JP4060988B2 - 伸縮扉体用折曲自在のリンク装置 - Google Patents

伸縮扉体用折曲自在のリンク装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,開口部に設置する開口部材の伸縮扉体に関し,特にその折曲自在のリンク装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
この種伸縮扉体のリンク装置として,扉体構成桟をその全体に亘って同時連動的に伸縮する同時伸縮自在の形態のものが,例えば上吊り式の横引きシャッターや伸縮門扉に使用されているが,この場合伸縮扉体の伸縮開閉は,その伸縮形態から,同一の開口面におけるものに限られる。
【0003】
従ってこの場合,例えば湾曲面や交差する複数面の開口面に伸縮扉体を設置して湾曲乃至折曲開閉することが不可能であり,また開口面の交差方向に向けて形成した収納部に対して伸縮扉体を交差収納したり,また開口面端部で,例えば巻取り式のシャッターのように巻取軸に巻取り収納したりすることが不可能であり,このためリンク装置を用いた伸縮扉体には,透視可能のシースルーの構造を有して比較的コンパクトな収納が可能であるという開口部材としての特徴があるにも拘らず,その用途が一部のものに限定されており,その普及が阻まれているという問題点がある。
【0004】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので,その解決課題とするところは,リンク装置を使用しながら,上記湾曲面や交差する複数面の開口面の湾曲乃至折曲開閉,伸縮交差収納,巻取り収納等を可能として,各種の開口部材に使用することができる伸縮扉体用折曲自在のリンク装置を提供するにある。
【0005】
【課題を解決する手段】
上記課題に沿って本発明は,伸縮扉体の扉体構成桟を伸縮自在とするようにこれら扉体構成桟間に配置するリンク装置を,扉体構成桟に一端を回動自在に軸支し又はスライド自在に係合して扉体構成桟に設置したリンクバーを,扉体構成桟間に配設したリンク連結部材によってその他端を回動自在に軸支する一方,該リンク連結部材を折曲自在とすることによって,該リンク装置,特にリンク連結部材における回動折曲を可能とするようにしたものであって,即ち請求項1に記載の発明を,開閉方向に平行に配置した扉体構成桟に対してそれぞれ一端を回動自在に軸支し又はスライド自在に係合した複数のリンクバーと,該各リンクバーの他端を回動自在に軸支して上記リンクバーを上記扉体構成桟間で拡縮自在に連結するリンク連結部材とを備え且つ該リンク連結部材を前後一方又は双方に回動折曲自在としてなることを特徴とする伸縮扉体用折曲自在のリンク装置とし,請求項2に記載の発明は,このリンク連結部材によるリンクバーの連結とその回動折曲を好ましい形態とし得るように,これを,上記リンク連結部材を,開閉方向に一対の軸支部材を備えて形成するとともに該一対の軸支部材を回動自在の連結部によって連結することによって,上記前後又は双方に回動折曲自在としてなることを特徴とする請求項1に記載の伸縮扉体用折曲自在のリンク装置とし,請求項3に記載の発明は,同じく上記回動折曲を好ましい形態とし得るように,これを,上記一対の軸支部材の回動自在の連結を,ヒンジを用いて行ってなることを特徴とする請求項2に記載の伸縮扉体用折曲自在のリンク装置とし,請求項4に記載の発明は,上記リンク装置を可及的に薄い,好ましい形態とし得るように,これを,上記リンク連結部材によるリンクバーの回動自在の軸支を,上記開閉方向に平行に配置した扉体構成桟間で各リンクバーを同一面に位置するように行ってなることを特徴とする請求項1,2又は3に記載の伸縮扉体用折曲自在のリンク装置とし,請求項5に記載の発明は,リンク連結部材に装飾性,宣伝性等を付与して伸縮扉体を用途に応じた好ましい形態とし得るように,これを,上記リンク連結部材を,円形,矩形,方形,花形,動物形,社章形,文字形等の形状に形成し又は模様,社章,文字等を表示して形成してなることを特徴とする請求項1,2,3又は4に記載の伸縮扉体用折曲自在のリンク装置とし,これらをそれぞれ発明の要旨として,上記課題解決の手段としたものである。
【0006】
なお本発明において扉体構成桟とは,単体の桟,前後に一対の桟,該前後に一対の桟の長手方向端部を連結したフレームをなす桟等,単一配置及び複数配置のものを含む意味に使用する。
【0007】
【作用】
本発明においては,リンクバーの扉体構成桟に対する軸支が,リンク装置の扉体構成桟長手方向への移動を防止し,スライド自在の係合がリンクバーの扉体構成桟長手方向への移動を許容するとともにリンクバーのリンク連結部材に対する軸支がリンクバーの上記移動に伴う回動を許容し,扉体構成桟の長手方向定位置でリンク装置を拡縮して,リンク装置の配置形態に応じた扉体構成桟の個別伸縮(リンク装置を配置した扉体構成桟の個別単動的な伸縮)又は同時伸縮とこれによる伸縮扉体の伸縮開閉を行うように作用する。
【0008】
また回動折曲自在としたリンク連結部材が,扉体構成桟間においてリンク装置の回動折曲を許容し,伸縮扉体の伸縮開閉に際して,その前後一方又は双方に向けた方向転換を行い,湾曲面や交差する複数面に対する伸縮扉体の湾曲乃至折曲開閉,伸縮扉体の交差収納,巻取り収納等を可能とするように作用する。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下図面の例に従って本発明を更に具体的に説明すれば,図1乃至図5においてAは伸縮扉体,1は該伸縮扉体Aを構成する開閉方向に平行に配置した扉体構成桟,3は該扉体構成桟1を伸縮するリンク装置であり,該リンク装置3は,上記扉体構成桟1に対してそれぞれ一端を回動自在に軸支し又はスライド自在に係合した複数のリンクバー4と,該各リンクバー4の他端を回動自在に軸支して上記リンクバー4を上記扉体構成桟1間で拡縮自在に連結するリンク連結部材5とを備え且つ該リンク連結部材5を前後一方又は双方に回動折曲自在としたものとしてある。
【0010】
即ち本例の伸縮扉体Aは,例えば左右のガイドレール14の案内によって上下方向に伸縮するシースルーの縦引きシャッターとして開口部に設置するものとしてある一方,上記リンク装置3を開閉方向に隣接する扉体構成桟1間にそれぞれ配置することによって該リンク装置3を配置した扉体構成桟1を個別単動的に伸縮する個別伸縮自在のものとしてあり,このとき上記リンク装置3は,扉体構成桟1の長手方向に複数乃至多数配置することによって,上記隣接する扉体構成桟1を伸縮単位,即ち開閉の単位として,その上記個別伸縮を扉体構成桟1の長手方向に同時に行って,伸縮扉体Aの伸縮開閉を安定して行い得るようにしてある。
【0011】
本例にあって扉体構成桟1はそれぞれ単一の桟によるものとし,またこれを多数水平に配置することによって,上記開閉方向に平行に配置した,伸縮単位をなすものとしてあり,このとき本例のリンク装置3は,隣接する扉体構成桟1間にそれぞれ配置するとともに該扉体構成桟1の正面側位置と背面側位置のうち,背面側位置に配置してある。
【0012】
リンク装置3の上記リンクバー4は,本例において各4本使用して,これらを上記隣接する扉体構成桟1にそれぞれその一端を回動自在に軸支し又はスライド自在に係合するようにしてあり,このとき上記4本のうち2本を回動自在に軸支し,2本をそれぞれスライド自在に係合するようにしてある。上記回動自在の軸支は,これを固定軸10を介してリンクバー4を回動自在に固定することによって行い,上記スライド自在の係合は,これをリンクバー4に設置した可動軸11を扉体構成桟1の長手方向にスライド移動自在とすることによって行ってあり,本例にあって該可動軸11はその扉体構成桟1側先端にローラー,スライダー等の適宜の可動部材12を備え,該可動部材12を扉体構成桟1の背面側に形成した,例えばC字状溝,倒T字状突条等のガイド条2に嵌合し,引掛係止する等して,上記スライド移動をスムーズ且つ確実になし得るようにしてある。
【0013】
上記4本のリンクバー4は,上記リンク連結部材5にその各他端を回動自在に軸支してあり,これによって扉体構成桟1間において拡縮自在の上記リンク装置3を構成するものとしてあり,本例において該リンク装置3は,これをX字状を呈するものとしてある。
【0014】
本例の上記リンク連結部材によるリンクバー4の回動自在の軸支は,これを,上記開閉方向に平行に配置した扉体構成桟1間で各リンクバー4を同一面に位置するように行ったものとし,また開閉方向に一対の軸支部材6を備えて形成するとともに該一対の軸支部材6を回動自在の連結部によって連結することによって上記前後又は双方に回動折曲自在としてあり,このとき本例において上記一対の軸支部材6の回動自在の連結を,ヒンジ9を用いて行ってなるものとしてある。
【0015】
即ち上記リンク連結部材5は,例えば図示するように円形の形状に形成して,上記X字状のリンク装置3において装飾用のアクセントをなすようにするとともに,該表面形状を上記開閉方向に一対の軸支部材6をそれぞれ半円状のものとすることによって構成するようにしてあり,このとき一対の軸支部材6は,例えばリンクバー4の端部を受け入れるリンク受入溝7を形成する前後の対向板8を備えた断面上向きコ字状の上記リンク連結部材5を構成する連結部の構成部材をなすものとし,それぞれ上記4本のリンクバー4における各扉体構成桟1からの2本を受け入れて,該リンクバー4の拡縮時の回動を上記リンク受入溝7内で可能とするように,上記回動可能の軸支を行ってあり,このとき該回動自在の軸支は,これを上記と同様に固定軸10を介してリンクバー4を回動自在に固定することによって行ってある。
【0016】
このとき本例のリンク連結部材5は,これを,上記一対の軸支部材6を,伸縮扉体Aの背面側において上記ヒンジ9によって回動自在に連結してあり,本例にあって該連結は,上記一対の軸支部材6の底壁間にヒンジ9を介設することにより,少なくとも1/4円を,本例において背面側に向けて回動自在とするように行ってあり,これによって上記扉体構成桟1に上記回動自在に軸支し又はスライド自在に係合したリンクバー4を軸支した状態で,リンク連結部材5,特にその一対の軸支部材6を回動して,リンク装置3の回動折曲を許容し,伸縮扉体Aの開閉方向に,任意のリンク連結部材5の位置で折曲することが可能になり,従って例えば伸縮扉体Aを設置した開口面からそのガイドレール14の案内によって,該開口面に交差する収納部に向けて伸縮扉体Aを交差収納可能とするようにしてある。
【0017】
図6以下は他の例を示すもので,図6乃至図12は,扉体構成桟1をそれぞれ前後に一対備える一方,長手方向両端部に桟連結部材を配置することによりフレームをなすように配置する一方,上記と同様に開閉方向に隣接する前後の各扉体構成桟1に対して前後にそれぞれ2本のリンクバー4を回動自在に軸支又はスライド自在に係合することによって合計8本のリンクバー4を用い,上記前後の扉体構成桟1の中間位置においてリンク連結部材5によるリンクバー4の回動自在の軸支を,扉体構成桟1間で前後の各4本をそれぞれ同一面に位置するように行うことによって,同じくX字状を呈するリンク装置3によって,扉体構成桟1を同じく個別単動的に伸縮する個別伸縮自在とした例であり,このときリンク連結部材5の上記一対の軸支部材6は,これをリンク装置3の縮小折畳み時の相互の当りを解消するように楕円乃至短形の形状とし,前後に幅広のリンク受入溝7を備えた,上記軸支部材6のリンク受入溝7の奥行を深くしたものとして,上記リンクバー4の端部をそれぞれ同一面に位置するように回動自在に受け入れるとともに,前後のリンクバー4間にスペーサー13を介設し,その軸支をスペーサー13を介して行うようにしてあり,また軸支部材6のヒンジ9の位置を,背面側の扉体構成桟1の厚さを吸収するように該扉体構成桟1の背面側に向けて突出した位置で行ったものとしてある。
【0018】
図13乃至図16は,上記リンク装置3を,3本以上,本例において3本の扉体構成桟1にリンクバー4を跨り配置することによって扉体構成桟1を同時連動的に伸縮する同時伸縮自在とした場合の伸縮扉体Aの例を示しており,本例にあって,リンク装置3の配置の形態を,上記X字状をなす4本のうち1本のリンクバー4を開閉方向に隣接する扉体構成桟1間の各リンク装置3におけるリンク連結部材5,特に軸支部材6に至る長さを有する一連一体のものとし,該一連一体のリンクバー4を相互に隣接するリンク装置3間にそれぞれ配置し,その余のリンクバー4を上記と同じように配置することによって,該一連一体のリンクバー4を開閉方向に隣接するリンク装置3にそれぞれ共通の連動用のリンクバー4とするとともに,その中間で交差する扉体構成桟1に対して該リンクバー4を上記固定軸10によってそれぞれ回動自在に軸支することによって,該一連一体のリンクバー4によって各リンク装置3を同時に連動させ,該リンク装置3の同時の拡縮によって,扉体構成桟1の同時連動的な伸縮を行うようにしてある。
【0019】
図6乃至図16の各例におけるその余のリンク装置3等の構成はそれぞれ上述の例と変わらないので,同一符号を付して,重複する説明を省略する。
【0020】
このように構成した各伸縮扉体Aは,いずれもシースルーの縦引きシャッターとして,開口部に設置することによって,個別伸縮自在又は同時伸縮自在のものとして,開口部のガイドレール14の案内によってその伸縮開閉を行うものとなるところ,これらにおいては,上記リンクバー4を同一面に位置するように配置したことによって,リンク装置3を可及的に薄いものとして,伸縮扉体Aの厚さの増大を防止することができ,またリンク装置3の配置を,扉体構成桟1の長手方向に複数,多数,開開方向に同一列,千鳥列等適宜に行うようにすることによって,従来にないリンク装置3配置による独自の意匠を呈するとともに,上記リンク連結部材5が伸縮扉体Aのアクセントをなすものとなって,更に独自性を高めた伸縮扉体Aを形成することができ,例えばパイプシャッターに見られるような画一的なデザインを脱して個性的なシャッターとすることができる。
【0021】
ところで上記同時伸縮自在としたものは,従来と同様なガイドレールの案内によってその伸縮開閉を行うものとすることができるが,その伸縮開閉を電動,手動のうち手動とすると,特に縦引きシャッターの場合には,その開成に当って,伸縮扉体Aの開閉方向中間位置に手を掛けて複数回上方に向けて押し上げ状に操作するのが通常であるために,縮小する扉体構成桟1に手を挟まれる可能性が残ることになるが,個別伸縮自在としたものにあっては,例えば各扉体構成桟1の長手方向端部,特に両端に扉体構成桟1とガイドレール14との間に伸縮規制手段17を設置し,開口面において伸張状態を保持し,収納部近傍においてこれを解除するように,伸縮扉体Aの伸縮位置をコントロールすることが可能になるから,これを同時に使用すれば,手動のものとしても,上記手を挟まれる可能性を解消することができ,同時伸縮自在のリンク装置にない,開口部材としての特徴を持ったものとすることができる。
【0022】
このとき上記伸縮規制手段17は,例えば図11,12に示すように,ガイドレール14における開閉ガイド16による開閉用ガイドローラー15の案内に加えて,隣接する扉体構成桟1端部をV字状に折曲自在のリンク18によって回動自在に連結し,その中央位置の折曲軸支部に伸縮規制用ガイドローラー19を設置する一方,ガイドレール14に設置した該伸縮規制用ガイドローラー19を案内する規制ガイド20を開口面において直線状とし,収納部近傍において上記開閉ガイド16と離隔するようにこれと分岐させるようにして,これによって上記伸縮位置のコントロールを行うようにすればよい。
【0023】
なお図示を省略したが,本例の縦引シャッターとした伸縮扉体Aにおいては,例えば下端の扉体構成桟をワイヤーやチェーンの一端に連結し,幅方向両端上部に設置したプーリーやスプロケットを介してバランサーをこれらワイヤーやチェーンの他端に連結して設置することにより,手動,電動を問わずにその開閉荷重をバランサーが相殺して開閉荷重を軽減するようにすることが可能であり,またこのときチェーンとスプロケットを使用するようにするとともに上記スプロケットを同軸回転するようにスプロケットを連結する同軸回転軸を備えたものとすれば,特に上記個別伸縮自在としたときに発生することのある伸縮扉体幅方向,即ち扉体構成桟長手方向の捻れを防止して,その開閉をスムーズに行なうものとすることができる。
【0024】
図示した例は以上のとおりとしたが,上記扉体構成桟の長手方向端部に上記リンク装置とは別にこれらを伸縮する伸縮装置を設置し,上記リンク装置を,伸縮扉体において上記伸縮装置の伸縮開閉に伴って伸縮し,その装飾を行う装飾要素として使用すること,このとき上記伸縮装置を扉体構成桟の長手方向両端部に設置した同時伸縮用の伸縮装置とし,装飾要素としてのリンク機構をこれらの間に単一又は複数配置したものとすること,伸縮要素又は装飾要素としてのリンク装置を,上記X字状のものの他,リンク連結部材を介したI字状,S字状,8字状等の適宜の形状を呈するように直線状,半円状,波型状,屈曲状等のリンクバーを適宜に配置した形態のものとすること,またリンク装置を隣接する扉体構成桟毎にその配置位置をその長手方向に交互或いは順次にずらした形態とし,或いは散在した形態のものとすること,伸縮扉体を,対向するガイドレールの案内によって開閉する,例えば上吊りの横引きシャッターとして構成し,また下端のガイドレールの案内によって開閉する,例えばリンク装置を前後に複数配置する等してその自立性を確保した横引きの伸縮門扉として構成すること,これら横引きの開開を行うシャッター,伸縮門扉等とする場合に,上記個別伸縮の伸縮要素としたリンク装置を有する伸縮扉体を,その戸先側に部分的に配設するようにして,従前の同時伸縮の伸縮扉体における戸先側の該部分を開閉し,人の出入り用の開口を得るようにすること,上記リンク連結部材を,上記円形の他,矩形,方形,花形,動物形,社章形,文字形等の形状に形成し又は模様,社章,文字等を表示して形成したものとすること,リンク連結部材又はその軸支部材を,単一平板状のプレート,断面L字状のプレート等して回動折曲自在のものとすること,またリンク連結部材を,硬質の軸支部を軟質の連結部で連結した,例えば硬軟一体成形の樹脂製とし,軸支部材をアルミ鋳物製としてこれをヒンジ連結したものとし,軸支部材をアルミ押出材製とし,これに一体の軸と軸受によるアルミ一体ヒンジで連結したものとすること,リンク連結部材に対するリンクバーをリンク連結部材の前後に位置するように,例えば同軸に軸支し又は異軸に軸支して非同一面に配置すること,リンク連結部材を前後双方に回動折由自在として,正面側と背面側の一方に任意に伸縮扉体を湾曲乃至折曲自在に形成し,収納部の設置等の折曲方向の変化に共通に対応し得るようにすること,扉体構成桟を同時に伸縮する同時伸縮の伸縮要素とするとき,4本又はそれ以上の扉体構成桟に一連一体のリンクバーを跨り配置する形態のものとすること等を含めて,本発明の実施に当って,伸縮扉体,扉体構成桟,リンク装置,そのリンクバー,リンク連結部材,その軸支部材の各具体的形状,構造,材質,数,配置形態,用途,これらの関係,これらに対する付加等は,上記発明の要旨に反しない限り様々の形態のものとすることができる。
【0025】
【発明の効果】
本発明は以上のとおりに構成したから,請求項1に記載の発明は,リンク装置を使用しながら,上記湾曲面や交差する複数面の開口面の湾曲乃至折曲開閉,伸縮交差収納,巻取り収納を可能として,各種の開口部材に使用することができる伸縮扉体用折曲自在のリンク装置を提供することができ,請求項2に記載の発明は,上記リンク連結部材によるリンクバーの連結とその回動折曲を好ましい形態のものとすることができ,請求項3に記載の発明は,同じく上記回動折曲を好ましい形態のものとすることができ,請求項4に記載の発明は,上記リンク装置を可及的に薄い,好ましい形態のものとすることができ,請求項5に記載の発明は,リンク連結部材に装飾性,宣伝性等を付与して伸縮扉体を用途に応じた好ましい形態のものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】扉体構成桟とリンク装置の関係を示す伸縮扉体の部分拡大正面図である。
【図2】扉体構成桟とリンク装置の関係を示す伸縮扉体の部分拡大縦断面図である。
【図3】扉体構成桟とリンク装置の関係を示す伸縮扉体の部分拡大平面図である。
【図4】図2の部分拡大図である。
【図5】リンク装置の折曲の状態を示す部分拡大断面図である。
【図6】他の例に係る伸縮扉体の部分拡大正面図である。
【図7】図5の例の伸縮扉体の部分拡大縦断面図である。
【図8】図5の例の伸縮扉体の部分拡大平面図である。
【図9】図7の部分拡大図である。
【図10】図5の例におけるリンク装置の折曲の状態を示す部分拡大断面図である。
【図11】伸縮規制装置の例を示す部分拡大横断面図である。
【図12】図11の伸縮規制装置の部分拡大縦断面図である。
【図13】他の例に係る伸縮扉体の部分拡大正面図である。
【図14】図13の例の伸縮扉体の部分拡大縦断面図である。
【図15】図13の例の伸縮扉体の部分拡大平面図である。
【図16】図13の例におけるリンク装置の折曲の状態を示す部分拡大断面図である。
【符号の説明】
A 伸縮扉体
1 扉体構成桟
3 リンク装置
4 リンクバー
5 リンク連結部材
6 軸支部材
7 リンク受入溝
9 ヒンジ

Claims (5)

  1. 開閉方向に平行に配置した扉体構成桟に対してそれぞれ一端を回動自在に軸支し又はスライド自在に係合した複数のリンクバーと,該各リンクバーの他端を回動自在に軸支して上記リンクバーを上記扉体構成桟間で拡縮自在に連結するリンク連結部材とを備え且つ該リンク連結部材を前後一方又は双方に回動折曲自在としてなることを特徴とする伸縮扉体用折曲自在のリンク装置。
  2. 上記リンク連結部材を,開閉方向に一対の軸支部材を備えて形成するとともに該一対の軸支部材を回動自在の連結部によって連結することによって,上記前後又は双方に回動折曲自在としてなることを特徴とする請求項1に記載の伸縮扉体用折曲自在のリンク装置。
  3. 上記一対の軸支部材の回動自在の連結を,ヒンジを用いて行ってなることを特徴とする請求項2に記載の伸縮扉体用折曲自在のリンク装置。
  4. 上記リンク連結部材によるリンクバーの回動自在の軸支を,上記開閉方向に平行に配置した扉体構成桟間で各リンクバーを同一面に位置するように行ってなることを特徴とする請求項1,2又は3に記載の伸縮扉体用折曲自在のリンク装置。
  5. 上記リンク連結部材を,円形,矩形,方形,花形,動物形,社章形,文字形等の形状に形成し又は模様,社章,文字等を表示して形成してなることを特徴とする請求項1,2,3又は4に記載の伸縮扉体用折曲自在のリンク装置。
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