JP4058351B2 - 特に自動車の板ガラス払拭装置のためのワイパアーム - Google Patents
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Description
背景技術
本発明は、請求項1の上位概念部に記載したようなワイパーアーム、特に自動車のリヤウィンド払拭装置のためのワイパアームに関する。
【0002】
自動車の板ガラス払拭装置用のワイパアームはすでに多数公知になっている。これらのワイパアームは、プラスチック製のジョイント部分を有しており、該ジョイント部分は一方の端部にワイパブレードを支持している。ジョイント部分の他方の端部は取付け部分に回動可能に連結されており、該取付け部分はワイパ軸の振子運動を前記ジョイント部分に伝達し、ひいてはワイパブレードに伝達する。前記取付け部分はその場合、亜鉛鋳造部品、アルミニウム鋳造部品又はプラスチック注型部品として成形されている。
【0003】
発明の利点
請求項1に記載した特徴を有する本発明によるワイパアームは、プラスチックから成形されたジョイント部分を、金属薄板から成形された取付け部分と組合せたことによって、捩りモーメントに対する一層高い強度が得られ、かつ取付け部分とジョイント部分との間の枢着を簡単に実現できるという利点を有している。鋳物部品とは異なって金属薄板は殆どクリープ現象を示さないばかりか、亜鉛やアルミニウムの鋳造部品よりも一層低廉になる。
【0004】
請求項1に記載した構成手段の有利な実施形態及び改善策は、請求項2以下に記載した手段によって得られる。
【0005】
ジョイント部分が、取付け部分に結合されている第2の端部の領域で、実質的に逆U字形の形状に成形されており、かつ取付け部分が前記領域において前記ジョイント部分を少なくとも部分的に把持しているのが特に有利である。取付け部分がジョイント部分を把持することにより、回転エレメントを、U字形のジョイント部分の内部にではなく、該ジョイント部分の外側に配置することが可能になる。これによってジョイント部分は一層簡便に製作することが可能になる。それというのは例えば射出成形法においてスライド(Schieber)の個数が減少されるからである。
【0006】
ジョイント部分が第2の端部の領域において先細に形成されており、かつこの先細に形成された領域に少なくとも1つのヒンジピンが配置されているのが特に有利である。このように構成すれば、前記領域においてジョイント部分を把持しなければならない取付け部分のための材料消費量を一層節減することが可能になる。それのみならずジョイント部分と取付け部分との間に扁平な表面が得られる。
【0007】
その場合、取付け部分が、ジョイント部分の方に向かって開いたU字形の開口を有し、該開口が取付け部分においてヒンジピンを包囲しているのが特に有利である。このように構成すれば、取付け部分とジョイント部分との間の回転運動を実現するための単純にして低廉な可能性が得られる。
【0008】
更にまた先細に形成された領域が、防護キャップを取付けるための取付けエレメントを有しているのが特に有利である。防護キャップがヒンジピンに取付けられる場合には、防護キャップも同じく回動可能に構成することができる。これによって防護キャップは取付け部分を外的な影響に対して防護することができ、ひいては取付け部分の腐食が回避される。
【0009】
ヒンジピンは、第1の端部の方向で支持エレメントによって支持されているのが有利である。これによって、ヒンジピンの折損が防止されるので、ヒンジピン、ひいては取付け部分の耐久性が高められる。
【0010】
前記支持エレメントは、回転角度を制限するためのストッパとして働くのが特に有利である。それというのは、この二重機能により、回転角度を制限するための別のストッパを必要としないからである。
【0011】
ヒンジピンはジョイント部分を貫通してはいず、U字形のジョイント部分の両側壁の外面に一体成形されているにすぎない。このように構成すれば、ジョイント部分の内部に、ばねエレメントを収蔵するための充分なスペースが提供されるので、別体の山形片(Winkelbuegel)又は類似部材を省くことが可能である。
【0012】
更にまた、ジョイント部分と取付け部分とは、少なくとも1つの、実質的に真直ぐなばねエレメントを介して緊締されているのが有利である。これによって、ジョイント部分と取付け部分との間の回動可能な継手を著しく単純に構成することが可能になる。
【0013】
実施例の説明
次に図面に基づいて本発明の実施例を詳説する。
【0014】
図1は本発明によるワイパアーム10の側面図である。該ワイパアーム10は主にジョイント部分12と取付け部分14とから成っている。ジョイント部分12は2つの端部16,18を有し、さらに第1の端部16はワイパブレード20と結合されている。ジョイント部分12の第2の端部18は取付け部分14と回動可能に連結されている。
【0015】
図2には、ジョイント部分12の第2の端部18が、取付け部分14と共に詳細に示されている。ジョイント部分12は、少なくともその第2の端部18の領域では、実質的に逆U字形の形状を有し、1つの基座19と2つの側壁21とから成っている。この領域ではジョイント部分12は幾分先細になっており、つまりジョイント部分12のU字形の基座19は第2の端部18の領域で幾分狭幅になり、かつ両側壁21は幾分内寄りにずらされている(図3参照)。
【0016】
取付け部分14は押抜き−曲げ成形部品として構成されている。取付け部分14は目環部22を有している。目環部22は、円錐開口25を有する遮蔽面23によって形成されており、かつ側面では、約100゜の幅の区分を除いて、下向きに延びるカラー24により画定される。遮蔽面23の中央には円錐開口25が位置している。カラー24は、円錐開口25の平面に対して垂直に、目環部22を超えて継続してクランプ状の収容部26を形成し、この収容部26内に、ジョイント部分12の先細の第2端部18が嵌入する。この場合、収容部26は主に、カラー24の継続によって形成される2つのフランク28から成っており、両フランク28の各端部には、ジョイント部分12の方に向かって開いたU字形の開口30が配置されており、該開口30内にジョイント部分12のヒンジピン32が嵌合する。開口30の縁部は補強のために補強リム31で囲まれている。
【0017】
フランク28を補強するために、目環部22の遮蔽面23は、補強エレメント27として、ジョイント部分12の開口30の方向に向かって両フランク28間で延在している。
【0018】
図3は第2の端部18を有するジョイント部分12と取付け部分14の斜視的な下面図である。目環部22の穴がカラー状に円錐体34により包囲されていることによって、円錐エレメント25が形成されている。この円錐エレメント25は、組付け状態において板ガラス払拭装置のワイパ軸に取付け部分14を取付けるために設けられている。目環部22はその外側の大部分がカラー24によって包囲されている。該カラー24は両側面でフランク28へ移行しており、これによって収容部26が形成される。該収容部26には、ジョイント部分12の第2の端部18のテーパ域が挿嵌されている。その場合、ヒンジピン32はU字形の開口30内に係合する。その場合、このU字形の開口30の、開いた方の側は、ジョイント部分12の方に向いている。勿論また、ヒンジピン32を開口30内へスナップ嵌合させるために、該開口30の、開いた側を幾分狭窄することも可能である。
【0019】
ヒンジピン32は側壁21に載設されているだけであって、第2の端部18のテーパ域を貫通しているのではない。
【0020】
更にまた取付け部分14の補強エレメント27から舌片38が切り出されて湾曲成形されており、該舌片38は、ばねエレメント42を取付けるための穴40を有している。
【0021】
図4にはジョイント部分12の第2の端部18が取付け部分14と共に側面図で示されている。図4では、ヒンジピン32は、取付け部分14から離反した方の側で1つの支持エレメント44によって支持されている。該支持エレメント44は同時に、取付け部分14とジョイント部分12との間の最大可能な回転角を制限するための回転角制限部として働く。このために支持エレメント44は、ジョイント部分12と取付け部分14との間で最大許容回転角に達した際に、支持エレメント44が開口30の、ジョイント部分側の角隅に当接するように形成されている。勿論、これは両制限位置に相応して構成することが可能である。
【0022】
更にまた、ヒンジピン32は、防護キャップ50(図5)を取付けるための取付けエレメント48を有するように構成されている。ここでは、該取付けエレメント48は小さな孔として形成されており、この孔内に例えば、防護キャップ50の内面側から突出するように成形された突起が係合できる。このようにして防護キャップを開閉旋回可能に構成することが可能である。
【0023】
図5にはジョイント部分12の第2の端部18が図示されており、この図面では、取付け部分14は防護キャップ50によって遮蔽されている。
【0024】
図6では、図5に示した防護キャップ50が上向旋回させた位置で図示されている。
【0025】
図7は、ジョイント部分12の第2の端部18並びに防護キャップ50の詳細図である。この図面では、第2の端部18の基座19は、ヒンジピン32を超えて延びかつ防護キャップ50と同一平面に位置するように形成されている。
【0026】
図8では、第2の端部18が再度詳細に示されている。ヒンジピン32は取付けエレメント48と、ノッチとして形成された係止エレメント54とを有している。これは、所定の運転位置で防護キャップ50を係止させかつ防護キャップ50の不都合な離脱旋回を阻止するために役立つ。ジョイント部分12と取付け部分14との間の滑り特性を改善するために、ヒンジピン32に対して同心的に、ジョイント部分12の第2の端部18の両側壁21には、隆起の形の複数の案内軌道56が配置されており、該案内軌道は、比較的長い非運動期間後にも取付け部分14に対するジョイント部分12の相対回動を容易に行わせることができる。それというのは前記案内軌道56によって支承面が減少されているからである。
【0027】
図9には取付け部分14の変化態様が示されている。この変化態様では補強エレメント27は、ジョイント部分側のエッジに、180゜湾曲成形部58を有している。これは、ジョイント部分12への取付け部分14の組付けを一層簡便にする。組付け時にヒンジピン32が開口30内へ導入され、ばねエレメント42がジョイント部分12と取付け部分14との間に鉤止され、次いで取付け部分14が、ジョイント部分12に対して伸直した位置へ動かされる。この場合、取付け部分14は湾曲成形部58でもって、ジョイント部分12の背面60(図8)を介して滑動する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のワイパアームの側面図である。
【図2】 ジョイント部分の第2の端部及び取付け部分の斜視的な側面図である。
【図3】 図2に示したようなジョイント部分及び取付け部分を下面から見た斜視図である。
【図4】 下向旋回位置で示した本発明のジョイント部分の第2の端部の側面図である。
【図5】 防護キャップと共に示した本発明のジョイント部分の第2端部の斜視図である。
【図6】 防護キャップを上向旋回位置で示した本発明のジョイント部分の第2端部の斜視図である。
【図7】 組付け前の防護キャップと共に示した本発明のジョイント部分の第2端部の斜視図である。
【図8】 本発明のジョイント部分の第2端部の詳細斜視図である。
【図9】 本発明のワイパアームの取付け部分の変化態様の斜視図である。
Claims (8)
- ワイパアーム(10)であって、プラスチックから形成されたジョイント部分(12)が設けられており、該ジョイント部分(12)が2つの端部を有していて、その第1の端部(16)がワイパブレードと連結可能であり、更に前記第1の端部とは反対側の第2の端部(18)が取付け部分(14)と回動可能に連結されている形式のものにおいて、取付け部分(14)が金属薄板から形成されており、2つのフランク(28)を備えた収容部(26)を有しており、両フランク(28)の端部にそれぞれ、ジョイント部分(12)の方向を向いたU字形の開口(30)が配置されており、両開口(30)内にジョイント部分(12)のヒンジピン(32)が係入していることを特徴とする、ワイパアーム(10)。
- ジョイント部分(12)と取付け部分(14)とが、少なくとも1つの、実質的に真直ぐなばねエレメント(42)を介して緊締されている、請求項1記載のワイパアーム(10)。
- ジョイント部分(12)が少なくとも第2の端部(18)の領域で、実質的に逆U字形の形状を成しており、かつ取付け部分(14)が前記領域において前記ジョイント部分(12)を少なくとも部分的に囲んでいる、請求項1又は2記載のワイパアーム(10)。
- ジョイント部分(12)が第2の端部(18)の領域において先細に形成されており、この先細に形成された領域に少なくとも1つのヒンジピン(32)が配置されている、請求項1から3までのいずれか1項記載のワイパアーム(10)。
- 先細に形成された領域が、防護キャップ(50)を取付けるための少なくとも1つの取付けエレメント(48)を有している、請求項4記載のワイパアーム(10)。
- ヒンジピン(32)が第1の端部(16)の方向で、少なくとも1つの支持エレメント(44)によって支持されている、請求項1から5までのいずれか1項記載のワイパアーム(10)。
- 支持エレメント(44)が、回転角度を制限するためのストッパとして働いている、請求項6記載のワイパアーム(10)。
- ヒンジピン(32)がジョイント部分(12)を貫通していない、請求項1から7までのいずれか1項記載のワイパアーム(10)。
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