JP4061131B2 - 静電吸着装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は静電吸着装置に関し、特に、半導体製造工程での基板処理室における基板を固定するための静電吸着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体製造工程における基板への薄膜形成(スパッタリングやCVD等)や薄膜加工(ドライエッチング等)の基板処理において、基板を固定するため静電吸着装置が頻繁に使用されている。静電吸着による基板固定は、基板表面に接触する部分が存在しないから、基板面内からのデバイス取出し率が高く、デバイス生産の歩留まりも高くすることができる。さらに温度調整部との組合せに基づき温度の精密制御が可能である。
【0003】
図7を参照して従来の静電吸着装置の構成例を説明する。この静電吸着装置は一例としてスパッタリング装置に適用されている。このスパッタリング装置において、金属製の容器11の内部は排気機構(図示せず)によって減圧されている。容器11の天井部にはリング状絶縁部材12に支持された円板状ターゲット13が取り付けられている。容器11の外側であってターゲット13の背面には、ヨーク板14に固定された磁石15が設置されている。容器11の内部の下側には基板支持部16が設けられている。基板支持部16の上面には基板17が搭載されている。基板17は、ターゲット13に対向してターゲット13に平行に配置されている。基板支持部16は容器11の底部に固定されている。基板支持部16は静電吸着装置18と基板温度調整部19を備えている。容器11の周囲壁の内面には円筒形のシールド20が配置される。
【0004】
静電吸着装置18は、エンボス加工によりその表面にエンボス部21が形成された誘電体板22と、その内部に配置された金属電極23とによって構成される。金属電極23は、例えば双極電極の構造を有し、内側電極23aと外側電極23bから成っている。金属電極23は外部直流電源回路24に接続され、一定の電圧が印加されている。外部直流電源回路24にはプラス電圧印加用のバッテリ24aとマイナス電圧印加用のバッテリ24bと接地端子24cとスイッチ24d,24eが設けられている。内側電極23aにはバッテリ24aによってプラス電圧が印加され、外側電極23bにはバッテリ24bによってマイナス電圧が印加される。基板支持部16の上での基板17の固定は、誘電体板22上に基板17が置かれかつ金属電極23に所定の電圧が印加されると、金属電極23と基板(シリコン基板)17の間で働くクーロン力(静電力)によって行われる。クーロン力は誘電体板22の表面に誘起される電荷に基づいて生じる。このクーロン力によって基板17は誘電体板22の表面に吸着される。
【0005】
基板温度調整部19は静電吸着装置18の下側に設けられている。基板温度調整部19は、熱電対25と、電源・制御機構26と、加熱・冷却部27と構成されている。熱電対25と電源・制御機構26によって所要の一定温度に制御された加熱・冷却部27は、その上に設けられた誘電体板22を一定温度に保持する。誘電体板22のエンボス部21の上に載置された基板17の温度は、エンボス部21によって形成された隙間21aにガス供給源28とガス導入経路29によりガスが導入されかつ隙間21a内が一定圧力に保持されると、そのガスの熱伝導によって所定温度に保持される。
【0006】
静電吸着装置18によって基板17を固定するとき、その吸着力は、隙間21aの圧力と容器11の内部圧力との差圧による反力よりも十分に大きい必要がある。通常のスパッタリング圧力は数ミリトール(mTorr)である。従って、圧力差の値はほぼ隙間21aの圧力となる。この場合、圧力差は約10トール(Torr)である。
【0007】
基板17を吸着する力は誘電体板22の表面と基板17の間で働くクーロン力である。図8と図9を参照してクーロン力について説明する。
【0008】
誘電体板22のエンボス部21の上に基板17は置かれる。図8に示すごとく、金属電極23(内側電極23a)にバッテリ24aによりプラス電圧が印加されると、誘電体板22の表面にプラス電荷が誘起されるが、同時に基板17の裏面にもマイナス電荷が誘起される。
【0009】
金属電極が単極電極の場合には、基板17がプラズマを経由して電源接地部に接続され、閉回路が形成される。金属電極が双極電極の場合には、異符号の内外の各電極電圧に対応して誘電体板22の表面に電荷が現れる。基板17の裏の表面を通じて閉回路が形成されることにより、基板17の裏の表面に電荷が誘起される。
【0010】
誘電体板22の表面と基板17との間に働く力(F)は、単極電極の場合にはF=ε(V2/L2)A/2、双極電極の場合にはF=ε(V2/L2)A/8(電極面積がプラス電極とマイナス電極で同じ場合)である。ここで、εは隙間21aの誘電率、Vは電圧、Lは誘電体板と基板裏面(シリコン基板裏面)との距離、Aは電極面積である。吸着力は印加電圧と電極面積に比例し、基板と誘電体板との距離に反比例する。スパッタリングでは、成膜前に基板を加熱し、一定温度に保持する必要があるため、通常、双極型電極を用いる。
【0011】
一方、基板17と誘電体板22が直接に接触するエンボス部21の凸部21bでは、図9に示すごとく、微視的に基板17や誘電体板22の表面の微細な凹凸によって生ずる微細な隙間30(隙間の距離δ)が生じる。隙間30の距離δは非常に小さく、0.1μm程度であるため、隙間30を挟んで生じる力は非常に大きなものとなる。これはジョンソン・ラーベック効果(JR効果)と呼ばれている。
【0012】
双極電極の場合について吸着力を計算する。直径300mmの基板を処理する場合、誘電体板22の直径は300mmとし、誘電体板22の外周縁1mmとエンボス凸部とによって基板を接触し支持するものとする。この接触部分の表面積が全誘電体板水平面積の1%となっている。金属電極23としては、内側が円形、外側がリング状に二分割された双極電極とする。金属電極23として、計算上は直径298mmの円板とする。金属電極への印加電圧はプラス電極が+200V、マイナス電極が−200Vとする。基板17と誘電体板22との距離Lに相当するエンボスギャップ(凸部と凹部の段差)を7μm、エンボス凸部21bの基板との接触部の微細隙間δを0.1μmとする。また吸着力は誘電体板の表面に垂直方向にのみ働くものとする。
【0013】
エンボス部21の凹部に働く力は500〜600N、凸部21bに働く力は5000〜10000Nとなり、全体で5500〜10600Nとなる。エンボス凸部21bに働く力は非常に大きく、制御する上で重要である。これらの力の合計が基板全体に掛かるが、単位面積あたりの力すなわち圧力では500〜1000Torrとなる。この圧力は、基板17と誘電体板22の隙間の圧力と、容器11の内部圧力との差圧による反力よりも十分に大きいので、基板17は誘電体板22の上に安定して吸着固定される。
【0014】
次に、スパッタリング装置の容器11における基板17のスパッタリング処理を説明する。
【0015】
基板17が容器11内に搬入され、基板支持部16の誘電体板22の上に置かれる。基板17の搬送は、図示されない搬送ロボットとリフトピンによって行われる。次に、外部直流電源回路24から作動し、電極23に所定電圧が印加される。この例では、内側電極23aに+200V、外側電極23bに−200Vが印加される。内側電極23aと外側電極23bには絶対値で同じ電圧が印加される。電極23に電圧が印加されると、上記に説明したように、静電力によって基板17が誘電体板22に吸着されて固定される。基板17が固定されると、基板17と誘電体板22との間に形成される隙間21aに、ガス供給源28からガス導入経路29を介してガスが導入される。隙間21a内の圧力は1〜10Torrの範囲の或る一定圧力に制御されている。このガスによって、基板温度調整部19により一定温度に保持された誘電体板22から基板17に熱が伝わる。この結果、基板17も昇温し、一定温度に保持される。基板温度が一定になると、容器11内にArガスが導入され、容器11内の圧力は一定圧力に保持される。次に、基板17に対向するターゲット13にスパッタ電源31から高い電圧が印加され、容器11の内部に放電が生じ、ターゲット13に対するスパッタリング作用で基板17の上に所望の薄膜が形成される。成膜終了後、容器11内のガス導入と隙間21aへのガス供給が停止される。十分に圧力が低下した後に、電極23への電圧印加が停止される。次に、図示しないリフトピンで基板17を誘電体板22のエンボス部21から離し、同じく図示しない搬送ロボットにより基板17を容器11の外へ搬出する。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
前述した従来の静電吸着装置では、誘電体板22のエンボス部21の吸着力が強くなるように設定されているため、吸着開始時などに基板17の裏面と誘電体板22とが擦れて基板17が削られ、パーティクルが大量に発生し、発塵源となり、歩留まり低下の原因になるという問題が生じていた。この問題を解決するためには、エンボス凸部21bの基板接触部の面積を減少させればよい。しかし、湾曲する基板を支持する支持体としての役割を有するので、面積減少には限界がある。
【0017】
さらに誘電体板22の表面に誘起された電荷は、基板17を処理した後、金属電極23への印加電圧をなくした後であっても残留するので、吸着力は直ぐには消えない。そのため、基板17を容器11の外へ搬送する目的でリフトピンで基板17を誘電体板22から離そうとするとき、基板が振動などを起こして位置ずれを起こす。この結果、後段の基板処理において分布悪化や搬送不能などの問題を起こし、歩留まり低下あるいは装置稼動率の低下の問題を引き起こす。
【0018】
上記の問題に関連する従来技術として、さらに特開平11−251416号公報に開示される静電チャックを挙げる。この静電チャックでは、良好な被吸着体の離脱性を実現している。
【0019】
本発明の目的は、上記問題に鑑み、パーティクルの発生を低減し、基板の取外しおよび搬送を容易かつ安定に行い、高い歩留まりと装置稼動率を実現する静電吸着装置を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段および作用】
本発明に係る静電吸着装置は、上記目的を達成するために、次の通り構成される。
【0021】
第1の静電吸着装置(請求項1に対応)は、複数の凸部を有するように表面がエンボス加工された誘電体板と、電極と、この電極へ電圧を印加する外部電源と、複数の凸部の各々の基板支持面を覆う第1の導体配線部と、複数の凸部間の凹部に設けた第2の導体配線部とを有し、第1の導体配線部と第2の導体配線部とは、導体配線を形成するように電気的に接続されていると共に、接地状態またフローティング状態にする切換器に接続され、電極へ電圧を印加する時には切換器をフローティング状態に切換え、電極へ電圧印加を停止する時には切換器を接地状態に切換えるように構成される。
【0022】
上記の静電吸着装置では、誘電体板の表面と基板の裏面で働くクーロン力で基板を吸着する構成において、基板の裏面に接触し基板を支持する複数のエンボス凸部のすべての先端面を導体配線を覆い、かつこの導体配線によって複数のエンボス凸部の間を電気的に接続する。これにより、基板処理の際、エンボス凸部が基板の裏面に接触するとき、基板の裏面と導体配線を電荷の移動で同電位にし、基板裏面とこれに接触する導体配線の間で力が生じるのを防止し、両者で擦れ状態が発生するのを防止する。
基板処理時には導体配線を切換器でフローティング状態に保持し、前述の作用を生じさせる。基板の処理が終了した段階では、切換器で導体配線を接地状態にすることにより、エンボス凸部、基板の裏面、誘電体板の表面で生じた電荷を逃がすようにし、吸着力を早急に消失させる。
【0023】
第2の静電吸着装置(請求項2に対応)は、上記の第1の構成において、好ましくは、誘電体板の中心部に導体軸を設け、この導体軸を介して導体配線は切換器に接続されるように構成される。
【0024】
第3の静電吸着装置(請求項3に対応)は、上記の第1の構成において、好ましくは、導体配線の材料は耐磨耗性金属またはその合金であることで特徴づけられる。導体配線に耐磨耗性金属を用いることにより、パーティクルの発生を抑制することが可能となる。
【0025】
第4の静電吸着装置(請求項4に対応)は、上記の各構成において、好ましくは、複数の凸部の各々に対応する、凸部に近い電極の部分を除去したことを特徴とする。当該部分の電極を除去することにより、凸部の先端面での電荷量を少なくし、エンボス凸部と基板の間のクーロン力を小さくすることが可能となる。
【0026】
第5の静電吸着装置(請求項5に対応)は、上記の各構成において、好ましくは、導電配線は、径方向の配線部分と円周方向の配線部分からなることを特徴とする。
第6の静電吸着装置(請求項6に対応)は、上記の構成において、好ましくは、円周方向の配線部分は、同心円的に複数の配線部分が形成されていることを特徴とする。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の好適な実施形態を添付図面に基づいて説明する。
【0028】
実施形態で説明される構成、形状、大きさおよび配置関係については本発明が理解・実施できる程度に概略的に示したものにすぎず、また数値および各構成要素の組成(材質)については例示にすぎない。従って本発明は、以下に説明される実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示される技術的思想の範囲を逸脱しない限り様々な形態に変更することができる。
【0029】
この実施形態では、基板成膜装置としてのスパッタリング装置に適用された静電吸着装置の例について説明する。
【0030】
図1に従ってスパッタリング装置の構成を概説する。スパッタリング装置の構成の基本的部分は図7を参照して説明した従来装置と同じである。図7で説明した要素と同一の要素には同一の符号を付している。
【0031】
スパッタリング装置は、外部の排気機構(図示せず)により内部が減圧された容器11と、容器11の天井部にリング状絶縁部材12を介して設けられたターゲット13と、ターゲット13の裏面側に設けられかつヨーク板14に固定された磁石15と、ターゲット13に対向する位置に設置されかつ容器11の底部に固定された基板支持部16と、基板支持部16に設けられた静電吸着装置18と基板温度調整部19とから構成されている。ターゲット13にはスパッタ電源31から電圧が印加されている。容器11の周壁の内面に沿って筒状シールド部材20が配置される。図1において、基板搬送ロボット、搬入・搬出ゲート、基板支持部16で基板17の載置または取外し用のリフトピン、放電発生に関連する機構、放電用Arガスの導入機構等の図示は省略されている。
【0032】
基板支持部16に設けられた静電吸着装置18は、表面がエンボス加工された誘電体板41と、誘電体板41の内部に設けられた金属電極42と、金属電極42に一定の電圧を印加する外部直流電源回路24とから構成される。
【0033】
誘電体板41の表面のエンボス部43は、複数の凸部43aと、凹部43bと、外周縁突起部43cとから成っている。凸部43aは極めて小さい円柱形状をなしている。誘電体板41のエンボス部43の表面上には、複数の凸部43aのすべての先端面(基板支持面)を覆い、かつ複数の凸部43aのすべてに関して電気的に接続する導体配線44(図3〜図6に示される)が設けられる。エンボス部43と導体配線44については後で詳述される。
【0034】
誘電体板41の中心部には孔45が形成され、この孔45の中には導体軸46が設けられる。導体軸46の下部には導線47が接続されている。導線47は外部に引き出され、切換スイッチ48を介して接地部に接続されるようになっている。
【0035】
金属電極42は、双極電極の構造を有し、内側電極42aと外側電極42bから成っている。金属電極42は外部直流電源回路24に接続され、一定の電圧が印加されている。外部直流電源回路24にはプラス電圧を印加するバッテリ24aとマイナス電圧を印加するバッテリ24bと接地端子24cとスイッチ24d,24eが設けられている。内側電極42aにはバッテリ24aとスイッチ24dと導線49によってプラス電圧が印加され、外側電極42bにはバッテリ24bとスイッチ24eと導線50によってマイナス電圧が印加される。
【0036】
基板温度調整部19は、熱電対25と、電源・制御機構26と、加熱・冷却部27によって構成される。
【0037】
また誘電体板41と基板17の間に形成される隙間51には、ガス供給源28からガス導入経路29を経由してガスが導入される。導入されたガスによって隙間51内の圧力は一定圧力に保持される。またガスの熱伝導によって基板17は所定温度に保持される。
【0038】
図2は誘電体板41の平面図を示し、エンボス凸部43aの形成パターンと金属電極42の配置パターンとを示している。図2では分かり易いように導体配線44がない状態で示している。図3は図2と同様な図で、導体配線44の形成パターンが示された図である。図4は図2におけるA−A線断面図である。
【0039】
図2と図3において金属電極42の領域は斜線で示されている。金属電極42は、内側の円板状電極42aと外側のドーナツ状電極42bの2つから成る双極電極となっている。内側電極42aと外側電極42bの各電極表面の面積はほぼ同じになっている。またエンボス部43の複数の凸部43aの各々の下部付近の電極部分はエンボス凸部の形状に沿って等距離にて円形孔51のように刳りぬかれている。
【0040】
この実施形態では、図4に示すごとく、内側電極42aと外側電極42bのそれぞれにはバッテリ24aによるプラス電圧およびバッテリ24bによるマイナス電圧が印加される。内外の電極42a,42bに電圧が印加されると、誘電体板41のエンボス表面に各電極電圧に対応する符号の電荷が現れる。エンボス凸部43a等に接触する基板17の裏面を通じて閉回路が形成されるので、基板17の裏の表面にも誘電体板41の表面とは異符号の電荷が誘起される。誘起された誘電体板41の表面(エンボス凹部)の電荷と基板17の裏表面の電荷の間で働くクーロン力によって、基板17は誘電体板41の上に固定される。
【0041】
誘電体板41の表面と基板17との間に働くクーロン力は、双極電極の場合には、前述した通りF=ε(V2/L2)A/8(電極面積がプラスとマイナスが同じ場合)である。
【0042】
誘電体板41の材料として熱伝導度の良いAIN(窒化アルミニウム)を用いている。誘電体板41の上に配置される基板17は、外周縁に沿った円形リング状の突起部43cと複数のエンボス凸部43aによって支持される。凸部43aは円柱形状である。凸部43aと突起部43cの高さは5〜15μmの範囲に含まれる。凸部43aの半径と外周縁突起部43cの幅は、好ましくは、基板17を支持し基板裏面に接触する面積が、誘電体板41の全表面積の約1.5%程度になるように決められる。
【0043】
この実施形態では、例えば、直径300mmの基板17を処理する場合、誘電体板41の直径は300mm、エンボス部43の凸部43aは直径1mmでその数は約150個、外周縁突起部43cの幅は1mmである。複数の凸部43aは誘電体板41の中心部について対称的に配列されている。図2では、エンボス凸部43aの径などは、分かりやすいように実際より大きく描いてある。
【0044】
誘電体板41の表面には、基板17を支持しかつこれに接触する部分である複数の凸部43aの各々と外周縁突起部43cとが電気的に接合されるように、前述の導体配線44が形成されている。導体配線44の配線パターンは図3に示される通りである。導体配線44は径方向の配線部分と円周方向の配線部分から成る。円周方向の配線部分は同心円的に複数の配線部分が形成されている。また導体配線44は、図6に示すごとく、複数の凸部43aの各々の基板支持面を覆う第1の導体配線部44aと、複数の凸部43a間の凹部に設けた第2の導体配線部44bとから構成される。第1の導体配線部44aと第2の導体配線部44bとは、導体配線44を形成するように電気的に接続されている。導体配線44の材料は、チタン、タングステン、モリブデン、タンタルおよびそれらの窒化物などであり、望ましくは耐磨耗性材料である。また導体配線44は、誘電体板41と同程度の熱膨張率を有する材料であることが望ましい。
【0045】
導体配線44はスパッタリングやイオンプレーティングなどの成膜法によって形成される。導体配線44の厚さは数μm程度であり、導体配線44は誘電体板41に対して密着性が良く温度の昇降においても剥がれを起こさない。導体配線44は、誘電体板41の中心部に対してほぼ軸対称に形成され、誘電体板41の中心部に形成された孔45の縁に集中するように形成されている。導体配線44を点対称に配列することによって、誘電体板41の中心部に位置する接地部52の位置から複数の凸部43aまでの距離を等しくし、導体配線44の電気抵抗を同じにする。孔45の縁は傾斜している。孔45の傾斜部で導体配線44は、孔45の中に埋め込まれる導体軸46に結合されている。導体軸46は外部回路の切換スイッチ48に結合される。導体軸46は切換スイッチ48を介して接地部52に接続される。導体配線44は、切換スイッチ48によって接地状態またはフローティング状態(浮遊状態)に制御される。導体配線44および導体軸46から切換スイッチ48までの外部回路すなわち導線47は、当然のことながら、基板温度調整部19および容器11と電気的に絶縁されている。
【0046】
本実施形態に係るスパッタリング装置による基板処理は、従来装置で説明した内容と基本的に同じである。この実施形態では、好ましくは、金属電極42の内側電極42aには+200〜+1000Vの範囲の電圧が印加され、外側電極42bには−200〜−1000Vの範囲の電圧が印加される。
【0047】
次に、図5と図6を参照して静電吸着装置18による基板吸着作用について説明する。
【0048】
基板(例えばシリコン基板)17が誘電体板41上に置かれ、内外の電極42a,42bに所定の電圧が印加されると、誘電体板41の表面には、対応する電極部分の電位に対応する電荷が誘起され、対向する基板17の裏の表面には対応する誘電体板表面箇所に応じた符号の電荷が誘起される。その結果、誘電体板41の表面のエンボス凹部43bの領域とこの領域に対応する基板裏面との間の静電力(クーロン力)のみによって、基板17が誘電体板41に吸着され、固定される。すなわち、内側電極42bにバッテリ24aによってプラス電圧が印加され、外側電極42bにバッテリ24bによってマイナス電圧が印加されている。内側電極42bに対応する誘電体板41のエンボス部の表面にはプラス電荷が誘起され、内側電極42aに対応する基板17の裏面にはマイナス電荷が誘起される。他方、外側電極42bに対応する誘電体板41のエンボス部の表面にはマイナス電荷が誘起され、内側電極42bに対応する基板17の裏面にはプラス電荷が誘起される。基板17は抵抗が比較的に低いため、内外の電極42a,42bに所定電圧が印加されると、基板17の裏の表面付近で電流が移動しやすく、プラス電極に対向する基板裏面部分でマイナス電荷が生じ、マイナス電極に対向する基板裏面部分ではプラス電荷が生じ、基板の電位は金属電極42の電位と絶対値がほぼ同じとなる。基板17の裏面で電荷の移動が生じるとき、電源回路24と基板17との間で閉回路が形成され、この閉回路で電荷の流れが起きる。
【0049】
上記のごとくエンボス凸部43aの下付近の電極部分を円形孔51として刳りぬいた結果、エンボス凸部43aの先端面付近に生じる電荷は、従来の静電吸着装置に比べて減少する。それは、金属電極42によって誘電体板41の表面に生ずる電荷量は、金属電極42と誘電体板41の表面との距離に反比例するからである。すなわちσ=ε0V/dの関係が成り立つ。ここで、σ:単位表面積当りの電荷、V:電極電圧、d:電極と表面との距離、である。
【0050】
また前述のごとくエンボス凸部43aの形状を小さくし、エンボス凸部43aの先端面の面積も非常に小さくしているので、これによってもエンボス凸部の先端面に生じる電荷の量を少なくしている。
【0051】
基板17と誘電体板41の間で働く単位面積当たりの力dFはdF=σ2/ε0である。従ってエンボス部43の凸部43aにおける基板17との吸着力は、従来の静電吸着装置に比べて小さくすることができる。
【0052】
また複数のエンボス凸部43aと外周縁突起部43cとが基板17の裏面と接触するが、エンボス凸部43aと外周縁突起部43cを覆う導体配線44は、基板17の裏面に接触するので、接触した当該基板部分とほぼ同じ電位となる。すなわち、接触前では、導体配線44には、対応する誘電体板41の表面電荷に応じて静電誘導により異符号の電荷が誘起されるが、導体配線44は基板17との接触によって基板17と同じ電位になろうとする。接触後、導体配線44は基板17とほぼ同電位となり、導体配線44には基板17の裏面に誘起された電荷と同符号の電荷が生じる。つまり、誘電体板41と導体配線44の間の接触抵抗の方が導体配線44と基板17の間の接触抵抗よりも大きいので、導体配線44は基板17とほぼ同電位となり、基板の裏面の電荷と同符合の電荷を生じる。このため、エンボス凸部43aおよび外周縁突起部43cの表面すなわち導体配線44と基板17との間の接触部において、静電力(クーロン力)は生ぜず、吸着力は働かない。基板17を固定するための吸着力は、エンボス凹部43bと基板17との間でのみ生じる。従って従来の静電吸着装置で生じていた基板とエンボス凸部の表面(基板支持面)でのジョンソン・ラーベック効果が生じることもない。基板17と誘電体板41のエンボス凸部43aとの間で強い力が働かないので、両者の間の擦れによるパーティクル発生は非常に少ない。
【0053】
ここで、エンボス凸部43a上の導体配線44は基板17の対応する部分と同じ電位となっている(図6の右側部分ではマイナス電位、図6の左側部分ではプラス電位)。導体配線44の下側の誘電体板41との界面における誘電体板側に誘起されている異符号の電荷(図6での右側部分はプラス電荷、左側部分はマイナス電荷)の存在によって、当該界面では電荷の移動・消滅、およびJR効果による力が生じている。しかし、この界面で生じている現象は基板吸着とはまったく関係ない。さらに図5と図6において、内側電極42aに対応する導体配線44の部分と、外側電極42bに対応する導体配線44の部分との間は、電気回路的には抵抗要素52を介在させて接続されている。内側電極42aに対応する導体配線44の部分と、外側電極42bに対応する導体配線44の部分とでは、前述のごとく誘起される電荷の符号が異なる。これらの異符号の電荷は一部が抵抗要素52を経由して移動し消滅する。
【0054】
本実施形態における基板17を吸着させる力を計算する。働く力は、前述の通りF=ε(V2/L0 2)A0/8(電極面積がプラス電極とマイナス電極とで同じ場合)である。ここで、εは誘電率、Vは電圧、L0は金属電極の表面と基板裏面との距離、A0はほぼ金属電極42の面積である。必要な吸着力は、厳密には導体配線44の面積を差し引いたもので決まる。吸着力は印加電圧の二乗と電極面積に比例し、基板と誘電体板表面との距離の二乗に反比例する。直径300mmの基板を処理する場合、基板支持体である誘電体板の直径も300mm、電極面積が直径298mmの円板とし、幅1mmの外周縁突起部と直径1mmのエンボス凸部が基板に接触するとして全体面積の1.5%となる場合を想定する。
【0055】
印加電圧が200〜500Vの場合に働く力は500〜3200Nであり、圧力では50〜370Torrとなり、隙間51にガスを導入することによって生ずる圧力と容器11の内部圧力との圧力差約10Torrによる反力を十分上回り、安定して吸着固定が可能となる。
【0056】
ただし、基板の表面がSi02で覆われている場合は、基板接触部で電荷の移動がSi02層の電荷移動に律速され、Si基板だけの場合ほど容易ではない。またエンボス部で基板と誘電体板とが同電位にはなりにくいので、本計算は必ずしも正確ではない。しかし、誘電体同士の接触の場合のように電荷移動が起こらないわけではないので、従来に比べてエンボス部での吸着力は低減する。
【0057】
基板17の処理が終了した後、金属電極42への電圧印加が停止され、金属電極42と導体軸46が外部回路の切換スイッチによってこれらが接地部に接続される。導体軸46に接続される導体配線44も接地される。この場合、金属電極42が接地電位になると、対向する基板17内部では静電誘導による電荷の分離が解消し、裏面に誘起していた電荷が消滅する。導体配線44が接地されることによって、エンボス凸部43aの表面および接触している基板裏面での電荷は接地回路を介して流れ出し、これにより誘電体板41のエンボス部43に基づく吸着力は急速に低下する。
【0058】
さらに誘電体板41の表面に誘起された電荷は残留し、金属電極42への電圧印加を停止した後も残留吸着力の原因となるが、この誘電体板41の表面の残留電荷は金属電極42だけでなく導体配線44に移動して接地回路に流れ出すため、従来よりもこの誘電体板表面の残留電荷の減少が急速に起こる。従って誘電体板表面と基板間の残留吸着力も従来技術に比べ急速に低下する。
【0059】
上記の電荷の逃散は、基板がSi02に覆われている場合についても、従来技術に比べ優位であるといえる。何故なら、電荷が逃散する接地された電極が、従来では内部の金属電極だけであったものが、本実施形態の場合には金属電極42に加え導体配線44が増えたからである。特に導体配線44の近傍の電荷が急速に減少する。それは、残留電荷量の減少の速度は電荷が消滅する電極までの距離に強く依存するためである。その結果、全体の残留電荷量も減少して誘電体板表面と基板間の残留吸着力も従来技術に比べ急速に低下する。
【0060】
以上によって、内外の電極42a,42bへの電圧印加の停止から瞬時に基板吸着力は衰え、残留電荷による吸着力が長く続くことはない。従って金属電極42への電圧印加停止後、直ちに基板の搬出を開始しても基板が振動するようなことはなく、位置ずれを起こすこともない。
【0061】
また本発明による静電吸着装置によれば、実験的に検査したところ、従来では直径300mmの基板の処理において裏面で発塵するパーティクルが約5万個であったものが、約5千個以下に低下した。これにより生産の歩溜まりも非常に向上した。
【0062】
以上の本実施形態に係る静電吸着装置は、スパッタリングの他に薄膜を基板上に形成するCVD(化学的気相成長)や薄膜を加工するドライエッチングに適用することも可能である。また本実施形態では双極型電極について述べたが、単極型電極についても同様に適用することができる。単極電極の場合にも、エンボス凸部に応じて対応箇所に円形孔51が形成され、かつ前述の配線パターンを有する導体配線44がエンボス部43の表面に形成される。単極電極の場合には、例えば内側電極42aと外側電極42bを一体的に作り、プラスまたはマイナスの電圧を印加すればよい。
【0063】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように本発明によれば、誘電体板のエンボス表面と基板裏面との間のクーロン力で基板を吸着固定する静電吸着装置において、複数のエンボス凸部の先端面を導体配線で覆いかつすべてのエンボス凸部を電気的に接続するようにしたため、基板と誘電体板との間の接触部に強い力が働かず、擦れによるパーティクル発生を抑制することができる。基板処理が終了した後、導体配線を接地することにより電荷を逃がす通電路を設けるようにしたため、残留電荷が少なく、電極への電圧印加停止後に瞬時に吸着力を衰えさせることができ、基板処理後も安定した基板の取出しおよび搬送が可能となる。これによって歩溜まりが高く、稼働率が高い基板処理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る静電吸着装置が適用されたスパッタリング装置を示す縦断面図である。
【図2】誘電体板のエンボス部と金属電極の配置パターンを示す平面図である。
【図3】誘電体板の表面に形成される導体配線のパターンを示す平面図である。
【図4】図2におけるA−A線断面図である。
【図5】エンボス凸部と導体配線と金属電極との関係を説明するための要部拡大平面図である。
【図6】図5におけるB−B線断面図である。
【図7】従来の静電吸着装置を備えたスパッタリング装置を示す縦断面図である。
【図8】誘電体板とのエンボス部と基板の接触関係を説明するための部分拡大縦断面図である。
【図9】エンボス凸部と基板の接触関係を説明するための部分拡大縦断面図である。
【符号の説明】
11 容器
13 ターゲット
15 磁石
16 基板支持部
17 基板
18 静電吸着装置
19 基板温度調整部
41 誘電体板
42 金属電極
43 エンボス部
46 導体軸
Claims (6)
- 複数の凸部を有するように表面がエンボス加工された誘電体板と、
電極と、
前記電極へ電圧を印加する外部電源と、
前記複数の凸部の各々の基板支持面を覆う第1の導体配線部と、
前記複数の凸部間の凹部に設けた第2の導体配線部と、
を有し、
前記第1の導体配線部と前記第2の導体配線部とは、導体配線を形成するように電気的に接続されていると共に、接地状態またフローティング状態にする切換器に接続され、
前記電極へ電圧を印加する時には前記切換器をフローティング状態に切換え、前記電極へ電圧印加を停止する時には前記切換器を接地状態に切換えるように構成した、
ことを特徴とする静電吸着装置。 - 前記誘電体板の中心部に導体軸を設け、この導体軸を介して前記導体配線は前記切換器に接続されることを特徴とする請求項1記載の静電吸着装置。
- 前記導体配線の材料は耐磨耗性金属またはその合金であることを特徴とする請求項1または2記載の静電吸着装置。
- 前記複数の凸部の各々に対応する、前記凸部に近い前記電極の部分を除去したことを特徴とする請求項1または2記載の静電吸着装置。
- 前記導電配線は、径方向の配線部分と円周方向の配線部分からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の静電吸着装置。
- 前記円周方向の前記配線部分は、同心円的に複数の配線部分が形成されていることを特徴とする請求項5記載の静電吸着装置。
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