JP4051167B2 - 耐摩耗性鉄系焼結合金 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、強度が高く摺動摩擦係数が低い黒鉛分散型耐摩耗性鉄系焼結合金に関し、比較的高い荷重で使用される摺動部材として利用される焼結合金を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】
鉄基マトリックスに黒鉛が分散した焼結合金は、黒鉛がもつ固体潤滑作用が得られ、摺動部材に適している。このような黒鉛分散鉄系焼結合金は、鉄粉に黒鉛粉を添加した粉末を圧粉、焼結する製法によって製造したのでは、均質な黒鉛の分散と材料強度が両立するようなものが得難い。従って、従来、鋳鉄粉をベースにした製法が提案されている。
【0003】
例えば、特開平6−322470号公報には、C:2.5〜5重量%、Si:0.5〜2重量%、残部がFeであって塊状黒鉛が分散していると共に粉末表面が析出黒鉛で被覆されている組織の鋳鉄粉、又はこの鋳鉄粉に純鉄粉を50重量%以下添加した混合粉末を圧粉成形し、無酸化ガス雰囲気中で温度1120℃で焼結する技術が開示されている。
【0004】
得られる合金は、鋳鉄粉だけで作られた前者では、組織がフェライト組織又はフェライトとパーライトの混合組織又はパーライト組織であって、その中に塊状の黒鉛が分散している。鋳鉄粉と純鉄粉とを混合した後者では、前記組織の粒子に加え、純鉄粉で添加した部分がフェライト組織又はフェライトとパーライトの混合組織となった鉄−炭素系の粒子が分散したものとなる。
【0005】
これらの焼結体の曲げ強さは、前者では421〜637MPa(43〜65kgf/mm2)、後者では578〜755MPa(59〜77kgf/mm2)であり、滑り速度3m/secの乾式摩擦における摩擦係数が、前者では0.37〜0.42、後者で0.39〜0.45となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このような焼結合金は、摺動面に黒鉛が効率よく存在するため、摩擦係数が比較的低く、焼付きが起こり難いものではあるが、更に強度の高いものであれば、焼結合金の用途を拡大することができる。本発明は摩擦係数が低く強度が高い鋳鉄系の焼結合金を少ない添加元素で得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明の耐摩耗性鉄系焼結合金は、C:2.5〜5重量%、Si=0.5〜2重量%、残部がFe及び不可避不純物からなり、断面組織がフェライト組織またはフェライトとパーライトの混合組織又はパーライト組織中に塊状の黒鉛が分散し粉末の表面に析出黒鉛が付着又は被覆されている鋳鉄粉40〜60重量部と、Mo:0.5〜2重量%、Ni:0.5〜4重量%、残部がFe及び不可避不純物からなる合金鉄粉又は前記組成と等量になる鉄モリブデン合金粉とニッケル粉60〜40重量部とを、合計100重量部となるように混合した混合粉を圧縮成形して圧粉体とし、この圧粉体を焼結した鉄系焼結合金であって、焼結体組織の鋳鉄粒子部分のマトリックスはフェライトとパーライトの混合組織又はパーライト組織であってその中にASTM A247におけるIV〜VIに相当する形状の黒鉛が分散しており、且つMo及びNiを含有するほかのマトリックス組織はベイナイト組織又はマルテンサイトとベイナイトとの混合組織であることを特徴とする耐摩耗性鉄系焼結合金である。
【0008】
さらに上記(A)の前記鋳鉄粉にCeを0.01〜0.5重量%添加すると析出黒鉛をより球状化させるので好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明は、実験により得た次の知見に基づいて完成したものである。
【0010】
(1)鋳鉄粉としては、鉄合金マトリックス中に黒鉛が小さく塊状に析出していて、その粉末表面にも析出した黒鉛が全面又は断続的に被覆された状態の鋳鉄粉を用いると、焼結合金の表面に固体潤滑作用のある黒鉛が露出した状態の焼結合金を得ることができ、この焼結合金は耐摩耗性がよい。
【0011】
(2)強度を高くするには、鋳鉄粉に鉄粉又は低合金粉を添加した複合形態とし、添加元素としては、通常の焼結炉の冷却速度(5〜15℃/min.)で大部分がベイナイト組織を生成するような、焼入れ性を向上する作用のあるNiとMoの組合せで添加するのが効果的である。
【0012】
(3)ベイナイト組織は、他の組織に比べて耐摩耗性及び摺動性が優れている。
【0013】
(4)また、マルテンサイト組織が混在すると強度を高めるが、マルテンサイトが支配的になると耐摩耗性及び摺動性が劣化する。
【0014】
(5)黒鉛が分散した鋳鉄系の領域と主にベイナイト組織の領域とが混合した斑組織は、互いの性質が相補って摺動特性と強度を兼ね備えたものとなる。各領域の比率は1:1前後がよい。
【0015】
(6)ベイナイト組織の領域を構成するためのNi、Mo及びFeは、
(イ)Fe−Ni−Mo合金粉、
(ロ)Fe−Mo合金粉とカーボニルNi粉の組合せ、
(ハ)Mo濃度が高いFe−Mo合金粉とカーボニルNi粉及び純鉄粉の組合せ
のいずれかを採用することができる。しかし、(イ)は粉末の圧縮性が僅かに劣ること( ハ)は焼結でMoがマトリックスに拡散し難いことから(ロ)の形態が最もよい。
【0016】
(7)焼結体の黒鉛分散組織における黒鉛の形態はできるだけ塊状に近い状態(ASTM A247のIV〜VI)が強度と潤滑によい結果を示す。
【0017】
(8)焼結体の断面気孔形状もまた円形に近い状態ほど強度が高く、焼結温度は1140℃前後が良い結果を示す。
【0018】
(9)焼結の進行に及ぼす焼結雰囲気は、温度と時間を一定としたとき、水素と窒素の混合ガス中が焼結の進行が最も速く、真空中、炭化水素分解ガス中の順に比較的遅くなる。
【0019】
次に、本発明に用いられる黒鉛が分散した組織の鋳鉄粉は、特開平6−322470号公報に記載されているように、C,Siを含有する溶湯をアトマイズした粉末を無酸化ガス雰囲気中で温度900℃程度に保持した後、毎分10℃程度の速度で冷却して作られる。焼鈍した鋳鉄粉は組織がフェライト組織又はフェライトとパーライトの混合組織又はパーライト組織であり、塊状に析出した黒鉛が分散していると共に粉末表面にも析出した黒鉛が全面または断続的に被覆されている状態になる。
【0020】
鋳物粉の炭素量は、2.5重量%未満では遊離黒鉛量が少なく摺動特性に影響する。5重量%を越えると焼結性が悪くなり強度が低下する。
【0021】
黒鉛化促進元素のSiは、0.5重量%未満では効果が不完全で摩擦特性が不十分である。2重量%を越えると粉末が硬くなって圧縮性が低くなるほか、焼結体強度が低下する。
【0022】
析出黒鉛をより球状化させるために0.01〜0.5重量%のCeを添加することもできる。また、鋳物粉には通常0.1〜1重量%程度のMn、その1/10程度のS、微量のP,Mg等が含まれているが、本発明においてはこれらは含有量の多少による作用効果の差異は微少であるため、不可避不純物とする。
【0023】
一方、主にベイナイト組織のマトリックスを形成するための鉄基合金の添加元素としてはMo及びNiが選択される。
【0024】
鋼の連続冷却変態(C・C・T)曲線または温度時間変態(T・T・T)曲線で説明されるように、ベイナイトの変態はパーライト生成温度とマルテンサイト生成温度との中間温度範囲で生じる。通常の焼結冷却速度で主にベイナイト変態するには、焼入れ性を向上させなければならない。焼入れ性の向上はマルテンサイト変態またはベイナイト変態する冷却速度領域を広くすることによって得られる。Moは焼入れ性の向上に極めて有効でベイナイト化に効果がある。Niは焼入れ性を向上しマルテンサイト化に効果がある。また、強さや靱性を増加する効果がある。
【0025】
Mo及びNiの含有量は、焼結体の摺動摩擦係数には影響を及ぼさない。
【0026】
Moは、前記鋳鉄粉を除いた鉄合金部分を100として0.5重量%より少なくても2重量%より多くても焼結強度が低くなるので0.5〜2重量%とした。さらに、1〜1.5重量%のとき最も高い強度を示す。
【0027】
Niも同様な傾向を示し、0.5重量%より少なくても4重量%より多くても焼結強度が低くなり好ましくない。さらに好適には、2〜3重量%のとき最も高い強度を示す。
【0028】
炭素は黒鉛粉を特別に添加しなくても鋳物粉に含まれる炭素から供給される。また、焼結雰囲気ガスを炭化水素分解ガスにすると雰囲気ガスからも供給することができる。
【0029】
次に、代表的な実験データにより本発明を詳細に説明する。
【0030】
準備した原料粉は下記の通りである。
(1)粒度が100メッシュ以下の鋳物粉
Si:1.5重量%一定とし、C:2.1〜5.5重量%の範囲の5種類の粉末、及びC:3.4重量%一定とし、Si:0.4〜2.2重量%の範囲の5種類の粉末を準備した。いずれもアトマイズした粉末を温度900℃に保持した後、毎分10℃の速度で冷却して作られた。この鋳物粉はフェライトとパーライトの混合組織中及び粉末表面に黒鉛が析出している。
(2)粒度が100メッシュ以下のアトマイズ純鉄粉
不可避の不純物としてMn、Siが含まれている。
(3)粒度が100メッシュ以下のアトマイズ合金鉄粉
Mo含有量が0.4重量%〜2.2重量%の範囲内の5種類を調製した。不可避の不純物としてMn、Siが含まれている。
(4)粒度が350メッシュ以下のカーボニルニッケル粉
(5)ステアリン酸亜鉛粉
各混合粉には0.75重量%のステアリン酸亜鉛が添加された。
【0031】
各混合粉は曲げ強さ試験片及びリングオンブロック試験のリング形状に圧粉され、水素と窒素の混合ガス中で焼結した。焼結温度は鋳物粉に純鉄粉を添加した比較例は特開平6−322470号公報に記載していると同様に1120℃、本発明に係る試料は1140℃である。
【0032】
焼結後の温度冷却速度は、いずれも変態領域の平均で10℃/minである。
【0033】
以下に示す特性値は、いずれも焼結体密度6.7g/cm3で示されている。
【0034】
曲げ強度はスパン1インチの3点曲げによる最大荷重である。
【0035】
摩擦係数は、リングオンブロック摩擦試験機により、相手ブロック材がSCM420浸炭熱処理材で、ギヤオイル中で摩擦荷重147MPa(15kgf/mm2)、摩擦速度3m/secとした。
【0036】
[比較例の特性]
鋳鉄粉は、C:3.4重量%、Si:1.0重量%で、純鉄粉と1:1の割合で混合した。曲げ強度は745MPaであった。また、摩擦係数は0.06であった。
【0037】
[本発明に係る鋳物粉中のSi量の影響]
鋳物粉の組成は、C:3.4重量%一定としてSi:0.4〜2.2重量%の範囲の5種類で、この粉末と、それぞれMo:1.5重量%含有のアトマイズ合金鉄粉98重量%とNi粉2重量%との混合粉とを1:1の割合で混合した。
【0038】
全体組成では、C:1.7重量%、Si:0.2〜1.1重量%の範囲、Mo:1.75重量%、Ni:1.0重量%、残部Fe及び不純物となる。
【0039】
各試料の特性は表1に示す通りで、鋳物粉中のSi量が0.5重量%より少ないと摩擦係数が大きく、2重量%を越えると摩擦係数は低いが曲げ強さは低下することが分かる。
【0040】
【表1】
【0041】
[本発明に係る鋳物粉中のC量の影響]
鋳物粉の組成は、Si:1.0重量%一定とし、C:2.1〜5.5重量%の範囲の5種類とした。これらの粉末と、Mo:1.5重量%含有のアトマイズ合金鉄粉98重量%とNi粉2重量%との混合粉とを1:1の割合で混合した。
【0042】
全体組成では、C:1.05〜2.75重量%の範囲、Si:0.5重量%、Mo:0.75重量%、Ni:1.0重量%、残部Fe及び不純物となる。
【0043】
各試料の特性は表2に示す通りで、鋳物粉中のC量が2.5重量%より少ないと摩擦係数が大きく、5重量%を越えると摩擦係数は低いが曲げ強さは低下することが分かる。
【0044】
【表2】
【0045】
[本発明に係る鋳物粉を除くマトリックス中のMo量の影響]
鋳物粉としては、Si:1.0重量%、C:3.4重量%の鋳物粉を用い、この鋳物粉と、Mo含有量が異なる5種類のアトマイズ合金鉄粉98重量%にそれぞれNi粉2重量%とで100重量%となる混合粉とを1:1の割合で混合した。
【0046】
各試料は、全体組成では、C:1.7重量%、Si:0.5重量%、Mo:0.2〜1.1重量%の範囲、Ni:1.5重量%、残部Fe及び不純物となる。
【0047】
各試料の特性は表3に示す通りで、合金鉄粉中のMo量は摩擦係数に影響を及ぼさないが、Mo量が0.5重量%より少ないと大幅に曲げ強度が低下し、2重量%を越える場合も曲げ強さが低下することが分かる。全体組成におけるMo量は0.5〜0.8重量%のとき強度が高い。
【0048】
【表3】
【0049】
[本発明に係る鋳物粉を除くマトリックス中のNi量の影響]
鋳物粉の組成は、Si:1.0重量%、C:3.4重量%のものを用い、この鋳物粉と、Mo:1.5重量%含有のアトマイズ合金鉄粉とNi粉0.5〜4.4重量%とで100重量%である混合粉とを1:1の割合で混合した。
【0050】
各試料の全体組成は、C:1.7重量%、Si:0.5重量%、Mo:0.72〜0.75重量%、Ni:0.25〜2.2重量%、残部Fe及び不純物となる。
【0051】
各試料の特性は表4に示す通りで、Ni量は摩擦係数に影響を及ぼさないが、Ni量が0.5重量%より少なく、4重量%を越える場合は曲げ強さが大幅に低下することが分かる。全体組成におけるNi量は1〜1.5重量%のとき強度が高い。
【0052】
【表4】
【0053】
[本発明に係る鋳物粉と他方の合金部分の混合割合の影響]
鋳物粉の組成は、Si:1.0重量%、C:3.4重量%のものを用い、この鋳物粉と、Mo:1.5重量%含有のアトマイズ合金鉄粉98重量%とNi粉2重量%の混合粉とを、各種組合せ比率(重量部)を変えて、混合粉100重量部を作成した。
【0054】
各試料の特性は表5に示す通りで、鋳物粉の量が40重量%より少ないと摩擦係数が高く、鋳物粉の量が増加すると摩擦係数が低下する。一方、曲げ強さは、鋳物粉の量が少ないと高く、鋳物粉の量が増加するにつれて低下し、60重量部を越えると著しく低下している。鋳物粉の量は40〜60重量部が良好な特性を示している。
【0055】
【表5】
【0056】
上述したように、本発明の焼結合金は、従来のものに比べて摩擦係数は僅かに低く、曲げ強度は約100MPa程度(約13%程度)高くなっている。
【0057】
本発明の焼結合金の断面顕微鏡組織は、鋳鉄粒子部分はマトリックスがフェライトとパーライトの混合組織又はパーライトの組織でその中に黒鉛が分散している。黒鉛の形状は必ずしも画然とした形状ではないが、図1に示すようなASTM A247におけるIV〜VIに相当する塊状である。
【0058】
一方、Ni及びMoを含有する他のマトリックス組織は、ベイナイトまたはベイナイトの量が多いマルテンサイトとベイナイトとの混合組織をしている。Fe−Ni−Mo合金粉を用いて作られる合金はマルテンサイト組織が生成しにくいものとなるが、Niをニッケル粉の形で添加して作られる合金は、Niの濃度の高い部分が形成されると、その部分がマルテンサイト組織になりやすくなる。
【0059】
このような合金組織設計によれば、鋳鉄粒子部分の比較的柔らかいマトリックスと、黒鉛の固体潤滑作用と、比較的硬く耐摩耗性及び摺動特性のよいベイナイト組織のマトリックスとの混合組織を得ることができ、それぞれの性質が相まって、強度が高く摩擦係数が低い特性を有する、耐摩耗性鉄系焼結合金を得ることができる。
【0060】
【発明の効果】
上述したように、この発明による鉄系焼結合金によれば、鋳物材料のような摺動摩擦特性を示すと共に強度が10%程度高い焼結合金を提供することができるので、各種機械要素の信頼性を高め鉄系焼結材料の適用範囲を拡大することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ASTM A247(STANDARD METHOD FOR EVALUATING THE MICROSTRUCTURE OF GRAPHITECASTINGS)におけるタイプI〜VIの形状を示す断面組織模式図である。
Claims (2)
- C:2.5〜5重量%、Si=0.5〜2重量%、残部がFe及び不可避不純物からなり、断面組織がフェライト組織またはフェライトとパーライトの混合組織又はパーライト組織中に塊状の黒鉛が分散し粉末の表面に析出黒鉛が付着又は被覆されている鋳鉄粉40〜60重量部と、Mo:0.5〜2重量%、Ni:0.5〜4重量%、残部がFe及び不可避不純物からなる合金鉄粉又は前記組成と等量になる鉄モリブデン合金粉とニッケル粉60〜40重量部とを、合計100重量部となるように混合した混合粉を圧縮成形して圧粉体とし、この圧粉体を焼結した鉄系焼結合金であって、焼結体組織の鋳鉄粒子部分のマトリックスはフェライトとパーライトの混合組織又はパーライト組織であってその中にASTM A247におけるIV〜VIに相当する形状の黒鉛が分散しており、且つMo及びNiを含有するほかのマトリックス組織はベイナイト組織又はマルテンサイトとベイナイトとの混合組織であることを特徴とする耐摩耗性鉄系焼結合金。
- 前記鋳鉄粉がさらにCe:0.01〜0.5重量%を含むことを特徴とする請求項1記載の耐摩耗性鉄系焼結合金。
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