JP4056241B2 - テープ印字装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷された後に切断されずに用いられる印字用テープに印刷するテープ印字装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、ユーザーが入力した文字を裏面に粘着層を有する裏ノリ付きのテープに印刷するテープ印字装置(ラベルライター)が一般的に普及している。このようなテープ印字装置では、被印刷物であるテープは、長尺のものが用いられている。即ち、幅10mm程度×長さ10m(10000mm)程度の長尺テープを、ロール状に巻いた状態でカートリッジに収納して用いられている。
【0003】
これは、セロハンテープに代表されるように、長尺のテープをロール状に巻くという製法が、すでに産業上確立されており、製造コストが安いため、このような形状が採用されている。
【0004】
また、ラベルに印刷する文字数は、ユーザーによって異なり、印刷される文字列の長さも多様になる。したがって、長尺のテープで供給することにより、任意の長さのラベルが作れるというメリットがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述のようなカートリッジに収納されたテープの場合、1つのカートリッジに10m程度の長さのテープが収納されているため、少量のテープしか使わないユーザーや、数種類の色のテープを少しずつ使いたいユーザー等にとっては経済的に好ましくない。
【0006】
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、少量のテープしか使わないユーザーや、数種類の色のテープを少しずつ使いたいユーザーに最適に対応した印字用テープ及びテープ印字装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、第1の発明に係るテープ印字装置は、印刷された後に切断されずに用いられる印字用テープに短文等を印刷するテープ印字装置において、本体内部に挿入された上記印字用テープを、その長手方向に所定量搬送させる搬送ローラーと、当該搬送ローラーで搬送される上記印字用テープを臨む位置に配置され、当該印字用テープに施された識別情報を検出して、裏面に粘着層を有してハーフカットにより複数に分割された印刷用紙の分割パターンを特定する分割パターン検出センサと、上記ハーフカットにより複数に分割された印刷用紙の各部分のうち、既に剥離紙より剥がされて使用済みとなっている部分を検出する使用済み部分検出センサと、上記分割パターン検出センサで特定した印刷用紙の分割パターン情報を基に、上記使用済み部分検出センサで検出された使用済みの部分を除いた印刷可能な部分を特定して印刷する印刷制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】
上記構成により、本体内部に挿入された印字用テープが搬送ローラーで搬送され、分割パターン検出センサで識別情報が検出され、この識別情報に基づいて印刷用紙の分割パターンが特定される。また、使用済み部分検出センサで、複数に分割された印刷用紙の各部分のうち使用済み部分が検出される。そして、印刷制御手段で、上記使用済みの部分を除いた印刷可能部分を特定して印刷される。
【0019】
第2の発明に係るテープ印字装置は、印刷された後に切断されずに用いられる印字用テープに短文等を印刷するテープ印字装置において、本体内部に挿入された上記印字用テープを、その長手方向に所定量搬送させる搬送ローラーと、当該搬送ローラーで搬送される上記印字用テープを臨む位置に配置され、当該印字用テープに施された識別情報を検出して、裏面に粘着層を有してハーフカットにより複数に分割された印刷用紙の分割パターン及び上記複数に分割された印刷用紙の各部分の色情報を特定する分割パターン検出センサと、上記ハーフカットにより複数に分割された印刷用紙の各部分のうち、既に剥離紙より剥がされて使用済みとなっている部分を検出する使用済み部分検出センサと、上記分割パターン検出センサで特定した印刷用紙の分割パターン及び上記複数に分割された印刷用紙の各部分の色情報を基に、上記使用済み部分検出センサで検出した使用済みの部分と予め印刷を指定された色とから印刷可能な部分を特定して印刷する印刷制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0020】
上記構成により、本体内部に挿入された印字用テープが搬送ローラーで搬送され、分割パターン検出センサで識別情報が検出され、この識別情報に基づいて印刷用紙の分割パターン及び分割された各部分の色が特定される。また、使用済み部分検出センサで、複数に分割された印刷用紙の部分のうちの使用済み部分が検出される。そして、印刷制御手段で、上記使用済みの部分と予め指定された色とから印刷可能部分が特定されて印刷される。
【0023】
上記第1又は第2の発明に係るテープ印字装置において、上記識別情報は、上記剥離紙に施されたバーコード状の縞模様によって記録され、上記分割パターン検出センサは、上記バーコード状の縞模様のパターンを読取るセンサであることを特徴とする。
【0024】
上記構成により、上記分割パターン検出センサでバーコード状の縞模様を読み取ることで、印刷用紙の分割パターンや分割された各部分の色が特定され、それに基づいて印刷用紙に印刷される。
【0025】
上記第1又は第2の発明に係るテープ印字装置において、上記識別情報は、上記印字用テープに設けた貫通穴、切り欠き又は凹凸によって記録されると共に、当該貫通穴、切り欠き又は凹凸が上記ハーフカットにより分割された印刷用紙の各部分に対応して上記印字用テープ上に配置され、上記分割パターン検出センサは、上記印字用テープ上の貫通穴、切り欠き又は凹凸の有無を検出するセンサであることを特徴とする。
【0026】
上記構成により、分割パターン検出センサが、まず識別情報としての貫通穴や切り欠き等の検出を行って分割パターンを特定し、次いで複数の分割部分のうち使用済み部分の検出を行う。この検出データに基づいて印刷可能部分が特定されて印刷される。
【0027】
上記分割パターン検出センサと、上記使用済み部分検出センサとは、共通のセンサで構成することが望ましい。
【0028】
上記構成により、本来、2種類のセンサをそれぞれ設けなければならないところを、1種類のセンサを設けるだけで済むので、部品点数の低減及び設置スペースの減少を図ることができる。
【0029】
上記テープ印字装置においては、上記印刷制御手段により印刷可能な部分が特定できなかった場合に、印刷不可能である旨を表示する表示手段を更に有することが望ましい。
【0030】
上記構成により、印刷可能な部分が特定できない場合に印刷不可能である旨を表示手段に表示することで、印刷可能か否かを的確に認識することができる。
【0031】
上記テープ印字装置においては、同一内容の短文等を印刷する枚数を入力する印刷枚数入力手段を更に備え、上記印刷制御手段は、上記使用済み部分検出センサで検出した使用済み部分の情報に、上記印刷枚数入力手段で入力された同一内容の印刷枚数情報をも加味して、上記印刷可能な部分を特定すると共に、当該複数に分割された印刷用紙への印刷順も特定することを特徴とする。
【0032】
上記構成により、印刷可能な部分及び印刷順を特定して、入力された短文を指定枚数だけ印刷することができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態に係るテープ印字装置を添付図面を参照しながら説明する。
【0034】
[印字用テープ]
まず、印字用テープ1について説明する。
【0035】
印字用テープ1は、幅20mm程度×長さ100mm程度の短冊状に短く切って形成されている。この印字用テープ1は、図1〜図3に示すように、裏面に粘着層を有する裏ノリ付き印刷用紙2と、剥離紙3とから構成されている。
【0036】
裏ノリ付き印刷用紙2は、その表面が印刷面となり、裏面が貼付面となっている。印刷面には、語句や名称等の比較的短い文(短文)が印刷される。貼付面には、いろんな物に貼り付けるためのノリが付けられている。印字用テープ1の表面には、裏ノリ付き印刷用紙2のみを貫通し、剥離紙3を貫通しない切断線である、所謂ハーフカット4が設けられている。このハーフカット4を手掛かりに、裏ノリ付き印刷用紙2を剥離紙3より剥がすことが出来る。
【0037】
このハーフカットを施す形状は種々のパターンがある。図1では、裏ノリ付き印刷用紙2とほぼ同じ形状で、僅かに小さい寸法の1つの四角形状のハーフカットを設けている。他のパターンのハーフカットとしては、例えば図4のように、図1の状態から縦(幅方向)に二分割して2つのラベル片5とするものや、図5のように縦横に四分割して4つのラベル片5とするものや、図6のように横(長手方向)に三分割して3つのラベル片5とするもの等が考えられる。
【0038】
剥離紙3は、裏ノリ付き印刷用紙2を対象物に貼り付けるまで裏ノリが他の物に付着しないように粘着層を保護するための紙である。したがって、この剥離紙3は、裏ノリ付き印刷用紙2の裏ノリを覆っていて、対象物への貼り付けの際に裏ノリ付き印刷用紙2より剥がされる。
【0039】
剥離紙3の裏ノリ付き印刷用紙2側と反対の面には、裏ノリ付き印刷用紙2のハーフカットの分割パターンに1対1で対応した識別情報が施されている。この識別情報としては、種々のものがあるが、ここでは図2及び図3に示すように、バーコード状の縞模様を用いている。剥離紙3は、透明のフィルムにこのバーコード状の黒色の縞模様が印刷されて構成されている。ハーフカットの分割パターンとバーコード状の縞模様のパターンとの組み合わせの一例を図7(A)(B)(C)に示す。それぞれ異なるハーフカットの分割パターンとバーコード状の縞模様のパターンとを1対1で対応させる。この組み合わせは、後述する制御部17に記録されている。なお、ハーフカットの分割パターンと裏ノリ付き印刷用紙の色のパターンを組み合わせる場合もある。この場合については後述する。
【0040】
[テープ印字装置]
次に、テープ印字装置11について図8及び図9を基に説明する。
【0041】
テープ印字装置11は、印字用テープ1に短文を印刷するための印刷装置である。このテープ印字装置11の全体構成は一般的技術であるため、ここでは本実施形態に係る特徴部分のみを説明する。本実施形態のテープ印字装置11の特徴は、挿入センサ12と、搬送ローラー13と、分割パターン検出センサ14と、使用済み部分検出センサ15と、印刷ユニット16と、記憶部17と、表示部18と、入力手段19と、制御部20とを備えた点にある。
【0042】
挿入センサ12は、印字用テープ1がテープ印字装置11の本体内部に挿入されたことを検出するためのセンサである。この挿入センサ12は、本体内部のテープ挿入口(図示せず)付近に設けられている。具体的には、挿入経路に沿って搬送される印字用テープ1の表面又は裏面(本実施形態では表面)に検出部を対向するように配置されている。挿入センサ12は、検出部により印字用テープ1の存在を検出できるセンサであればよく、検出方式は問わない。例えば、光センサ、機械的センサ、超音波センサ等が使用できる。光センサは、発光素子と受光素子とを備え、印字用テープ1で発光素子と受光素子との間の光路が遮られたか否かを検出して、印字用テープ1が挿入されたか否かを検出する。機械的センサは、印字用テープ1の挿入経路を遮るようにシャッタやローラやレバー等を配置し、印字用テープ1の挿入に伴いこのシャッタ等が押されたか否かで、印字用テープ1が挿入されたか否かを検出する。超音波センサは、超音波の反射波が戻ってくる時間が印字用テープ1の存在の有無によって変わることを利用して、印字用テープ1が挿入されたか否かを検出する。このような挿入センサ12で印字用テープ1の挿入を検出することで、制御部20によってテープ印字装置11の動作が開始される。
【0043】
搬送ローラー13は、本体内部に挿入された印字用テープ1を搬送するための部材である。挿入センサ12での印字用テープ1の挿入検出を受けて作動を開始する。搬送ローラー13は、その回転が制御部20で制御され、印字用テープ1の移動量を正確に制御できるようになっている。
【0044】
分割パターン検出センサ14は、剥離紙3のバーコード状の縞模様のパターンを検出して裏ノリ付き印刷用紙2の分割パターンを特定するためのセンサである。上記裏ノリ付き印刷用紙2のハーフカットの分割パターンとバーコード状の縞模様のパターンとが1対1で対応しているため、バーコード状の縞模様のパターンを検出することでハーフカットの分割パターンを特定することができる。
【0045】
分割パターン検出センサ14は、発光素子と受光素子とからなり、発光素子からの検出光を剥離紙3の表面(図3の下側面)に当て、黒いバーコード状の縞模様のない部分で反射した反射光を受光素子で検出することで、バーコード状の縞模様のパターンを読み取る。受光素子で検出したデータは制御部20に送られる。検出されたバーコード状の縞模様のパターンデータは、ハーフカットの分割パターンとの対応を記憶した記憶部17内の分割パターンテーブル18aと照合され、ハーフカットの分割パターンが特定される。
【0046】
使用済み部分検出センサ15は、ハーフカットで複数に分割された裏ノリ付き印刷用紙2のうち、使用済みの部分(裏ノリ付き印刷用紙2が剥がされている箇所)がある場合にその部分を検出するセンサである。この使用済み部分検出センサ15は、発光素子と受光素子とを印字用テープ1の搬送経路に印字用テープ1を上下から挟み込むように配設して構成されている。これにより、印字用テープ1が発光素子と受光素子の間を通過することで、裏ノリ付き印刷用紙2が存在する部分で検出光が遮られ、使用済みで裏ノリ付き印刷用紙2が剥がされている部分、すなわち透明な剥離紙3のみが存在する部分であって、しかも剥離紙3のバーコード状の縞模様のない部分で検出光が透過する。この透過光を受光素子で検出したとき、その部分は使用済みの部分であることが分かる。受光素子で検出したデータは制御部20に送られる。検出されたデータ(透過光が検出された位置情報)は、ハーフカットで複数に分割された各部分の配置情報(例えば、4分割されたハーフカットのパターンの右上の部分)との対応を記憶した記憶部17内の分割部分の配置テーブル18bと照合され、使用済み部分の位置が特定される。
【0047】
使用済み部分検出センサ15は、印字用テープ1の幅方向に平行して2つ設けられている。これは、裏ノリ付き印刷用紙2の分割部分の配列に合わせたものである。即ち、ハーフカットの並びに整合させたものである。本実施形態では、図7の(B)や(C)のように、ハーフカットで2つ又は4つに分割された場合、幅方向に最高2列に並ぶので、各列の配置に合わせて2つの使用済み部分検出センサ15が設けられている。なお、裏ノリ付き印刷用紙2が3列以上にハーフカットされる場合は、3つ以上の使用済み部分検出センサ15が各列の配置に合わせて設けてもよいし、もしくは細かく分割されているものにも対応できるようラインセンサを設けてもよい。
【0048】
印刷ユニット16は、入力された短文等を印字用テープ1の裏ノリ付き印刷用紙2に印字する装置である。インクリボン・感熱紙等による熱転写方式、もしくはインクジェット方式等によって短文等が裏ノリ付き印刷用紙2に印字される。この印刷ユニット16は、印字用テープ1の全幅にも一部にも印刷できる印刷ヘッド、裏ノリ付き印刷用紙2の搬送量を正確に制御して搬送するテープ送り機構等を備えて構成されている。この印刷ユニット16によって裏ノリ付き印刷用紙2の存在する任意の部分に短文が印刷できるようになっている。
【0049】
記憶部17は、各パターンを記憶しておくための領域で、分割パターンテーブル17aと、分割部分の配置テーブル17bとを備えて構成されている。分割パターンテーブル17aには、バーコード状の縞模様のパターンとハーフカットの分割パターンとの対応が記憶されている。分割部分の配置テーブル17bには、複数に分割された各ラベル片5の配置位置の情報(例えば、4分割されたハーフカットのパターンの右上の部分)と使用済み部分検出センサ15の検出値との対応と、各ラベル片5に対する印刷順番が記憶されている。さらに、各ラベル片5の大きさ(長さ)や印刷可能文字数も記憶されている。また、この各ラベル片5の大きさ情報を基に、印刷可能な文字サイズ・行数・文字数等を算出することもできる。
【0050】
表示部18は、裏ノリ付き印刷用紙2のうち印刷可能な部分が特定できなかった場合に、印刷不可能である旨を表示する表示手段であり、液晶画面(LCD)等のディスプレイで構成される。この表示部18は、印刷不可能である旨と共に、入力手段19で入力された短文の内容や、指定された印刷枚数等も表示する。なお、印字不可能である旨を告知する手段としては、スピーカーからエラー音・ビープ音等を発する構成でも良い。
【0051】
入力手段19は、印刷する短文等を入力したり、印刷枚数を指定したりするための手段である。入力手段19は、キーボード等で構成され、少なくとも文字入力と印刷枚数の指定ができるようになっている。
【0052】
制御部20は、テープ印字装置11の動作を制御する装置である。この制御部20は、図9に示すように、挿入センサ12、搬送ローラー13、分割パターン検出センサ14、使用済み部分検出センサ15、印刷ユニット16、記憶部17、表示部18、入力手段19、制御部20等にそれぞれ接続され、各センサからの検出結果に基づいて搬送ローラー13、印刷ユニット16等を制御するようになっている。主に、分割パターン検出センサ14での検出結果に基づいて印字用テープ1の裏ノリ付き印刷用紙2のハーフカットの分割パターンを特定し、印刷可能な領域を分割部分に合わせて設定する。さらに、使用済み部分検出センサ15での検出結果に基づいて使用済みの部分の位置を特定し、分割パターン検出センサ14の検出結果に基づいて設定した印刷可能な領域から使用済み部分を除き、最終的に印刷可能な部分の位置を特定して印刷ユニット16を制御する。具体的には、図10のフローチャートに示す機能が格納されている。なお、印刷ユニット16と制御部20とで印刷制御手段が構成されている。即ち、分割パターン検出センサ14の分割パターン情報を基に、使用済み部分検出センサ15で検出された使用済みの部分を除いた印刷可能な部分を特定して印刷する印刷制御手段が構成されている。
【0053】
[動作]
以上のように構成された印字用テープ1及びテープ印字装置11では、次のようにして印字される。図10のフローチャートに基づいて説明する。
【0054】
印刷を行うユーザーは、テープ印字装置11の電源を入れて、入力手段19から短文、印刷枚数等を入力する。さらに、印字用テープ1をテープ挿入口から挿入すると、制御部20では、次の処理が開始される。
【0055】
まず、挿入センサ12で印字用テープ1が本体内部に挿入されたか否かを検出する(ステップS1)。印字用テープ1が本体内部に挿入されない場合は、処理を終了する。挿入された場合は、図8の(A)、(B)、(C)に示すように、搬送ローラー13等を作動させて、印字用テープ1を印刷ユニット16側(図の矢印の方向)へ、印字用テープ1の後端が印刷ユニット16に達するまで搬送する(ステップS2)。
【0056】
この間に、分割パターン検出センサ14で剥離紙3のバーコード状の縞模様のパターンを検出し、その検出したパターンを記憶部17の分割パターンテーブル17aに記憶されたパターンと照合してハーフカットの分割パターンを特定する(ステップS3)。
【0057】
さらに、使用済み部分検出センサ15の検出値と記憶部17の分割部分の配置テーブル17bに記憶されたパターンとを照合して、ハーフカットされた複数の分割部分のうち使用済みの部分があるか否か、ある場合はどの位置かを検出する(ステップS4)。
【0058】
次いで、入力手段19で指定された印刷枚数を取得して(ステップS5)、上記ステップS3で特定した分割パターンのうちステップS4で検出した使用済みの部分を除いた部分に、指定された印刷枚数分、入力された短文を印刷可能か否かを判断する(ステップS6)。指定枚数が多すぎる場合は、表示部18に印刷不可能である旨を表示して(ステップS7)、後述するステップS16に進む。全枚数を印刷可能な場合は、指定された印刷枚数が2枚以上か否かを判断する(ステップS8)。指定された印刷枚数が1枚の場合は、その短文を印刷する位置(ラベル片5)を特定する(ステップS9)。指定された印刷枚数が2枚以上の場合は、その短文をラベル片5に印刷する位置と順番を、分割部分の配置テーブル17bを参照して特定する(ステップS10)。使用済みの部分がある場合はその部分を除いた残りの部分に対して印刷順が決められ、その先頭部分から順に印刷する位置が特定される。
【0059】
例えば、図11のようにして印刷位置と順番が特定される。使用済み部分検出センサ15は、図11(A)に示すように、ハーフカットの分割パターンに合わせて2つ設けられている。即ち、図中の上部の使用済み部分検出センサ15であるセンサ1と、下部の使用済み部分検出センサ15であるセンサ2とが設けられている。今、図11(A)に示すように、各ラベル片がa,b,c,d(左上,左下,右上,右下)の順に配置されているものとし、印字用テープ1の長手方向をX方向とすると、図11(B)に示すように、センサ1がX=X1〜X2でOFFとなった場合(実際には、剥離紙の、バーコード状の縞模様が無い透明の部分を通過した時のみセンサ1はOFFとなるが、便宜上、分割パターン内のX方向全範囲においてOFFになるものとして、以下説明する)、ラベル片aは使用済み部分であると検出する(無論、センサがONとなった場合を使用済み部分であると検出しても良い)。同様に、センサ2がX=X1〜X2でOFFとなった場合はラベル片bが、センサ1がX=X2〜X3でOFFとなった場合はラベル片cが、センサ2がX=X2〜X3でOFFとなった場合はラベル片dが、それぞれ使用済み部分であると検出する。そして、印刷の優先順位はaから順番に決められ、dが最下位の順位となっている。
【0060】
例えば、センサ1がX=X1〜X2でOFFとなり、センサ2は常にONであった場合は、ラベル片aのみが使用済み部分となる。この場合、ラベル片bを最優先の印刷対象とし、以下ラベル片c,dの順に印刷する部分が特定される。また、センサ1は常にONで、センサ2がX=X1〜X3でOFFとなった場合は、ラベル片b,dが使用済み部分となり、この場合は、ラベル片a,cの順に印刷する部分が特定される。
【0061】
次いで、入力された短文の文字数を比較し(ステップS11)、入力文字数が印刷可能文字数を越えているか否かを判断する(ステップS12)。入力文字数が印刷可能文字数を越えていると判断した場合は、その旨を表示部18に表示して、新たな指示を待つ(ステップS13)。その後、文字数の修正がなされたか否かを判断し(ステップS14)、修正がなされた場合は、上記ステップS12に戻って上記処理を繰り返す。修正がなされなかった場合は、後述するステップS16に進む。一方、ステップS12で、入力文字数が印刷可能文字数を越えていないと判断した場合は、印刷ユニット16を作動させ、図8(D)に示すように、ステップS2(図8(A)〜(C))と反対方向に印字用テープ1を搬送ローラー13等で送りながら、印刷ユニット16で図12のように印刷可能部分に短文等を印刷する(ステップS15)。
【0062】
次いで、印字用テープ1を搬送ローラー13によって本体外へ排出し(ステップS16)、処理を終了する。この場合、ステップS15で印刷終了した後の排出の場合は、印字用テープ1に短文が印刷された状態で本体外へ排出される。ステップS14で修正がなされない場合は、印字用テープ1は何も印刷されないまま本体外へ排出される。また、ステップS6で印刷可能部分がないと判断されてステップS7で印刷不可表示がされた場合も、印字用テープ1は何も印刷されないまま本体外へ排出される。
【0063】
[効果]
以上のように、印字用テープ1の長さを従来のロール状のものから短冊状の短いものにしたので、少量のテープしか使わない場合に対応できる。即ち、短冊状の印字用テープ1を必要な枚数分用意するだけで済み、10mほどもある長いロール状のテープを用意する必要がなくなる。
【0064】
また、ハーフカットによる複数の分割部分のうち、既に使用済みの部分を除いて印刷可能な部分を自動的に選択して指定枚数だけ印刷するので、印刷する部分を逐次指定するような煩雑な入力操作が不要になる。また、印刷枚数分だけ繰り返して印刷する必要もなくなる。この結果、操作が簡略化し、容易に印刷できると共に、操作ミスをなくすことができる。
【0065】
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態について説明する。
【0066】
本実施形態に係る印字用テープ及びテープ印字装置は、上記第1の実施形態に係る印字用テープ1及びテープ印字装置11と同様の構成を有するため、同一符号を付して説明を省略する。本実施形態の印字用テープ1及びテープ印字装置11は、任意に選択した色の印字用テープ1に印字できることを特徴としている。
【0067】
本実施形態の印字用テープ1は、裏ノリ付き印刷用紙2がハーフカットで複数に分割されていると共に各分割部分が異なる色に塗り分けられている。この分割部分は、種々の色に塗られる。各分割部分が全て異なる色に塗り分けられたり、いくつかは同じ色に塗り分けられたりする。
【0068】
本実施形態のテープ印字装置11では、記憶部17に、色分けパターンに対応した機能が付加されている。即ち、記憶部17には、分割パターンテーブル17a及び配置テーブル17bと共にテープ色テーブル(図示せず)が設けられている。このテープ色テーブルには、ハーフカットで複数に分割された各ラベル片5の位置とその部分の色との対応が記憶されている。ハーフカットの分割パターンによる分割部分(各ラベル片5)とこの分割部分に塗られる色とからできる組み合わせは多数あり、この多数の組み合わせと、バーコード状の縞模様のパターンとの対応がテープ色テーブルとして記憶されている。さらに、制御部20には、指定された色が使用済みの場合に対応する処理機能が追加されている。具体的には、図13に示すフローチャートの機能が格納されている。
【0069】
[動作]
以上のように構成されたテープ印字装置11は次のように動作する。図13のフローチャートに基づいて説明する。
【0070】
印刷を行うユーザーは、テープ印字装置11の電源を入れて、キーボード等から短文等を入力すると共に、印字する部分の色を特定する情報及び印刷枚数の情報を入力する。さらに、印字用テープ1をテープ挿入口から挿入すると、制御部20では、次の処理が開始される。
【0071】
まず、挿入センサ12で印字用テープ1が本体内部に挿入された否かを検出する(ステップS21)。印字用テープ1が本体内部に挿入されない場合は、処理を終了する。挿入された場合は、第1の実施形態と同様、搬送ローラー13を作動させて、印字用テープ1を印刷ユニット16側へ印字用テープ1の後端が印刷ユニット16に達するまで搬送する(ステップS22)。
【0072】
この間に、分割パターン検出センサ14で剥離紙3のバーコード状の縞模様のパターンを検出し、その検出したパターンを記憶部17のテープ色テーブル等に記憶されたパターンと照合してハーフカットの分割パターン及び色分けパターンを特定する(ステップS23)。即ち、裏ノリ付き印刷用紙2が何分割になっていて、どのラベル片5が何色かを特定する。
【0073】
さらに、使用済み部分検出センサ15の検出値と記憶部17の分割部分の配置テーブル17bに記憶されたパターンとを照合して、ハーフカットされた複数の分割部分のうち使用済みの部分があるか否か、ある場合はどの位置かを検出する(ステップS24)。次いで、ステップS23で特定した分割パターン及び色分けパターンのうち、ステップS24で検出した使用済みの部分を除いて、残った部分に指定された色があるか否かを判断する(ステップS25)。
【0074】
指定された色がないと判断した場合は、その旨を表示部18に表示して、新たな指示を待つ(ステップS26)。その後、色指定の修正がなされたか否かを判断し(ステップS27)、修正がなされた場合は、上記ステップS25に戻って上記処理を繰り返す。修正がなされなかった場合は、後述するステップS39に進む。一方、ステップS25で、指定された色があると判断した場合は、入力手段19で指定された印刷枚数を取得して(ステップS28)、上記ステップS23で特定した分割パターン及び色分けパターンのうちステップS24で検出した使用済みの部分を除いた部分に、指定された色および印刷枚数分、全て印刷可能か否かを判断する(ステップS29)。指定枚数が多すぎたり、指定色がなかったりして印刷可能でない場合は、表示部18に印刷不可能の旨を表示して(ステップS30)、後述するステップS39に進む。上記条件を満たして印刷可能である場合は、指定された印刷枚数が2枚以上か否かを判断する(ステップS31)。指定された印刷枚数が1枚の場合は、その短文を印刷する位置(ラベル片5)を特定する(ステップS32)。指定された印刷枚数が2枚以上の場合は、その短文を印刷するラベル片5の順番と、印刷する位置を特定する(ステップS33)。使用済みの部分がある場合は、上記第1実施形態の場合と同様にして、その部分を除いた残りの部分に対して印刷位置及び順番が決められ、その先頭部分から順に印刷する位置が特定される。
【0075】
次いで、入力された短文の文字数を比較し(ステップS34)、入力文字数が印刷可能文字数を越えているか否かを判断する(ステップS35)。入力文字数が印刷可能文字数を越えていると判断した場合は、その旨を表示部18に表示して、新たな指示を待つ(ステップS36)。その後、文字数の修正がなされたか否かを判断し(ステップS37)、修正がなされた場合は、上記ステップS35に戻って上記処理を繰り返す。修正がなされない場合は、後述するステップS39に進む。一方、ステップS35で、入力文字数が印刷可能文字数を越えていないと判断した場合は、印刷ユニット16を作動させ、印刷可能部分に短文等を印刷する(ステップS38)。
【0076】
次いで、印字用テープ1を搬送ローラー13によって本体外へ排出し(ステップS39)、処理を終了する。この場合、ステップS38で印刷終了した後の排出の場合は、印字用テープ1の指定した色のラベル片5に短文が印刷された状態で本体外へ排出される。ステップS27で修正がなされない場合は、印字用テープ1は何も印刷されないまま本体外へ排出される。また、ステップS29で印刷可能部分がないと判断されてステップS30で印刷不可表示がされた場合も、印字用テープ1は何も印刷されないまま本体外へ排出される。
【0077】
[効果]
上記第1の実施形態と同様の効果を奏する。さらに、本実施形態では、数種類の色のテープを少しずつ使いたいユーザーには、数種類の色に塗り分けられた短冊状の印字用テープを複数枚用意することで対応できる。
【0078】
また、印刷するテープの色(の部分)も自動的に選択されるので、操作ミスもなく、指定した色に容易に印字することができる。
【0079】
[第3の実施形態]
次に、第3の実施形態について図14を基に説明する。なお、本実施形態に係るテープ印字装置の全体構成は上記第1の実施形態のテープ印字装置11と同様であるため、ここではその特徴部分である検出センサのみを印字用テープと共に概略的に図示する。
【0080】
本実施形態のテープ印字装置の特徴は、分割パターン検出センサ14と使用済み部分検出センサ15の両方の機能を1つの検出センサ30で兼ね備えた点にある。
【0081】
本実施形態に係る印字用テープ31では、テープの種類を識別する識別情報を保持する手段として、バーコード状の縞模様の代わりに、印字用テープ31の長手方向前端部及び後端部の各二カ所にそれぞれ設けた貫通穴32を用いる。この二カ所の位置の貫通穴32の有無により、4通りの組み合わせを作ることができる。すなわち、検出センサ30で貫通穴32の有無を検出することによりその貫通穴32の有無の組み合わせを特定する。一方、記憶部17には、貫通穴32の有無の組み合わせとハーフカットの分割パターンや色分けパターンとの対応を記憶した分割パターンテーブルが記憶される。そして、当該テーブルと貫通穴の有無の組み合わせとを照合することにより、ハーフカットの分割パターンや色分けパターンを特定する。
【0082】
貫通穴32は、ハーフカットで複数に分割された各ラベル片5の並びに整合させて設けられている。すなわち、ここでは、幅方向二列に分割されているので、その幅方向の並びに整合する位置に2つの貫通穴32が設けられている。
【0083】
裏ノリ付き印刷用紙33に貼付される剥離紙(図示せず)には透明のシートが用いられ、裏ノリ付き印刷用紙33に使用済み部分があると、その部分で検出光が透過するようになっている。貫通穴32も同様に、その部分で検出光が透過する。なお、貫通穴32は、裏ノリ付き印刷用紙33及び剥離紙を共に貫通して設けられているが、剥離紙が透明のシートの場合、裏ノリ付き印刷用紙33のみを貫通するようにしてもよい。すなわち、裏ノリ付き印刷用紙33の使用済み部分と貫通穴32とを同様にして検出できる態様であればよい。また、ハーフカットの分割パターンの数が多い場合は、図15のように、貫通穴32を2列にして4つ設け、16通りの組み合わせで識別情報を構成してもよい。また、必要に応じて、図16のように、貫通穴32を6つ以上設けてもよい。
【0084】
検出センサ30は、分割パターン検出センサ14の代わりに識別情報を読み取ってテープの種類を検出すると共に、使用済み部分検出センサ15の代わりに使用済み部分を検出するためのセンサである。この検出センサ30は、発光素子と受光素子からなる光センサである。この発光素子と受光素子は、貫通穴32及びハーフカットの並びに整合する二カ所の位置で、印字用テープ31を挟んで対向して設けられている。
【0085】
このように構成することで、2つの検出センサ30によって識別情報と使用済み部分を一度に検出する。2つの検出センサ30は、搬送ローラー13で搬送される印字用テープ31に面した状態で、まず貫通穴32に接近し、次いでハーフカットのパターンに接近する。これにより、まず識別情報としての貫通穴32の有無を検出してハーフカットのパターン(ハーフカットの分割パターンと共に色の塗り分けパターンがある場合はその両方)を特定し、次いでハーフカットで複数に分割された部分のうち使用済み部分の検出を行う。そして、上記第1の実施形態と同様にして、印刷ユニット16が検出データに基づいて印刷可能部分を特定して印刷する。
【0086】
[効果]
これにより、分割パターン検出センサ14と使用済み部分検出センサ15との機能を1つの検出センサ30で果たすことができるので、部品点数を減少させることができ、コスト低減を図ることができる。
【0087】
[変形例]
(1) 上記第1の記実施形態では、挿入センサ12を設け、挿入センサ12で印字用テープ1を検出することで、テープ印字装置11の動作を開始するようにしたが、挿入センサ12はなくてもよい。この場合は、テープ印字装置11にスタートボタンを設け、印字用テープ1をテープ印字装置11に挿入した後、スタートボタンを押して動作を開始させる。
【0088】
(2) 上記第1の記実施形態では、裏ノリ付き印刷用紙2のハーフカットの形状を四角形状のものとしたが、図17に示すように、角を丸くしたものであってもよい。また、図18のように、両端部をギザギザにしたものであってもよく、ハーフカットは、様々な形状に構成することができる。なお、この場合、当該ハーフカットの形状に関する情報も識別情報として加えられるものとする。
【0089】
(3) 上記第3の記実施形態では、識別情報として貫通穴32を設けたが、図19に示すように、貫通穴32の代わりにテープの端部に切り欠きを設けてもよい。この場合も貫通穴32と全く同様の機能を果たす。
【0090】
また、切り欠きの代わりに、凹凸を設けても同様の効果を奏する。
【0091】
(4) 識別情報としては、上記バーコード状縞模様、貫通穴、切り欠き、凹凸の代わりに、図20に示すような磁気テープ等の磁気媒体であってもよい。この磁気テープ等の磁気媒体は、原則として剥離紙側に設けられるが、スペースに余裕があれば、裏ノリ付き印刷用紙側に設けてもよく、また剥離紙全面を磁気コーティングしたものであってもよい。
【0092】
(5) 上記第1の記実施形態では、バーコード状の縞模様を剥離紙3の全域に設けたが、情報量が少ない場合は、図21に示すように、剥離紙3の両端部付近にだけ設けるようにしてもよい。
【0093】
(6) 上記各実施形態の光センサでは、透過光及び反射光を適宜用いたが、これは設計上の問題であり、いずれを用いてもよい。
【0094】
(7) 上記第1の記実施形態では、短文等を先に入力して、その文字数が入力可能か否かを判断したが、印字用テープ1を挿入後、文字の入力前に印字可能な文字数を表示するようにしてもよい。これにより、印刷可能な文字数を超える文字数が入力されることが無くなるので、文字数を少なくする修正作業等が不要になる。
【0095】
(8) 上記第1の記実施形態では、識別情報としてバーコード状の縞模様を用いたが、他の記号を用いてもよい。例えば「SS12K」と言った品番と、分割パターンや色分けパターン等を対応させて記憶部17に記憶しておくことで、上記第1の実施形態と同様の作用、効果を奏することができる。「SS12K」等の品番は剥離紙3に印刷しておき、これをOCR等で読み取って、分割パターンや色分けパターン等を特定する。
【0096】
(9) 上記各記実施形態では、同一内容の短文等を複数枚印刷する場合を例に説明したが、異なる内容の短文等を一枚ずつ又は二枚以上一度に複数箇所にまとめて印刷する場合も、上記各記実施形態同様の作用により行うことができる。
【0097】
この場合、入力された複数の短文等のうち最も長い短文等を基準にし、印刷総数を指定枚数として判断する。これにより、上記各実施形態と同様の作用、効果を奏することができる。
【0098】
(10) 上記各実施形態では、識別情報と分割パターン等との関係をテーブルに予め記憶させたが、テーブルを設けずに、これらの情報も識別情報として印字用テープ1に記録させてもよい。即ち、上記各実施形態では、識別情報と分割パターン等との関係を、分割パターンテーブルで1対1の関係で記憶させたが、この情報を識別情報として印字用テープ1に記録させてもよい。
【0099】
例えば、図22において、印字用テープ1中のA=3,B=10,C=7,D=35[mm]という位置情報をコード化して(例えばこの場合は、「03100735」というコードで定義する等)、バーコード状の縞模様に記憶させてもよい。
【0100】
これにより、テーブルを作成する必要がなくなると共に、データを固定しないため、あらゆるパターンの印字用テープ1に対応できる。即ち、分割パターンテーブルを定義した後から、新たな分割パターンの印字用テープを追加して使用しても、新たな分割パターンの情報は印字用テープ自身に記録されているので、テープ印字装置はその情報を読み取って印字用テープに印字することができる。
【0101】
【発明の効果】
以上、詳述したように本発明によれば、次のような効果を奏する。
【0102】
(1) 印字用テープを短冊状の短いものにしたので、少量のテープしか使わない場合に対応できる。即ち、短冊状の印字用テープを必要な枚数分用意するだけで済み、10mほどもあるロール状の長いテープを用意する必要がなくなる。
【0103】
(2) また、ハーフカットによる複数の分割部分のうち、既に使用済みの部分を除いて印刷可能な部分を自動的に選択して印刷するので、印刷する部分を逐次指定するような煩雑な入力操作が不要になる。この結果、操作が簡略化し、操作ミスをなくすことができる。
【0104】
(3) 数種類の色のテープを少しずつ使いたいユーザーには、数種類の色に塗り分けられた短冊状の印字用テープを複数枚用意することで対応できる。また、印刷するテープの色(の部分)も自動的に選択されるので、指定した色に容易に印字することができる。この結果、操作が簡略化し、操作ミスをなくすことができる。
【0105】
(4) 分割パターン検出センサと使用済み部分検出センサとの機能を1つの検出センサで果たすことができるので、部品点数を減少させることができ、コスト低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る印字用テープを示す正面図である。
【図2】本発明に係る印字用テープを示す裏面図である。
【図3】本発明に係る印字用テープを示す側面図である。
【図4】裏ノリ付き印刷用紙の第1のハーフカットの分割パターンを示す正面図である。
【図5】裏ノリ付き印刷用紙の第2のハーフカットの分割パターンを示す正面図である。
【図6】裏ノリ付き印刷用紙の第3のハーフカットの分割パターンを示す正面図である。
【図7】ハーフカットの分割パターンとバーコード状の縞模様パターンとの組み合わせ例を示す対比図である。
【図8】テープ印字装置の主要部分を示す概略構成図である。
【図9】テープ印字装置の制御系の構成を示すブロック図である。
【図10】第1の実施形態に係るテープ印字装置の制御部の処理機能を示すフローチャートである。
【図11】使用済み部分のある印字用テープを示す正面図である。
【図12】使用済み部分のある印字用テープへの印刷例を示す正面図である。
【図13】第2の実施形態に係るテープ印字装置の制御部の処理機能を示すフローチャートである。
【図14】第3の実施形態に印字用テープを示す正面図である。
【図15】第1の変形例を示す正面図である。
【図16】第2の変形例を示す正面図である。
【図17】第3の変形例を示す正面図である。
【図18】第4の変形例を示す正面図である。
【図19】第5の変形例を示す正面図である。
【図20】第6の変形例を示す正面図である。
【図21】第7の変形例を示す正面図である。
【図22】第8の変形例を示す正面図である。
【符号の説明】
1:印字用テープ、2:裏ノリ付き印刷用紙、3:剥離紙、11:テープ印字装置、12:挿入センサ、13:搬送ローラー、14:分割パターン検出センサ、15:使用済み部分検出センサ、16:印刷ユニット、17:記憶部、17a:分割パターンテーブル、17b:配置テーブル、18:表示部、19:入力手段、20:制御部。
Claims (7)
- 裏面に粘着層を有する印刷用紙と、当該印刷用紙の粘着層を覆って貼り付けられる剥離紙と、を備え、上記印刷用紙のみを貫通し上記剥離紙を貫通しない種々のパターンのハーフカットが設けられ、上記印刷用紙又は上記剥離紙の一方又は両方に、上記ハーフカットのパターンの種類を識別する識別情報が施され、上記印刷用紙はその幅方向又は長手方向の一方又は両方に、上記ハーフカットにより複数に分割され、上記識別情報は、上記ハーフカットにより複数に分割された印刷用紙の分割パターンを識別する情報とされた、印刷された後に切断されずに用いられる印字用テープに印刷するテープ印字装置において、
本体内部に挿入された上記印字用テープを、その長手方向に所定量搬送させる搬送ローラーと、
当該搬送ローラーで搬送される上記印字用テープを臨む位置に配置され、当該印字用テープに施された上記識別情報を検出して上記印刷用紙の分割パターンを特定する分割パターン検出センサと、
上記ハーフカットにより複数に分割された印刷用紙の各部分のうち、既に剥離紙より剥がされて使用済みとなっている部分を検出する使用済み部分検出センサと、
上記分割パターン検出センサで特定した印刷用紙の分割パターン情報を基に、上記使用済み部分検出センサで検出された使用済みの部分を除いた印刷可能な部分を特定して印刷する印刷制御手段と
を備えたことを特徴とするテープ印字装置。 - 裏面に粘着層を有する印刷用紙と、当該印刷用紙の粘着層を覆って貼り付けられる剥離紙と、を備え、上記印刷用紙のみを貫通し上記剥離紙を貫通しない種々のパターンのハーフカットが設けられ、上記印刷用紙又は上記剥離紙の一方又は両方に、上記ハーフカットのパターンの種類を識別する識別情報が施され、上記印刷用紙はその幅方向又は長手方向の一方又は両方に、上記ハーフカットにより複数に分割され、上記識別情報は、上記ハーフカットにより複数に分割された印刷用紙の分割パターンを識別する情報とされ、上記ハーフカットにより複数に分割された印刷用紙の各部分が複数の色に塗り分けられ、上記識別情報が、上記印刷用紙の分割パターンの種類と共に、分割された各部分の色情報を含む、印刷された後に切断されずに用いられる印字用テープに印刷するテープ印字装置において、
本体内部に挿入された上記印字用テープを、その長手方向に所定量搬送させる搬送ローラーと、
当該搬送ローラーで搬送される上記印字用テープを臨む位置に配置され、当該印字用テープに施された上記識別情報を検出して上記印刷用紙の分割パターン及び上記複数に分割された印刷用紙の各部分の色情報を特定する分割パターン検出センサと、
上記ハーフカットにより複数に分割された印刷用紙の各部分のうち、既に剥離紙より剥がされて使用済みとなっている部分を検出する使用済み部分検出センサと、
上記分割パターン検出センサで特定した印刷用紙の分割パターン及び上記複数に分割された印刷用紙の各部分の色情報を基に、上記使用済み部分検出センサで検出した使用済みの部分と予め印刷を指定された色とから印刷可能な部分を特定して印刷する印刷制御手段と
を備えたことを特徴とするテープ印字装置。 - 請求項1又は2に記載のテープ印字装置において、
上記識別情報は、上記剥離紙に施されたバーコード状の縞模様によって記録され、
上記分割パターン検出センサは、上記バーコード状の縞模様のパターンを読取るセンサであることを特徴とするテープ印字装置。 - 請求項1又は2に記載のテープ印字装置において、
上記識別情報は、上記印字用テープに設けた貫通穴、切り欠き又は凹凸によって記録されると共に、当該貫通穴、切り欠き又は凹凸が上記ハーフカットにより分割された印刷用紙の各部分に対応して上記印字用テープ上に配置され、
上記分割パターン検出センサは、上記印字用テープ上の貫通穴、切り欠き又は凹凸の有無を検出するセンサであることを特徴とするテープ印字装置。 - 請求項3又は4に記載のテープ印字装置において、
上記分割パターン検出センサと、上記使用済み部分検出センサとを、共通のセンサで構成したことを特徴とするテープ印字装置。 - 請求項1乃至5に記載のテープ印字装置において、
上記印刷制御手段により印刷可能な部分が特定できなかった場合に、印刷不可能である旨を表示する表示手段を更に有することを特徴とするテープ印字装置。 - 請求項1乃至5のいずれか1項に記載のテープ印字装置において、
同一内容の短文等を印刷する枚数を入力する印刷枚数入力手段を更に備え、
上記印刷制御手段は、上記使用済み部分検出センサで検出した使用済み部分の情報に、上記印刷枚数入力手段で入力された同一内容の印刷枚数情報をも加味して、上記印刷可能な部分を特定すると共に、当該複数に分割された印刷用紙への印刷順も特定することを特徴とするテープ印字装置。
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