JP4048315B2 - 暖房床構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、暖房床構造に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
従来の暖房床構造として、下面に両端に開口した直線溝が設けられた複数の第1床材を床下地上に並列状に配置固定するとともに、下面に隣り合う直線溝の端部どうしを連結しうるU形曲線溝が設けられた複数の第2床材を第1床材の端に隣接するように床下地上に仮置きし、次いで、第2床材を一旦取り外しておいてから、可撓性を有する温水パイプを第1床材の直線溝に順次通して蛇行状に配設し、その後、温水パイプの露出したターン部が曲線溝に収まるように第2床材を床下地上に配置固定することによって形成されるものが知られている。
【0003】
上記暖房床構造の場合、通常20m以上の長さを有する温水パイプを、床下地上に施工された複数の第1床材の直線溝に通す必要があるが、その作業は困難を極め、相当な手間と時間を要していた。また、第2床材については、位置決めの目的で床下地上に仮置きしておいてから、温水パイプの配設作業のために一旦取り外し、その後、床下地上に施工する必要があるため、無駄が多く、作業効率に劣るものであった。
【0004】
従来のその他の暖房床構造として、特開平11−248179号公報等に開示されたものが知られている。この暖房床構造は、可撓性を有する温水パイプと、1対の端部床材と、複数の中間床材とで構成されている。1対の端部床材は、床下地上の所定位置に間隔をおいて配置固定される。温水パイプは、全体の配管パターンが蛇行状であって、2つの端部床材どうしを連結するように、両側のターン部が両端部床材に埋設されており、互いに平行な複数の直線部が両端部床材間に露出している。複数の中間床材は、幅方向にのびかつ温水パイプの複数の直線部の長さの一部が収容される複数の溝を下面に有しており、床下地上における両端部床材どうしの間の部分に並列状に配置固定される。
【0005】
上記暖房床構造を施工するにあたっては、まず、温水パイプによって一体化された両端部床材を、床下地上の所定箇所に配置して釘等で仮止めし、次いで、複数の中間床材をこれらの溝に温水パイプの直線部の一部が収まるように床下地上に順次配置固定していく。
【0006】
ところが、上記暖房床構造の施工は、以下に述べるような難点があり、かなりの熟練を要するものであった。
即ち、まず、1対の端部床材を床下地上に正確に配置するのが難しく、これらがきちんと位置決めされていないと、最後に施工される中間床材とこれに隣接する床材との間に隙間が生じたり、最後に施工される中間床材を嵌め込むだけの隙間が施工済みの2つの床材間にできなかったりすることがあった。このような場合、例えば、施工済みの床材の一部または全部を取り外して、床材の位置を調整してから、再度床材を施工していく必要があり、非常に面倒であった。
また、中間床材を施工する際、温水パイプの露出した複数の直線部が弛んでいると中間床材の溝にうまく収まらず、そのため、特別な治具(特開2000−199630号公報参照)を使って、温水パイプの複数の直線部を均一に緊張させておく必要があり、その作業が難しかった。
【0007】
この発明の目的は、上述した従来技術のような施工上の問題がなく、簡単にかつ効率良く施工できる暖房床構造を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
この発明による暖房床構造は、少なくとも1つの放熱ユニットと、複数の床材とで構成されている。放熱ユニットは、内部に所定パターンの中空部を有しかつ前後方向に所定間隔をおいて床下地上に載置された複数の放熱用パネルと、全てのパネルを連結するように、隣り合うパネル間に前後方向に伸びる露出部を残して、各パネルの中空部に長さの一部ずつ収容された、可撓性を有する少なくとも1本の温水パイプとよりなる。床材は、下面における周縁部を除いた部分にパネル嵌入凹所を有し、下面の前後縁部のうち少なくとも一方に前記凹所に通じる温水パイプ露出部嵌入溝を有し、かつ隣接床材との対向辺部に継手加工部を有するものであって、隣り合う床材の継手加工部どうしが接合されかつ床下地上に敷設されている。
【0009】
上記の暖房床構造は、次のようにしてその施工を行うことができる。
即ち、まず、予め工場で製造された放熱ユニットおよび床材を施工現場に搬入する。ここで、放熱ユニットは、複数のパネルを可撓性を有する温水パイプによって連結してなるものであるので、温水パイプの露出部のところで湾曲状に折り曲げてユニット全体をロール状に巻回することが可能である。したがって、巻回した状態で放熱ユニットの搬入を行えば、嵩張らず、作業がし易い。また、現場などでも一時的なこの場合、放熱ユニットを、パネル上面が内側になるように巻回しておくのが好ましく、そのようにすれば、施工現場の床下地上に置いて巻き戻すだけで、簡単に床下地上に載置することができるので、作業効率が良い。
次に、床材を、その下面の前記凹所に放熱用パネルが、前記溝に温水パイプの露出部がそれぞれ嵌まり込むように、かつ継手加工部が隣接床材の継手加工部に接合されるように、床下地上に1枚ずつ配置し固定する。床材の床下地への固定は、通常の床材の固定手段と同様の手段、即ち、釘類の打ち込み、接着、これらの併用等によって行うことができる。こうして、暖房床構造が出来上がる。
【0010】
以上の通り、この発明の暖房床構造によれば、その施工を簡単にかつ効率良く行うことができる。
【0011】
この発明による暖房床構造において、各床材におけるパネル嵌入凹所の底面に該凹所の深さとほぼ同じ高さを有する下方凸部が設けられているとともに、下方凸部が嵌まり込む垂直貫通孔が各パネルに設けられているのが好ましい。この場合において、下方凸部の下端が床下地上に接合されているのが、より好ましい。
【0012】
床材に上記のような下方凸部が設けられていれば、歩行時に床材の中央部が凹み難いので、歩行者に不快な浮沈感を与えるおそれがない。さらに、下方凸部の下端が床下地上に接合されていれば、施工後の床材の変形、より具体的には、特に床暖房システムの不使用時に床材が吸湿等によってその中央部が盛り上がるように変形するのが確実に防止され、床面が平坦に保たれる。
【0013】
また、この発明による暖房床構造において、隣り合うパネルの対向辺部に前後に向かい合って設けられた2つの中空部開口のうち少なくとも一方の中空部開口の近傍に、中空部の長さの一部を構成しかつ温水パイプの外径よりも大きな幅を有する温水パイプ露出部長さ調節用中空拡大部が設けられているのが好ましい(図5〜7参照)。中空拡大部は、例えば、温水パイプの外径の2〜4倍、好ましくは2.5〜3倍の最大幅を有するものとなされる。なお、パネルの中空部における中空拡大部以外の部分は、通常、温水パイプの外径よりも若干大きい幅を有するものとなされる。
【0014】
上記構成によれば、隣り合うパネルのうち少なくとも一方のパネルを前後左右方向に動かすと、それに応じて中空拡大部内で温水パイプが移動して、両パネル間に位置する温水パイプの露出部の長さが増減する。したがって、この動作を利用すれば、床材を施工する際に、パネルの位置ズレを簡単に矯正することができる。また、床材を施工する際に、これの凹所に嵌入すべきパネルを引っ張って、該パネルと施工済み床材との間隔を広げておけば、凹所にパネルを容易に嵌め込むことができる上、該床材をそのまま施工済み床材の方にずらすだけで、両床材の継手加工部どうしを接合することができるので、施工性が向上する。また、床下地上の所定箇所に載置された床材を、継手加工部への釘類の打ち込みによって床下地に固定する際にも、これに隣接するパネルを引っ張って両者の間隔を広げておけば、釘類の打ち込み作業を容易にかつ確実に行うことができる。
【0015】
この発明による暖房床構造において、各パネルが、下面に所定パターンの溝を有する基材と、基材上面に接合された折り曲げ可能な上部シートと、溝の開口を覆うように基材下面に接合された伸長可能または伸縮可能な下部シートとで構成され、パネルの中空部が、基材の溝と下部シートの溝開口被覆部とによって形成されており、基材に、左右方向にのびかつ下面から上面または上面近傍まで達する少なくとも1つの切れ目が設けられている場合がある(図4、10参照)。
【0016】
各パネルが上記のような構成を有していれば、放熱ユニットの製造が容易である。また、パネル自体を基材の切れ目の箇所で上面を内側にして折り曲げることができるので、放熱ユニットの巻回が容易となる。しかも、放熱ユニットを巻回した際、パネル自体が折れ曲がることによって、温水パイプの露出部の曲がりの度合いが少なくなるため、温水パイプの折れ曲がりによる座屈や損傷のおそれが少なくなる。各パネルに形成する切れ目の数は、パネルの前後幅等にもよるが、通常1〜2個である。もっとも、パネルには必ずしも切れ目を設けることを要しない。例えば、パネルの前後幅が150mm程度までであれば、パネルに切れ目がなくても放熱ユニットの巻回を支障なく行うことができる。
【0017】
パネルが上記の構成を有する場合において、パネルの中空部に収容された温水パイプ部分が、パネルの切れ目に沿うように左右方向に伸びた第1ストレート部と、切れ目を避けて左右方向に伸びた第2ストレート部と、前記温水パイプ部分の配管パターンが蛇行状となるようにかつ切れ目を横切る部分が生じないように2つのストレート部の左端どうしまたは右端どうしを繋いでいる複数のターン部とを有するものである場合がある(図3、14参照)。
【0018】
パネル中空部に収容された温水パイプ部分が上記の構成を有していれば、該温水パイプ部分に切れ目を横切る箇所が生じないので、放熱ユニットの巻回に伴ってパネルが折り曲げられた際に、温水パイプの折れ曲がりによる座屈や損傷を招くおそれがない。
【0019】
また、上記の場合において、パネルの中空部に収容された温水パイプ部分が、パネルの切れ目に沿うように左右方向に伸びた第1ストレート部と、切れ目を避けて左右方向に伸びた第2ストレート部と、前記温水パイプ部分の配管パターンが蛇行状となるように2つのストレート部の左端どうしまたは右端どうしを繋いでいる複数のターン部とを有するものであって、切れ目を横切って伸びるターン部が、切れ目と斜めに交差している場合もある(図12参照)。
同様に、前記温水パイプ部分が、切れ目を避けて左右方向に伸びた複数のストレート部と、前記温水パイプ部分の配管パターンが蛇行状となるように2つのストレート部の左端どうしまたは右端どうしを繋いでいる複数のターン部とを有するものであって、切れ目を横切って伸びるターン部が、切れ目と斜めに交差している場合もある。
【0020】
パネル中空部に収容された温水パイプ部分が上記の構成を有していれば、放熱ユニットの巻回に伴ってパネルが折り曲げられた際、前記温水パイプ部分のうち切れ目を横切って伸びるターン部が、切れ目との交差部分で折れ曲がるものの、前記ターン部は切れ目と斜めに交差しているので、ターン部が切れ目と直交している場合と比べて、折れ曲がりの角度が小さくなる上に折れ曲がり断面積が大きくなり、温水パイプの折れ曲がりによる座屈や損傷のおそれが少ない。
【0021】
また、上記の場合において、パネルの中空部に収容された温水パイプ部分が、パネルの切れ目に沿うように左右方向に伸びた第1ストレート部と、切れ目を避けて左右方向に伸びた第2ストレート部と、前記温水パイプ部分の配管パターンが蛇行状となるように2つのストレート部の左端どうしまたは右端どうしを繋いでいる複数のターン部とを有するものであって、切れ目を横切って伸びるターン部が、切れ目に近づくにつれて切れ目との角度が次第に小さくなるようにカーブし、切れ目においてこれにほぼ沿うように伸び、切れ目から離れるにつれて切れ目との角度が次第に大きくなるようにカーブしている場合もある。
同様に、前記温水パイプ部分が、切れ目を避けて左右方向に伸びた複数のストレート部と、前記温水パイプ部分の配管パターンが蛇行状となるように2つのストレート部の左端どうしまたは右端どうしを繋いでいる複数のターン部とを有するものであって、切れ目を横切って伸びるターン部が、切れ目に近づくにつれて切れ目との角度が次第に小さくなるようにカーブし、切れ目においてこれにほぼ沿うように伸び、切れ目から離れるにつれて切れ目との角度が次第に大きくなるようにカーブしている場合もある(図13参照)。
【0022】
切れ目を横切って伸びるターン部が上記のようなものとなされていれば、放熱ユニットの巻回に伴ってパネルが折り曲げられた際、前記ターン部のうち切れ目にほぼ沿う部分が捻れるのみであって、温水パイプの折れ曲がりによる座屈や損傷を招くおそれがない。
【0023】
上記の場合において、パネルの中空部の一部を構成する温水パイプ露出部長さ調節用中空拡大部は、通常、中空部開口とこれに最も近いストレート部の一端との間に設けられる。この中空拡大部は、通常、湾曲状となされるとともに、その両端から長さ中央に向かって次第に幅が大きくなるようなものとなされる。
【0024】
また、上記の場合において、中空拡大部の底面が、基材と下部シートの間に部分的に介在された中間シートによって構成されているのが好ましい。中間シートの材料としては、アルミニウム箔等の金属箔や金属シート、紙、合成樹脂製のシートやフィルム、これらを複合したシート等が挙げられる。
【0025】
通常、下部シートの上面には基材への接合のための接着(または粘着)層が全面に渡って設けられているため、そのままでは、中空部に収容された温水パイプが、前記層に接着(または粘着)して固定されてしまうおそれがある。そこで、上記のように、中空拡大部の底面を中間シートで構成するようにすれば、中空拡大部内での温水パイプ部分の移動が阻害されるおそれがなく、床材の施工を前記の要領でスムーズに行いうる。
【0026】
パネルの基材の材料としては、例えば、硬質スチレンフォームやフェノール樹脂発泡体等の硬質発泡体、合板や木質繊維板等の木質材、合成樹脂の非発泡体や低発泡体、これらを複数組み合わせたもの等が挙げられる。なお、軽量化および放熱ユニット巻回時の温水パイプへの負荷の低減の点から言えば、硬質発泡体やインシュレーションボード等の低比重の材料によって基材を形成するのが好ましい。この場合、耐久性向上のため、前記低比重材料の上に、中比重繊維板、高比重繊維板、合成樹脂の非発泡体や低発泡体等よりなる硬質層を設けるのが好ましい。
【0027】
上部シートは、基材の上面に接合されて、主としてパネルとしての一体性を保持する役割を果たすものである。上部シートの材料としては、例えば、アルミニウム、ステンレス等の金属シートや金属箔、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂シートや合成樹脂フィルム等が挙げられる。なお、上部シートに均熱層としての役割を持たせたい場合には、該シートを金属シートや金属箔で形成すればよい。
【0028】
下部シートは、基材の下面に接合されて、基材の溝に収容された温水パイプ部分を保持するとともに、上部シートと相俟ってパネルとしての一体性を保持する役割を果たしており、放熱ユニットの巻回に伴うパネルの折り曲げを阻害しないように伸長可能または伸縮可能なものとなされている。伸長可能な下部シートの材料としては、例えば不織布が挙げられる。また、伸縮可能な下部シートの材料としては、例えば、軟質樹脂発泡体、伸縮性不織布、伸縮性織物、多孔質ゴムシート、これらの複合体等が挙げられる。
【0029】
放熱ユニットを構成する複数のパネルは、これらの両端が揃うように配置されていてもよいし、パネル両端が階段状、く字状またはジグザグ状にずれるように配置されていてもよい。
【0030】
可撓性を有する温水パイプは、通常、架橋ポリエチレン等の合成樹脂製パイプによって構成される。温水パイプの両端部は、床下地の所定箇所にあけられた貫通孔に挿通された管継手を介して、床下の温水配管に接続される。温水パイプの配管パターンは、通常、全てのパネルを往復するようなものとなされ、隣り合うパネルどうしの間に2つの露出部が設けられる。ここで、隣り合うパネル間の2つの露出部は、放熱ユニットの巻回が容易となるように、左右方向に間隔をおいて配されるのが好ましい。もっとも、紙管等を芯にして放熱ユニットの巻回を行う場合には、2つの露出部どうしの間隔をそれ程大きくとらなくても、巻回を支障なく行うことが可能である。温水パイプが2本以上の場合も、通常、各温水パイプの配管パターンが上記同様のものとなされ、隣り合うパネルどうしの間に温水パイプの本数の2倍の数の露出部が設けられる。この場合、放熱ユニットの巻回を容易にする目的で、全ての露出部を互いに広い間隔があくように離して配置することは、必ずしも要しない。例えば、温水パイプが2本の場合、それぞれの温水パイプの2つの露出部どうしは近接していてもよく、一方の温水パイプの2つの露出部と他方の温水パイプの2つの露出部とを、放熱ユニットの巻回が容易となるように、左右方向に間隔をおいて配しておけばよい。放熱ユニットの巻回を考慮した温水パイプの複数の露出部の配置は、ユニット巻回時にパネルの左右両端部または中央部が撓まないようなものとすればよく、例えば、隣接パネル間の露出部が2つの場合、パネルの左右両端寄りに配置される。なお、各パネル内における温水パイプの配管パターンは、パネルの基材に切れ目が設けられている場合には、放熱ユニット巻回時の温水パイプの座屈や損傷を防止するため、上述のようなものとなされるのが好ましいが、それ以外の場合には、特に限定はなく、適宜の配管パターンを採用することができる。
【0031】
床材は、通常、基材層と、基材層の上面に設けられた化粧層とで構成される。基材層の材料としては、例えば、合板、木質繊維板、集成材等の木質材、繊維混入スラグセメント板、パルプ・水酸化アルミニウム・フェノール樹脂混合成形品、ガラス繊維混入水酸化アルミニウム発泡成形板、繊維混入水酸化アルミニウム発泡成形板、パルプセメント板等の無機質板、ABS樹脂板等の合成樹脂板等、またはこれらを複数組み合わせたもの等が挙げられる。化粧層は、例えば、化粧単板、合成樹脂シート、柄模様印刷、塗装等によって形成される。床材の形状および寸法は特に限定されないが、施工性や取り扱い易さを考慮すれば、一般に多用されている床材と同様のもの、即ち、厚さ9〜15mm程度、幅303mm程度、長さ1818mm程度の長方形のものとするのが好ましい。
【0032】
床材には、これのパネル嵌入凹所の底面または該底面と床材上面との中間に、均熱層が設けられていてもよい。均熱層は、通常、アルミニウム箔等の金属箔や金属シート等によって形成されるが、アルミニウム箔の場合、0.05〜0.2mm程度の厚みを有するものが好ましい。
【0033】
床材のパネル嵌入凹所および温水パイプ露出部嵌入溝は、床材自体へのくり抜き加工や溝付け加工によって形成することができる他、床材を板体と板体下面の周縁部に接合された縁部材とで構成することによって形成することもできる。
【0034】
床材における隣接床材との対向辺部に形成される継手加工部は、例えば、本実矧ぎ、雇い実矧ぎ、相じゃくり実矧ぎ等が可能な形状のものとなされる。
【0035】
床材におけるパネル嵌入凹所の底面に設けられる下方凸部は、床材自体へのくり抜き加工によって形成することができる他、床材のパネル嵌入凹所底面への下方凸部形成部材の接合によって形成することもできる。この下方凸部は、歩行時に床材の中央部が凹むのを防止できるようなものであれば、その形状、配置および数は特に限定されないが、通常、パネル内における温水パイプの配管を妨げないように、複数の下方凸部が断続的に設けられる。例えば、左右方向に長い複数の下方凸部を左右方向に間隔をおいて1直線状に配置する場合、前後方向に長い複数の下方凸部を左右方向に間隔をおいて並列状に配置する場合、左右方向に長い下方凸部と前後方向に長い下方凸部とを左右方向に交互に配置する場合等が挙げられる。下方凸部の下端を床下地上に接合する場合、通常、接着剤や両面接着・粘着テープ等を用いて行われる。両者の接合によって、床暖房システムの不使用時に吸湿等により床材の中央部が盛り上がり状に変形するのが確実に防止され、床面が平坦に保たれる。
【0036】
なお、床材が前記下方凸部を備えていない場合には、床材のパネル嵌入凹所の底面と放熱用パネルの上面とを、接着剤や両面接着・粘着テープ等を用いて、全面的または部分的に接合することによって、上記のような吸湿等による床材中央部の盛り上がり状変形を防止することができる。
【0037】
床材の床下地への固定は、雄実等の継手加工部への釘類の打ち込み、接着剤や両面接着・粘着テープ等を用いた接着、またはこれらの併用といった、一般に床材の固定手段として多用されている手段を採用することができる。なお、釘類には、釘、スクリューネイル、木ねじ、タッピンねじ、およびその他の公知のねじが含まれる。
【0038】
【発明の実施の形態】
この発明の実施形態を図1〜14を参照して以下に説明する。なお、以下の説明において、図2の下を「前」、同上を「後」といい、「左右」は前から見た左右をいうものとする。
【0039】
図1および2は、この発明による暖房床構造の全体を示すものである。この暖房床構造は、1つの放熱ユニット(2)と、複数の床材(5)とで構成されている。放熱ユニット(2)は、内部に所定パターンの中空部(3a)を有しかつ前後方向に所定間隔をおいて床下地(1)上に載置された複数の放熱用パネル(3)と、全てのパネル(3)を連結するように、隣り合うパネル(3)間に前後方向に伸びる露出部(41)を残して、各パネル(3)の中空部(3a)に長さの一部ずつ収容された、可撓性を有する2本の温水パイプ(4)とよりなる。床材(5)は、下面における周縁部を除いた部分にパネル嵌入凹所(51)を有し、下面の前後縁部に前記凹所(51)に通じる温水パイプ露出部嵌入溝(52)を有し、かつ隣接床材(5)との対向辺部に継手加工部(53A)(53B)を有するものであって、隣り合う床材(5)の継手加工部(53A)(53B)どうしが接合されかつ床下地(1)上に敷設されている。
【0040】
図1に示すように、各床材(5)におけるパネル嵌入凹所(51)の底面に該凹所(51)の深さとほぼ同じ高さを有する複数の下方凸部(54)が設けられているとともに、下方凸部(54)が嵌まり込む垂直貫通孔(3b)が各パネル(3)に設けられており、下方凸部(54)の下端が床下地(1)上に接合されている。
【0041】
図2に示すように、前記暖房床構造の複数の床材(5)の周囲には、ダミー床材(5X)が敷設されている。これらのダミー床材(5X)は、床材(5)の厚みとほぼ同じ厚みを有している。なお、図示は省略したが、ダミー床材(5X)における床材(5)との対向辺部には、床材(5)の継手加工部(53A)(53B)に接合される継手加工部が形成されている。
【0042】
図3および4は、放熱ユニット(2)を示すものである。これらの図に示すように、放熱用パネル(3)は全部で5枚あって、左右方向に長い長方形をしている。これらのパネル(3)は、左右それぞれの端部どうしがジグザグ状にずれるように配置されている。
【0043】
図3に示すように、各パネル(3)の前後幅中央部に、左右方向に長い複数の貫通孔(3b)が、所定間隔おきに1直線状に並んで設けられている。
【0044】
また、図3に示すように、一方の温水パイプ(4)が各パネル(3)の左半部に、他方の温水パイプ(4)が各パネル(3)の右半部にそれぞれ一部ずつ埋設されている。温水パイプ(4)は、架橋ポリエチレン製パイプよりなる。各温水パイプ(4)の配管パターンは、後方から前方に向かって各パネル(3)内を蛇行状にのびた後、折り返して、前方から後方に向かって各パネル(3)内を蛇行状にのびるようなものとなっている。温水パイプ(4)の両端部は、後端に位置するパネル(3)の後辺部から露出しており、これらの端部に管継手(図示略)の一端部が接続されている。隣り合うパネル(3)間には、計4つの温水パイプ露出部(41)が設けられている。隣り合うパネル(3)間において、左側の温水パイプ(4)の2つの露出部(41)は、互いに近接して両パネル(3)の左端側部分どうしにまたがっており、右側の温水パイプ(4)の2つの露出部(41)は、互いに近接して両パネル(3)の右端側部分どうしにまたがっている。
【0045】
図4に示すように、各パネル(3)は、下面に所定パターンの溝(311)を有する基材(31)と、基材(31)上面に接合された折り曲げ可能な上部シート(32)と、溝(311)の開口を覆うように基材(31)下面に接合された伸長可能な下部シート(33)とで構成されている。パネル(3)の中空部(3a)は、基材(31)の溝(311)と、下部シート(33)における溝の開口を被覆している部分とによって形成されている。基材(31)には、左右方向にのびかつ下面から上面または上面近傍まで達する2つの切れ目(312)が前後方向に間隔をおいて設けられている。基材(31)は、硬質スチレンフォームよりなる下部材(31A)と、中質繊維板よりなる上部材(31B)とを接合することによって形成されており、前記溝(311)は下部材(31A)に形成されている。溝(311)は、基材(31)下面への溝付け加工によって形成されたものであって、図4(a)および(c)に示すように、横断面U形をしている。上部シート(32)はアルミニウム箔よりなり、下部シート(33)は不織布よりなる。
【0046】
図3および4に示すように、パネル(3)の中空部(3a)に収容された温水パイプ(部分(42)は、パネル(3)の基材(31)の2つの切れ目(312)に沿うように左右方向に伸びた第1ストレート部(42A)と、切れ目(312)を避けてパネル(3)の前後縁寄りを左右方向に伸びた第2ストレート部(42B)と、切れ目(312)を横切る部分が生じないように隣り合う第1および第2ストレート部(42A)(42B)の左端どうしまたは右端どうしを繋いでいる複数のターン部(42C)とを有するものである。さらに、前記温水パイプ(4)部分は、露出部(41)とこれに最も近い第2ストレート部(42B)の一端との間に、湾曲部(42D)を有している。基材(31)の切れ目(312)は、基材(31)下面に溝付け加工を施すことにより形成されたものであって、図4(b)および(d)に示すような横断面を有している。但し、切れ目(312)の一部は、第1ストレート部(42A)が収容されている溝(311)部分によって構成されている。
【0047】
図5は、放熱ユニット(2)のうち隣り合うパネル(3)どうしの連結部付近を拡大して示すものである。図5に示すように、隣り合うパネル(3)の対向辺部に前後に向かい合って設けられた2つの中空部開口(30)の近傍には、中空部(3a)の長さの一部を構成しかつ温水パイプ(4)の外径よりも大きな幅を有する温水パイプ露出部長さ調節用中空拡大部(30a)が設けられている。この実施形態では、隣り合うパネル(3)の対向辺部にそれぞれ4つずつ中空部(3a)の開口(30)が設けられているので、これらのそれぞれの近傍に前記中空拡大部(30a)が設けられている(図3参照)。中空拡大部(30a)は、湾曲状のものであって、その長さの両端から中央部に向かって次第に幅が大きくなっている。中空拡大部(30a)の最大幅は、温水パイプ(4)の外径の2〜4倍程度である。これらの中空拡大部(30a)には、上述した温水パイプの湾曲部(42D)が収容されている。温水パイプの湾曲部(42D)は、隣り合うパネル(3)のうち少なくとも一方を前後方向に動かすことによって、中空拡大部(30a)内をその幅方向に移動できるようになっており、それに伴って温水パイプ(4)の露出部(41)の長さが増減し、ひいては隣り合うパネル(3)どうしの間隔が増減する。
【0048】
図5および6に示すように、中空拡大部(30a)の底面は、基材(31)と下部シート(33)との間に部分的に介在された中間シート(34)で構成されている。中間シート(34)は、アルミニウム箔よりなる。この中間シート(34)により、温水パイプ(4)の湾曲部(42D)を、下部シート(33)上面の粘着層(図示略)に粘着することなく、中空拡大部(30a)内でスムーズに移動させることができる。
【0049】
図7は、放熱ユニットの変形例を示すものである。図7に示すように、温水パイプ露出部長さ調節用中空拡大部(30a)は、隣り合うパネル(3)の対向辺部に前後に向かい合って設けられた2つの中空部開口(30)のうち一方の中空部開口(30)の近傍のみに設けられている。なお、パネル(3)が施工済み床材(5)で覆われた状態と比べると、パネル(3)が未だ床材(5)で覆われていない状態の方が、中空拡大部(30a)内において温水パイプ部分(42)が動き易い。したがって、図7に示す放熱ユニット(2)を使用する場合、中空拡大部(30a)を有しないパネル(3)側から床材(5)を施工していくのが望ましい。
【0050】
図8は、床材(5)を示すものである。この実施形態では、図2に示す全ての床材(5)が図8に示す1種類の床材(5)によって構成されている。床材(5)は、合板製であって、図8(b)および(c)に示すように、パネル嵌入凹所(51)の底面と床材(5)上面との中間に、アルミニウム箔よりなる均熱層(55)が全面的に設けられている。床材(5)の継手加工部は、雄実(53A)または雌実(53B)よりなり、隣り合う床材(5)の対向辺部どうしが本実矧ぎによって接合されるようになっている。図8(a)に示すように、床材(5)におけるパネル嵌入凹所(51)の底面に設けられた下方凸部(54)は、全部で4つあって、それぞれ左右方向に長い形をしており、パネル嵌入凹所(51)の底面の前後幅中央部に所定間隔おきに1直線状に配されている。床材(5)下面の前後各縁部には、温水パイプ露出部嵌入溝(52)が、2つずつ近接して計8つ形成されている。この実施形態では、パネル(3)の配置が図2に示すようなジグザグ状のものであるため、床材(5)の全ての温水パイプ露出部嵌入溝(52)のうち、実際に温水パイプ(4)の露出部(41)が嵌め込まれるのは、左端に位置する2つと右から2番目に位置する2つ、または右端に位置する2つと左から2番目に位置する2つである。また、図2において前端に位置する床材(5)下面の前縁部の温水パイプ露出部嵌入溝(52)は、全く使用されない。
【0051】
図9は、床材の変形例を示すものである。図9の床材(5)において、パネル嵌入凹所(51)の底面には、左右方向に長い下方凸部(54)どうしの間に、さらに、前後方向に長い下方凸部(54A)が設けられている。これらの下方凸部(54)(54A)の先端が、床下地(1)上に接合されることによって、床材(5)の吸湿による変形が更に確実に防止される。
【0052】
図10は、放熱ユニット(2)を巻回した状態を示すものである。放熱ユニット(2)の巻回は、次のようにして行われる。即ち、放熱ユニット(2)をパネル(3)上面が内側になるように前後いずれか一方の端から巻き込んでいくと、各パネル(3)が基材(31)の切れ目(312)の箇所で折れ曲がるとともに、パネル(3)間に位置する温水パイプ(4)の露出部(41)が湾曲し、全体がロール状となる。放熱ユニット(2)の巻回状態において、温水パイプ(4)は、これらの露出部(41)が僅かに湾曲しているとともに、各パネル(3)の中空部(3a)に収容された温水パイプ部分(42)のうち第1ストレート部(42A)とターン部(42C)との連結部分が切れ目(312)において多少捻れているのみである(図3および5参照)。したがって、放熱ユニット(2)を巻回しても、温水パイプ(4)には、折れ曲がりによる座屈や破損を生じるおそれがない。
【0053】
次に、上記暖房床構造の施工の一例を、図11等を参照して以下に説明する。
まず、工場で製造された放熱ユニット(2)および床材(5)を施工現場に搬入する。この際、放熱ユニット(2)は、図10に示すようにロール状に巻回しておく。そして、巻回状態の放熱ユニット(2)を床下地(1)上で巻き戻していく。こうして、放熱ユニット(2)を、図3および4に示すように広げた状態で、床下地(1)上の所定部分に載置することができる。
その後、床材(5)を一端側から1枚ずつ床下地(1)に施工していく。具体的には、まず、施工する床材(5)の下面周縁部および下方凸部(54)下端に対応する床下地(1)部分に接着剤(図示略)を塗布しておく。なお、前記床下地(1)部分に代えて、または、前記床下地(1)部分に加えて、床材(5)の下面周縁部および下方凸部(54)下端に接着剤を塗布してもよい。また、接着剤に代えて、または接着剤とともに、両面粘着・接着テープを使用してもよい。そして、パネル嵌入凹所(51)にパネル(3)が、温水パイプ露出部嵌入溝(52)に温水パイプ(4)の露出部(41)がそれぞれ嵌まり込むように床材(5)を床下地(1)上に載置するととともに、その継手加工部(53A)(53B)を隣接する床材(5)またはダミー床材の継手加工部(53A)(53B)に接合する。床材(5)は、接着剤および/または両面粘着・接着テープによって床下地(1)上に接合されるが、さらに、床材(5)における雄実(53A)の付け根部から釘類(N)を打ち込んで床下地(1)に固定する。
ここで、2列目以降の床材(5)の施工は、例えば、次のようにして行うことができる。即ち、まず、図11(b)に示すように、施工済み床材(5)とこれに隣接する露出したパネル(3)との間隔を、該パネル(3)を引っ張って、少なくとも床材(5)下面における前後各縁部の前後幅より大きくなるようにしておく。こうしておいて、図11(c)に示すように、床材(5)のパネル嵌入凹所(51)にパネル(3)を嵌め込む。次いで、図11(d)に示すように、前記凹所(51)にパネル(3)が嵌め込まれた床材(5)を、施工済み床材(5)の方にスライドさせる。すると、図11(e)に示すように、該床材(5)と施工済み床材(5)の継手加工部(53A)(53B)どうしが接合される。このように、前述したパネル(3)の中空拡大部(30a)内における温水パイプ部分(42)の移動を利用した温水パイプ露出部(41)の長さ調整によって、床材(5)の施工を容易にかつ確実に行うことができる。こうして、図1および2に示すように、暖房床構造の施工が完了する。
【0054】
図12は、この発明の第2の実施形態を示すものである。この実施形態は、以下の点を除いて第1の実施形態と同じである。即ち、この実施形態の暖房床構造に用いられる放熱ユニット(2)は、図12に示すような、温水パイプ(4)の配管パターンを有している。具体的には、パネル中空部(3a)に収容された温水パイプ(42)部分における全てのターン部(420C)が、切れ目(312)と斜めに交差するように、やや前後方向に膨らんだ形状をしている。
【0055】
この放熱ユニット(2)をパネル(3)上面が内側になるように巻回すると、各ターン部(420C)が切れ目(312)との交差部分で折れ曲がる。しかし、各ターン部(420C)は切れ目(312)と斜めに交差しているので、折れ曲がりの角度が小さい上、折れ曲がり断面積も大きいので、温水パイプ(4)の折れ曲がりによる座屈や損傷のおそれは少ない。
【0056】
図13は、この発明の第3の実施形態を示すものである。この実施形態は、以下の点を除いて第1の実施形態と同じである。即ち、この実施形態の暖房床構造に用いられる放熱ユニット(2)は、図13に示すようなものとなされている。具体的には、放熱ユニット(2)における各パネル(3)の基材(31)に切れ目(312)が1つずつ設けられている。そして、パネル(3)の中空部(3a)に収容された温水パイプ部分(42)が、切れ目(312)を避けて左右方向に伸びた複数のストレート部(42B)と、隣り合うストレート部の左端どうしまたは右端どうしを繋いでいる複数のターン部(421C)(422C)とを有する。切れ目(312)を横切って伸びるターン部(422C)は、切れ目(312)に近づくにつれて切れ目(312)との角度が次第に小さくなるようにカーブし、切れ目(312)においてこれにほぼ沿うように伸び、切れ目(312)から離れるにつれて切れ目(312)との角度が次第に大きくなるようにカーブしている。さらに、前記温水パイプ部分(42)は、露出部(41)とこれに最も近いストレート部(42B)の一端との間に、湾曲部(42D)を有している。
【0057】
この放熱ユニット(2)をパネル(3)上面が内側になるように巻回すると、前記ターン部(422C)のうち切れ目(312)にほぼ沿う部分が捻れるのみであって、温水パイプ(4)の折れ曲がりによる座屈や損傷を招くおそれがない。
【0058】
図14は、この発明の第4の実施形態を示すものである。この実施形態は、以下の点を除いて第1の実施形態と同じである。即ち、この実施形態の暖房床構造に用いられる放熱ユニット(2)は、図14に示すようなものとなされている。具体的には、放熱ユニット(2)に備えられた温水パイプ(4)が1本だけであって、パネル(3)の左右長さが、図3に示すパネル(3)の左右長さと比べてかなり短くなっている。また、これに伴い、床材(図示略)に備えられる下方凸部も2つとなされ、これらが嵌まり込む垂直貫通孔(3b)が各パネル(3)に2つずつ設けられている。
【0059】
上記の各実施形態はあくまでも例示にすぎず、特許請求の範囲に記載されたこの発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜に変更の上、この発明を実施することは勿論可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態を示すものであって、暖房床構造の垂直断面図である。
【図2】暖房床構造の平面図である。
【図3】暖房床構造の放熱ユニットを下部シートの一部を切り欠いて示す底面図である。
【図4】暖房床構造の放熱ユニットを示すものであって、(a)は図3の4a-4a線に沿う断面図、(b)は図3の4b-4b線に沿う断面図、(c)は(a)の一部拡大図、(d)は(c)の一部拡大図である。
【図5】放熱ユニットにおける隣り合うパネルどうしの連結部付近を拡大して示す水平断面図である。
【図6】図5のVI−VI線に沿う放熱ユニットの部分拡大垂直断面図である。
【図7】放熱ユニットの変形例を示すものであって、図6に相当する図である。
【図8】暖房床構造の床材を示すものであって、(a)は底面図、(b)は(a)の8b−8b線に沿う断面図、(c)は(a)の8c−8c線に沿う断面図である。
【図9】床材の変形例を示すものであって、(a)は底面図、(b)は(a)の9b−9b線に沿う断面図、(c)は(a)の9c−9c線に沿う断面図である。図8に相当する図である。
【図10】放熱ユニットを巻回した状態を示す横断面図である。
【図11】暖房床構造の施工の一例を順次示す垂直断面図である。
【図12】この発明の第2の実施形態を示すものであって、暖房床構造の放熱ユニットを下部シートを省略して示す底面図である。
【図13】この発明の第3の実施形態を示すものであって、暖房床構造の放熱ユニットを下部シートを省略して示す底面図である。
【図14】この発明の第4の実施形態を示すものであって、暖房床構造の放熱ユニットを下部シートを省略して示す底面図である。
【符号の説明】
(1)…床下地
(2)…放熱ユニット
(3)…放熱用パネル
(3a)…中空部
(30)…中空部開口
(30a)…温水パイプ露出部長さ調節用中空拡大部
(3b)…垂直貫通孔
(4)…温水パイプ
(41)…温水パイプの露出部
(42)…パネルの中空部に収容された温水パイプ部分
(5)…床材
(51)…パネル嵌入凹所
(52)…温水パイプ露出部嵌入溝
(53A)…雄実(継手加工部)
(53B)…雌実(継手加工部)
(54)(54A)…下方凸部

Claims (3)

  1. 少なくとも1つの放熱ユニットと、複数の床材とで構成されており、
    放熱ユニットは、内部に所定パターンの中空部を有しかつ前後方向に所定間隔をおいて床下地上に載置された複数の放熱用パネルと、全てのパネルを連結するように、隣り合うパネル間に前後方向に伸びる露出部を残して、各パネルの中空部に長さの一部ずつ収容された、可撓性を有する少なくとも1本の温水パイプとよりなり、
    床材は、下面における周縁部を除いた部分にパネル嵌入凹所を有し、下面の前後縁部のうち少なくとも一方に前記凹所に通じる温水パイプ露出部嵌入溝を有し、かつ隣接床材との対向辺部に継手加工部を有するものであって、隣り合う床材の継手加工部どうしが接合されかつ床下地上に敷設され、
    各パネルが、下面に所定パターンの溝を有する基材と、基材上面に接合された折り曲げ可能な上部シートと、溝の開口を覆うように基材下面に接合された伸長可能または伸縮可能な下部シートとで構成され、パネルの中空部が、基材の溝と下部シートの溝開口被覆部とによって形成されており、基材に、左右方向にのびかつ下面から上面または上面近傍まで達する少なくとも1つの切れ目が設けられ
    隣り合うパネルの対向辺部に前後に向かい合って設けられた2つの中空部開口のうち少なくとも一方の中空部開口の近傍には、中空部の長さの一部を構成しかつ温水パイプの外径よりも大きな幅を有する温水パイプ露出部長さ調節用中空拡大部が設けられ、
    中空拡大部の底面が、基材と下部シートの間に部分的に介在された中間シートによって構成されている、暖房床構造。
  2. 各床材におけるパネル嵌入凹所の底面に該凹所の深さとほぼ同じ高さを有する下方凸部が設けられているとともに、下方凸部が嵌まり込む垂直貫通孔が各パネルに設けられている、請求項1記載の暖房床構造。
  3. 下方凸部の下端が床下地上に接合されている、請求項2記載の暖房床構造。
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