JP4052048B2 - 車両用シート及び荷重検知センサ - Google Patents

車両用シート及び荷重検知センサ Download PDF

Info

Publication number
JP4052048B2
JP4052048B2 JP2002211078A JP2002211078A JP4052048B2 JP 4052048 B2 JP4052048 B2 JP 4052048B2 JP 2002211078 A JP2002211078 A JP 2002211078A JP 2002211078 A JP2002211078 A JP 2002211078A JP 4052048 B2 JP4052048 B2 JP 4052048B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cushion pad
seat
sensor
vehicle seat
load detection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002211078A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004050956A (ja
Inventor
芳彦 土田
修 金山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2002211078A priority Critical patent/JP4052048B2/ja
Publication of JP2004050956A publication Critical patent/JP2004050956A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4052048B2 publication Critical patent/JP4052048B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60NSEATS SPECIALLY ADAPTED FOR VEHICLES; VEHICLE PASSENGER ACCOMMODATION NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60N2/00Seats specially adapted for vehicles; Arrangement or mounting of seats in vehicles
    • B60N2/70Upholstery springs ; Upholstery
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60NSEATS SPECIALLY ADAPTED FOR VEHICLES; VEHICLE PASSENGER ACCOMMODATION NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60N2/00Seats specially adapted for vehicles; Arrangement or mounting of seats in vehicles
    • B60N2/002Seats provided with an occupancy detection means mounted therein or thereon
    • B60N2/0021Seats provided with an occupancy detection means mounted therein or thereon characterised by the type of sensor or measurement
    • B60N2/003Seats provided with an occupancy detection means mounted therein or thereon characterised by the type of sensor or measurement characterised by the sensor mounting location in or on the seat
    • B60N2/0034Seats provided with an occupancy detection means mounted therein or thereon characterised by the type of sensor or measurement characterised by the sensor mounting location in or on the seat in, under or on the seat cover
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60NSEATS SPECIALLY ADAPTED FOR VEHICLES; VEHICLE PASSENGER ACCOMMODATION NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60N2210/00Sensor types, e.g. for passenger detection systems or for controlling seats
    • B60N2210/40Force or pressure sensors

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Aviation & Aerospace Engineering (AREA)
  • Transportation (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Force Measurement Appropriate To Specific Purposes (AREA)
  • Seats For Vehicles (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、概して車両用シートに係り、特に着座負荷を検知するためのフィルム状の荷重検知センサ及びそれを組み込んだシートに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、特に米国などにおいて、エアバッグの衝撃による事故を防止するために、乗員が子供である場合にはエアバッグを展開させるべきではないとの見解が広まっており、法規制も予定されている。
【0003】
このようなエアバッグ展開制御を行うためには、着座した乗員が大人であるか子供であるかを確実に検知できるシステムが必要となる。従来、ベルト・ウォーニング・センサや修理費低減センサなどにおいて用いられている荷重検知センサは、着座負荷(座圧)の有無を検出するものであり、着座した乗員が大人であるか子供であるかを判別できない。
【0004】
具体的な着座負荷量を測定できる荷重検知センサとしては、現在、大きく分けて、体重検知式のものとマット式のものとが提案されている。
【0005】
体重検知式の場合、シート・レールとボディとの間にひずみゲージを設け、乗員の重さをシートごと測定する。このタイプは、シート自体(シート・クッションなど)に変更を加えないため、シートへの組み付けが容易であると共に、センサを追加しても座り心地が悪くならない。
【0006】
他方、マット式の場合、シート・カバー(表皮)とシート・クッションとの間にフィルム状の圧力センサが設けられる。このタイプは、センサが乗員の座圧分布及び体重を判断することにより、良好な検知精度を得ることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、マット式では、シート・カバーの裏に硬いセンサを設けるため、乗員に異物感を与え、座り心地を悪化させる。さらに、素材及び形状によっては、座圧による撓みによって異音を発生させ得る。
【0008】
また、マット式では、乗降又は着座負荷(撓み、引っ張り)がフィルム・センサに伝達されやすく、フィルム・センサの破断や機能不全が発生しやすいため、耐久性が要求される。
【0009】
さらに、マット式では、カバーとクッションとの間にセンサを設けることから、組み付け(貼り付け・固定)作業が複雑となる。
【0010】
このように、マット式の場合、特に検知精度と座り心地との二律背反が問題となる。すなわち、検知精度を上げるためにセンサ面積を増やせばフィルム・センサと乗員とが接触する面積が増え、座り心地を悪化させる。
【0011】
また、耐久性を向上させ、安定した検知を行えるようにフィルム・センサの強度を増やすと、乗員に与える異物感も増える。
【0012】
また、フィルム・センサの設置位置を乗員に近づけると、乗員に与える異物感が増加すると共に、より強い着座負荷を受けるためより高い耐久性が必要となる。
【0013】
このように、従来のマット式荷重検知センサには、座り心地と検知精度との両立が困難であるという問題がある。
【0014】
本発明はこのような課題を解決するために為されたものであり、組み付けやすく、必要な検知精度及び耐久性を有すると共に、良好な座り心地を提供する荷重検知センサ及びそれが組み込まれた車両用シートを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の一態様は、クッション・パッドと、シート・カバーと、該クッション・パッドと上記シート・カバーとの間に組み付けられた荷重検知センサとを有する車両用シートであって、上記荷重検知センサと上記シート・カバーとの間に備えられた緩衝材を更に有し、上記荷重検知センサは、a)複数の圧力センサ・セルを含み、上記車両用シートに着座した乗員を検知する、可撓性を有するフィルム状のセンサであり、b)上記シートの天板部に対応する領域と、上記シートの土手部に対応する領域との間に、一端が開放されたスリットを備え、c)上記クッション・パッド上の横吊り溝を境として、上記車両用シートに着座した乗員の膝側に対応する領域と、背中側に対応する領域とに分けられ、d)該膝側に対応する領域と上記背中側に対応する領域とを接続する渡し部を備え、上記クッション・パッドの上記横吊り溝には、該横吊り溝とは垂直な方向に、上記渡し部を収容する凹部が形成される、車両用シートである。
【0016】
上記一態様によれば、ちょうど乗員の腿などが当たる領域に圧力センサ・セルが配置されないため、座り心地が向上する。また、乗員の乗降によって生じ得る略水平方向の引っ張り負荷を撓むことで吸収できるため、センサ耐久性が向上する。
【0018】
また、上記一態様によれば、フィルム状荷重検知センサの異物感を緩和できると共に、表皮硬さ及びクッション感が向上するため、座り心地が向上する。
さらに、上記一態様によれば、荷重検知センサの渡し部をクッション・パッドの凹部にはめ込むことにより、渡し部の水平方向の動きが凹部により抑えられ、荷重検知センサをクッション・パッドに仮止め(仮固定)することができる。
【0019】
なお、上記一態様においては、上記荷重検知センサの出力を処理する電子制御装置を上記クッション・パッド内に設けられた収容部に備え、上記収容部を上記乗員から少なくとも40mm離れるように上記クッション・パッドの底面側に設け、上記荷重検知センサと上記電子制御装置とを接続する信号線を上記クッション・パッドのシート・バック側に設けられたスリットを通じて該クッション・パッドの上面側から底面側へ導いてもよい。
【0020】
この場合、電子制御装置による異物感が無くなると共に、電子制御装置を含めたセンサ全体に掛かる負荷も低減されるため、センサ耐久性が向上する。
また、上記一態様においては、上記凹部には上記横吊り溝とは垂直な方向に傾斜が付けられることが好ましい。
この場合、渡し部を凹部にはめ込む際に荷重検知センサに掛かる応力が緩和されるとともに、例えば乗員の着座などによる前後方向(すなわち、膝−背中方向)に伸ばされる外力に対して凹部の余長により対応することができるようになる。
さらに、上記一態様においては、上記クッション・パッドの上記凹部の前後方向内側壁には突起部が上記クッション・パッドと一体成形されて設けられることが好ましい。
この場合、突起部が荷重検知センサの上下方向の動き(浮き)を抑えるとともに、クッション・パッドと緩衝材の接触面積を増やして緩衝材やシート・カバーの下方への撓みを大幅に抑えることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら本発明の一実施形態について説明する。図中、同一の要素には同一の符号を通して用い、重複する説明は省略する。
【0022】
まず、図1を用いて、本実施形態に係る車両用シートの概略を説明する。図1は、本実施形態に係る車両用シート100のシート・クッション部分100Aの構成を示す組み付け図である。ここで、シート・バック部分100B、ヘッド・レスト部分100C、及びシート・スライド部分100Dは既知の構成であるため、詳しい説明は省略する。
【0023】
本実施形態において、シート・クッション部分100Aは、クッション・パッド101と、フィルム・センサ102と、緩衝板103と、シート・カバー(表皮)104とを組み合わせて構成される。図中、クッション・パッド101の上面上に示す点線は、フィルム・センサ102が貼り付けられる位置を示す。
【0024】
すなわち、本実施形態に係るシート・クッション部分100Aは、まずシート・フレーム上に置かれたクッション・パッド101にフィルム・センサ102を組み付け、次にフィルム・センサ102の上から緩衝板103を貼り付け、最後に全体を包み込むようにシート・カバー104を被せることによって組み立てられる。
【0025】
クッション・パッド101は、例えばウレタンから成る弾力性を有する部材であり、フィルム・センサ102やシート・カバー104を組み付けるための溝やスリットを有する。詳しくは後述する。
【0026】
フィルム・センサ102は、複数の圧力センサ・セルを備えたフィルム状のセンサである。フィルム・センサ102は、例えばウレタンなどの樹脂材料がベースとされ、可撓性を有する。また、その厚さは例えば2mmである。
【0027】
緩衝板103は、例えばウレタンから成る可撓性・弾力性を有する板状の部材であり、その厚さは例えば10mmである。緩衝板103を設けることにより、フィルム・センサ102が着座した乗員に与え得る異物感が緩和されると共に、カバー(表皮)硬さ及びクッション感が向上する。
【0028】
シート・カバー104は、本革、合成レザー、ファブリックなどから成る。引っ張りに強く、たるまないことが望ましい。
【0029】
従来のシートでは、クッション・パッドにシート・カバーが被せられるのみの構造であった。本実施形態では、新たにフィルム・センサ102及び緩衝板103を備えると共に、クッション・パッド101の形状に新規の工夫を加えた。以下、本実施形態の特徴を順に説明する。
【0030】
図2は、フィルム・センサ102単体の構成を示す模式図である。図示するように、フィルム・センサ102表面には複数の圧力センサ・セル201が配置されており、各センサの出力は表面上に(例えばプリント技術を用いて)設けられた信号線(図示せず)を通じてECU202へ伝達される。
【0031】
ECU202は、複数のセル201のそれぞれの場所(番地)を把握しており、各セル201の出力からフィルム・センサ102上に掛かった圧力(座圧)の強度及びその分布を算出する。算出された強度分布は、信号線203及びコネクタ204を通じてシート100外(例えば、インパネ内のエアバッグ制御装置)へ出力される。
【0032】
フィルム・センサ102は、天板部205と土手部206とを有する。天板部205は、最大幅240mmを有することが望ましい。図示するように、土手部206は、天板部205の左右に両腕のように延びる。換言すれば、天板部205と土手部206との間には隙間207が設けられ、セル201の水平方向の配列が天板部205と土手部206との間で不連続となる。
【0033】
天板部205と土手部206とは、シート・バック側の連結部208のみで接続されている。したがって、土手部206に設けられた圧力センサ・セル201の出力は、連結部208上に設けられた信号線(図示せず)を通じて、天板部205を経由せずに、ECU202へ伝達される。
【0034】
フィルム・センサ102全体が着座負荷(座圧)に対して撓むように可撓性を備えているため、土手部206は、連結部208を支点として略水平方向すなわち図中に矢印で示す左右方向に撓み得る。詳しくは後述する。
【0035】
また、天板部205は、後述するクッション・パッド101上の横吊り溝を渡すために、膝側209と背中側210とに分けられ、両者は渡し部211によって接続されている。渡し部211には、水平方向に凸部212が設けられる。これらの詳しい役割は後述する。
【0036】
次いで、図3を用いて、クッション・パッド101の形状について説明する。図3(a)は、本実施形態に係るクッション・パッド101単体の上面図、図3(b)は、本実施形態に係るクッション・パッド101にフィルム・センサ102を組み付けた状態を示す上面図である。
【0037】
図3(a)に示すように、クッション・パッド101には、シート・カバー104を吊るための縦溝301及び横溝302が図示するようにH形に設けられる。クッション・パッド101は、縦吊り溝301によって、天板部303と土手部304とに分けられる。天板部303は、更に、横吊り溝302によって、膝側305と背中側306とに分けられる。吊り溝については、後に詳述する。
【0038】
図3(b)に示すように、フィルム・センサ103の天板部205、土手部206、膝側209、及び背中側210は、クッション・パッド101の天板部303、土手部304、膝側305、及び背中側306にそれぞれ対応する。
【0039】
図3(a)に示すように、横吊り溝302の中央には、横吊り溝302とは垂直な方向に傾斜の付いた凹部307が設けられる。クッション・パッド101にフィルム・センサ102を組み付けるとき、作業者は、フィルム・センサ102の渡し部211を傾斜凹部307に沿わせる。
【0040】
図3(b)に示すように、フィルム・センサ102の渡し部211を傾斜凹部307にはめ込むとき、凸部212はちょうど横吊り溝302にはまるようになっている。すなわち、フィルム・センサ102をクッション・パッド101に組み付ける作業工程において、作業者は、凸部212が横吊り溝302にはまるように留意することによって、容易に位置決めを行うことができる。これにより、組み付け作業が容易となる。
【0041】
図示するように、傾斜凹部307の前後方向内側壁には、三角錐状の突起部308がクッション・パッド101と一体成形されて設けられる。この突起部308について、図4に詳細に示す。図4は、横吊り溝302を境界とし、一方の側だけの傾斜凹部307及び突起部308を示す斜視図である。突起部308は、クッション・パッド101の一部であり、可撓性を有するため、作業者は、組み付けの際、フィルム・センサ102の渡し部211を突起部308に押し当てて突起部308を撓ませて、渡し部211が傾斜凹部307の斜面及び横吊り溝302の底面に沿うように突起部308下方まで落とし込む。渡し部211が突起部308を超えて一旦はめ込まれると、撓んでいた突起部308は元の形状に戻る。このはめ込みにより、突起部308がフィルム・センサ102の上下方向の動き(浮き)を抑え、横吊り溝302が凸部212の前後方向の動きを抑え、傾斜凹部307が渡し部211の水平方向の動きを抑えるため、フィルム・センサ102を仮止め(仮固定)することができる。よって、組み付け・貼り付け工程の作業性が向上する。
【0042】
突起部308には、クッション・パッド101と緩衝板103との接触面積を増やす効果もある。図5は、クッション・パッド101にフィルム・センサ102、緩衝板103、及びシート・カバー104を組み付けた状態について、図3(b)のX−X’断面を示す断面図である。図5(a)に示すように、例えば傾斜凹部307に突起部308が無い場合、緩衝板103及びシート・カバー104は、支えの無い傾斜凹部307上で下方へ撓みやすい。他方、図5(b)に示すように、本実施形態に係る突起部308を備えると、傾斜凹部307上において突起部308が緩衝板103及びシート・カバー104を支えるため、傾斜凹部307を設けたことによる撓みを大幅に抑えることができる。よって、シートの仕上り(意匠上の外観)及び座り心地をより良いものとすることができる。
【0043】
図2でも説明したように、フィルム・センサ102の天板部205と土手部206とは連続しておらず、その隙間207は縦吊り溝301に対応する。したがって、土手部206及び304は、水平方向に可撓性を有し、乗員が乗り降りする際に(乗員の腿の裏などが土手部と擦れることによる)略水平方向の引っ張りとして生じる乗降負荷を撓むことで吸収することができるため、フィルム・センサ102自体の耐久性が向上する。
【0044】
また、隙間207を標準的な乗員が着座する(例えば腿が置かれる)場所(例えば、図3(b)に斜線で示す領域)に対応させることによって、乗員が圧力センサ・セル201の真上に座ることを回避できるため、フィルム・センサ102が乗員に与える異物感を大幅に低減することができる。
【0045】
クッション・パッド101のシート・バック側端の略中央に設けられたL字形スリット309は、フィルム・センサ102のネック部213(図2参照)を通すためのものである。
【0046】
ここで、本実施形態に係るL字形スリット309は、帯状のネック部213を通す作業を容易にする効果を有する。これを図6を用いて説明する。図6は、それぞれスリット309及びネック部213を簡略化して示す模式図である。
【0047】
仮にスリット309が図6(a)に示すようなT字形のスリットであった場合、図6(b)に示すように、作業者は、スリット開口部を左右に開きながらネック部213を挿入しなければならず、組み付け作業性が悪い。これが、本実施形態のようにスリット309がL字形の場合(図6(c))、図6(d)に示すように、作業者は、一方の手でスリット開口部を広げ、他方の手でネック部213をスリット内へ挿入することができる。
【0048】
次いで、図7を用いて、フィルム・センサ102、緩衝板103、及びシート・カバー104のクッション・パッド101への組み付けについて更に説明を加える。図7は、クッション・パッド101にフィルム・センサ102、緩衝板103、及びシート・カバー104を組み付けた状態について、図3(b)のY−Y’断面を示す断面図である。
【0049】
クッション・パッド101は、シート・フレーム701上に貼り付けられる。その際、クッション・パッド101上に置かれたフィルム・センサ102のネック部213をスリット309を通し、ECU202を予め設けられたクッション・パッド101の収容部702内に収める。また、コネクタ204を予めシート・フレーム701に設けられた開口部を通じてシート100外へ導く。
【0050】
図示するように、ECU202は、クッション・パッド101のシート・バック側底部に配置される。これは、フィルム・センサ102の信号線長をなるべく短くすると共に、ECU202が乗員に与える異物感を最小限にするためである。ここで、撓みを考慮した乗員のでん部位置をPで示すと、収容部702とPとの距離Dが少なくとも40mmあれば、ECU202は乗員に異物感を与えない。距離Dは、座り心地の観点からみれば50mm以上であることが好ましいと言えるが、圧力センサ・セル201の信号線が長くなりすぎないように設定されることが好ましい。
【0051】
また、図示する収容部702の位置は、ECU202が受ける負荷の点からも好ましい。例えば、シート・クッション部の前方(すなわち、乗員の膝側)は、乗員の体重の掛け方によっては大きな負荷が掛かり、クッション・パッド101が大きく撓む可能性がある。更には、例えば、ユーザが、車両停止中に、シート・クッション部前方に立膝を着いて略全体重を掛ける、といった使われ方をされる可能性もある。このように、図7に示す収容部702の位置は、ECU202に最も負荷が掛かりにくい位置であると言える。
【0052】
また、ECU202を図示するような後部底面に配置することは、フィルム・センサ102の耐久性上も有利である。フィルム・センサ102をクッション・パッド101の上面から底部へ導くとき、前方(膝側)よりも後方(背中側)の方がR(すなわち、曲率半径)が大きいため、フィルム・センサ102に掛かる曲げ負荷を小さくすることができる。
【0053】
シート・カバー104は、図示するように、クッション・パッド101、フィルム・センサ102、及び緩衝板103を包み込むように上から覆い被せられ、シート・フレーム701に固定される。
【0054】
シート・カバー104は、緩衝板103に吊り溝に合わせて設けられたスリット(図1参照)を通じて、クッション・パッド101の溝横吊り溝302内に引き込まれる。横吊り溝302には、シート・カバー104の上から吊りワイヤ703が挿入される。吊りワイヤ703は、クッション・パッド101に埋め込まれたインサート・ワイヤ704と結合しており、シート・カバー104を横吊り溝302内で下方へ吊った状態で係止させる。
【0055】
同様の処理は、縦吊り溝301についても行われる。シート・クッション部100Aにこのような吊り溝を設けることによって、シート・クッション部100Aの仕上り(意匠上の外観)が良くなると共に、シート・カバー104のたるみの発生を抑えることができる。
【0056】
前述のように、フィルム・センサ102の渡し部211は、傾斜凹部307に沿って横吊り溝302を渡る。これにより、フィルム・センサ102を組み付けた後でも横吊り溝302が溝として残されるため、上記のようにシート・カバー104を吊ることができる。また、傾斜を付けることにより、渡し部211を傾斜凹部307にはめ込む際にフィルム・センサ102に掛かる応力を緩和することができる。また、例えば乗員の着座などによる前後方向(すなわち膝−背中方向)に伸ばされる外力に対して、傾斜凹部307の余長で対応することができる。したがって、フィルム・センサ102の耐久性向上に資する。
【0057】
また、前述のように、図7に点線で示す突起部308がスリット部分以外の緩衝板103を支えるため、傾斜凹部307を設けたことによりシート・カバー104が下方へたるむことがない。
【0058】
このように、本実施形態によれば、1)フィルム・センサ102に隙間207を設けることによって座り心地及びセンサ耐久性が向上し、2)緩衝板103を設けることによって座り心地が向上し、3)ECU202の配置を工夫したことによって座り心地及びセンサ耐久性が向上し、4)スリット309の形状を工夫したことによってセンサ組付性が向上し、5)横吊り溝に傾斜凹部307を設けることによって座り心地及びセンサ耐久性が向上し、6)フィルム・センサ102に凸部212を設けることによって座り心地、センサ耐久性、及びセンサ組付性が向上し、7)傾斜凹部307に突起部308を設けることによってセンサ組付性及び仕上りが向上する。
【0059】
なお、上記実施形態においては、シート100上にH形状に吊り溝を設ける場合について説明したが、当業者には明らかなように、吊り溝の形状はこれに限られず、又、吊り溝は必ずしも設ける必要はない。
【0060】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明によれば、組み付けやすく、必要な検知精度及び耐久性を有すると共に、良好な座り心地を提供する荷重検知センサ及びそれが組み込まれた車両用シートを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る車両用シートのシート・クッション部分の構成を示す組み付け図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るフィルム・センサ単体の構成を示す模式図である。
【図3】(a) 本発明の一実施形態に係るクッション・パッド単体の上面図である。(b) 本発明の一実施形態に係るクッション・パッドにフィルム・センサを組み付けた状態を示す上面図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る傾斜凹部及び突起部について、横吊り溝を境界として一方の側だけのを示す斜視図である。
【図5】本発明の一実施形態に係るクッション・パッドにフィルム・センサ、緩衝板、及びシート・カバーを組み付けた状態について、図3(b)のX−X’断面を示す断面図である。
【図6】本発明の一実施形態に係るスリット及びネック部を簡略化して示す模式図である。
【図7】本発明の一実施形態に係るクッション・パッドにフィルム・センサ、緩衝板、及びシート・カバーを組み付けた状態について、図3(b)のY−Y’断面を示す断面図である。
【符号の説明】
100 シート
100A シート・クッション部分
100B シート・バック部分
100C ヘッド・レスト部分
100D シート・スライド部分
101 クッション・パッド
102 フィルム・センサ
103 緩衝板
104 シート・カバー
201 圧力センサ・セル
202 ECU
203 信号線
204 コネクタ
205 天板部
206 土手部
207 隙間
208 連結部
209 膝側
210 背中側
211 渡し部
212 凸部
213 ネック部
301 縦吊り溝
303 天板部
304 土手部
302 横吊り溝
305 膝側
306 背中側
307 傾斜凹部
308 突起部
309 スリット
701 シート・フレーム
702 収容部
703 吊りワイヤ
704 インサート・ワイヤ

Claims (4)

  1. クッション・パッドと、
    シート・カバーと、
    前記クッション・パッドと前記シート・カバーとの間に組み付けられた荷重検知センサと、を有する車両用シートであって、
    前記荷重検知センサと前記シート・カバーとの間に備えられた緩衝材を更に有し、
    前記荷重検知センサは、
    複数の圧力センサ・セルを含み、前記車両用シートに着座した乗員を検知する、可撓性を有するフィルム状のセンサであり、
    前記シートの天板部に対応する領域と、前記シートの土手部に対応する領域との間に、一端が開放されたスリットを備え、
    前記クッション・パッド上の横吊り溝を境として、前記車両用シートに着座した乗員の膝側に対応する領域と、背中側に対応する領域とに分けられ、
    前記膝側に対応する領域と前記背中側に対応する領域とを接続する渡し部を備え、
    前記クッション・パッドの前記横吊り溝には、該横吊り溝とは垂直な方向に、前記渡し部を収容する凹部が形成される、ことを特徴とする車両用シート。
  2. 請求項記載の車両用シートであって、
    前記荷重検知センサの出力を処理する電子制御装置を、前記クッション・パッド内に設けられた収容部に備え、
    前記収容部は、前記乗員から少なくとも40mm離れるように前記クッション・パッドの底面側に設けられ、
    前記荷重検知センサと前記電子制御装置とを接続する信号線は、前記クッション・パッドのシート・バック側に設けられたスリットを通じて該クッション・パッドの上面側から底面側へ導かれることを特徴とする車両用シート。
  3. 請求項1記載の車両用シートであって、
    前記凹部には前記横吊り溝とは垂直な方向に傾斜が付けられる、ことを特徴とする車両用シート。
  4. 請求項1記載の車両用シートであって、
    前記クッション・パッドの前記凹部の前後方向内側壁には突起部が該クッション・パッドと一体成形されて設けられる、ことを特徴とする車両用シート。
JP2002211078A 2002-07-19 2002-07-19 車両用シート及び荷重検知センサ Expired - Fee Related JP4052048B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002211078A JP4052048B2 (ja) 2002-07-19 2002-07-19 車両用シート及び荷重検知センサ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002211078A JP4052048B2 (ja) 2002-07-19 2002-07-19 車両用シート及び荷重検知センサ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004050956A JP2004050956A (ja) 2004-02-19
JP4052048B2 true JP4052048B2 (ja) 2008-02-27

Family

ID=31934410

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002211078A Expired - Fee Related JP4052048B2 (ja) 2002-07-19 2002-07-19 車両用シート及び荷重検知センサ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4052048B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101449988B1 (ko) 2010-03-04 2014-10-13 아이신세이끼가부시끼가이샤 차량 시트용 착석 센서 및 설치 구조

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1762426A1 (en) * 2005-09-08 2007-03-14 IEE INTERNATIONAL ELECTRONICS & ENGINEERING S.A. Seat foam with sensor mat
JP5561002B2 (ja) * 2010-08-03 2014-07-30 アイシン精機株式会社 車両シート用着座センサの取付構造
JP5673095B2 (ja) * 2010-12-28 2015-02-18 トヨタ紡織株式会社 車両用シート
JP5882112B2 (ja) * 2012-04-06 2016-03-09 トヨタ紡織株式会社 車両用シート
CN116160924A (zh) * 2023-04-13 2023-05-26 斯威重庆汽车研发中心有限公司 一种设置有压力传感器的座椅

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101449988B1 (ko) 2010-03-04 2014-10-13 아이신세이끼가부시끼가이샤 차량 시트용 착석 센서 및 설치 구조

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004050956A (ja) 2004-02-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3781957B2 (ja) 車両の着座センサー配置構造
JP4877350B2 (ja) サイドエアバッグ装置
JP2001012998A (ja) シート重量測定装置
JP3136976B2 (ja) 車両用リヤシート装置
JP5580371B2 (ja) 車両用シート
WO2012133675A1 (ja) シートクッション及び車両用シート
WO2019026305A1 (ja) シートへのセンサーの配置構造
JP4052048B2 (ja) 車両用シート及び荷重検知センサ
US20230226955A1 (en) Vehicle Seat
US20180339607A1 (en) Vehicle seat
JP3735679B2 (ja) 自動車シートの着座感知装置
JP3223783B2 (ja) 車両用リヤシート装置
JP5176550B2 (ja) 荷重検知センサカバーを有する車両用シート
JP7421139B2 (ja) 乗物用シート
JP7277698B2 (ja) 乗物用シート
JP2013082452A (ja) 車両用シート構造
JP5254586B2 (ja) 車両用シート構造
JP2001128783A (ja) シート
JP7428553B2 (ja) 車両用シート
JP7401807B2 (ja) シートへのセンサーの配置構造
KR100511858B1 (ko) 호그링용 와이어가 분할된 차량 시트
JP6646235B2 (ja) 乗員検知センサー及び車両用シート
WO2023054404A1 (ja) 乗り物用シート
JP7344530B2 (ja) シート
KR100582763B1 (ko) 승객 무게측정에 따른 에어백 제어장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050310

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070806

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070814

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071005

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20071113

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20071126

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101214

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4052048

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101214

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101214

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111214

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111214

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121214

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131214

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees