JP3343956B2 - 楽音制御装置 - Google Patents

楽音制御装置

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JP3343956B2 JP27750692A JP27750692A JP3343956B2 JP 3343956 B2 JP3343956 B2 JP 3343956B2 JP 27750692 A JP27750692 A JP 27750692A JP 27750692 A JP27750692 A JP 27750692A JP 3343956 B2 JP3343956 B2 JP 3343956B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
【0001】この発明は、例えば、鍵盤の弾き方に応じ
て選択される奏法に基づいて楽音を制御する楽音制御装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、近年の電子ピアノや電子
オルガン等では、ある音高から他の音高へ音程を運ぶ押
鍵操作がなされた場合、これら音高(音程)を連続的に
変化させるポルタメント奏法、あるいはスラー奏法を実
現できるように構成されている。なお、このポルタメン
トおよびスラーとは、共に「ひとつの音から他の音へ」
音程を移す時の音高変化を滑らかにするものである。こ
れら両者の差異は、音程を連続的に変化させる度合いが
異なり、「ポルタメント」は「スラー」に比べ、より滑
らかに変化するものである。
【0003】ところで、このような奏法を選択する場
合、例えば、電子オルガンにおいては、鍵盤下面に「ニ
ーレバー」と呼ばれる操作子が配設されており、演奏操
作中にこの「ニーレバー」を操作することによって、発
生された音高の楽音にポルタメント効果を付与するよう
にしている。また、フットスイッチ等の操作子に応じて
ポルタメントを付与したり解除する形態もある。そし
て、こうした操作子によって、ポルタメント付与が指定
されると、楽音制御装置は周知のレート補間などを行
い、先に形成された楽音の音高を滑らかに変化させ、次
の音高に繋げる楽音制御を行う。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の楽音制御装置においては、奏法の選択が操作子
でなされるため、実際の演奏操作に即した形態にならず
不自然な演奏形態となる。すなわち、ポルタメントを付
与する演奏操作と上述したような「ニーレバー」や「フ
ットスイッチ」等の操作とは、音楽的に全く関連がない
動作である。このため、演奏者にとってみれば、「鍵盤
を弾く」という通常の演奏動作に加え、奏法を選択する
操作も行わなければならず、極めて煩雑な動作となり、
演奏上好ましい形態ではなかった。結局、従来の楽音制
御装置では、鍵盤の弾き方に応じてポルタメント奏法や
スラー奏法を選択すると共に、選択した奏法に基づく楽
音制御を行うことができないという問題がある。この発
明は上述した事情に鑑みてなされたもので、演奏操作に
応じて奏法を選択すると共に、選択した奏法に従って楽
音を制御することができる楽音制御装置を提供すること
を目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、演奏操作に
伴って鍵に与えられる力の内、該鍵の横方向に加わる応
力を検出し、該応力に対応した押鍵力信号を発生する鍵
盤と、予め前記押鍵力信号と奏法とを対応づけておき、
該押鍵力信号に相当する奏法を判定し、この奏法を選択
する選択信号を発生する奏法判定手段と、前記演奏操作
に応じて形成される楽音を、前記選択信号に対応した音
高変化率で制御する制御手段とを具備することを特徴と
している。
【0006】
【作用】上記構成によれば、鍵盤が演奏操作に対応した
押鍵力信号を発生し、奏法判定手段がこの押鍵力信号に
対応する奏法を判定すると共に、判定された奏法を選択
する選択信号を発生する。制御手段は、この選択信号が
指定する音高変化率で発生楽音を制御する。これによ
り、演奏操作に応じた奏法が選択されると共に、選択し
た奏法に従って楽音が制御される。
【0007】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明の実施例につ
いて説明する。 A.実施例の構成 図1はこの発明による一実施例の全体構成を示すブロッ
ク図である。この図において、1は装置各部を制御する
CPUであり、その動作については後述する。2はCP
U1の各種演算結果や、レジスタ値が一時記憶されるR
AMである。3はCPU1にロードされる各種制御プロ
グラム、あるいはこれらプログラムで用いられる各種デ
ータが記憶されるROMである。4はタイマであり、一
定周期毎(例えば、1ms毎)に割込み信号を発生し、
これをCPU1に供給する。なお、CPU1は、この割
込み信号を受けて発音処理(後述する)を実行する。
【0008】5は各鍵毎の押離鍵を検出すると共に、押
鍵の力(変位量)および離鍵の力(変位量)を検出する
機能を有し、キーオン/キーオフおよび押離鍵力に対応
した信号を生成する鍵盤である。また、この鍵盤5は、
鍵が押離鍵に従って上下に変位すると共に、各鍵毎に左
右に横揺れする構成をなしており、押鍵の際に当該鍵の
横方向に加わる力も検出するようになっている。
【0009】ここで、図2を参照し、鍵盤5の概略構成
について説明する。この図において、50は基台、51
は基台50上に配置されるフレームである。このフレー
ム51は、鍵52を支持する鍵支持部51aと、検出部
51bとから構成されている。検出部51bには、伸縮
に応じてその抵抗値が変化する歪みセンサ53〜58が
配設されており、鍵52の押鍵操作に応じてフレーム端
部に加わる応力を検出する。つまり、鍵52が押下され
ると、検出部51bは下方向にたわみ、これによって歪
みセンサ54,56が伸び、歪みセンサ53,55が縮
むことから、歪みセンサの組(53,54)および(5
5,56)毎に対向するセンサの出力の差をとることに
よって、その部位の応力が検出される訳である。また、
鍵52が横方向に押された場合、フレーム51は左また
は右方向に変位し、この時に生じるフレーム側面のたわ
みが歪みセンサ57,58によって下方向の応力の検出
と同様にして検出される。
【0010】これら歪みセンサ53〜58の出力から鍵
52に加えられる押鍵力FZと押鍵力FXとを算出する関
係について説明する。まず、押鍵力FZとは、鍵52が
下方向に押下される際の力を表わしており、次式(1)
に示す関係から求まる。 FZ=K2・(β−K4・α) …(1) ここで、αは歪みセンサ(53,54)の組が発生する
センサ出力を表わし、βは歪みセンサ(55,56)の
組が発生するセンサ出力を表わす。次に、押鍵力FX
は、鍵52の横方向に加えられる力を表わしており、次
式(2)に示す関係から求まる。 FX=K3・γ …(2)
【0011】上記(2)式において、横方向の押鍵力F
Xは音階が上がる向き(鍵盤上で右方向)の力となった
時に「正」の値を取り、これとは逆に音階が下がる向き
(鍵盤上で左方向)の力となった時に「負」の値を取
る。また、γは歪みセンサ(57,58)の組が発生す
るセンサ出力を表わしている。なお、上記(1),
(2)式におけるK2,K3,K4はそれぞれ比例係数で
ある。このように、上記構造による鍵盤5によれば、演
奏操作に応じて各鍵毎に加えられる押鍵力FZと押鍵力
Xとが独立して検出される。
【0012】次に、再び図1を参照し、実施例の構成に
ついて説明を続ける。5aは鍵盤インタフェースであ
り、鍵盤5から供給されるセンサ出力α,β,γに基づ
き、キーオン/キーオフ、キーコードKC等の演奏情報
を生成すると共に、このセンサ出力α,β,γをディジ
タルデータとしてバスに供給する。6は操作子であり、
例えば、操作パネルに配設され、発生楽音の音色を指定
する音色スイッチ等から構成される。この操作子6は、
設定操作に応じたスイッチ信号を発生する。6aは操作
子インタフェースであり、操作子6から供給されるスイ
ッチ信号をバスに供給する。
【0013】7はLCD(液晶表示素子)等から構成さ
れる表示回路であり、CPU1から供給される各種デー
タを表示する。8は周知の波形メモリ読み出し方式によ
り構成される音源回路であり、その詳細な構成について
は後述する。音源回路8は、CPU1から供給される各
種音源パラメータに基づいて楽音合成し、この結果を楽
音信号Wとして出力するものである。
【0014】なお、ここで言う音源パラメータとは、主
としてキーオン/キーオフ信号、音量データDv、ピッ
チデータDpである。音量データDvは、押鍵されてい
る鍵が発生する下方向の押鍵力FZの総和(ΣFZ)に対
応する。また、ピッチデータDpは、キーコードKCに
て発音中にある鍵の横方向の押鍵力FXと、その他押鍵
中にある鍵の下方向の押鍵力FZとの和によって算出さ
れる。上記キーコードKCは、複数の鍵が押鍵されてい
る場合、その中で最大の押鍵力FZを発生している鍵に
相当するものである。
【0015】上記ピッチデータDpは、押鍵操作に応じ
て次のように変化する。例えば、キーコードKCの音高
が発音している時に、他の鍵も押鍵されている場合、キ
ーコードKCの音高を他の鍵の下方向の押鍵力FZに応
じて上昇させる。また、キーコードKCの音高の鍵が右
または左へ変位している場合は、その押鍵力FXに応じ
てキーコードKCの音高を上昇または下降させる。こう
した制御態様を指示するピッチデータDpは、次式
(3)の関係で表わすことができる。 Dp=Kp+FX・CX+FZ・CZ …(3) 上記(3)式において、Kpは発音鍵の基本ピッチであ
り、キーコードKCの音高に相当する。また、CXは押
鍵力FXに寄与するピッチ感度係数、CZは押鍵力FZ
寄与するピッチ感度係数である。なお、これ以後、
(3)式における「FX・CX+FZ・CZ」をピッチ制御
データDpcと称す。
【0016】これら音源パラメータに基づいて楽音を形
成する音源回路8は、楽音信号Wをサウンドシステム9
に供給する。サウンドシステム9では、楽音信号Wに対
してフィルタリングを施して不要ノイズを除去したり、
あるいは効果音を付与した後、D/A変換を行い、この
後にD/A変換出力を増幅してスピーカSPに与え、楽
音として発音させる。
【0017】次に、図3は上述した音源回路8の構成を
示すブロック図である。この図において、10はローパ
スフィルタ等から構成される補間回路であり、上述した
ピッチ制御データDpc(FX・CX+FZ・CZに相当)
を補間して出力する。11は加算回路であり、キーコー
ドKCに対応する基本ピッチKpと補間回路10の出力
とを加算し、これを出力する。したがって、加算回路1
1の出力は、上述したピッチデータDpに相当するもの
になる。12は変換回路であり、与えられたピッチデー
タDpを周波数ナンバFに変換して出力する。この変換
回路12は、ピッチデータDpに対応させた周波数ナン
バFが予めデータテーブルとして記憶されており、該ピ
ッチデータDpに応じて周波数ナンバFが読み出され
る。
【0018】13は周波数ナンバFのピッチ変化をレー
ト補間する補間回路であり、選択信号SELに応じて補
間レートが設定される。例えば、選択信号SELが「ス
ラー」を指定する場合には、図4(イ)に示す態様でピ
ッチデータを変化させる。また、「ポルタメント」が指
定される場合には同図(ロ)に示すように、さらに滑ら
かなピッチ変化となるレートが設定される。さらに、こ
れら奏法が選択されない通常のピッチ変化は、同図
(ハ)に示すように、レート補間がなされず、不連続な
ピッチ変化となる。このようなピッチ変化を指示する選
択信号SELは、後述するCPU1の動作に基づき生成
される。
【0019】14は累算回路であり、補間回路13から
出力される周波数ナンバFを所定時間毎に累算し、波形
メモリ15の読み出しアドレスを発生する。この累算回
路14は、キーオン信号が供給された時点で周波数ナン
バFの累算を開始し、キーオフ信号が供給された時点で
周波数ナンバFの累算を停止すると共に、累算値をリセ
ットする。したがって、波形メモリ15からは周波数ナ
ンバFに応じた位相で波形データが読み出される。16
はエンベロープジェネレータであり、音量データDvに
応じた振幅レベルのエンベロープ信号ENVを発生す
る。17は乗算器であり、波形メモリから読み出される
波形データと上記エンベロープ信号ENVとを乗算し、
この結果を楽音信号Wとして出力する。
【0020】B.実施例の動作 次に、図5を参照し、上記構成による実施例の動作につ
いて説明する。ここでは、特に、タイマ4からCPU1
に供給される割込み信号に従って、該CPU1が行う単
音発音処理の動作について説明する。なお、この割込み
信号は、例えば、1ms毎にタイマ4からCPU1へ供
給されるものとする。まず、この実施例による楽音制御
装置に電源が投入され、装置各部のリセット、あるいは
初期設定がなさると、CPU1は上記割込み信号を受け
て図5に示す発音処理ルーチンを起動する。これによ
り、CPU1の処理がステップS1に進む。
【0021】ステップS1に進むと、押鍵力FZが最大
となる鍵、つまり、最も強く押鍵されている鍵K1を検
出し、次のステップS2に進む。ステップS2では、こ
の検出された鍵K1の押鍵力FZ1がキーオン状態を識別
するキーオンレベルOnTHD以上であるか否かを判断
する。ここで、押鍵力FZ1がキーオンレベルOnTHD
以下となり、鍵K1がキーオフ状態と見做される時に
は、判断結果が「NO」となり、ステップS3に進む。
ステップS3では、鍵K1が既に発音鍵となっているか
否かを判断する。
【0022】そして、この鍵K1が発音中であれば、判
断結果が「YES」となり、ステップS4に進む。ステ
ップS4では離鍵処理がなされ、この処理においては、
CPU1が音源回路8に対しキーオフ信号を送出し、鍵
1の発音を消音させる。これに対し、鍵K1が発音中で
ない場合には、ステップS3の判断結果が「NO」とな
り、発音処理は行われない。このように、押鍵力FZ1
キーオンレベルOnTHD以下の時にはキーオフ状態と
判断され、この状態で対応鍵K1が発音中であると、音
源回路8はキーオフされる。
【0023】一方、上述したステップS2の判断結果が
「YES」となった場合、すなわち、押鍵力FZ1がキー
オンレベルOnTHD以上となり、鍵K1がキーオン状
態となると、CPU1の処理はステップS5に進む。ス
テップS5では、前回処理時に鍵K1がキーオン状態で
あったか否かを判断する。ここで、前回、鍵K1がキー
オン状態でない時には、判断結果が「NO」となってス
テップS6に進み、ニューキーオン処理が行われる。
【0024】このニューキーオン処理とは、キーオン信
号と、鍵K1のキーコードKCに対応する基本ピッチK
pと、ピッチ制御データDpc(前述したFX・CX+F
Z・CZに相当)と、音量データDv(前述したΣFZ
相当)とからなる音源パラメータを音源回路8に供給
し、該パラメータに基づいた楽音を新たに発音させる処
理である。なお、このニューキーオン処理では、前述し
た選択信号SELが通常の補間レートを指示するので、
この際のピッチ変化は図4(ハ)に示すように、不連続
な形態となる。
【0025】これに対し、前回の鍵K1に続いて今回押
鍵された鍵K1がキーオン状態である時には、ステップ
S5の判断結果が「YES」となり、ステップS7に進
む。ステップS7では、鍵K1が前回から変化したか否
か、つまり、前キーオン状態であった鍵が今回キーオン
された鍵K1と同一であるか否かを判断する。ここで、
鍵K1が前キーオン時の鍵と同一である場合には、判断
結果が「NO」となり、ステップS8に進む。ステップ
S8では、上述した各音源パラメータの内、ピッチ制御
データDpcおよび音量データDvを音源回路8に供給
する。この結果、前キーオン時と同じ鍵に対応した音高
の楽音が持続発音される。
【0026】次に、前キーオン時の鍵が今回キーオンさ
れた鍵K1と異なる場合には、上記ステップS7の判断
結果が「YES」となり、CPU1の処理はステップS
9に進む。ステップS9では、前回キーオンされた鍵の
横方向に加えられる押鍵力Fx’と、今回キーオンされ
た鍵の横方向に加えられる押鍵力Fxとの両方、または
いずれか一方がポルタメント検出レベルportTHD
を超えているか否かを判断する。ここで、例えば、演奏
者が鍵を押下しつつ横方向にも移動させるポルタメント
奏法を行うと、上記押鍵力Fx’,Fxの両方、あるいは
いずれか一方がポルタメント検出レベルportTHD
を超える。これにより、こうした鍵の弾き方が「ポルタ
メント奏法」対応するとして判断結果が「YES」とな
り、ステップS10に進む。
【0027】ステップS10に進むと、CPU1は音源
回路8に対して鍵K1に対応する基本ピッチKpと、ピ
ッチ制御データDpcと、ポルタメントを指示する選択
信号SELとを供給する。この結果、図4(ロ)に示す
ように、前回キーオンされた楽音と、今回キーオンされ
た鍵K1の楽音とを連続的であって、しかも滑らかな変
化として繋げ、ポルタメント効果を付ける。こうしたポ
ルタメント効果が付与された場合のピッチ変化例を図6
に示す。なお、この図に示すピッチ変化は次のことを表
わすものである。すなわち、前回の基本ピッチから横方
向の押鍵力Fxに従ってピッチを上昇させている途中
で、前回の鍵よりも高い音高の鍵に新たなキーオンが発
生すると、「新たな鍵に対応する基本ピッチ+横方向の
押鍵力Fx」からなる目標ピッチへ向ってピッチを徐々
に変化させ、やがて基本ピッチに収束するようになって
いる。
【0028】一方、上記押鍵力FX’,FXのいずれか一
方、あるいは両方がポルタメント検出レベルportT
HDを超えない場合には、ステップS9の判断結果が
「NO」となり、ステップS11に進む。ステップS1
1では、上記ステップS10と同様に目標音高を指示す
る音源パラメータを音源回路8に与えると共に、該回路
8にスラーを指示する選択信号SELを供給する。この
場合、先の押鍵に基づくピッチと今回の押鍵に基づくピ
ッチとを図4(イ)に示す態様で変化させる。
【0029】このように、上述した実施例によれば、鍵
の下方向および横方向に加えられる押鍵力FZ,FXをそ
れぞれ検出し得る鍵盤を備えると共に、この鍵盤の弾き
方に対応した押鍵力FZ,FXに基づいて「ポルタメン
ト」奏法あるいは「スラー」奏法に合致するピッチ変化
を与えるようにしたので、演奏操作に応じて奏法が選択
でき、選択した奏法に従った楽音制御がなされる訳であ
る。
【0030】なお、上記実施例においては、鍵の横方向
に加えられる押鍵力FXに応じてピチ変化レートを替え
るようにしたが、この押鍵力FXに従って発生楽音の音
高を直接制御する態様としても良く、この場合、鍵盤の
弾き方に応じてピッチベンドやビブラート等の効果を与
えることも可能である。また、上述した実施例は、波形
メモリ方式による音源回路8を用いているが、これに限
らず、例えば、周知のFM音源や、自然楽器の発音メカ
ニズムをシミュレートする物理モデル音源にも適用する
ことも可能である。特に、金管楽器の発音メカニズムを
シミュレートする物理モデル音源を用いる場合、管長が
連続的で滑らかに変化するトロンボーンの発音メカニズ
ムによって、上述した「ポルタメント」に対応するピッ
チ変化を得ることができ、また、トランペットのように
管長が素速く変化する発音メカニズムでは「スラー」が
実現可能である。
【0031】さらに、上述した実施例においては、押鍵
力FXに応じてポルタメント/スラーを切り換えるよう
にしたが、これに替えて、ポルタメントのオンオフを制
御する形態としても良い。この場合、ポルタメントをオ
フ状態にすると、通常のピッチ変化を与えることにな
る。また、上記実施例において、スラーを選択した時に
新たなキーオンがなされた時、前キーオンによる楽音
と、この新たなキーオンによる楽音とをクロスフェード
させる形態とすることも可能である。
【0032】なお、上述した実施例では、鍵盤5は各鍵
が独立して下方向および横方向に加えられる押鍵力
Z,FXを検出する構成であるが、これに替えて、例え
ば、鍵盤5を複数の鍵域に分割し、分割した鍵域毎に、
あるいは鍵全体を1ユニットとして、それに加えられる
押鍵力FXを検出する構成としても良い。加えて、上記
実施例では、鍵盤の弾き方に応じてピッチ変化のレート
を制御する選択信号SELを音源に対して与えている
が、これに限らず、音源に送出するピッチ情報自体をポ
ルタメント制御/スラー制御することもできる。このよ
うにすることで、MIDI楽器にも対応可能となる。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、鍵盤が演奏操作に対応した押鍵力信号を発生し、奏
法判定手段がこの押鍵力信号に対応する奏法を判定し、
これを選択する選択信号を発生する。そして、制御手段
は、この選択信号が指定する音高変化率で発生楽音を制
御するため、演奏操作に応じて奏法が選択されると共
に、選択した奏法に従って楽音を制御することができ、
自然な奏法で楽音制御態様を切替えることが可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明による一実施例の全体構成を示すブ
ロック図。
【図2】 同実施例における鍵盤5の概略構造を示す断
面図。
【図3】 同実施例における音源回路8の構成を示すブ
ロック図。
【図4】 同実施例におけるピッチ変化レートを説明す
るための図。
【図5】 同実施例における発音処理ルーチンの動作を
示すフローチャート。
【図6】 同実施例によるポルタメント時のピッチ変化
例を示す図。
【符号の説明】
1…CPU、2…RAM、3…ROM、5…鍵盤、5a
…鍵盤インタフェース、8…音源回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭50−50025(JP,A) 特開 平2−163799(JP,A) 特開 平3−163497(JP,A) 特開 平3−237495(JP,A) 特開 平2−149896(JP,A) 実開 平2−131794(JP,U) 実開 平2−148196(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G10H 1/00 - 7/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 演奏操作に伴って鍵に与えられる力の
    内、該鍵の横方向に加わる応力を検出し、該応力に対応
    した押鍵力信号を発生する鍵盤と、 予め前記押鍵力信号と奏法とを対応づけておき、該押鍵
    力信号に相当する奏法を判定し、この奏法を選択する選
    択信号を発生する奏法判定手段と、 前記演奏操作に応じて形成される楽音を、前記選択信号
    に対応した音高変化率で制御する制御手段とを具備する
    ことを特徴とする楽音制御装置。
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