JP2605522Y2 - 横引きパネルシャッター - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この考案は、間仕切り等に適用さ
れて自動的に開閉駆動される横引きパネルシャッターに
関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の横引きパネルシャッターは、建物
の例えば間仕切り部となるシャッター開閉用開口の上部
に配置された上部横レールに複数のパネルをそれぞれ移
動自在に吊持し、それらのパネル相互はヒンジで屈曲回
動（折畳・展開）自在に連結されてアコーデオン方式の
シャッターカーテンを構成し、このシャッターカーテン
をシャッター開閉用開口の片側に引き寄せて折畳状態に
保持させ、且つ、その折畳状態のシャッターカーテンを
引出し展開させて前記シャッター開閉用開口を遮蔽する
ようになっている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】従来の横引きパネルシ
ャッターは以上のように単なるアコーデオン構成となっ
ているので、手動で開閉操作しなければならず、しか
も、シャッターカーテンを片寄せして折畳状態に収納保
持させても、パネル相互がヒンジ部の自然回動によって
半開きになったり、また、シャッターカーテンを折畳状
態から引出し展開させる場合であっても、パネル相互が
折畳状態のまま引出されるなど、シャッターカーテンの
開閉が円滑に行われず、特に、該カーテンの片寄せ時に
上述の如くパネル相互を整然と折畳むことができないと
いう課題があった。

【０００４】この考案は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、一連のパネルを円滑に自動開閉で
き、しかも、そのパネル相互を収納時に整然と折畳んで
コンパクト状態に保持できる横引きパネルシャッターを
提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】請求項１の考案に係る横
引きパネルシャッターは、シャッター開閉用開口の上部
に配置した上部横レールを転動走行するパネル吊持用の
複数の吊りローラー体と、これらの吊りローラー体に吊
り軸を介して上端中間部が水平回動自在に吊持された複
数のパネルと、これらのパネルの上端部に個々に突設さ
れ、前記吊り軸よりパネル収納方向側に離間位置する上
部案内部材と、前記パネル相互の前記吊り軸と前記上部
案内部材とに張架されてそのパネル相互を連繋している
第１チェーンと、前記パネル単位毎の前記吊り軸と前記
上部案内部材とに張架された第２チェーンと、前記第１
チェーンと第２チェーンが交互に噛合してそれらを連続
的に駆動するパネル開閉駆動用の２段スプロケットと、
前記第１チェーンのみを前記シャッター開閉用開口の少
なくともパネル収納側で屈曲不能状態に挟み込んで直進
移動させるチェーン案内路と、このチェーン案内路の行
程から分岐傾斜する方向に前記上部案内部材を誘導し、
この上部案内部材と一体のパネルを自らの前記吊り軸を
中心に９０度水平回動変位させる方向変換路と、前記チ
ェーン案内路をパネル収納方向側に直進移動する前記吊
り軸を前記方向変換路に関係なくそのままパネル収納方
向側に直進させる吊り軸直進案内路とから成るものであ
る。

【０００６】請求項２の考案に係る横引きパネルシャッ
ターは、シャッター開閉用開口の少なくとも片側にパネ
ル収納ボックスを設け、このパネル収納ボックス内に、
前記２段スプロケットと前記チェーン案内路と前記方向
変換路および前記吊り軸直進案内路とを設けたものであ
る。

【０００７】請求項３の考案に係るパネルシャッター
は、パネル相互の下部を一連の振れ止め用チェーンで連
繋し下部横レールに移動自在に嵌込み係合させたもので
ある。

【０００８】請求項４の考案に係る横引きパネルシャッ
ターは、各パネルの下部に、前記吊り軸に対称の垂下軸
と、前記上部案内部材に対称の下部案内部材とを設け、
パネル相互の前記垂下軸と前記下部案内部材とには下部
第１チェーンを張架し、且つ、パネル単位毎の前記垂下
軸と前記下部案内部材とには下部第２チェーンを張架
し、それらの下部第１チェーンと下部第２チェーンとが
交互に噛合して前記２段スプロケットに同期回転するパ
ネル下部駆動用の下部２段スプロケットと、前記チェー
ン案内路に対応した下部チェーン案内路と、前記方向変
換路に対応した下部方向変換路と、前記吊り軸直進案内
路に対応した下部の垂下軸直進案内路とを備えて成るも
のである。

【０００９】

【作用】請求項１の考案における横引きパネルシャッタ
ーは、上部横レールに吊りローラー体を介して吊持され
た複数のパネルが同一面状に隣合ってシャッター開閉用
開口を閉鎖している引出し展開状態において、パネル開
閉駆動用の２段スプロケットがパネル収納方向側に回転
起動すると、その２段スプロケットに噛合した第１チェ
ーンと第２チェーンがパネル収納方向側に順次横引き駆
動されることによって、前記第１チェーンで連繋された
一連のパネルが収納方向側に引き寄せられる。この引き
寄せ過程において、パネル収納側ではチェーン案内路で
前記第１チェーンが屈曲不能状態に挟み込まれて直進移
動する。そして、前記チェーン案内路をパネル収納方向
側に通過した前記第１チェーンは水平回動自在となり、
この状態において、パネルの直進方向前端側に位置する
上部案内部材が前記チェーン案内路の行程区間を通過す
ると、その上部案内部材は方向変換路で傾斜方向に誘導
される一方、前記パネルの吊り軸はそのまま吊り軸直進
案内路で誘導されて直進移動する。このため、パネル収
納方向側に引き寄せられたパネルは、吊り軸を回動中心
としてシャッター開閉用開口遮蔽時の展開姿勢から９０
度回動変位し、この状態で後続のパネルが順次面接触状
態に折畳まれる。従って、その折畳状態から前記２段ス
プロケットを逆方向に回転起動させると、該スプロケッ
トに噛合した第１チェーンおよび第２チェーンを介して
前記パネルが順次引出されるが、このとき、前記パネル
は吊り軸を回動中心として逆方向に９０度回動変位しな
がら引出されてシャッター開閉用開口を遮蔽する。

【００１０】請求項２の考案における横引きパネルシャ
ッターでは、シャッター開閉用開口の少なくとも片側に
設けられたパネル収納ボックス内に、前記２段スプロケ
ットと前記チェーン案内路と前記方向変換路および前記
吊り軸直進案内路のそれぞれが設けられているので、意
匠的美観が得られると共に、そのパネル収納ボックス内
でパネルを９０度回動変位させて整然と折畳収納させる
ことができる。

【００１１】請求項３の考案における横引きパネルシャ
ッターでは、パネル相互の下部が一連の振れ止め用チェ
ーンで連繋されて下部横レールに移動自在に嵌込み係合
されているので、パネルを振れなく円滑に開閉動作させ
得る。

【００１２】請求項４の考案における横引きパネルシャ
ッターでは、一連のパネルが上下部で同期駆動されるこ
とにより、そのパネル開閉動作が一層スムーズに且つ確
実に行われる。

【００１３】

【実施例】実施例１． 以下、この考案の実施例を図について説明する。図１は
この考案の実施例１による横引きパネルシャッターの要
部平面図、図２は図１のＡ−Ａ線矢視図、図３は図１を
下方から見た図、図４は図２のＢ−Ｂ線矢視図、図５は
図４の上部拡大断面図、図６は図２のＣ−Ｃ線拡大断面
図である。図において、１はシャッター開閉用開口の上
部に配置された上部横レールで、図４〜図６に示すよう
に、下面中央部が開口した断面中空部材から成り、その
開口側の両側内底面を転動面１ａとしている。

【００１４】２はシャッター開閉用開口の少なくとも片
側に配置されたパネル収納ボックス（以下、収納ボック
スという）であり、この収納ボックス２内の上部にまで
前記上部横レール１は伸びている。

【００１５】３は上部横レール１の転動面１ａ上を転動
走行するパネル吊持用の複数の吊りローラー体であり、
この吊りローラー体３は、ローラー取付躯体３Ａと、こ
のローラー取付躯体３Ａの両側に回転自在に軸支された
ローラー３Ｂと、前記ローラー取付躯体３Ａの中心部に
一体連結されて垂下する吊り軸３Ｃとから構成されてい
る。

【００１６】かかる吊りローラー体３の吊り軸３Ｃに
は、シャッターカーテンを構成するパネル４Ａ，４Ｂ，
４Ｃの上端中間部が水平回動自在に吊持させてある。こ
れらのパネル４Ａ，４Ｂ，４Ｃにおける片側上端部には
上部案内部材５がそれぞれ一体突設されている。これら
の上部案内部材５は、ローラー軸５ａの上端部に案内ロ
ーラー５ｂを回転自在に取り付けた図示例構成となって
いる。ここで、前記上部案内部材５は、前記パネル４
Ａ，４Ｂ，４Ｃの上端部において、前記吊り軸３Ｃより
パネル収納方向側に離間位置している。

【００１７】そして、前記パネル４Ａ，４Ｂ，４Ｃの相
互は第１チェーン６Ａ，６Ｂ，６Ｃによって連繋されて
いる。更に詳しく述べると、パネル４Ａの吊り軸３Ｃと
次のパネル４Ｂの上部案内部材５のローラー軸５ａとが
第１チェーン６Ａで、且つ、パネル４Ｂの吊り軸３Ｃと
後続のパネル４Ｃの上部案内部材５のローラー軸５ａと
が第１チェーン６Ｂでそれぞれ連繋されている。

【００１８】このようにして、複数のパネル４Ａ〜４Ｃ
・・・の相互が第１チェーン６Ａ〜６Ｃ・・・で一連に
連繋されているが、これらの第１チェーン６Ａ〜６Ｃ
は、各パネル４Ａ〜４Ｃ毎の吊り軸３Ｃと上部案内部材
５のローラー軸５ａとの間で途切れている。

【００１９】そこで、前記各パネル４Ａ〜４Ｃ毎の吊り
軸３Ｃと上部案内部材５のローラー軸５ａとには第２チ
ェーン７Ａ，７Ｂ，７Ｃがそれぞれ張架してある。

【００２０】そして、前記第１チェーン６Ａ，６Ｂ，６
Ｃと第２チェーン７Ａ，７Ｂ，７Ｃは、前記収納ボック
ス２内に配置されたパネル開閉駆動用の上部の２段スプ
ロケット８に交互に噛合するようになっている。この２
段スプロケット８は、図３〜図５に示すように、前記第
１チェーン６Ａ，６Ｂ，６Ｃを噛合させる上段スプロケ
ット８Ａと、前記第２チェーン７Ａ，７Ｂ，７Ｃを噛合
させる下段スプロケット８Ｂとを同軸上で一体化した構
成となって、図示しない開閉機（モータ）からの回転出
力で回転駆動されるようになっている。

【００２１】また、前記収納ボックス２内には、前記パ
ネル４Ａ〜４Ｃの収納動作時に、前記第１チェーン６Ａ
〜６Ｃを屈曲不能状態に挟み込んで直進移動させるため
のチェーン案内路９と、このチェーン案内路９の行程を
パネル４Ａ〜４Ｂが順次通過する過程で該パネル４Ａ〜
４Ｃを順次９０度回動変位させるための方向変換路１０
と、前記チェーン案内路９の行程を順次通過した各パネ
ル４Ａ〜４Ｃの吊り軸３Ｃを前記チェーン案内路９の延
長方向にそのまま順次直進誘導する吊り軸直進案内路１
１とが形成されている。

【００２２】前記チェーン案内路９は、第１チェーン６
Ａ〜６Ｃのチェーンローラーを移動自在に挟み込む一対
のチェーン挟み板９ａ，９ｂの相互間に形成された直線
案内路から成っている。

【００２３】前記方向変換路１０は、前記チェーン案内
路９の行程を例えば図１のパネル４Ｂが収納方向に通過
する際、その走行方向前端側に位置して前記チェーン案
内路９を通過した上部案内部材５の案内ローラー５ｂ
を、前記パネル４Ｂが吊り軸３Ｃを回動中心として９０
度回動変位する方向に誘導する傾斜路から成っている。

【００２４】かかる方向変換路１０は、図および図２に
おいて、第１のガイド部材１２の右端（前記チェーン案
内路９側の端部）に形成され、チェーン案内路９を通過
する案内ローラー５ｂを当接させて該案内ローラー５ｂ
を方向変換路１０方向に指向する方向変換用の指向傾斜
面１２ａと、前記第１のガイド部材１２に近接配置され
た第２のガイド部材１３における前記指向傾斜面１２ａ
の延長線上に形成されて該指向傾斜面１２ａで方向変換
された前記案内ローラー５ｂを転動させる傾斜転動面１
３ａとから成っている。

【００２５】前記吊り軸直進案内路１１は、前記第１の
ガイド部材１２と第２のガイド部材１３との間に形成さ
れて前記チェーン案内路９と同一方向の直線路から成
り、上述のように、そのチェーン案内路９の行程をパネ
ル収納方向側に通過した吊り軸３Ｃをそのまま直進方向
に誘導するようになっている。

【００２６】図２および図４において、１４はシャッタ
ー開閉用開口の下部に配置された下部横レールであり、
この下部横レール１４は上端が開口した溝状部材から成
っている。

【００２７】また、各パネル４Ａ〜４Ｃの下端部には、
前記吊り軸３Ｃに対称の垂下軸１５と、前記ローラー軸
５ａに対称の下部案内軸１６とが一体的に設けられてい
る。そして、各パネル４Ａ〜４Ｃ相互の各垂下軸１５と
下部案内軸１６とは一連の振れ止め用チェーン１７で連
結され、それらの垂下軸１５と下部案内軸１６および振
れ止め用チェーン１７を含む前記各パネル４Ａ〜４Ｃの
下部は前記下部横レール１４に移動自在に嵌込み係合さ
れている。

【００２８】次に動作について説明する。図７（ａ）〜
（ｅ），図８（ｆ）〜（ｉ）は動作説明図である。図
７，図８において、Ｌは図１におけるチェーン案内路９
の行程区間である。収納ボックス２内から全てのパネル
４Ａ〜４Ｃが引出され、これらのパネル４Ａ〜４Ｃが同
一垂直面状に連なってシャッター開閉用開口を全閉して
いる状態において、２段スプロケット８がパネル収納方
向に回転起動すると、その２段スプロケット８の上段ス
プロケット８Ａに第１チェーン６Ａが、且つ、下段スプ
ロケット８Ｂに第２チェーン６Ｂがそれぞれ交互に噛合
してそれらの第１チェーン６Ａと第２チェーン６Ｂが連
続的にパネル収納方向へ駆動される。これによって、各
パネル４Ａ〜４Ｃが同一垂直面状に連なったままの状態
でパネル収納方向に移動し、収納ボックス２内に順次進
入してくる。

【００２９】このとき、前記収納ボックス２内に最初に
進入したパネル４Ａは、自己の吊り軸３Ｃと後続パネル
４Ｂのローラー軸５ａとを連結している第１チェーン６
Ａがチェーン案内路９で屈曲不能状態に維持されながら
直進誘導される（図７（ａ）の状態）。

【００３０】そして、前記パネル４Ａの移動方向前端側
に位置する上部案内ローラー５ｂが第１ガイド部材１２
の指向傾斜面１２ａに当接すると、この指向傾斜面１２
ａによって前記上部案内ローラー５ｂが方向変換路１０
に指向される（図７（ｂ）の状態）。

【００３１】即ち、前記上部案内ローラー５ｂが前記指
向傾斜面１２ａに当接しても、上段の第１チェーン６Ａ
はチェーン案内路９で屈曲不能状態に保持され、しか
も、その第１チェーン６Ａは２段スプロケット８の上段
スプロケット８Ａに噛合して駆動されているため、前記
上部案内ローラー５ｂは前記指向傾斜面１２ａを転動し
て方向変換路１０に移行する。

【００３２】これにより、前記パネル４Ａは自己の吊り
軸３Ｃを中心として図７（ｂ）〜図７（ｅ）に示すよう
に反時計廻り方向に回動しながらパネル収納方向側に前
進する。そして、前記パネル４Ａの吊り軸３Ｃは、図８
（ｆ）に示すように前記チェーン案内路９の行程区間Ｌ
を通過するが、該通過後の前記吊り軸３Ｃは次いで吊り
軸直進案内路１１により前記チェーン案内路９の延長方
向に向ってそのまま直進誘導される。

【００３３】このようにパネル４Ａの収納動作時におい
て、該パネル４Ａの上部案内ローラー５ｂが方向変換路
１０で傾斜誘導される一方、吊り軸３Ｃが吊り軸直進案
内路１１で誘導されることにより、前記パネル４Ａは収
納ボックス２内で図８（ｇ）〜図８（ｉ）に示すように
９０度回動変位した状態となって収納される。

【００３４】そして、後続のパネル４Ｂ，４Ｃが順次同
様に９０度回動変位した収納ボックス２内に収納される
ことにより、該収納ボックス２内に順次進入した前記各
パネル４Ａ，４Ｂ，４Ｃは面接触状態に折畳まれて収納
保持される。

【００３５】このようなパネル収納状態から２段スプロ
ケット８が逆回転起動すると、これに噛合した第１チェ
ーン６Ａおよび第２チェーン６Ｂを介して前記パネル４
Ｃ，４Ｂ，４Ａが収納ボックス２内から順次引出され
る。

【００３６】その引出し過程では、まず、最初に引出さ
れるパネル４Ｃの吊り軸３Ｃに連結された第１チェーン
６Ｃが引っ張られ、その吊り軸３Ｃが吊り軸直進案内路
１１からチェーン案内路９の行程区間に進入したのち、
上部案内ローラー５ｂが方向変換路１０に沿ってチェー
ン案内路９側に移動してくることにより、前記最初のパ
ネル４Ｃは収納時とは逆方向に９０度回動変位しながら
引出される。

【００３７】９０度回動変位後の前記パネル４Ｃは、第
１チェーン６Ｃと第２チェーン７Ｃが交互に噛合する２
段スプロケット８の回転駆動力で収納ボックス２内から
繰出され、該繰出後のパネル４Ｃは後続のパネル４Ｂが
当接するまで一時的に停止する。

【００３８】次いで、後続のパネル４Ｂが移動してきて
停止状態の前記先行パネル４Ｃに当接することにより、
先行パネル４Ｃは後続のパネル４Ｂで押し出される。こ
の場合、後続のパネル４Ｂに連結されている第１チェー
ン６Ｂ，６Ａはチェーン案内路９で屈曲不能状態に保持
され、この状態で第１チェーン６Ｂと第２チェーン７Ｂ
と第１チェーン６Ａが２段スプロケット８で交互に駆動
されるにより、前記後続のパネル４Ｂは先行パネル４Ｃ
を確実に押し動かすのである。

【００３９】このようにして、収納ボックス２内から各
パネル４Ｃ，４Ｂ，４Ａが順次繰出されることにより、
それらのパネル４Ｃ，４Ｂ，４Ａは、それぞれの吊りロ
ーラー体３が上部横レール１を走行してシャッター開閉
用開口を遮蔽する。

【００４０】以上において、各パネル４Ａ，４Ｂ，４Ｃ
は、これらの下部が振れ止め用のチェーン１７で連結さ
れ且つ下部横レール１４に嵌込み係合されているため、
円滑に開閉動作する。

【００４１】実施例２． 図８はこの考案の実施例２による横引きパネルシャッタ
ーの下部正面図、図９は図８のＤ−Ｄ線矢視図である。
この実施例２では、下部横レール１４を凸状レールにす
ると共に、各パネル４Ａ，４Ｂ，４Ｃの下端面には凹溝
１８を形成し、この凹溝１８を前記凸状の下部横レール
１４に摺動自在に嵌合した構成としている。

【００４２】この実施例２によれば、前記実施例１にお
ける垂下時１５と下部案内軸１５および振れ止め用チェ
ーン１７のそれぞれを省くことができ、それでいて、パ
ネルの振れ防止効果が得られる。なお、この実施例２に
よる下部横レール１４は、収納ボックス２内でのパネル
回動変位動作に支障を来さないように据え付けることと
する。

【００４３】実施例３． 図１０はこの考案の実施例３による横引きパネルシャッ
ターの正面図、図１１は図１０のＥ−Ｅ線矢視図であ
る。この実施例３では、各パネル４Ａ，４Ｂ，４Ｃを上
下部で同期駆動する構成としている。

【００４４】即ち、この実施例３では、上記実施例１に
おける各パネル４Ａ，４Ｂ，４Ｃの下部に、図２の下部
案内軸１５に代えて上部案内部材５と対称の下部案内部
材である下部案内ローラー２０をそれぞれ軸支すると共
に、各パネル４Ａ，４Ｂ，４Ｃ相互のローラー軸２０ａ
と垂下軸１５とに下部第１チェーン２１Ａ，２１Ｂ，２
１Ｃをそれぞれ張架し、且つ、各パネル４Ａ，４Ｂ，４
Ｃ毎のローラー軸２０ａと垂下軸１５とには下部第２チ
ェーン２２Ａ，２２Ｂ，２２Ｃをそれぞれ張架してい
る。

【００４５】そして、下部第１チェーン２１Ａ，２１
Ｂ，２１Ｃと下部第２チェーン２２Ａ，２２Ｂ，２２Ｃ
は、上部の２段スプロケット８と同期駆動される下部の
２段駆動スプロケット２３（図１１参照）で駆動される
ようにしてある。

【００４６】また、収納ボックス２内の下部には、上部
のチェーン案内路９に対応した下部のチェーン案内路２
４と、上部の方向変換路１０に対応した下部の方向変換
路２５と、上部の吊り軸直進案内路１１に対応した垂下
軸直進案内路２６とがそれぞれ形成されている。なお、
前記下部の方向変換路２５は、上部の方向変換路１０の
場合と同様に方向変換用の指向傾斜面２５ａを有してい
る。

【００４７】従って、この実施例３の場合、各パネル４
Ａ，４Ｂ，４Ｃがそれぞれの上下部で同期駆動されるこ
とにより、前記実施例１の場合と同様のパネル動作が振
れなく一層円滑かつ確実に行われる。

【００４８】なお、上記実施例１では、収納ボックス２
を設けた横引きパネルシャッターについて説明したが、
その収納ボックス２は必ずしも不可欠要素となるもので
はない。

【００４９】

【考案の効果】以上のように、請求項１の考案によれ
ば、一連のパネルの開閉動作を自動的に且つ円滑に行う
ことができ、しかも、その収納時には各パネルが閉姿勢
から順次９０度回動変位するので、それらのパネル相互
を面接触状態に整然と折畳んだ状態でコンパクトに収納
できるという効果がある。

【００５０】請求項２の考案によれば、シャッター開閉
用開口の少なくとも片側にパネル収納ボックスを配置
し、このパネル収納ボックス内でパネルが９０度水平回
動変位するようにしたので、そのパネルの水平回動が他
の置物等の物体で阻害されるようなこともなく、意匠的
美観も得られるという効果がある。

【００５１】請求項３の考案によれば、パネル相互の下
部が一連の振れ止め用チェーンで連繋されて下部横レー
ルに移動自在に嵌込み係合されているので、パネルの移
動時における振れを抑制でき、このため、パネルの開閉
動作を一層円滑に行うことができるという効果がある。

【００５２】請求項４の考案によれば、一連のパネルが
上下部で同期駆動されるので、パネルの開閉動作が更に
一層円滑かつ確実に行われるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の実施例１による横引きパネルシャッ
ターの要部平面図である。

【図２】図１のＡ−Ａ線矢視図である。

【図３】図１を下方から見た図である。

【図４】図２のＢ−Ｂ線矢視図である。

【図５】図４の上部拡大断面図である。

【図６】図２のＣ−Ｃ線拡大断面図である。

【図７】図７（ａ）〜図７（ｅ）はパネル動作説明図で
ある。

【図８】図８（ｆ）〜図８（ｉ）はパネル動作説明図で
ある。

【図９】この考案の実施例２による横引きパネルシャッ
ターの下部正面図である。

【図１０】図９のＤ−Ｄ線矢視図である。

【図１１】この考案の実施例３による横引きパネルシャ
ッターの正面図である。

【図１２】図１１のＥ−Ｅ線矢視図である。

【符号の説明】

１ 上部横レール ２ 収納ボックス ３ 吊りローラー体 ４Ａ，４Ｂ，４Ｃ パネル ５ 上部案内部材 ６Ａ，６Ｂ，６Ｃ 第１チェーン ７Ａ，７Ｂ，７Ｃ 第２チェーン ８ パネル開閉駆動用の２段スプロケット ９ チェーン案内路 １０ 方向変換路 １１ 吊り軸直進案内路 １４ 下部横レール １５ 垂下軸 １６ 下部案内軸 １７ 振れ止め用チェーン ２０ 下部案内ローラー（下部案内部材） ２１Ａ〜２１Ｃ 下部第１チェーン ２２Ａ〜２２Ｃ 下部第２チェーン ２３ 下部の２段スプロケット ２４ 下部のチェーン案内路 ２５ 下部の方向変換路 ２６ 垂下軸直進案内路

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) E06B 9/06 E06B 9/02

Claims (4)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 シャッター開閉用開口の上部に配置した
   上部横レールと、この上部横レールを転動走行するパネ
   ル吊持用の複数の吊りローラー体と、これらの吊りロー
   ラー体に吊り軸を介して上端中間部が水平回動自在に吊
   持された複数のパネルと、これらのパネルの上端部に個
   々に突設され、前記吊り軸よりパネル収納方向側に離間
   位置する上部案内部材と、前記パネル相互の前記吊り軸
   と前記上部案内部材とに張架されてそのパネル相互を連
   繋している第１チェーンと、前記パネル単位毎の前記吊
   り軸と前記上部案内部材とに張架された第２チェーン
   と、前記第１チェーンと第２チェーンが交互に噛合して
   それらを連続的に駆動するパネル開閉駆動用の２段スプ
   ロケットと、前記第１チェーンのみを前記シャッター開
   閉用開口の少なくともパネル収納側で屈曲不能状態に挟
   み込んで直進移動させるチェーン案内路と、このチェー
   ン案内路の行程から分岐傾斜する方向に前記上部案内部
   材を誘導し、この上部案内部材と一体のパネルを自らの
   前記吊り軸を中心に９０度水平回動変位させる方向変換
   路と、前記チェーン案内路をパネル収納方向側に直進移
   動する前記吊り軸を前記方向変換路に関係なくそのまま
   パネル収納方向側に直進させる吊り軸直進案内路とから
   成ることを特徴とする横引きパネルシャッター。
2. 【請求項２】 前記シャッター開閉用開口の少なくとも
   片側にはパネル収納ボックスが設けられ、このパネル収
   納ボックス内に、前記２段スプロケットと前記チェーン
   案内路と前記方向変換路および前記吊り軸直進案内路の
   それぞれが設けられていることを特徴とする請求項１記
   載の横引きパネルシャッター。
3. 【請求項３】 前記各パネルの下部は一連の振れ止め用
   チェーンで連繋されて下部横レールに移動自在に嵌込み
   係合されていることを特徴とする請求項１記載の横引き
   パネルシャッター。
4. 【請求項４】 前記各パネルの下部には、前記吊り軸に
   対称の垂下軸と、前記上部案内部材に対称の下部案内部
   材とが設けられ、パネル相互の前記垂下軸と前記下部案
   内部材とには下部第１チェーンが張架され、且つ、パネ
   ル単位毎の前記垂下軸と前記下部案内部材とには下部第
   ２チェーンが張架され、それらの下部第１チェーンと下
   部第２チェーンとが交互に噛合して前記２段スプロケッ
   トに同期回転するパネル下部駆動用の下部２段スプロケ
   ットと、前記チェーン案内路に対応した下部チェーン案
   内路と、前記方向変換路に対応した下部方向変換路と、
   前記吊り軸直進案内路に対応した下部の垂下軸直進案内
   路とを備えていることを特徴とする請求項１記載の横引
   きパネルシャッター。