JP4057277B2 - 接続端子及び配線体と回路基板との接続構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、接続端子及び配線体と回路基板との接続構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
所望の回路パターンが形成されたり、種々の電気・電子部品等が搭載された回路基板は、電線やフラットケーブル等の配線体と接続するときには、先ず、配線体に取り付けた端子を第1のコネクタハウジングに挿着する。一方、バスバーの一端を第2のコネクタハウジングを通して回路基板のスルーホールに半田付けし、他端を第2のコネクタハウジング内に配置する。そして、第1のコネクタハウジングを第2のコネクタハウジングに挿着することにより、前記端子をバスバーと接続させて、回路基板と配線体とを接続していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような接続構造を採用すると、2つのコネクタハウジングを使用することから、回路基板と配線体との接続部が大型化するうえ、構成部品が多くなるため、回路基板の重量が増加し、配置や使用上の自由度に制約が生じてしまうという問題があった。
【0004】
本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、配線体と回路基板との接続部における小型化と軽量化が可能な接続端子及び配線体と回路基板との接続構造を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明の接続端子においては、一方に配線体と接続される第1の接続部が、他方に回路基板の接続部と接続される第2の接続部が、それぞれ設けられ、前記第2の接続部には、回路基板の挿通部に係止される係止部が形成されている構成としたのである。
【0006】
好ましくは、前記第2の接続部に弾性片を形成する。
また、上記目的を達成するため本発明の配線体と回路基板との接続構造においては、一方に設けられた第1の接続部が配線体と接続され、他方に設けられた第2の接続部が絶縁ハウジングを介して回路基板の接続部と接続されている構成としたのである。
【0007】
好ましくは、前記第2の接続部は係止片が設けられ、前記回路基板は前記係止片を挿通する挿通部が複数形成されると共に、前記回路基板の接続部を、前記複数の挿通部の間に露出した回路パターンの導体とする。
ここで、本明細書においては、回路基板とは所望の回路パターン及び接続用のスルーホールが形成された基板や、このような基板に種々の電気・電子部品等が搭載されたものを言う。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の接続端子及び配線体と回路基板との接続構造に係る一実施形態を図1乃至図8に基づいて詳細に説明する。
接続端子1は、図1及び図2に示すように、一方に第1接続部1aが、他方に第2接続部1eが、それぞれ設けられている。第1接続部1aは、配線体である後述するフラット配線材と接続する部分で、フラット配線材の扁平導体に貫通させるクリンプ片1b〜1dが設けられている。ここで、図1及び図2のクリンプ片1b〜1dは、湾曲させた状態を示すが、使用前の状態では真っ直ぐな板状である。第2接続部1eは、後述する回路基板の接続部と接続される部分で、前後に位置を異ならせた係止片1f,1gが設けられている。ここで、係止片1f,1gは、交互に設けず、互いに対向する位置に形成してもよい。係止片1f,1gには、図1及び図2に示すように、回路基板に係止される突起1hが形成されている。また、第2接続部1eは、中央に係合孔1jが形成され、係止片1f,1gの間には弾性舌片1kが配置されている。
【0009】
ここで、接続端子1は、フラット配線材用の配線体であるが、断面が円形の導体を有する電線(配線体)で使用する場合には、図3に示す接続端子2を用いる。
接続端子2は、図3に示すように、一方に第1接続部2aが、他方に第2接続部2eが、それぞれ設けられ、第2接続部2eは、接続端子1の第2接続部1eと同様の構造を有し、同様に作用する。したがって、以下の説明並びに図3においては、対応する位置に対応する符号を使用することで重複した説明を省略する。
【0010】
第1接続部2aは、電線と接続するそれぞれ1組のインシュレーションバレル2bとワイヤバレル2cが設けられている。インシュレーションバレル2bは、電線を被覆と共に把持し、ワイヤバレル2cは、電線の被覆を除去して露出する導体を把持する。
また、フラット配線材は、平行に配列された複数の扁平な電気導体を絶縁材で被覆した可撓性を有するテープ状の配線体である(図4乃至図5参照)。
【0011】
次に、以上のように構成される接続端子1を用いた本発明の配線体と回路基板の接続構造を以下に説明する。
接続端子1は、クリンプ片1b〜1dをフラット配線材の所望の電気導体に被覆と共に貫通・係止させ、図4に示すように第1接続部1aがフラット配線材3と接続される。フラット配線材3は、図5に示すように、接続端子1を取り付ける側において、複数の導体3a(図8参照)間の絶縁材3bにスリット3cが設けられている。
【0012】
このようにして、各電気導体にクリンプ片1b〜1dを貫通させて接続端子1が取り付けられたフラット配線材3は、図5に示すように、各接続端子1を介して電気絶縁性を有する合成樹脂からなる絶縁ハウジング5に装着される。
絶縁ハウジング5は、図5に示すように、ベース板6と押え板7を有している。ベース板6は、接続端子1及びフラット配線材3の個々の線材を配置する凹部6aが複数形成され、各凹部6aには接続端子1の係合孔1jと係合する突起(図示せず)が形成されている。ベース板6は、長手方向両側にボルト孔6bが形成されている。押え板7は、複数の凹部6aに接続端子1及びフラット配線材3の個々の線材を配置したベース板6に被着する。これにより、ベース板6と押え板7は、図6に示すように、絶縁ハウジング5に組み立てられ、隣接する接続端子1を電気的に絶縁する。
【0013】
このとき、ベース板6の複数の凹部6aに成形誤差があっても、フラット配線材3は接続端子1を取り付ける側にスリット3cが設けてあるため、スリット3cによって誤差を吸収できるので、凹部6aには接続端子1及びフラット配線材3の個々の線材を配置することができる。
このようにして絶縁ハウジング5が取り付けられたフラット配線材3は、図7に示すように、複数の挿通孔10aを有する回路基板10と接続される。ここで、複数の挿通孔10aは、接続端子1の係止片1f,1gの間隔に併せて形成されている。また、回路基板10下面の係止片1f,1gが挿通される挿通孔10aの間には、図8に示すように、回路パターンの導体10cが露出している。
【0014】
即ち、絶縁ハウジング5を回路基板10の複数の挿通孔10aの直下に配置し、複数の係止片1f,1gを対応する挿通孔10aに挿通する。そして、回路基板10のボルト孔10bとベース板6のボルト孔6bを利用してボルトにより絶縁ハウジング5を回路基板10に固定する。但し、絶縁ハウジング5を回路基板10に固定する手段は、ボルトに限定されるものではなく、ベース板6の両端に設けた突起の先端を回路基板10に形成した係止孔に溶着して固定する等、種々の手段を用いることができる。
【0015】
これにより、係止片1f,1gの各突起1hが、図8に示すように、挿通孔10aの外部周縁に係止され、絶縁ハウジング5が回路基板10に係止される。このとき、各接続端子1においては、係止片1f,1gの間の弾性舌片1kが回路基板10の下面に露出した導体10cに弾性的に当接する。このため、接続端子1は、絶縁ハウジング5がクリープ等によって撓んでも、弾性舌片1kと回路パターンの導体10cとの接触圧が確保される。
【0016】
従って、本発明の配線体と配回路基板の接続構造においては、長期に亘って高い信頼性を維持することができる。
【0017】
【発明の効果】
発明によれば、配線体と回路基板との接続部における小型化と軽量化が可能な接続端子及び配線体と回路基板との接続構造を提供することができる。また、本発明によれば、接続端子と回路基板との間の接触圧を長期に亘って確保でき、長期に亘って高い信頼性を有する配線体と配回路基板の接続構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の接続端子を一方側から見た斜視図である。
【図2】図1の接続端子を他方側から見た斜視図である。
【図3】本発明の接続端子の他の例を示す斜視図である。
【図4】図1の接続端子を配線体であるフラット配線材に取り付けた斜視図である。
【図5】フラット配線材を接続端子を介してハウジングに装着する様子を示す斜視図である。
【図6】フラット配線材を接続端子を介してハウジングに装着した斜視図である。
【図7】図6のフラット配線材と回路基板とを接続端子を介して接続する様子を示す斜視図である。
【図8】図6のフラット配線材と回路基板との接続構造を、回路基板を断面にして示す正面図である。
【符号の説明】
1 接続端子
1a 第1接続部
1b〜1d クリンプ片
1e 第2接続部
1f,1g 係止片
1h 突起
1j 係合孔
1k 弾性舌片
2 接続端子
2a 第1接続部
2b インシュレーションバレル
2c ワイヤバレル
2e 第2接続部
2f,2g 係止片
2h 突起
2j 係合孔
2k 弾性舌片
3 フラット配線材3
3a 導体
3b 絶縁材
3c スリット
5 絶縁ハウジング
6 ベース板
7 押え板
10 回路基板
10a 挿通孔

Claims (1)

  1. 複数の接続端子と、フラット配線材と、絶縁ハウジングと、回路基板とを備え、
    前記接続端子は、端に第1の接続部が、他複数個の係止片と該係止片の間に介在する弾性片とを有する第2の接続部が、それぞれ設けられ、
    前記フラット配線材は、複数の電気導体を絶縁材で被覆し、複数の前記接続端子が前記第1の接続部により、電気導体ごとに取り付けられるように、前記絶縁材にスリットが複数形成され、
    前記絶縁ハウジングは、隣接する複数の前記端子間を電気的に絶縁しながら一体に配列するベース板と、押え板からなり、
    前記回路基板は、複数の前記接続端子が前記第2の接続部により取り付けられるように挿通部が複数形成されると共に、該複数の挿通部の間に露出した回路パターンの導体が形成され、
    前記第1の接続部により前記接続端子の一端と前記フラット配線材を接続し、前記第2の接続部の係止片が前記挿通部に挿通して前記絶縁ハウジングが前記回路基板に係止されると共に、前記弾性片が前記回路パターンの導体に弾性的に当接して前記接続端子と前記回路基板とを接続する、
    ことを特徴とする配線体と回路基板との接続構造
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