JP4048913B2 - エンベロープ編集装置およびエンベロープ編集のプログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、楽音発生装置に関し、特に楽音発生装置におけるエンベロープ編集装置およびエンベロープ編集のプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
楽音発生装置として、音色を任意に設定可能な電子楽器がある。従来の電子楽器の中には、楽音作成に必要な各種のエンベロープ波形を任意に作成可能とし、しかもキーボードフォローの機能を有するものがある。このキーボードフォローの特性を可変にするためにエンベロープ作成装置の提案がなされている。
【0003】
提案されているエンベロープ作成装置の構成では、エンベロープ波形の各折れ線におけるレベルと各折れ線の傾きを示すレベルデータとレートデータを音高情報に基づいて変位させ、特にこのレベルデータとレートデータに対して夫々内容の変更された音高情報に基づいて減少または増加するように演算する(特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特公平7−40191号公報(第2頁左欄第9〜21行)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の提案においては、音高情報に基づいて自動的にエンベロープの形状を変更することは可能であるが、ユーザの変更操作によってエンベロープの形状を変更することはできない。一般に、音色を任意に設定可能な電子楽器などの楽音発生装置においては、ユーザが変更できるエンベロープのデータは制限されている。例えば、MIDI音源においては、エンベロープの形状の時間に対するレベル変化率であるレートデータのみ変更可能になっている。
【0006】
図11は、従来の技術によってADSR方式のエンベロープの形状を変更した場合の波形図である。ADSR方式のエンベロープの波形では、アタック、ディケイ、サスティン、リリースの4領域の中でも、アタックの領域は楽器音の特徴を最も表す重要な領域である。図11(1)において、「LEVEL0」はアタックの初期レベル値、「RATE1」はアタックの初期レート値、「LEVEL1」はアタックレベルである。
【0007】
図11(2)は、「RATE1」の値を小さくして、緩やかなアタック特性になるように変更した場合のエンベロープの波形図である。しかしながら、「LEVEL0」の値が変更されないので、波形の急峻な立ち上がり部分aによって、緩やかなアタック特性が得られない。
一方、図11(3)は、「RATE1」の値を大きくして、急峻なアタック特性になるように変更した場合のエンベロープの波形図である。しかしながら、「LEVEL0」の値が変更されないので、「RATE1」の最大値である傾斜部分bより大きなレートが実現できないので、急峻なアタック特性が得られない。
【0008】
すなわち、従来の技術においては、ユーザの変更操作によって変更できるエンベロープの形状が制限されるという課題があった。
本発明の課題は、ユーザの変更操作によって、エンベロープの形状を自在に変更できるようにすることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明によるエンベロープ編集装置は、楽音波形のエンベロープの形状を規定する初期振幅データおよび初期変化割合データを含む複数のデータを記憶する記憶手段と、前記記憶手段から指定されたデータを読み出すデータ読出手段と、操作量に応じたパラメータ値を入力する操作手段と、この前記操作手段に入力されたパラメータ値を判別する判別手段と、前記読み出された初期振幅データと前記操作手段により入力されたパラメータ値に基づき新たな初期振幅データを演算するとともに、前記読み出された初期変化割合データと前記パラメータ値に基づき新たな初期変化割合データを演算し、 これらの演算形態を前記判別手段により判別されたパラメータ値に基づいて異ならせる演算手段と、前記演算手段により演算された初期振幅データと初期変化割合データに基づいてエンベロープの形状を変更するエンベロープ変更手段と、を有することを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載の発明では、前記演算手段は、前記判別手段によりパラメータ値が所定の値と判別された場合は前記読み出された初期振幅データおよび初期変化割合データを新たな初期データとすることを特徴とする。
【0011】
請求項3に記載の発明では、前記演算手段は、前記判別手段にて前記パラメータ値が所定の値を超えている場合と所定の値未満の場合で前記演算形態を異ならせることを特徴とする。
【0012】
請求項4に記載の発明では、コンピュータに、楽音波形のエンベロープの形状を規定する初期振幅データおよび初期変化割合データを含む複数のデータを記憶する記憶手段から指定されたデータを読み出すデータ読出ステップと、操作手段の操作量に応じたパラメータ値を入力する操作ステップと、前記操作ステップに入力されたパラメータ値を判別する判別ステップと、前記読み出された初期振幅データと前記操作ステップにより入力されたパラメータ値に基づき新たな初期振幅データを演算するとともに、前記読み出された初期変化割合データと前記パラメータ値に基づき新たな初期変化割合データを演算し、これらの演算形態を前記判別ステップにより判別されたパラメータ値に基づいて異ならせる演算ステップと、前記演算ステップにより演算された初期振幅データと初期変化割合データに基づいてエンベロープの形状を変更するエンベロープ変更ステップと、を実行させることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明によるエンベロープ編集装置の実施形態について、図を参照して説明する。
図1は、実施形態におけるエンベロープ編集装置を具備した電子鍵盤楽器の構成を示すブロック図である。制御部1は、CPUなどで構成され、そのシステムバスを介して、鍵盤2、スイッチ部3、ROM4、RAM5、スライダ6、表示部7、および楽音生成部8に接続され、これらとの間でコマンドやデータを授受して、この電子鍵盤楽器全体を制御している。
【0014】
鍵盤2は、ユーザの演奏操作に応じて押鍵や離鍵の演奏情報を制御部1に入力する。スイッチ部3は、楽器音である音色を選択する音色選択スイッチ、エンベロープの波形のアタック部分を変更するためのアタック修正スイッチ、および、その他のスイッチで構成され、ユーザの操作に応じてオン又はオフの情報を制御部1に入力する。ROM4は、制御部1によって実行される制御プログラム、様々な音色におけるエンベロープの形状を規定するデータ、修正特性のテーブルなどを格納している。この制御プログラムの中に、本発明のエンベロープ編集のプログラムが組み込まれている。RAM5は、制御部1のワークエリアであり、制御プログラムの実行に必要な各種レジスタやフラグなどのエリアが設けられている。スライダ6は、ユーザのスライド操作(又は、回転操作)に応じて、パラメータの値(0〜127の範囲の整数値)を変更する。表示部7は、制御部1からの表示データを表示する。
【0015】
楽音生成部8は、制御部1からの楽音データである音高データ、音色データ、エンベロープデータなどに基づいて、ディジタルの楽音波形データを生成して出力する。楽音生成部8にはD/A変換器9が接続され、D/A変換器9にはアンプ10が接続され、アンプ10にはスピーカ11が接続されている。このサウンドシステムにより、楽音生成部8から出力された楽音波形データは、D/A変換器9によりアナログに変換され、アンプ10により増幅処理などの所定の信号処理が施されて、スピーカ11から発音される。
【0016】
なお、MIDIデータを送受信するためのMIDIインターフェース、CD−ROMやFD(フレキシブル・ディスク)などの外部記憶媒体を装着してドライブする記憶媒体ドライブ装置、およびインターネットなどの通信網に接続してデータやプログラムをダウンロードするための通信装置を接続できる構成になっている。
【0017】
図2は、楽音生成部8の内部構成を示すブロック図である。この図に示すように、楽音生成部8は、波形発生器81、フィルタ82、増幅器83、フィルタEG(エンベロープ・ジェネレータ)84、アンプEG85で構成されている。波形発生器81は、制御部1からの音高データおよび発音開始コマンドに応じて、楽音波形を生成する。例えば、内部の波形メモリのデータを音高データに応じた読出レートで読み出す。フィルタEG84は、制御部1からの初期レベル、アタックレート、および発音開始コマンドに応じて、フィルタ・エンベロープを生成する。アンプEG85は、制御部1からの初期レベル、アタックレート、および発音開始コマンドに応じてアンプ・エンベロープを生成する。フィルタ82は、波形発生器81から出力された楽音波形に対して、フィルタEG84で生成されたフィルタ・エンベロープによって音色制御処理を行って、増幅器83に出力する。増幅器83は、フィルタ82から出力された楽音波形に対して、アンプEG85で生成されたアンプ・エンベロープによって音量制御処理を行って、D/A変換器9に出力する。
【0018】
図3は、ROM4に格納されている様々な音色(音色1、音色2…、音色N)におけるエンベロープのプリセットデータを示す図である。各音色のプリセットデータは、アタック部分を規定するLEVEL0_P(初期レベル)、LEVEL1_P(アタックレベル)、およびRATE1_P(アタックレート)、並びに、図には示していないが、ディケイ部分、サスティン部分、リリース部分を規定するプリセットデータで構成されている。
【0019】
次に、この電子鍵盤楽器の動作について、制御部1によって実行される図4乃至図6のフローチャート、図7および図8の修正特性のテーブル、図9および図10のエンベロープの形状に基づいて説明する。
図4は、メインフローであり、RAM5のレジスタやフラグをリセットするなどの所定のイニシャライズ(ステップSA1)の後、スイッチ部3をスキャンして各スイッチのオン又はオフを検出するスイッチ処理(ステップSA2)、鍵盤2をスキャンして各鍵の押鍵又は離鍵を検出する鍵盤処理(ステップSA3)、スライダ6の操作を検出してその操作量に応じたパラメータ値によって演算を行うスライダ処理(ステップSA4)、楽音生成部8に対する発音開始などを行う発音処理(ステップSA5)、エンベロープ編集メニューやエンベロープの形状などを表示部7に表示する表示処理(ステップSA6)、その他の処理(ステップSA7)を繰り返し実行する。
【0020】
図5は、図4のメインフローにおけるステップSA2のスイッチ処理のフローチャートである。このフローでは、スイッチのオン状態又はオフ状態に応じた処理を行う。アタック修正スイッチがオンされたか否かを判別し(ステップSB1)、このスイッチがオンされたと判別したときは、RAM5のフラグであるMODE_AT_MODIFYの値を反転する(ステップSB2)。音色選択スイッチがオンされたか否かを判別し(ステップSB3)、このスイッチがオンされたと判別したときは、その選択音色に対応するプリセットデータをRAM5のレジスタにストアする。すなわち、選択音色のプリセットデータ「LEVEL0_P」をレジスタLEVEL0にストアし、プリセットデータ「RATE1_P」をレジスタRATE1にストアし、プリセットデータ「LEVEL1_P」をレジスタLEVEL1にストアし、最大レートデータをレジスタRATEMAXにストアする(ステップSB4)。その他のスイッチのオン又はオフに応じてその他の処理(ステップSB5)を実行する。
【0021】
図6は、図4のメインフローにおけるステップSA4のスライダ処理のフローチャートである。このフローでは、フラグMODE_AT_MODIFYの値が「1(アタック修正)」であるか否かを判別する(ステップSC1)。このフラグが「1」であると判別した場合は、現在のスライダ値を取得する(ステップSC2)。すなわち、スライダ6の操作量に応じて「0」から「127」の範囲で1つの整数値をパラメータ値として取得する。そして、取得したスライダ値がレジスタ「AT_MODIFY_PARAM」にストアしているスライダ値と同じであるか否かを判別する(ステップSC3)。
【0022】
取得したスライダ値がストアしているスライダ値と異なると判別した場合には、レジスタ「AT_MODIFY_PARAM」に取得したスライダ値をストアして更新する(ステップSC4)。次に、レジスタ「AT_MODIFY_PARAM」のスライダ値を判別して(ステップSC5)、そのスライダ値に応じてRAM5のレジスタL0およびR1に、図7および図8に示す特性によって演算した値をストアする。
【0023】
図7は、「AT_MODIFY_PARAM」の値(0〜127の範囲の値)に応じて変化するレベルデータの修正特性LEVELTABLE[AT_MODIFY_PARAM]のテーブルであり、図8は、「AT_MODIFY_PARAM」の値に応じて変化するレートデータの修正特性RATETABLE[AT_MODIFY_PARAM]のテーブルである。なお、図7および図8において、LT1、LT2およびRT1は、修正特性の値がゼロとなるスライダ値を示している。LT2とRT1とは同じスライダ値である。
【0024】
更新したスライダ値が「64」である場合は、レジスタLEVEL0の初期レベルデータすなわちROM4のプリセットレベルデータをレジスタL0にストアし(ステップSC6)、レジスタRATE1の初期レートデータすなわちROM4のプリセットレートデータをレジスタR1にストアする(ステップSC7)。
【0025】
更新したスライダ値が「64」より小さい場合は、レジスタLEVEL0の初期レベルデータにLEVELTABLE[AT_MODIFY_PARAM]の値を乗算してレジスタL0にストアし(ステップSC8)、レジスタRATE1の初期レートデータにRATETABLE[AT_MODIFY_PARAM]の値を乗算してレジスタR1にストアする(ステップSC9)。
【0026】
更新したスライダ値が「64」より大きい場合は、レジスタLEVEL1のアタックデータからレジスタLEVEL0の初期レベルデータを減算した値にLEVELTABLE[AT_MODIFY_PARAM]の値を乗算して、その乗算結果とレジスタLEVEL0の初期レベルデータとを加算した値をレジスタL0にストアする(ステップSC10)。また、レジスタRATEMAXの最大レートデータからレジスタRATE1の初期レートデータを減算した値にRATETABLE[AT_MODIFY_PARAM]の値を乗算して、その乗算結果とレジスタRATE1の初期レートデータとを加算した値をレジスタR1にストアする(ステップSC11)。
【0027】
上記3系統のいずれかの処理によって、レジスタR1にストアしたアタックレートデータ、および、レジスタL0にストアした初期レベルデータを、楽音生成部8のフィルタEG84およびアンプEG85に送出する(ステップSC12)。そして、メインフローに戻る。また、ステップSC1において、フラグMODE_AT_MODIFYの値が「0」である場合には、アタック修正をしないので直ちにメインフローに戻る。また、ステップSC3において、取得したスライダ値が現在ストアしているスライダ値と同じであると判別した場合には、スライダ6が操作されていないので、上記3系統のいずれの処理も行うことなくメインフローに戻る。
【0028】
図9および図10は、上記スライダ処理によって修正されたエンベロープの形状の例を示す図である。
図9において、点線で示す波形Aは、選択されたある音色におけるROM4のデータ(スライダ値は中間値「64」)に基づいて規定されたエンベロープの基準形状である。ユーザがスライダ6を操作して、スライダ値を「64」から減少させると、図6のスライダ処理におけるステップSC8およびSC9の処理によって、修正処理が行われる。その結果、図9の波形B、波形C、波形Dに示すように、アタックレートが図8の「64」〜「0」の修正特性に従って次第に小さくなるとともに、初期レベルLEVEL0の値が図7の「64」〜「0」の修正特性に従って次第に小さくなり、スライダ値がLT1以下になると初期レベルLEVEL0が「0」になる。
【0029】
図10(1)において、点線で示す波形Aも同様に、選択されたある音色におけるROM4のデータ(スライダ値は中間値「64」)に基づいて規定されたエンベロープの基準形状である。ユーザがスライダ6を操作して、スライダ値を「64」から増加させると、図6のスライダ処理におけるステップSC10およびSC11の処理によって、修正処理が行われる。その結果、図10(1)の実線の波形Bに示すように、アタックレートが図8の「64」〜「127」の修正特性に従って次第に大きくなる。ただし、スライダ値が図7のLT2に達するまでは、初期レベルLEVEL0は変化しない。
スライダ値がLT2に達した後は、図10(2)の波形Cに示すように、アタックレートはRATEMAXの最大レートになるとともに、初期レベルLEVEL0も大きくなる。スライダ値がさらに大きくなると、最終的には、図10(3)の波形Dに示すように、初期レベルLEVEL0はLEVEL1のアタックレベルと同じになり、結果的にほぼ無限大のアタックレートが得られる。
【0030】
以上のように、上記実施形態によれば、制御部1は、楽音波形のエンベロープの形状を規定する初期振幅データおよび初期変化割合データを含む複数のデータを記憶するROM4から読み出した初期振幅データを、スライダ6の操作量に応じたパラメータ値に基づいて変更し、その変更した初期振幅データに基づいて、楽音生成部8に出力するためのエンベロープの形状を変更する。
したがって、ユーザの変更操作によって、エンベロープの形状を自在に変更できる。
【0031】
なお、上記実施形態においては、ROM4内にあらかじめエンベロープ編集のプログラムを格納したエンベロープ編集装置について説明したが、CD−ROMやFDなどの外部記憶媒体又はインターネットなどの通信網を介して、エンベロープ編集のプログラムをインストールする構成も可能である。この場合には、プログラムの発明を実現できる。
【0032】
また、上記実施形態においては、楽音信号の音色および音量を制御するためのフィルタ・エンベロープおよびアンプ・エンベロープの形状を変更する場合について説明したが、本発明によれば、楽音信号の音高を制御するためのピッチ・エンベロープの形状を変更できることはもちろんである。
【0033】
また、上記実施形態においては、ADSR方式のエンベロープの形状を変更する場合について説明したが、本発明は他の方式のエンベロープの形状を変更する場合にも適用できる。例えば、一定時間ごとにレートデータおよびレベルデータを指定するステップによる方式において、各ステップのエンベロープの形状を変更する場合にも適用できる。
【0034】
また、上記実施形態においては、ユーザによるスライダ6の操作量に応じたパラメータ値に基づいて、エンベロープの形状を変更する構成にしたが、鍵盤2又は外部のMIDI機器から入力されて発音されるノートの音高に応じたパラメータ値に基づいて、エンベロープの形状を変更する構成にしてもよい。すなわち、音高が低い場合はパラメータ値を小さく設定して、比較的緩やかなエンベロープを作成し、音高が高い場合はパラメータ値を大きく設定して、比較的急峻なエンベロープを作成することにより、いわゆるキーボードフォロー機能を実現できる。
【0035】
あるいは、鍵盤2から入力されて発音されるノートのベロシティに応じたパラメータ値に基づいて、エンベロープの形状を変更する構成にしてもよい。すなわち、ベロシティが小さい場合はパラメータ値を小さく設定して、比較的緩やかなエンベロープを作成し、ベロシティが大きい場合はパラメータ値を大きく設定して、比較的急峻なエンベロープを作成することにより、鍵盤電子楽器におけるタッチレスポンスを効果的に補助することができる。
【0036】
【発明の効果】
本発明によれば、楽音波形のエンベロープの形状を規定する初期振幅データおよび初期変化割合データを含む複数のデータを記憶する記憶手段から読み出した初期振幅データを、操作手段の操作量に応じたパラメータ値に基づいて変更し、その変更した初期振幅データに基づいて、楽音生成手段に出力するためのエンベロープの形状を変更するので、ユーザの変更操作によって、エンベロープの形状を自在に変更できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態におけるエンベロープ編集装置を有する電子鍵盤楽器の構成を示すブロック図。
【図2】図1における楽音生成部の内部構成を示すブロック図。
【図3】図1のROMに格納されている様々な音色におけるエンベロープのプリセットデータを示す図。
【図4】図1の制御部によって実行されるメインフローチャート。
【図5】図4におけるスイッチ処理のフローチャート。
【図6】図4におけるスライダ処理のフローチャート。
【図7】本発明の実施形態における初期レベルデータを修正する特性のテーブルを示す図。
【図8】本発明の実施形態におけるアタックレートデータを修正する特性のテーブルを示す図。
【図9】本発明の実施形態においてスライド値を減少した場合のエンベロープの形状の変化を示す波形図。
【図10】本発明の実施形態においてスライド値を増加した場合のエンベロープの形状の変化を示す波形図。
【図11】従来の技術によってエンベロープの形状を変更した場合の波形図。
【符号の説明】
1 制御部
2 鍵盤
3 スイッチ部
4 ROM
5 RAM
6 スライダ
7 表示部
8 楽音生成部
9 D/A変換器
10 アンプ
11 スピーカ
Claims (4)
- 楽音波形のエンベロープの形状を規定する初期振幅データおよび初期変化割合データを含む複数のデータを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段から指定されたデータを読み出すデータ読出手段と、
操作量に応じたパラメータ値を入力する操作手段と、
この前記操作手段に入力されたパラメータ値を判別する判別手段と、
前記読み出された初期振幅データと前記操作手段により入力されたパラメータ値に基づき新たな初期振幅データを演算するとともに、前記読み出された初期変化割合データと前記パラメータ値に基づき新たな初期変化割合データを演算し、これらの演算形態を前記判別手段により判別されたパラメータ値に基づいて異ならせる演算手段と、
前記演算手段により演算された初期振幅データと初期変化割合データに基づいてエンベロープの形状を変更するエンベロープ変更手段と、
を有することを特徴とするエンベロープ編集装置。 - 前記演算手段は、前記判別手段によりパラメータ値が所定の値と判別された場合は前記読み出された初期振幅データおよび初期変化割合データを新たな初期データとすることを特徴とする請求項1記載のエンベロープ編集装置。
- 前記演算手段は、前記判別手段にて前記パラメータ値が所定の値を超えている場合と所定の値未満の場合で前記演算形態を異ならせることを特徴とする請求項2記載のエンベロープ編集装置。
- コンピュータに、
楽音波形のエンベロープの形状を規定する初期振幅データおよび初期変化割合データを含む複数のデータを記憶する記憶手段から指定されたデータを読み出すデータ読出ステップと、
操作手段の操作量に応じたパラメータ値を入力する操作ステップと、
前記操作ステップに入力されたパラメータ値を判別する判別ステップと、
前記読み出された初期振幅データと前記操作ステップにより入力されたパラメータ値に基づき新たな初期振幅データを演算するとともに、前記読み出された初期変化割合データと前記パラメータ値に基づき新たな初期変化割合データを演算し、これらの演算形態を前記判別ステップにより判別されたパラメータ値に基づいて異ならせる演算ステップと、
前記演算ステップにより演算された初期振幅データと初期変化割合データに基づいてエンベロープの形状を変更するエンベロープ変更ステップと、
を実行させることを特徴とするエンベロープ編集のプログラム。
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