JP4056425B2 - 画像読取用自動原稿搬送装置、スキャナ装置、および画像形成装置 - Google Patents

画像読取用自動原稿搬送装置、スキャナ装置、および画像形成装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、搬送ベルトを走行してその搬送ベルトで原稿を搬送しながら、原稿搬送路途中の読取位置にて、コンタクトガラス等で形成する読取面を透して読取光学手段によりその搬送する原稿の画像内容を読み取る画像読取用自動原稿搬送装置に関する。ならびに、そのような画像読取用自動原稿搬送装置を備えるスキャナ装置および画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、スキャナ装置には、原稿サイズより大きな読取面を備え、その読取面上にセットした静止原稿の全面の画像内容を読取光学手段により一括して読み取る全面一括読取タイプのものと、自動原稿搬送装置で原稿を搬送しながらスリット状の読取面を通して読取光学手段により部分的な読取りを連続して原稿全面の画像内容を読み取る部分連続読取タイプのものとがある。
【0003】
前者のものに比し、いわゆるシートスルータイプと呼ばれる後者のものは、読取面を小さくして全体を小型化することができ、また原稿の搬送をいったん停止することなく、原稿を搬送しながら原稿の画像内容を読み取ることから、読取スピードを速くすることができる利点がある。
【0004】
【特許文献1】
特開平4−169441号公報
この種のスキャナ装置では、例えば特許文献1に示すような画像読取用自動原稿搬送装置(いわゆる「ADF装置」)を用いて原稿を搬送する。
【0005】
自動原稿搬送装置は、例えば図7に示すように、ハウジングHに原稿トレイ1を突出して設け、その原稿トレイ1下方のハウジングH上には排出トレイ2を形成する。そして、ハウジングH内には、原稿トレイ1から排出トレイ2へと原稿を搬送する原稿搬送路LをU字状に湾曲して設ける。
【0006】
原稿搬送路Lには、原稿トレイ1上の呼び出しコロR1から下流に向けて順に、2つのローラ3に掛け回す搬送ベルト4とその搬送ベルト4に押し当てる分離コロR2、2対の搬送ローラ対R3・R4、読取り前ローラ対R5、第1読取光学手段5のコンタクトガラス6に押し当てる摩擦ローラR6、搬送ローラ対R7、第2読取光学手段7とその第2読取光学手段7のコンタクトガラスに対してわずかな間隙を設けて備える白色ローラR8、別の搬送ローラ対R9、排出トレイ2の手前に設ける排出ローラ対R10などを備える。
【0007】
また、原稿搬送路Lには、分離コロR2と搬送ローラ対R3との間に設ける突当てセンサS1から下流に向けて順に、2対の搬送ローラ対R3・R4間に設ける幅サイズセンサS2、搬送ローラ対R4と読取り前ローラ対R5との間に設けるニップインセンサS3、読取り前ローラ対R5のすぐ下流に設けるレジストセンサS4、搬送ローラ対R7のすぐ下流に設ける排出センサS5などの各種のセンサを備える。一方、原稿トレイ1には、B5検知センサS6、A4検知センサS7、LG検知センサS8などを備えてなる。
【0008】
そして、読取りを行うときは、読取りを行う原稿を積載して原稿トレイ1上に表面を上にして載置し、先端を呼び出しコロR1の下に潜り込ませて原稿トレイ1上にセットする。このとき、原稿サイズをB5検知センサS6、A4検知センサS7、LG検知センサS8などで検知する。
【0009】
その後、読取りを開始すべく不図示のスタートスイッチをオンしたとき、呼び出しコロR1を時計まわりに回転して最上位の原稿を繰り出し、原稿搬送路Lに送り込んで搬送ベルト4と分離コロR2とで1枚ずつ分離し、搬送ローラ対R3・R4で搬送して読取り前ローラ対R5でコンタクトガラス6と摩擦ローラR6との間に入れ、白色ガイド8で案内して第1読取位置9へと送り込み、原稿搬送路L途中の第1読取位置9にてコンタクトガラス6で形成する読取面を透して第1読取光学手段5によりその搬送する原稿の表面の画像内容を読み取る。
【0010】
表面の画像内容読取り後の原稿は、搬送ローラ対R7で引き続き搬送して第2読取光学手段7と白色ローラR8との間の第2読取位置へと送り込み、原稿搬送路L途中の第2読取位置にて不図示のコンタクトガラスで形成する読取面を透して第2読取光学手段7によりその搬送する原稿の裏面の画像内容を読み取り、搬送ローラ対R9で搬送して排出ローラ対R10で送り出し、排出トレイ2上に排出して読取り後の原稿をその排出トレイ2上にスタックする。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような画像読取用自動原稿搬送装置では、例えば原稿の先端が搬送ローラ対R7・R9や白色ローラR8や排出ローラR10に衝突したとき、原稿搬送路Lを通して搬送する原稿の円滑な搬送が妨げられ、その衝撃が第1読取位置9や第2読取位置まで及んで読取りと原稿送りとの関係が不均一となり、読取位置では白色ガイド板8や白色ローラR8で原稿を確実に押え込んでいないことから、読取位置で原稿に振動を生じ、ジター等を発生して読取り品質が低下する問題があった。
【0012】
また、摩擦ローラR6をコンタクトガラス6に押し当てて回転し、またコンタクトガラス6との摩擦に打ち勝って摩擦ローラR6で原稿を搬送することから、摩擦ローラR6を回転するのに大きな駆動トルクを必要とし、大型の駆動モータを必要とするとともに、それにともない騒音も大きくなる問題があった。
【0013】
さらに、可塑性材料よりなる摩擦ローラR6がコンタクトガラス6に接触して回転することから摩擦熱を生じ、その摩擦熱により溶融して摩擦ローラR6の可塑性材料がコンタクトガラス6等に付着し、それに紙粉等が付着して読取面を汚して、その点からも画像読取り品質が低下する問題があった。
【0014】
そこで、この発明の第1の目的は、ジター等の発生が少なく、かつ読取面の汚れをなくして高画質読取りを可能とし、しかも駆動トルクの小さな画像読取用自動原稿搬送装置を提供することにある。
【0015】
この発明の第2の目的は、そのような画像読取用自動原稿搬送装置を備えたスキャナ装置を提供することにある。
【0016】
この発明の第3の目的は、上述のような画像読取用自動原稿搬送装置を備えた画像形成装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
そのため、請求項1に記載の発明は、上記第1の目的を達成すべく、搬送ベルトを走行してその搬送ベルトで原稿を搬送しながら、原稿搬送路途中の読取位置にて読取面を透して読取光学手段によりその搬送する原稿の画像内容を読み取る画像読取用自動原稿搬送装置において、
搬送ベルトに原稿を静電的に吸着する静電吸着手段と、付勢して前記読取位置で前記搬送ベルトに裏側から押し当て、走行する前記搬送ベルトを案内する可動裏当て板とを備えるとともに、
前記読取位置で、前記読取面と前記搬送ベルトとの間に、
ギャップより薄い原稿の場合には、静電吸着力により前記原稿を前記搬送ベルトに吸着して前記読取面に対して前記原稿を非接触で搬送するように、
また、ギャップより厚い原稿の場合には、前記静電吸着手段により前記原稿を前記搬送ベルトに吸着するとともに、前記可動裏当て板の付勢による前記搬送ベルトと原稿との摩擦力により、前記原稿を搬送するように、
ギャップを設けてなる、ことを特徴とする。
【0018】
請求項2に記載の発明は、同じく上記第1の目的を達成すべく、請求項1に記載の画像読取用自動原稿搬送装置において、静電吸着手段を、搬送ベルトの裏側に配置する電極部材と搬送ベルトに原稿を押し付ける押圧部材とにバイアス電圧を印加するバイアス電源を備えて構成する、ことを特徴とする。
【0020】
請求項に記載の発明は、同じく上記第1の目的を達成すべく、請求項1または2に記載の画像読取用自動原稿搬送装置において、搬送ベルトの走行方向と直交する幅方向両側で裏当て板の両端部を突き当てて読取面に対して搬送ベルトを0.1〜2.0mmのギャップに保持する、ことを特徴とする。
【0021】
請求項に記載の発明は、同じく上記第1の目的を達成すべく、請求項に記載の画像読取用自動原稿搬送装置において、裏当て板を付勢してその両端部を突き当て、読取面と搬送ベルトとの間に少なくとも0.1mmのギャップを確保する一方、付勢力に抗して裏当て板を移動して読取面と搬送ベルトとの間に最大2.0mmのギャップを形成可能とする、ことを特徴とする。
【0022】
請求項に記載の発明は、同じく上記第1の目的を達成すべく、請求項に記載の画像読取用自動原稿搬送装置において、裏当て板を付勢してその両端部を突き当てたとき、読取面と前記搬送ベルトとの間のギャップを0.1〜0.3mmとする、ことを特徴とする。
【0023】
請求項に記載の発明は、同じく上記第1の目的を達成すべく、請求項1ないしのいずれか1に記載の画像読取用自動原稿搬送装置において、読取光学手段として、原稿搬送路に、原稿の表面を読み取る第1読取光学手段と原稿の裏面を読み取る第2読取光学手段とを備える、ことを特徴とする。
【0024】
請求項に記載の発明は、同じく上記第1の目的を達成すべく、請求項1ないしのいずれか1に記載の画像読取用自動原稿搬送装置において、原稿搬送路に、読取位置で原稿の表面を読取り後、スイッチバックしてから反転して原稿を再度読取位置へと再供給するスイッチバック反転路を備える、ことを特徴とする。
【0025】
請求項に記載の発明は、同じく上記第1の目的を達成すべく、請求項1ないしのいずれか1に記載の画像読取用自動原稿搬送装置において、搬送ベルトをクリーニングするベルトクリーニング手段を備える、ことを特徴とする。
【0026】
請求項に記載の発明は、また同じく上記第1の目的を達成すべく、請求項1ないしのいずれか1に記載の画像読取用自動原稿搬送装置において、読取位置を通過して後の原稿に対して除電を行う原稿除電手段を備える、ことを特徴とする。
【0027】
請求項10に記載の発明は、上記第2の目的を達成すべく、請求項1ないしのいずれか1に記載の画像読取用自動原稿搬送装置を備えることを特徴とする、スキャナ装置である。
【0028】
請求項11に記載の発明は、上記第3の目的を達成すべく、請求項1ないしのいずれか1に記載の画像読取用自動原稿搬送装置を備えることを特徴とする、画像形成装置である。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、この発明の実施の形態につき説明する。
図1には、黒赤2色のレーザ複写機(画像形成装置)におけるその内部機構の全体概略構成を示す。図示レーザ複写機には、この発明による画像読取用自動原稿搬送装置を備える。
【0030】
図中符号10は、複写機装置本体である。その装置本体10は、シート収納テーブル31上に載置してなる。また、装置本体10の上には、自動原稿搬送装置(ADF装置)50を開閉自在に取り付けてなる。
【0031】
複写機装置本体10内には、像担持体であるドラム状の感光体11を設け、そのまわりに第1帯電装置12、第1現像装置13、第2帯電装置37、第2書込み装置38、第2現像装置39、転写・搬送装置14、クリーニング装置15などを配置する。
【0032】
それらの上部には、第1書込み装置16を設ける。第1書込み装置16は、光学ハウジング内に、不図示の光源、光学系40、ポリゴンミラー41とポリゴンモータ42を有するポリゴンスキャナユニット、走査光学系43、ミラー44等の光学部品を備えてなる。
【0033】
そして、感光体11とそれらの装置12〜16・37〜39で作像装置Aを構成する。
【0034】
そのような作像装置Aのクリーニング装置15の図中左側には、感光体11と平行に定着装置17を設ける。定着装置17には、熱源であるヒータを内蔵する定着ローラ18と、その定着ローラ18に下方から押し当てる加圧ローラ19を設ける。
【0035】
また、装置本体10内の上部には、第1読取光学手段20を備える。第1読取光学手段20には、図示省略するが、光源、複数のミラー、結像レンズ、CCD等のイメージセンサなどを固定的に備える。そして、光源からの光を定位置で不図示のコンタクトガラスを透して、自動原稿搬送装置50で搬送する原稿の原稿面に照射し、その反射光を複数のミラーで反射し、結像レンズで結像してイメージセンサにより原稿の画像内容を読み取る。
【0036】
一方、装置本体10内の下部には、両面ユニット22とシートカセット23を上下二段に備える。両面ユニット22およびシートカセット23からは、各々、感光体11の下方の転写位置Bへとのびる供給路24へと通ずる搬送路を設ける。両面ユニット22へは、定着装置17出口からのびる排出路25途中から分岐してスイッチバック反転路26を形成してなる。
【0037】
ところで、図1に示す装置本体10の右側面には、手差しシート材を供給路24に案内する手差しトレイ29を開閉自在に設ける。他方、装置本体10の左側面には、排出路25を通して排出するシート材を受けるスタックトレイ30を設ける。
【0038】
そのような装置本体10の上面には、コンタクトガラスを設置する。そのコンタクトガラスを被うように、装置本体10上に、この発明による画像読取用自動原稿搬送装置50を取り付ける。
【0039】
ところで、装置本体10を載置するシート収納テーブル31内には、前述と同様のシートカセット23を多段に備える。
【0040】
さていま、図1に示すレーザ複写機を用いてコピーをとるときは、不図示のメインスイッチをオンするとともに、自動原稿搬送装置50に原稿をセットする。そして、スタートスイッチを押すと、原稿を搬送してその搬送する原稿の画像内容を第1読取光学手段20や不図示の第2読取光学手段で色別に読み取って排出する。
【0041】
また、このとき、同時に、作像装置Aでは、感光体11を図中時計まわりに回転するとともに、まず第1帯電装置12で表面を一様に帯電し、次いで上述した第1読取光学手段20で読み取った読取り内容に応じ、黒のデジタル画像信号に基づきレーザ光Lを照射して第1書込み装置16で黒の書込みを行い、感光体11の表面に静電潜像を形成し、そののち第1現像装置13で黒のトナーを付着してその静電潜像を可視像化した黒トナー画像を形成する。
【0042】
続いて、第2帯電装置37により一様に帯電し、上述した第1読取光学手段20で読み取った読取り内容に応じ、次には赤のデジタル画像信号に基づき第2書込み装置38にてレーザ光を照射することにより赤の書込みを行い、カラー原稿の赤成分に対応した静電潜像を上記黒トナー像に重ねて形成し、そののち第2現像装置39で赤のトナーを付着してその静電潜像を可視像化した赤トナー画像を形成する。これにより、感光体11上に、黒トナー画像と赤トナー画像とからなる2色のトナー画像を形成する。
【0043】
また、スタートスイッチを押したとき同時に、装置本体10およびシート収納テーブル31内に多段に備える複数のシートカセット23中から、対応する用紙・OHPフィルム等のシート材を積載したシートカセット23を適宜選択し、そのシートカセット23の送出ローラ33を回転することによりシート材を繰り出して、供給路24に入れて搬送ローラ34で搬送し、レジストローラ35に突き当てて止める。そして、感光体11の回転にタイミングを合わせて該レジストローラ35を回転し、感光体11の下方へと送り込む。
【0044】
または、手差し部にある送出ローラ36を回転して、開いた手差しトレイ29上にセットした手差しシート材を供給路24へと入れ、同じくレジストローラ35で突き当てて止めてから、感光体11の回転にタイミングを合わせて該感光体11の下方へと送り込む。
【0045】
それから、上述したごとく感光体11の下方へと送り込んだシート材に、転写・搬送装置14の転写位置Bで2色のトナー画像を転写して転写画像を形成する。転写画像形成後の感光体11は、クリーニング装置15で残留トナーを除去して表面を清掃し、次の同様な画像形成に備える。
【0046】
一方、転写画像形成後のシート材は、転写・搬送装置14で搬送して定着装置17に入れ、定着ローラ18と加圧ローラ19で熱と圧力とを加えて転写画像を定着する。その後、排出路25を通して排出トレイ30に排出する。
【0047】
シート材の両面に画像を記録するときには、排出路25から反転路26に入れ、両面ユニット22で反転して再び供給路24に入れ、シート材の裏面にも、第2読取手段で読み取った読取り内容に応じて別途感光体11上に形成したトナー画像を転写して転写画像形成後、その転写画像を定着装置17で定着して排出トレイ30に排出する。
【0048】
さて、図2には、図1に示すレーザ複写機に備えるこの発明による1パス同時両面読取方式の画像読取用自動原稿搬送装置50の概略構成を示す。
【0049】
自動原稿搬送装置50は、ハウジング51に原稿トレイ52を右向きで若干上方向に突出して設け、その原稿トレイ52下方のハウジング51上には排出トレイ53を形成する。そして、ハウジング51内には、原稿トレイ52から排出トレイ53へと原稿を搬送する原稿搬送路54をU字状に湾曲して設ける。
【0050】
原稿搬送路54には、原稿トレイ52上の呼び出しコロ55から下流に向けて順に、2つのローラ56に掛け回す搬送ベルト57とその搬送ベルト57に押し当てる分離コロ58、2対の搬送ローラ対59・60、第1搬送ベルト装置61とその第1搬送ベルト装置61の第1搬送ベルト62に押し当てる第1押圧ローラ(押圧部材)63、原稿ガイド板で支持して第1搬送ベルト62の周面に先端を押し当てるマイラ64、第1読取位置で第1搬送ベルト62に対向して設ける第1読取光学手段20のコンタクトガラス66、第2搬送ベルト装置67とその第2搬送ベルト装置67の第2搬送ベルト68に押し当てる第2押圧ローラ(押圧部材)69、第2読取位置で第2搬送ベルト68に対向して設ける第2読取光学手段70、排出トレイ53の手前に設ける排出ローラ対71などを備える。
【0051】
第2読取光学手段70には、図3に示すように、原稿搬送路54に沿って表面で読取面を形成するコンタクトガラス73、そのコンタクトガラス73を透して原稿搬送路54を通過する原稿を照射する光源74、原稿からの反射光をコンタクトガラス73を透して入射するセルフォックレンズ75、セルフォックレンズ75を通過後の反射光を受光するイメージセンサ76などを備える。
【0052】
また図2に示すように、原稿搬送路54には、分離コロ58と搬送ローラ対59との間に設ける突当てセンサ77から下流に向けて順に、2対の搬送ローラ59・60間に設ける幅サイズセンサ78、搬送ローラ対60と第1押圧ローラ63との間に設けるニップインセンサ79などの各種のセンサを備える。
【0053】
第1搬送ベルト装置61では、第1搬送ベルト62を、原稿搬送路54に沿って上流位置に配置する第1ローラ(電極部材)80と、下流位置に配置する第2ローラ81と、さらに下流位置に、アースして配置する第3ローラ82に掛け回して設け、第1搬送ベルト62の一部を原稿搬送路54に沿わせて走行する。
【0054】
そして、原稿搬送路54に沿わせて走行する第1搬送ベルト62の、第1ローラ80と第2ローラ81との間の上流周面に第1押圧ローラ63を押し当て、下流周面にマイラ64の先端を押し当てる。また、第2ローラ81と第3ローラ82との間の第1読取位置で、第1搬送ベルト62に裏側から第1可動裏当て板83を押し当てて備える。
【0055】
第1可動裏当て板83は、第1付勢部材84により付勢し、第1搬送ベルト62の走行方向と直交する幅方向両側で第1可動裏当て板83の両端部を突き当てて、コンタクトガラス66の表面で形成する読取面に対して第1搬送ベルト62を0.1〜2.0mmのギャップに保持する。そして、第1読取位置で読取面に対して第1搬送ベルト62を0.1〜2.0mmのギャップを設けて搬送する。
【0056】
このギャップは、好ましくは、0.1〜1.0mmとする。さらに好ましくは、0.1〜0.3mmとするとよい。
【0057】
さらに、第3ローラ82の位置で原稿搬送路54から離れて第1ローラ80方向に向けて走行する第1搬送ベルト62の周面には、その第1搬送ベルト62をクリーニングする第1ベルトクリーニング手段85を備える。
【0058】
ところで、この例では、第1ベルトクリーニング手段85と一体に第1原稿除電手段86を設ける。第1原稿除電手段86には第1除電ブラシ87を設け、その第1除電ブラシ87の先端を原稿搬送路54に入り込ませて第1読取位置を通過して後の原稿に接触または近接して原稿の除電を行う。
【0059】
第2搬送ベルト装置67では、第2搬送ベルト68を、原稿搬送路54に沿って上流位置に配置する第4ローラ(電極部材)88と、下流位置に、アースして配置する第2ローラ89とに掛け回して設け、第2搬送ベルト68の一部を原稿搬送路54に沿わせて走行する。
【0060】
そして、原稿搬送路54に沿わせて走行する第2搬送ベルト68の上流周面に第2押圧ローラ69を押し当てる。また、第2読取位置で、第2搬送ベルト68に裏側から第2可動裏当て板90を押し当てて備える。
【0061】
第2可動裏当て板90は、第2付勢部材91により付勢し、第2搬送ベルト68の走行方向と直交する幅方向両側で第2可動裏当て板90の両端部を突き当てて、第2読取光学手段70のコンタクトガラス73の表面で形成する読取面に対して第2搬送ベルト68を0.1〜2.0mmのギャップに保持する。そして、図3に示すように、第2読取位置で読取面に対して第2搬送ベルト68を0.1〜2.0mmのギャップGを設けて搬送する。
【0062】
このギャップGは、好ましくは、0.1〜1.0mmとする。さらに好ましくは、0.1〜0.3mmとするとよい。
【0063】
さらに、第5ローラ89の位置で原稿搬送路54から離れて第4ローラ88方向に向けて走行する第2搬送ベルト68の周面には、その第2搬送ベルト68をクリーニングする第2ベルトクリーニング手段92を備える。
【0064】
ところで、この例では、第2ベルトクリーニング手段92と一体に第2原稿除電手段93を設ける。第2原稿除電手段93には第2除電ブラシ94を設け、その第2除電ブラシ94の先端を原稿搬送路54に入り込ませて第2読取位置を通過して後の原稿に接触または近接して原稿の除電を行う。
【0065】
さて、この発明では、第1搬送ベルト62の裏側に配置する、電極部材である第1ローラ80と、第1搬送ベルト62に原稿を押し付ける、押圧部材である第1押圧ローラ63とにバイアス電圧を印加し、また第2搬送ベルト68の裏側に配置する、電極部材である第4ローラ88と、第2搬送ベルト68に原稿を押し付ける、押圧部材である第2押圧ローラ69とにバイアス電圧を印加するバイアス電源96を備えて静電吸着手段97を構成する。
【0066】
この静電吸着手段97は、流れる電流が一定となるように定電流制御し、原稿がないときに大きな電流が流れないようにする。また、搬送ベルト62・68の表面は白色が好ましく、材料としては、10〜10Ω・cmの中抵抗部材を用いる。
【0067】
そして、読取りを行うときは、読取りを行う原稿を積載して原稿トレイ52上に表面を上にして載置し、先端を呼び出しコロ55の下に潜り込ませて原稿トレイ52上にセットする。このとき、原稿サイズを、不図示のB5検知センサ、A4検知センサ、LG検知センサなどで検知する。
【0068】
その後、読取りを開始すべく不図示のスタートスイッチをオンしたとき、呼び出しコロ55を時計まわりに回転して最上位の原稿を繰り出し、原稿搬送路54に送り込んで搬送ベルト57と分離コロ58とで1枚ずつ分離し、搬送ローラ対59・60で搬送する。
【0069】
そして、バイアス電源96でバイアス電圧を印加して静電吸着手段97で第1搬送ベルト62に原稿を静電的に吸着することにより、第1搬送ベルト62と第1押圧ローラ63間に送り込み、第1押圧ローラ63で第1搬送ベルト62に原稿を押し付け、第1搬送ベルト62を走行してその第1搬送ベルト62で原稿を搬送しながら第1読取位置へと導き、原稿搬送路54途中の第1読取位置にて読取面を透して第1読取光学手段20によりその搬送する原稿の表面の画像内容を読み取る。
【0070】
その後、アースする第3ローラ82位置で第1搬送ベルト62を除電して第1搬送ベルト62から原稿を離れやすくするとともに、第1搬送ベルト62の曲率で原稿を分離し、第1除電ブラシ87に接触または近接して第1原稿除電手段86で原稿の除電も行う。
【0071】
続いて、表面の画像内容読取り後の原稿は、バイアス電源96でバイアス電圧を印加する静電吸着手段97で第2搬送ベルト68に原稿を静電的に吸着することにより、第2搬送ベルト68と第2押圧ローラ69間に送り込み、第2押圧ローラ69で第2搬送ベルト68に原稿を押し付け、第2搬送ベルト68を走行してその第2搬送ベルト68で原稿を搬送しながら第2読取位置へと導き、原稿搬送路54途中の第2読取位置にて読取面を透して第2読取光学手段70によりその搬送する原稿の表面の画像内容を読み取る。
【0072】
その後、アースする第5ローラ89位置で第2搬送ベルト68を除電して第2搬送ベルト68から原稿を離れやすくするとともに、第2搬送ベルト68の曲率で原稿を分離し、第2除電ブラシ94に接触または近接して第2原稿除電手段93で原稿の除電も行う。それから、排出ローラ対71で送り出し、排出トレイ53上に排出して読取り後の原稿をその排出トレイ53上にスタックする。
【0073】
なお、図示例では、第1搬送ベルト62をクリーニングする第1ベルトクリーニング手段85を備えるとともに、第2搬送ベルト68をクリーニングする第2ベルトクリーニング手段92を備えるので、それらベルトクリーニング手段85・92で、搬送ベルト62・68に付着した埃・塵・紙粉等の異物を除去して読取光学手段20・70による高画質読取りを可能とすることができる。
【0074】
ところで、上述した例では、この発明による画像読取用自動原稿搬送装置50が、読取光学手段として、原稿搬送路54に、原稿の表面を読み取る第1読取光学手段20と原稿の裏面を読み取る第2読取光学手段70とを備える1パス同時両面読取方式のものである場合について説明した。
【0075】
しかし、この発明は、図4に示すように、第2読取光学手段70をなくして読取光学手段を第1読取光学手段20のみとし、原稿搬送路54に、読取位置で原稿の表面を読取り後、スイッチバックしてから反転して原稿を読取位置へと再供給するスイッチバック反転路101を備える原稿反転両面読取方式の自動原稿搬送装置100にも、同様に適用することができる。
【0076】
すなわち、排出ローラ対71で排出する原稿を、排出トレイ53方向とスイッチバック反転路101方向とに切り換える切換レバー102と、スイッチバック反転路101に入れた原稿をスイッチバックするスイッチバックローラ対103と、スイッチバック反転路101の原稿を原稿搬送路54へと戻す搬送ローラ対104などを備える。
【0077】
そして、第1搬送ベルト62の裏側に配置する第1ローラ(電極部材)80と第1搬送ベルト62に原稿を押し付ける第1押圧ローラ63とにバイアス電圧を印加するバイアス電源96を設けて、第1搬送ベルト62に原稿を静電的に吸着する静電吸着手段97を備えるとともに、第1読取位置で読取面に対して第1搬送ベルト62を0.1〜2.0mmのギャップを設けて搬送する。
【0078】
これにより、図4に示す自動原稿搬送装置100では、まず第1読取光学手段20で原稿の表面の画像内容を読み取り、排出ローラ対71で排出する原稿を切換レバー102で切り換えてスイッチバック反転路101に入れ、スイッチバックローラ対103でスイッチバックして搬送ローラ対104で搬送し、搬送ローラ対59の上流位置で原稿搬送路54に戻し、再度第1読取位置に再供給して今度は第1読取光学手段20で原稿の裏面の画像内容を読み取り、排出ローラ対71で排出して切換レバー102で切り換えて排出トレイ53上に導く。
【0079】
また、以上の例では、原稿の表裏両面を読み取る両面読取方式の自動原稿搬送装置について説明したが、この発明は、図5や図6に示すように、片面読取り後に他面の読取りを行わずに原稿を排出する片面読取方式の自動原稿搬送装置110にも、同様に適用することができる。
【0080】
すなわち、自動原稿搬送装置110では、搬送ベルト62の裏側に配置する第1ローラ(電極部材)80と搬送ベルト62に原稿を押し付ける押圧ローラ63とにバイアス電圧を印加するバイアス電源96を設けて、搬送ベルト62に原稿を静電的に吸着する静電吸着手段97を備えるとともに、読取位置で読取面に対して搬送ベルト62を0.1〜2.0mmのギャップを設けて搬送する。
【0081】
そして、図5に示す自動原稿搬送装置では、原稿111を原稿搬送路54を通して搬送し、第1ローラ80と第2ローラ81と第3ローラ82とに掛け回す搬送ベルト62に静電吸着手段97で静電的に吸着して読取位置に導き、読取光学手段20で片面読取り後に排出ローラ対71で排出トレイ53上に排出する。
【0082】
また、図6に示す自動原稿搬送装置では、原稿を原稿搬送路54を通して搬送し、第1ローラ80と第2ローラ81と第3ローラ82と排出ローラ71とに掛け回す搬送ベルト62に静電吸着手段97で静電的に吸着して読取位置に導き、読取光学手段20で片面読取り後に直接不図示の排出トレイ上に排出する。この例では、排出ローラ71をアースする。
【0083】
図5および図6において、上述した例と同様に、符号52は原稿トレイ、66はコンタクトガラス、83は可動裏当て板、84は付勢部材、85はベルトクリーニング手段、86は原稿除電手段、87は除電ブラシである。
【0084】
以上のようにすると、走行により原稿を搬送する搬送ベルト62・68に原稿を静電的に吸着する静電吸着手段97を備えるので、その静電吸着手段97により原稿を静電的に吸着して搬送ベルト62・68の走行とともに原稿をすべりなく搬送し、読取りと原稿送りとの関係を均一とし、ジター等の発生をなくして高画質読取りを可能とすることができる。
【0085】
静電吸着手段97は、原稿の厚さに応じてバイアス電源96で印加するバイアス電圧を変化するとよい。例えば、原稿の厚さが厚いときは、バイアス電圧を高くする。すると、原稿を搬送ベルト62・68に確実に吸着し、すべりなく搬送することができる。
【0086】
しかも、読取位置で読取面に対して搬送ベルト62・68を0.1〜2.0mmのギャップを設けて搬送するので、原稿を搬送する搬送ベルト62・68を走行するとき読取面との間で摩擦を生ずることなく、摩擦熱により搬送ベルト62・68を溶融して読取面を汚したりするおそれをなくし、その点からも高画質読取りを可能とすることができる。
【0087】
また、可動裏当て板83・90を付勢してその両端部を突き当て、読取面と搬送ベルト62・68との間に少なくとも0.1mmのギャップを確保する一方、付勢力に抗して可動裏当て板83・90を移動して読取面と搬送ベルト62・68との間に最大2.0mmのギャップを形成可能とするので、薄い原稿の場合には静電吸着力により原稿を搬送ベルト62・68に吸着して読取面に対して原稿を非接触で搬送し、厚い原稿の場合には静電吸着力により原稿を搬送ベルト62・68に吸着するとともに原稿との摩擦力により原稿を搬送する。これにより、読取面に対する原稿の接触圧を軽くし、原稿の搬送駆動トルクを小さくして駆動モータを小型化し、例えば騒音を低減することができる。
【0088】
また、厚い原稿の場合には、腰が強く、ローラ等に衝突したときの衝撃が読取位置に伝わりやすいが、静電吸着力に加えて搬送ベルト62・68との摩擦力により原稿を搬送することで、衝撃が読取位置にまで及ぶことを防止し、高画質読取りを可能とすることができる。
【0089】
また、搬送ベルト62・68の裏側に第1ローラ80や第4ローラ88などの電極部材(ローラ状に限らない)を配置し、搬送ベルト62・68に第1押圧ローラ63や第2押圧ローラ69などの押圧部材(ローラ状に限らない)により原稿を押し付け、それら電極部材と押圧部材とにバイアス電圧を印加するバイアス電源96を備えて静電吸着手段97を構成するので、簡単な構成の静電吸着手段97を用いて搬送ベルト62・68に原稿を静電的に確実に吸着することができる。
【0090】
さて、上述した例では、この発明による自動原稿搬送装置を、画像形成装置の一例であるレーザ複写機に適用した場合について説明した。この発明は、もちろんファクシミリその他の画像形成装置にも適用することができ、また原稿の画像内容を読み取るスキャナ装置そのものにも適用することができる。
【0091】
また、上述した例では、黒赤2色のレーザ複写機に適用し、原稿の画像内容を黒赤2色で読み取り、シート材に黒赤2色の画像を形成する場合について説明した。しかし、もちろん2色に限らず、3色以上の多色画像読取り用の自動原稿搬送装置にも適用することができる。多色の場合は、上記第2読取光学手段70には、セルフォックレンズ75などに変えてCCD等を用いた読取光学手段を用いることとなる。
【0092】
【発明の効果】
以上に説明したとおり、この発明によれば、走行により原稿を搬送する搬送ベルトに原稿を静電的に吸着する静電吸着手段を備えるので、その静電吸着手段により原稿を静電的に吸着して搬送ベルトの走行とともに原稿をすべりなく搬送し、読取りと原稿送りとの関係を均一とし、ジター等の発生をなくして高画質読取りを可能とすることができる。
【0093】
請求項1に記載の発明によれば、読取位置で搬送ベルトに裏側から押し当てる裏当て板を備えるので、走行する搬送ベルトを裏当て板で案内して、読取位置における読取面に対する搬送ベルトのギャップを安定的に保持することができる。
【0094】
請求項2に記載の発明によれば、搬送ベルトの裏側に電極部材を配置し、搬送ベルトに押圧部材により原稿を押し付け、それら電極部材と押圧部材とにバイアス電圧を印加するバイアス電源を備えて静電吸着手段を構成するので、簡単な構成の静電吸着手段を用いて搬送ベルトに原稿を静電的に確実に吸着することができる。
【0095】
請求項3に記載の発明によれば、読取位置で読取面に対して搬送ベルトを0.1〜2.0 mm のギャップを設けて搬送するので、原稿を搬送する搬送ベルトを走行するとき読取面との間で摩擦を生ずることなく、摩擦熱により搬送ベルトを溶融して読取面を汚したりするおそれをなくし、その点からも高画質読取りを可能とすることができる。また、読取面に対する原稿の接触圧をなくすか軽くし、原稿の搬送トルクを小さくして駆動モータを小型化し、例えば騒音を低減することができる。
【0096】
また、請求項に記載の発明によれば、搬送ベルトの走行方向と直交する幅方向両側で裏当て板の両端部を突き当てて読取面に対して搬送ベルトを0.1〜2.0mmのギャップに保持するので、読取面に対して搬送ベルトを最適なギャップに確実に保持することができる。
【0097】
請求項に記載の発明によれば、加えて、薄い原稿の場合には静電吸着力により原稿を搬送ベルトに吸着して読取面に対して原稿を非接触で搬送し、厚い原稿の場合には静電吸着力により原稿を搬送ベルトに吸着するとともに原稿との摩擦力により原稿を搬送する。これにより、読取面に対する原稿の接触圧を軽くし、原稿の搬送駆動トルクを小さくして駆動モータを小型化し、例えば騒音を低減することができる。
【0098】
また、厚い原稿の場合には、腰が強く、ローラ等に衝突したときの衝撃が読取位置に伝わりやすいが、静電吸着力に加えて搬送ベルトとの摩擦力により原稿を搬送することで、衝撃が読取位置にまで及ぶことを防止し、高画質読取りを可能とすることができる。
【0099】
請求項に記載の発明によれば、裏当て板を付勢してその両端部を突き当てたとき、読取面と前記搬送ベルトとの間のギャップを0.1〜0.3mmとするので、読取面に対して搬送ベルトをまたさらに最適なギャップに保持することができる。
【0100】
請求項に記載の発明によれば、読取光学手段として、原稿搬送路に、原稿の表面を読み取る第1読取光学手段と原稿の裏面を読み取る第2読取光学手段とを備えるので、原稿搬送路を通して原稿を一気に搬送する間に原稿の表裏面を一度に読み取り、読取スピードを高めることができる。
【0101】
請求項に記載の発明によれば、原稿搬送路に、読取位置で原稿の表面を読み取り後、スイッチバックしてから反転して原稿を再度読取位置へと再供給するスイッチバック反転路を備えるので、原稿搬送路を通して原稿を搬送して1つの読取光学手段で原稿の表裏面を読み取ることができる。
【0102】
請求項に記載の発明によれば、搬送ベルトをクリーニングするベルトクリーニング手段を備えるので、ベルトクリーニング手段で、搬送ベルトに付着した埃・塵・紙粉等の異物を除去して読取光学手段による高画質読取りを可能とすることができる。
【0103】
請求項に記載の発明によれば、読取位置を通過して後の原稿に対して除電を行うので、搬送ベルトに静電的に吸着した原稿を、読取り後に搬送ベルトから容易確実に分離することができる。
【0104】
請求項10に記載の発明によれば、請求項1ないしのいずれか1に記載の画像読取用自動原稿搬送装置を備えるので、上記各効果を有する画像読取用自動原稿搬送装置を備えたスキャナ装置を提供することができる。
【0105】
請求項11に記載の発明によれば、請求項1ないしのいずれか1に記載の画像読取用自動原稿搬送装置を備えるので、上記各効果を有する画像読取用自動原稿搬送装置を備えた、複写機やファクシミリやそれらの複合機などの画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】黒赤2色のレーザ複写機におけるその内部機構の全体概略構成図である。
【図2】そのレーザ複写機に備えるこの発明による1パス同時両面読取方式の画像読取用原稿自動搬送装置の全体概略構成図である。
【図3】その第2読取光学手段の概略構成図である。
【図4】この発明の他例である原稿反転両面読取方式の画像読取用原稿自動搬送装置の全体概略構成図である。
【図5】さらに他例である片面読取方式の画像読取用原稿自動搬送装置の概略構成図である。
【図6】またさらに他例である片面読取方式の画像読取用原稿自動搬送装置の概略構成図である。
【図7】従来の画像読取用原稿自動搬送装置の全体概略構成図である。
【符号の説明】
20 第1読取光学手段
50 画像読取用自動原稿搬送装置
54 原稿搬送路
62 第1搬送ベルト
63 第1押圧ローラ(押圧部材)
66 コンタクトガラス
68 第2搬送ベルト
69 第2押圧ローラ(押圧部材)
70 第2読取光学手段
73 コンタクトガラス
80 第1ローラ(電極部材)
83 第1可動裏当て板
85 第1ベルトクリーニング手段
86 第1原稿除電手段
87 第1除電ブラシ
88 第4ローラ(電極部材)
90 第2可動裏当て板
92 第2ベルトクリーニング手段
93 第2原稿除電手段
94 第2除電ブラシ
96 バイアス電源
97 静電吸着手段
100 画像読取用自動原稿搬送装置
101 スイッチバック反転路
110 画像読取用自動原稿搬送装置
111 原稿
G ギャップ

Claims (11)

  1. 搬送ベルトを走行してその搬送ベルトで原稿を搬送しながら、原稿搬送路途中の読取位置にて読取面を透して読取光学手段によりその搬送する原稿の画像内容を読み取る画像読取用自動原稿搬送装置において、
    前記搬送ベルトに原稿を静電的に吸着する静電吸着手段と、付勢して前記読取位置で前記搬送ベルトに裏側から押し当て、走行する前記搬送ベルトを案内する可動裏当て板とを備えるとともに、
    前記読取位置で、前記読取面と前記搬送ベルトとの間に、
    ギャップより薄い原稿の場合には、静電吸着力により前記原稿を前記搬送ベルトに吸着して前記読取面に対して前記原稿を非接触で搬送するように、
    また、ギャップより厚い原稿の場合には、前記静電吸着手段により前記原稿を前記搬送ベルトに吸着するとともに、前記可動裏当て板の付勢による前記搬送ベルトと原稿との摩擦力により、前記原稿を搬送するように、
    ギャップを設けてなることを特徴とする、画像読取用自動原稿搬送装置。
  2. 前記静電吸着手段を、前記搬送ベルトの裏側に配置する電極部材と前記搬送ベルトに原稿を押し付ける押圧部材とにバイアス電圧を印加するバイアス電源を備えて構成することを特徴とする、請求項1に記載の画像読取用自動原稿搬送装置。
  3. 前記搬送ベルトの走行方向と直交する幅方向両側で前記裏当て板の両端部を突き当てて、前記読取面に対して前記搬送ベルトを0.1〜2.0mmのギャップに保持することを特徴とする、請求項1または2に記載の画像読取用自動原稿搬送装置。
  4. 前記裏当て板を付勢してその両端部を突き当て、前記読取面と前記搬送ベルトとの間に少なくとも0.1mmのギャップを確保する一方、付勢力に抗して前記裏当て板を移動して前記読取面と前記搬送ベルトとの間に最大2.0mmのギャップを形成可能とすることを特徴とする、請求項に記載の画像読取用自動原稿搬送装置。
  5. 前記裏当て板を付勢してその両端部を突き当てたとき、前記読取面と前記搬送ベルトとの間のギャップを0.1〜0.3mmとすることを特徴とする、請求項に記載の画像読取用自動原稿搬送装置。
  6. 前記読取光学手段として、前記原稿搬送路に、原稿の表面を読み取る第1読取光学手段と原稿の裏面を読み取る第2読取光学手段とを備えることを特徴とする、請求項1ないしのいずれか1に記載の画像読取用自動原稿搬送装置。
  7. 前記原稿搬送路に、前記読取位置で原稿の表面を読取り後、スイッチバックしてから反転して原稿を再度前記読取位置へと再供給するスイッチバック反転路を備えることを特徴とする、請求項1ないしのいずれか1に記載の画像読取用自動原稿搬送装置。
  8. 前記搬送ベルトをクリーニングするベルトクリーニング手段を備えることを特徴とする、請求項1ないしのいずれか1に記載の画像読取用自動原稿搬送装置。
  9. 前記読取位置を通過して後の原稿に対して除電を行う原稿除電手段を備えることを特徴とする、請求項1ないしのいずれか1に記載の画像読取用自動原稿搬送装置。
  10. 請求項1ないしのいずれか1に記載の画像読取用自動原稿搬送装置を備えることを特徴とする、スキャナ装置。
  11. 請求項1ないしのいずれか1に記載の画像読取用自動原稿搬送装置を備えることを特徴とする、画像形成装置。
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