JP4046112B2 - ホログラムスクリーン - Google Patents

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Description

本発明はプロジェクタから投射される文字や映像を表示するためのスクリーンに関し、特に観察者がプロジェクタからスクリーンに投射された映像を見ると同時にスクリーン後方の物体を透視することができるホログラムスクリーンの改善に関する。
近年、観察者がプロジェクタからスクリーンに投射された映像を見ると同時にスクリーン後方の物体を透視することができる機能を有するスクリーンが、種々の用途に利用され得るのでその開発が試みられている。そのようなスクリーンは、観察者が異なる2つの映像を同時に視認することを可能にするので、コンバイナとも称される。
コンバイナの作用を有し得るスクリーンの最も簡単な例は、ハーフミラースクリーンである。すなわち、ハーフミラーはプロジェクタから投射された光の一部を観察者の方へ反射させるとともに、そのハーフミラーの後方にある物体からの光の一部をその観察者の方へ透過させることができる。
たとえば、自動車のウインドシールド(フロントガラス)に貼り付けられたハーフミラースクリーンにプロジェクタで車速度やカーナビゲータの情報を投射すれば、運転者は前方の道路の視覚情報を維持しつつ、同時にハーフミラースクリーンに投射された車速度やカーナビゲータの情報を視認することができる。
しかし、ハーフミラースクリーンでは、投射される映像の光量の約半分以下しか反射させることができす、また背後の物体からの光量の約半分以下しか透過させることができない。すなわち、ハーフミラースクリーンではプロジェクタから投射される光の利用効率が低いとともに、その背後の物体からの光の利用効率も低いという問題がある。
そこで、コンバイナにおける光の利用効率を改善するために、コンバイナとしてホログラムスクリーンを利用することが試みられている。すなわち、ホログラムスクリーンでは、ホログラムの回折条件に適合するように設定されたプロジェクタから投射される光量の大部分を所定の方向に偏向させることができ、そのホログラムの回折条件に適合しない物体からの光量の大部分をそのまま透過させることができる。特許文献1の特開平9−33856号公報は、そのようなホログラムスクリーンの種々の利用例を開示している。
図4は、特許文献1に開示されたホログラムスクリーンの利用の一例を示している。この利用例では、自動車販売会社のショーウインドウ2にホログラムスクリーン31が貼り付けられている。ホログラムスクリーン31には、ショールーム内の天井に取り付けられたプロジェクタ41から、文字情報や映像を表示する光が投射される。そして、ショールームの外部の観察者91は、ホログラムスクリーン31に投射された映像を視認すると同時に、ショウルーム内の展示車92を見ることができる。
図5は、図4に示されたホログラムスクリーン31の作用を図解する模式的な断面図である。プロジェクタ41は、たとえばハロゲンランプのような光源411、スライドフィルム412、および投射レンズ413を含んでいる。ただし、プロジェクタ41は、CRT(陰極線管)プロジェクタまたはLC(液晶)プロジェクタなどであってもよいことは言うまでもない。
ショーウインドウ2上に貼り付けられたホログラムスクリーン31に対してプロジェクタ41から投射された映像の光は、図5中の実線の矢印で示されているように、そのスクリーンを透過するときにホログラムの回折効果によって観察者91の方に偏向させられる。すなわち、このホログラムスクリーン31は、透過型ホログラムスクリーンである。
プロジェクタ41から投射される光は、ホログラムスクリーン31の回折条件を満たす関係になるように、その入射角や波長が設定されている。他方、ショウルーム内のたとえば展示車92からの光は、ホログラムスクリーン31の回折条件を満たす関係にない。したがって、展示車92からの光は、図5中の破線の矢印で示されているように、そのままホログラムスクリーン31を透過して観察者91が視認することができる。
図6は、特許文献1に開示されたホログラムスクリーンを利用する他の例を示している。この利用例では、自動車5のウインドシールド2の内面上に反射型のホログラムスクリーン32が貼り付けられている。そのスクリーン32へ種々の情報を投射するために、ダッシュボード51内にたとえばLCプロジェクタ42が埋め込み配置されている。そのようなLCプロジェクタ42は、たとえば光源421、LCD(液晶ディスプレイ)422、ミラー423、および投射レンズ424を含んでいる。
プロジェクタ42からホログラムスクリーン32に投射された光は、そのホログラムの回折条件を満たす関係に設定されており、図6中の実線の矢印で示されているように運転者91の方へ回折反射される。他方、車5の前方の物体からの光は、ホログラムスクリーン32の回折条件を満たす関係にないので、図6中の破線の矢印で示されているようにホログラムスクリーン32を透過して、運転者91によって視認され得る。
すなわち、プロジェクタ42からホログラムスクリーン32へ車速度やカーナビゲータの情報を投射すれば、運転者91は前方の道路の視覚情報を維持しつつ(車の前方から視界をそらすことなく)、同時にホログラムスクリーン32に投射された車速度やカーナビゲータの情報を視認することができる。これによって、車の運転の安全性が改善され得る。
特開平9−33856号公報
ところで、従来のホログラムスクリーンは、フォトポリマ層または重クロム酸ゼラチン層を含む乾板を干渉光で露光して屈折率変調構造を組み込むことによって作製されている。
しかし、これらの材料を用いて作製されたホログラムスクリーンは、その耐久性が乏しいという問題がある。すなわち、フォトポリマは熱で膨張しやすく、それに伴う回折効率の低下や基板からの剥離などの問題を生じやすい。他方、重クロム酸ゼラチンは吸水性を有し、それに伴う材料の劣化の問題がある。また、フォトポリマや重クロム酸ゼラチンは、太陽光による長期間の照射によって変質する問題もある。
さらに、フォトポリマ層や重クロム酸ゼラチン層を利用したホログラムスクリーンでは、光照射による屈折率変化Δnが小さくて、高い回折効率を有するホログラムスクリーンを作製することが困難である。すなわち、回折効率の低いホログラムスクリーンでは、プロジェクタからスクリーンに投射された光の利用効率を高めることができない。
このような従来のホログラムスクリーンの状況に鑑み、本発明の主要な目的は、大きな屈折率変化Δnを含む屈折率変調構造によって高い回折効率を有しかつ耐久性に優れたホログラムスクリーンを提供することである。
本発明によるホログラムスクリーンは、3層のダイアモンド・ライク・カーボン(DLC)膜を含み、DLC膜はプロジェクタからスクリーンヘ投射された光のみを観察者の方へ偏向させるとともにスクリーンの後方の物体からの光を観察者の方へ透過させるように相対的に高屈折率の複数領域と相対的に低屈折率の複数領域とを含む屈折率変調構造を有しており、第1のDLC膜は赤色に対応する波長の光のみを偏向させ、第2のDLC膜は緑色に対応する波長の光のみを偏向させ、そして第3のDLC膜は青色に対応する波長の光のみを偏向させることによって、そのスクリーンはプロジェクタから投射されたフルカラーの映像を観察者の方へ偏向させることを特徴としている。
なお、ホログラムスクリーンは、プロジェクタからDLC膜に投射された光を透過させかつ偏向させる透過型であり得る。他方、ホログラムスクリーンは、プロジェクタからDLC膜に投射された光を反射させて偏向させる反射型にすることもできる。
以上のようなホログラムスクリーンとそのスクリーンに映像を投射するためのプロジェクタとを組み合わせることによって、観察者がスクリーンに投射された映像を見ると同時にスクリーン後方の物体を透視することができる表示装置が得られる。
上述のようなホログラムスクリーンに含まれるDLC膜は、プラズマCVDによって好ましく成膜され得る。また、そのDLC膜中の高屈折率領域は紫外線照射、イオン照射、シンクロトロン放射光照射、および電子線照射から選択されたいずれかのエネルギビーム照射によって形成され得る。
本発明によるホログラムスクリーンは、DLC膜を用いて形成されているので、従来に比べて顕著に優れた耐久性を有し得る。また、DLC膜はエネルギビーム照射によって大きな屈折率変化Δnを生じ得るので、回折効率の優れたホログラムスクリーンを得ることができる。
まず、本願発明をなすに際して、本発明者らは、透光性DLC膜にエネルギビームを照射することによってその屈折率を高め得ることを確認している。そのようなDLC膜は、シリコン基板、ガラス基板、その他の種々の基体上にプラズマCVD(化学気相堆積)によって形成することができる。そのようなプラズマCVDによって得られる透光性DLC膜は、通常は1.55程度の屈折率を有している。
DLC膜の屈折率を高めるためのエネルギビームとしては、イオンビーム、電子ビーム、シンクロトロン放射(SR)光、紫外(UV)光などを用いることができる。例えば、Heイオンを800keVの加速電圧の下で5×1017/cm2のドース量で注入することによって、屈折率変化量をΔn=0.65程度まで高めることができる。なお、H、Li、B、Cなどのイオンの注入によっても、同様に屈折率を変調させることができる。また、0.1〜130nmのスペクトルを有するSR光を照射することによっても、屈折率変化量を最大でΔn=0.65程度まで高めることができる。さらに、UV光照射では、例えば波長248nmのKrFエキシマレーザ光をパルス当たり160mW/mm2の照射密度にて100Hzの周期でパルス照射すれば、屈折率変化量をΔn=0.22程度まで高めることができる。なお、ArF(193nm)、XeCl(308nm)、XeF(351nm)などのエキシマレーザ光やArレーザ光(488nm)の照射によっても、同様に屈折率を変調させることができる。これらのエネルギビーム照射によるDLC膜の屈折率変化量は、従来のフォトポリマ膜の光照射による屈折率変化量(Δn=0.04程度以下)に比べて桁違いに大きいことが分かる。
図1では、本発明の一実施形態においてDLC膜を用いてホログラムスクリーンを作製する方法が、模式的な断面図で図解されている。そのようなDLCホログラムスクリーンは、図4および図6におけるフォトポリマまたは重クロム酸ゼラチンのホログラムスクリーン31、32の代わりに好ましく使用し得るものである。
図1のDLCホログラムスクリーンの作製方法においては、例えばシリカ(SiO2)ガラス基板21上にプラズマCVDによってDLC膜22が形成される。そして、シリカガラス基板23a上に形成されたマスク24aがそのDLC膜22上に重ねられる。マスク24aは種々の材料で形成され得るが、金(Au)膜がより好ましく用いられ得る。なぜならば、金は高精度に加工しやすく、エネルギビームの遮蔽性にも優れ、酸化や腐食による問題を生じることもないからである。この金マスク24aは、たとえば以下のようにして作製され得る。
まず、周知のスパッタリング法またはEB(電子ビーム)蒸着法によって、ガラス基板上に厚さ約0.5μmの金膜が堆積され、その上にレジスト層が塗布される。このレジスト層は、ステッパ露光を利用してパターン化される。そのレジストパターンを介してドライエッチングすることによって、金膜がパターン化される。そして、レジストパターンを除去することによって、金マスクパターンが得られる。これに代わり得る他の方法においては、まずスパッタリング法またはEB蒸着法によって、ガラス基板上に約50nm以下の厚さのNi導電層が堆積され、その上にレジストパターンが形成される。このレジストパターンを介してNi層上に厚さ約0.5μmの金膜を電気めっきによって堆積することによって、金マスクが形成され得る。以上のいずれの方法で形成される金マスクも、ホログラム作用のための回折格子パターンに対応したパターンを有している。
図1に示されているように、金膜のマスク24aがDLC膜22上に重ねられた状態で、上方からUV光25aがDLC膜22に照射される。その結果、DLC膜22中で、金マスク24aによって覆われてUV光25aの照射を受けなかった領域は屈折率の変化を生じなくて、プラズマCVDによって堆積されたままの屈折率n1を維持している。他方、DLC膜22中で、金マスク24aによって覆われていなくてUV光25aの照射を受けた領域は屈折率変化を生じて、その屈折率がn2へ高められる。UV光照射後には、シリカガラス基板23aと金マスク24aをホログラムスクリーン22から取り外す。こうして得られたホログラムスクリーン22は、n1とn2との2値の屈折率を含んでおり、2レベルの屈折率変調型回折格子として作用する。
他方、フォトポリマのホログラムスクリーンも、低屈折率領域と高屈折率領域とを含む屈折率変調型回折格子として作用し得る。しかし、前述のようにフォトポリマ膜の光照射によって実現し得る屈折率差Δnはせいぜい0.04程度であるのに対して、DLC膜のUV光照射によって実現し得る屈折率差Δnは0.2程度に達し得る。したがって、図1のDLCホログラムスクリーン22においては、フォトポリマのホログラム膜に比べて遥かに高い回折効率を実現することができ、光の利用効率を高めることができる。
図2では、本発明の他の実施形態においてDLC膜を用いてホログラムスクリーンを作製する方法が、模式的な断面図で図解されている。この図2においては、図1と同様な方法で形成されたn1とn2との2レベルの屈折率変調を含むDLCホログラム膜22上に、シリカガラス基板23a上の第2の金マスク24bがさらに重ねられる。そして、その状態において再度のUV光照射25bが行われる。
このとき、第2の金マスク22bは、図1の過程で形成されたDLCホログラム膜中の高屈折率n2の領域内の選択された領域のみにUV光を照射するための開口を有している。したがって、UV光25bの照射後においては、比較的高い屈折率n2の領域内の選択された領域の屈折率がさらに高いn3に高められる。すなわち、図2において作製されたDLCホログラムスクリーン22は、n1、n2、およびn3の3レベルの屈折率変調を含む回折格子として作用する。
このように、部分的に修正されたパターンを有するマスクを順次用いながらDLC膜にUV光照射を繰り返して行うことによって、所望の多レベルの屈折率変調を含むDLCホログラムスクリーンを得ることができる。そして、周知のように2レベルの屈折率変調型回折格子に比べて多レベルの屈折率変調型回折格子は高い回折効率を生じ得るので、光の利用効率がさらに改善され得る。
図3では、本発明のさらに他の実施形態においてDLC膜を用いてホログラムスクリーンを作製する方法が、模式的な断面図で図解されている。この作製方法においては、シリカガラス基板(図示せず)上のDLC膜22上に金マスク34が形成される。この金マスク34も、図1における金マスク24aに類似した方法で形成することができる。
ただし、帯状金膜34に特徴的なことは、その上面が半円柱状面に形成されていることである。このような半円柱状面は、例えばエッチングまたはナノインプリント(型転写)にて形成することができる。
そのように形成された金マスク34を介して、例えばHeのイオン35がDLC膜22に照射される。このとき、各帯状金膜34が半円柱状の上面を有しているので、各帯状金膜34の側面近傍では一部のHeイオンがそのマスクを透過することができ、その透過HeイオンがDLC膜22内に侵入し得る。その結果、図3のDLC膜22中においては、低屈折率領域22aと高屈折率領域22bとの界面近傍において、屈折率が連続的に変化することになる。なお、イオンビーム照射によってDLC膜の屈折率を変調した後に、金用のシアン系エッチング液に室温で数分程度浸漬することによって、金マスク34が溶解除去され得る。
前述のように、多レベルの屈折率変調型回折格子においては、そのレベル数を高めるほど回折効率が改善される。そして、屈折率が連続的に変化させられている屈折率変調型回折格子は、屈折率変調レベルを無限大にしたことに相当している。すなわち、図3において得られるDLCホログラムスクリーンは、図2の場合に比べて、さらに改善された回折効率を有し、光の利用効率をさらに改善することができる。
ところで、一般に、波長の長い光を回折させるためには回折格子間隔を相対的に大きくすればよく、波長の短い光を回折させるためには回折格子間隔を相対的に小さくすればよいことが回折理論から周知である。すなわち、回折格子は、一般に波長選択性を有している。そして、屈折率変調型回折格子膜においては、膜厚、屈折率差Δn、および回折格子間隔などを適宜に設計することによって、回折を生じさせ得る波長範囲や入射角および回折角の角度範囲をある程度調節することができる。このような回折可能波長範囲や入射角および回折角の角度範囲に関する調節可能範囲は、実現可能な最大の屈折率差Δnが大きいほど広くなる。
たとえば、特定の波長の光のみを選択して回折させるためには、回折格子間隔をその波長に適した大きさにするとともに、屈折率差Δnを大きくして膜厚を薄くすればよい。この場合、特定の選択された波長の光のみによる映像を高い回折効率で表示することが可能となり、その映像の解像度を高めることもできる。
他方、たとえば屈折率差Δnをさらに大きく設定して膜厚をさらに薄くすれば、回折を生じさせ得る波長範囲や入射角範囲などが広がる傾向にある。したがって、この場合には、プロジェクタとホログラムスクリーンとが満たすべき回折条件が緩和され、それぞれが安価に作製可能になるとともに、相対的設置条件も簡便なものになる。
すなわち、本発明によるDLCホログラムスクリーンにおいては屈折率差Δnを広い範囲で設定することが可能であるので、そのDLCホログラムスクリーンは種々の要望に応じた設計が可能であり、設計可能範囲が従来に比べて遥かに広くなる。
たとえば、本発明によれば、赤、緑、および青の各色の映像ごとに表示するための3枚のDLCホログラムスクリーンを積層して使用することによって、高解像度のフルカラー映像を高い光の利用効率で表示することが可能になる。
また、従来のフォトポリマや重クロム酸ゼラチンによるホログラムスクリーンは高温多湿の環境下や太陽光に長期間暴露される環境下では使用に耐えないのに対して、本発明によるDLCホログラムスクリーンは、DLC膜が高温多湿の下で太陽光に長期間曝されても何ら変質しないので、極めて優れた耐久性を有していることが明らかである。
上述のように、本発明によれば、従来に比べて顕著に優れた耐久性を有しかつ回折効率の優れたDLCホログラムスクリーンを提供することができる。このようなDLCホログラムスクリーンは、上述のように店頭のショールームなどにおけるスクリーンとして利用でき、また自動車や航空機におけるヘッドアップディスプレイのコンバイナとしても利用でき、さらには小型で顔面に装着することによって大画面の映像を見ることができるヘッドマウントヘッドアップディスプレイのコンバイナとしても利用することが可能である。
本発明の一実施形態によるDLCホログラムスクリーンの作製方法を図解する模式的断面図である。 本発明の他の実施形態によるDLCホログラムスクリーンの作製方法を図解する模式的断面図である。 本発明のさらに他の実施形態によるDLCホログラム膜の作製方法を図解する模式的断面図である。 透過型ホログラムスクリーンの利用形態の一例を示す図である。 図4におけるホログラムスクリーンの光学的作用を図解する模式的断面図である。 反射型ホログラムスクリーンの利用形態の一例を示す模式的断面図である。
符号の説明
2 ガラス板、5 車、21 シリカガラス基板、22 DLC膜、22a 低屈折率領域、22b 高屈折率領域、23a、23b シリカガラス基板、24a、24b 金マスク、25a、25b UV光、31 透過型ホログラムスクリーン、32 反射型ホログラムスクリーン、34 金マスク、35 Heイオンビーム、41 スライドプロジェクタ、42 LC(液晶)プロジェクタ、51 車のダッシュボード、91 観察者。

Claims (6)

  1. ホログラムスクリーンであって、
    前記スクリーンは3層のダイアモンド・ライク・カーボン(DLC)膜を含み、
    前記DLC膜は、プロジェクタから前記スクリーンヘ投射された光のみを観察者の方へ偏向させるとともに前記スクリーンの後方の物体からの光を前記観察者の方へ透過させるように、相対的に高屈折率の複数領域と相対的に低屈折率の複数領域とを含む屈折率変調構造を有しており、
    第1の前記DLC膜は赤色に対応する波長の光のみを偏向させ、第2の前記DLC膜は緑色に対応する波長の光のみを偏向させ、そして第3の前記DLC膜は青色に対応する波長の光のみを偏向させ、これによって、前記スクリーンは前記プロジェクタから投射されたフルカラーの映像を前記観察者の方へ偏向させることを特徴とするホログラムスクリーン。
  2. 前記スクリーンは前記プロジェクタから前記DLC膜に投射された光を透過させかつ偏向させる透過型であることを特徴とする請求項1に記載のホログラムスクリーン。
  3. 前記スクリーンは前記プロジェクタから前記DLC膜に投射された光を反射させて偏向させる反射型であることを特徴とする請求項1に記載のホログラムスクリーン。
  4. 請求項1からのいずれかに記載されたホログラムスクリーンとそのスクリーンに映像を投射するためのプロジェクタとを含み、観察者がスクリーンに投射された映像を見ると同時にスクリーン後方の物体を透視することができることを特徴とする表示装置。
  5. 請求項1からのいずれかに記載されたホログラムスクリーンを製造するための方法であって、前記DLC膜はプラズマCVDによって成膜されることを特徴とするホログラムスクリーンの製造方法。
  6. 前記高屈折率領域は紫外線照射、イオン照射、シンクロトロン放射光照射、および電子線照射から選択されたいずれかのエネルギビーム照射によって形成されることを特徴とする請求項に記載のホログラムスクリーンの製造方法。
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