JP4057825B2 - 対向フランジ付きワークの打抜き方法及び装置 - Google Patents

対向フランジ付きワークの打抜き方法及び装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、対向フランジ付きワークの打抜き方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来において、胴部の両側にフランジを持つ対向フランジ品を製作するには、その胴部中央で2分割した形態の片側フランジをそれぞれ絞り加工で製作し、その後、2個の片側フランジ部品の筒状の胴部を突き合わせ溶接している。片側フランジ部品の製作に際しては、フランジの外径を整えるために、フランジの内側にリング状のパンチを配置し、パンチに対応するダイスによってフランジの外縁をプレス機で打抜いて整形している。
【0003】
また、別の手法として、一体の絞り加工で両側フランジ部品を製作した後、両側フランジの外径が調整される場合もあるが、その場合は両方向にフランジがあって打抜き調整はできないので、旋削で各フランジの外周を切削して外径寸法を整えるのが普通である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、切削加工を行う方法は加工時間を長く要して、非常に効率が悪いため、生産性も悪く、コストも高かった。また、予め片側フランジ部分を2個形成して、それらのフランジをプレスの打抜きで外径調整した後、胴部を突き合わせ溶接する方法では、両フランジ部間の同軸度に限界があり、高い同軸度が求められる場合は採用しにくく、また突き合わせ溶接工程が入ること自体、手数のかかることであった。
【0005】
本発明はこのような従来の方法が有していた問題を解決しようとするものであり、対向フランジ付きワークのフランジを所定形状に容易に加工できるようにすることを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】
本発明の対向フランジ付きワークの打抜き方法は、
胴部を介して互い対向するフランジを備えたワークの双方又は一方のフランジの外周縁部を環状に打抜いてトリミングするために、
分割形態のパンチを、前記胴部を取り囲むように接近させて前記フランジの外周縁より内側に環状の打抜き線が形成されるように位置させる一方、そのパンチの打抜き線の外側に環状のダイスを配置し、それらパンチとダイスとにより前記フランジの外周縁を打抜いてトリミングするとともに、そのダイスに対向して位置させた複数のカッターと該ダイスとの間で、打抜き後又は打抜きと同時に前記フランジのトリミング打抜き部分を切断して2以上のトリミング分割片とすることを特徴とする。
【0007】
また、本発明の対向フランジ付きワークの打抜き装置は、
胴部を介して互い対向するフランジを備えたワークの双方のフランジの外周縁部をそれぞれ環状に打抜いてトリミングするために、
前記胴部を取り囲むように接近させて前記各フランジの外周縁より内側に環状の打抜き線がそれぞれ形成されるように位置させる分割形態のパンチと、
各フランジの前記パンチの打抜き線の外側にそれぞれ配置され、前記パンチとの接近により前記双方のフランジの外周縁を打抜いてトリミングする環状の各ダイスと、
各ダイスに対向して位置し、前記パンチとダイスによる打抜き後又は打抜きと同時に各フランジのトリミング打抜き部分を切断して2以上のトリミング分割片とするカッターと、
を含むことを特徴とする。
【0008】
前記パンチを分割形態として、ワークの胴部を取り囲むようにすることで対向フランジ付きワークの胴部にパンチを形成することができ、前記パンチと前記パンチに対応するダイスと、ダイスに対向して設けられたカッターとにより、前記ワークのフランジのトリミングと打抜き部分の切断とを併せて行うことができ、これによって抜き部分が分割されるため、トリミング後の打抜き部分をワーク内に残すことなく取り除くことができる。それにより、打抜き部分は前記パンチ外周から外れ、パンチの原位置復帰に支障をきたすこともない。
【0009】
また、トリミング分割片はエアーブロー等で装置内から外部へ除去させることも可能となるので、従来不可能であった対向フランジ付きワークの打抜き加工の自動化への展開も図り得る。
【0010】
また、従来では不可能だった、対向フランジ付きワークの双方のフランジのトリミングを1度で行うことが可能になったため、作業の簡略化と生産性の向上が実現する。つまり、両フランジの打抜きトリミング・切断が1度に行われ、短時間で加工を行えるので、作業効率も従来の工法に比べると飛躍的に向上するとともに、大幅なコストダウンも期待できる。
【0011】
また、さらに、対向フランジ部品の双方のフランジに対応するパンチ及びダイスを、各々のフランジにおいて異なった径の打抜き線が形成されるように設定することにより、対向フランジ部品の異径化も可能となり、加工形状の自由度が増える。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明の対向フランジ付きワークの打抜き装置100の全体図を示す。これは対向方向にフランジ52,53を有したワーク1が所定位置にセットされた状態を示している。
【0013】
対向フランジ付きワークの打抜き装置100の各部品は、プレス装置に接続された上プレート41と下プレート42に取り付けられており、下プレート41は固定、上プレート42はプレス装置の駆動装置に連結されて上下に動く。
【0014】
上プレート41には第1ダイス2が、下プレート42には第2ダイス3が互いに同軸上に対向してそれぞれ固定され、第1ダイス2は上側のパンチ16と1組となり、第2ダイス3は下側のダイス17と1組となる。これらのパンチ16,17は分割形態のパンチ部材7の上下に形成されている。第1ダイス2及び第2ダイス3はそれぞれ環状形態をなし、パンチ16,17の打抜き線の外側にそれぞれ配置され、前記パンチ16,17との接近により第1フランジ52及び第2フランジ53の外周縁を打抜いてトリミングする。
【0015】
第1ダイス2及び第2ダイス3の環状の内径は、それぞれワーク1のフランジ52,53の加工(トリミング)したい外径寸法に等しく設定されており、第1ダイス2及び第2ダイス3の環状の外径は、ワーク1の加工前寸法のフランジの外径寸法よりも大きく設定する。
【0016】
第1ダイス2及び第2ダイス3の内側には、それぞれ上ワークプレート11及び下ワークプレート12が垂直方向に移動可能に嵌め込まれている。上ワークプレート11はワーク1を押し付けるとともに、フランジ打抜き後のワーク1を第1ダイス2内から脱離させるための部材で、ワーク1との接触面の形状は円形で、外径は第1ダイス2の内径に等しく設定される。また、ワーク1との接触面と反対側はワーク1との接触面よりも小径で、上プレート41に設けられた穴部21aに入り込んで垂直方向に移動可能となっている。さらに前記穴部21aには、上ワークプレート11を下方に押出す弾性力を生じるバネ21が設けられ、上ワークプレート11はその弾性力で下方へ付勢されている。
【0017】
下ワークプレート12も上ワークプレート11と同様に、ワーク1との接触面の形状は円形で、外径は第2ダイス3の内径に等しく設定される。また、ワーク1との接触面と反対側は、ワーク1との接触面よりも小径で、下プレート42に設けられた穴部に入り込んで垂直方向に移動可能となっている。さらに、前記穴部には油圧ダンパ22を備え、このダンパ22が両フランジ同時抜き時の衝撃を吸収し、加工後のワーク1を第2ダイス3内から押出す機能を有する。
【0018】
さらに下ワークプレート12のワーク1との接触面と同軸上には、ワークセット部6が凸状に形成され、ワーク1の所定位置へのセットを容易にして、かつ加工時の同軸度を保つ効果がある。
【0019】
ここでワークセット部6の上面形状は、ワーク1の胴部51が円筒状の場合、図13に示すようにその胴部51の内面に嵌合するような円柱状の形態を有し、その上端縁には面取り(テーパ面)が付与されて、ワーク1の嵌合が容易にされている。
【0020】
また、上プレート41と下プレート42の中間にはパンチホルダプレート15を備え、パンチホルダプレート15は、下プレート42に垂直方向に弾性力を付与するバネ23を介して垂直方向に移動可能に設けられ、バネ23により下プレート42から押し戻す方向へ付勢される。パンチホルダプレート15は、加工前待機位置からワーク1の加工時の所定位置までを往復移動するパンチ部材7をガイドする。パンチ部材7は先端(前端)側にパンチ16,17を、また後方側に後方部7aを備え、これらが一体に結合されたものである。パンチ部材7の後方部7aの形状は角柱状で、パンチ部材7のワーク1側の端部には、前述のパンチ16(第1のパンチ),17(第2のパンチ)がパンチ部材7の後方部7aに対して垂直に交わるように形成されている。パンチ16,17は円筒を、その円筒の軸線を含む平面に沿って左右に2分割した形態を有し、ワーク1に向かってパンチ部材7の後方部7aと一体となって接近し、分割形態のパンチ16,17同士が突き合わされ、また離間する構造となっている。
【0021】
パンチ16,17の後方部7aとは反対側、即ちワーク1に対向する面の形状は、ワーク1の胴部51に嵌合するような曲面を有するが、分割形態のパンチ同士が突き合わされた状態(接触又はごく近接状態)においては、パンチ16,17の半円筒面はワーク1の胴部51にごく近接するようなクリアランスがワーク胴部51との間に確保されるか、あるいはその突き合わせ状態でパンチ16,17の半円筒面がワーク1の胴部51に適度に押し付けられるようにすることもできる。また、分割形態のパンチ同士が突き合わされた状態のパンチ外径は、ワーク1のフランジ52,53の加工(トリミング)したい外径寸法と等しくされている。
【0022】
また、パンチ16,17は180度ずつの二分割形態でワーク1の胴部51を取り囲むように形成される。そして、パンチ16,17はワーク1の双方のフランジ52,53間及び胴部51の外周面に嵌合するように接近させられて、分割形態のパンチ同士が接触した状態では、図7に示すような円筒状をなし、その円筒の外周縁によりワーク1の各フランジ52,53の外周縁より内側に環状の打抜き線がそれぞれ形成されるように配置される。
【0023】
さらに、前記パンチ16,17の各々のパンチ部材後方部7aとの接続コーナー部には、それぞれカッター5a,5bが、第1ダイス2及び第2ダイス3に対してそれぞれ複数のものが対向するように設けられている。各カッター5a,5bは薄板状の例えば四角片で前記接続コーナー部に垂直に立てられている。分割形態のパンチ同士が突き合わされた(合体した)状態でのパンチ16及びカッター5aの上面図を図5に示す。下側のパンチ17とカッター5bとの関係も、図示はしないが図5と同様である。そして、これらのカッター5a,5bはパンチ16,17とダイス2,3とによる打抜き後又は打抜きと同時に、各フランジ52,53のトリミング打抜き部分を切断してそれぞれ2個のトリミング分割片にするためのものである。
【0024】
前記カッター5a,5bは打抜き部分切断後又は切断時に、対向する第1ダイス2または第2ダイス3との間で切断作用をなすが、その切断構造は図8に示す3つの形態のいずれでもよい。ここではカッター5aと第1ダイス2を例にして、カッター5aを厚さ方向の断面で見た図で説明する。図8の(a)はカッター5aの先端が鋭頭状でトリミング後の打抜き部分を突き切って、カッター5aの先端をダイス2に直接当てる形態である。また(b)は同じくカッター5aの先端が鋭頭状とされて、打抜き部分を突き切った後、カッター5aの先端が入り込むようにダイス2にスリット71を設けた形態である。さらに(c)においては、カッター5aは先端に鋭頭状を有さない平板で、カッター5aの先端が入り込むようにダイス2にスリット71を設け、スリット71の内壁にカッター5aを沿わせるように配置することで、カッター5aとスリット71の入口端部との間に剪断を生じさせて、トリミング後の打抜き部分を剪断力で切断する形態である。
【0025】
この例で、カッター5aは半円弧状のパンチ16の円弧方向中央(中点)に1個、またカッター5bも同様にパンチ17の円弧方向中央に1個設けられる。つまり、分割形態のパンチ片側でカッター5a,5bは1個ずつ都合2個、パンチ両側で2個ずつ都合4個設けられる。また、カッター5a同士又は5b同士の取付け角度間隔は、合体状態のパンチの円周方向で180度間隔である。カッター5a,5bが存在するのは、トリミング後の打抜き部分がドーナツ状であるために、このドーナツ部分がパンチ16,17の外側に残ると、パンチ16,17の原位置への復帰(後退)の妨げになるので、打抜き部分を切断するのが有効であり、そのためには1枚の打抜き部分に最低でも2箇所、しかも180度対向した位置で切断しなければ、パンチ16,17からはもちろんのこと、プレス装置外へ取出すことはできない。
【0026】
上プレート41には、他に押出部材13とパンチ部材押圧(固定用)プレート14が左右に1つずつ垂直に設けられている。これらは上プレート41の下降と同期して下がり、互いに突き合わされた(合体)状態の各パンチ部材7をパンチホルダプレート15の凸部61との間に挟んで押圧し、パンチホルダプレート15上において各パンチ部材7をクランプする役割を果たす。また、押出部材13はその先端には斜面31(カム)を有し、パンチ部材7のワーク1の反対側端部(後方部7aの後端)に形成された斜面32との組合せで、押出部材13の垂直方向の動きをパンチ部材7の水平方向の動きに変えるスライドカム機構が構成され、パンチ部材7をワーク1に接近、離間する動作が行われる。
【0027】
さらに、パンチホルダプレート15の上面には上述の凸部61が設けられ、パンチ部材7を支持し、ワーク1に対して水平方向に摺動させる。前記バネ23は、パンチホルダプレート15と下プレート42との間に圧縮荷重を生じさせるように組み込まれ、ワーク加工時に降下するパンチホルダプレート15をワーク加工後に原位置に復帰させる働きをする。
【0028】
パンチホルダプレート15のワーク1を挟んだ両側の端部には垂直方向の立壁62(凸部)が設けられ、これらの部分が各押出部材13の上下運動のガイドとなっている。さらに、立壁62によってパンチ部材7の原位置の位置決めがなされる。また、立壁62を移動可能に貫通してシャフト25がパンチ部材7の後方部7aに接続されており、シャフト25の外側端面と立壁62との間には復帰バネ24が所定の圧縮荷重をもって装着されている。この復帰バネ24は加工前には各パンチ部材7を互いの離間限度(各後退端位置)に維持するとともに、加工の際に前進、合体する各パンチ部材7を加工後に原位置に戻す役割を果たす。
【0029】
次に作動を説明する。まず図9のような形状のワーク1が、図1に示すようにワークセット部6にセットされ、それによりワーク1の胴部51の下側内面がワークセット部6の外側に嵌合される。このとき下ダイス3と下ワークセット部12のワーク着座面12aとは同レベルである。
【0030】
ワーク1のセットが完了した後、対向フランジ付きワークの打抜き装置100において、最初に上プレート41が下降すると、上プレート41に設けられた上ダイス2、押出部材13等も同期して下降する。ここで押出部材13の下端の斜面31(カム部材)と、パンチ部材7の斜面32(カムフォロワ)とで構成されるスライドカム機構によって、上プレート41の押出部材13の下降と共に、両側のパンチ部材7がワーク1に向かって水平に接近する。なお、パンチ部材7はその下に配置されたパンチホルダプレート15上を動き、パンチ部材7の移動は復帰バネ24の圧縮力に抗して行われる。
【0031】
前記パンチ部材7の先端のパンチ16,17は、さらにワーク胴部51に接近し続け、左右両側からワーク胴部51を挟むようにして、図2に示すように加工位置への移動を完了する。なお、この時点では上プレート41に設けられた上ダイス2等の部材はワーク1にもパンチ部材7にも接触していない。この時、前述の押出部材13はその斜面31がパンチ部材7の斜面32に対する押出作用を終えた状態、即ちパンチ部材7を完全に押し切った状態である。
【0032】
パンチ部材7の斜面32と押出部材13の斜面31との摺動終了後は、押出部材13の内側の垂直面33がパンチ部材後方部7aの垂直面34に摺接することにより、左右のパンチ部材7は復帰バネ24の復元力に抗して加工位置に保持される。
【0033】
その後、図3のように上プレート41のパンチ部材押付けプレート14が、ワーク1の上側のフランジ52にバネ21の圧縮を伴いつつ押し付けられ、これと相前後してダイス2の内周部がフランジ52の外周部に押し付けられて、合体したパンチ16、16の外周縁と対向する状態となる。下側のダイス3と合体状態のパンチ17,17についても、上側と同様にダイス3の内周縁とフランジ53を挟んで対向した状態となる。この時、パンチ部材7はパンチ部材押付けプレート14とパンチホルダプレート15の凸部61との間で挟持され固定される。
【0034】
なおも上プレート41が下降することにより、第1ダイス2と上パンチ16とにより、第1フランジ52の外周縁部が打抜かれてトリミングが行われると共に、第1カッター5aで環状のトリミング打抜き部分が2つの分割片に切断される。
【0035】
一方、上プレート41の下降力の反作用で下ダイス3が第2フランジ53に下側から押し付けられてパンチ17,17に対面し、第1フランジ52における打抜きとほぼ同期して、パンチ部材押付けプレート14の下降により、下ワークプレート12及びパンチ部材7,7がバネ23を圧縮しながら下降する。この下方へ押圧されるパンチ部材7,7の下パンチ17,17と下プレート42に固定された第2ダイス3とにより、ワーク1の第2フランジ52の外周縁部が打抜かれてトリミングされると共に、第2カッター5bで環状のトリミング打抜き部分が2つの分割片に切断される。このように、ワーク1の双方のフランジ52,53の外縁部がほぼ同時に打抜かれるが、その際の衝撃はダンパ22によって吸収される。
【0036】
そして、対向フランジ付きワークの打抜き装置100は、図4のように下死点でトリミング打抜き部分のカッターによる切断を完了する。ここで、図6にトリミング前とトリミング及び打抜き部分切断後の状態を表す平面図を示す。(a)はワーク1の第1フランジ52がパンチ16の上面に位置したトリミング前の状態である。また(b)はトリミング後に打抜き部分が2つの分割片56にされた状態である。この状態のワークのみを立体的に示したのが図10であり、加工後のフランジは54,55、トリミング後切断された分割片は56,57である。
【0037】
また、図11に示すように、ワーク1の2つのフランジ52,53の加工形状を異径とすることもでき、一例として第1フランジ52を第2フランジ53よりも大径にするような場合は、図12に示すように上パンチ81及び下パンチ82の外径と、第1ダイス83及び第2ダイス84の内径を異なった寸法で設定すればよい。
【0038】
対向フランジ付きワークの打抜き装置100はその後、上プレート41が原位置に戻される。それに伴い下ワークプレート12が油圧ダンパ22により上昇し、またパンチホルダプレート15及びパンチ部材7がバネ23により上昇させられることで、加工済みのワーク1が下ダイス3内から持ち上げられて(突き上げられて)、原位置まで戻される。
【0039】
また、上プレート41の上昇に伴って、上ワークプレート11もバネ21によって押し下げられて原位置へ戻ろうとし、第1ダイス2内に入り込んでいたワーク1を押し出す。
【0040】
また、上プレート41の上昇に伴って、押出部材13が自身の垂直面33とパンチ部材後方部7aの垂直面34との摺動を伴いつつ上昇し、さらに斜面32と斜面31とが摺動しながら戻るので、双方のパンチ部材7は水平方向の拘束が解除され、復帰バネ24の弾性力によって互いに離間するように原位置に戻される。
【0041】
その後、落下した分割片56,57は作業者が手作業で取り除くか、エアーブロー払出し装置や磁力吸着装置等で打抜き型内から除去され、両フランジの加工済み部品の取出しができる。
【0042】
こうして、対向方向の両側にフランジ52,53を有したワーク1の外径加工を1度に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施例であってワークがセットされた後の打抜き型の型開き状態を示す断面図。
【図2】 分割形態のパンチ同士が突き合わされた時の打抜き型の状態を示す断面図。
【図3】 ワークに第1ダイスが接触した時の打抜き型の打抜き直前の状態を示す断面図。
【図4】 打抜き型が下死点に達した時の加工完了状態を示す断面図。
【図5】 分割形態のパンチ同士が突き合わされた状態でのパンチ及びカッターの平面図。
【図6】 ワークのフランジの加工前後の状態を示す平面図。
【図7】 分割形態のパンチ同士が突き合わされた状態を示す斜視図。
【図8】 カッターとダイスの複数の形態を説明する断面図。
【図9】 ワークの一例を示す斜視図。
【図10】 ワークの打抜き部が切断された状態を示す斜視図。
【図11】 対向フランジ付きワークの各々のフランジを異径に加工したワークを示す斜視図。
【図12】 対向フランジ付きワークの各々のフランジを異径に加工する場合のパンチ及びダイスの片側の断面図。
【図13】 ワーク胴部とワークセット部との関係を示す断面図。
【符号の説明】
1 ワーク
2 第1ダイス
3 第2ダイス
5a 第1カッター
5b 第2カッター
7 パンチ部材
13 押出部材(カム部材)
15 パンチホルダプレート
16,17 パンチ
41 上プレート
42 下プレート
52 第1フランジ
53 第2フランジ
56,57 分割片

Claims (5)

  1. 胴部を介して互い対向するフランジを備えたワークの双方又は一方のフランジの外周縁部を環状に打抜いてトリミングするために、
    分割形態のパンチを前記胴部を取り囲むように接近させて前記フランジの外周縁より内側に環状の打抜き線が形成されるように位置させる一方、そのパンチの打抜き線の外側に環状のダイスを配置し、それらパンチとダイスとにより前記フランジの外周縁を打抜いてトリミングするとともに、そのダイスに対向して位置させた複数のカッターと該ダイスとの間で、打抜き後又は打抜きと同時に前記フランジのトリミング打抜き部分を切断して2以上のトリミング分割片とすることを特徴とする対向フランジ付きワークの打抜き方法。
  2. 胴部を介して互い対向するフランジを備えたワークの双方のフランジの外周縁部をそれぞれ環状に打抜いてトリミングするために、
    分割形態のパンチを前記胴部を取り囲むように接近させて前記各フランジの外周縁より内側に環状の打抜き線がそれぞれ形成されるように位置させる一方、各フランジの前記パンチの打抜き線の外側に環状のダイスをそれぞれ配置し、それらパンチとダイスとにより前記双方のフランジの外周縁を打抜いてトリミングするとともに、各ダイスに対向して位置させた複数のカッターと該ダイスとの間で、打抜き後又は打抜きと同時に各フランジのトリミング打抜き部分を切断して2以上のトリミング分割片とすることを特徴とする対向フランジ付きワークの打抜き方法。
  3. 胴部を介して互い対向するフランジを備えたワークの双方のフランジの外周縁部をそれぞれ環状に打抜いてトリミングするために、
    前記胴部を取り囲むように接近させて前記各フランジの外周縁より内側に環状の打抜き線がそれぞれ形成されるように位置させる分割形態のパンチと、
    各フランジの前記パンチの打抜き線の外側にそれぞれ配置され、前記パンチとの接近により前記双方のフランジの外周縁を打抜いてトリミングする環状の各ダイスと、
    各ダイスに対向して位置し、前記パンチとダイスによる打抜き後又は打抜きと同時に各フランジのトリミング打抜き部分を切断して2以上のトリミング分割片とするカッターと、
    を含むことを特徴とする対向フランジ付きワークの打抜き装置。
  4. 前記カッターは分割形態のパンチにそれぞれ付属して設けられている請求項3に記載の装置。
  5. 胴部を介して互い対向する第1及び第2のフランジを備えたワークの双方のフランジの外周縁部をほぼ同時にそれぞれ環状に打抜いてトリミングするために、
    分割形態で前記胴部を取り囲むように、かつワークホルダ部材を兼ねて前記双方のフランジ間及び胴部外周面に嵌合するように接近させられて、各フランジに対応する第1及び第2の端部に、各フランジの外周縁より内側に環状の打抜き線がそれぞれ形成されるように配置される双方のフランジに兼用の分割形態のパンチと、
    各フランジの前記パンチの打抜き線の外側にそれぞれ配置され、前記パンチとの接近により前記第1及び第2のフランジの外周縁を打抜いてトリミングする環状の第1及び第2のダイスと、
    第1及び第2の各ダイスに対してそれぞれ複数のものが対向するように、前記分割形態のパンチの前記第1及び第2の端部にそれぞれ設けられ、前記パンチとダイスによる打抜き後又は打抜きと同時に各フランジのトリミング打抜き部分を切断してそれぞれ2以上のトリミング分割片とするカッターと、
    第1のダイスを第2のダイスに対して相対的に接近移動させるダイス移動装置と、
    その第1のダイスの接近移動に同期して前記分割形態のパンチを前記ワークの各フランジ間及び前記胴部外周面に嵌合させるように互いに接近させて前記各打抜き線が形成される状態とする、第1のダイスと前記パンチとの間に設けられたパンチ移動カム装置とを含み、
    前記第1のダイスの接近移動により、分割形態のパンチが前記ワークに嵌合し、その後第1のダイスと前記パンチの第1の端部との間でワークの第1のフランジの外周縁部が打抜かれてトリミングされるとともに、第1のフランジのトリミング打抜き部分が前記パンチの第1の端部側のカッターで2以上のトリミング分割片に切断され、他方、前記第2のダイスと前記パンチの第2の端部との間でもワークの第2のフランジの外周縁部が打抜かれてトリミングされるとともに、第2のフランジのトリミング打抜き部分が前記パンチの第2の端部側のカッターで2以上のトリミング分割片に切断されることを特徴とする対向フランジ付きワークの打抜き装置。
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