化合物またはその塩に対して等
モル以上であればよい。この反応は通常、0〜150℃で10
分〜24時間実施すればよい。また、この反応で得られた
一般式[4]の金属錯体は、単離せずにそのまま次の反
応に用いてもよい。
【0022】(2)一般式[5]の金属錯体の製法 一般式[5]の化合物は、一般式[4]の金属錯体を銀
塩と反応させることにより製造することができる。この
反応に使用される溶媒としては、反応に悪影響及ぼさな
いものであればよく、たとえば、n−ヘキサンおよびシ
クロヘキサンなどの脂肪族炭化水素類;塩化メチレンお
よびクロロホルムなどのハロゲン化炭化水素類;テトラ
ヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタンおよびジオキ
サンなどのエーテル類;ベンゼン、トルエンおよびキシ
レンなどの芳香族炭化水素類;ジメチルスルホキシドな
どのスルホキシド類;N,N-ジメチルホルムアミドなどの
アミド類;酢酸エチルなどのエステル類;酢酸およびト
リフルオロ酢酸などの有機酸類;アセトニトリルなどの
ニトリル類ならびにアセトンなどが挙げられ、これらの
溶媒は、混合して使用してもよい。この反応に使用され
る銀塩としては、とくに限定されないが、たとえば、テ
トラフルオロホウ酸銀などが挙げられ、その使用量は、
一般式[4]の金属錯体に対して等モル〜3倍モルであ
ればよい。この反応は、通常、0〜150℃で10分〜48時間
実施すればよい。また、この反応で得られた一般式
[5]の化合物は、単離せずにそのまま次の反応に用い
てもよい。
【0023】(3)一般式[2]の化合物またはその塩
の製法 一般式[2]の化合物またはその塩は、一般式[5]の
金属錯体を一酸化炭素と反応させることにより製造する
ことができる。この反応に使用される溶媒としては、反
応に悪影響及ぼさないものであればよく、たとえば、n
−ヘキサンおよびシクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素
類;塩化メチレンおよびクロロホルムなどのハロゲン化
炭化水素類;テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシ
エタンおよびジオキサンなどのエーテル類;ベンゼン、
トルエンおよびキシレンなどの芳香族炭化水素類;ジメ
チルスルホキシドなどのスルホキシド類;N,N-ジメチル
ホルムアミドなどのアミド類;酢酸エチルなどのエステ
ル類;酢酸およびトリフルオロ酢酸などの有機酸類;メ
タノールおよびエタノールなどのアルコール類;ならび
にアセトニトリルなどのニトリル類などが挙げられ、こ
れらの溶媒は、混合して使用してもよい。この反応は、
通常、0〜150℃で10分〜24時間実施すればよい。この反
応は、一酸化炭素雰囲気下、常圧で実施すればよいが、
必要に応じ、200気圧まで加圧して実施してもよい。
【0024】上記の製造法1、2および3において、一
般式[1]および[2]の化合物は、塩とすることもで
き、それらの塩としては、通常知られているアミノ基な
どの塩基性基における塩を挙げることができる。塩基性
基における塩としては、たとえば、塩酸、臭化水素酸お
よび硫酸などの鉱酸との塩;酒石酸、ギ酸、乳酸、クエ
ン酸、トリクロロ酢酸およびトリフルオロ酢酸などの有
機カルボン酸との塩;ならびにメタンスルホン酸、ベン
ゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、メシチレンス
ルホン酸およびナフタレンスルホン酸などのスルホン酸
との塩などを挙げることができる。
【0025】上記の製造法1、2および3において、一
般式[2]の化合物またはその塩は、たとえば、ジャー
ナル・オブ・オーガニック・ケミストリー(Journal of
Organic Chemistry)第57巻、第23号、第6239項〜第62
56項(1992年)に記載の方法に従い、脱保護を行い、次
いで、たとえば、特開平11-269179号に記載の方法に従
い、T-3811に代表されるキノロン誘導体またはその塩に
導くことができる。さらに、脱保護を行った後、必要に
応じ、新たなアミノ保護基の導入を行ってもよい。ま
た、得られた一般式[2]の化合物またはその塩は、単
離せずにそのまま次の反応に用いてもよい。
【0026】次に本発明の製造法を参考例および実施例
で説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。なお、溶離液における混合比は、すべて容量比であ
る。また、カラムクロマトグラフィーにおける担体は、
シリカゲルBW-127ZH(富士シリシア化学社製)を用い
た。
【実施例】
【0027】参考例1 R−(+)−1−(4−ブロモフェニル)エチルアミン
・塩酸塩2.36gをエタノール20mLに溶解させ、トリエチ
ルアミン2.09mL、37%ホルマリン水2.25mLおよび1,3−
ジメチルウレア1.06gを加え、4時間還流した。反応混
合物を室温まで冷却した後、酢酸エチルおよび水を加
え、有機層を分取した。得られた有機層を無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去した。得られた
残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶離
液;酢酸エチル:メタノール=10:1]で精製し、5−
[(1R)−1−(4−ブロモフェニル)エチル]−
1,3−ジメチル−1,3,5−トリアジナン−2−オン
2.34gを得た。(収率75%) NMR(CDCl3)δ値: 1.36(3H,d,J=6.6Hz), 2.81(6H,s), 3.
9-4.2(5H,m), 7.20(2H,d,J=8.6Hz), 7.47(2H,d,J=8.6H
z)
【0028】実施例1 5−[(1R)−1−(4−ブロモフェニル)エチル]
−1,3−ジメチル−1,3,5−トリアジナン−2−オ
ン0.28gを酢酸5mLに溶解させ、二酸化マンガン0.60g
および酢酸パラジウム20mgを加え、一酸化炭素雰囲気
下、70℃で7時間撹拌した。反応混合物をセライト濾過
した後、濾液に酢酸エチルおよび水を加え、撹拌し、次
いで、炭酸ナトリウムを加え、pH9に調整した。不溶物
を濾去した後、有機層を分取し、無水硫酸マグネシウム
で乾燥後、減圧下に溶媒を留去した。得られた残留物を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶離液;クロロ
ホルム−メタノール=30:1]で精製し、N−{[(1
R)−5−ブロモ−1−メチル−3−オキソ−1,3−ジ
ヒドロ−2H−イソインドール−2−イル]メチル}−
N,N'−ジメチルウレア0.15gを得た。(収率52%) NMR(CDCl3)δ値: 1.57(3H,d,J=6.8Hz), 2.82(3H,d,J=4.
6Hz), 3.01(3H,s), 4.5-4.8(1H,m), 4.9-5.4(2H,m), 7.
31(1H,d,J=7.8Hz), 7.69(1H,dd,J=1.7,7.8Hz), 7.97(1
H,d,J=1.7Hz)
【0029】実施例2 5−[(1R)−1−(4−ブロモフェニル)エチル]
−1,3−ジメチル−1,3,5−トリアジナン−2−オ
ン0.31gを酢酸5mLに溶解させ、二酸化マンガン0.60g
および酢酸パラジウム22mgを加え、一酸化炭素雰囲気
下、70℃で3時間撹拌した後、水5mLおよび塩化アンモ
ニウム2.0gを加え、5時間還流した。反応混合物をセラ
イト濾過した後、濾液に酢酸エチルおよび水を加え、撹
拌し、次いで、炭酸ナトリウムを加え、pH9に調整し
た。不溶物を濾去した後、有機層を分取し、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去した。得られ
た残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶離
液;ヘキサン:酢酸エチル=1:1]で精製し、(3R)
−6−ブロモ−3−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−イ
ソインドール−1−オン42mgを得た。(収率18%) NMR(CDCl3)δ値: 1.49(3H,d,J=6.8Hz), 4.5-4.9(1H,m),
7.31(1H,d,J=7.8Hz), 7.69(1H,dd,J=1.7,7.8Hz), 7.96
(1H,d,J=1.7Hz)
【0030】実施例3 R−(+)−1−(4−ブロモフェニル)エチルアミン
0.10gをアセトニトリル10mLに溶解させ、酢酸パラジウ
ム0.11gを加え、5時間還流した。反応混合物を冷却
後、無水硫酸マグネシウムを加え、室温で20分間撹拌
し、不溶物を濾去した後、減圧下に溶媒を留去した。得
られた残留物をn−ヘキサンで濾取し、黄色固形物0.14
gを得た。上記固形物85mgをメタノール2mLに溶解さ
せ、一酸化炭素雰囲気下、室温で23時間撹拌した。反応
混合物に酢酸エチルを加えた後に不溶物を濾去し、1mol
/L塩酸、水および飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で順次
洗浄した。得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾
燥した後、減圧下に溶媒を留去した。得られた残留物を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶離液;n−ヘ
キサン:酢酸エチル=1:2]で精製し、(3R)−6−
ブロモ−3−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−イソイン
ドール−1−オン14mgを得た。(収率17%) 本化合物の物性値は、実施例2で得られた化合物の物性
値と一致した。
【0031】実施例4 R−(+)−1−(4−ブロモフェニル)エチルアミン
0.40gをメタノール6mLに溶解させ、塩化パラジウム0.1
8gを加え、3時間撹拌した後、溶媒を留去した。得られ
た残留物にアセトン10mLおよびテトラフルオロホウ酸銀
0.38gを加え、遮光下、室温で6時間撹拌し、不溶物を
濾去した後、溶媒を留去した。得られた残留物に酢酸エ
チルおよび水を加え、2mol/L塩酸でpH2に調整した。有
機層を分取し、水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾
燥し、減圧下に溶媒を留去し、褐色油状物0.41gを得
た。上記油状物100mgをメタノール3mLに溶解させ、一酸
化炭素雰囲気下、室温で2時間撹拌した。反応混合物に
酢酸エチルを加えた後、不溶物を濾去し、濾液を1mol/L
塩酸および水で順次洗浄した。得られた有機層を無水硫
酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下に溶媒を留去し、
(3R)−6−ブロモ−3−メチル−2,3−ジヒドロ
−1H−イソインドール−1−オン30mgを得た。(収率2
7%) 本化合物の物性値は、実施例2で得られた化合物の物性
値と一致した。
【発明の効果】本発明は、国際公開番号WO97/29102号に
開示される優れた抗菌剤である有用な抗菌剤であるT-38
11に代表されるキノロン誘導体の製造原料として有用な
イソインドロン誘導体またはその塩の工業的製造法とし
て有用である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 【化1】 「式中、Xは、水素原子またはハロゲン原子を;R1はア
    ルキル基を;R4は水素原子、アミノ保護基、置換され
    ていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケ
    ニル基を、それぞれ示す。」で表されるイソインドロン
    誘導体またはその塩を得る製造方法において、一般式 【化2】 「式中、XおよびR1は、上記と同じ意味を有し;R2
    よびR3は、同一または異なって水素原子、アミノ保護
    基、置換されていてもよいアルキル基、R2およびR3
    一緒になって置換されていてもよいアルキリデン基また
    はR2およびR3が互いに末端で結合し、隣接する窒素原
    子とともに形成する飽和もしくは不飽和の置換されてい
    てもよい3〜8員の単環式もしくは二環式含窒素複素環
    式基を、それぞれ示す。」で表されるフェニルアルキル
    アミン誘導体に一酸化炭素を金属化合物の存在下、一段
    階または多段階で反応させることを特徴とするイソイン
    ドロン誘導体またはその塩の製造方法。
  2. 【請求項2】一酸化炭素を反応させる方法が、下記の
    (1)、(2)または(3)の方法である請求項1に記
    載のイソインドロン誘導体またはその塩の製造法。 (1)一般式 【化3】 「式中、X、R、RおよびRは、上記と同じ意味
    を有する。」で表されるフェニルアルキルアミン誘導体
    に金属化合物の存在下、さらに酸化剤の存在下または非
    存在下において一酸化炭素を反応させることを特徴とす
    る一般式 【化4】 「式中、R、RおよびXは、上記と同じ意味を有す
    る。」で表されるイソインドロン誘導体またはその塩の
    製造法; (2)一般式 【化5】 「式中、X、R、RおよびRは、上記と同じ意味
    を有する。」で表されるフェニルアルキルアミン誘導体
    に金属化合物を反応させ、一般式、 【化6】 「式中、X、R、RおよびR3は、上記と同じ意味
    を有し;Mは、金属原子を;Yは、置換されていてもよ
    いアセタト基を、それぞれ示す。」で表される金属錯体
    を得、次いで、一酸化炭素を反応させることを特徴とす
    る、一般式、 【化7】 「式中、R、RおよびXは、上記と同じ意味を有す
    る。」で表されるイソインドロン誘導体またはその塩の
    製造法; (3)一般式 【化8】 「式中、X、R、RおよびRは、上記と同じ意味
    を有する。」で表されるフェニルアルキルアミン誘導体
    に金属化合物を反応させ、一般式、 【化9】 「式中、X、R、R、RおよびMは、上記と同じ
    意味を有し;Zは、ハロゲン原子もしくは置換されてい
    てもよいアセタト基を、それぞれ示す。」で表される錯
    体を得、次いで銀塩を反応させ、一般式、 【化10】 「式中、X、R、R、R、MおよびZは、上記と同
    じ意味を有する。」で表される金属錯体を得、次いで一
    酸化炭素を反応させることを特徴とする、一般式、 【化11】 「式中、R、RおよびXは、上記と同じ意味を有す
    る。」で表されるイソインドロン誘導体またはその塩の
    製造法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2002062762A3 (en) * 2001-02-05 2003-07-31 Abbott Lab Potassium channel openers
WO2005000812A1 (ja) * 2003-06-27 2005-01-06 Nissan Chemical Industries, Ltd. インドール化合物の製造方法

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