JP4048493B2 - フェンス - Google Patents

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本発明は、フェンス支柱への横桟の取り付け組み立て技術に関するものである。
従来、上記したこのようなフェンス支柱への横桟の取り付け組み立て技術として例えば、フェンスに取り付け金具を介して横桟をビス止めする方法が一般的であり、また、支柱や取り付け金具を工夫したりビス止めを少なくしたり、連結部を隠蔽して外観を向上させる方法が種々提案されており、例えば、特許文献1では支柱の側面に設けた取付金具と横桟(ビーム)とを貫通するボルトで横桟を支柱に取り付けるとともにカバーで連結部を隠蔽する方法が、また、特許文献2では予め縦枠材(補助材)に横桟(ビーム)をボルトで連結しておいてこの横桟の連結部を側方に上下方向の凹溝を有する支柱に呑み込ませて縦枠材を支柱に固定することによって連結部のボルト等を隠蔽する方法が開示されている。
実開平4−122722号公報 実開平7−1232号公報
ところが、上記した従来のフェンスでは、例えば特許文献1の方法では取付金具を支柱に固定するために支柱を貫通する取り付けボルトを使用し、取付金具と横桟との連結にも両者を貫通するボルトを使用し、更にカバーを取り付けるためのねじ止めも必要であるから部品点数も多くなり、組み立て工数もかかるという問題があり、また、特許文献2の方法でも横桟を縦枠材にボルトで連結し、更にこの縦枠材を支柱に固定するものであるから同様に部品点数も多く、組み立て工数もかかるという問題があり、また、これらは何れも傾斜地や階段のある場所への設置には制約を受けて容易に対応できないという問題もあり、これらの問題を解決することが従来の課題となっていた。
請求項1に記載の発明は、支柱と、支柱間に左右方向に架設する横桟と、前後の目板とを備え、横桟は端部前側面及び端部後側面に前後方向に突出する突出軸を有し、支柱は前壁と後壁との間を側方に開口する呑み込み溝としてあるとともに、前壁および後壁の左右両側端に側方に開口した切欠部を有しており、横桟の端部を呑み込み溝に挿入して突出軸を切欠部に係合し、前後の目板が支柱の前壁及び後壁の左右両側端に係合して切欠部の開口を閉塞している構成を前述した従来の課題を解決するための手段としている。
本発明の請求項1のフェンスは横桟の端部を支柱の前壁と後壁との間で側方に開口する呑み込み溝に呑み込むとともに、横桟の端部前側面及び後側面に前後方向に突出する突出軸を支柱の前壁および後壁の左右両側端に側方に開口した切欠部に挿入し、前壁及び後壁に係合する前後の目板によって切欠部の開口を閉塞して切欠部から抜けないようにしてあるだけなので、横桟を支柱に係合するのにビス止めが不要であり、部品点数が極めて少なくて施工性が良好であり、且つ、組み立て後は目板を取り外さない限り横桟が支柱から抜けることがなく、一旦組み立てた後は横桟が容易に外れることのない堅固なフェンスとなり、そして、切欠部及び突出軸を前後の目板によって隠蔽する形態となるので取り付け後の外観が極めてすっきりしているという非常に優れた効果が得られ、更に、横桟の突出軸が支柱の切欠部に係合して前後の目板によって抜けなくしてあり、支柱の呑み込み溝は横桟の端部を呑み込んでいるから、横桟は突出軸を軸として上下方向に回動自在であり、従って、横桟の端部を呑みこむ呑み込み溝の深さを十分に余裕をもって設けることによって傾斜地や階段のある場所にも容易に対応が可能であるという大きな効果も得られるものである。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1及び図2は本発明のフェンスの第一実施形態の支柱2と横桟3との連結部の説明図であり、図3は本発明の第一実施形態のフェンス1の傾斜地対応を説明する縦断面図であり、図4は本発明を利用したフェンスによる全体外観の一例を示している。尚、本発明のフェンスの横桟は図4に示す通り、1本の支柱に上下方向に複数本架設してあるもの、及び、支柱の左右両方向に架設してあるものを含んでいるが、以下の実施の形態を説明する図1〜図3においては簡略のために支柱の右方向に1本の横桟のみを設けた図面によって説明する。
本発明は例えば図4に示すような、支柱2、2間の上下に横桟3、3を連結し、横桟3、3間には複数本の縦桟5、5、5、・・・を取り付けてあり、支柱の上端は支柱キャップ6で覆ったフェンス1など、各種デザインのフェンスの支柱と横桟との連結方法として利用することができるものである。
以下、本発明の第一実施形態のフェンスの支柱と横桟との連結方法について詳述する。図1はフェンス1を支柱2の前壁21及び後壁22に設けた切欠部211、221を横切る横断面図によって組立後の各部材及び部位の位置関係を表わしている。図2は支柱2の前壁21および後壁22の各々に設けた切欠部211、221に、横桟3の端部前側面及び端部後側面で前後方向に突出して設けた突出軸31を係合したものであり、支柱2の前壁21及び後壁22に目板4、4を係合挿入し、前壁21および後壁22の各々に設けた切欠部211、221の開口を閉塞することによって目板4が突出軸31の抜けを防止する状態を説明する斜視説明図である。尚、図2では説明の便宜上、前側の目板4を切欠部211の下方にのみ設けた図としてあるが、実際は前後の目板4、4は共に、各々支柱2の上方から支柱2の前壁21及び後壁22の両側端部に係合挿入して支柱2の前後面全体を覆うものである。
図1及び図2に示す如く、本発明の第一実施形態のフェンス1は、支柱2と横桟3と目板4とを備えている。支柱2は前後面に前壁21及び後壁22を有して断面略H字状を為し、前壁21と後壁22とを一体に繋ぐ連絡部(−部)24をホロー形状とし、支柱2の左右両側面に前壁21と後壁22と連絡部24とで横桟3の端部を呑みこむ呑み込み溝23、23を形成してある。横桟3は丸パイプを使用しており、端部前側面及び端部後側面に突出軸31を通す挿通孔32、32を設け、突出軸31は挿通孔32、32を挿通して横桟3の前後に突出している。支柱2の前壁21及び後壁22の左右方向両側端は横桟3を連結する位置に側方から切り欠いて横桟3の突出軸31を呑み込み可能とした切欠部211、221を設けてある。前後の目板4、4はそれぞれ支柱2の前壁21及び後壁22をカバーするものであり、前壁21及び後壁22の左右両側端部を呑み込んで係合する係合溝41、41を左右両側端部に対向して設けてあり、係合溝41、41に前壁21及び後壁22の左右両側端部を呑み込ませて支柱2の上方から係合挿入することによって前壁21及び後壁22に固定するとともに、横桟3の突出軸31を呑み込んでいる切欠部211、211及び221、221の左右両側面の開口を閉塞することによって、突出軸31を切欠部211(221)から抜けなくしているものである。
本発明のフェンス1を組み立てるときは、横桟3の端部を支柱2の呑み込み溝23に呑み込ませるとともに、横桟3の端部前後面に突出して設けた突出軸31を支柱2に設けた切欠部211、221に挿入して(呑み込ませて)係合し、この状態で前後の目板4、4の係合溝41、41に前壁21及び後壁22の左右両側端部を呑み込ませ、目板4、4を支柱2の前後面上方から挿入して切欠部211、221の開口を閉塞するだけで良い。即ち、本発明の第一実施形態のフェンス1は支柱2への横桟3の連結に際して、ビス止めが不要であり、部品点数が極めて少なくて施工性が良好であるという優れた効果を有するものである。
このようにして組み立てた本発明の第一実施形態のフェンス1は支柱2の前壁21及び後壁22で形成した呑み込み溝23が横桟3の端部を呑み込んでいるので横桟3の端部の前後方向への移動を規制しており、また、支柱2の前壁21及び後壁22に設けた切欠部211、221が横桟3の端部に設けた突出軸31を呑み込んでいるので横桟3の端部の上下方向への移動を規制していることとなる。更に、前後の目板4、4の側端に設けた係合溝41、41が支柱2の前壁21及び後壁22の側端部を呑み込んでいるので、支柱2の前壁21及び後壁22の切欠部211、221に呑み込ませた横桟3の突出軸31は目板4の係合溝41の開口端部によって切欠部211、221からの出口を閉塞された形となるから、横桟3は切欠部211、221から抜けなくなっていることとなる。したがって、本発明の第一実施形態のフェンス1は前後の目板4、4を取り外さない限りは横桟3が支柱2から抜けることがなく、一旦組み立てた後は横桟3が容易に外れることのない堅固なフェンス1が得られるという格別の効果を有するものである。尚、突出軸31は単に横桟3の挿通孔32を挿通しているだけで横桟3に固定してあるものではないが図1で明らかなように、突出軸31が前後いずれか一方に移動しても目板4に規制されることとなるので抜け落ちることが無いようになっている。
また、前後の目板4、4は支柱2の前壁21及び後壁22に係合するとともに突出軸31を係止している切欠部211、221の開口を閉塞して突出軸31の切欠部211、221からの抜けを防止できるように前壁21及び後壁22の左右側端面まで、支柱2の前面及び後面全体を覆っているので、外部からは支柱2の切欠部211、221及び横桟3の突出軸31が目板4で隠されて見えなくなり、従って、取り付け外観も極めて良好であるという優れた効果も有している。更に、図3に示すように本発明のフェンス1の横桟3は上記した構成により端部前後側面に突出して支柱2の切欠部211、221に係合している突出軸31だけで支柱2に支持されていることとなるから、突出軸31を回転軸として上下方向に回動自在であり、従ってあらゆる角度の傾斜地や階段のある場所への設置にも自在に対応できるという優れた効果をも有しており、また、図示は省略するが呑み込み溝23の前後方向の幅を横桟3の幅に対して十分な遊び幅を有するように設けておくことによってカーブ地への設置にも十分に対応できるという効果をも奏することが可能なものである。
本発明は、上記した実施の形態に限らず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、上述した実施の形態においては横桟3に丸パイプを用いたものを例示したが、たとえば角パイプなど各種形状の横桟を用いることができる。また、支柱2の前壁21と後壁22との連絡部24をホロー形状とした場合を例示したが、ソリッド形状としてあってもよい。横桟3の突出軸31は横桟3の挿通孔32を挿通して前後の突出部が一体である場合を例示したが、これは必ずしも横桟3を挿通する一体物である必要は無く、例えば、横桟3の端部を切り起こして、この切り起こし部を突出軸31として用いることもできるし、その他の方法で横桟3の端部に取り付けてあってもよい。図4において、本発明を上下に取り付けた横桟間に複数の縦桟を配置したデザインのフェンス1に適用した場合を例示したが、支柱2及び横桟3以外の例えば縦桟など、フェンス1の面を形成する部材の構成は上記した実施の形態に限定されるものではなく、例えば中間に鋳物パネルなどを配したものなど、各種の構成のフェンスに適用することができる。
第一実施形態のフェンスの要部横断面説明図である。 図1に示したフェンスの支柱への横桟の組み付け状態を説明する斜視図であり、連結部の状態をより解り易くするために目板は大部分を省略して表示してある。 第一実施形態のフェンスの傾斜地対応を説明する縦断面図である。 第一実施形態のフェンスの全体外観図である。
符号の説明
1 フェンス
2 支柱
21 前壁
211 切欠部
22 後壁
221 切欠部
23 呑み込み溝
3 横桟
31 突出軸
4 目板
41 係合溝

Claims (1)

  1. 支柱と、支柱間に左右方向に架設する横桟と、前後の目板とを備え、横桟は端部前側面及び端部後側面に前後方向に突出する突出軸を有し、支柱は前壁と後壁との間を側方に開口する呑み込み溝としてあるとともに、前壁および後壁の左右両側端に側方に開口した切欠部を有しており、横桟の端部を呑み込み溝に挿入して突出軸を切欠部に係合し、前後の目板が支柱の前壁及び後壁の左右両側端に係合して切欠部の開口を閉塞していることを特徴とするフェンス。





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