JP4048463B2 - 携帯電話機及び携帯電話機のデータ伝送方法 - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は電話機及び電話機のデータ伝送方法に係り、特に公衆回線から伝送されてくるデータを無線で周辺機器に伝送する電話機及び電話機のデータ伝送方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
静止画像を受信、表示するとともに所要画面を選択してその結果を画像送信側に要求することにより所望する画像を得ることが可能な静止画検索伝送装置が特開平７−２１９９６７号の公報に、また、受信装置に表示されているサムネイル画像から所望する画像を選択して該選択された画像のフルサイズ画像を受信するデジタル電子カメラが特開平１０−２１５３９７号の公報に示されている。
【０００３】
更に、カメラ、スキャナー等の周辺機器と、端末装置の間をメモリーカード、ケーブル、無線通信手段で接続する携帯電話型画像キャプチャの接続装置が特開平１０−１２６５６５号の公報に、撮像装置と表示装置とを設けて撮影した画像を圧縮処理して送信し、送信先で画像を表示するテレビ携帯電話が特開平８−８８８４１号の公報に示されている。
【０００４】
なお、近年では、携帯電話などの移動体通信技術が進歩して高機能になり、文字情報や簡単な画像情報を入力したり出力する処理が実行可能となっている。またデジタルカメラやデジタルカラープリンタが普及し、デジタル画像の入出力が容易に行えるようになっている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、高機能化した携帯電話機においてもこれらのプリント鑑賞に耐える高画質の画像を表示したり、記憶するには依然として記憶容量や性能の面で不十分である。
【０００６】
特開平７−２１９９６７号の公報及び、特開平１０−２１５３９７号の公報に示されている装置では、静止画像を選択受信することは可能であるが、受信した画像データを他の機器に無線を用いて転送することができなかった。また、特開平１０−１２６５６５号の公報に示されている携帯電話型画像キャプチャの接続装置や、特開平８−８８８４１号の公報に示されているテレビ携帯電話では、画像を入力して公衆回線に伝送する手段しか備えていない。
【０００７】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、画像、音声、文字に関する情報を公衆回線を経由して受信し、該受信したデータを無線で周辺機器に対して出力することにより、公衆回線を経由して受信した画像、音声、文字の情報を所望の周辺装置で鑑賞、記録することが可能な電話機及び電話機のデータ伝送方法を提供することを目的とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記目的を達成するために、公衆回線に接続可能な第１の無線通信手段を有し、前記公衆回線及び前記第１の無線通信手段を通じて画像、音声又は文字のデータの受信が可能な携帯電話機において、前記公衆回線及び前記第１の無線通信手段を通じて受信した画像、音声、又は文字に関する情報を表示する表示手段と、前記表示手段に表示された情報に対応する画像、音声又は文字のデータ転送先である周辺機器を指定する指定手段と、前記画像、音声又は文字のデータをリアルタイムに送受信するために一時的に蓄える送受信バッファと、前記第１の無線通信手段とは別に前記周辺機器と通信可能な第２の無線通信手段であって、前記指定手段によって指定された周辺機器に前記送受信バッファを介して画像、音声又は文字のデータをリアルタイムに転送する第２の無線通信手段と、を備えたことを特徴としている。
【０００９】
本発明によれば、電話機において、受信した画像、音声又は文字のデータの転送先である周辺機器を指定する指定手段と、前記画像、音声又は文字のデータをリアルタイムに送受信するために一時的に蓄える送受信バッファと、公衆回線とは別に前記周辺機器と通信可能な無線通信手段であって、前記指定手段によって指定された周辺機器に画像、音声又は文字のデータを転送する無線通信手段とを備えたので、公衆回線を経由して受信した画像、音声又は文字のデータをリアルタイムに所望の周辺装置で鑑賞、記録することが可能となる。
【００１０】
【発明の実施の形態】
以下添付図面に従って本発明に係る電話機及び電話機のデータ伝送方法の好ましい実施の形態について詳説する。
【００１１】
図１は本発明が適用された電話機の外観図である。
【００１２】
同図に示すように、電話機１０は、公衆回線と無線通信するためのアンテナ１２と、周辺機器と無線通信するための無線通信手段１４と、通信情報や画像１５を表示する表示手段１６と、電話番号、文字、画像、音声のデータの指定・選択及び、前記データの出力機器やアドレス等を指定する指定手段１８、１８…と、電話の受話器となるとともに音声を出力するスピーカ２０と、マイク２２とから構成されている。
【００１３】
図２は、本発明が適用された電話機のブロック図である。
【００１４】
同図によれば、電話機１０の送受信部分は、公衆回線と無線通信するための公衆回線用無線通信手段２４、公衆回線用送受信回路２６と、周辺機器と無線通信するための無線通信手段１４、送受信回路２８と、リアルタイムで送受信するデータを一時的に蓄えておく送受信バッファ３０とから構成されている。
【００１５】
また、電話機１０の全体の制御を行うＣＰＵ３２と、ＣＰＵ３２を動作させるプログラムや各種定数、電話番号、通信先のアドレス等が書き込まれているＰＲＯＭ３４と、ＣＰＵ３２が処理を実行する際の作業領域となる記憶手段のＲＡＭ３６と、スピーカ２０を駆動するためにデジタル音声データをアナログの音声データに変換するＤ／Ａ変換器３８と、マイク２２から入力した音声データをデジタルデータに変換するＡ／Ｄ変換器４０とが設けられている。
【００１６】
電話器１０内のＣＰＵ３２と、表示手段１６、指定手段１８、を含む各周辺回路は、バスラインやＩ／Ｏ等の通信手段で接続されており、ＣＰＵ３２は各々の周辺回路を制御することが可能となっている。
【００１７】
無線通信手段１４の通信手段は、電波、超音波、赤外線等の光、を用いた通信手段である。電波を用いる場合には、近年注目されている「Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ」の仕様に基づいてもよいし、赤外線を用いる場合にはＩｒＤＡの仕様に基づいてもよい。
【００１８】
図３は、本発明に係る電話機及び電話機のデータ伝送方法を用いて画像を送受信する際における周辺装置の構成を示した図である。
【００１９】
同図に示すカメラ４２で撮影された画像又は、サーバ４４に記憶されている画像、音声、文字に関するデータや情報は、携帯電話１０Ａに無線又は有線で送信される。携帯電話１０Ａと電話機１０は公衆回線４６を通じて通信を開始し、カメラ４２又はサーバ４４に準備されている画像、音声、文字に関する情報やサムネイル画像を携帯電話１０Ａを通じて電話機１０に送信する。画像、音声、文字に関するデータを受信した電話機１０は、表示手段１６に送信されてきた内容を表示して利用者に知らせる。利用者は、指定手段１８、１８…を用いて受信するデータを指定するとともに、受信するデータの出力先の機器を指定する。電話機１０は、指定されたデータを公衆回線を経由して受信するとともに、受信したデータを指定された周辺機器に対して出力する。なお、周辺機器は表示手段、記憶手段、出力手段等を備えた機器で、パソコン４８、カメラ５０、プリンタ５２等が該当する。
【００２０】
なお、通信の開始は、携帯電話１０Ａから開始してもよいし、電話機１０から通信を開始してもよい。
【００２１】
以下に、電話機１０が、画像、音声、文字等の情報を受信した際の動作について説明する。
【００２２】
画像、音声、文字の情報のうちのいずれかの情報が送信されてきたことを電話機１０のＣＰＵ３２が認識すると、表示手段１６に対して図４に示すメニュー選択画面の表示を行う。同図では「画像受信」の項目にカーソルがかかっており、この状態で図示しない「選択」を指定すると画像に関する情報の受信を実行する。なお、図４の表示内容によれば、この他にも画像の送信を実行する「画像送信」、文字の送受信を行う「メール送信」、「メール受信」の各モードが用意されている。また、図示していないが音声の送信や受信を行うモードを設けてもよい。
【００２３】
次に図１の表示手段１６に示されているようなサムネイル画像やファイル名等の画像に付随する情報を見ながら受信する画像を指定する。
【００２４】
前記画像等の情報を受信した際において、ＣＰＵ３２は受信するデータの容量を監視して、電話機１０内のＲＡＭ３６やＰＲＯＭ３４等の記憶手段の空き容量と比較して、前記受信するデータが電話機１０内部に記憶可能であると判断した場合には、周辺機器に出力せずに電話機１０内部の記憶手段に記憶してもよい。
【００２５】
次に送信する送信先の機器のアドレスを指定手段１８、１８…を用いて指定すると、指定した周辺機器に対してデータの送信を開始する。一般に画像データや音声データ、音楽データ等は容量が多いので、画像選択時にはサムネイル画像、音声やメール選択時には題名やファイル名を扱って、受信する画像、音声、文字の情報を決定してから前記情報の主となるデータを受信する。電話機１０がデータを公衆回線４６を経由して受信すると、受信したデータは公衆回線用送受信回路２６、送受信バッファ３０、送受信回路２８を経由して無線通信手段１４から各周辺機器に出力される。
【００２６】
このようにしてデータを受信した各周辺機器は、データの記憶、表示、又はプリントを実行する。
【００２７】
上記のように電話機に本来の公衆電話回線以外の、周辺機器との間を高速データ通信する無線通信手段を設け、この無線通信手段を介して公衆回線から受信したデータを一つ又は複数の周辺機器に伝送し、格納、表示、出力する。これにより、記憶容量や表示デバイスの制約で電話機内に画像、音声、文字等のデータ全てを記憶したり、十分な画質で表示することが不可能な構成であっても、データを受信して周辺機器に伝送することが可能となる。
【００２８】
なお、上記の説明では本発明を無線で公衆回線と通信する携帯電話に適用した例で説明したが、本発明は携帯電話に限定されるものではなく、ＰＨＳ、セルラー電話等の無線通信手段に用いてもよいし、通常の有線式の電話機に適用しても本発明の目的を達成することができる。
【００２９】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係る電話機及び電話機のデータ伝送方法によれば、受信した画像及び／又は文字のデータの転送先である周辺機器を指定する指定手段と、公衆回線とは別に前記周辺機器と通信可能な無線通信手段であって、前記指定手段によって指定された周辺機器に画像及び／又は文字のデータを転送する無線通信手段とを備えたので、公衆回線を経由して受信した画像、音声、文字の情報を所望の周辺装置で鑑賞、記録することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明が適用された電話機の外観図
【図２】図１に示す電話機のシステム構成を示すブロック図
【図３】本発明に係る電話機及び電話機のデータ伝送方法を用いて画像を送受信する際における周辺装置の構成を示した図
【図４】本発明に係る電話機及び電話機のデータ伝送方法のメニュー選択画面の表示例を示す図
【符号の説明】
１０…電話機、１０Ａ…携帯電話、１２…アンテナ、１４…無線通信手段、１６…表示手段、１８…指定手段、２０…スピーカ、２２…マイク、２４…公衆回線用無線通信手段、３２…ＣＰＵ、４２…カメラ、４４…サーバ、４６…公衆回線、４８…パソコン、５０…カメラ、５２…プリンタ

Claims (6)

1. 公衆回線に接続可能な第１の無線通信手段を有し、前記公衆回線及び前記第１の無線通信手段を通じて画像、音声又は文字のデータの受信が可能な携帯電話機において、
   前記公衆回線及び前記第１の無線通信手段を通じて受信した画像、音声、又は文字に関する情報を表示する表示手段と、
   前記表示手段に表示された情報に対応する画像、音声又は文字のデータ転送先である周辺機器を指定する指定手段と、
   前記画像、音声又は文字のデータをリアルタイムに送受信するために一時的に蓄える送受信バッファと、
   前記第１の無線通信手段とは別に前記周辺機器と通信可能な第２の無線通信手段であって、前記指定手段によって指定された周辺機器に前記送受信バッファを介して画像、音声又は文字のデータをリアルタイムに転送する第２の無線通信手段と、
   を備えたことを特徴とする携帯電話機。
2. 前記公衆回線を通じて画像、音声又は文字のデータを受信したことを表示する前記表示手段を有することを特徴とする請求項１の携帯電話機。
3. 前記指定手段は、前記表示手段に表示された情報の中から所望のデータを指定することを特徴とする請求項２の携帯電話機。
4. 公衆回線に接続された第１の無線通信手段を通じて画像、音声又は文字のデータに関する情報を受信し、
   前記受信した画像、音声又は文字のデータに関する情報を表示し、
   前記表示された情報に対応する画像、音声又は文字のデータ転送先である周辺機器を指定し、
   前記公衆回線に接続された第１の無線通信手段を通じて画像、音声又は文字のデータを受信し、
   前記第１の無線通信手段とは別に前記周辺機器と通信可能な第２の無線通信手段及びリアルタイムにデータを送受信するための送受信バッファを用いて、前記指定された周辺機器に前記受信した画像、音声又は文字のデータをリアルタイムに転送することを特徴とする携帯電話機のデータ伝送方法。
5. 前記公衆回線を通じて画像、音声又は文字のデータを受信したことを表示することを特徴とする請求項４の携帯電話機のデータ伝送方法。
6. 前記表示した情報の中から所望のデータを指定し、
   前記指定された所望のデータを受信するとともに、受信したデータを前記指定された周辺機器にリアルタイムに転送することを特徴とする請求項５の携帯電話機のデータ伝送方法。

Images